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米空軍F-35が(対露で)急遽エストニア展開!? [Joint・統合参謀本部]

28日、今度はブルガリアに2機と20名で展開。期間は不明
一応、以前から計画されていたものらしいです・・・
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追加報道
2機のF-35は、25日1330頃に到着し、1600頃には英国に向け離陸
隊長は、往復の間、空中給油を1回実施で、どこにも立ち寄っていない
エストニア軍参謀総長は「プレゼンスを示すことが目的だった」とコメント
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速報、25日、2機の米空軍F-35がエストニアに到着
25日付Defense-Newsによれば
領空保全任務は行わない、情勢とは無関係、期間不明、
約20名の地上要員を伴い、地域完熟訓練を行うと米空軍発表
以下は、24日時点の推測報道ですが、26日時点で誤りなし・・
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F-35 Gilmore.jpg24日エストニアの公共放送ERRが、22日から英国のLakenheath基地で初の海外展開訓練を行っている米空軍F-35が、25日からエストニアに移動して数週間訓練を行うと報じました。

米空軍報道官は、F-35の移動については完了してからでないと公にしないと微妙な表現でコメントを避けており、真偽のほどは不明です。
しかし、22日に英国に移動した直後の米空軍会見では、最初の1週間程度は英軍基地所属機と英国周辺で訓練する計画を表明していたことから、また実任務には従事しない姿勢を示していたことからすると、対ロシアで何かしら姿勢を示す必要があったものと考えられます

シリアへの巡航ミサイル攻撃以降、米露の関係は悪化していますが、先週、ロシア大型爆撃機が2年半ぶりに行った3回ものアラスカ接近飛行が、更なる緊張増の背景の一つとして考えられることから、併せてご紹介します

米空軍F-35が急遽エストニア展開?
(24日付Defense-Newsによれば)
Ämari air base.jpg●24日エストニアの公共放送ERRが、25日から米空軍F-35がロシア国境に近いエストニアの「Ämari空軍基地」に展開する予定だと報じた。展開期数には言及していない。
同基地はエストニアの北西部に位置し、ロシア国境まで車で3時間程度の距離にあり、これまでもバルト海で活動するロシア機に対処するためNATO加盟国の航空機が展開しており、2015年には米空軍F-22も展開した実績がある

●先週の会見で米空軍は、英国に展開下F-35はバルト3国の領空を守る「Baltic air policing任務」や他の実任務には従事しないと明言しているが、米空軍はF-35の初期運用態勢IOC確保を昨年夏に宣言以来、継続して必要があれば作戦投入可能と言い続けてきた
●ただ先の会見では、欧州大陸のNATO諸国基地には、飛行場や経路慣熟のために行き来するだけで、特別な演習は計画していないと発表があったところである

●一方で今回のF-35英国展開は「European Reassurance Initiative」予算を使用しており、米空軍F-35の能力成熟のための訓練とは言え、演習や訓練を通じてNATO諸国等との相互運用性を向上し、ロシアに抑止力を示す意味もある

2年半ぶり4回もロシア爆撃機等がアラスカ接近
Tu-95-1.jpg●24日、米国防省のJeff Davis報道官は、17日の週に約2年半ぶりにアラスカ接近飛行を4日間に亘り4回も行ったロシア軍機に関し、真意のほどは不明だが、機体整備上の問題で活動を「中断:hiatus」していたものが再開されたのではないかと語った
●4回の飛行は、Tu-95大型爆撃機によるモノが3回と偵察機が1回で、いずれも多数の米軍とカナダ軍機により対処を行ったが、対処は「安全にプロの対応」で行われ、特に問題は無かったと報道官は語った
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2年半ぶりのロシア爆撃機のアラスカ接近飛行について、「機体整備上の問題:maintenance issue」で「中断:hiatus」していたと米国防省報道官が語っていますが、日本周辺には統合幕僚監部が公表しているだけでも、平成27年度と28年度でTu-95が3回飛来(27年12月2機、28年1月2機、29年1月3機)しており、「?」な気持ちです

F-35-Netherland.jpg昨今の米露関係を受け、ロシアが米国に「ジャブ」を繰り出したと見るのが自然で、2年半アラスカ接近飛行が無かったのは、単にアサド政権支援で忙しかっただけかも知れません。

そして米空軍F-35のエストニア展開が本当であれば、ロシアの「ジャブ」に、米側も「ジャブ」を繰り出したと考えるべきでしょう

対領空侵犯措置の状況(統幕発表)
平成28年度統計http://www.mod.go.jp/js/Press/press2017/press_pdf/p20170413_01.pdf
平成27年度統計http://www.mod.go.jp/js/Press/press2016/press_pdf/p20160422_01.pdf

米空軍F-35初の海外訓練展開
「行き先は英国だった」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-21
「突然のF-35海外展開訓練発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-15

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空母カールビンソン群司令官:任務を30日間延長と [Joint・統合参謀本部]

Kilby-CV.jpg19日、空母カールビンソンのFacebook上で同空母軍司令官のJim Kilby少将が、「朝鮮半島沖でのプレゼンス維持のため、海上任務展開を30日間延長する」と乗員に対し通知しました。
そして国防省高官は、同空母が来週、韓国周辺海域に到達すると語ったようです

8日にハリス太平洋軍司令官が同空母の豪州寄港を中止し、「北上」を命じたことを受け、金日成誕生日の15日までに朝鮮半島近海に進出するのではとの「デマ」が世界を駆け巡りましたが、結果的に豪海軍との訓練等を予定通り行い、15日にインドネシア周辺海域にいたことを示す写真を米海軍が公表するなど、「勝手に盛り上がっていたメディア」感が広がっています

一方で大騒ぎしたメディアも悪いが、ホワイトハウスと国防省との意思疎通も不十分で誤解を招いたのでは・・との内幕暴露報道等も出始め、やっぱりトランプ政権の危機管理は心配だの雰囲気を醸し出しています。
まぁ、とりあえず、確かな同空母群司令官の乗員向け発表を、19日付米海軍協会web記事からご紹介します

19日付米海軍協会web記事によれば
Carl Vinson2.jpg18日遅く、司令官のKilby少将は乗員向けメッセージとして同艦Facebook上に、「朝鮮半島沖でのプレゼンスのため、我々の海上行動任務期間を30日間延長する」と記載した。
●そして「任務は同盟国等にアジア太平洋地域に対する我々の強固な関与を再確認し示すことである。我々は海上抑止力の中核でアリ、国家指導者に対し、前方展開しているアセットによる全ドメインに渡る柔軟な抑止力を提供しつづける」と綴った

●同空母戦闘群は豪州西方海域での豪海軍との演習を終え、今週初めに南シナ海を通過する予定で、太平洋軍報道官は18日「期間を短縮した豪海軍との演習を終えることが出来た。同空母戦闘群は西太平洋を北上する」と述べている

Kilby-CV2.jpg●8日に豪州訪問を取りやめて「北上」するとハリス大将が発表し、11日にマティス国防長官が「特段の意味がある動きではない。通常の行動の一つだ」と説明したが、その際「豪海軍との訓練を中止した」と発言し、その後報道官が取り消したものの、誤解を生むことにつながった。
●またホワイトハウスの声明も同空母が朝鮮半島方向に直接向かうとの印象を与える不明確な内容で、12日にトランプ大統領自身が「艦隊(armada)を派遣した。強力なやつだ。空母よりも強力な潜水艦も含む」と発言したことでメディアは色めき立ったのだ
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任務延長に関する司令官から乗員へのメッセージの存在は、最初に「Navy Times」が報じたようですが、一般に公表する事を意図してFacebookに記載したようで、現在も同空母Facebookで誰もが見ることができます

同空母Facebook
https://www.facebook.com/USSVINSON/?hc_ref=PAGES_TIMELINE&fref=nf

owabi.jpgトランプ政権のリーク体質が問題視される中、乗員宛のメッセージを、誰かがメディアに流したのかも・・・と心配しましたが、無駄な心配でした。

数千人の「お友達」を持つ政治家「先生」の公式Facebookから、甘い考えで無断「コピペ」して「先生」から厳しくお叱りを受けた前科(今も支持者の方からご批判あり)を持つまんぐーすですから、偉そうなことは言えないのですが、SNS上の情報の扱いには注意したいモノです

関連の記事
「国防長官は空母の朝鮮半島?派遣をどう語ったか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-12
「岩国F-35訓練もアピール材料?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-18-1

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FA-18の「Block III Upgrades」がチョイ明らかに [Joint・統合参謀本部]

トランプ大統領が言及した改良型FA-18とはこれ???

