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無人ボートの「群れ」で港湾防御試験 [Joint・統合参謀本部]

RHIB4.jpg12月14日付米海軍研究統括室(ONR)web記事が、11月に実施された複数の無人ボートを自律的に連携させて不審船等に対処する試験の様子を紹介し、2014年の基礎的試験から更に深化し、敵の画像識別、群れ内部での任務分担、無人ボート戦術の多様化などを検証したと報じています

既存の小型有人ボート(港湾内の警備や特殊部隊が敵艦艇に接近したり乗艦するための高速強化ゴムボート)を、市販部品を活用した無人化キットを搭載するだけで軽易に無人ボートとして活用できるため安価で、しかも「退屈で、汚く、危険な」任務から貴重な人的戦力を開放できるとONR幹部は語っています

また、従来は高価値艦艇の防御強化に無人艇の活用を考えていたようですが、今回は港湾防御を狙いとして取り組んだようで、ある意味、よりニーズと早期実現可能性のマッチングを見定めた応用試験と言えるかも知れません

14日付米海軍研究統括室web記事によれば
RHIB.jpg10月、米海軍研究統括室(ONR:Office of Naval Research)は、産業界や学会や関係政府機関と協力し複合材無人ボート(RHIB)の群れと他の小型舟艇を組み合わせ、人間が細部に直接関与しない監督方式での自立的パトロール任務実験を実施した
●ONRが開発している自立無人ボート技術は、CARACaS(Control Architecture for Robotic Agent Command and Sensing)と呼ばれ、どの港湾施設にも必要でアリながら「退屈で、汚く、危険な」任務を、民生部品を使用して有人ボートを使用するより経費効率的に行おうとするものである

2014年、ONRは最初のCARACaS技術デモ試験を行い、無人化キットを搭載した複数の複合材ボート(RHIB)をシンクロして行動させ、「群れ」として敵艦艇に対処したり、味方艦艇防御の行動を取らせたりした
●今年10月の試験では2014年の教訓も踏まえ、追加の付加機能として、敵艦艇の画像識別、「群れ」内部での個別任務分担を試し、更に無人ボート戦術の多様化にも取り組んだ

今年10月の試験映像(約6分半)


今回のデモ試験では、無人ボートの群れに広範なエリアのパトロール任務を付与し、エリアに進入した不審船に対し、「群れ」のどのボートが当初対処するかを判断させ、不審船が有害か否かを判別し、対処が必要な場合には支援ボートを呼び寄せつつ、エリア全般の監視を再分担で継続させる等の任務で検証した
●この一連の試験の間、細部を直接指示しない人間の監督官には、無人ボートの「群れ」から逐一状況が報告された

●米海軍の指導者達は、有人と無人システムを組み合わせることで生じるシナジー効果の重要性を近年強調しており、無人ボートが様々な危険な任務に従事し、貴重な人的戦力の安全を確保しつつ、より経費効率的に任務遂行が可能になると考えている
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RHIB2.jpg個々の戦闘力や強靱性で劣っている無人システムを、「群れ」として扱って個別&群れの両方でコントロールして相手の対処能力を「飽和」させる方式は、陸海空のドメイン全てで追求されています。

特に中国の各種誘導兵器が、精度や数量で飛躍的な進歩を続ける中、その対処の切り札の一つとして、また相手の対処を困難にして「防御コストを強要」する手段として注目を浴び、「第3の相殺戦略」の重要要素として研究が進められているようです

人工知能AIをセンサーや情報処理技術の進歩と組み合わせることで、驚くような「群れ」が登場するのも遠くないかも知れません・・・
何となく不気味で恐ろしいですね・・・無人システムの群れに襲われることを想像すると・・・

無人機の有効活用
「国防長官が技術飛躍有りと」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10
「海軍研究所の滑空無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-04

「AI操作の無人機が有人戦闘機に勝利」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19
「米空軍が小型無人機20年計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-18
「Penetrating Counter Air検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1
「国防省戦略能力室の主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-10

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