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寂しげなヘーゲル国防長官の退任式 [ヘーゲル国防長官]

Hagel-farewell.jpg28日、ペンタゴン近傍の米軍基地でヘーゲル国防長官の「armed forces farewell:米軍主催の退任式」が実施され、オバマ大統領、バイデン副大統領、Work副長官、デンプシー統合参謀本部議長等々が参加しました

悪天候のためのか、照明等の演出のためなのか、夜しか時間が取れなかったのか、室内で行われた式典でした。
事実上の「更迭」と言われるヘーゲル長官の退任ですから「悲哀に満ちた」感がするのかもしれませんが、そんなイメージを持って勝手につまみ食い紹介します

Defense-News引用部分:大統領送別の辞
●「真の米愛国者」、「米国に命をささげる信念を持った男」
●「我が国が今後の100年に備える準備をしてくれた」
●「ベトナム従軍者として初の国防長官」、「下士官あがりで初の国防長官
●「あなたは常に率直」、「あなたの考えを語ってくれた」

Defense-News引用部分:副大統領送別の辞
●「私が常々追い求めてきた判断力と思考力を備えた人物

退任式を伝える米国防省web記事
オバマ大統領が引用したエピソード
hagel-farewell4.jpg●昨年のある日、Oval Officeでの定例会議に、ヘーゲル長官がある男性を連れてきた。その男性と長官は、先ほど50年ぶりの再会を果たしたばかりだといった
●その男性は長官がベトナムに従軍していた際の小隊長だった。米国内では人種暴動や反戦運動が荒れ狂っていた時代、その小隊は大半が白人で構成されており、黒人はその小隊長以外ほとんどいなかった

●その小隊長は着任した際、皆の前に出て以下のように語ったと会議で長官は紹介してくれた。「小隊長として、団結を乱したり、不信を招くような行為は許さない」、「我々は全員が米国民で、ともに生き抜き、互いに助け合い、ともに戦い、ともに互いの背後を固めるのだ。さあやるぞ!」と
●かつて部下と上官の関係であった(白人と黒人の)2人が、その男性の孫が見つめる中でこの話をOval Officeで語ったとき、我が国が歩んできた長き道を思わざるを得なかった

あのような時を与えてくれた長官に感謝し、そのような道を歩んできたChuck Hagel氏の国への貢献の長き道を讃えたい

最後にヘーゲル長官挨拶から
hagel-fare.jpg●「我々は過ちを犯してきた。そしてこれからも過ちを犯すだろう」、「しかし我々は、米国最大の強みの一つをしっかりと保持している。それは自らを正す能力と国家体制を備えていることである。米国はシステムを変え、過ちを正し、問題を解決し、やり直すことができるのだ
●「ただ、我々は大きな課題を正す必要がある」、「すべての問題にただちに回答が得られると考えるべきではない。時間と空間を必要とし、より高みを目指す忍耐が必要な課題もある
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なお、後任候補Ashton Carter氏への上院軍事委員会のリアリングは2月4日に予定されており、来週には承認が出るかもしれません

Hagel-farewell2.jpg考えすぎかもしれませんが、オバマ大統領の言葉は、「人物」に関する評価はあっても、「業績」に対する褒め言葉が控えめです
在任間のエピソードの選び方からも、そんな雰囲気がします

ヘーゲル長官の言葉「ただ、我々は大きな課題を正す必要がある:But we must get the big things right」は正確に訳せているか自信がありませんが、政治や議会の現状への不満が現れているようにも聞こえます
まだ出勤して仕事をするのでしょうが、とりあえず「お疲れ様」と申し上げます

「ハンブルグぶん獲り」シナリオに学ぶ [ふと考えること]

Tokyo Trilogy.jpg28日付フェイスブック「Tokyo Trilogy」で、辰巳由紀さんが先日米国防省を退任した米戦略界のレジェンド(ヨーダとも)Andrew Marshall(93歳)の伝記「The Last Warrior」を取り上げ、「日本との関係で考えさせられた」部分を紹介しています

なお「Tokyo Trilogy」は、キヤノングローバル戦略研究所外交安全保障チームの宮家邦彦(元外交官)、神保謙(青学)、辰巳由紀(Stimsonセンター)が、「3人で語る東アジアの安全保障」と題し、様々な話題や論点を随時発信するサイトです

辰巳さんは今回、Marshall氏らがNATO軍とワルシャワ条約軍の対峙様相を検討した際のエピソードを取り上げ、その中の「ハンブルグぶん獲り(Hamburg Grab)」シナリオが、「今の東シナ海で日本にとって一番やっかいなシナリオとだぶります」と紹介しています

28日付「Tokyo Trilogy」で辰巳さんは(概要)
The Last Warrior2.jpg●1988年の学術誌International Security に、ジョン・ミアシャイマー、ジョシュア・エプスタイン、バリー・ポーゼンというアメリカの国際政治学界の大物3名が論文を掲載。このNATO軍とワルシャワ条約軍の軍事バランスに関する論文に、Marshall氏らが真っ向から反論する様子を紹介する部分についてのお話
●Marshall氏らが反論する部分に読みごたえがあるのはもちろんですが、私(辰巳さん)が気になるのは、想定されたシナリオの一部として挙げられていた「ハンブルグぶん獲り(Hamburg Grab)」シナリオ

●このシナリオは、「敵」であるワルシャワ条約機構側が、緒戦で東西ドイツの国境から近い西独の主要都市であるハンブルグのみを短期決戦で制圧し、その後停戦を申し出る、というもの。
●ワルシャワ側にとっては、「短期」で小さいながら成果を上げ、同時にNATO軍が核兵器使用にまで事態をエスカレーションさせるリスクを下げることができるシナリオ。

Tatsumi1.JPG●そして、このシナリオがワルシャワ側にとって魅力的なのは、「ハンブルグを東側陣営に獲られたままの状態を放置するコスト」と「武力でハンブルグを取り戻すコスト」についての見方の違いがNATO加盟国間で表面化し、NATOを弱体化させることができる点だ、と分析されている。

●この「ハンブルグぶん獲り」シナリオ、最初の一手が「低烈度」「短期」「限定的」であるところが、なんとなく、今の東シナ海で日本にとって一番やっかいなシナリオとだぶります
●また、この手の本を読むともうお約束なのですが、この本にも日本専門家はおろか、アジア専門家が誰一人として登場しないのも、非常に興味深い

Andrew Marshall氏と伝記について
Marshall2.jpg●アメリカの稀代の戦略家、Andrew Marshall国防省Net Assessment室長は、1973年に同室長の職について以来、40年余りを室長として過ごし、2015年1月、93歳で退官しました。
●その間、彼の下で薫陶を受けた多くの戦略家がこのネット・アセスメント室から輩出されました。伝記「The Last Warrior」は、Marshall氏に薫陶をうけたシンクタンクCSBAのクレピノビッチ理事長とワッツ同主任研究員の二人の共著で出版されました