FA-18 Inherent Resolve.jpg3日から5日に行われた米海軍協会「Sea-Air-Space会議」の場で、記者会見を行ったボーイング社FA-18&EA-18G責任者のDan Gillian氏がトランプ大統領がF-35Cの代替として大量購入を示唆していたFA-18の「Block III upgrades」改修型機についてボンヤリながら言及しました。

この「upgrades」版が、トランプ氏が国防省に対しF-35と比較せよと命じたモノなのか、別の改良計画もあるのか不明ですが、Gillian氏は「この能力向上計画案により、他の空母アセットには無い能力を提供できる」との表現でF-35との差異を強く示唆する表現で語っており、注目を集めています

この他にGillian氏は、FA-18の「増産能力」や「延命措置」についても語っており、トランプ大統領が示唆した大量購入を強く意識した会見となっています。
国防省が行っているであろう比較検討分析の結果が待たれるところですが、とりあえず「前振り」としてご紹介しておきます

Block III Upgradesについて
FA-18EF.jpgボーイング社は2013年に、よりステルス性を追求した改修計画を打ち出していたが、今回の「Block III Upgrades」構想は当時の案からシフトしている。
●そして今時提案の主眼は、FA-18E/Fの「tactical targeting技術」を向上させることに置かれ、米海軍のNIFC-CA構想における「smart node」として機能しうるように改修することなどが含まれる

●Gillian氏は「これまでFA-18E/Fは、情報を提供してもらうだけのシューターだったが、今後は全ての情報を融合し、作戦ネットワークへの貢献者である事がとても重要だ」と表現した
●ステルス性については諦めていないが、「ステルス性向上には少しだけ取り組む。シンプルで低コストの施策を考えている」とのみ同氏は言及し、細部を語らなかった

FA-18EF3.jpg●また2013年提案にも含まれた、燃料増装タンクを翼付け根上部に追加し、約3500ポンドの燃料追加で約120nm行動半径が増加する改修も含まれている
●更に、先進コックピットにするため大型ディスプレイを導入し、「smart node」に相応しいインターフェイスにすることや、「敵ステルス機の熱源を探知する空対空の長距離赤外線センサー」導入を構想している
●なお米海軍は、2015年にロッキード製のIRSTをFA-18E/F用に製造開始することを承認している

増産への備え
●2017年度補正予算には、FA-18を24機購入する関連予算が含まれており、ボーイング社は毎月2機製造可能な体制で臨んでいるが、米海軍や諸外国から追加注文があれば、増産可能な状態にある
●ちなみに2015年時点で、米海軍は545機のFA-18と114機のEA-18Gを保有しているが、将来的にはそれぞれ563機と153機になる予定である
●諸外国では、カナダがF-35開発の遅れの穴埋めとしてFA-18を18機購入すると発表し、クウェートも28機(追加で12機のオプション付き)を計画している

機体寿命の延長施策
FA-18EF2.jpg●ボーイング社は、現在の機体寿命6000飛行時間を9000時間に延長する延命改修案をまとめている
FA-18E/F型機は、F-35開発の遅れと対テロ戦争での想定以上の酷使により、機体寿命を想定以上の速度で消費しつつある。

●ボーイングの機体延命計画部長であるMark Sears氏は、ホーネットを2040年代まで活用するには、機体の補強などの整備事業が必要だと語り、米海軍が同延命改修を確認するため既に2機の機体をセントルイス工場に搬入していると明らかにした
●そしてボーイング社は米海軍が同延命施策を正式採用することに楽観的だと述べ、2018年早々には契約に至るだろうと語った
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EA-18G Clark3.jpg最初に述べたように、トランプ大統領がF-35との比較分析を求めた改良型FA-18なのか不明ですが、財政状況や米海軍の作戦構想等から判断すれば、ステルスはほどほどに、NIFC-CAに役立つ方向性で・・・との構想は理にかなっており、F-35と何処まで争えるのかはよく分かりませんが、ステルス機探知のIRSTが売りで一つの案にはなるのでしょう

NSCからバノン氏が追い出され、ますます軍人や軍人OBの存在感がましているトランプ政権ですが、中東での対テロ作戦が強化され、米軍の自由裁量が拡大する中、FA-18への負担は増すのでしょうから、価格が不明ですが、今後色々話題になる改修計画なのでしょう

トランプ大統領はFA-18とボーイング好き!?
「再びトランプがFA-18大量購入を示唆」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-18
「F-35の代替にF-18改良型を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-23-1
「国防副長官候補にB社幹部」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-17

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米軍司令官:ロシア巡航ミサイルへの防御なし [Joint・統合参謀本部]

Hyten5.jpg4日、米戦略コマンドのJohn Hyten司令官(空軍大将)が上院軍事委員会で証言し、INF全廃条約に違反してロシアが開発した巡航ミサイル(恐らくSSC-8:9M729)が欧州方面に配備され欧州全域が射程範囲内に入る可能性があるが、米国や欧州同盟国は防御手段を有していない(no defense)と語りました

この時期の議会証言は次年度予算案の背景説明ですから、厳しい脅威の実態を訴えるのが常套手段ですが、何度かご紹介してきたロシアのINF全廃条約破りの動きを、2月14日付NYT紙が実戦配備開始と報じたことから、米国政府としての対応が注目されているところです。

なおINF全廃条約とは、レーガン・ゴルバチョフ間で1987年12月8日に署名された同条約は、米露が射程500kmから5500kmの地上発射ミサイルの廃棄と保有禁止を約束するものです。もちろん、中国や北朝鮮やイランを拘束する条約ではありません

SSC-X-8.jpg特にロシア側は、プーチンが「ほぼ全ての隣国が中距離ミサイルを開発している」と危機感を訴え、ロシアによる条約破棄は「控えめに言っても議論対象だ」と発言しているように、同条約に不満を持っています。しかしロシアは「SSC-8:9M729」が同条約違反だとは認めず、ずるずると実質米国だけが条約に縛られている状態を上手く作為しています

関連報道とINF条約を巡る経緯
「NYT紙が露のINF破り配備報道」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15

JICSPOC.jpgもう一つ同司令官は米軍が大宣伝売り出し中の関連政府機関や諸外国人の協力も得て運用している「JICSPOC:統合共同多機関宇宙作戦センター」の名称を、判りやすく「NSDC:国家宇宙防衛センター」に改称すると発表しています。

なお「JICSPOC」はコロラド州のSchriever空軍基地に所在し、米戦略コマンドがリードし、国家偵察室(NRO)、空軍宇宙コマンド、米空軍研究所ARRL、情報コミュニティー、宇宙関連情報提供企業が協力して運用する形態で、2015年10月に正式運用を開始した宇宙作戦センターです。

INF条約違反のロシア巡航ミサイルに関し
●上院軍事委員会でJohn Hyten司令官は、最近ロシアが配備したINF全廃条約違反の地上発射型巡航ミサイルに関し、「我々には防御手段が無い。特に欧州同盟国を防衛する手立てが無い」と証言した
●なお同巡航ミサイルは2個部隊編制されており、1個がカスピ海北方のボルゴグラード市近郊部隊に配備されているが、もう一つの部隊の所在は不明である(公開されていない)

SSC-X-8 2.jpg●同司令官は更に、「同巡航ミサイルの展開場所にもよるが、欧州大陸の大部分はミサイルの射程内で脅威にさらされる。国家としてどのように対応するかを考えなければならない」と付け加えた
米国は、同巡航ミサイルが試験発射を行った2014年から、オバマ政権がINF条約違反だと指摘しているが、ロシアは条約違反を否定し、逆に米国の装備を違反だと批判している

●また同司令官は、核兵器の近代化を進めていることに懸念を示し、更に中国とロシアによる米国軍事衛星への脅威が高まっていると訴えた
●ただし同司令官は、ロシアが2018年2月までに弾頭数を1550発にまで削減する新START条約には協力的であると証言している

「JICSPOC」を「NSDC」へ改称
JICSpOC2.jpg●「JICSPOC:Joint Interagency Combined Space Operations Center」から、「NSDC:National Space Defense Center」への改称についてHyten司令官は、「誰もが何のための組織か理解できるようにするため」とジョーク混じりに同委員会で説明した
●一方で同司令官はNSDCの重要性とその活躍振りをアピールし、同作戦センターの名称がどうであろうが、「(各政府機関や関連省庁や企業の間にある)全ての壁を取り除き、優れた設備のある場所に各組織を代表する優れた人材を集結させる事で、迅速に対処する方法を案出しており、驚くべき成果を出している」と証言した

●4日、戦略コマンドの世界作戦副部長のJohn Shaw准将は別の場で、NSDCは引き続き「宇宙に拡大する戦いに備える」とその役割を説明した。
●そしてNSDCのの任務遂行には「cross-agency」体制での業務体制が不可欠で、また「interagency」での業務で成果を生んでいると語った
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ちなみに、米軍がシリアへの巡航ミサイル攻撃を行う以前に行われた議会証言です。

Hyten7.jpg北朝鮮の弾道ミサイルと核兵器が大きな話題ですが、世界には巡航ミサイルという「低空を侵入する」対処の難しい飛び道具がアリ、ロシアが「SSC-8:9M729」で欧州の軍事風景を一変させれば、追随する輩が次々現れるという事です

巡航ミサイル対処のため低空を常続的に監視する事、そして迎撃すること、弾道ミサイル防衛や航空機対処と並行して実施する事は極めて大きな負担で、受け身で全てをこなすことは困難です。
サイバー戦と同じで、防御では戦えません

