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米空軍が1千億円で超超音速兵器開発 [米空軍]

米国防省のこの兵器への危機感が急速上昇中
 
Davidson3.jpg17日、ハリス太平洋軍司令官の後任者に推薦された米海軍艦隊司令官Philip Davidson海軍大将が承認を受けるため上院軍事委員会で質疑に臨みました

まず中国の南シナ海での埋め立て島での軍事増強を、戦闘機や弾薬庫を始めとする「kineticとnon-kinetic」の両面での兵器増強を図っていると説明し、更に対処手段がないといわれる超超音速兵器の開発に中国が特に力を入れていると訴えました。

アジア経験が少ない同大将が「China is focusing heavily on developing」と表現して警戒する超超音速兵器(hypersonics)について、18日、米空軍がロッキードマーチンと具体的な約1000億円の開発契約を結んで対抗する姿勢を示しています

18日付Defense-News記事によれば
Hypersonic22.jpg●18日に米空軍は、超超音速兵器の設計とプロトタイプ開発企業をLockheed Martin社に決定し、航空機搭載型の通常兵器超超音速兵器の設計・開発・製造・システム統合・試験・兵站計画・航空機への搭載を約1000億円かけて進めると発表した
●公式には「Hypersonic Conventional Strike Weapon」開発と呼ばれ、米空軍はこれとは別の超超音速兵器プロトタイプ開発として「Air Launched Rapid Response Weapon」2発の試験を約300億円で来年度予算に計上している

これら2つの計画とは別に、米空軍はDARPAと組んで2つの超超音速技術開発に取り組んでおり、一つは2022年頃のプロトタイプ完成を目指す「Tactical Boost Glide program」、もう一つは「HAWC:Hypersonic Air-breathing Weapon Concept」と呼ばれるものである
●超超音速兵器は音速の5倍以上で飛翔することから、現存する防空システムでは対処不可能で、遠距離からの攻撃を可能にするものである

●今回空軍が発表したロッキードとの約1000億円計画は、今後細分化して段階的に具体的契約が行われる予定で、最初の部分の契約が数週間後に締結される予定である

Hypersonic4.jpg●この米空軍の発表は、開発担当国防次官Michael Griffin氏が中国の超超音速兵器開発に強い懸念を示した17日の議会証言とタイミングを合わせた形となっている。
●同次官は議会で、「中国は数千㎞の射程を持つ超超音速兵器の開発で相当の成熟度を見せており、現在の米国の防御システムでは対応できない」、「米国は各部署が連携をとって本分野での投資に注力すべきである」と訴えた
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モリカケ事案や次官セクハラで機能不全の日本の政治を横目に、NKだけでなく中国がらみでも新たな軍事脅威が急速に注目を集めています

何度も言いますが、日本は米国よりも中国の近くにあります。米国が真剣に考えているということは、日本はもっと真剣に考える必要があるということです。

関連の記事
「戦略担当次官補にMD推進派を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-1
「BMDRはMDRに変更し春発表予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24-1

超超音速兵器の動向
「同兵器は防御不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-21-1
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「中国が超超音速兵器で優位」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-1
「超超音速兵器の脅威が大きな話題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-19
「中国が優位なのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-14
「ロシアも取り組み表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-11

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同盟国への宇宙戦訓練を拡大へ [サイバーと宇宙]

「パイロット養成訓練のように宇宙要員訓練を支援する」
日本の名も上げて拡大対象国に言及

wilson7.jpg18日、Wilson空軍長官がコロラドスプリングスで開催された第34回の「Space Symposium」で基調講演を行い、同盟国等の要員に対する宇宙関連の訓練を拡大すると発表しました。

同長官は、米空軍が長年、同盟国や友好国の操縦者や搭乗員養成訓練を支援してきたように、宇宙に関する訓練を同盟国等にも拡大すると表現し具体的には来年から受け入れ国と受け入れコースを拡大すると述べました

18日付米空軍協会web記事によれば
●同長官は、「長年積み重ねてきた協力関係を基礎とし、同盟国等との宇宙における関係を深化したい」と表現した
●具体的に長官は、コロラド州にあるPeterson空軍基地に所在する「National Security Space Institute」に2つのコースを新たに増設すると説明した

Space Fence1.jpg●増設するコースの一つは、同盟国等の要員が宇宙での衝突防止、周回軌道の離脱、大気圏再突入などを学ぶことを通じ、宇宙状況把握(space situational awareness)についての見識を深めるコースである
●もう一つは、より上級のコースとして、国家安全保障の視点から宇宙政策を考える課程で、現在は豪州、カナダと英国のみに開放しているコースである。今回の拡大により、本コースにNZ、フランス、ドイツ、日本と「possibly others」からの参加者を募ることになる

●今回の宇宙教育訓練の同盟国への拡大理由について同長官は、「我々は過去数十年と比較して、より競争が激しく危険な国際環境の中にいる」と表現して、ロシアや中国による米国宇宙アセット無効化の努力に警戒してのことだと語った

調達改革と宇宙ミサイルシステムセンター
●長官は調達担当次官補直属の組織を設け、調達ルールを見直し。調達スピードを上げる業務を担当させると発表した
●また、宇宙ミサイルシステムセンターの組織見直しを同センター長のJ.T. Thompson中将に命じたとも発表し、縦割りの硬直的な業務要領を変えると説明した
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F2 POST.jpg米空軍の訓練コースですから、日本からは航空自衛隊員が参加するのでしょうが、どこから要員を選抜するのでしょうか?

日本のF-2戦闘機の後継に、F-35以上の性能を持つ、大型ステルス機を米国と共同開発するなどという理解不能な報道(21日読売朝刊一面)からすると、空自はパイロット数を削減したくないようですから、その他の分野から捻出するのでしょう・・・

ステルス機でも、小型無人機を搭載しても、地上にいる間は脆弱で、なおかつ脆弱で複雑な支援システムに依存する戦闘機が、どうしてそんなに重要なんでしょうか???

