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次の国家軍事戦略には「4+1」対処計画が [Joint・統合参謀本部]

NMS.jpg4日、Goldfein米空軍参謀総長はレーガン財団主催の「Reagan National Defense Forum」で講演し、現在カーター国防長官が確認中の2016年版国家軍事戦略には、中国、ロシア、北朝鮮、イランと国際テロへの対処計画が含まれていると述べました

この国家軍事戦略「national military strategy」は、毎年、統合参謀本部議長が国防長官に報告するモノですが、2015年版までは一般公開扱いとなっていたモノが、2016年版からは非公開(classified)にするとダンフォード議長が明らかにしていた所でした。

併せて、ダンフォード議長が同戦略のポイントについて10月に語った内容も、含蓄が深すぎて具体的イメージが描きにくいのですが、とりあえずご紹介しておきます。
なおタイトルの「4+1」とは、最近カーター国防長官が使用している要対処対象を指す言葉で、上記の4ヶ国と国際テロを表現する用語です。

米空軍参謀総長によれば
Goldfein1-1.jpg米軍は北朝鮮による核兵器獲得の野望に対処するため、非公開の対処計画を煮詰めてきた。北朝鮮計画は、国家軍事戦略に付帯文書(annexes)として添付される5つの文書の一つでアリ、他にはイランの核開発、国際テロ、更に中国とロシアの脅威への対処計画付帯文書が準備されている
●そして、これら付帯文書となる対処計画は、今年の国家軍事戦略が非公開(classified)となったことによって添付されることになったものであるが、同戦略は新たな政権が誕生した際にも報告される

北朝鮮に関しては、各種情報が示すように独裁者の発言と実際の行動にギャップがあり、この様な国の脅威には最新で信頼できる核抑止が不可欠である
●そして、核抑止に必要なしっかり機能する健康な指揮統制インフラと核兵器の3本柱の維持が、この抑止の信頼性を維持するのに欠かせない

ダンフォード議長は同文書に関し
(10月5日:米陸軍協会総会での発言)
●間もなく完成する2016年版国家軍事戦略では、国際同盟の開発発展と遠方への戦力投射の2つが文書の鍵となる
また同戦略では、「戦争:war」の定義の見直しや、国防省による戦争への準備プロセスの見直しも試みている。特に、複数の地域で同時進行的に紛争が生起した際に、地域戦闘コマンド間で、計画段階と協力実行段階でのプロセス見直しが重視されている

Dunford AFA.jpg●「戦争:war」の定義の見直しは、ロシアが欧州で行っている巧妙に組み合わされた「西側の敷居ギリギリの活動」を踏まえて行っているものである。
ロシアの当該行動は、米国の軍事力を構成する重心とも言える2つの要素、つまり米国の戦力投射力と同盟の信頼性を、損なうことを追求して練られた行為である

ロシアの行動は「hybrid warfare」とも言われる今日の紛争の特徴をなしており、我々にとって「大きな重荷」になっている。そして軍事だけでなく、政治と経済を巻き込んで様相を刻々と変える紛争の形態は、「adversarial competition」として知られている

我々は伝統的な、平和か戦争か、との区別では戦いを捕らえているが、相手はその様には考えていないのだ。
我々の軍事作戦も、ますます複雑化する国際情勢に適合しておらず、例えば我々は戦略レベルでのコマンドを保有していないし、その様な任務のコマンドを立ち上げる基準も検討していないのだ
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下記の過去記事を調べると、前回2015年版の国家軍事戦略は、何と2011年版以来4年ぶりの作成だったとか・・・。その重みの程が伺えますが、今回は力が入っているようです・・・

NMS2.jpgダンフォード統合参謀本部議長とGoldfein米空軍参謀総長は、それぞれに異なる側面から2016年版国家軍事戦略について語っており、全体像はよく分かりませんが、従来の延長では情勢に追随出来ないとの危機感は共通しているように思います

非公開文書になると言うことで、これ以上想像してもどうしようもないのですが、米国防関係者の頭の中を理解する一助としてご紹介しました。「adversarial competition」との言葉は知りませんでした

しかし・・・最近は中国対処の話がほとんど聞こえてきません。米軍事メディアも対ISILが7割、対露が2割ぐらいでしょうか・・・。

Typhoon2.jpgそう言えば、1日に在米の英国大使が、日本や韓国で訓練したタイフーン戦闘機4機が、英国への帰路に南シナ海を飛行すると発言し、更に、2020年運用開始予定の新空母「クイーンエリザベス」も南シナ海に展開するだろうと発言しています

これには中国側も冷笑チックな反応で、「meddling role:余計なおせっかい」は止めときなさいと国営通信社が反応しているところです。英国外交筋の大使に、軍事的な行動について語られたくないですね・・・。

前回2015年版の国家軍事戦略発表
何と2011年以来4年ぶりの発表だった
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-02

英国軍のアジア太平洋へのお節介!?
「タイフーン戦闘機が日本で訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-18
「新空母の艦載機が不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-03


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