繰り返しになりますが、NSDCに日本人も早く仲間入りできるよう、人材育成が望まれます

INF条約関連の記事
「NYT紙が露のINF破り配備報道」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15
「露がINF全廃条約に違反」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-27
「米陸軍にA2ADミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
「INF条約25周年に条約破棄を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-10

「米とカナダが巡航ミサイル対処に協力へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-01

宇宙作戦センター関連
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24
「副長官がJICSPOCを高評価」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「宇宙と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-01

「米サイバー戦予算の9割は攻撃用」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31

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戦略軍司令官:艦艇配備の通常兵器PGSを [Joint・統合参謀本部]

Hyten.jpg3月31日、米戦略コマンドのJohn Hyten司令官(空軍大将)が軍事記者会議で講演し、CPGS(通常兵器による世界即時攻撃:conventional prompt global strike)が戦略抑止の「拡大ビジョン」の一角を担うべきで、特に艦艇に装備してこそ有効性を生かせるのでは無いかと語りました

PGSとは、大気圏内を超超音速で飛翔し、地球上のどの場所でも1時間程度で攻撃可能にする構想で、スクラムジェットや宇宙ロケットの活用などで実現する研究が行われていますが、中国やロシアもこれに追随して開発を精力的に進めています。

Hypersonic2.jpg米国はこれに通常兵器(鉄の槍とか小玉)を搭載し、核戦争へのエスカレーションを避けつつ、圧倒的な攻撃力で相手に反撃を諦めさせるほどの効果を狙っていますが、発射を探知した相手が核攻撃と区別できるか等の問題提起や、技術的困難性と予算不足がアリ、「第3の相殺戦略」の一部として検討されているようですが、開発状況は聞こえてきません

一方で、中国やロシアは核兵器搭載の可能性もちらつかせ、特に中国はここ数年連続して実験を行っており、米国レベルにあるのではと専門家が懸念する状況にあります

3日付米空軍協会web記事によれば
Hypersonic4.jpg●Hyten司令官は同会議で、戦略抑止の「拡大ビジョン」の一角を担う「integrated global capabilities」の追求に辺り、CPGSはこの一部となるべきだと語った
●そして、従来より拡大された抑止概念の元で、戦略コマンドは単なる一つの機能コマンドでは無く、「a global warfighting command」として見なされるべきだと主張した
●その際の任務として同大将は、「各地域戦闘コマンドの(CPGSを)戦力として提供する」ことが戦略コマンドの任務の一つだと表現した

●同司令官は、戦略コマンドが1月に実施した2機のB-2爆撃機によるリビア攻撃に触れ、米本土(モンタナ州)から出撃し、2箇所のISIS訓練基地の84箇所を個別に攻撃した同コマンドの能力を紹介しつつ、
●この様な作戦は、全ての場面でより迅速に行われるべきだとの認識を示し、より迅速な手段を手にするため、同司令官自身は引き続き、CPGS開発&導入を訴えていきたいと語った

hypersonic5.jpg●そしてCPGS構想が議論され始めた頃は、ICBMやSLBMの代わりに、CPGSの通常攻撃力を導入する案も提示されたことに触れつつ、海上配備型が最も生存性が高く、潜水艦装備より水上艦艇配備を望むと自説を語った
●更にCPGSが「multi-domain指揮統制モデル」に組み込まれて融合されたならば、「根本的な非対称優位性を確保できる」と述べた
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Hyten空軍大将の個人的こだわりか、米軍や国防省としての取り組みがあるのか等々が不明ですが少なくとも中国の技術はかなり上がっている(昨年までの最近2年間で6回も実験)ので、何とか研究を進めて頂きたいものです

また、戦略抑止の「拡大ビジョン」検討にも注目したいと思います

超超音速技術やPGC関連の記事
「超超音速ミサイルの脅威が大きな話題に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-19
「中国が優位なのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-14
「ロシアも取り組み表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-11
「米空軍30年構想に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-31
「あのLM社も積極投資」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-17-1

「戦略軍が21世紀の抑止議論を要求」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11

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トランプ政権下で米軍の現場裁量拡大中 [Joint・統合参謀本部]

中東での米軍の権限拡大や、なし崩し増派を懸念する声

trump6.jpg2日付Military.comがAP通信記者の投稿を掲載し、トランプ大統領誕生後の約2ヶ月間で、トランプ大統領の対テロ重視や対テロ作戦強化の指示のもと、国防省や米軍前線指揮官の作戦裁量の範囲が日々拡大し、派遣兵力も公式な上限を超えて一時的との名目でどんどん増強されていると警戒感を強めています

オバマ政権時は、ホワイトハウスによる「マイクロマネイジメント」が国防長官や米軍幹部からしばしば非難を浴びてきましたが、逆に現場裁量の拡大は、民間人への被害の拡大や兵士の犠牲を増やすことにつながりかねず、既にその兆候が現れていると記事は指摘しています

軍事作戦への政治レベルの関与度合いは永遠の課題でしょうが、トランプ政権が未だクリントン支持派やマスコミ等々とゴタゴタしながら、政権の体制固めの段階にある中、なし崩し的に作戦が拡大するのは危険だとの声にも一理あるので、記事概要をご紹介しておきます

2日付Military.com記事によれば
ISIS Ope2.jpg●中東やアフリカでの対テロ作戦において、トランプ政権誕生後は日を追う毎に、国防省はあまり公になる事がないままに、作戦意志決定の裁量を拡大し、派遣兵力も増加しており、その対象国も拡大している
今週、トランプ大統領はソマリアで対アルカイダ航空攻撃に関し、より大きな権限を米軍に与えることを許可した。そしてこの動きは、現場米軍指揮官からの要請を受け、来週イエメンにも拡大し、イエメンで作戦で正面に立つUAE支援が強化されるだろう

●この様な変化は、国防省に日々の作戦運用は任せるとの新大統領の意図の表れであり、オバマ政権時とは大きく異なっている。しかし権限委任の拡大は、軍事的にも政治的にもリスクをはらんでおり、民間人や軍人の被害増加が懸念の一番大きいものだ
イラクで行われている市街戦やイエメンでの特殊作戦への関与強化は、米軍兵士の被害拡大のリスクと伴い、作戦判断を迅速化するための権限委任は、モスルの人口密集地帯に過激派が入り込む中、民間人犠牲者の拡大につながり危険を秘めている

ISIS Ope3.jpg●CSISのAlice Hunt Friend上級研究員は、「既に政治指導者は軍事作戦を制御できなくなっている」と危機感を訴え、「軍事作戦が外交政策と分離し始めている」と語って警告を発している
●一方で、米軍指揮官達は迅速な作戦判断の重要性を訴え、イスラム過激派掃討を重視し、オバマ政権の細部介入に批判的な大統領も強くその方向を支持している

米アフリカ軍のWaldhauser司令官はソマリアでの柔軟で迅速な意志決定プロセスの必要性を3月に議会で訴えたが、3月29日に大統領がそれを許可した
●その他の地域でも、例えばシリアでは米軍兵士の数は2倍に増えており、より前線で活動する米軍人が増えている。アフガニスタンでも同様の傾向にある。匿名の政府高官は、今週、イエメンで作戦するUAE支援を議論する非公開会議が開催されると述べている

オバマ政権時の派遣兵力上限は公式には変更されていない。シリアには503名で、イラクには5262名である。しかし米軍は「一時的な派遣:temporary」との位置づけで「上限」を無視しており、数百人単位で目立たないようにシリア政府軍支援の海兵隊員等が最近派遣された
●3月31日に国防省は、在イラク米軍は5262名だと公式に明らかにしたが、関連高官は実質的には更に数千名が派遣されていると認めている

ISIS Ope.jpg●トランプ政権は未だ立ち上がり初期段階にあり、複雑な軍事作戦を遂行しつつ、税制改革や健康保険法の扱い等々の困難な課題をやっかいな議会と折衝しているが、軍事作戦のみが政権の独自色を出せる分野との見方が専門家の間にはある
●国防省や米軍関係者は、イラク軍によるモスル奪還がもう少しで、ラッカにも米国支援の兵力が迫っており、今がISISへの圧力を強める時だと考えており、より多くの米軍アドバイザーを戦場近くに派遣したいと考えている
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オバマ政権時代に政治の現場介入に苦しめられてきた現場軍人にとっては、待ちに待った「権限拡大」でしょうから、その効果に期待したいモノです。でも・・・

Trump tel.jpgこの記事のスタンスや執筆記者の考え方が影響しているのかも知れませんが、危険な臭いがプンプンですねぇ・・・。政治に文句言っている段階と、予想していなかったトランプが大統領になり、いつの間にか口に出したことが認められるようになって・・・。口に出したことを引っ込められずに突っ走って・・・ああ恐ろしあ。誰かがしっかり見ていないと・・・。

マティス長官やダンフォード統合参謀本部議長の采配に期待致しましょう。

トランプ政権の国防指針は???
「対ロシアの情報戦に国家として」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-24
「戦略軍が21世紀の抑止議論を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「リバランスは終了:それで?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-15
「政治任用で決定は長官一人のみ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-13