宇宙アセットへの脅威分析
「別のレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-15
「CSISレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

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秋には米空軍戦闘機ロードマップを [米空軍]

爆撃機ロードマップのように議会説明を
次期制空機PCAの要求性能も含む計画に

HOLMES4.JPG19日付米空軍協会web記事が米空軍戦闘コマンド司令官Mike Holmes空軍大将 へのインタビュー記事を掲載し、同コマンドが検討している戦闘機体系の将来計画「Fighter Roadmap」が取りまとめの最終段階にあり、秋には国防省の了解を得て2020年度予算案に反映できるよう米議会に説明を開始したいとの司令官の考えを紹介しています

21日付読売新聞の朝刊に、航空自衛隊のF-2戦闘機後継機が、F-35以上の搭載能力等を持つ大型の機体で、日米共同開発がオプションとされているとの記事が1面トップで掲載されたタイミングであり、いろいろと想像をたくましくしたくなるインタビューですのでご紹介します

想定しうる将来では、第4世代と第5世代機が共存すると想定し、将来的には70個戦闘機飛行隊が必要とぶち上げつつ、従来からご紹介してきたように、次世代制空機PCAはあくまで「family of systemsの一部」で、第4世代機と第5世代機の情報共有の統合レベルでの広がりの重要性を述べ・・・といった内容です

Mike Holmes戦闘コマンド司令官はインタビューで
PCA 20304.jpg●戦闘機ロードマップと一般的には呼ばれる戦闘機将来体形の計画を、「20POM:Program Objective Memoranda」との形でまとめる最終段階にあり、秋には国防省指導層に提出し、了解を得て議会に説明したい
●この流れは、GSCのRand司令官が爆撃機ロードマップをまとめて2月に公開し、議会に説明した流れと同様で、戦闘機体系の整備に2020年度予算案から取り掛かれるように説明していきたい

●米空軍司令部での分析から、今の空軍任務を継続し、将来も航空優勢が軍事作戦の前提として必須だとの前提で、55個から70個戦闘機飛行隊が必要だと考えている。
●厳しい予算の現状から、また核兵器や他老朽装備の近代化優先の現状から、当面は55個の作戦可能体制にある飛行隊でやりくりする必要があるが、将来の予算回復を待って70個体制を目指す

●戦闘機ロードマップでは、70個飛行隊の根拠となる「the logic and the math」を示すが、議会の理解を得て2020年度予算案から具体化したいと考えている
昨年から本格検討を始めている次世代制空機PCAの要求性能分析も、今年中にはまとめる予定だ。この要求性能分析で、次世代制空機が航空優勢に貢献するオプションを提示したいと思う
●PCAはあくまで「family of systems」の一部で、将来の任務遂行の多様なオプションの一つであるが、提言をまとめてその必要性を説明していきたい

6-GN2.jpg●第4と第5世代機が共存する時代の戦闘機ロードマップでは、世代間の情報共有が極めて重要であり、今後1年間程度をかけ他軍種と方向性を共有していきたい。すべての統合戦力が意思疎通と情報共有を円滑に可能なことが重要
●ただし、米海軍も海兵隊も陸軍もそれぞれに情報共有のため投資を行っているので、空軍戦闘コマンド司令官だけで決定できるわけではない

●仮設敵機部隊(アグレッサー)については民間委託に着手しているが、高度な敵を模擬することを民間業者に委託することは費用対効果の点からも無理がある。
●そこで米空軍は2個のF-16飛行隊とT-38飛行隊を空軍のアグレッサー部隊として維持することにしている。ただし、退役したF-15を民間業者に活用させる案には疑問がある。維持費が高価となり引退した機体を再活用して効率的な運用が可能だとは考えにくい
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F2 POST2.jpg読売の朝刊が描いたF-2後継機と日米共同開発の噂と、米空軍の次世代制空機PCAの検討のタイミングとを考えあわせ米側が米空軍PCA開発経費を日本にも負担させようとしている・・・と邪推しても良いでしょうか?

ぷんぷん臭います航空自衛隊が昨年2017年に決定する予定だったF-2後継機に関し、最終段階で結論先送り決定がなされ、今頃になってF-35以上の性能の戦闘機を追及・・・とのストーリーから、いやな予感がしてきます

米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

既に発表された爆撃機計画
「Bomber Vector」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-17-2

独と仏で共同開発へ
「仏独中心に次世代戦闘機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2

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弾頭76000ポンド以上で化学兵器飛散を防止 [米空軍]

3棟からなる研究施設にトマホーク57発とJASSM19発
それぞれに1000ポンド以上の弾頭を搭載し・・・
普通は1目標に2000ポンド2発だが・・・

その前に、
19日、米中央軍報道官は使用されたのはJASSM-ERではなく初期型の「JASSM」であり、作戦に不参加とされたF-22も、多国籍軍地用部隊への「仕返し」に備えてシリア上空で待機していたと従来の発表を訂正
LavrovRU.jpg
また20日、ロシアのラブロフ外相はロシアのTV番組で、「今回のシリア攻撃前に、ロシアは米国に地理的な地域も含む「レッドライン」を伝えていた。結果を見ると、米国はそのレッドラインを越えなかった」と、今回のシリア攻撃を荒立てない姿勢を

・・・ということで本日は、4月14日に米英仏軍が行ったシリア攻撃を「戦術レベル」で振り返るべく、攻撃目標となった3か所のうち、弾薬の7割以上が投入され、ダンフォード議長が「シリアは長年蓄積した研究開発データを喪失し、専用機器や高価な化学兵器の材料となる物質を失った。シリアによる化学生物兵器の研究開発使用能力を長期間にわたり低下させる」と表現した研究施設への攻撃を振りかえります

Syria Chemical.jpg冒頭で紹介したように、当該研究施設には76000ポンド以上の弾頭が投入されました。通常は1個目標に2000ポンド2発で十分なので、3棟の研究機関には2000ポンド弾6発(12000ポンド)で普通なのですが、少なく見積もっても6倍以上の爆発物が投入されています

そしてこの攻撃に対するロシアからの難癖、「本当に化学兵器が存在していて、それを攻撃したなら、爆発で周囲に飛散して周囲の人にも被害があったはずだ。現場で化学兵器が検知されていないということは、化学兵器は存在しなかったのだ」への米空軍幹部の反論をご紹介します

16日米空軍戦闘コマンド司令官は
私は今回の作戦計画に関与していないから細部を語る資格はないが、ロシアが主張するような周辺への化学兵器の飛散を「局限:mitigate」するような攻撃計画で実行されたはずだ
Syria Chemi2.jpg●空軍人としての常識的な知識から語らせてもらえば(in generic terms)、化学兵器施設への攻撃は徹底的な目標分析を必要とし、更に風や気象条件や他の諸要因を含めた検討を基に計画される

●そして適切な兵器とその数量が慎重に選定され、化学兵器の周辺への飛散を局限する攻撃方向や角度が検討される
当該研究機関に投入された弾薬量に注目すべきだ。その量が周辺への飛散を局限するため、焼き尽くすために計算されたものであろう
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Holmes 6th Gen.jpg前後の写真をご覧いただいてわかるように、周囲には一般の建物が立ち並んでいますが、目標の敷地内だけが完全に破壊されています。
18日時点で、国防省報道官は民間人への被害はゼロだったと発表していますので、76発は任務を果たしたと考えられます