1970年代以降の米国の戦略がどのようにして形成されてきたのかを知る手がかりとしては、必読書かと
●ちなみに、Marshall氏の後任はなんと米政府専用の求職サイトで「公募中」。2月末で〆切なんですけど、「後任の室長が見つからないから、この部屋は解散ね」に向けたアリバイ作りなのでしょうか
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Birds-Tra2.jpg冒頭でご紹介したように、「Tokyo Trilogy」は「3人で語る東アジアの安全保障」をテーマに、多様な視点で多様なテーマを取り上げています。
世界の目線で、日本や東アジアを「語る」貴重なサイトですので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

いつも「高烈度」「短期」「大規模」な中国軍戦略・戦術を訴えているので、今回のような「低烈度」「短期」「限定的」な洗練された視点には大いに考えさせられます
だからと言って、戦闘機命や陸自の組織防衛には組しませんが、「尖閣だけぶんどり」シナリオ等にも思いを致しましょう。

ところで・・・
冷戦時には、ソ連が東欧に中距離ミサイル「SS-20」を配備したことで、米国と欧州NATO諸国間に「デカップリング論争」を引き起こしました。
中国のA2ADは、そんな「同盟引き裂き効果」たっぷりなような気がします

辰巳由紀さん関連の過去記事
「靖国参拝に日米最前線の声」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-07
「オバマ政権のAsia担当は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-2
「強制削減DCの雰囲気は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-09
「強制削減を再整理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-28

伝説の戦略家:A.マーシャル氏
「Andrew Marshall氏が引退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-18-1
「Marshallとルトワック」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-17
「存亡の危機国防省ONA」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-16

アマゾン.COMの「The Last Warrior」ページ
http://www.amazon.co.jp/The-Last-Warrior-Marshall-American/dp/0465030009

6年ぶり中国軍が「日本威圧」の軍事パレードへ [中国要人・軍事]

RAND研究所が200ページを超える本格的報告書を
「前:RAND中国軍弱点レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-15
「後:RAND中国軍弱点レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-15-1
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China National Day parade.jpg27日、中国版「Line」と言われる「WeChat」の人民日報アカウントが、第2次大戦終戦70周年を記念し、中国軍が6年ぶりに大規模軍事パレードを行うとのメッセージを掲載して話題を集めています

香港発の報道を引用する形ですが、「frighten Japan:日本を威圧」ための軍事パレードだと表現し、かつ「戦後の世界秩序維持」を訴えるためとその目的を掲げ、英米など戦勝国一枚岩の姿勢を強調しつつ、安倍総理による「70周年談話」を牽制する姿勢を明確にしています

27日付Defense-Newsによれば
China National Day parade3.jpg●27日、「WeChat」の人民日報アカウントは、第2次大戦終戦70周年を記念し、2009年以来初となる大規模な軍事パレード実施すると明らかにした。最近の大規模な中国軍事パレードは、中華人民共和国の建国50周年と60周年にあたる、1999年と2009年に実施されて以来となる
ソ連共産党や北朝鮮は大規模な軍事パレードをシンボルにしているが、中国共産党はその路線は取っていなかった

●当該「WeChat」は、軍事パレードの目的を「日本を威嚇し、世界に戦後秩序維持に対する中国の決意を宣言するため」と伝えている。
China National Day parade2.jpg●更に「軍事力を示すことによってのみ、中国は日本に対しその決意と態度を示すことができ、戦後秩序と中国の核心的利益に挑戦する如何なる者にも対しても、それが中国への敵対行為であり、中国からの強烈な反撃を覚悟すべきだとの思い知らせることができる」と言及している

もう一つのパレード目的として、「中国軍事力を内外に示すショーケースとしての位置づけと、中国人民の士気高揚」を「WeChat」メッセージは伝えている
●軍事パレード実施日については具体的に明らかにしなかったが、「National Day」には実施しないと「WeChat」はしている

中国政府の反応は?
Hua Chunying.jpg●当該「WeChat」メッセージに関する質問に、中国外務省Hua Chunying報道官は「戦勝記念と祝賀のため、一連の行事を計画している」と答えたが、細部には言及しなかった

●報道官は「中国は勝者であるとともに戦場であり、戦いの勝利に大きな犠牲で貢献した」と強調し、「記念行事は全人類に歴史を再認識させることが目的であり、勝利と戦後秩序の成果を守るための手段でもある」と語った

Defense-Newsコメント
●中国共産党は、抗日戦争の勝利と経済発展を、共産党統治の正当性のよりどころとしている。特に抗日戦争の記憶を中国ナショナリズムをあおることに活用し、中国共産党への不満から目を背けさせるために利用している
●また中国は、日本の安倍総理が今年後半に発表しようとしている、新たな「戦後談話」を注視している
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SyuuKinpei.jpg中国は巧みだなぁ・・・と感心してしまいます
米中英豪露等VS日本の構図を提示したわけです。

安倍総理の「70周年談話」に対する米国の微妙な反応を見逃さず、中国は戦勝国グループと一体だとの姿勢を打ち出し、安倍首相の姿勢を「戦後秩序への挑戦」と位置づけた戦線を張りました

軍事パレードをいつ実施するのでしょうか? 
日本の終戦記念日? ノルマンディー上陸作戦記念日(D-Day)? それとも・・・

F-35をNIFC-CAのセンサーとして試験へ [亡国のF-35]

F-35 NIFC-CA.jpg22日付Defense-Tech記事はLockheed Martin社幹部の話を引用し、米海軍が想定しているA2AD対処の作戦構想NIFC-CAで、F-35を「センサー」として活用する試験計画を紹介しています

時期的には「今年か来年」とのぼんやりとした話ですが、第5世代機であるF-35を「shooter」ではなく「センサー」として位置付けている点が興味深いので取り上げます

なお、NIFC-CA全体についてはこちらを
「米海軍NIFC-CA構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26 

22日付Defense-Tech記事によれば
E-2D-1.jpg●米海軍とLockheed Martin社は、我を攻撃する対艦ミサイルを見通し線外の遠方で探知・撃破するため、F-35をセンサーとして活用する試験を計画している
●NIFC-CA(Naval Integrated Fire Control-Counter Air)は、イージス艦、E-2D、FA-18、F-35、SM-6等を有機的に連接して情報を共有し、艦艇レーダーの覆域外の遠方から巡航ミサイル等に対処しつつ、攻撃にも活用する構想である

●同社幹部によれば、米海軍システムコマンドと協力し、今年か来年、ホワイトサンズのミサイル射撃場(ニューメキシコ州の地上)でNIFC-CAのデモンストレーション試験を行う予定である
●「E-2Dの代替センサーも検討している」と同社幹部は語り、関係者によれば、E-2Dの代わりにF-35搭載レーダーやセンサー情報を活用するデモンストレーションとなる模様

