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でもやっぱりトルコへF-35!? [安全保障全般]

国の威信や安全保障より、軍需産業政策か
それともやっぱりトルコが大事?・・

F-35-Turkey.jpgトルコが米国人牧師を拘束し、防空をNATOに依存するトルコがロシア製地対空ミサイルS-400(通称F-35殺し)を購入しようと予定通りトルコ用F-35の1番機は、6月21日に引き渡されるようです。

議会は売却を阻止するための法案を準備中も、上院と下院で法案をまとめるには数か月を要すると見られ、米国内のルーク空軍基地でトルコ人操縦者による飛行訓練が開始されるようです。

米国防省は特にこの流れを静観しているようにも見え、議会にげたを預けている感じで、100機もF-35を買ってくれるトルコを大事に考えているのか、地政学的にトルコが重要と考えているのか・・・その心がよくわからないのですが、とりあえず状況をご紹介

13日付Defense-News記事によれば
Brunson.jpgロッキード社報道官はDefense-Newsに対し、「伝統的に海外顧客の1番機にはセレモニーを行ってきており、6月21日のFort Worth工場での式典予定に変化はない」と語り、「式典後、同機はルーク空軍基地に移送され、そこでトルコ人操縦者の訓練を行う」と説明した
●米議会は、米国人牧師Andrew Brunson氏がトルコに拘束されていること、そしてトルコがロシア製のS-400近い空ミサイル購入に向かっていることに反発し、F-35売却を阻止しようとしているが、最終的に法案を通すには数か月を要する

米国防省は現時点で、6月21日にトルコに引き渡されるF-35がルーク基地を使用することを阻止する様子はなく一方でThomas Goffus欧州担当国防次官補代理は、トルコのS-400購入を西側へのリスクだとも語り、「我々はトルコがS-400を導入しないことを望んでいる」と表現するにとどまった
S-400-launch.jpg●しかし同次官補代理はF-35のトルコ引き渡しに関しそれ以上言及せず、議会の動きを静観している様子である

6月初めに、ポンペイオ国務長官とトルコ外相がワシントンDCで会談したが、会談後トルコ側は1番機の引き渡しのみならず、その後のF-35売却についても確信していると語っている
●トルコ外相はその際、「米国からの脅し文句をトルコは拒絶する。建設的ではない」とトルコ紙が報道している

●トルコは100機のF-35購入を計画しているほか、トルコ国内軍需産業がF-35の胴体中央部分の製造を担っており、また維持整備拠点として諸外国のF-35維持整備も行うことになっている
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Mattis CAA.pngマティス国防長官は4月26日、米議会でS-400をトルコとインドが輸入しても、制裁を控えるよう要望し、「インドやベトナム、その他の国に対し、厳格にCAATSA法を適用することは、長期的に見て米国自身を罰するようなものだ」と訴えています

中国やロシアとの非対称な差は、同盟国を有するかどうかだ・・・と米国の国防関係者はよく表現しますが、どこまで米国は我慢できるでしょうか・・・マティス国防長官の本音はどこにあるのでしょうか

今後が気になります

「マティス長官:ロシア製武器購入を許してやって」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28-1

トルコの防空ミサイル購入問題
「連接しないとの言い訳?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30
「トルコ大統領が言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
「ロシア製S-400購入の動き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-23 

「SAM選定で露に最接近」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-12
「中国製決定を破棄」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-16
「トルコ大統領訪中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-30-2
「NATOと連接しない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-20

タグ:トルコ F-35 S-400
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JSTARSの後継に地上戦闘管理システムABMSへ!? [米空軍]

利益誘導政治屋の横やりで難航も・・・
その本質的ねらいを見極めたい

E-8C.jpg6日Wilson米空軍長官が、2020年代半ばから後半に退役予定のJSTARS(E-8C)の後継装備として、同機が配備されているジョージア州Robins空軍基地の地上に、世界中のセンサー情報を融合して状況把握を可能にする次世代先進戦闘管理システム(ABMS:next-generation Advanced Battle Management System)を設置する方向だと発表しました

このJSTARS後継検討は迷走しています2016年には約7500億円規模で17機の後継機を選定する計画を打ち出し、大型機ではなく汎用のビジネスジェットを使用する構想まで示唆していましたが、2018年2月の予算計画会見で、「将来の脅威環境では航空機タイプは脆弱だ」との理由で地上ABMSを突然打ち出したのです

ABMS2.jpg空軍のこの迷走の背景には、予算の強制削減状況下、F-35やB-21爆撃機の予算確保のため他分野を犠牲にしているような臭いがプンプンしますが、この迷走に地元への利益誘導しか考えていない(と邪推する)同州選出議員らが、「地上ABMSではJSTARSの穴埋めはできない」との能力ギャップ論で米空軍の動きに反対する姿勢を示し、本来の論点を離れた(とまんぐーすが邪推懸念する)「泥仕合」になっています