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空母艦載無人機のステルス性は更に後退 [Joint・統合参謀本部]

MQ-25A lockheed.jpg3月21日、ロッキード社の空母艦載無人機計画担当であるRob Weiss研究開発部長が記者団に対し、同無人機要求性能の詰めを米海軍が行っているが、これまでの海軍とのやりとりから、ISRや攻撃任務に対する優先順位は大きく後退し、空中給油任務に焦点を当てたものになりそうだと語っています

初の空母艦載無人機となる「MQ-25A Stingray」は、当初ステルス性を持って厳しい防空網を突破する攻撃&ISR機とのイメージで基礎研究が開始され、2006年のQDRではUCAS(Combat Aerial Vehicle)と表現され、B-2爆撃機を小型にしたような技術デモ機X-47Bが空母への離発着試験に成功した2013年7月10日は、「歴史の転換点」と報じられたほどでした

しかしその後、予算の制約か職を失う海軍パイロットの抵抗からか、ステルス攻撃機だったはずがISR任務機に変更する話が海軍内で進み、2014年春にはFA-18の代わりに空中給油任務を担わせようとの話が台頭してきます。

米海軍は、中東での酷使によりFA-18の機体疲労が急速に進み、空中給油任務が約3割を占めるFA-18の負担軽減が優先だと説明し、予算的にもISRと攻撃機能の同時追求には耐えられずリスクも高いと主張しました

MQ-25 lockheed2016.jpgしかし、この海軍案には中露に危機感を強める議会や国防省高官から強い反対意見が噴出し、2014年7月には海軍RFP(提案要求書)に待ったをかけ、国防長官室OSDを中心に練り直すことになりました。

予算の強制削減と暫定予算が続く中でOSDによる見直し検討は長期間にわたり、残念無念ながら、2016年春には偵察&攻撃機(UCLASS)に空中給油任務を加えたCBARS(Carrier-Based Aerial-Refueling System:空母ベースの空中給油システム)に方向転換になりました

その後、候補となる4つの企業と技術的可能性等について意見交換しながら、企業に示すRFP(提案要求書)を煮詰めてきた米海軍ですが、最後の最後になって、空中給油優先の方向にあるようです。

米海軍は、FA-18酷使や予算等を理由に、いくらでも攻撃&ISR機能後退を言い訳するのでしょうが、その根底にあるのは「操縦の職を奪われたくない」とのパイロット根性にある事は隠せません・・・

21日付米海軍協会web記事によれば
MQ-25A.jpg●3月21日、ロッキードのWeiss氏は、米海軍がCBARS要求性能の見直しを行っているが、その方向性から提案を予期されている4つの企業全てが、設計のやり直しを迫られるだろうと記者団に語った
●そして同氏は、最新の情報では、米海軍は更にISRや攻撃性能の要求を削減縮小していると説明し、「ここ半年で変化が見られ、最終的なRFPは完成していないが、後のISRや攻撃能力付加はあり得るが、空中給油機としての要求に大きく焦点が絞られている」と語った

●なお同社は、Northrop Grumman、General Atomics、Boeingと、初の空母艦載無人機の受注に向け機種選定で争うことになるが、記者団へのプレゼンの中で、(ステルス性を大きく犠牲にした)空中給油用タンクが翼からぶら下がった機体イメージ図(最初の図)を使用していた
●そして「仮に米海軍の要求が、厳しい防空網内でのISRや攻撃であったなら、給油タンクが翼にぶら下がるようなイメージ図にはならなかった」とブリーフィングしていた

今や米海軍は、主力FA-18の飛行時間の25~30%を空中給油任務に使用しており、代替の空中給油機を可及的速やかに投入したいとの思いが海軍内で強まっているのかも知れない
MQ-25A-3.jpg昨年Weiss氏は将来のISRや攻撃任務適応を見据え、米海軍はステルス形状の機体を追求していると示唆していたが、昨年夏に米海軍航空軍司令官のShoemaker中将は、長時間飛行が求められるISR任務と燃料搭載量確保が必要な給油任務の両立に、各企業が苦労していると示唆していた

●しかし21日のWeiss氏の発言が示す最新の米海軍要求方向からすれば、4つの参戦企業全てが「flying wing形状」から「wing-body-tail形状」での提案に向かうと考えられる。
●ちなみに、ロッキードとノースロップは「flying wing形状」を構想していた模様で、GAとボーイングは「wing-body-tail形状」に近いイメージを持っていたと米海軍協会は記憶している

●なお、本計画では、米海軍がUCLASSデモで開発した地上操縦装置やデータリンク装置を機体に提供する事になっており、この装置についてはほとんど変更ないようである
昨年時点では、昨年4企業に公開されたRFP原案を元に協議がもたれ、最終的なRFPは2017年夏に発出され、2018年に選定結果が明らかになる予定だと企業関係者は語っていた
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MQ-25A Navy.jpg米空軍の次期爆撃機B-21計画で、いつの間にか「無人機オプション」が葬られたのと同様に、米海軍の空母艦載無人機計画でも、いつの間にか「突破能力を持つ攻撃機構想」は「将来の発展性」を経て、闇に葬られるのでしょう・・・

空中給油任務を付与した時点で、「ISRや攻撃任務」との並列が困難なのは目に見えており、予算やFA-18酷使の実態はあるにせよ、無人機を活用する意気込みや姿勢が米海軍に欠けている点は、後世の戦史家が厳しく指摘することになるでしょう・・

MQ-25A関連の過去記事
「CBARSの名称はMQ-25Aに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-17
「UCLASSはCBARSへ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-02
「UCLASS選定延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1

「米海軍の組織防衛で混乱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-01
「国防省がRFPに待った!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-12
「関連企業とRFP最終調整へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-19

「会計検査院が危惧」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-10
「X-47B空中受油に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-05
「なぜUCLASSが給油任務を?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-02-1

「哀愁漂うUCLASS議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-17
「UCLASSで空中戦?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-24
「UCLASSの要求性能復活?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-14
「夢しぼむUCLASS」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-09-21

「米海軍のNIFC-CAとは?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26
「脅威の変化を考えよう」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2012-10-08

米空軍の次期爆撃機B-21の現状
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-20

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対ロシアの情報戦に国家として取り組むべき [Joint・統合参謀本部]

トランプ政権の対露姿勢が不透明な中、米軍司令官が対露強硬姿勢を要求!

Scaparrotti7.jpg23日、上院軍事員会で証言した欧州軍司令官兼ねてNATO軍司令官のCurtis Scaparrotti陸軍大将は、ロシアがメディアを総動員して巧妙に行っている情報戦に対抗するため、冷戦時代にそうであったように米政府全体で情報戦に取り組むべきだと訴えました

また、攻撃的な性格を強めるロシア目的と振る舞いを分析しつつ、ロシアを軍事的に抑止するため、欧州派遣の兵力増強によるプレゼンスの強化や「more aggressive confrontation」や制裁継続を求めました。
そして更に、トランプ政権が国防費増加の反面で打ち出した、国務省の海外援助予算削減は好ましくないとの意見も明確に述べています。

雰囲気的には、上院軍事委員会メンバーと「あうんの呼吸」で上記発言を誘導された(誘導に快く乗った)感が漂っており大統領に意見具申をいたします的な証言となっており、各地域担当コマンド司令官からも同様の意見が続きそうなので、ご紹介しておきます

国家的な対ロシア情報戦を!
Scaparrotti8.jpgロシアによる組織的で巧妙・周到に練られた情報攪乱・情報操作作戦(disinformation operations)に対処するため、米国とNATO同盟国は、「全政府機関を巻き込んだ包括的で国家的な情報戦(information campaign)」を行う必要がある
我々は冷戦時代にその様な作戦を行っていたし、現在国務省と欧州コマンドが協力して組織している「対露情報グループ:Russian Information Group」をスタート台に発展させて行くことも考えられる

●一方で、ロシアが情報戦を戦いの一部として位置付け、SNSやTVやサイバー手法を用いて巧妙に連携した情報戦を展開しているのに対し、米国とNATOには問題に対処する明確な政策が欠けている。米国とNATOに対処計画が無いではないが、より強化される必要がある
●なお、サイバー攻撃を受けた場合にもNATO憲章第5条は発動されるが、NATOによる対処を起動するサイバー攻撃の強度の基準は、政治的判断によるだろう

対ロシアに欧州米軍戦力を増強すべき
Scaparrotti9.jpgロシアの攻撃的な姿勢と行動の目的は、NATOを分断崩壊させ、ロシアを「global power」として世界に認めさせる事にアリシリアやアフガニスタンでの紛争の結果がどのような結果を導くかについてあまり関心を持っていない

●このロシアの野望を阻止するため、米国は全ての事象にきちんと対処すべきでアリ、そのことで米国は世界の何処でも対処の準備がある事を示すべきである
●欧州米軍には任務を遂行する能力があるが、理想的なレベルにはなく、例えば、ロシアを抑止し、同盟国等を安心させる潜水艦や空母は配備されていない。弾薬も不十分で、ロシアの進撃を押さえるには不足しており、米国は欧州でのプレゼンスを強化する必要がある。