F-35を活用することで、NIFC-CA構想において求められる、ステルス目標対処のような益々複雑になる作戦を可能にすることを狙っている
●F-35のセンサーには、AESAレーダー、6つの電光カメラ情報を備えるDAS、目標の特定・識別を行うターゲティングシステムETOS、赤外線前方監視装置等々があり、それらを最大活用することを考えているようである

FA-18.jpg●米国防省がA2ADと呼ぶ、長距離対艦ミサイル等を使用した米軍によるアクセスを拒否する戦術は、米軍艦艇が相手国沿岸に接近することを困難にする
●しかしNIFC-CAは、より遠方で脅威に対処しようとする構想であり、米空母や艦艇の運用の安全を確保するに大きなインパクトがある

●防御だけでなく、攻撃にもNIFC-CAは威力を発揮し、より遠方の目標に対する攻撃を可能にする。例えば、SM-6を艦艇レーダーの覆域外の目標に誘導し、航空機や無人機、敵艦艇や建造物等に攻撃が可能である
●このNIFC-CA構想は、本年末、Teddy Roosevelt空母群に適応され、空母群全体の防御に貢献する。
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F-35に関し「E-2Dの代替センサー」との言及がありますが、E-2Dのような突破力がない非ステルス機が、A2ADエリアまたはその近傍で「空飛ぶレーダー」や「情報共有のハブ」としてどれだけ機能するのか疑問です

Aegis.jpgですから、米海軍が保有する唯一のステルス機であるF-35が、センサーとしての機能を期待されるのは不自然ではありません
だからでしょうか、冒頭でご紹介した過去記事では、攻撃という面ではFA-18が各種兵器の発射母機と想定されており、F-35がセンサー機能中心で描かれています

まだまだよくわからないNIFC-CA構想ですが、もっと不明な米空軍のA2AD対処構想と合わせ、今後も注視したいと思います

関連の米海軍記事
「米海軍NIFC-CA構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26
「NIFC-CAとSM-6連携」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-27
「NIFC-CAで空軍と協力」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23

「E-2Dはステルス機探知可能!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12
「海軍トップ:ステルスはあと10年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
「なぜ8機EA-18Gが必要か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-13

国防長官コメント:米印の国防協力合意に [ヘーゲル国防長官]

hagelFirst.jpg25日、ヘーゲル国防長官はオバマ大統領とインドのモディ首相との間で合意された「国防協力合意:agreements on defense cooperation」に関する声明を発表しました

長官はこの合意を「ground-breaking agreements:画期的な合意」と表現しており、「1歩前進2歩後退」状態にあった両国軍事協力が「2歩前進」したのかもしれません

日本政府としては、「米企業の原子力発電所輸出推進」が米印合意に含まれて「がっかり」かも知れませんが、米印の国防合意は、対中国やアジア全体の安定に歓迎すべきことだと思います

ヘーゲル長官は25日付声明で
Obama-Modi.jpg●本日、オバマ大統領の歴史的なインド訪問に際し、インドのモディ首相との間で画期的な国防協力合意が発表され、両国間の軍事協力に新たなページを開き、米印戦略協力関係に重要な道標を打ち立てることを誓い合った

●米印両国は、米印国防関係に関する10年枠組みの見直し再編集を終了し、過去10年間の国防協力のモメンタムを更に継続発展させ続けることとなった
新たに軍事教育に関する協力関係構築に合意したことで、我々は両国の次世代指導者育成を相互に支援することになり、これにより相互の国防機関を将来に渡ってより緊密なものにしていくことができる

Obama-Modi2.jpgDTTI(Defense Technology and Trade Initiative)での合意では、4つの先導プロジェクト(pathfinder projects)に焦点を当てることとした
●その中には、空母技術と設計に関する作業部会の設置、ジェットエンジン技術に関する協力分野の検討などが含まれ、米印軍需産業の協力についての膨大な潜在力を両国が認知し始めたところである

●更に両国は本合意で、今後15年間にわたり科学技術分野での協力を継続し、両国関係を強化することを確認した
●これらを総合し、大統領による発表は、両国間の国防安全保障協力を新たに更に深く、洗練されたものにし、米国の広範な戦略的協力関係における大きな柱の一つに成らしめることを確固とした
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日本での報道によれば、4つの先導プロジェクトには無人機の共同生産も含まれるようです。また、両首脳の間でホットラインを設置することも明らかになったようです。

「原子力発電所の輸出」に関しては日本も進出を狙っていましたが、インドでは原発事故が起きた際にメーカーの責任が問われることになっており、これが外国企業進出の障害となっていました。
今回米印首脳は、原発事故に備えた保険制度の設置で合意し、この問題をクリアした模様です。

Obama-Modi3.jpg核兵器拡散防止の基本方針に反したため、米国が世界から「ダブルスタンダード」だと非難を浴びながら2008年に締結した米印原子力協定から7年、やっとここまでたどり着きました。
次世代育成協力とか、作業部会の設置とか、協力可能分野を探るとか、「初期」段階のような合意ですが、「ground-breaking」なんです。たぶん・・・

オバマ大統領は当初予定していた「タージ・マハル」の訪問を中止し、アブドラ国王が死去したサウジアラビアに向けて27日に出発だそうです。でも26日、インドの共和国記念日の式典に米大統領として初めて出席するそうです

インド関連の記事
「新インド首相の訪米」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-30
「ヘーゲル長官の訪印」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-12
「米印関係ランクアップ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-01-1
「米軍がインド対応特別チームを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-16

「露製ステルス機インドへ輸出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-14

本当にエコ?:CO2排出で見た燃料電池車 [経済情勢]

MIRAI FCV2.jpg月刊誌Wedge1月号は、トヨタが特許を開示してまで普及を推進する水素燃料電池車(FCV)について特集し、「水しか排出しない究極のエコカー」とのふれ込みが本当にFCVを正しく表現しているのか追求しています

つまり、走行時には「水しか・・」のエコカーであっても、エネルギー源となる「水素」の製造過程まで考えると、「究極の」と表現するほど二酸化炭素CO2が削減できるわけではないとの主張です

もちろん、走行時に排出される窒素酸化物や粉塵・煤煙は「ゼロ」になるのかもしれませんが、地球環境への影響が世界的な議論となっているCO2に関しては、どのような「水素の製造法」を採用するかでFCVの「エコ」の程度は大きく変化し、現在想定されている製造法では、ハイブリッドカー程度の効果しかないとの見積もりだそうです