どの窓、どの入り口、どの方向からどのような角度でトマホークやJASSMを投入するのかも綿密に検討されたのでしょう。JASSMの射程を500㎞として、EA-6Bの電子戦支援を受け、B-1B爆撃機は落ち着いて任務を遂行したのでしょう

JASSM関連記事
「日本も導入へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09
「ポーランドに70発輸出承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-30
「B-52をJASSM搭載に改良」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-13
「JASSM-ERを本格生産へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-17-1
「空中発射巡航ミサイルの後継」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-12-1
「JASSM-ER最終試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-10-1

LRASM関連の記事
「LRASM開発状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-17-1
「米軍は対艦ミサイル開発に力点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-18
「ASB検討室の重視10項」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-04
「LRASMの試験開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-23
「新対艦ミサイルLRASM」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19

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もう一つ宇宙脅威のレポートが [サイバーと宇宙]

CSISレポートより少し詳しく報道されています

Space foundas.jpg11日、米シンクタンクの一つ Secure World Foundationが公開情報を基にまとめた宇宙アセットへの脅威に関するレポート「Global Counterspace Capabilities: An Open Source Assessment」を発表し、先日ご紹介した12日発表のCSISレポートと出来栄えを競っています

同じく公開情報を整理したCSISレポートと結論的には似たところがありますが、元米空軍幹部であるBrian Weeden氏らによってまとめられたレポートは、報道させるため事前にDefense-Newsへ提供した作戦が功を奏し、わかりやすく報道されています。

同Foundationレポートを紹介するDefense-News記事の印象は、米国は宇宙活動能力で中露よりも相当進んでいるが、最近の主流はジャミングやサイバー攻撃やエネルギー兵器など「non-kinetic」な方向に移りつつあり、これを抑止するのは困難だから、米国は残念ながらこれら宇宙戦軍備競争に挑むしかない・・・といった感じです

CSISレポート重なる部分もありますが、米国の能力についても触れており、より分かりやすいので追加で取り上げます

11日付C4isnet記事によれば
Secure World F.jpg●2007年に中国が行った老朽気象衛星をミサイルで破壊した実験は、デブリまき散らしで世界から非難を浴びたが、2018年の現在では、電子戦による機器麻痺、レーザーによる敵センサー機能低下、地上施設へのサイバー攻撃などの形の攻撃の可能性がより高いと考える
物理的に宇宙アセットを破壊するのではなく、「non-kinetic」に装置を無効化する手法は、安価であり、だれが攻撃したのかを探知するのが困難な手法だからである

●冷戦後以降で最も活発に対宇宙アセット兵器開発や試験が行われている状況は悪いニュースだが、少なくとも現時点では、「non-kinetic」タイプの使用に限られている。
●以下では国別に現状を紹介する

---中国
・2007年の衛生破壊実験で非難を浴びて以降も、2度目の破壊実験は行っていないが、対衛星兵器開発の鈍化は見られない
・中国は低高度軌道(LEO)衛星に対する攻撃能力は成熟しているとみられ、対衛星ミサイルの移動式発射機も数年後には運用開始されるだろう。
・一方で、中高度や静止軌道衛星に対する兵器は、まだ試験的段階にあるとみられる。

Secure World F2.jpg---ロシア
冷戦時代の技術の再構築・復活に取り組んでいるが、米国衛星の重大な脅威になるような規模や高度に影響を及ぼす十分な対衛星兵器能力は持っていないだろう。
・また開発中の兵器も、低高度軌道衛星以外の宇宙アセットを狙ったものには見えない
・しかしロシアは、ジャミングや電子戦能力に多くの投資を行っており、広範囲の地上局をカバーする通信衛星への妨害を行える能力を持つだろう

---米国
・高度な技術を持ち、低高度から静止衛星軌道までの敵システムに移動して接近ができる技術があり、対衛星兵器に転用できる技術である。またミッドコースMDシステムは、低高度軌道衛星に対しても使用可能である
・更にロシアのように、GPSなどの航法システムへの妨害を局地的に行う能力を備えている

---イランは、限定的な市販のGPS妨害能力を保有している
---北朝鮮は、限定的なGPS妨害能力を有している
---インドはその気になれば対衛星兵器保有に迅速に進むことが可能

●著者一人であるWeeden氏は、「技術拡散が進んでいる中、米国は技術の拡散防止や技術管理を考えるよりも、米国も積極的に宇宙兵器に投資した方がよいとの主張を後押しする結果である。ほかのみんながやっている。我々もやるべきだ・・・との論である」と語った

Space Fence1.jpg米国は本分野での軍拡競争を避けるため、慎重な姿勢をとってきたが、そんな配慮には関係なく、他国は2000年代に入って投資を増強している
そんな分野の一つがRPO(ランデブーと接近:Rendezvous and Proximity Operations)で、ロシアと中国が共に投資を行っている。これが情報収集用ではなく、破壊を目的としているとの証拠はないが。
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Secure World Foundationのレポート現物へは
https://swfound.org/counterspace/

先日ご紹介したCSISレポート記事と合わせてご覧ください
「報告書Space Threat Assessment 2018」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02 

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CSISが宇宙アセットへの脅威をレポート [サイバーと宇宙]

Space CSIS.jpg12日、CSISのTodd Harrison氏らのグループが、公開情報のみを基礎にした宇宙アセットへの脅威をまとめた報告書「Space Threat Assessment 2018」を発表しました。

もちろんこの分野では、一般に公開や報道されていない部分で、多くの兵器の研究や開発計画が行われているのでしょうが、非公開情報にアクセスできない一般研究者や政策研究者にも可能な範囲で現状を伝えることは非常に意味のあることです

また公開情報をきちんと把握しておくことで、それ以外の情報への感度が高まるというものです。 ですからブログ「東京の郊外より・・・」も、軍事情報への感性を磨くという意味で、公開情報をチマチマとお伝えし、継続と蓄積の力で明日の安全保障を担う皆様のお力になれれば・・・とやっておるわけです。

本題からはそれましたが、中国、ロシア、北朝鮮とイラン、そしてその他の国にも少し触れているらしい報告書の概要を、13日付米空軍協会web記事でご紹介

13日付米空軍協会web記事によれば
Harrison CSIS.jpg●中国について
---急激に、そして着実に対衛星兵器や軌道上からの攻撃能力の開発や試験を行っている国であり、更にジャミング、サイバー攻撃やその他の能力で、多様な米国宇宙システムに脅威を与えている。

●ロシアについて
---ソ連の崩壊以降、宇宙システムの状態が悪化し続けていたが、ロシアはその立て直しに取り組み始めて、近代化に着手している。
---「ほとんどすべてのタイプの対宇宙兵器を、開発もしくは復活させてる」と報告書は記している。