国務省予算の削減に反対
●(マケイン委員長からの国務省予算の削減は問題かとの質問に対し、)欧州米軍は伝統的に政府他機関に大きく依存しており、国務省予算の削減は問題がある
●我々は同盟国と共に、ロシアに対しより強硬で能動的な姿勢で対峙(more aggressive confrontation)する必要があり、特に西側の選挙を「fake news」やサイバー攻撃で操作しようとするグレーなエリアにはこの姿勢が必要だ
●(ロシアへの制裁を継続すべきかとの議員からの問いに対し、)我々は制裁を維持しなければならないと考える

Scaparrotti4.jpg●ロシア抑止のための欧州への派遣戦力増強施策は、オバマ政権が打ち出した「アジア太平洋リバランス」の影響や、強制削減を生んだ2011年の予算管理法のために、短期間の内に変更を余儀なくされ、欧州での地上及び航空戦力は大きく削減された。

●例えば2010年から13年の間に、2個飛行隊と1個航空団司令部が閉鎖され、2個の旅団戦闘チームと1個の師団司令部、1個の軍団司令部が欧州から消えている。
●また、米軍と同盟国軍がポーランドやバルト3国で、陸軍部隊のローテーション派遣を始めたが、しっかり装備や人員が充足され、派遣の隙間がない状態でなければ、ロシアの更なる侵略を抑止する欧州コマンドの任務には不十分である
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次は、ハリス太平洋軍司令官の登場でしょうか?

強制削減法(2011年予算管理法)による暫定予算が続く中、5月1日以降に予算が不足し、各種施策の停止や部隊訓練への影響が避けられない危機が迫っており、この「目の前の危機」への訴えと共に、トランプ政権の姿勢が不明確なことから来る種々の問題点が浮き彫りになる可能性があります

なお、Scaparrotti司令官は、つい最近まで在韓米軍司令官でした。次から次へ、大変な仕事ばかり担当されてますねぇ・・・

トランプ政権の国防指針は???
「リバランスは終了:それで?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-15
「政治任用で決定は長官一人のみ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-13

同証言を紹介したDefense-News記事
http://www.defensenews.com/articles/eucom-commander-america-needs-stronger-response-to-russian-disinformation

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米陸軍トップ:今後10年で巨大都市戦に備える [Joint・統合参謀本部]

Milley4.jpg21日、将来戦に関するイベントで講演したMark Milley米陸軍参謀総長は、世界の人口動態から人口1千万人以上の「巨大都市:megacity」が急増する予想がある事から、米陸軍も今後10年で根本的な変革をしなければならないと語り、現在の特殊部隊やより小規模な部隊編制を参考に考慮する必要があることや、指揮官の質の向上等に言及しています

この様な問題認識があるとは全く知りませんでしたが、同参謀総長は「fundamental shift」とか「huge implications」とかの表現を使いながら、メガ都市化が陸軍に与える影響の大きさを訴えて「optimize the Army for urban warfare」と語っており、大きな動きとなりそうな気配です

更に、戦車の大きさや重量、ヘリコプターの回転翼の大きさ、部隊規模、武器使用要領、ネットワークの活用などなど、様々な分野で考え方を見直す必要があるとも語っており、相当大規模に検討を進めている雰囲気が伺えます

最近、例えば太平洋軍司令官ハリス海軍大将から、マルチドメインやクロスドメインの考え方に基づき、南シナ海で陸軍砲兵部隊の長射程ミサイルや大砲に期待する旨の発言が出たりしていますが、周りから言われる前に、米陸軍自身が新たなコンセプトを打ち出していく必要性に迫られているのかも知れません。とりあえず陸軍参謀総長のお話をフォローしておきます

21日付Military.com記事によれば
Milley5.jpg●21日、「Future of War Conference 2017」で講演したMilley米陸軍参謀総長は、今後10年間で米陸軍は、現在は準備が不十分な巨大都市における戦いに備え、今の特殊部隊のような将来編制を求められ、戦いの様相も根本的に変化するだろうと語った
世界の人口は着実に都市集中に向かっており、現在は10個程度の人口1千万以上の都市が、今世紀半ばには50以上に増加すると見積もられる

●同参謀総長は、戦争がより政治的になるとすれば、その戦いは人が住む地域で行われるだろうし、それは都市であろうと考えると語り、この傾向は米陸軍に極めて大きな意味を持つと述べた
●また、現在の陸軍が森林や砂漠地域での戦いを想定し、ジャングルや山や都市化地域に不向きに編制されているとの現状認識を示した

Tokyo at Night.jpg米陸軍のリーダー達との議論を踏まえ、米陸軍は都市戦闘に最適化する方向に進むべきで、都市戦に備えると言う事は、都市の道路や建物や床や部屋に適応した戦闘単位に部隊を再設計することを意味するとMilley大将は語った。
●そして「戦車の大きさや重量、ヘリコプターの回転翼の大きさにも影響を及ぼすだろう」、「恐らく現在とは異なる組織編制が必要で、それはより小規模に区分けされたグループ編成」にしてネットワーク化し、海空軍火力との統合戦力発揮を図るべきだとMilley大将は語った

具体的な部隊規模については、たぶん中隊と大隊の間のどこかの規模になるとし、現在の特殊部隊が将来陸軍を考える参考になろうと表現しより小規模な部隊編制を示唆したが、大隊や旅団が無くなるわけではないとも述べた
スマートフォーン等の小型デバイスの使用拡大で、監視から逃れることは困難になっており、生き残りのためにはより小規模な部隊もより広範に分散する必要があり、機動性を高めないで2時間も同地点に止まっていては生き残れないとも同大将は述べている

訓練法やリーダーのあり方も、より複雑で厳しい巨大都市戦においては再考を迫られ、特に一般市民の犠牲者を防ぐことが大きな課題となろうと参謀総長は述べ、「目的に応じた火力の使用法(discriminating fire)をより高度なレベルで修得する必要がある。でないと大量殺戮者になってしまうからだ」と表現した
Milley.jpgリーダーについては、現在の組織編制で配置されているレベルより、より成熟し分別を備えた(more mature, more seasoned)リーダーが部隊の下層レベルでも求められるとし、「通常の米陸軍中隊は大尉が指揮官だが、特殊部隊は少佐である意味を考える必要がある」と述べた

●そして、以上の様な厳しい関係で作戦可能な人材確保が課題だと述べつつ、「大げさに表現するつもりは無く、誰かが不適だと言うつもりも無いが、米陸軍全体がシフトしているのだ。特殊部隊を参考にする面もアリ、現状と異なる部分がある。世界的なパワーとして、米国は多様な能力を兼ね備える必要があるのだ」と述べた
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米陸軍が巨大都市を戦場と想定するならば、当然、統合レベルでも議論があるはずだと思いますが、聞いたことがありません

米空軍は対ISIS等でも友軍相撃や民間人被害を局限することを重視しており、海軍航空部隊も同様だと思いますが、海兵隊も巨大都市戦を検討しているのでしょうか? 
US Army5.jpgそれとも、永遠の課題である陸軍と海兵隊の任務区分のため、陸軍が巨大都市戦を持ち出したのでしょうか?

それと、どの辺りの巨大都市を想定するのかも興味あるところです。人口がそんなに急増するのは、発展途上国の都市のイメージが先行するのですが、アフリカやアジアの大都市に米陸軍兵力を派兵することを想定しているのでしょうか? 

Offshore Balancing的な考え方がベースにあると思っていたのですが、変化があるのでしょうか・・・いろいろと聞いてみたい「巨大都市戦」傾斜でした

「Offshore Balancingの解説」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-27

米陸軍とクロスドメイン
「再びハリス司令官が陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06

「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「尖閣防衛に地対艦ミサイル開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-14

「CSBA:米陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
「陸自OBが陸自で航空優勢と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-12

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米軍戦略コマンドも21世紀の戦略を探求へ [Joint・統合参謀本部]

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Hyten.jpg8日、下院軍事委員会で証言したHyten米戦略コマンド司令官らは、従来の核抑止を基礎とした戦略抑止概念の根本的な拡大変革が必要だと語り、同コマンドも大学や研究機関と連携した検討協力体制「academic alliance」を立ち上げ取り組んでいると明らかにしました

先日は米空軍参謀総長の2月の発言、「21世紀の抑止についてより幅の広い議論を期待したい。宇宙やサイバードに戦域が拡大し、世界共通の公共財が目標になり得る時代における、抑止のあり方や核抑止の関わり方にまで議論の幅を広げる必要があろう」をご紹介しましたが、これが米軍を挙げての取組であることが伺えます

Hyten司令官がSelva統合参謀本部副議長らとともに証言した本題は、核抑止の基礎である核兵器システム全体の更新や近代化が待ったなしの課題だとの訴えです。

Nuclear Triad.JPGつまり、米軍核戦力の3本柱の老朽化が激しく、爆弾そのもの、運搬プラットフォーム(ICBM、戦略原潜、戦略爆撃機、戦術爆撃機)、監視センサーシステム、指揮統制システム全てを同時に刷新しなければならない、史上初の大変な事業に直面しているとの訴えです