月刊誌Wedge1月号によれば
MIRAI FCV3.jpgトヨタのFCV車「MIRAI」は、政府の援助も受け価格が670万円+税程度になり、想定を遙かに上回る受注を受けている。
●ライバルである電気自動車EVの問題点である「充電時間」を後目に、FCVは水素補給を3分間で可能にしたのも大きい

●更に、FCV車は災害時に非常用電源車として機能し、通常の家庭であれば通常の家庭であれば「1週間以上」の電気を供給できる点でも日本のニーズに適合している。
●また想定されている水素の販売価格も、ハイブリッド車のガソリン価格程度になるとの見積もりがあり、「水素スタンド」の普及など課題は多いが、注目を集めるのは当然といえよう。

●ただし、走行時に「水しか排出しない」点は「究極のエコ」と認めるとして、「Well to Wheel:井戸から車輪まで」とのスパン、つまり燃料の採掘・調達から車輪走行までの全行程で「CO2エコ度」を吟味すると、そう単純でない事が明らかになる

「Well to Wheel」でのCO2排出量比較
太陽光発電で電気自動車走行を「1」単位とすると
●ガソリン車走行「141」単位
●ハイブリッド車走行「95」単位

水素燃料電池車FCVの場合:水素製造手法別で
太陽光発電の電気で水を電気分解で「14」単位
都市ガスから水素スタンドで水素製造で「79」単位
天然ガスから産地で水素を取って輸送で「111」単位

世の中には3種のエネルギーしかない
H2 kawasaki2.jpg●3つとは、化石燃料、原子力、自然エネルギーである。
●また、現状で水素を製造するには、化石燃料(石炭・石油・天然ガス)を原料に水素を作るか、電気で水を電気分解するか、2つの手法しかない
●現在技術では、どのエネルギーや手法にも欠陥や弱点があり、水素燃料電池車FCVもその課題を克服できていない

FCV車に水素を充填するにも多量の電力が
軽い水素を大量にFCV車に充填・運搬するため、700万気圧にして強化プラスティックのタンクに入れている。通常の産業用の水素タンクは150気圧で、その5倍の圧力である
●FCV車「MIRAI」のタンクを満タンにするには、水素を700万気圧以上にする必要があり、その為に必要な電力量は電気自動車を100km以上走行させる量である
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H2 kawasaki.jpg水素の製造は、川崎重工が代表的企業だそうですが、豪州南部で産出する石炭の一種「褐炭」を原料に水素を製造するプラントに取り組んでいるようです
川崎重工もCO2対策に取り組んでいますが、まだまだ課題があるようです

日本が世界に誇る技術ですから、FCV車「MIRAI」の発展普及を大いに期待するのですが、限界も承知しつつ、資源の有効活用や本質的なエコを考えたいモノです

米がフィリピンへの軍事援助再開 [安全保障全般]

Rosariofi.jpg22日フィリピンの外相が、米国が過去5年間凍結してきた同国への軍事援助を再開したと語りました

前日には、米国防省の担当次官補が2015年の比への軍事援助額に言及しており、紆余曲折有りながらも両国関係は後退を避けているようです

22日付Defense-Newsによれば
●22日、フィリピンのAlbert del Rosario外相は、米国がフィリピン国内の人権問題を理由に停止してきた停止してきたフィリピンへの軍事援助金を再開したと会見で述べた
●同外相は「昨年のある時期に」とだけ制約解除時期について言及し、具体的な援助再開理由等については触れなかった

Shear.jpg●21日には、米国防省のDavid Shear次官補が、2015年度のフィリピンへの軍事援助額を45億円とすると発表し、2001年以降、これまでに約350億円を装備老朽化が進む同国の軍近代化のために支援したと語っている

●米国とフィリピンの軍事援助関係は、米国と同盟関係や米軍の駐留に反対する比の左翼勢力や愛国主義の存在によって、複雑な状況におかれている
●また、人権団体がフィリピン国内の人権侵害問題を米議会に訴え、軍事援助を差し止めた。比治安機関による共産主義者やイスラム過激派への対応が人道に反すると主張したのだ

両国は昨年、米軍の比国内でのプレゼンスを拡大することで合意し、米軍がローテーションで地域の共同訓練等に参加している
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Philippines.jpg米軍のフィリピン軍基地の利用拡大に合意した昨年の取り決めは大きな突破口ですが、昨年末に米海軍兵が比で起こした比女性殺害時件で水を差された形になっています。
米海軍艦艇が比訪問を控え、寄港しても米兵に上陸を禁ずる等、比に配慮した舵取りを迫られています

細部の事情は異なりますが、沖縄で起こっているようなことがフィリピンでも見られるわけです。
数十億円とは僅かの援助額ですが、一つの指標として大きな意味を持つのでしょう

フィリピンは、ベトナムと並んで対中国の最前線国です。色々ありましょうが、米国とは仲良くやって欲しいものです。
また米国には、人権などの目くじらを立てず、実利優先でやってもらいたいものです

米比関係に関する記事
「米海兵隊員に殺人容疑」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-16

「駐比対テロ米軍部隊撤退へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-29-1
「比が米軍受け入れ合意へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-10
「比への米軍展開拡大協議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-16

「米空軍のアジア戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04
「比大頭領が空軍再建宣言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-02

次期爆撃機LRS-Bの選定を巡るあれこれ [米空軍]

速報!!!
米空軍の次期爆撃機LRS-B選定結果発表!

カーター国防長官等による発表会見の概要や、業界の動き、早くも敗者から予想される不服申し立ての動向等々について軍事メディアの情報をご紹介
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-28

LRS-B関連の最近の記事
「リーク? LRS-Bの概要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-07
「全爆撃機をLRS-Bに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-29
「次期爆撃機cost-plus契約?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-06
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CSBA LRS3-2.jpg18日付Defense-Newsが、今年の春から初夏にかけ機種選定結果が発表される米空軍の次期爆撃機LRS-Bについて、関連する様々な話題を紹介しています

既存の成熟技術を活用して開発リスクを局限し、突破力あるステルス機で、有人機オプションもあり、80-100機を調達し、1機600億円程度で、2020年代半ばに運用開始し、その2年後には核任務用も投入可能で、B-52やB-1の後継を期待されるのがLRS-B次期爆撃機です。

機種選定に参加が判明しているのは、Lockheed MartinとBoeingチームと、Northrop Grummanの2チームですが、要求性能や機種選定に関する情報が全く外部に漏れ聞こえてこないことも注目を集めている原因です

18日付Defense-NewsはLRS-Bについて
LRS-B4.jpg●多くが謎に包まれている。どんな兵器を搭載するのか? どのような翼の形状なのか? ステルス性や速度はどの程度か? B-2の様に秘密が多くて海外に駐機出来ないのか? そうなら航続距離はどれくらいなのか?
●LRS-B計画に詳しい関係者は、B-2よりは小型で半分ぐらいのサイズで、F-35搭載と同サイズのエンジン2基と想定している

