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再び:米会計検査院VS国防省F-35計画室 [亡国のF-35]

F-35 GAO.jpg24日、議会から提出を求められている米会計検査院GAOによる今年2回目のF-35計画評価レポートが発表され、何時ものように厳しいF-35計画の現状が報告されており、「ソフト3F」開発の遅れ、「Block IV」開発への警告&提言、そして「まとめ買いによる単価軽減策への注文」など、様々な視点で問題点が暴露されています

これに対し、国防省F-35計画室が直ちに反論を展開していますので、何時ものようにご紹介します。国防省側の基本的なスタンスは、指摘された問題点は全て把握して対処しており、これまでの問題解決実績が示す通り大丈夫だ・・です。

ただし、会計検査院や国防省試験評価局の問題点指摘と、F-35計画室の反論合戦はこれまで何度もご紹介してきましたが、結局F-35計画室側の見積もりが甘いケースがほとんどでしたから、今回も偏見一杯にやりとりを眺めることをご推薦申し上げます

米会計検査院のF-35レポート
http://www.gao.gov/products/GAO-17-351?utm_medium=email&utm_source=govdelivery

27日付米空軍協会web記事によれば
F-35 fix.jpg●まずGAOは、現在実施中の「ソフト3F」の開発試験終了が約1年遅れるだろうと指摘し、これにより、米海軍用F-35C型の初期運用態勢確立時期やフル稼働生産開始が遅れると指摘し、遅れによるコスト上昇が1900億円程度になると予想している
●これに対しF-35計画室は、現時点で同ソフト開発試験は計画通りで、2018年2月までには終了する予定に変化は無いとし、今後の試験期間についても過去の経験データに基づき進捗を予想して大丈夫だと見積もっていると反論した

●(しかし同時に言い訳がましくF-35計画室は、)ソフト3F開発のある程度進んだところで、再度計画全体の進捗やコストと時程の調整が必要かどうかを再評価すると説明し、「(現時点では)米海軍F-35の2018年IOC宣言や、他軍種や同盟国等のF-35計画に影響が出るような遅れは無いと見積もっている」と反論している
●また、遅れによる経費増についてF-35計画室は、現在の予算約2500億円でF-35開発計画は終了できると予想していると説明し、仮に遅れが出ても2018年5月までの延長経費約110億円は、その後の能力向上予算を充てることでカバーするよう議会から命ぜられていると訴えた

「Block IV」開発や「まとめ買い」について
F-35-test.jpg会計検査院GAOは不安定な「ソフト3F」開発状況を警戒し、完成した「ソフト3F」を更に発展させる「Block IV」開発を、完全に「ソフト3F」が完成するまで待つべきだと提言している
●これに対しF-35計画室は、敵の脅威が日々深化する中で、次の近代化施策である「Block IV」開発を後送りすることは、米軍の能力確保上重大な問題でアリ、3月に要求性能がまとめられた「Block IV」開発は予定通り進めるべきと反論した
●そして「Block IV」開発は透明性を確保して進め、コストやスケジュール管理状況を適宜報告すると説明した

更にGAOは、国防省が企てている複数年度に渡る調達要求を一括して行い、単価削減効果が期待されると宣伝されている約440機の「まとめ買い:block buy:economic order quantity(EOQ) purchase」発注に関し、その内容を精査して明らかにするよう求めている
●この要請についてはF-35計画室も理解を示し、議会に理解を得られるよう、関係国や企業や価格等等の詳細を含む全体計画を提出するよう計画していると説明し、約440機のまとめ買い発注で約2200億円の節約効果が期待できるとの見積もりを明らかにした

●(間もなく退役する)F-35計画室長のBogdan中将は、「GAOのレポートは読者に誤解を与える可能性がある」「指摘の内容は全て把握しており、関係国も始め承知の事項である」「計画全体には依然課題もあるが、これまで課題を解決してきた実績もアリ、自信を持って取り組んでいく」と述べた
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開発計画が進んだ時点で「計画を再精査」し、やっぱり会計検査院や国防省試験評価局のご指摘が正しかった(とは決して認めないが)・・・との幕切れを何度も見てきましたので、「現時点では大丈夫」は「タイミングが来たら遅れや経費超過」を認めます・・に聞こえます

F-35 luke AFB.jpgまた試験遅延の場合の経費増対処についての「反論」は、3ヶ月遅れまでは自分でカバーするが、それ以上についてはお願いしますと宣言しているようなモノで、GAOが指摘の1年遅延なら「また血税投入」なわけです

米空軍がF-35Cを早期退役させ、「Buy American」圧力で日本がF-35を買わされることがないよう、国防装備が犠牲にならないよう、切に願うばかりです・・・

「最終試験は1年遅れでも計画通りは不可能」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17

会計検査院関連の記事
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01
「核戦力維持には10年36兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-09
「空軍の無人機操縦者処遇を非難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-16

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