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米軍が北欧でも演習増加&強化 [安全保障全般]

Norway.jpg2月27日付Defense-News記事が、活動を活発化させるロシア軍の動きに対応し、ノルウェーやフィンランドで米軍を中心にした軍事演習や装備の事前集積が活発化しつつあると紹介し、現在実施中の「Cold Response 2016」等について紹介しています

米国防省は2017年度予算案で、欧州における対ロシア体制強化のための「European Reassurance Initiative」予算大幅増額(2016年度約3100億円から、2017年度4100億円へ)を要求しており、その流れに沿った動きです

これまで中央ヨーロッパでの動きを取り上げたことはありましたが、北欧は北極海がらみでの紹介でしたので、これを機会にご紹介します

ノルウェーと「Cold Response 2016」実施中
Norway2.jpg米国防省が2017年度予算案で欧州関連経費を急増させているように、北欧やバルト海諸国との演習の規模や頻度が拡大する方向に有り、結果としてM1A1戦車や水陸両用車両等々の重装備を同地域に事前集積する動きにつながっている
●この様な動きは、北欧諸国からも広く歓迎されており、ノルウェーの有力議員が「NATOメンバーとして、当地の米国プレゼンスは自然なことだ。ロシアとも良い関係を維持しつつ、米国との演習も行う必要がある」との表現につながっている

ノルウェーは現在「Cold Response 2016」(2月19日~3月22日)を米軍を含む周辺国と行っており、米軍からは自走砲や特殊作戦部隊、M1A1戦車、装甲車等が参加している。ノルウェーからは緊急対処機甲化部隊や極地戦専用部隊などが参加している
演習参加人員は約15000人で、Sweden, Finland, Denmark, Latvia, Poland, Germany, France, Britain, Canada, Belgium, Spain and the Netherlandsからも要員が参加している大規模なものである

●同演習に参加している米海兵隊第2展開旅団の大佐は、高緯度地域に事前集積した装備を使用して活動することで、米軍の迅速対処能力が向上し、輸送費の削減など効率的な作戦が可能になると語っている
●なお、米軍が装備の事前集積に使用している場所は、冷戦時代にノルウェー軍が使用していた地下の施設や洞窟の再活用でまかなわれている

フィンランドでも5月に演習を
ERI4.jpg●米軍は5月にフィンランドで、戦車等による地上演習と、戦闘機による戦術航空演習を計画している。フィンランド国防相は「米国は多方面で演習機会を模索しており、米軍の高いレベルの訓練を活用し、我が軍の能力向上の機会にしたい」と歓迎する意向を示している
●両国空軍による演習では、ロシアとの国境近くのフィンランド上空で計画されており、米空軍の8機程度のF-15Cとフィンランド空軍のFA-18が飛行隊レベルの戦術訓練を行う予定である

米軍のF-15は、フィンランド空軍との演習に続き、スウェーデン軍のグリペン戦闘機やノルウェー軍のF-16も交えた演習にも参加する予定である
●同じく5月のフィンランド陸軍演習「Arrow-16」に、米軍は20両のストライカー装甲車等を派遣する予定で、バルト海の要衝である「Hanko半島」への着上陸演習も行う計画である

●ただ同国議会の中には、急激な演習増加や加速を懸念するような声も有り、同国議会軍事委員会の委員長は「政府からは、演習決定の3ヶ月後になって部分的な説明があるだけで、進め方が不適切だ」と批判している

6月には「NATO Baltops-16」海軍演習が
ERI3.jpg今年の「Baltops演習」は昨年よりも大規模になり、20カ国以上のNATO諸国から、49隻の艦艇や潜水艦、62機の航空機、米軍からは5千名の艦艇や地上要員の他、約700名の海兵や空挺隊員も参加予定で
ある
●同演習は、フィンランドやスウェーデンを含むNATO諸国間の相互運用性をアピールするために活用されると考えられる。
●地域情勢の緊張から、これまで以上にロシア軍による同演習の監視が強化されるだろうが、NATOはバルト海周辺でだけで無く、地域全体にコミットメントを示す機会と位置付けるだろう
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2016年度約3100億円から、17年度4100億円への増額が「大きな増額」と言えるのか、上記のような規模の演習が対ロシアでどの程度意味のあるものなのか・・・等々、慎重に見なければなりませんが、少なくとも、足並みが揃わない対中国のASEANや東アジア連合よりは、話の進展が早いようです。

ERI2.jpgウクライナでロシア軍の巧妙で強力な電子戦に「度肝を抜かれ」、NATO海軍演習に対するロシア海軍の迅速な対処に「目が覚め」、ロシア空軍機の執拗で頻繁な領空接近飛行に「対応疲れ」が見え、「ハイブリッドな戦い」なる新たな露軍コンセプトに翻弄される米軍の指導者達ですが、ロシアもきっと苦しいはずです

西側は対ロシアに関し、今が踏ん張りどころかも知れません

対ロシア関連の記事
「露軍は鉄の壁arc of steelを構築中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-07
「黒海NATO演習と露軍反応」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-03
「露軍の電子戦に驚く米軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03-1
「ウクライナで学ぶ米陸軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02
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