●Deptula退役中将は、価格の約600億円に拘りすぎると、将来の拡張性や柔軟性が犠牲にされ、最低限の要求値だけを満たし、コスト争いだけになることを危惧している
●Deptula氏は、産業界への配慮も極めて重要な要素である。要求性能等とは全く異なる観点だが、絶対に重要だ。造船産業界よりも航空工業界にはより大きな配慮が必要である

●複数の関係者は、勝者は大きな開発費を獲得するが、敗者は軍用攻撃機の分野から完全撤退することになろうと想定している。なぜなら次の戦闘機は2030年代だし、その後の爆撃機は更にその先になるからだ ●特にNorthropが破れた場合はインフラ維持が困難だし、ボーイングもFA-18だけでは将来を戦うのは難しいと言わざるを得ない

B-2Whiteman.jpgNorthropが勝つと、3社で米空軍の事業を分け合うことにはなるが、Lockheed/Boeingが勝者の場合、LockheedがF-35を担当していることから、同社の一人勝ち独占につながる
●産業界の視点で見るとNorthropを押す側に分があるが、国防予算全体を考えれば、3社が共存するなど「過去にすがる夢物語」であって、不可能だと切り捨てる専門家もいる

●また今回の結果に関わらず、長らく噂が流れていたボーイングによるNorthropの吸収があり得ると言われている。Northropが負ければ吸収の可能性が高まるが、勝ったとしても、より魅力的な買収先になるだけだ、との見方もある

LRS-Bの予算を巡る厳しい監視の目が
●ヘーゲル国防長官やJames空軍長官は、次期爆撃機を優先事業として繰り返し言及しているが、経費管理と軍備管理の両面で国防省外からの厳しい精査が予期される
●また、空軍内での予算獲得競争だけでなく、他軍種との争いも今後激化するだろう。例えば、オハイオ級の後継となる次期戦略原潜の調達時期も迫っており、どちらを優先するかが必ず議論になるといわれている

B-LRS.jpg●もっと低レベルな話では、機種選定結果を巡り、ライバル同士が政治家を巻き込んだ泥仕合を繰り広げる可能性もある。3企業がつぎ込むロビー予算は、軍事産業界の同予算の上位3社で、争いの資源は潤沢である
●皮肉な話だが、BoeingとLockheedの間には争い事が多く、一方でBoeingとLockheedはともに、Northropと他の事業で協力関係にある
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選定の結果は「late spring or early summer」に明らかになるようです。
海軍の空母艦載無人ステルス偵察攻撃機UCLASS要求性能の再検討も同時に進んでおり、LRS-Bと同じようなタイミングで結果が明らかになるのかもしれません

「late spring or early summer」に注目です!!!

次期爆撃機LRS-B関連の記事
「2014年6月頃に提案要求発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-28
「次期爆撃機の進捗は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-1
「LRS-Bの提案対決は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-26-1

「空軍長官が語るLRS-B」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-28
「海軍UCLASSの提案要求書は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-19

米国防省エアシーバトル検討室廃止へ [Air-Sea Battle Concept]

「エアシーバトル」との用語の存続も危うし!

Air Sea Battle.jpg20日付米海軍協会web記事は、米国防省内に設置された「エアシーバトル検討室:Air Sea Battle Office」が閉鎖され、統合参謀本部のJ-7にその業務が移管されると報じています

国防省関係者はその理由を明確に説明せず、エアシーバトルの考え方は引き継がれると強調しているようですが、「エアシー」だけが強調される名称に陸軍や海兵隊が反発していることや、その他諸々が背景にありそうです

20日付米海軍協会web記事
●米海軍協会が入手した8日付の「メモ」によれば、中国等を念頭にしたA2AD対処策に関する業務を担っていた「ASBO:Air Sea Battle Office」が閉鎖され、統合参謀本部J-7に任務が移管される模様
●具体的には、J-7が「monitor and support」して本年末までに取りまとめられる「JAM-GC:Joint Concept for Access and Maneuver in the Global Commons」において、現ASBコンセプトに関する見直しを行うことになっている

DF-21D 2.jpg●20日に国防省報道官は、「名称の変更は、コンセプト全体をよりよく表現する良い機会だから」と説明し、「ASBに不足していたのは地上部隊の部分で、強固に防御されたエリアに対するアクセス確保に、地上部隊をどう活用するかを考える必要がある」と述べた
●ASBコンセプトは、米軍がイラクやアフガンに焦点を絞っている最中、米国のアクセスを拒否する敵に対抗するために生み出された考え方だが、誤解や反対意見も多かった

ASBOでは現在約20名の上級幹部が勤務しており、コストの低いA2AD対処策を検討していた
各地域コマンド司令官にとって、ASBOは「お助けデスク」の役割を果たし、新たな任務要求に対し、既存のアセットをどのように活用して任務を達成するかを助言していた

●ASBO設置には、イラクやアフガンでの戦いに10年以上集中するあまり、他の脅威への備えや技量が失われつつあるのではとの危惧も背景にあった
●一方でASBコンセプトは米軍指導層に必要性は理解されたが、海外での政治的インパクトも強かった。(まんぐーす注:米軍が中国周辺国から遠ざかるのでは、との懸念を招いた

●またASBは中国軍の能力向上を挑発的に捕えすぎ、中国を刺激しすぎたと批判する者もいる
●更に米国防省内では、ASBが当初海軍と空軍だけで検討されていたため、陸軍の反発を招いたと言われている

21日付DODBuzz記事は本件について
ASEANPlus.jpg陸軍幹部は、エアシーバトルとの言葉をとらえた記者等からの「陸軍はASBで何をするのか?」との質問に悩まされてきた
●専門家の中には、イラクやアフガン対処に追われる中、海空軍への予算割り当てを確保するために持ち出されたコンセプトだという人もいる

●またJ-7はJAM-GCを担当するが、その中でどの程度をASBについて割り当てるかは不明確である
●特に興味深いのは、国防省や現在ASBOで勤務する幹部が、どの程度J-7の業務に関与するかである。更に言えば、エアシーバトルとの名称がJAM-GCの中で引き継がれるかが注目される
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しみじみと時の流れを感じます・・
「エアシーバトル」との名称が中国を刺激し、アジアの米同盟国に米国が遠ざかるとの懸念を与えたことは確かでしょうが、中国の脅威の本質は米国防省も理解しており、ASBの考え方が消滅することはないと思います。ただ、何よりも以下のような米国内事情が今次決定の背景だと思います

Asia Pacific.jpgもともとASBOが国防省にできたのは、統合参謀本部では軍人同志の馴れ合いでASBを適切にハンドリングできないとの懸念が、当時のゲーツ国防長官等にあったからだと思われます
それが統合参謀本部の恒常部署に吸収されるなら、コンセプト推進の後退を示すものともいえましょう

