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陸空の無人機の群れを都市戦で活用研究 [Joint・統合参謀本部]

swarm autono.jpg8日付Defense-Newsは、米国防省最上位の研究機関であるDARPAが無人機の群れ研究において、きわめて複雑な都市戦を念頭に空中と地上の無人機両方を組み合わせて活用するプロジェクトを研究の焦点の一つにして推進していると報じています

無人機の群れについては、2016年春頃に行われたFA-18から103機の無人機を投下し、群れとして制御する実験をエポックメイキングな実験としてご紹介しましたが、中国も昨年6月に地上発進の無人機119機で「群れ制御」に成功したようで、本分野での米中の技術争いが過熱しているようです

「米海軍が103機の無人機群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1

なんといっても「無人機の群れ攻撃」への対処法が確立されていないことから、米中は陸海空の全ドメインで技術優位を目指しているようです
本記事が紹介する技術開発は、陸軍の歩兵部隊が、約250台の多様な自立型無人装置を活用し、複雑な都市戦を有利に進めることを狙いとしています

8日付Defense-News記事によれば
swarm autono2.jpg2017年末にDARPAが発表したプロジェクトは、レイセオンと Northrop Grummanが中核となり、多様な競い合う参画者が無人機の群れ技術の設計デザインを競い合う環境を提供し、オープンアーキテクチャー環境でバーチャルと現実の無人機の群れ技術を発展させることを狙っている
●中核企業と参画企業は群れ技術を実現するために大きな枠組みの実験を行い、競い合う参画企業は大きな枠組みの中で、以下の5つの分野の一つに集中して取り組むことになる。5つの分野は「swarm tactics, swarm autonomy, human-swarm teaming, virtual environment and physical testbed」である

5つの分野は半年単位で集中期間が指定され、それぞれの分野の最後には試験と技術融合のアセスメントが行われる。また時には、半年単位のインターバルとは別に、特定分野への集中期間が設けられることもある
Roper2.jpg●例えば最初の半年集中期間には、「市街地2ブロックを15-30分間孤立させる」事を目標として、約50の地上と空中無人機を群れとして使用する戦術を昨年11月までの期間で集中検討している。

●本検討は、無人機がエリアを偵察し、進入退出ポイントを見極め、エリアを認識することから始まる。そしてその過程で、無人機に都市空間を以下に認識させ、何ができるかを検証することになる
●DARPAの研究担当責任者は、この集中検証を定期的に繰り返すことで、また小さなベンチャー企業でも解決法を案出できる企業を歓迎することで、革新的な解法を探求していく姿勢を強調している
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昨年6月に中国で119機の「群れ」実験を行ったのは、「China Electronics Technology」との国営企業のようですが、サイバー攻撃部署も社内に保有しているような企業かもしれません

Swarm Chall2.jpgいや・・・米国の先端企業に潤沢な資金を投入し、赤入りに染めているのかもしれません

先日は「巡航ミサイル」を「群れ」で運用する研究開発契約の話をご紹介しましたが、あらゆる分野で「群れ」が流行りのようです。

無人兵器・&装備の群れ関連
「群れ巡航ミサイル開発へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-02
「無人機の群れ第7世代」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-26 
「3軍の士官学校が群れ対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26

「国防省幹部:空軍はもっと真剣に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30
「米海軍が103機の無人機群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1
「無人艇の群れで港湾防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-19
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

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冬季五輪に向け米軍戦力が極東へなびく [Joint・統合参謀本部]

PyeongChang.jpg2月9日開幕の平昌オリンピックに向け、同期間に例年行われていた米韓演習は中止されましたが、「弱みは見せないぞ」「ひるんでないぞ」の姿勢を見せるため、米軍が各種戦力の極東派遣に動き始めています

先週、B-2爆撃機がグアム島に飛来し、16日には史上2度目の米空軍大型爆撃機3機種が勢ぞろいし、垂直離着陸型F-35Bを搭載可能な海兵隊の強襲揚陸艦が佐世保に到着し、追加の空母が西太平洋に向け米本土を出航し、3隻目の派遣を北朝鮮がけん制するなど、立て続けにニュースが入ってきましたので整理したいと思います

追加で、戦闘機や偵察機や情報収集機もやってきそうな気がしますが、「モランボン楽団」が韓国にやってくれば、米軍戦力の話題が(少なくとも日本では)吹き飛んでしまいそうなので、早めにご紹介しておきます。