米空軍が地上ABMSにしてもJSTARS所在時に勤務していた人員の移動は行わない(Robins空軍基地勤務兵士数は減らない→地元に落ちるお金に変化なし)と説明し、政治屋議員たちも軟化する姿勢を示し、「能力ギャップが生じないよう慎重に進めろ!」的な方向に向かいつつあるようですが、犬も食わない論争は脇に置き、ABMSについて断片的にご紹介します

7日付military.com記事によれば
ABMS.jpg●空軍長官が、E-8C JSTARS(Joint Surveillance Target Attack Radar System aircraft)の母基地であるロビンス空軍基地に、ABMSを設置すると発表した
●「変化し厳しくなる脅威環境での生存性を考慮し、先進の戦場管理及び監視システムに迅速に円滑に移行する必要がある」と空軍長官は声明で説明している

Goldfein空軍参謀総長はABMSについて、「数百のセンサー情報を融合し、世界中の戦闘コマンド司令官にとっての全ドメイン戦闘状況認識機能を提供するネットワークであり、変化する脅威に対応する強靭性と生存性を備えた体制への重要なステップである」と説明している
同システムは空中及び宇宙ドメインでの作戦を支え、情報融合と提供支援等を担うもので、MQ-9など無人偵察機からの情報融合も行う。
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E-8C 2.jpgE-8C(JSTARS)は、「be capable of developing, detecting, locating and tracking moving targets on the ground」な航空機です。

情報収集機ですので細部の運用は不明ですが、地上車両の動きを上空から探知し、把握する能力を基本機能とし、他の情報との融合で戦場管理に重宝されているようです

政治屋は嫌いです。日本でも多数生息が確認されているようですが・・・

3年前のJSTARS後継機記事
「候補機種3機種に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-11
「2023年は新装備が集中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-14
「ACC司令官がJSTARS後継切望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-03
「女性中将が語る開発装備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-21

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UH-60ヘリの後継を狙うV-280 [Joint・統合参謀本部]

盛りすぎて中止の過去の悪夢に悩まされつつ

V-280.jpg18日、ヘリコプター製造大手のBell社が、米陸軍の中核輸送人員輸送&救命救助ヘリであるUH-60の後継を意識した、FVL(Future Vertical Lift)計画の技術実証機の一つであるV-280 Valorの機動性デモ試験を行います。

オスプレイのような「ティルローター型」であるV-280は、垂直離着陸性能とヘリの約2倍の移動速度を備えているのが特徴で、6か月前に既に初飛行を終え、最大性能発揮に向けた試験と開発が進められているところです

SB-1 V-280.jpg一方でもう一つの技術実証機に2014年に指定されたボーイングのSB-1は、ステルス形状を追及した通常型ヘリ(飛行実績なし)であり、異なる2つのタイプから一つを選択するのか、いつ選択するのかが不明のまま現在に至っており、500億円以上を既に投資したBell社は、契約なしでは開発継続は難しいと漏らし始めているようです

関係者は過去に、要求と装備を盛りすぎて高価すぎるヘリとなり、結局開発が中止された「Comanche attack helicopter」等の苦い経験を有しており、今回のFVLにも過去の悪夢が蘇る不安に襲われているようです

とりあえず既に初飛行を終えているティルローター型のV-280をご紹介します

15日付Military.com記事によれば
V-280 Valorは、兵装した12~14名の陸軍や海兵隊兵士を輸送できるティルローター機で、UH-60の約2倍の速度280ノットを目指して命名されている
●またUH-60の航続距離が320nmであったのに対し、400nmの航続距離を目指しており、今後数か月の試験の中で設計上の性能を、速度と共に実証する予定である

V-280 2.jpg●18日のデモ試験を前に、ベル副社長のJeff Schloesser退役少将は「多様な機動をお見せする。方向転換であり、ロールやピッチ機動あり、加速する様子も披露できるだろう」と語っていた
●同副社長はまた「年末までには、自動操縦機能も確認し、搭乗員が飛行そのものでなく、任務遂行により集中できるようにするための能力だ」と説明した

●一方で、FVL計画を米陸軍が今後どうするのかはっきりしておらず、同副社長も自社努力にも限界があるとし、「我々は既に多額の投資を行っており、陸軍と共に前進する準備もあるが、契約なしではこれ以上技術者等を専従させておくことは難しいと陸軍には伝えている」とも訴えた
SB-1 boeing.jpg●同副社長は、現役時代に陸軍航空部隊の担当部長を2度務めた経歴を持ち、ヘリ開発計画中止の後始末をした経験を持っているため、「昔の苦い経験を思い出さずにはいられない」と不安を口にした

●そして「将来の混乱に満ちた複雑な戦場や、中国やロシアの動向を見るに、速度と航続性能と生存性を兼ね備えた機体がぜひ必要だ」と訴えた
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両方の調達を追及し、お金が続かず両方とも中途半端な開発費と機数で現場に負担がかかる・・・・なんて結末は避けていただきたいものです

それにしても、V-280の横幅が広すぎて、前線では着陸場所確保に苦労するような気がしてなりません・・・素人考えですが・・・

SB-1の前身S-97関連記事
「新型特殊作戦ヘリ:S-97 Raider」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-04-1
「S-97の特徴」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-10

タグ:bell valor SB-1 V-280
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GAOがF-35計画に再び警告 [亡国のF-35]

いくら警告しても、問題発生を阻止する意思なし・・・!?