●北朝鮮とイラン
---北朝鮮とイランは、ロシアや中国には後れを取っているが、「他国からの技術移転や自身の弾道ミサイル開発の恩恵を被って、急速に進歩を続けている」
---この2国の脅威は、主に「nonkinetic」なサイバーや電子妨害によるもので、ミサイルなどの「kinetic」兵器の脅威ではない。そして「nonkinetic」な兵器は安価で、技術的に高度なものを必要としないことから、宇宙アセットを保有しない国にも手が届くようになってきている

space-based 4.jpg●その他
---「nonkinetic」な兵器の抑止は困難である。なぜならその探知が困難で、だれが行ったかを特定することが難しいからだ
---宇宙アセットを妨害や無効化することがあまりにも容易なので、それらが使用可能であることを当然だと見なすことはとてもできない。米国の宇宙アセットやそれを支える地上システムへの脅威に対応するため、直ちに政策担当者は行動を始めるべきである
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CSBAで予算分析の専門家だと思っていたら、Todd Harrison氏はCSISへ移籍され宇宙も担当されているようです

現物をご覧になりたければ以下まで
https://www.csis.org/analysis/space-threat-assessment-2018

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02
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最初のMQ-4Cが年末グアム配備へ [Joint・統合参謀本部]

将来的には世界5か所から計20機を運用とか

MQ-4C.jpg9日、米海軍航空システム軍が記者団に、大型無人偵察機RQ-4グローバルホークを海洋監視用に改良したMQ-4C(Triton)を2機、今年の年末までにグアム島に配備すると発表し、2021年に初期運用能力IOC獲得を目指すと明らかにしました

更に時期は明確にしなかったようですが、グアムには計4機配備して24時間連続運用態勢を確立することを目指し、同様に4機を配備する場所をグアムを含めた世界5か所に設ける構想も示したようです。

米海軍はこのMQ-4CをEP-3E Aries IIの後継機と位置づけているようですが、対潜哨戒機P-8Aポセイドンとのリアルアイム情報共有による連携運用を狙っており、MQ-4Cが広範囲を常続的に監視し、怪しいものを探知したら細部をP-8Aを投入して確認するイメージも描いているようです。

母体である米空軍RQ-4との違いは、RQ-4が民航機などが飛ばない6万フィート程度の高高度運用を基本とするのに対し、高高度巡航の能力も備えるものの、海面監視のためにより低高度でも運用することに備え、他機との衝突防止装置や翼の氷を溶かす装置、また海洋監視用の特別センサーを搭載する点です

10日付米海軍協会web記事によれば
MQ-4C4.jpgMQ-4C計画の責任者であるDan Mackin海軍大佐が海軍協会主催の「Sea Air Space 2018 exposition」でブリーフィングし、初期段階の海洋ISR能力を備えたMQ-4Cを2機、年末までにグアム島に配備すると発表した
●また2021年までには電波収集機能も付加し、更に2機を追加した4機体制で、IOC宣言を目指すとも語った。なおグアム配備のMQ-4Cは、西海岸ワシントン州のWhidbey Island海軍基地か、フロリダ州Mayport海軍基地から遠隔操作されることになる

●同大佐は「米海軍はP-8とチームを組んでMQ-4を運用する事を大きな理由の一つとして、同無人機に投資したのだ」、「対潜水艦戦とISRの両面で期待している」、「P-8に対潜水艦戦を行わせ、MQ-4に高高度偵察を行わせる場合、両機のクルーはチャットしながら任務を遂行する」と説明した
●グアム配備予定の最初の1機は、すべに年初に海軍が受領し、加州の基地でテストしている。またグアム配備後は、IOC獲得に向け、高度な秘密装置である「multi-intelligence装置」が搭載され、EP-3E Aries IIの後継機として任務を果たせるようになる

●米海軍は将来的に、MQ-4を4機保有して24時間連続照会可能な体制を全世界5か所で確立する計画を持っており、その5か所はグアムのほか、イタリアのSigonella、中東のどこか、加州のPoint Mugu、 フロリダ州Mayport海軍基地の予定である
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MQ-4C 1.jpg当初は2016年後半のグアム配備との話もありましたので、約2年遅れで進んでいるようです。まだ順調な方でしょう。

MQ-4の運用が安定したら、RQ-4の様に日本が買わされる可能性ありです。海上自衛隊の皆様、特にP-1部隊の皆様はご注意アレ

海軍無人機関連の記事
「MQ-4C飛行隊が編制完結」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-2
「誰が海軍無人機を操縦するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-1
「映像:MQ-4初飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-23
「グアム配備MQ-4トライトンは今」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-05

「日本導入グローバルホークの悲劇」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22

タグ:triton RQ-4 MQ-4C P-8A
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米国防省がF-35の受け取り拒否 [亡国のF-35]

開発試験フライトが終了し、運用試験と評価フェーズに入ると発表した同じ週に・・・
2~3週間の交渉で解決とのみ見通しらしいですが

Winter2.jpg12日、米国防省のF-35計画室は、F-35製造段階での品質管理に問題があり、その問題への対処に関する費用負担の協議がLockheed側と終結していないことから、問題解決までF-35の受け取りを停止していると認めました。本件はロイターが最初に報じ、その報道を後追いでF-35計画室が認めた形です

11日には同じF-35計画室長が11年にも及ぶ開発試験飛行の最後のフライトが11日に終了し、今後は運用試験と評価フェーズに入ると成果を強調していたのですが、そんな時に「水をさす」受け取り停止問題が明らかになったタイミングの悪さです

機体受け取り停止につながった「F-35製造段階での品質管理問題」とは、機体の構造材をつなぐ際にドリルで穴をあける部分の腐食防止措置が不十分で、200機のF-35Aに対し当該部分への腐食防止の再塗装などが必要になった件で、その対処自体は難しくないようですが、経費負担をどうするかで国防省とロッキード間で話がついていないので受け取り停止らしいです

ロッキード側は2018年全体の機体製造機数と納入には問題ない程度の話だとコメントし、国防省も空軍も「大きな問題ではない」とのスタンスの様ですが、今後量産体制に入る前に、品質管理問題をロッキードに念押しする意図もあるようです

調達担当のEllen Lord国防次官は
Lord.jpg●問題自体は解決に向かっていると考えているが、この受け取り停止は、機体の品質管理に関するロッキード側のいい加減さに対する毅然とした国防省側の態度を示すものでもある
●F-35計画を推進しようとする中で、受容可能なレベルという点で我々も思慮深かったとは言えない状態だったが、この問題を契機に前進したいと考えている