米空軍爆撃機の動き(17日付報道)
B-52 Guam4.jpg●現在、グアム島にローテーションで爆撃機を派遣するCBP(Continueous Bomber Presence)の枠組みでは、B-1爆撃機6機が1月末までの予定で展開しているが、この交代として6機のB-52爆撃機が約300名の兵士と共にグアム島に向かっていると、太平洋空軍が発表した
●これに先立ち、先週、B-2爆撃機3機が「抑止任務を支援するため」グアム島に展開している

16日太平洋空軍は、先行してグアム島に到着したB-52爆撃機の写真を公開し、既にグアムに所在していたB-2及びB-1爆撃機とあわせて、「史上2度目の爆撃機3機種そろい踏み」、「2016年8月以来初の3機種そろい踏み」との解説付きで配信した
●なお1月末でいったん帰国するB-1爆撃機だが、B-52がCBP任務を担当している間も、米韓日豪による演習参加のため、複数回にわたり朝鮮半島に飛来する予定である

米海軍と海兵隊の動き
USS Carl Vinson4.jpg●3日から4日にかけ、空母カールビンソン戦闘群がサンディエゴを出港し、「計画通りのいつもの作戦行動」のため西太平洋に向かった。これ艦艇群出航の数日後に、B-2爆撃機がグアム島に飛来した
●現在、西太平洋エリアには、横須賀を母港とする空母ロナルドレーガンが配備されているが、空母カールビンソンはこれに追加するものである。

●一方で北朝鮮は、米国が3隻目となる空母ステニスを西太平洋に派遣する計画を持っていると非難し、南北会談が行われている雰囲気に冷や水を浴びせるものだ威嚇している
●更に米海兵隊は14日、F-35Bを搭載可能に改修した強襲揚陸艦「USS Wasp」が佐世保に到着したと発表した。なお「USS Wasp」には30機以上のF-35Bが搭載可能で、現在岩国基地には12機のF-35Bが配備されている
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Korea-P.jpg最近、北朝鮮に負けないぐらいのインパクトで、日本国民の反面教師として、日本国民の団結を促す方向に貢献している韓国大統領ですが、ここは「モランボン楽団」との笑顔の記念写真まで極めて頂きたいものです

予算や兵員のやりくりが厳しい中でも、爆撃機3機種、空母3隻、F-35搭載の強襲揚陸艦などを西太平洋に派遣する米軍や米国関係者は、韓国をどのように眺めているのでしょうか・・・

まぁ・・・ホワイトハウスはいろんな火消しに忙しいとしても、国防省や米軍関係者の心情を察するに・・・部下をなだめるのに、部下に納得させるのに・・大変でしょうねぇ・・・

2016年8月に爆撃機3機種をグアムに史上初めてそろえた時は、写真付きだったのですが、今回は刺激を抑えてB-52の写真だけの様です。細かな配慮か・・・

「2016年8月の3機種勢ぞろい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12

北朝鮮関連の記事
「NK弾道弾に対処する米国を露が誤解の恐怖」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-03
「北朝鮮は生物兵器を保有するのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-16-1
「地上部隊侵攻しかない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-07

「グアムの弾薬10%増強」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21
「米陸軍が対北朝鮮に緊急準備開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-12

「米軍事メディアが北朝鮮騒ぎを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-14
「グアムで住民に核攻撃対処要領」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-15
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映像:オハイオ級戦略原潜の紹介 [Joint・統合参謀本部]

お疲れなので、コピペの寄せ集め紹介です。
でも、抑止を考える基礎として重要な装備なのでお勉強です!

Ohio-Class.jpgオハイオ級原子力潜水艦は米海軍が現在保有する唯一の戦略ミサイル原子力潜水艦で、西側諸国で最大の排水量(18000トン)を誇る潜水艦(全長170m)である。また全長と弾道ミサイル搭載数は現役の潜水艦で最多。

開発当初1番艦は1979年引渡し予定だったが結局の就役は1981年末。また当初24隻の建造を予定していたが、冷戦終結の影響により18隻で打ち切られた
オハイオ級の主な兵装は潜水艦発射弾道ミサイル24基と533mm魚雷発射管4門で、敵と直接戦うのではなく、海に潜んで相手国に核ミサイルの雨を降らせることが任務