コンセプト自体が後退しようと前進しようが、強制削減による予算減額でその実現が難しくなり、4軍の協力気運が消え失せたとも考えられます。
米空軍と米海軍NIFC-CAコンセプトとの擦り合わせがほとんど感じられないこと等、各軍種が個々の組織防衛に「奔走」し始めた気配はプンプン感じます

また、オバマ政権が中国を刺激する軍事コンセプトが際立つことを嫌い、看板を下ろした、とも言えましょう。オフショア・コントロール概念の提唱者ハメス氏が、盛んにASBを危険思想だと宣伝したことも背景にあるのかもしれません

陸軍や海兵隊の懸念は察しますが、戦車戦や着上陸作戦を夢見てもらっても困ります。特に陸軍には、米国版のA2AD網構成を担ってもらい、ミサイル部隊化を進めていただきたいものです

ASBの動向
「2014年春ASBの状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-15
「2013年ASBOの取組み」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-04
「ASB公式文書」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

「陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-30
「対比:ASB対オフショアコントロール」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-24
「ASB批判に5つの反論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-17

海空軍トップ連名のASB論文概要
「2013年5月の論文」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-21
「2012年2月の論文」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-19

元祖ASB:CSBAの報告書
「ASBの背景:対中国シナリオ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-30

艦艇防空ミサイルSM-6搭載艦を大幅拡大へ [Joint・統合参謀本部]

SM-6.jpg20日付Defense-Newsは、米海軍がこれまで最新のイージス艦にしか搭載出来なかった艦艇防空ミサイルSM-6を、一般のイージス艦にも搭載可能にしたと報じています

これにより、優秀な防空ミサイルSM-6を従来の7倍の数の艦艇に搭載でき、通常防空だけでなく、巡航ミサイル対処やBMD強化にも期待が持てることになりそうです

20日付Defense-Newsによれば
●米海軍は前線部隊からの要望に応えるため、SM-6ミサイルの使用可能艦艇を大幅に拡大し、艦艇防空能力を向上させる。現在の5隻から35隻に増加へ
●従来、SM-6は最新のイージスシステム「baseline 9」を装備した艦艇にしか搭載できなかったが、米海軍は「baselines 5.3」や「baselines 3.A.0.」搭載艦にもSM-6を搭載許可することを決定した

SM-6 2.jpgレイセオン社の計画責任者Mike Campisi氏は、「baselines 5でもSM-6を用いた対空戦闘が可能だと確認した。これにより米海軍の作戦コンセプトに新たな領域が開けることになる」と語った
●防空ミサイルとしてSM-6は目標の区分・識別能力に優れ、通常の固定翼や回転翼機目標のほか、巡航ミサイル迎撃能力も有している。

●また艦艇レーダー覆域外の目標にも指向可能で、より遠方で目標を破壊できるという大きな優位点を備えている
●「見通し外」攻撃能力に関しては、発射母艦以外のプラットフォームも含めたシステム全体を理解する必要があるが、自立シーカーを備えているだけで、艦艇レーダーの負担を軽減することに貢献できる

●レイセオン社はこれまでに160発のSM-6を米海軍に納入しているが、追加で232発の納入契約を結んだばかりである。そして今年4月にはSM-6のフル生産に入る予定で、総計1800発の調達を計画している

SM-6(Standard Missile-6:RIM-174)補足説明
●SM-6は固定翼機、ヘリコプター、UAV、対艦巡航ミサイルなどを対象とする長距離対空ミサイルである。2011年には初期作戦能力を獲得し、2014年12月に運用を開始した
SM-6 3.jpg●ミサイル本体はSM-2射程延長型にSM-2の弾頭とAIM-120空対空ミサイルのアクティブ・シーカーを組み合わせている。このため、誘導にアクティブ、セミアクティブ双方のモードを利用することができる。
●優れた信号処理能力と誘導制御力を得て、高速の目標や艦のイルミネーターの範囲外にいる目標の捕捉も可能となった

BMDにも活用へ
●米ミサイル防衛庁と米海軍は、SM-6を基にして終末段階でのBMD用迎撃ミサイルを開発する予定である
●これはSea-based terminal (SBT) と呼ばれ、2015年頃から導入が開始される計画。その後はミッドコース段階迎撃を担当するSM-3とともに、イージスBMDを構成する
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SM-6 1.jpgなぜ最新の「baseline 9」イージスだけでなく、「baselines 5.3」や「baselines 3.A.0.」搭載艦にもSM-6を搭載許可できたのか良くわかりません。
ソフトを改修したのか、SM-6の能力発揮に制約があっても、それを許容したのか・・・

いずれにしても、対艦巡航ミサイルの脅威が急速に高まり、可能なことから「どんどんやろう」との姿勢なのでしょう。
北朝鮮までもが、対艦巡航ミサイルを導入したとの報道もありましたし・・・

関連の米海軍記事
「米海軍NIFC-CA構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26
「NIFC-CAとSM-6連携」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-27
「米イージス艦のIAMD進歩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09

「NIFC-CAで空軍と協力」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23
「E-2Dはステルス機探知可能!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12

「海軍トップ:ステルスはあと10年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
「なぜ8機EA-18Gが必要か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-13

米空軍が調達コスト削減戦略発表 [米空軍]

James3.jpg14日、米空軍長官が装備品調達に関する新戦略「Bending the Cost Curve」を発表し、技術革新を促し、コストを削減し、調達を迅速化するとの狙いを説明しました

この戦略は米国防省が進める調達改革「Better Buying Power」加え、更に深化したものだと長官は説明し、3つの方針を示し、具体的な対象装備品にも言及しました

企業と国防省の両方でのキャリアがある空軍長官ならではの戦略であり、その展開に注目が集まると思われます

15日付DODBuzzによれば
●James空軍長官は新戦略の3つの柱について、企業との相互交渉の活発化、新参入企業をも含めた競争の拡大、空軍省による業界調査の強化と語った

James-Welsh.jpg第1番目は「Cost Capability Analysis」で、装備品への要求値を少し下げることでコストに大きな影響が出る部分を把握し、トレードオフを全体検討に反映する事である
●例えば、速度要求を時速500マイルから450に下げるだけで、大きなコストダウンが計れる事を関係者皆で把握し、意志決定に反映させようとの試みである
●この対象になる装備品は、次期練習機、長距離スタンドオフ兵器、「Multi-Adaptive Prodded System」、衛星赤外線監視装置などである

第2番目は、米空軍内の情報収集分配システム(Distributed Common Ground System)のようなオープンシステム選定に関し、米空軍が契約行為を迅速に行えるようにする事である
●現在は平均17ヶ月も業者選定に費やしているが、これを何とな「一桁の月数」に抑えて迅速な調達を実現したいと長官は語った。1月20日に開催される産業界のイベント(PlugFest Plus)が、その手始めとなる