●この腐食問題は、企業の製造レベルへの期待を明らかにする一つの事例である。現時点では国防省側が期待するレベルが達成されていると確認できない
●ロッキードのCEOとは毎月あって国防省の期待を話しているが、「今後製造される機体が、我々の期待するレベルを達成するとの信頼を確かなレベルにするプロセスの途上である」、「企業の全てのレベルと協議をつつけており、信頼を確実なものにしたい」
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F-35 fix.jpgまず、これから運用試験と評価(operational test and evaluation)に入るということです。この運用試験と評価は、なあなあ関係のロッキードとF-35計画室ではなく、国防省の機関ながら議会により設けられた独立系の性能評価局が関与することになると思います。

まだまだ開発と製造の同時進行は進み、まだまだ多くの問題が明らかになり、修理改修経費が膨らむことでしょう

そんな中にあって、左うちわのロッキードが「品質管理」で手抜きし、ますます費用がかさむ「負のスパイラル」です。

最近のF-35関連記事
「維持費をF-16並みにしたい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-01-1
「2Bソフト機は稼働率4割台」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-10-1
「世界中のF-35稼働率は5割」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-3
「F-35の主要な問題や課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

タグ:Ellen Lord
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ハリス司令官の後任者はやっぱり海軍人 [Joint・統合参謀本部]

米海軍が巻き返し、空軍大将が有力候補だったのに

Davidson3.jpg10日、米国防省はハリス太平洋軍司令官の後任候補に、米海軍艦隊司令官のPhil Davidson海軍大将を推挙すると発表しました。代々海軍大将が就いてきた同ポストに、結果的には、次も海軍大将が就任することになりそうです

しかし、この人事方針が決まるまでの過程は単純ではありません

一時は、昨年連続して発生した第7艦隊艦艇の衝突事故(17名の海軍兵士が死亡)を受け、有力な公認候補だった太平洋艦隊司令官が退役に追い込まれ、米海軍内に適当な候補が見当たらず、極東やアジア太平洋の経験豊富な空軍大将が有力候補と報じられていたところです。

最終的には海軍と空軍の縄張り争いが「元のさやに納まった」のかもしれませんが、この時期のこのタイミングの太平洋軍司令官に、アジア太平洋の経験がほとんどない人物が就くことが良いことなのか、大丈夫なのか・・・心配です

10日付Defense-News記事によれば
O’Shaughnessy3.jpg●10日、マティス国防長官はハリス太平洋軍司令官の後任に、米海軍艦隊司令官のPhil Davidson海軍大将を推挙すると発表した

●一方で、有力候補と言われてきた現在の太平洋空軍司令官でアジア太平洋経験が豊富なTerrence O’Shaughnessy空軍大将は、北米コマンド司令官に推挙された。
●なお現在の北米コマンド司令官は女性初のメジャーコマンド司令官であるLori Robinson空軍大将(前太平洋空軍)であり、2代続けて太平洋空軍司令官から北米コマンド司令官が誕生することになる

●ただ、ハリス司令官の後任に推挙されたPhil Davidson海軍大将(前職は欧州担当の第6艦隊司令官)は、キャリアの大半を大西洋地域担当で過ごしており、他の有力候補と言われてきた前太平洋艦隊司令官やO’Shaughnessy空軍大将のような豊富なアジア経験はない
Davidson.jpg●それでも最近は、米海軍艦隊司令官として、昨年連続して発生した第7艦隊艦艇の衝突事故(17名の海軍兵士が死亡)への対策を行う立場にあったことから、太平洋地域の情勢についてレビューする必要があったとみられる

●太平洋軍担当地域は北朝鮮の核問題や中国の南シナ海での領土拡張の野望に直面しており、ハリス司令官はこれらに強い姿勢で臨むべきとの考えを持ち、事態に対応してきた司令官である
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O’Shaughnessy4.jpg空軍人初の太平洋軍司令官が期待されたO’Shaughnessy太平洋空軍司令官は、2012-13年に統合参謀本部でアジア担当政策副部長を務め、続いて太平洋軍の作戦部長、更に在韓米軍の副司令官を2年間務めた後、現職についているアジア通です。

一方でDavidson海軍大将は、上記記事が触れているように、経歴の大部分が大西洋や中東エリアで占められアジア経験がほとんどありません
同海軍大将は、空母アイゼンハワー戦闘群司令官や統合参謀本部で戦略計画副部長を務め、国務省でアフガンとパキスタンの特別代表補佐官を務めた人物です

ハリス司令官は夏に退役後、豪州大使に推薦されており、立ち位置が定まらない豪州で苦労されるようです

「ハリス司令官の後任は史上初の空軍幹部か!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21-1

ハリス司令官の関連記事
「新政権2度目の航行の自由作戦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-03
「ハリス司令官:INF条約は宗教戒律か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29
「米陸軍に南シナ海で期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16

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女性兵士にフィットした飛行服等に改良へ [米空軍]

Goldfein111.jpg3月29日、米空軍参謀総長David Goldfein大将が記者団との朝食会で講演し、従来あまり女性の体形等に配慮してデザインや採寸されていなかった飛行服や戦闘服などを見直していると語りました。

また同参謀総長の発言を紹介する記事は、米空軍が米陸軍が使用しているカモフラージュ柄の戦闘服を、早ければ今年6月から採用するかもしれないとも紹介しており、空軍内で正式発表を前に噂が広まっていると報じています

空軍参謀総長の話は、女性パイロットが男性用の装具を身に着けて長時間飛行する事で生じる不具合を示唆していますが、もうずいぶん前から女性の戦闘機を含む作戦機への搭乗が始まっている米国でも、今まで放置されてきたようです

15年、いや20年遅いのかもしれませんが、見直しが「魂」や「心」のこもったものであることを期待いたします

3月29日付Military.com記事によれば
Goldfein112.jpg●Goldfein空軍参謀総長は記者団に、ユニフォームの見直しを行っているが、女性兵士によりフィットしたものへの改良も検討していると語り、「女性兵士のユニフォーム重視してしっかり検討している」と語った
●「我々のユニフォームは伝統的に女性のサイズへの配慮が不足していた。これはユニフォームに限ったことではなく、装着する装備品(the gear)についても言えることである。今や女性兵士はあらゆる戦闘任務に関与しており、米空軍には彼女らにフィットしたユニフォームを支給する義務を負っている」とも語った

●また同参謀総長は「ストライクイーグルF-15Eで9~10時間の連続飛行任務を命ずるとすると、パイロットに装着を命ずるユニフォームや装具は体にフィットし、任務遂行に機能的でなければならない」とし、
●パイロットが飛行服の上に身に着けるジャケットには、無線機やサバイバルキット等が格納されているが、摩耗に耐えつつ操縦者が操縦席内で体をひねって周囲を見渡したりする動きやすさが求められる。しかし現状では、女性操縦者は男性用のジャケットを身につけている。