Ohio-Class3.jpg8番艦以降が射程11,000kmのトライデントII(D5)を装備4番艦から8番艦は弾道ミサイルをC4射程7,400kmのトライデントIからD5に換装中。古い1番から4番艦は巡航ミサイル原潜SSGNに換装される

オハイオ級が装備するトライデントは1基につき核弾頭を14発まで装備可能だが、戦略核兵器制限条約により現在弾頭は最大で8発に抑えられている。オハイオ級は1隻で計192発程度の核弾頭を装備することになる。

核弾頭1発あたりの核出力は数種類あるがいずれも100kt~475kt(長崎市に落とされたファットマンは20kt程度)と都市一つを破壊するには十分な威力を備えている。

オハイオ級戦略原潜の紹介イメージ映像(約3分)

出港後は、250m以下に潜水可能な能力を生かし、待機する海域で海中に身を潜め、常時核ミサイルの発射が出来るように待機。この1回の航海はラファイエット級までは60日程度であったが、オハイオ級は大型で居住性が若干改善されたため航海の期間も若干延び、70日から90日程度になった
ただ性能上は、6か月間連続で潜水運用が可能である

Ohio-Class4.jpgどの海域を待機海域にしているかは軍事機密であり、詳細は非公開。詳細は艦長を含めた数人しか知ることはない。現在では搭載するミサイルの射程がICBM並に長いことから、危険を冒して敵国沿岸に行くようなことはなく、アメリカ本土に比較的近い太平洋や大西洋、北極海などで待機していると思われる

戦略原潜は、ブルーとゴールドの2組のクルーが用意され、1グループが70日間の航海を終えてると、約1ヶ月ほど艦の整備などを行い、その後に他のグループが70日間の航海に出る。そして、航海を終えた方のグループは、しばしの休暇の後訓練をおこなう、というローテーションを繰り返す。

その他に、約10年に1度は1年間ほどかけてオーバーホールと燃料棒の交換をおこなう必要がある。以上から実際の稼働率は60%程度であり、18隻でローテーションを組めば常に10隻前後は任務につき、巡航ミサイル型への転換が進んで14隻体制になると8隻前後が任務に就くと想定される

敵潜水艦に発見された場合の反撃手段としてMk48魚雷も搭載する。しかしその性質上隠密性が求められるため探査用のアクティブソナーは装備していない

巡航ミサイル原潜SSGN
Ohio-Class5.jpg2001年、米海軍はオハイオ級の1番艦から4番艦までを戦略任務から外し、巡航ミサイル潜水艦に改造することを決定した。1隻が完成

具体的な内容としては24基の弾道ミサイル発射筒のうち22基をトマホーク発射筒に改め、残りの2基を海軍特殊部隊「SEALs」に改造

トマホークは1基あたり7発を装備、最大で計154発と大量のトマホークを搭載可能。トマホーク発射筒の一部も任務に応じて小型潜水艇ASDSやドライデッキ・シェルターを搭載することも可能とされる。
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運用開始から30年以上経過しているオハイオ級戦略原潜も、後継艦導入が難しい課題です。

Ohio Replacement.jpg今検討されているSSBN-Xは、オハイオ級の2倍の価格(7~8000億円)と見積もられており、ニミッツ級空母の価格2倍のフォード級空母(1.7兆円)とならび、導入が順調に進むとは到底考えられません

また、サイバー戦や宇宙戦が新たなドメインに加わり、抑止の考え方全般の見直しが必要だと叫ばれる中、SSBNへの投資をどうすのかは資源配分議論の焦点の一つです

なお、米海軍は女性をSSBNに配置開始しています

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

21世紀の抑止概念を再構築
「米戦略軍も新たな抑止議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03
「相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「期限を過ぎてもサイバー戦略発表なし」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-25

ウィキペディア:オハイオ級原子力潜水艦
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%AA%E7%B4%9A%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6
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米海兵隊は射程400nmの火力を目指す? [Joint・統合参謀本部]

Naval Strike Missile.jpg10月後半に米海兵隊が、揚陸輸送艦に搭載した車両搭載ロケット弾発射機(HIMARS)からロケット弾で、約70㎞離れた陸上目標の攻撃試験を行ったと過去記事でご紹介しましたが、米海兵隊は「戦いの場にたどり着くために戦う」必要性から、更なる長射程火力の強襲揚陸艦や輸送艦への搭載を検討しているようです

