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話題2つ:同じ小国イスラエルと台湾の米国関係 [安全保障全般]

Israel Taiwan3.jpg6日付Defense-Newsが、米国とイスラエル及び台湾との関係に関する2本の記事を掲載しました。

一つは、イスラエルが米国と企業関係者を含む技術開発者を対象とした、5日間のミサイル防衛演習を特設シミュレーション施設で実施したニュースで、もう一つは、台湾が空中戦用の格闘戦ミサイル購入の契約を米国と結んだとのニュースです

一方は中東イスラム諸国に囲まれ常に存亡の危機意識を持つイスラエルで、もう一方は中国の圧倒的な軍事力と国力を前にじり貧状態の台湾です。似たような米国の友好国ですが、一方は毎年数千億円規模の軍事援助をガッツリ受け続け、一方は中国の顔色をうかがう米国との交渉を必死で続ける国です

両国とも米国にとって戦略上重要な国のはずですが、現実は極めて冷徹です。比較してコメントするニュースではありませんが、関連装備や作戦運用は日本にも関係が深いので、ご紹介します

米国と5日間ミサイル防空技術演習
Israel-US cyber2.jpg春に行われた2年に一度の「Juniper Cobra」演習が実働部隊と指揮統制組織を対象とした作戦コンセプトや実動作の相互運用性を検証する演習なのに対し、6月22にまでの5日間で行われた「IGT-2016:Integrated Ground Test-2016」演習は、ミサイル防衛技術の研究者やプログラム開発者が対象のシミュレーション演習であり、関連企業の研究者達も参加した
●「IGT-2016」は2008年以来8年ぶりの開催で、テルアビブ南部の町に設置された演習装置を使用し、Elbit Systems社の系列企業Elisraによって管理運営された

匿名のイスラエル軍電子戦担当の参加幹部は演習の目的を、「近い将来運用開始する新しいシステムやモデルが、米国との様々な相互運用環境で適切に機能するかを細部に亘り検証すること」だと語った
●準備に半年を費やした「IGT-2016」には、イスラエルの「Missile Defense Organization (IMDO)」、米国のミサイル防衛庁MDA、米欧州コマンドが主要メンバーとして参加した

Israel US.jpg●同演習でシミュレートされたミサイル防衛装備は、SM-3、THAAD、PAC-3、Arrow-2、ロケット弾迎撃用David’s Slingで、更に今後開発導入予定のArrow-3システムも組み込まれた
●6日行われた演習後の会見で両国関係者は、演習では「複数のミサイルやロケット弾の同時攻撃を含むシナリオが準備され、探知、対処分担、迎撃が円滑に行われた」と語った

●演習期間中の諸データを各国が持ち帰って分析し、2~3ヶ月後により深い分析検討会を実施する計画である。また今回は前回演習と8年間も間隔が空いたが、次回はもっとインターバルを短く実施することに両国関係者は合意している

台湾が米国と最新格闘戦ミサイルAIM-9X契約
●1日、台湾が米国からFMS契約で、最新の戦闘機搭載用ミサイル(赤外線ホーミング)AIM-9Xを購入する契約概要が公にされた。40発のAIM-9X(ブロック2)と訓練用AIM-9Xを40発の契約である

AIM-9X.jpg●現在台湾空軍は、F-16A/B(Block 20)の能力向上(MLU:midlife upgrade)を進めており、現有のAIM-7MとAMRAAM AIM-120に加え、これを機にAIM-9P/Mを最新型のAIM-9Xに変更したいと考えている
●台湾国防省関係筋は、とりあえず40発購入して能力向上MLUとの適合や性能を確認し、その結果を踏まえて大量購入に進む考えだと説明した
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日本はイスラエルと、「サイバー戦」分野では初の国家間協力協定を結ぼうとしていますが、BMD分野でも互いに勉強すべき点があると思います。イスラエルの「ガツガツ肉食系」スタイルと日本の「なよなよ草食系」では、意見交換も疲れるでしょうが、案外ピッタリ来る部分があるかも知れません

日本はAIM-9Xを装備せず、国産の古い9LとかAAM-3を使いつつ、AAM-5に向かっていますが、F-35ではどうするんでしょうか? ソフト「3I」まではAMRAAM AIM-120しか搭載できませんが、ソフト「3F」では格闘戦ミサイルは9X」のみ搭載可能になります。AAM-5を積む交渉なのか? 黙って9X購入なのでしょうか?

Israel Taiwan4.jpgところで、イスラエルと台湾は小国同士(面積も近い)で結構仲が良いのです。ハイテク分野を初めとする経済協力から、青少年の交流などなど・・・

そんなことより、イスラエルと台湾、ユダヤ人と中華系アジア人、敵はイスラム諸国と中国、場所は中東とアジア(東と南シナ海両方を臨む重要な位置取り)、両国ともハイテクから農業までOK、両国とも日本には親近感・・・日本との関係はともかく、米国には台湾をもっと応援して欲しいです!!!

イスラエルと台湾関連の記事
「日本とサイバー覚書きへ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-21
「イスラエルF-35は独自装備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-05-1
「6種類の迎撃ミサイルでBMD演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-07-1

「意味不明:岡崎研究所が台湾戦闘機擁護」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23-1
「RAND:台湾は戦闘機中心を見直せ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-07
「慶応神保氏:台湾の劣勢戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-25
「CSBA:台湾は弱者の戦法を」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27

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Juggler

AIM-9Xについては、台湾と同日付の契約で日本向けの発注も掛かって居るようです。

まあ、実弾(AUR)4発とキャプティブ弾(CATM)6発なので、たぶんに試験的(整備訓練用?)の調達だと思われますが…

取り急ぎ、御参考までに…
by Juggler (2016-07-17 23:46) 

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