5日付で米会計検査院GAOがレポートを発表し、F-35に対し再び警鐘を鳴らしています。

F-35 luke AFB.jpg何度も何度もGAOからの警告レポートが繰り返され、その度に国防省のF-35計画室からは、既にその問題は認識して対応しているとの反応が示されますが、時間が経過するとその問題がGAOの警告そのままに顕在化して計画の遅延や経費増大、更には現場での稼働率低下となって表面化する事が繰り返されています

今回の指摘は大きく2つ一つは「フル生産体制:full-rate production」に入る前に、技術的な諸問題を解決しないと、完成後に機体改修が必要になり経費増大につながるから、フル生産を待て、との指摘。

もう一つは、ソフト「3F」に続くバージョンアップ「Block 4」に関し、全体計画を明らかにしない(固めない)中で、五月雨式に部分部分の予算要求を始めるのは不適切だ、との指摘です。

全くもって、ごもっともな指摘だと思うのですが、国防省のF-35計画室は、素人には意味不明な、一般社会ではとても通用しない理論で反論を試みています

5日付Defense-News記事によれば
F-35-night-burner.jpg●「フル生産体制:full-rate production」に入る前に、技術的な諸問題を解決する必要性については、国防省F-35計画室も理解しているが、問題の解決「resolve」の定義や理解が双方でずれている
●GAOは現場での対応が完了した時点で、つまりそれ以上に欠陥品を製造しない体制が確立した時点を解決と考えているが、国防省F-35計画室は問題の解決法が明らかになった時点で解決と考えている

●国防省のこの慣行にGAOは問題ありと指摘し、欠陥がある製品を製造し続け、後に手戻り改修に追加経費が必要になる状態で問題の解決とする点が問題だと指摘している
●これに対し国防省側は、当面の解決策を押さえておき、後により良い効率的な解決策が見つかったら採用する余地を残すためだと対応している。

●「Block 4」能力向上計画については、GAOは米議会に対し、国防省側が同計画の全体像やコストについて明らかにしない限り、関連予算を五月雨式に認めるべきではないと訴えている
●国防省は2019年度予算案に、「Block 4」関連予算を約300億円既に要求しているが、2019年3月まで全体計画は明らかにならないと述べている。柔軟性のあるソフト開発と近代化を進めたいとの考え方に基づくものである

F-35transonic.jpg●ソフト開発の特質を踏まえ、一般企業のソフト開発ノウハウを生かそうとの新たな考え方であるが、全体像が見えないままに予算を認め始めると、どれだけ膨らむかわからない事業に税金を投入することになるのだ
●GAOもソフト開発の特性と現状の課題を踏まえ、「従来のソフト開発手法と比較し、入手時間を短縮する可能性がある」と一定程度の理解を示しているが、どの程度の確実性を担保して計画を走り始めているのかしっかりモニターする必要があると強調している
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相変わらずのF-35模様ですが、これだけの巨大プロジェクトでありながら、国防省得意の「どんぶり勘定」感覚で突っ走ろうとしている当たりの感覚がアンビリーバブルです。

でもこれは対岸の火事ではなくて、「どんぶり勘定」と「どんぶり計画」で製造され、価格が跳ね上がった航空機や部品を、日本は購入することになるのです・・・

関連のF-35記事
「トルコと伊で購入に暗雲」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26
「米国防省がF-35受け取り拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14
「維持費をF-16並みにしたい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-01-1

「2Bソフト機は稼働率4割台」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-10-1
「世界中のF-35稼働率は5割」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-3
「F-35の主要な問題や課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

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東欧中東戦線でのロシア軍電子戦を概観する [安全保障全般]

要素技術では西側がリードも、露軍に追いつくには長年必要

Bendett2.jpg4日付C4isrnetがロシアの電子戦能力や現状についてCenter for Naval AnalysesのSamuel Bendett分析官にインタビューした記事を掲載し、東欧や中東シリアにおいてロシア軍が電子線分野で何を行っているかについて紹介しています。

米軍は911事件以来の17年間、対テロ作戦を中心に戦力をつぎ込んできた結果、本格紛争に備えた訓練や装備体系の更新が後手に回っています。
全くと言ってよいほど電子戦を考える必要のなかったイスラム過激派相手の17年間の戦いを経て、その影響をもろに受けているのが電子戦(EW)で、現場ではEW担当幹部を「Extra Work士官」と揶揄する表現まで使われるに至っているようです