1日付Military.comは、米海兵隊の計画作戦副部長が海上から射程400nmの火力発揮も構想しているとの発言も紹介しつつ、海兵隊が様々な搭載兵器オプションや搭載上の課題を検討していると紹介しています

個人的には、いつまで着上陸作戦にこだわるのかなぁ・・・とか、そういう火力は統合戦力で検討し、空軍の航空機とか海軍艦艇のミサイルとかに頼ったほうが投資効率が良いのでは・・・とか思ったりしますがA2AD対処の取り組みですのでご紹介します

1日付Military.com記事によれば
HIMARS3.jpg10月22日、輸送艦Anchorageの甲板上の車両搭載ロケット弾発射機(HIMARS:high-mobility artillery rocket system)からロケット弾発射試験を行った件で、第1海兵師団のEric Smith司令官は、今後も数回、パラメータを変えて試験を行うと語った
●具体的な試験の日程や要領は決まっていないが、揺れ動く甲板上で目標照準するソフトウェアの調整や運用コンセプトを固めるために試験を検討していると同少将は語った。

●また輸送艦上でHIMARSを使用する課題も明らかになってきた。例えば、ロケット弾発射に伴う熱や破片で甲板にダメージであったり、兵器格納庫の1/5を占めるHIMARSを格納するスペースであったり、1個小隊規模のHIMARS運用要員の居住スペースが課題となっている
●これら課題の対策が、更なる課題を生む形になってきており、粘り強い検討が求められているようだ

更なる長射程火力の搭載検討
●海兵隊システムコマンドのJoe McPherson氏は、GMLRS(guided multiple launch rocket system)や、ATACMS(MGM-140 Army Tactical Missile System)を検討していると語った
●また、米海軍沿岸戦闘艦LCSへの搭載試験も行われた射程100nmのレイセオン製Naval Strike Missileや、巡航ミサイルトマホークや多様なミサイルを発射可能な垂直発射機VLSにも関心を示している

Neller3.jpg●海兵隊はまた、地上から発射する対艦兵器やHIMARSを地上に展開して活用することも視野に置いている
●HIMARS試験で浮かび上がった、艦艇のスペースを犠牲にすること等の問題は小さくないが、米海軍の輸送船や補給艦に火力を搭載することも検討の一つになっているようだ

下院軍事委員で証言したBrian Beaudreault海兵隊中将は、海兵隊の火力の射程を400nmにまで延伸したいと語り将来は長射程精密火力にかかっていると証言している
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米海軍の輸送艦や補給艦にも火力を搭載し、横一線に並べて攻撃網を構成・・・とかの表現も記事には見られ、何となく大丈夫だろうか・・・と考えてしまいました。

日本の帝国海軍でも、大戦末期にあったのでは・・・と思いをめぐらしてしまった輸送艦の甲板にロケット発射機試験ですが、今後の展開を生暖かく見守りましょう

「海兵隊が輸送艦からロケット発射試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1 

陸軍とクロスドメイン
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06

「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「CSBA:米陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
「尖閣防衛に地対艦ミサイル開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-14

Neller海兵隊司令官の熱い信念
「被害状況に備え訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-16
「基本的な防御手段を復習せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-10
「生活習慣を改善せよ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-08

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男性器を大空に描いた海軍操縦者が処分へ [Joint・統合参謀本部]

動画撮影者のように、笑い飛ばしてくださいね・・・

penis.jpg11月16日、米国北西部ワシントン州の青空に、近傍のWhidbey Island海軍航空基地を飛び立った空母艦載電子戦機EA-18Gが、巨大な男性器を描きました

地元の多くの人が目撃し、スマホで撮影したと思われる写真や映像があっという間に拡散し、地元テレビ局もすぐに取り上げ、あっという間に全米の話題になりました

そしてクリスマスシーズンのこの季節、商魂たくましい地元企業が、クリスマスツリーの飾りにまでして8ドルで売り出すまでに・・・

数日後に米海軍が「無責任で未熟な行動」「全く受け入れられない海軍の中核となる価値観に反する行動」と海軍な操縦者の仕業であることを認め、不快な思いをした皆さんに謝罪すると公式に発表しました。