3つ目は、ITを活用した軍需産業分析室を設置し、膨大なデータ分析から適切な支出選択を行い、調達コストを削減することである
●これは諮問機関からの最優先提言であり、民間企業で本手法で平均25%以上のコスト削減に成功している
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innovation2.jpg米国内の商習慣や軍需装備品の調達手続きに関する話であり、正確に訳せていないと思います。ご興味のある方は原文をご確認下さい

国情は異なれど、多かれ少なかれ、軍の装備品調達コストの問題は万国共通だと思います。F-35に投資している以上、以上のような施策は「焼け石に水」な気がしますが、それでも重要でしょうから、日本の関係者の皆様もご参考に

米国防省の調達改革等
「技術優位確保offset strategy」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-06-1
「Better Buying Power 2.0」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-11-14
「第1弾:ゲーツの取得改革指針」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-15-1

米空軍F-35の整備員不足問題はどこへ? [亡国のF-35]

安全保障関係者にとって必読文献となるでしょう
「CSBA提言の台湾新国防戦略」
http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27
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James-Welsh.jpg15日、米空軍長官と空軍参謀総長が2016年度予算案に関する会見を行い、A-10全廃が認められなかった場合にF-35整備員が確保できないが、その代替案を議会と交渉中だと語りました。
代替案の細部には言及せず、オバマ大統領が予算案に署名する2月上旬以降に明らかになるとのみ語りました

議会の反対が強く実現の目途が立たないA-10全廃ですが、それによって生じる「余剰の熟練整備員」をF-35整備員に活用する「けんか腰」計画を議会にぶつけている米空軍が、「落としどころ」を探っています。どうなることやら・・・

16日付米空軍協会web記事によれば
●15日、米空軍のウェルシュ参謀総長は会見で、「仮に議会が米空軍の新しい案を受け入れなければ、2016年8月1日のF-35初期運用開始IOC達成は危機にさらされる」と語った
●「米空軍の現状説明」と銘打った会見で参謀総長は、A-10全廃が認められなかった場合のF-35用整備員確保に、米空軍が苦慮していることを認めた

F-35transonic.jpg●ウェルシュ大将は「1000名もの暇な熟練整備員を見つけることなど出来ない」と訴え、「我々の新提案に議会が同意しなければ2016年のIOCは難しくなる」と説明した
●併せて同大将は、IOCよりも、2017年に完全版のソフト「3F」受領後が見込まれるフル運用体制FOC(一定規模の機体を、フル兵装で最大運動性能を発揮できる状態)にすることが一番重要なのだ、と語った

●同席の空軍長官は、「F-35整備員問題に関しては、解決に近づきつつある」と新提案の細部には言及せず、大統領による予算案の承認後、2月上旬に明らかになると付け加えた。
●参謀総長は素っ気なく、「現時点では、初期運用体制も安全運用体制の時期にも、具体的な遅れを語る材料はない」と付け加えた

15日付Defense-Newsは更に
●参謀総長は「軍事的には最適の選択ではないが、(A-10全廃が認められないのなら)第2の案を考えている」と語り、他の分野の整備犠牲にして、人材を流用する方向を示唆した
JamesWelsh.jpg●また、予算が認められれば、民間契約整備員を活用することも考えていると明らかにした

●空軍長官は「完全な代替案とは言い難いが、議会に認められる範囲の柔軟性を発揮した案を検討している」と多様なアプローチで問題解決を模索していることを伺わせた
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「思わせぶり」な会見紹介で恐縮ですが、どの分野のどの航空機の整備員が犠牲になるのか、気になるところです

オバマ大統領の予算案発表会見と、その後の空軍幹部による説明に注目いたしましょう

既に海兵隊用のIOC(2015年)は遅れが確実
「国防次官が認める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-02

偶然で騒然:自動車雑誌が露の秘密潜水艦写真を [ちょっとお得な話]

Russia-Sub-ac12.jpgロシアの自動車雑誌が車紹介のために掲載した写真に、偶然、ロシア軍が「極秘開発中の謎」の潜水艦がくっきり写っていると話題になっています。

カメラマンは恐らく、偶然「白海」に浮かんでいた同艦を、「たくましさ」のシンボルとして車の紹介に活用したのでしょうが、とんだ珍品を捕らえたわけです

13日付Defense-Tech記事によれば
ロシアの自動車雑誌「Top Gear Russia」が、偶然、ロシアの秘密潜水艦の写真を掲載した。その写真の鮮明さは、これまでに同潜水艦について明らかになっているどの写真よりも鮮明で、話題になっている
Russia-Sub-ac12-2.jpg●モスクワのシンクタンクCentre for Analysis of Strategies and Technologiesが写真の重大性に気づいて指摘し、他のメディアもこの事実をフォローしてカバーしている

●同雑誌は、ドイツ製のSUV車「Mercedes-Benz GL450」を紹介するために同写真を使用し、極秘開発中の潜水艦が写っているとは意識していなかった
同潜水艦は「AC-12計画」で建造された潜水艦で、子供用映画にちなんで「Losharik」の愛称で呼ばれており、ロシア海軍の北海艦隊に所属している模様
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同写真が撮影された「白海」は、スカンジナビア半島の付け根の北極圏側の入り江のような部分です。
意図的に写真に撮られるようなところに浮かんでいたのか、何かのトラブルで浮上しなければならなかったのか・・・。

最近疲れているので、「AC-12計画」については調べていません。「deep-water sub」だそうです

自動車雑誌の当該ページの写真は
http://bmpd.livejournal.com/1130907.html

米海軍もC-2後継でオスプレイ導入へ [Joint・統合参謀本部]

osprey-marine.jpg14日付Defense-Techが、米海軍と海兵隊が協議し、米空母への物資輸送のためC-2A輸送機の後継としてオスプレイ(HV-22)を導入することを決心したと報じています

海兵隊は2007年から、米空軍は2009年からオスプレイをそれぞれ独自に改良して導入していますが、海軍もついに決断したようです

14日付Defense-Techによれば
海軍長官と海軍作戦部長(米海軍人トップ)と海兵隊司令官の間で「覚書」が作成され、2018予算年度から2020年度に掛け、毎年4機のオスプレイを1機約80億円で導入することで合意した
●本計画は、来月議会に提出される2016年度予算案として、議会の承認を受ける必要がある

Greenert china.jpg●「覚書」によれば、海軍はV-22オスプレイを艦艇用のHV-22に改修する責任を負う事になっている。なお海兵隊用はMV-22、空軍用はCV-22と呼ばれている
●HV-22が任務を引き継ぐC-2Aは、60年代から任務に就いており、空母に人員や物資を輸送する役割を担ってきた。