トランプ大統領の核増強発言を受けての説明証言で、米軍幹部の主張はごもっともですが、本日は断片的ながら、「21世紀の戦略抑止」検討開始を告げた発言を重視してご紹介します

10日付米空軍協会web記事によれば
●8日、Hyten米戦略コマンド司令官は下院軍事委員会で証言し、米国は戦略抑止の概念を根本的ンシフトさせる必要があると語った。
●そして「21世紀の戦略抑止は、20世紀生まれの核抑止の概念より遥かに大きいものであるはずだ」と表現した

Hyten2.jpg●更にHyten大将は、「米国は新たな現実を追いかけている状況で、今日の世界の脅威環境に対応する抑止概念を議論している段階だ」と語った
●同司令官はまた、「この課題に対応するため、冷戦時代にそうであったような、アカデミックなしっかりした議論を再び行う必要がある」と呼びかけた。

戦略コマンド自身の取り組みとして同司令官は、「最近、戦略コマンドが音頭を取り、25個の大学やシンクタンクから構成されるAcademic Allianceを立ち上げ、21世紀の戦略抑止に関する国家的な議論の資としたい」と証言した
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2月に空軍参謀総長が述べた「宇宙やサイバードに戦域が拡大し、世界共通の公共財が目標になり得る時代」とは、電気水道、金融、交通などの社会インフラに、甚大な被害を及ぼす攻撃を、身分を隠して実行することが可能になった時代に、核兵器だけで抑止が成立するのか・・・との疑問です。

Wilson3.jpg8日の下院軍事委員会には、米空軍のStephen Wilson副参謀総長も出席し、拡大抑止概念で空軍の守備範囲に当たるであろう分野について、「指揮統制、宇宙、空中給油が含まれるだろう」と述べ、「従来の3本柱(ICBM、SLBM、戦略爆撃機)よりも、はるかに広い概念となる」と語っています

相手が自国民を犠牲にすることをいとわない国ですから、新たな抑止の概念規定は難しい課題です。米国防省や米軍関係者の間には、ぼんやりとした方向性があるのかもしれませんが、技術的にも抑止の効果面でも、「Robust」なものは難しい気がします

21世紀の抑止概念を目指す
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03
「トランプ政権とNPR(核態勢見直し)」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09
「相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1

「RAND:中国の核兵器戦略に変化の兆し」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-19

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米陸軍が無人偵察攻撃機MQ-1Cを韓国配備へ [Joint・統合参謀本部]

米空軍ではなく、米陸軍のMQ-1シリーズです

MQ-1C Gray Eagle5.jpg13日、在韓米軍は、米陸軍が保有する無人偵察攻撃機MQ-1C(Gray Eagle)をソウル南の「Kunsan Air Base」に配備すると発表しました。同機の展開時期は不明ですが、運用開始は来年早々になる計画のようです。

発表を受け、米国務省報道官が「THAAD配備に加え、これら無人機は、日米韓への安全保障上のリアルな脅威に対応する防御的な手段となる」との声明を発表し、中国外務省高官(Hua Chunying)が北朝鮮情勢への影響を懸念し「火に油を注ぐようなモノ」と非難するなど、波紋が広がりつつあります。

一方で報道によれば、旧式の武装ヘリ「OH-58D Kiowa Warrior」の後継として、米陸軍が以前から計画的に進めていたとも紹介されており、とりあえず整理しておこうと考えご紹介します。

なお米陸軍MQ-1C(Gray Eagle)は、2018年に引退することが発表された米空軍MQ-1(Predator)の兄弟分で、操縦を車両搭載可能なコンテナ型装置やアパッチ攻撃ヘリからも可能にしていることが大きな特徴で、衛星通信による操縦も可能ながら、前線密着の偵察や攻撃任務を想定した無人機です

14日付Defense-Tech記事によれば
MQ-1C Gray Eagle2.jpg●米空軍や韓国軍の協力を得て、米陸軍は、第2師団第2航空旅団に中隊規模のMQ-1C(Gray Eagle)部隊を配属し、「Kunsan航空基地」を根拠に運用する計画だとStars and Stripes紙は報じている
●米陸軍は合計152機のMQ-1Cを購入希望だが、予算的制約から現時点で34機の確保のみ目途が立っている。韓国への配備機数の発表はなかったが、1個中隊だとすると12機である

MQ-1C(Gray Eagle)は米空軍MQ-1(Predator)とほぼ同様に、約25時間の連続飛行と29000フィートまでの上昇が可能で、約500kgの搭載能力があり、各種センサーやレーザー照準装置、通信中継装置、4発のHellfireミサイル等が搭載できる
●同無人機は2010年からイラクとアフガンで使用されており、報道によれば、対ISIS作戦で喪失した同機の穴埋めのため、議会は約30億円の予算振り替えを認めている

14日付TheDrive.com記事によれば
OH-58D Kiowa.jpg米政府や国務省は、MQ-1Cの韓国配備を北朝鮮対応のように表現しているが、実は米陸軍が長期計画で進めている回転翼機と無人機活用計画が、朝鮮半島でも計画に基づき実施されることになったというのが正確な表現である
MQ-1Cは「OH-58D」武装ヘリの後継機で、最後まで「OH-58D」を使用していたのが韓国派遣の第82戦闘航空旅団だったのである。同飛行旅団はアパッチ攻撃ヘリ部隊との連携戦闘を想定し、訓練を積んできた部隊である

MQ-1C(Gray Eagle)は衛星通信で遠隔操縦可能で、また移動式コンテナ型操縦装置からも操縦できるが、アパッチヘリからも「クリック操作」で操縦可能であり、アパッチがMQ-1Cを前方偵察機や攻撃機として活用し、アパッチ母機の攻撃や偵察能力を増強する運用が可能となる
MQ-1C Gray Eagle.jpg●また、25時間連続飛行可能なMQ-1Cを常続的な偵察機として衛星通信の遠隔操作運用し、いざ作戦を行う際は、最前線指揮所のコンテナ型操縦装置やアパッチヘリに操縦を切り替えて使用する事も構想されている

●アパッチヘリとの連携以外にも、非武装地帯の常続偵察、電子妨害機、即応性のある攻撃機としても柔軟な活用が可能でアリ、「OH-58D」武装ヘリよりも維持整備経費や人員も少なくて済むことから、朝鮮半島への展開は極めて有効だと考えられる
北朝鮮への対処と言った政治的なメッセージとか、中国の反発とか、メディアの見出しだけでなく、軍事的な本質事項に目を向けたいモノだ
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米陸軍の考える、アパッチヘリからのMQ-1C操縦がどの程度有効で効果があるのかピンと来ませんが、アフガンで実績があるのかも知れません。

MQ-1C Gray Eagle4.jpg後半の記事には、無人機の前線での使用を巡り、米陸軍と空軍間で主導権争いがあるとの記述がアリますが、MQ-1やMQ-9と言った同レベルの無人偵察攻撃機を使用すれば「さもありなん」と思います

米国政府や国務省的には、アジア太平洋地域への関与をアピールする材料かも知れませんが、軍事的には上記のような基礎知識を押さえておくべきと考え、ご紹介しました

朝鮮半島のご参考記事
「CNAS:北朝鮮でなく中国の問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-28
「在韓米軍司令官はあのBrooks大将」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-19
「ルトワックの日韓関係分析」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-17
「韓国の混乱と戦後の哀史」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-25

「米空軍は2018年にMQ-1を退役へ」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-02

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道遠し!?:NIFC-CAの進展状況 [Joint・統合参謀本部]

「E-2D、F-35B、陸軍の対地巡航ミサイル、JLENSはNIFC-CAへの融合試験に成功しているが、F-35CとFA-18とEA-18Gはこれからだ」
「高価な自律誘導装置付の精密誘導兵器だけでなく、安価な誘導兵器が活用可能になる」

Navy-Air-War2.jpg23日までの3日間で開催され約15万人が参加した「WEST 2017」で、米海軍が対中国を強く意識した作戦構想として取り組むNIFC-CAの進展状況等について関係者が語っています。

「WEST 2017」は、米海軍協会等が主催する海軍&海兵隊&沿岸警備隊関係装備品の見本市と、関係者の講演やパネル議論が行われる行事で、今年はサンディエゴで開催されていますが、主要な海軍等関係者と企業関係者が勢揃いするイベントです

NIFC-CA(Navy Integrated Fire Control-Counter Air)については、米海軍等の作戦運用に直結することから、なかなか具体的な検討状況や進展具合が公表されませんが、断片的ながら冒頭に紹介した様な発言が出ていますので、ご参考まで取り上げます

NIFC-CAの基本については下記の記事で
「米海軍のNIFC-CAとは」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26

「最新型E-2早期警戒機が岩国へ展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-16
「F-35がNIFC-CA試験に初参加」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-14
「kill chainからkill webへ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-15