後に海軍航空部隊司令官のMike Shoemaker中将が、同機を操縦していた操縦者2名の扱いを協議する審査会を開き、処分する方針を決定したと伝えられています

penis2.jpgまた同司令官は、「米国民は金色の翼の徽章を身に着けた海軍操縦者に対し、その任務と航空機にふさわしい人間としての成熟度を期待している」、「海軍航空部隊は引き続き、威厳と尊敬に値する環境を醸成していく。性的な未熟でふざけた行為が海軍航空部隊にあってはならない」とのコメントを出しています

関係者への取材によれば、2名の操縦者がパイロット資格を失うことはないようですが、調査と処分検討が現在も行われているとのことです

まぁ・・・なかなか見事な出来栄えです。どうやって練習したのか? 
本番一発で決めたとすれば、地上で綿密に旋回半径、旋回G、切り返しのタイミングの時間設定を計算し、操縦席の二人が協力して仕上げたと思われます。

この映像と写真をもとに、航空自衛隊のブルーインパルス操縦者に分析してほしいものです

この女性のように笑い飛ばしてくださいね(映像80秒)
 

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継続中の戦いの犠牲者の名を海兵隊記念碑に [Joint・統合参謀本部]

iwojima.jpg21日、米海兵隊のRobert Neller司令官が、アーリントン墓地の近くに設置されている海兵隊戦争記念碑(通称Iwo Jima Memorial)の補修・改修事業が実施されるのに合わせ、これまでの慣例に関わらず、まだ終了していないアフガニスタンとイラクでの戦いの犠牲者の名を記念碑の基礎部分に刻銘すると明らかにしました。

太平洋戦争の最大の激戦の一つである硫黄島の戦いの一場面を描いた高さ10m以上のこの記念碑は、6名の米軍兵士が硫黄島の象徴である摺鉢山頂上に星条旗を建てようとする姿を描いたもので、同司令官が「任務遂行のため、チームとして献身する姿を象徴するものだ」と表現する、誰もが目にしたことがあるシンボリックなブロンズ像です

Iwo Jima3.jpg今回の補修・改修事業は、慈善事業家のDavid M. Rubenstein氏からの約6億円の寄付で行われ、風雪にさらされたブロンズ像の補修と共に、記念碑周辺の庭や通路の整備、記念碑解説表示の設置、照明設備の改善などが、2018年秋までの予定で行われます

終了した戦争の犠牲者名を基礎部分に刻銘する慣例に関わらず、アフガニスタンとイラクでの犠牲者名を記載する提案を誰が行い、だれに決定権限があるのか、この記念碑を誰が管理しているのか等の細部は不明ですが、司令官やRubenstein氏の話からは、自然とそんな機運が生まれたようです

23日付Military.com記事によれば
●まだアフガニスタンとイラクでの戦いは終了していないが、内務省と国立公園協会は従来の慣例に拘らず、「Iwo Jima Memorial」との通称で知られるこの記念碑に、新たな刻銘と改修整備を行うことにし
●他の記録された刻銘には、該当する戦いの開始年と終了年が記載されているが、アフガンとイラクでの戦いについては、「Afghanistan 2001-」と「Iraq 2003-」とのみ記載され、終了年は記載されない

Iwo Jima.jpg●記者団を前に短節な式典後、2つの戦いの犠牲者名を刻銘することに同意したNeller司令官は、「いつの日か戦いの終了年が記載されることを祈る」と述べ、いつになるかについて言及せず「残されたご家族の皆様と共に、米海兵隊は命をささげてくれた犠牲者のことを決して忘れない」と語るのみだった
●費用の寄付を申し出たRubenstein氏は、「本日は単にアフガニスタンとイラクとの言葉を新たに刻むだけだが、この意味するところは歴史的であり、我々の自由を守るために犠牲を払った米軍人に対し、米国民は立ち止まって感謝の気持ちを捧げるべきである」と式典で述べた

ブロンズ像の6名について、一人の名前が2016年に修正されたが、この修理期間で像はワックスがけされ清掃されることになる
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Iwo Jima4.jpg今回の刻銘追加で少なくとも1481名の名が新たに刻まれるようですがアフガンとイラクの2つの戦いの特殊性を改めて感じるとともに、それでもこの記念碑が多くの人に知られ、こうして話題を集め、父親が海兵隊委員だったとは言え普通の民間人である起業家から多額の寄付がある社会に、日本との対比で、自然な人間の営みを感じる秋の日です。

「Iwo Jima Memorial」でググっていただくと、多くの画像がアップされています
心静かに、秋の夜長にご覧いただくのもよいかと存じます

画像検索「Iwo Jima Memorial」
https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=Iwo+Jima+Memorial&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa 