電子戦と言えば仕掛け爆弾IED起爆電波阻止用の妨害電波ぐらいの経験しかない17年間で、現場兵士の電子戦への意識は消え去り今や、ネットワークへの依存やGPS無しでは成り立たない軍事組織が問題視され始めています

そんな米軍に冷水を浴びせたのが、2014年からのロシア軍のウクライナ浸潤です。
Bendett.jpg電子戦装備のハイテク化は遅れていても、ロシア軍は着実に冷戦期のノウハウを受け継ぎ、通信妨害や電波妨害下の戦いのノウハウを受け継ぎ、西側のネットやGPS依存を巧みに突き、広報作戦まで絡めたハイブリッドな戦いを披露し、米軍をびっくり仰天させることになりました。

オマケで、露軍と対峙するウクライナ軍を、上から目線で助言に行ったはずの米軍兵士は、ソ連方式の電子戦基礎(妨害を受けた場合の対処法)をしっかり身に着けていたウクライナ軍兵士に、逆に教えられることになる有様でした

「ウクライナの教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-08
「露軍の電子戦に驚く米軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03-1
「ウクライナで学ぶ米陸軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

そんな危機感あふれる米軍ですが、中東でのロシア軍状況も含めた現状を、専門家はどのように見ているのか・・・ご紹介します

4日付C4isrnet記事で Samuel Bendett分析官は
●Q:ロシア軍電子戦の米軍やNATOへの脅威は?
Pantsir-S1.jpg●A:米軍や西側は、要素技術ではロシアより優れたものを保持しているが、冷戦終了後に電子戦分野で努力を怠った。一方でロシア軍は継続的に研究開発を続けていた。数年前に米軍はロシアと対峙することになり、米軍自身の陳腐化した姿とロシアの着実な努力の差を思い知らされることになった。要素技術があるので米軍はロシアに追いつくことは可能だが、それには時間が必要

●Q:過去5年間で脅威の何が変化したのか?
●A:過去5年間、ロシアは積み上げてきた研究開発の成果を実践の場でテストして評価した。しかも相手と数百キロメートルの近接した距離で。しかもロシアの培ってきた技術や運用は、米軍の攻撃被害を想定し、GPSなどに依存しない方向であった

●Q:ウクライナやシリアでロシア軍の新装備を確認したか?
Leer-3 EW.jpg●A:ウクライナでは、数機のOrlan無人機に携帯電話妨害装置(Leer-3 EW)を搭載した事例が確認されている。シリアでは200もの軍事技術(KrasuhaやMoskvaとの EWシステムなど)を、ロシアが試験したと言われている。
●A:またシリアでは、「階層上の防衛網:layered defense」をロシア軍が構成したが、EWシステムと早期警戒レーダーと防空システム(Pantsir-S等)を融合して運用し、1月には無人機の群れ撃退に活用s多実績を上げた。このシステムは現在も運用中である

●Q:西側が注目すべき電子戦装備はあるか?
●A:ロシアの電子戦装備よりも、米軍やNATO軍の装備、航空機、ミサイル、艦艇からの様々の電波信号を、ロシアがしっかり収集したことを肝に銘ずるべきだこれら情報を収集したロシア軍は更に恐ろしい相手となる。ロシア側の公言している、我々の電子戦装備はAIを搭載して自動学習するが、西側から収集した情報もその対象だと。
●A:西側が軍事的に優位と考えられる精密誘導兵器などの分野でも、その対抗措置をEW分野でロシアは検討するだろう
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失われた17年間の穴埋には時間が必要ということでしょう・・・。電子戦装備の開発調達に時間が必要なことはもちろん、軍の中核を担う幹部クラスや、前線をリードする中堅軍曹あたりに電子戦のノウハウが体にしみ込んでいないのは決定的な欠落です。短時間で穴埋めできない欠損でしょう。

そして、ウクライナや東欧で、シリアでも、ロシアが着実に西側壁体系の電子情報を収集し、有事に備えているとは恐ろしい話です・・・

いつの間にか大差の電子戦分野
「ウクライナの教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-08
「露軍の電子戦に驚く米軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03-1
「ウクライナで学ぶ米陸軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

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JSpOCからCSpOCへ そして日本も [サイバーと宇宙]

ついに日本も宇宙作戦で同盟国の仲間入り!?

