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米空軍航空偵察アセットの話題あれこれ [米空軍]

AFM16-8.jpg米空軍協会機関誌の8月号が「航空偵察部隊は決して休まない:Reconnaissance Never Sleeps」との記事を掲載し、欧州、中東、アジアで急増する航空偵察需要に対応する米空軍の航空部隊の様子を紹介しています

航空偵察と言っても、センサーは光学カメラから電波情報収集等まで様々であり、電波だけでも弾道ミサイルのテレメトリー信号から敵防空センサー網の電子偵察等々様々で、これに加えて北朝鮮核実験の痕跡を探る「チリ収集」や、ロシアとのオープンスカイ検証飛行など、本当に多様な任務を少数の多様な機体でこなしており、苦労の程が忍ばれます

本日は様々な話題をカバーする記事から、興味ある部分を得意の「つまみ食い」紹介したいと思います。

中東での電子偵察機RC-135V/W活動
RC-135s-w.jpg●米空軍はイラクやアフガンでの紛争初期には、8機保有するRC-135V/W(Rivet Joint)のうちの6機を中東に配置していた。しかし現在は、3機のみが派遣されている
●ただし中東での活動は24年を越え、2014年6月から2015年5月までの1年間だけで、218回の任務飛行を行い、2281時間の情報収集飛行を行っている
●これらアセットを運用する第55作戦群司令官のMohan S. Krishna大佐は、「限られたアセットを広く浅く分散させて使用している。世界中で盲点となる場所をなくし、世界の事象を把握しようとしているのだ」と語った

核調査WC-135Wと弾道ミサイル確認RC-135S
WC-135W(Constant Phoenix)は北朝鮮が核実験を行った際に派遣され、大気中のガスやちりなど核実験の証拠を収集するちりなど。米空軍は2機保有している
RC-135S(Cobra Ball)は弾道ミサイル試験のデータを収集する機能を持っており、「WC-135W」とともに、頻繁にアジア太平洋地域に派遣されている。米空軍は3機保有している
●両アセットとも少数の機体しか保有しないため、搭乗員の過剰労働を防ぎ、計画的な機体整備を行うことで機能の維持に全力を挙げている

米露間の「オープンスカイ条約」
RC-135.jpg米国とロシアが「Open Skies Treaty」に基づき、両国の核兵器保有状況を上空から確認するため定期的に双方の偵察機が相手国上空を飛行する事を繰り返している
米国は年間約10回の飛行をロシア上空で行い、ロシアも2タイプの航空機で米側と同様のペースで飛行している。この他にも、地上での査察を年間18回行って双方の透明性確保に勤めている

ロシアは今年2月、偵察カメラを湿式フィルムからデジタルカメラに切り替える承認を米側に求め、撮影後のデータを米側と共有すると提案してきた
米側はまだ湿式フィルムを多数保有していることから、今後1年半から2年を掛けてデジタルに移行することになろう

母機となる各種C-135の維持改修措置
●空中給油機のKC-135は老朽化でKC-46Aへの更新が急がれているが、偵察部隊が使用する各種C-135型機は、米空軍の「Big Safari program office」により管理されており、計画的に能力向上や維持が整備が行われている
偵察用の各種C-135型機は全機が新しいエンジンに換装され、また4~5年間隔で実施される分解点検で発見された材質疲労は、計画整備に合わせて対策が取られることになっている
●このような維持施策により、偵察用の各種C-135型機は2040年までは使用可能な目途が立っている。Krishna司令官も「激しい機動や飛行は行わない部隊だから、よく設計された保有機体はその能力や機能を維持するだろう」と語っている

2019年引退のU-2偵察機後継
U-2 22.jpg●2019年に引退するU-2偵察機の後継は、RQ-4(Global Hawks)のアップグレードで対応することになっており、今年2月にNorthrop Grumman社がU-2並の能力にするための増強センサーを下部に装着した機体のデモ飛行を行っている。今後更に、U-2から取り外した光学カメラや多用途センサーをRQ-4に移設搭載する計画である

●一方で、RQ-4だけではU-2の穴埋めは不可能だと考えるLockheed Martin社は「TR-X」計画を進めており、U-2のGE F118エンジンや各種センサーを再活用するステルス無人機を考えている
●「TR-X」は、戦略偵察に最も適したU-2同じ7万フィートの高々度を飛行し、空中給油により連続40時間の任務飛行が可能となる。12時間程度を限度としていた有人機のU-2を大幅に上回る
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TR-X.jpgその他、対テロ戦に力点を置いていた最近の訓練を反省し、A2AD環境を想定した訓練を増加させていると記事は紹介しています

また、英国が3機のRC-135購入を進め、既に2機目を受領し、要員養成については米空軍機に乗り込んで行っており、両国のRC-135は一体となって運用されることが期待されるとも紹介しています。

この分野は日本が大きく送れ、技術的にも他国の追随が難しい分野です、せめて米国の戦力概要だけでも理解しておきましょうと言うことでご紹介しました

関連の記事
「電子戦を荒野から取り戻す」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-17-1
「電波情報収集RC-135」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-09

大人気U-2偵察機の記事
「最新機よりU-2がいい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23
「在韓米軍トップ:U-2が良い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-26
「OMS装備で通信中継機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-25

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