「日本&韓国とBaseline 9契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-28
「日本もNIFC-CAに参加?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-11
「SM-6でBMD対処に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-05

「Baseline 9 :イージス艦の進歩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09
「NIFC-CAとSM-6連携」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-27
「NIFC-CAで空軍と協力」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23

22日付米海軍協会web記事より
Aegis3.jpg●同会議で米海軍関係者は、見通し線外の目標が発見でき、その情報を迅速に正確に交戦参加者が共有できる世界がNIFC-CAで実現できれば、そこには従来多用してきた高度で高価な精密誘導兵器だけでなく、そうでない軽易な誘導兵器や通常兵器も選択肢に加わることになると述べた
●担当の米海軍中佐は、「より遠方の目標情報が、早期迅速かつ正確に、そして継続して得ることが可能な状況では、自らがセンサーや頭脳を搭載して遠方で自律的な行動を期待する高価な兵器は必要性が低下するだろう」と表現した

米軍は、敵の高価でない目標を攻撃するため、高価な兵器を使用して経費がかさむことを問題視しており、前述の中佐が言及した、誘導装置と目標情報を入手できる程度の装置を搭載した程度の比較的安価な兵器が活躍できる環境が期待されている
●ただ同中佐も、多様なセンサーやアセットをネットワークに組み込むことが容易でないことを強調し、異なるセンサーやアセットからの質やフォーマットの異なる情報を融合するには、長期間にわたる多様な試験とソフト面での工夫が要求されると語った

E-2D 4.jpg●それでも同中佐は、米海軍はNIFC-CAをより広い範囲に拡大し、より信頼性を高めるべく取り組んでおり、これが成就すれば、ネットワークに加わる航空機や艦艇が「スマートさ」を増し、経費も節約できると説明した

●パネル討議で別のNIFC-CA担当官は、米海軍はこれまでに、E-2D、F-35B、陸軍の対地巡航ミサイル(Joint Land Attack Cruise Missile)、JLENSのNIFC-CAへの融合試験に成功しており、今後F-35CとFA-18とEA-18Gとの融合試験に取り組み事になると現状を説明した

●また前述の中佐は、「(空中を対象とした)NIFC-CAの最後の部分は対航空(counter air)で、全体から見れば限られた部分だ」、「国防省内で米海軍は、この取り組みを全ドメインでどう活用するかを考えている」、
●そして「現在はNIFC-CAの第一章であり、今後、水上戦や水中戦での脅威にどう活用していくかも、現在ワシントンDCで検討されている一つの取り組みである」と語った
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ATACMS5.jpg陸軍の対地巡航ミサイルが既にNIFC-CAへの融合試験を通過していたとは・・ハリス太平洋軍司令官が南シナ海への「陸軍火力」の「出陣」を熱望していましたが、具体的に進んでいたんですねぇ・・・Happy Surpriseです!

飛行船のようなJLENSは、低空を侵入する巡航ミサイルを探知するためのセンサーですが、強風に係留鎖が切れて大きな被害を地上にもたらした事故で再開の目途が立たない状況です。
従って、要となるE-2Dと海兵隊のF-35だけが実質クリアーとなっているだけです

しかし、NIFC-CAの中核を担う肝心の海軍アセットFA-18やEA-18G、まだソフトが未完成とは言えF-35Cが「手付かず状態」とは、「日暮れて道遠し」感たっぷりです。

また、後日ご紹介する予定の米空軍NCCT(Network Centric Collaborative Targeting)との関係も気になります。米空軍が「高度にネットワーク化された次世代の戦いを支えるNCCT」と表現するものと、NIFC-CAは大いに同じ方向だと思うのですが・・・・

ハリス大将の南シナ海に陸軍火力発言
「南シナ海で陸軍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「クロスドメインだ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「地対艦ミサイルで」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06

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海兵隊司令官が生活習慣にも注意喚起 [Joint・統合参謀本部]

Neller5.jpg7日、米海兵隊司令官のRobert Neller大将が25項目に亘る「隊務運営指示」を発令し、各レベルの指揮官に対して「訓練の改善」「将来作戦戦略の策定」「インフラの維持整備」等々を指示したようですが、特により個人的な生活習慣(飲酒や余暇の過ごし方等)に踏み込んだ内容が含まれたことで注目を集めています

この「隊務運営指示」は「fragmentary order又はFRAGO」と呼ばれ、2015年末に就任したNeller海兵隊司令官にとっては2回目のFRAGOだそうです。
ですから、そんなに頻繁に発令される性格の命令ではなく、じっくり部隊全体を見渡して、節目節目で長期的な指針や要望事項を部下に示す役割を担う性格の命令です

なんと言っても日本とも関係が深い米海兵隊の隊務運営と、兵士の生身の姿を感じることが出来る今回のFRAGOですので、全文を確認したわけではありませんが米軍事メディアからつまみ食いで興味ある部分をご紹介します

7日付Military.com記事によれば
Neller3.jpg●7日にNeller海兵隊司令官が発令した司令官として2回目のFRAGOは25項目から構成されているが、より兵士の個人的生活習慣に言及している点で注目を集めている

●同司令官は2016年に亡くなった152名の海兵隊員に言及しつつ、戦闘行動での死者は僅かに1名で、自殺が35名、そしてその他の「不注意や乱暴な行為」に起因する事件や交通事故の犠牲者を悼んでいる
●Neller大将は「もっと上手くやれるのではないか。お互いに注意し合っていい仕事をしなければならない」と呼びかけている

●今月行ったインタビューでも、同司令官は防ぐことの出来る死亡事故が多発している現状を、部隊に対して注意喚起したいと訴えていた
●そして「海兵隊員の多くが所属する部署や大隊程度の範囲にしか視野が向いておらず、ストローの穴から世界を見るような狭い世界で暮らしているように危惧している」と表現し、「海兵隊員皆に、より大きな組織に属し、全員でその任務を遂行しているのだと言う事に思いを致して欲しい」とも語っていた

Neller2.jpg●具体的には、海兵隊員が関連する家庭内暴力、性的暴行、いじめ等、違法で暴力的な危険行為の多くが飲酒と関連していると、同司令官は指摘していた
●今時のFRAGOの中でも、同司令官は過度の飲酒や喫煙、更に食生活の乱れを「敵を利することになる」「自己虐待」だと断じ、「スマホなど電子デバイスを脇に置き、安楽椅子から離れ」、食事のバランスを考えて体重管理を行い、健康管理を再確認せよと記している

●司令官は、海兵隊がフィラデルフィアのバーで1775年に行われた議論から生まれた歴史や、酒を楽しみつつ部隊の団結をはかる海兵隊文化を承知しつつ、あえて過剰飲酒の問題をFRAGOで取り上げたのだ
●「我々の文化の一部だから、難しいことは判っている。しかし海兵隊員には、プロなんだろ、戦場に行くんだろうと言うべきだと考える。君の能力発揮を妨げるような事をするべきではないと言うべきだ」と司令官は語った
●ただし、具体的な飲酒量や制約を課す予定は無いとも同大将は述べ、自分自身に対し、その習慣が自らの成功を邪魔しているのではないか問いかけるよう促したいと語っている

余暇の過ごし方や勉学の勧めも
Marine-okinawa.jpg●同司令官は、司令官の推薦図書から少なくとも5冊以上は読むことや、より高い学位の取得を目指すよう部隊や兵士に呼びかけており、海兵隊の開発コマンドに、下士官に学士や同程度の学位や資格を取得させる計画を検討するよう命じている
●また同司令官は、現在はあまり人気が無い、一端軍務を離れてあらたな勉学や経験を積む「Career Intermission Program」を推奨している。更に、大きな海兵隊基地と地域の大学が協力し、下士官に学位取得や能力開発の機会を提供する取り組みにも着手している

●今回のFRAGOの最後の項目は、建設的な意味で「もっと楽しめ:Have more fun」と推奨している。兵舎で過ごすばかりでなく、サーフィンを始めるも良し、新しい語学を学ぶも良し、仲間や社会とのつながりを持ったり、地域の自然に親しんだりして余暇を過ごして欲しいと呼びかけている
●また、海兵隊の訓練の厳しさから逃げるのではなく、「仲間とぶつぶつ文句を言いながらも、笑い飛ばして取り組め。共に乗り越えた苦難は団結を強固にする。退役する時になって、一番思い出すのがこんな時の事なんだ」と兵士に示している
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沖縄の基地反対派の皆さんから見れば、海兵隊員はとんでもない奴らだ・・・になるのかも知れませんが、全く持って人間臭いというか、万国共通というのか、程度の差はあれ指揮官やリーダーの悩みはいずこも同じというのか、社会の縮図というのか・・・色々と考えさせられる海兵隊司令官の指示(俺の思いを感じてくれ文書)でした。

Neller4.jpg152名の犠牲者の中で、「result of combat action」が「Only one」だとは、驚きの統計です。

でもなんと言っても国防長官も副長官も、更に軍人トップの統合参謀本部議長までもが「海兵隊出身者」という、確率的にもあり得ない、偶然とは思えない現在の国防省の態勢です。
強面の代表格で、それらしい風貌のRobert Neller米海兵隊司令官に置かれましては、ますます士気高く頑張って頂きたいと思います!!!