Japan JSpOC.jpg左の写真は、2017年12月8日(意味深な日ですが・・・)に航空幕僚幹部防衛部の精鋭が加州Vandenberg空軍基地にあるJSpOC(統合宇宙作戦センター)を訪問した際の写真で、センターを運営する大佐の指揮官から、宇宙に漂うデブリの実物を説明してもらってる様子を写したものです。(6月4日付米空軍協会web記事が掲載

ついに日本も戦闘服を着てJSpOCを訪問するようになったかと「ググって」みると、ここしばらく、米空軍からの宇宙軍独立騒ぎばかりをフォローしているうちに、米軍の宇宙運用が同盟国連合に拡大する具体的な動きが、Hyten戦略コマンド司令官(空軍大将・空軍参謀総長の最有力候補だった人物)の強力なリーダーシップで進んでいることがわかりましたので、種々の報道からつまみ食いでご紹介します
そしてそんな動きの中で、日本も遅まきながら同盟国の一員として、この連合宇宙作戦センターに関わるような動きを見せていることにも触れたいと思います

2010年
space aware2.jpg●米空軍が主導し、米国内の官民宇宙関係者や政治家までもが参加して宇宙での戦いを考える机上演習「2010 Schriever Wargame」の教訓として、秘密情報の扱いから米国関係者だけで行っていた宇宙作戦運用は、米国だけでは維持運用できない
●現在統合レベルまで勤務者を拡大しているJSpOC(Joint Space Operations Center)は、CSpOC(Combined・・・)として民間衛星運用者を含む同盟国関係者まで勤務者を拡大して運用しないと、宇宙の状況を的確に把握して作戦運用をすることが困難・・・との結論を得る

2017年
宇宙状況把握の実験「Global Sentinel」の参加者を同盟国に拡大。豪、加、英、仏、スペイン、独、伊、日本、韓国が参加

2017年12月2日
Hyten戦略コマンド司令官がReagan National Defense Forumで、CSpOC構想を発表し、2018年末までに運用を開始すると明らかに。同盟国軍関係者だけでなく、情報コミュニティーや民間宇宙運用者も交える構想を示す
●同年12月8日、航空幕僚幹部の精鋭がJSpOCを訪問し、活動の説明(推測)を受ける

2018年3月
Hyten戦略コマンド司令官が下院軍事委員会で、共通の敵を抑止するためだけでなく、宇宙システムの開発配備の資金的な負担をシェアするためにも、同盟国を宇宙作戦運用に加えるべきだと証言
●「コスト分担合意、外国衛星の打ち上げ、情報共有合意、などなど、多様な同盟国等の協力機会が考えられる」と語る

2018年???
space aware.jpg●(3月の報道の表現)最近、最も新しい同盟国として、日本が秘密度の高い「Schriever Wargame」に招待された。これでFive Eye partners呼ばれる米、英、豪、加、NZ、更にこれらに仏と独を加えた国に日本が加わることになる
米空軍宇宙コマンドのJoseph Guastella少将は、CSpOCを今年夏にオープンすると空軍協会のイベントで発言
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主要国にとっても、米国以外の国にとっては、宇宙に関する国の基本政策もなく、軍におけるドクトリンなどあるはずもない中、米国の猛烈な誘いに乗るのも勇気のいる話です。

ましてや、Hyten戦略コマンド司令官が、議会対策もあるとはいえ、公式の場面で明確に「share the financial burden」と発言している中、日本も呼ばれただけで喜ぶわけにはいかないでしょう・・・

秘密度の高い分野で、表に出る部分は少ないですが、注意しておきましょう・・・

宇宙での戦いに備え
「同盟国にも訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-2
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1

「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11
「Schriever Wargame」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02

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米空軍が指揮統制改革に向けて [米空軍]

新たな演習や新たな職域制度導入へ

Saltzman3.jpg6日、米空軍参謀総長が3大重点課題(編成単位部隊の活性化、指揮統制改革、統合人材の育成)に掲げるマルチドメイン指揮統制に向けた改革について、担当のChance Saltzman准将が講演し、本改革の背景にある課題や、対策に向けた新たな演習や職域制度導入について語りました

これまで3大課題については、「編成単位部隊の活性化」に関し、同レベル部隊が独自改革に取り組める直配予算配分や、同レベル部隊が直接航空団司令官レベルに隷属する組織のフラット化試行の取り組みをご紹介してきましたが、マルチドメイン指揮統制の話題は初めてのような気がします(昨年10月以来でした・・・)

まぁ米空軍では、民間衛星運用企業や同盟国関係者も組み込んだ宇宙作戦運用センターの運用を始めていますし、AOC(航空作戦センター)も各地域コマンドに設置され統合運用の中核を担ってるようですが、宇宙やサイバーにドメインが拡大し、AIなど新技術が勃興する中、悩みは深いようです

6日付米空軍協会web記事によれば
Saltzman.jpg●Saltzman准将はMitre社のイベントで講演し、現在の指揮統制の課題について、「よくあるケースでは、3つのメジャーコマンド司令官が目標選定に関与するが、時差の大きい場所に所在する3コマンドの活動は連続的に進まない」との例を挙げた
●また、「ダイナミックに変化する状況に応じ、最前線のパッケージ指揮官が柔軟に対応可能な作戦計画になっているか?」、「防空担当の司令官と、宇宙作戦担当の司令官の関係はどうするのか?」、「宇宙空間で、敵対する国の衛星と、どの程度まで近接したら問題視するのか?」など、現実的な指揮統制の課題を例示した