●参謀総長によれば、戦闘コマンド司令官のMike Holmes大将が再検討を指揮しており、飛行服や関連装備に限らず、検討対象は地上での戦闘服にも及んでいる
●Goldfein大将は細部への言及を控えたが、最近リークされた空軍内部の検討資料によれば、早ければ今年6月1日から、米空軍の戦闘服ACUを米陸軍の戦闘服ACUに変更する検討が行われている模様

●参謀総長は「現在でも多くの空軍兵士が米陸軍の迷彩戦闘服ACUを着用しており、任務上この傾向は続くだろう」と現状を語り、リークされた情報を否定はしなかった
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日本でも一昨年(?)、女性に戦闘機登場への道が開かれ、実際にその道を志す女性自衛官がいるようです。

Mau LtCol.jpgしかしこの話を聞いた米軍の女性戦闘機操縦者の「先達」が吐き捨てるように、「日本まで人寄せパンダのように女性を戦闘機に乗せて話題集めに走るの・・。馬鹿じゃないの? 女性に男性用のヘルメットやジャケットを無理やり着せ、フィットしないから女性用を作ってくれといっても、私の時代は実現しなかった。所詮広告塔だった」と激怒したとの話を聞いたことがあります。

適材適所、現場に即した装備、話題優先でなく実質重視・・・でありたいですね・・・

無理やり関連の記事
「自衛隊は女性登用に耐えられるか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-10
「女性特殊部隊兵士の重要性」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-28
「Red Flag演習に女性指揮官」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-19

「性犯罪対処室が捜査対象」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04
「性犯罪は依然高水準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1

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戦略担当国防次官補にミサイル防衛伝導者を [米国防省高官]

Anderson.jpg3月28日、トランプ政権は国防省の重要ポストである戦力計画担当国防次官補に声の大きいミサイル防衛推進派として知られる海兵隊大学の副学長であるJames Anderson氏を推薦すると発表しました。

折しも、6日に国防省報道官が「ミサイル防衛見直し」の 発表が5月になると明らかにし、従来の「弾道ミサイル防衛見直し」から「弾道ミサイル」との言葉が抜け、巡航ミサイルや超超音速ミサイルへの対処をも含めた「ミサイル防衛見直し」に拡大したレビューとなることに再び注目が集まっているタイミングですので、この人事をご紹介したいと思います

James Anderson氏は、オバマ政権のイランとの核合意を激しく非難していた人物であり、トランプ大統領やボルトン補佐官との相性ピッタリの人物で、何となく危険な匂いがする人物です。

3月28日付Defense-News記事によれば
Hypersonic4.jpg●James Anderson氏はミサイル防衛政策推進を声高に訴えてきた人物であり、1999年の著書「America at Risk: The Citizen’s Guide to Missile Defense」では、ロシアや中国や第3国からのミサイル攻撃のリスクを訴えている
2012年には、オバマ政権によるイランとの核開発関連の交渉に対する懐疑的な見方をDefense-Newsに寄稿し、オバマ大統領が軍事的行動を示唆して相手を威嚇しないことを批判的に評価している

●同氏はHeritage財団の研究員だった1990年代後半から、北朝鮮のミサイル開発に警鐘を鳴らす多くの論考を発表し、米国のミサイル防衛能力強化を迅速に進めるべきとの考えを表明してきた
●Anderson氏はタフツ大学で国際関係の修士号と博士号を取得し、米海兵隊の情報士官としての勤務経験があるほか、シンクタンクの安全保障部門長や国防長官室の中東政策部長の経験を持つ

●次官補就任には議会の承認を得る必要があるが、承認されれば、国防長官を核抑止やミサイル防衛政策のほか、諸外国との国防協力政策推進も担当することになる
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Hypersonic22.jpgボルトン補佐官と並び、爆弾発言が得意な人物がまた政権に加わることになるようです

ミサイル防衛自体は「防御」ですが、積極的に発射される前に叩くこともミサイル防衛見直しでは当然考えるでしょうから、そのあたりが気になるところです。

「BMDRはMDRに変更し春発表予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24-1

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独仏中心に欧州連合で第6世代機開発へ [安全保障全般]

ベートーベンの重厚さと、ドビュッシーの優美さを兼ね備えた6世代機なるか?

Fre-Ger.jpg5日、フランスのFlorence Parly国防相が仏独国防相会議が開催されたパリで仏メディアに対し4月末に開催される「Berlin Air Show」で、仏独が中心となって次世代戦闘機開発を開始すると語りました。

2040年の運用を目指し、「Dassault Rafale」と「Eurofighter Typhoon」の後継機を目指すというSCAF計画(systèmedecombat aérien dufutur)との名称のプロジェクトらしいですが、仏独で大枠を固め、その後は欧州各国に門戸を開いて多国間プロジェクトにする構想だそうです

仏は既に、英国とも同種の共同開発プロジェクトを始めており、それとの関係や住みわけが気になるところですが、それはまた別の機会に・・・

6日付Defense-News記事によれば
SCAF計画のアイディアは、2017年夏の仏独国防相会議の席で話題となり、欧州協力関係を示す仏独関係を推進する意味でも重要なプロジェクトとして検討が進められてきた。
SCAF.jpg●また一方で、現在の欧州で、このような巨大なプロジェクトが可能なのか、またどのように進められるのかの試金石となる重要な位置づけのプロジェクトである。特に外国や政治的には美辞麗句が飛び交うが、水面下で激しい競争を続ける欧州諸国で成り立つのかとの疑問が語られている

●仏国防相によれば、現時点では政治レベルと産業界レベルでの力を結集する体制作りに努力しているとのことで、参加企業には現時点でAirbus, Dassault, Thales, MBDA and Safranが名前を連ねている
4月25日から29日までのBerlin Air Showでは、約10ページの性能要求文書に両国が署名する模様で、その後1年間をかけて参加各企業が独自に技術的な検討を行い、後に各企業が成果を持ち寄り、分担や契約についての協議が開始される流れが予定されている

他国へのプロジェクト参画を呼び掛けるのはその後を想定しており、仏国防相は第3国に開放する前にしっかり仏独で基礎を固めておきたいとメディアに語った、
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トランプ政権への、そしてF-35への当てつけプロジェクトのような気もしますが、2040年運用開始を目指すという時間軸は何を意味するのでしょうか?

6-GN3.jpg米空軍が取り組む次世代制空機PCA(penetrating counter air)は、2030年代初めの運用開始を狙って、「完全でなくても現存する技術で組み上げ、その後も技術進歩に応じて能力向上」をコンセプトにしていますし、「family of system」の一部を担うとの考え方ですが、SCAFはどうなんでしょうか? All in Oneのコンセプトでしょうか?