海兵隊関連の記事
「輸送艦からロケット砲試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「被害状況に備え訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-16
「基本的な防御手段を復習せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-10
「生活習慣を改善せよ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-08
「個人装具重量3割減を狙う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-07

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米陸軍が装甲機動戦闘車MPFの選定開始 [Joint・統合参謀本部]

3105 turret.jpg21日、米陸軍が歩兵部隊用の装甲機動戦闘車の選定見向けた提案要求書を発出し、12台の試験用試作車制作を求める2社を2019年度当初(2018年9月から11月の間)に決定するための機種選定作業がスタートしました

この装甲機動戦闘車(MPF:Mobile Protected Firepower)は、写真で見ると素人目には戦車に見えますが、戦車より機動性や移動力を求め、装甲はほどほどの人員輸送の面を追及するものの様です

ST Kinetics.jpg使用部隊はIBCT(infantry brigade combat teams)を想定し、C-17やC-130輸送機から空中投下可能で、搭載燃料で24時間連続作戦行動が可能で、装甲は小火器や砲弾の空中爆発破片に対応可能のレベルでありながら、機動中でも全天候で安定した射撃が可能で、重装甲の敵車両や敵陣地を撃破可能な能力を求め、更に歩兵部隊の他車両と同等の速度で移動可能で、都市やジャングルや森林での小回りを確保し、困難な地形での移動能力も期待される装備です

2025年に最初の部隊配備が可能なスケジュールを目指し、提案要求書への回答を2018年4月1日までに求めています。

22日付Defense-News記事によれば
●米陸軍は提案要求書に合わせて出したステートメントで予算について、2019年度に約190億円、20年度に340億円、21年度に400億円、22年度に420億円と明らかにしている

Griffin.jpg●本選定作業と要求取りまとめを担当しているDavid Bassett陸軍少将は、開発フェーズをスキップし、既存技術と市場にある装備を組み合わせたオプションを追及すると明確にしている
●また、最終的に機種を決定した後、最高54台のプロトタイプを14か月以内に入手し、試験評価部隊に速やかに配備すると装備導入のスピード感を強調した

●現時点で提案が予期されているのは少なくとも3チームで、
---SAIC, ST Kinetics and CMI Defenceは、「CMI’s Cockerill Series 3105 turret onto an ST Kinetics Next Generation Armored Fighting Vehicle chassis」
---BAE Systemsは、「M8 Buford Armored Gun System with new capabilities and new modernized components」
---General Dynamics Land Systemsは、「Griffin demonstrator」と「120 mm cannon」

●他にも提案する企業が複数あると見込まれている
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M8 Buford.jpg陸軍の装甲車両や戦闘車両や搭載兵器については、全く基礎知識がありませんが、この分野でも「既存の成熟技術を活用して開発リスクを局限」や「装備計画段階から導入試験や部隊配備のスケジュール管理の厳格化」や「プロトタイプで装備の問題や課題を早期に把握」は、海空軍の装備とも共通の流れです

予算の規模は、空軍開発装備と比べるとかわいいものです。必要性とかはよくわかりませんが、順調な進展を期待しておきましょう

米陸軍関連の記事
「米陸軍が対北朝鮮に緊急準備開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-12
「北対処には地上部隊侵攻しかない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-07 

「米陸軍トップ:今後10年で巨大都市戦に備える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-22
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「係留型偵察ドローン」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-2

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人気の係留型小型無人ヘリドローン [Joint・統合参謀本部]

BigSky.jpg10月13日付Defense-Newsは、米陸軍協会総会の会場で注目されていた「Hoverfly」社の係留型小型無人ヘリドローンを取り上げ、CEOである Rob Topping氏の話から、その有効性と活用法について紹介しています

無人機の有用性はこれまでも紹介して来たところですが、同社の係留型UAS(unmanned aircraft systems)は、小型車両に搭載して軽易に移動可能で、到着先で数分間で空中展開でき、更に係留ワイヤーを通じて電力を供給することで、20~30日間連続在空可能な点です。

LiveSky2.jpg最高で100m以上の高度に在空することから敵に発見されにくく、適当に上空で左右上下に動きながら滞空することから、見つかってもなかなか撃墜することが困難なようです