●同准将はこのような課題を検討するため、許可が得られれば今年10月から「Doolittle War Game series」を毎年実施したいと語った。同演習には、505指揮統制航空団の専門職兵士とMaxwell基地の空軍大学で学ぶACSCやAWC課程の学生を参加させ、自由な発想が可能な少佐から大佐レベルの学生に、広い視野で将来の指揮統制を考えさせたいと説明した
Saltzman4.jpg●また米空軍の職域制度について、各士官が指定された職域の「族」の中だけに留まって昇進する現状を問題視し、任官して9~12年間を指定職域で経験を積んだ後に、新たな指揮統制を専門とする「13 Oscar career field」に転換し、作戦センター勤務を主とするキャリアパスを設けるとも語った

●そして同准将は、現状では航空作戦センター勤務を複数回経験する士官はほとんどいないが、「13 Oscar」を設けることで、複雑なマルチドメイン指揮統制に専門的に取り組み訓練できるとその効果を説明した
●以上の訓練や職域新設については、最終的に6月末に空軍指導層レベルで審議され、夏ごろから具体的に動き出す予定である

●Saltzman准将は、AIやディープラーニング、情報技術の取り組みで十分な状態にあるとは言えないとの認識を示し、「何かの能力を増強して対処するというよりは、現状を打破し、良いものと悪いものを取捨選択していく必要がある」と表現した
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artificial intel.jpgあまりにも課題が大きく、直ちに効果があるとは思えませんが、ACSC指揮幕僚大学やAWC空軍大学を交え、組織の縛りの緩い立場で考えさせるのは面白い試みでしょう

確か、日本を含む友好国からも留学生を受け入れていると思いますが、演習全部は無理でも、一部だけでものぞかせてもらえる機会があれば・・・と思います

米空軍のMドメイン指揮統制検討
「3つの取り組み」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-18
「宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「空軍に新コンセプト期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「米空軍の重視事項3つ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13

地上部隊とクロスドメイン
「海兵隊輸送艦からロケット弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1

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米海軍の次期戦略原潜SSBN建造に勢い [Joint・統合参謀本部]

北朝鮮のおかげです!

SSBN4.jpg5月31日付のFoxNewsが、米海軍の戦略ミサイル原子力潜水艦(SSBN)であるオハイオ級の後継艦となるコロンビア級の建造計画が北朝鮮のミサイルや核兵器脅威を受けて勢いを増していると様子を報じています。

この件は最後にご紹介したのが2015年10月で、その当時は、オハイオ級が1隻2400億円なのに、コロンビア級が5900億円にもなることが大きなネックで、米海軍が現290隻体制から355体制に拡大しようとする中、その資金を資金をどうねん出するかが課題でした。

SSBN.jpg苦し紛れに米海軍は、核抑止は国家の任務だから、SSBNは海軍予算とは別会計にしてくれ・・・と言い出す始末で、同じく建造経費が膨らむフォード級空母と並んで、お先真っ暗な状態でした。
しかしここにきて北朝鮮様様効果で、SSBNは順調に進み始めているようです

肝心の性能の方ですが、末尾の過去記事等でご確認いただきたいのですが、途中の核燃料交換が必要ない原子炉を搭載して現14隻体制を12隻体制に削減を可能にし、バージニア級攻撃原潜のノウハウを生かしたソナーや潜望鏡技術を導入、操縦性も高める等々の進歩があるようです

5月31日付FoxNews記事によれば
SSBN3.jpg●コロンビア級SSBNは、2021年から調達を開始し、2018年に完成、試験等を経て2013年には一番艦を運用開始体制を予定し、2080年代まで使用する計画になっており、米海軍報道官は「米海軍の30年計画に盛り込み、精力的に優先事業として取り組む」と語っている
2017年1月には、開発段階の「Milestone B」を達成し、開発段階から量産に移行するのに必要なステップをパスしている。更に2017年秋には、General Dynamics Electric Boatと約5500億円の契約を結び、設計、組み立て、部品や技術開発、プロトタイプに向けた業務を開始している

米議会議員も予算の配分と計画推進の加速を前向きに議論しており、担当企業のGeneral Dynamicsも必要材料や部品の早期調達に動き出している
2019年度予算には、2018年度から2200億円も増加した4000億円の予算が計上され、更なる追加技術開発と建造加速にも議論が発展しそうな勢いである。海軍全体の予算も、昨年の20兆円から1.5兆円増加しているが、コロンビア級SSBNは国防省の最優先課題の扱いとなっている