米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

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SNSへの規制が当局のOSINTに痛手を [サイバーと宇宙]

GDPR3.jpg6日付C4isnetが論考を掲載し、Facebookからの約5000万人分の個人データ流出事案や、2016年米大統領選におけるロシアのSNSを利用した介入などを受けEUがSNSプラットフォームに蓄積されたアカウント関連情報の利用に5月から厳しい法規制を課すことを紹介し、この時代の変化は公的な治安機関の公開情報収集OSINT(Open Source Intelligence)に少なからず負の影響を与えると分析しています

無料で利用できるFacebookやTwitterなどのSNSプラットフォームは、収集した利用者のアクセス傾向や発信内容等から、利用者個人の特性や傾向を分析可能で、対象者を絞った広告戦略に活用され収益の柱としていますが、それらデータを外部ベンダーに販売することで利益を得ることも可能です

GDPR2.jpgEUは2016年に、GDPR(General Data Protection Regulation)法を採択し2018年5月25日から効力を発揮しますが、これはSNSプラットフォームが得た個人情報の管理を厳格に規定し、これらデータを何らかの方法で入手した外部ベンダーに対し、利用者からの要求があれば、データの消去や内容明示要求に答える義務を課し、応じない場合は全収入の4%の罰金を科すとしています。
そしてこの法の対象団体は国籍を問わないとも謳っているようです

つまり、SNSプットフォーム運営者に対しては厳重な個人データ管理システムの構築を義務付け、その蓄積データを有料無料、合法非合法のいずれにせよ入手した外部ベンダーにもデータ管理の責任を強いるものです

GDPRはEUの法ですが、今回のFacebook事案などを受け、SNS上のデータ管理が厳しくなる傾向は全世界の動きとなることが予想され、その影響は公的情報機関も相当受けるだろうとの見方です

6日付C4isnet記事によれば
●GDPRの考え方はつまり、個人のデータは個人の物であって、外部ベンダーの物ではないだという考え方に基づいている。SNSプラットフォーム運営者や外部ベンダーが従わなければ責任を負ってもらうとの考え方である
GDPR.jpgまんぐーす注SNS利用者が利用開始時に、SNS側が設定した規約に合意し、その規約が個人情報の利用についてある程度許諾するように求めている場合の扱いについては不明です。記事の雰囲気からは、そのような規約の設定自体が今後は難しくなりそうな雰囲気ですが・・・)

●EUの法がどのように人々に受け入れられるかは不明だが、法施行後、多くのSNS運営者は個人データの利用や共有に制約を受けるだろう。そして、多くの政府機関が公開情報収集OSINTに頼るようになっている現実からすれば、この制約はこれら公的機関の任務遂行に影響を与えることになる
Twitterが2017年に、外部ベンダーである「Dataminr and Geofeedia」のデータアクセスを禁じたが、Twitterの保有するデータを利用していた公的機関はアクセスを禁じられなかった他の外部ベンダーを利用する選択肢が存在していたため、影響は小さく済んだ

●しかし今回のEUの姿勢は、今後の波及的影響が大きいと想定されることから、OSINTへの影響は避けられないだろう。
GDPR4.jpg●そしてその穴埋めに期待される、ビックデータ利用やコンピュータ分析以前に活躍した、人間の経験や知恵や勘を重視する捜査手法の能力は既に組織内で弱体化してしまっている
人間に頼る手法を再び磨きをかける必要に迫られる事になるが、その能力回復が可能なのか、どのくらいの期間と労力が必要なのか・・・知る由もない。
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まんぐーすは、TwitterとFacebookをこのブログの紹介に活用させていただいてますが、それ以上の利用もないので何も問題を感じず、便利なツールだな・・・ぐらいの感覚なのですが、感じていないのが問題なのかもしれません。

5000万人流出事案の受け、Facebook使用の中止を宣言する人も多いようですが、アカウントを消去してもSNS側に元個人データを消去する義務はなく、また知らず知らずのうちに依存しているFacebook関連アプリやソフトの使用までできなくなるトラブルに巻き込まれるケースもあるなど、単純ではないようです
就かず離れず・・・程度の付き合いができればよいのでしょうか・・・

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F-35の維持費を1/3にしF-16並みに [亡国のF-35]

さもなければ、1763機から約590機調達減か

Goldfein11.jpg3月29日、米空軍参謀総長David Goldfein大将が記者団との朝食会で、F-35の維持経費が高額であることに改めて強い懸念を示し、現在のF-35維持経費を1/3程度のF-16維持費レベルに 低下させなければならないと語りました

2月には戦闘機族のボスである戦闘コマンド司令官が、老朽化が進む米空軍戦闘機の平均年齢を下げるため、本当は毎年60機ペースでF-35を購入したいが、今多数購入すると今後の改修経費と維持費を支えられないと「本音」を吐露していたところです

また3月には国防省F-35計画室長が、維持整備体制の問題から、世界に存在する280機のF-35のうち、飛行可能なのは5割に過ぎないと暴露して世界に衝撃を与え、その数日後米空軍幹部も、米空軍保有機体の8割近くを占めるソフト2B搭載機体の稼働率は、4割台にとどまっていると議会で証言したF-35の惨状です。

そんな中での参謀総長の発言ですが、特に注目したいのは他軍種や外国購入国も同じ思いだとのニュアンスの言及をしている点です

3月29日付Military.com記事によれば
F-35 block 3.jpg●Goldfein米空軍参謀総長は、まず最初の目標は現在われわれがF-16の維持費か同レベルまで、F-35の維持費を削減することだと明確に述べ、「F-35の維持費を大変懸念している」と朝食会で語った
●そして更に「我々は第4世代機レベルにまで維持費が削減されるまで努力を止めない」とも語り、併せて海軍と海兵隊やF-35を購入した諸外国もその追及に協力する計画だと述べ目標はF-16と同価格までの削減だと再度表現した

●参謀総長はこの削減努力に関し、マティス国防長官が国防副長官と調達兵站担当次官に軍需産業出身者であるPatrick Shanahan氏とEllen Lord女史を選んだことを高く評価し、軍需産業をコスト面から導ける経験を持った人物の登用に期待を示した
●この背景には、Bloomberg Newsが同週に、F-35の維持費を削減できなければ、空軍の計画するF-35の調達機数1763機から約590機を削減する必要があるとの具体的数字を始めて報道して話題を集めたことがある

Goldfein1-1.jpg●Goldfein米空軍参謀総長の発言に対し、Lockheed Martin社は声明を発表し、「わが社はF-35維持費の削減取り組みに投資を行っており、引き続き国防省F-35計画室との連携を密にし、運用維持経費の縮減に努めていく」と述べている
●また同社F-35担当副社長が3月5日に、「F-35は数年後には、他の戦闘機を即応態勢と生産面で凌ぎ、数々の記録を打ち立てると確信している」とも自信を示してたところ
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最近立て続けに、国防省幹部や米空軍幹部からF-35関連の発言が相次いでいます
つい最近までは、海外での売れ行きに配慮し、開発状況に中立的な発言が多かったのですが、2019年度予算編成の過程で耐えられないことが明確になってきたのでしょう・・・。