Neller海兵隊司令官の関連
「基本的な防御手段を復習せよ」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-10

「米海軍将軍:妨害対処を徹底する」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-21
「空軍OBも被害対処を重視」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23-1
「被害状況下で訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-23

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基地の整理統合BRACへの姿勢は4軍でまちまち [Joint・統合参謀本部]

BRAC3.jpg8日、上院軍事委員会の即応態勢小委員会で4軍の副参謀総長や副司令官が証言し、強制削減や暫定予算状態の早期解消を訴えたほか、Jim Inhofe小委員長からの基地整理統合BRACに対する質問に対し、4軍それぞれのスタンスを回答しています

基地整理統合BRAC(base realignments and closures)はその名の通り、余分な基地の廃止や整理統合を検討する事を指しますが、BRAC(ブラック)との呼称が示す通り、議員にとっては選挙区内の雇用や税収に直結するセンシィティブな言葉であり、国防省側がBRAC検討を要望しても、議会がかたくなに拒否しているのがここ数年の構図です

今回4軍のサブトップの証言をご紹介するのは、各軍種によってBRACへの姿勢が全く異なる様子がよく分かる対照的な証言が行われているからです。
結論から言うと、BRAC意欲が強い順番に陸軍>空軍>海軍>海兵隊で、海軍と海兵隊は極めて消極的です。そして小委員長自体は経費がかかりすぎるとの理由で「皮肉たっぷりに」反対派です

9日付Military.com記事によれば
BRAC2.jpg●8日、4軍の副参謀総長や副司令官は、これまで継続的に繰り返し訴えている(made well-worn cases)、装備品の維持整備や近代化の足かせになっている強制削減や暫定予算状態の早期解消を口を揃えて訴えた

●そんな4軍サブトップからの証言の後、Inhofe即応態勢小委員会は、自らは強く反対の姿勢だと明示しつつ、4名の軍人に基地整理統合BRACに対する見解を求めた
●同小委員長は具体的に、「私は過去6回のBRACを見てきたが、例外なく、どのBRACも当初の3年間に多くの経費を必要としてきた」、「皆さんが訴えたように、無駄な税金の支出に耐えられない予算が貴重な歴史上のタイミングにあり、維持整備費や近代化問題を解決すべき時に、BRACをどう考えるか?」と問いただした

●なお昨年Work国防副長官はBRACに関し、レターを発刊し、国防省には余分な基地や施設が22%もあり、BRACを早期に検討して実行に移したいと要望している。
●しかし2017年度予算や関連の予算では、議会によってBRACを許可しない旨が明示されており、2018年度予算等にBRACを組み込む場合は、春の予算案提出時に要求する必要がある

BRAC.jpg●BRACに対し米陸軍のDaniel Allyn副参謀総長は、国防省の姿勢を支持し、早急にBRAC検討を開始すべきだと主張し、「3年前から継続して強制削減や暫定予算状態の早期解消を訴え、かつ内部では、必要な経費捻出を迫られているが、BRACは経費節減の有力な分野である」と語った
●そして過去のBRACの実績を強調し、「2005年のBRACにより、毎年約1100億円の経費節減が実現しており、1988年のBRACに至っては毎年約2200億円の削減で貢献している」と説明し、「全世界で154の施設を維持している我々は、使用の有無に拘わらず、1施設当たり約30億円以上の維持経費を必要としている」と現状を語った

Steve Wilson空軍副参謀総長は、陸軍ほど積極的な姿勢を示さず、オプションを検討する用意がある(open to exploring its options)と表現し、更に「米空軍基地施設には25%の余剰があり、より懸命な予算使用の機会がある」「(余剰施設や基地維持のための)スタッフに給与を支払う必要があり、倹約の対象として検討すべき」と回答した

米海軍のNo2であるBill Moran副作戦部長は、BRACに否定的な姿勢を示し、「米海軍に施設の過不足問題は無く良い状態だ」「沿岸の湾施設等を決して手放してはならないと若い頃から教えられている」と回答し、小委員会メンバーの笑いを誘った
●しかし同副作戦部長は、米海軍内で独自に「小さなBRAC」を検討する可能性を検討していると述べ、経費節減のため、既存基地内の不要施設やインフラの解体を検討していると説明し、「この手法の方が、更なるBRACより米海軍には有用だ」と回答した

●一方で海兵隊のGlenn Walters副司令官は、陸海空軍と比較して少数の基地しか保有しておらず、東海岸西海岸のバランスも良いことから、良い状態にあり過不足は無いと回答した
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BRAC4.jpg議員側は基地の整理統合に伴う約3年程度の初期費用を問題にし、国防省側は長期的な経費節減効果を訴えています。

政策シンクタンク(より中立的な立場だと思料)や国防問題の主要な研究者は、圧倒的に「長期的な経費節減効果」を支持し、短期的な初期費用を問題視する議員側を「選挙区への利益誘導」で「議員の自己保身」だと厳しく非難しています

各軍種の主張の細部背景や現状まで把握していませんが、米軍の福利厚生施設(軍人用スーパー)や退役軍人を含む医療保険制度への支出を含め、経費節減策として必ず論点になる分野ですので、下記の関連記事とあわせてご参照下さい

BRAC関連の記事
「国防省が議会に要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16-1
「研究者38名が連名で要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-25
「研究者25名が連名で要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06
「4大研究機関が強制削減対処案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-30

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米国首都の防空に航空局FAAレーダーと連携 [Joint・統合参謀本部]

NORAD2.jpg米空軍協会が米本土の防空を担当するNORAD関係者にインタビューを行い、首都防空に関する脅威感や対策について触れていますので、東京五輪時のテロ対策等の予習としてご紹介します。

また一連のインタビューで、ロシアからの防空をより強く意識する方向に変化が見られ、関連でOTHレーダーの必要性についてNORAD関係者が語っていますので、併せてご紹介しておきます

3日付米空軍協会web記事によれば
●北米大陸への非対称脅威を考慮し、NORAD(北米防空司令部)は、探知追尾が困難な低高度&低速度目標への対処を焦点の一つにしている。
●そして2015年4月15日、ペンシルベニア州から飛来した小型の有人ヘリ(gyrocopter)に、米議会敷地内への着陸を許した失態以来、NORADは改善を進めてきたと同幹部は語った

NORAD.jpg●NORADのSteve Armstrong戦略計画課長は、最近、首都圏(NCR:National Capital Region)を想定した「机上演習」を実施し、gyrocopter事案を再現するようなシナリオで再検証を行ったと語った
●そして同「演習」の結果、「十分な信頼性を持って、低速低高度航空機をほぼ常に探知追尾できた」と明らかにし、NCRエリアにおける「low-profile aircraft」探知に改善が図れたことを確認したと語った

●今回の結果を導いた改善には、空中状況をより良く把握するための連邦航空局FAAと米軍レーダーデータのコラボが含まれている(collaboration between the FAA and military radar data in terms of what feeds the air picture

対露に常続的なOTHレーダー装置を
JLENS22.jpg911事案以降のシフトから、NORADは本土防衛の焦点を変えつつアリ、ロシアの長距離爆撃機や最新巡航ミサイル脅威への備えの鍵として、常続的な見通し線外レーダー(OTH:over-the-horizon)を求めている
ISR航空機や先進戦闘機によるOTH任務遂行も不可能ではないが、費用対効果の面から常続的な実施は難しいとArmstrong戦略計画課長は語った

2015年にヘリウムを使用した係留型飛行船でOTH機能を狙ったJLENS計画を立ち上げたが、強風にあおられて係留ロープが切れ、漂流しながらケーブルで電線等を傷つけて地域に停電を引き起こし、F-16を出動させて撃墜する騒ぎになった
●NORADのScott Miller広報課長(海軍大佐)は、この事故を受けJLENS計画への再挑戦は期待薄で、これに変わりうる常続的なOHT能力確保の手段を思案中であると述べている
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米本土と日本の防空を単純には比較できませんが、首都の対テロを含む防空を考える場合、民間航空交通を司る当局と空軍の空域監視レーダーとの連携は待ったなしの課題でしょう。

OTH radar.jpgその点、具体的な方法は記事から読み取れませんが、「連邦航空局FAAと米軍レーダーデータのコラボ」は素晴らしい取り組みですし、先進国全てが学ぶべき手法でしょう。

日本の状況を良く承知しては居ませんが、日本の民間航空交通を司る国土交通省管轄の管制機関には「左巻き」の方が多く、自衛隊との協力には「地球の果てまで後ずさり」的な姿勢の方がいらっしゃるのでは・・・と危惧しております。誤解でしたらごめんなさい。

官邸の屋上に軟着陸したドローンのようなレベルの小型飛翔体への対処は困難でしょうが、有人機には何とか対処したいモノです。

JLENSの概要と試験
「2個目配置」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-20
「1個目設置」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-24

NORAD関連
「カナダがBMD姿勢見直し」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-02

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