過去記事からランダムに次期SSBNをご紹介
SSGNOhio4.jpg●全長は約560フィートで、オハイオ級とほぼ同じ。SLBM(Trident II D5)搭載数をオハイオ級の24発から16発に削減するが、削減スペースはステルス性や整備性の向上に利用され、コスト削減にも貢献する
2万トンを超える潜水艦は米海軍史上最大。旧ソ連軍のタイフーン級SSBNの半分だが、ロシア軍の最新ボレイ級と同等の大きさである

建造する12隻の平均単価は5360億円(2014年段階)で、米国防長官室が設定した4900億円を現時点では上回っている。また最新の見積もりで、年間の運用経費は1隻110億円である
●要求性能が定まったことで、今後は建造企業のGeneral Dynamic Electric Boat社と経費節減について検討して行くことになる

SSGNOhio.jpg●設計に際しては、バージニア級SSNやシーウルフ級SSN開発で蓄積した技術が活用され、更に全く新しい電気推進システムや維持修理費を大幅に削減可能な原子炉の搭載が予定されている

●従来とは異なり、当初から発射管を組み飲んで胴体が製造し、工期や経費を削減
米国と英国が共同でミサイル発射管や関連装置を購入して価格低減を図り、英海軍は12発のSLBM搭載艦を4隻建造予定
fly-by-wire操艦システムや舳先に最新ソナーを装備
●潜望鏡には光ファイバーとカメラを使用し、潜望鏡使用位置を柔軟に設計可能
42年間燃料交換が不要。これにより燃料交換のための修理期間を短縮し、現在14隻で回している抑止海中待機を、12隻で運用可能と見積もっている
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コロンビア級SSBNにとっては、北朝鮮は神風ですが、米海軍全体の予算が増えているとはいえ、空母も艦載機も艦艇も更新の時期を迎えており、SSBNへの追い風は、海軍全体から見れば、「SSBNへの追い風で倒れそう・・・」な感じなのでしょう

SSBNの重要性は否定しませんが、局所的に吹く追い風に、安保議論がそれなりに成熟している米国でさえそんな感じなのかなぁ・・・と、遠くを見つめる気分になります。

とりあえず、1隻$4.9 billion(5900億円)以下に価格が収まることを祈念しておきましょう・・・

コロンビア級SSBN計画の関連
「コロンビア級の予定概要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-27
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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米空軍がコッソリF-15C電子戦能力向上を中止 [米空軍]

F-15Cの電子戦能力向上を身内に内緒で中止
制空用F-15早期退役への布石か・・・

F-15C.jpg5月21日公表の米空軍監察官室レポートは、制空用F-15Cに必要な能力維持のために不可欠と同観察室が兼ねてから指摘してきた電子戦能力向上改修が、同監察官室には何の情報や相談もなく、2018年度予算から削除されていると不満一杯で訴えているようです

この電子戦能力向上は、EPAWSS(Eagle Passive/Active Warning and Survivability System)と呼ばれるもので、計画段階では196機のF-15C(制空用)と217機のF-15E(戦闘攻撃用)に開発された改修パッケージですが、F-15E用はそのままで、F-15C用予算だけがカットされようです

米空軍は、F-35やB-21の導入経費確保のため、また整備員等の確保のため、現存アセットの整理を検討していますが、A-10攻撃機全廃が議会の反対で遅れ、F-15Cの早期引退を画策しています。

F-15C2.jpgF-16の方が汎用性が高くて維持費等を総合的に考えると有効だとの主張ですが、A-10破棄計画の失敗から、空軍幹部は慎重に事を進めようとしているようです

そんな中での「コッソリ電子戦能力向上中止」ですから、身内の監察官室も軍事メディアも注目しているわけです。
米空軍側は、2018年度予算から外しただけで、最終的な決断はしていない・・・と逃げの言い訳をしているようですが・・・

5月29日付C4isrnet.com記事より
●米空軍監察官室(IG:inspector general)のレポートは、F-15Cが運用されるであろう期間における有効性を維持するために、EPAWSSの重要性を主張してきたにもかかわらず、同監察室に何ら情報や調整なく同予算が削除されたことに懸念を示している
●そしてこの能力向上削減により、EPAWSS製造数が47%されることになると指摘し、結果として米空軍指導層は、2017年3月に議会に対し可能性を示唆した、F-15C早期引退を目指していることを改めて示した可能性がある

F-15C3.jpg●IGレポートは更に、通常このように大きな能力向上施策削減の場合は、統合要求審議会と共に全体戦力への影響を検討し、必要なら戦力練り直しを行うが、今回の削減に際し米空軍はこのような再検討を行ていないと批判している
●EPAWSSはボーイングが主契約会社で、BAE Systemsも設計開発に関わっている事業であるが、IG室は「EPAWSS無しのF-15Cは、空中や地上からの脅威把握能力が限定され、敵への対抗措置や妨害能力が劣ることになる」と警告している