オスプレイの生産ラインを維持するため、海兵隊と製造企業のベル社は海外への売り込みを盛んに行っており、多くの国が関心を示している
米陸軍は当初V-22のようなティル・ロータ形式の輸送機に消極的だったが、イラクやアフガンでの活躍で評価が激変し、陸軍は将来の輸送システム検討で同形式の複数の案を検討している
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記事の読者コメントには、C-2Aと比較して「輸送量が小さい」、「大きな物資が搭載できない」、「上昇高度が劣りリスク有り」、「航続距離も減り、空中給油への依存が心配」等々の懸念が示されています
これらについては、海軍等の考え方を注目していきましょう。

osprey v-22.jpgオスプレイは、海兵隊CH-46ヘリの後継として1980年代に計画がスタートした航空機ですが、開発中の度重なる事故により30名の命を奪った過去を持っています
一時は、チェイニー国防長官が計画中止を試みましたが、議会の反対により生き残った航空機です

それが今では、300機以上が運用される大ヒットに成っています。日本の皆様も、冷静に見ていただきたいものです

オスプレイに関する過去記事
「ミサイル発射試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-14
「日本がオスプレイ導入決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-19
「オスプレイ整備拠点で日韓対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-14

「イスラエルへ海外初輸出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-02
「少なくとも100機海外で売る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-19
「航空ショーで大人気オスプレイ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-19

米空軍が無人機操縦者手当を2倍以上に! [米空軍]

空軍の将来を暗示する現実がここに!

James4.jpg15日、James米空軍長官は「無人機操縦者の特別手当を月額600ドルから1500ドルにアップする書類に署名した」と発表しました

イラクやアフガンから撤退しても、イスラム国対処や各種ISR任務のため、無人機操縦者の需要は拡大の一途のようですが、米空軍内の無人機操縦者に対する評価の低さから人材確保が困難になり、ついに決断を迫られたようです

まだまだ有人機操縦者の給与レベルには達しないようですが、長時間勤務とそのストレスに見合う待遇を用意しないと、組織全体の任務遂行が危うい状態にまで米空軍が至っている証拠でしょう。
特別手当アップは小手先の手段です。

有人機操縦者がピラミッドの頂点に君臨する階級社会にメスを入れない限り、この問題の根本解決はないと思います。有人戦闘機操縦者の意識改革が真に求められる時代に入りました

15日付Military.com記事によれば
MQ-9-2.jpg●15日、James米空軍長官は「無人機操縦者の特別手当を月額600ドルから1500ドルにアップする書類に署名した」と発表した。空軍長官は具体的に何時から手当を増額するかに言及しなかったが、署名したと明確に発言した
●空軍長官の対策は中間的なもので、有人機操縦者の手当を参考にした新たな手当も検討中であり、同長官は「米空軍は更なる手当を検討中だ」とも語った

●また空軍長官は、この決断は無人機操縦者の部隊を訪れた昨年の経験から生まれたものだと語り、無人機部隊とその兵士に掛かる負担を目の当たりに感じたからだと説明した
●一方、現場の無人機操縦者は現状を、600ドルどころか、200ドル程度しか大部分の操縦者は受け取っていないと訴えている

WelshAF.jpg●米空軍は今、予備役や州空軍兵士を無人機に呼び込もうとし、志願するものが増えるように働きかけている。また有人機操縦者で無人機も操縦できるものが、空軍を去れ事がないように働きかけを強めている
●米空軍には、プレデターとリーパーが200機と100機があり、操縦者が1200名が必要だが、現実には1000名がやっとである

●米空軍参謀総長によれば、無人機によるCAP数は、2008年の21個から、昨年の65個にまで増加している。将来55個まで減少させる計画だが、イスラム国に対する作戦もあり、達成は不可能である。

●米空軍は毎年300名の無人機操縦者を養成する必要があるが、現実には180名しか養成できず、一方で年間240名の無人機操縦者が職を辞している現状がある。
●また養成機関では常に教官不足な状態が続いており、それは教官を現場から引き抜いて補っているからである。

James5.jpg●米陸軍の様に、下士官を無人機操縦者にする事も検討されているが、また有人機操縦分野から無人機操縦へ移るようにも働きかけている
●空軍長官も空軍参謀総長も、施策に必要な経費について触れていないが、必要な経費であると強調している
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有人機から無人操縦に移るように働きかけている・・・」、これが全てを物語っています。
完全に無人機に移行することが不可能でも、無人機需要の急増に有人機を犠牲にする時代に入ったとも言えましょう

それが現実です

米大統領がサイバー事業者の義務強化法提案 [サイバーと宇宙]

このレポートは、日本の国防を考察する必須文献になるでしょう。
CSBA提言の台湾新国防戦略http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27
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Obama-NDU.jpg12日、オバマ大統領は新年早々、インターネット商取引に関わる事業者を対象にしたと思われるサイバー関連法案「Personal Data Notification and Protection Act」を提案すると講演で語りました。

ネット上での個人情報保護をより確実にすることを目的とした法案で、関連民間事業者に、サイバー被害や関連情報の国との共有を求める内容になっているようです

12日付Defense-News記事によれば
Cloud Computing.jpg●オバマ大統領は商業団体の代表者会合で講演し、「ネットワークに接続する我々は、守られなくてはならない」、「米国民として、ネット上で取引をするにあたり、基本的な個人情報を犠牲にするようなことがあってはならない」と訴えた
●大統領は、ネットを事業に活用している事業者は、データを盗まれたり流出させた場合、速やかに顧客にその事実を通報しなければならないと訴えた

●大統領が議会に提案する法案は、ネット利用事業者がデータハッキングを受けた場合、30日以内に顧客にその事実を通知する必要があることを求めている
●また同法案は、ネット事業者が学生に関するデータを第3者に売却したり、関連の学生データを利益目的で使用することを禁じるものとなっている

●更に同法案は、各州ごとに「パッチワーク」のようにバラバラにその場しのぎの対策を講じている状況を改めることを狙っている
Obama-Iraq2.jpg●大統領は「ネット社会は我々に恩恵をもたらしたが、その利益はリスクももたらした」と語り、クレジットカード情報悪用による被害が数千億円に及び、米国の経済回復の足かせとなっていると訴えた

米中央軍のツイッター等がイスラム国支援者により乗っ取られる事件が発生するなど、サイバー関連事案が発生する中、ねじれ状態にある議会の対応が注目されている
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関連の米国防省web記事は
http://www.defense.gov/news/newsarticle.aspx?id=123967

議会で成立するのか、効果があるのか、30日以内に被害を事業者が察知できるのか・・・技術的には色々課題もありそうですが、国として必要なセサクだと思います。
日本にも国のサイバー本部が立ち上がるそうですが、しっかりお願いしたいものです

サイバー関連カテゴリー記事はこちら
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302888136-1

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