小型の「LiveSky」と、大きめの「BigSky」の2タイプを提供し、既に米軍だけに留まらず、映画産業やNYC消防局な等々に数千台を提供しているという同社CEOの話を聞いてみましょう

13日付Defense-News記事によれば
米陸軍の「痒い所に手が届く」係留無人機LiveSkyは、既に米陸軍内で使用されており、今年夏にジョージア州の米陸軍基地で開催されたロボット・自立化システム試験的展示イベントでは、軽機動車両Polaris MRZRに係留されて登場し、戦車部隊の進行方向に先行して派遣され、ISR任務を行っていた
●11日のインタビューで同社CEOのTopping氏は、連続在空性能に優れ、バルーンのように発見されやすいISRアセットとは異なり、アフガンの最前線拠点のような場所でも有効だろうと語った

LiveSky.jpg従来の小型無人機の難点は在空時間の短さだったが、係留型は移動も容易で見つかりにくいことから、また継続して操縦することもないことから兵士を危険にさらすことなく活用できる。
●また展開先に移動後、わずか2分半後には上空で任務を開始でき、戦場全体の映像を入手することができる

同無人機には小型バッテリーも搭載されており、係留ワイヤーからの電源が遮断された場合にも自力で帰投する仕組みを備え、また落雷に対する自己防御機能も備えている
●更に同無人機はネットワーク機能を備え、遠方の作戦指揮所からもコントロールすることができる
●操作は簡単で、一応6時間の訓練は必要としているが、たっぷり昼休み時間をとっても、一日で十分に習熟できる

●同小型無人ヘリは、NY市の連邦航空局に唯一、人口密集エリア上空も飛行可能な承認を得た信頼性の高いもので、NY市消防局は大規模な災害時などに周辺地域に緊急派遣し、熱源感知センサー等を搭載して危険箇所の確認に有効活用している
●現在はハリケーンで大きな被害を受けたプエルトリコにも派遣され、様々な場面で被災地の状況把握に貢献している。ヘリコプターを運行する費用と比較すると、圧倒的な安価で空中からの情報を入手できることが大きなポイントの一つである

BigSky2.jpg●米陸軍は前線兵士が携行する無線機の見通し通信覆域外の状況把握のため、係留型無人偵察の更なるオプションを検討しており、小さな最前線ポストの警戒や、前進や撤退経路の安全確認のための活用に適したUASを探し始めている。
●米陸軍の情報提供要望書には、最前線の厳しい自然環境の中で、垂直離着陸が可能で、迅速な展開や運用が可能で、継続的な情報提供が可能なものと要求事項が記されている
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言われてみればその通りですが、連続在空時間が現場の課題で、それを解決する手段として係留型が有効だと。

そしてそれなりの高度に上げれば発見されにくく、残存性が高いと・・・・。やっぱりこの辺りは現場の経験がないとわかりませんねぇ・・・

日本の沿岸監視や拠点防御に簡単に応用できるのかわかりませんが安価に敵の接近を抑止する効果は期待できるのではないでしょうか?

最近の無人機の話題
「米海軍初の艦載無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-03
「無人機で対艦ミサイル照準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27
「イスラエル御用達:小火器搭載の小型無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-19

多種多様な無人機を巡る悩み!?
「イラン無人機が米艦載機を妨害」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-09
「米が無人機輸出規制緩和へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-04
「中国がサウジで無人攻撃機の製造修理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29
「中国が高性能無人機輸出規制?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03

無人機対処の関連記事
「民間ドローン撃退方針指示」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-08
「海兵隊も対処に悩む」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-17
「ACC司令官が対処権限を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-15

「イスラエル製を17億円で」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-28
「DroneDefenderをご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1
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米軍:北の核兵器破壊には地上部隊侵攻しかない [Joint・統合参謀本部]

米軍統合参謀本部
「北の核兵器や関連施設の完全破壊には地上部隊侵攻が不可避」

Letter.jpg7日付米空軍協会web記事は、国防省が議会に提出した約4500億円の北対処を中心とする追加予算要求案に絡めて、統合参謀本部が議員の質問に回答とした書簡を紹介し、米国防省が想定している表題を含む対北朝鮮作戦の推定様相を紹介しています

民主党のGallego下院議員とLieu下院議員の質問は、対北朝鮮軍事作戦の死傷者見積もりや、紛争後の人道支援等の見積もりについてで、統合参謀本部の回答(2ページ)は「あまりにも不確定な要素が大きく見積もりは容易でない」、「核、化学、生物兵器などや、対処方策については非公開の場を設けて説明する必要がある」、「人道支援は国務省等に質問してね」・・・といった概要です