2019年8月からEPAWSSはF-15への搭載が開始されるが、米空軍はその時点までに、F-15Cへの搭載計画を含むオリジナル計画の見直しについて最終的な結論を出す模様だとIGレポートは記載している
●また今回の監察官室レポートを受け、米空軍はF-15C型の引退計画について、議会に報告することに合意した模様である
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航空自衛隊も200機以上の制空用F-15を保有しているので、その維持にも影響すると考えフォローしています。

米空軍にもかわいそうな面はあります議員の中には地元配備の飛行機が減ると、兵士数が減ってお金が落ちなくなるとか、税金が減るとか、雇用が減るとか・・・の理由で反対する輩が居たりするからです

F-15C-Arctic.jpg例えば、装備品の数が減り、兵士数も減っているので基地の整理統合(BRAC)を国防省は行いたいが、地元利益誘導の議員の反対で非効率な基地運営を余儀なくされているとか・・・

加えて、予算の強制削減で、必要な予算が確保できないとか・・・。でも、べらぼうに高価なF-35を導入しようとすれば、現場につけが回てくることは、わかっていたことですので・・・

F-15C関連の記事
「F-15Cの早期退役やむなし?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-22
「米空軍がF-16延命へ:F-15C退役に弾み?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13
「衝撃:制空用F-15全廃検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23

米空軍の次世代制空機検討PCA
「秋に戦闘機ロードマップを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-22
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

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真珠湾の戦艦アリゾナ記念碑が無期限閉鎖 [ふと考えること]

あの真珠湾の慰霊施設が無期限の閉鎖

Arizona Memorial2.jpg5月31日付Defense-Newsによれば、ハワイ真珠湾に設けられた真珠湾攻撃をしのぶ慰霊施設「戦艦アリゾナメモリアル」に亀裂が見つかったことから、訪問客の安全に配慮して対策が完了するまで施設が閉鎖されました

同メモリアル(USS Arizona Memorial)は、日本の帝国海軍による真珠湾奇襲攻撃で撃沈された戦艦アリゾナが沈んでいる場所の海上に設置され、沿岸からボートで移動した訪問者が同施設から海面下に沈んだ戦艦の姿を伺うことが出来る施設で、犠牲になった兵士の慰霊碑も設けられています

今も沈んだ同戦艦から浮き上がってくる油が確認でき、歴史を生々しく感じることが出来る施設ですが、同メモリアルに向かう岸辺のボート乗り場近くに設けられた資料館では、真珠湾攻撃に至った日米の歴史や太平洋戦争の推移が関連の品と共に展示されています。

オバマ大統領と安倍首相の歴史的訪問地にもなった資料館ですが、その展示の開戦に至る経緯の解説ぶりは日米双方に中立で、米側があまりにも厳しい要求を突き付けて日本を開戦に追い込んだ様子にもきちんと触れています。

10年ほど前にまんぐーすが訪れた際も、ボート乗り場は長蛇の列となっており、講和条約が署名された戦艦ミズーリと共に、今も多くの内外の観光客や慰霊者が途切れることのない施設です。そんな施設を襲った突然の・・・

5月31日付Defense-News記事によれば
Arizona Memorial.jpg5月6日、いつものように慰霊訪問者を乗せたボートが沖合の「戦艦アリゾナメモリアル」に近づいたとき、ボート乗務員の一人が同メモリアルの外部に亀裂を発見した
●乗員たちが応急措置を施し、当該ボートの訪問客は施設への上陸を許されたが、その措置の数時間後に再び亀裂が現れ、自他が深刻な状況にあることが明らかになった

●確認の結果、訪問者がボートを乗り降りする桟橋と同メモリアルのつなぎ目に、複数の亀裂が見つかった。
●さらに内部の構造部位まで調べてみると、同メモリアルの構造材が桟橋を十分に支えていないことが明らかになった

●建築の専門家が対策を検討しているが、現時点では、どのような対策が必要で、どのくらいの期間がかかるかは判明していない
●同メモリアルを管理する担当者は、可能な限り早急に同メモリアルを再開したいと語っている。
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Arizona Memorial3.jpg岸辺の資料館は影響なく開館しているようですが、海上に浮かぶような「戦艦アリゾナメモリアル」に到達できないとなれば、なんとも不完全燃焼感が残るため、訪問者は激減していると思われます

同メモリアルが建設されたのは1962年で、55年以上の時の流れを感じさせますが、毎年100万人以上の人々が訪れている施設ですので、是非早期再開を期待したいものです

また、あの資料館の開戦経緯の解説資料は、ぜひ日本でも活用して頂きたいものです。

「安倍オバマ真珠湾訪問」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-28

日系人と442連隊
「イノウエ議員と442連隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-19
「映画公開と442部隊の魂」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-03
「米軍トップが最敬礼」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-04
「空軍輸送機にイノウエ議員の名を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-2

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