そのうち海外購入国への配慮とか、相互運用性の観点とか、そんなことはすっ飛んでしまって、海外にコストを押し付けてでも、米国用のコスト削減に走ることになるのでしょう・・・恐ろしや・・・

最近のF-35関連記事
「2Bソフト機は稼働率4割台」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-10-1
「世界中のF-35稼働率は5割」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-3
「F-35の主要な問題や課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

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アフガン軽攻撃機が初のレーザー誘導爆弾投下 [Joint・統合参謀本部]

能力構築支援の成功例を目指して

A-29 la.jpg3月22日、米国を中心とするNATO諸国が支援して立ち上げたアフガニスタン軍(空軍)が保有するプロペラ攻撃機A-29がアフガン人パイロットの操縦で初めてレーザー誘導爆弾を投下し、見事命中させました

2001年には存在していなかったアフガン空軍を、多くの労力と資金を投入して育成してきたわけですが、2015年8月に攻撃ヘリMD-530で初の航空攻撃を実施し、2016年4月にはプロペラ軽攻撃機A-29でも初攻撃を記録していました

現在は12機のA-29を運用するアフガン空軍ですが、2019年には25機体制になり、2023年に36機体制を確立する計画の様ですが、アフガン操縦者のフライト数は現在でも毎日100ソーティーを記録し、多国籍軍の空爆の10%を担っているということですからなかなかです

3月27日付Defense-News記事によれば
A-29 af.jpg●アフガン軍を支援する多国籍軍司令部「Resolute Support Headquarters」の声明によれば、アフガン人操縦者最初のレーザー誘導爆弾は「GBU-58:250-pound」で、カブール航空団所属のA-29から投下された
同A-29は精密誘導爆弾と通常爆弾を搭載していたが、パイロットは目標周辺に一般人の存在を認めたため、レーザー誘導爆弾を選択した。攻撃は成功し、アフガン陸軍による地域制圧作戦を大いに支援した

●アフガン空軍への支援責任者Phillip Stewart准将は、「アフガン空軍は既に繰り返しその能力を実戦で示しており、通常爆弾でも目標の10m以内に投下する能力を備えている」、「今回は精密攻撃が必要と判断し、冷静に兵器を選択して改めてその能力を披露したまでだ」と語っている
●支援任務の将来計画を担当するLance Bunch准将は、「2017年には2016年より500ソーティーも多くの飛行をアフガン空軍は遂行し、アフガン軍の攻撃力の中核を担っている」、「アフガン人操縦者は任務を良好に遂行でき、国のために行動することが可能になっている」と評価している
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A-29 Afghan.jpg支援する多国籍軍の発表ですから負の側面には触れていませんが、訓練を施したアフガン人兵士の残存率が気になります。
イラク軍の例だと、数百人養成して10人程度しか残らなかったとか、与えた武器が横流しされたとか・・・散々な結果しか残っていません。

それでも、ダンフォード統合参謀本部議長から、「米空軍は地元軍育成に本気で取り組んでいるのか? やる気はあるのか? 空軍に入っている私の甥に聞いたが、優秀な人材は支援用に選ばれておらず、選ばれた者の士気が低いらしいじゃないか? やる気あるのか?」と、ボロクソに注意された前科のある米空軍ですから、それなりに取り組んでいるのでしょう。

ちょっと気になったのは、目標へのレーザー照射もアフガン軍がやっていたのでしょうか? そうだとそれなりに本物ですが、JTACが米軍人だったりしたらちょっとがっかりですね・・・

ご参考の記事
「米空軍は外国軍教育を重視せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-29
「朝鮮半島の戦いは汚い戦いに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-10

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米空軍が意思決定迅速化に規則削減 [米空軍]

有事に兵士が自身で判断する癖をつけるには、平素の業務からそうしておくべき

wilson8.jpg30日、米空軍協会主催の朝食会で講演したWilson空軍長官は米空軍の業務効率化や意思決定の迅速化、更には将来戦に必要とされる前線兵士への権限の委譲と判断の適切化に向けた準備として、不要な規則の削減に就任以来精力的に取り組んでいると語りました

どの組織にも当てはまる事項で、なぜそうなっているのか当時のニーズが忘れられ、手順のみが生きているケースとか、デジタル化やIT化でもっと効率的な方法があるのに因習が残っているケースなど、いろいろと考えさせられるお話なのでご紹介します

30日付Military.com記事によれば
●Wilson空軍長官は、昨年5月に就任直後に2年計画の規則や規程の見直し削減を命じ、空軍内に存在する1400の規則や規程の100個を削減したと語った。
●また空軍長官は、時代に合わなくなっている規則の抽出を優先して行わせ、毎月見直し状況を報告させているとし、今後も2年計画を精力的に進めると説明した

wilson7.jpg●撤廃した規則の例として同長官は、米空軍の基地内に体力強化用の障害物訓練コースを構築するのに空軍長官の承認が必要だとする規則が存在していたことを取り上げ、「障害物訓練コース設置の基準が存在しているのに、その上私の承認がなぜ必要なのか」と空軍の体質を自嘲気味に語った
●そして、米空軍が直面している大きな課題が人的制約と作戦量の多さであるとし、意思決定権限を下部組織に移譲して意思決定を早め、時間と予算を節約したいと語った

●また同長官は、規則を削減することで、各兵士が自分自身で考え判断することを教えたいとも語り、「将来戦においては、敵は我の意思疎通を妨害してくると予想され、過去30年近く我々が行ってきた複雑化した指揮統制が機能するとは考えにくい。」
●更に長官は、「将来米空軍が必要とする兵士は、自らの任務と置かれた状況を的確に自身で把握でき、任務を自身が判断した手法で成し遂げる兵士だ」と述べ、「そのような兵士を望むのであれば、平時からそのように行動できるように兵士の環境を整えなければならない」とも説明した
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Wilson.jpgWilson空軍長官は、空軍士官学校卒業生として初めての空軍長官で、しかも初めての女性空軍長官です。将来戦の様相に対応できる、自身で判断して行動できる空軍兵士の育成に期待いたしましょう

改めてご紹介しると、米空軍士官学校の卒業生(女性で3期目)で7年間の空軍勤務がアリ、その後NSCのスタッフ、サウスダコタ州の児童教育長、下院議員を11年間、それらの合間に今も続く国防関係コンサル企業を設立したほか、複数のエネルギーや国防関連企業の顧問も務めた経験を持つ、3人の子供の母親です

「Wilson長官のご経歴など」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-24

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