10月27日付の回答レター(2ページ)
https://lieu.house.gov/sites/lieu.house.gov/files/Response%20to%20TWL-RG%20Letter%20on%20NK.pdf 

しかしこの回答書間の興味深い点は、表題のように「地上部隊投入が必要」との認識や、「化学生物兵器対処が厄介になる」との見積もりが示されている点であり、これらは空母3隻が朝鮮半島周辺海域に集まっただけで騒ぎ立てるメディアの皆さんに、特にじっくり見つめて頂きたい表現がちりばめられているレターです

7日付米空軍協会web記事によれば
NK biol2.jpg●国防省の要求を受けホワイトハウスは、議会に対し北朝鮮脅威対処経費を主とする約4500億円の追加予算要求を行った。要求案に添えられた書簡には、「北朝鮮が、米国、展開している米軍兵士、同盟国やパートナー国に対して、弾道ミサイルを使用するいかなる行為も、探知して破壊し、防御する追加措置を支えるものだ」と記されている
●追加予算案にはまた、アフガニスタンへの追加兵力派遣経費や衝突事故で破損した2隻の米海軍艦艇修理費も含まれている

●この追加予算要求は、ある意味で10月27日に統合参謀本部が国防長官の命を受け、2名の下院議員の質問に回答したレターが示している、対北朝鮮作戦の難しさを反映したものとなっている
●同レターでは、「確実に北朝鮮核開発の全てを特定して破壊する唯一の手段は、地上部隊による北朝鮮侵攻である」と明記している

●そしてそのような北への侵攻に対し北朝鮮は、「生物兵器の使用をオプションとして検討するだろう」と、統合参謀本部のDumont海軍少将の署名入りレターは説明している
NK biol3.jpg●更に同レターは「北朝鮮が化学兵器である神経ガス、びらん剤等を製造する能力を有しており、実際既に化学兵器を保有している可能性が高い」とも記している

●そしてそのような兵器は地上侵攻部隊に対し、火砲やミサイル等の多様な兵器に搭載して使用されるであろうと同レターは表現している
●ただレターは国防省の基本姿勢を強調することも忘れず、「いかなる事態が朝鮮半島で生起しようとも、国防省は米国が主導している対北朝鮮の経済的で外交的な対策をサポートし、同時に紛争発生に際しては即応できるような態勢を維持し続ける」とも述べている
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これまで対北朝鮮に関する米軍の動きとしては、北朝鮮の地下施設対処を米陸軍が組織を挙げて全力で検討しているとの米陸軍RCO長の話や、空母3隻集積でも現場部隊の態勢に何の変化もないとの話や、精密誘導兵器の増産が課題だとか、グアムに弾薬10%増量保管(今後ご紹介)だとかですが、まだまだ先は長そうです

NK biol.jpgトランプ大統領からはもっと米国製兵器を買えと言われ、米国へ向かう弾道ミサイルをなぜ撃ち落とさないのかとも言われ、真剣みが感じられない印象ばかりが残っていますが、北の50日以上の沈黙の裏に何かあるのかもしれません・・・

10月27日の回答レター
https://lieu.house.gov/sites/lieu.house.gov/files/Response%20to%20TWL-RG%20Letter%20on%20NK.pdf

米軍と北朝鮮の関連記事
「国防省2トップアジア訪問と北朝鮮」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28
「米空軍がJDAMや精密誘導兵器増産へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-24
「米陸軍が対北朝鮮に緊急準備開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-12

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米国防省幹部:有事には在日米軍戦闘機は分散後退 [Joint・統合参謀本部]

緊急アップ:米国防省高官ブリーフィング
中国と紛争に至ったら、「在日の米軍戦闘機は、地域の10以上の島々に分散後退させる」

Dunford korea.JPG10月31日付ハワイ発Defense-New記事は、複数の国防省高官(The officials)がダンフォード統合参謀本部議長のASEAN国防相会議から韓国訪問に同行した記者団に対し対中国を中心に情勢ブリーフィングを行った様子を紹介しています

ブリーフィングの日時は記載されておらず、誰が行ったのかも伏せていますが、冒頭にご紹介した言葉が示すように、かなり本音で率直に東アジアの脅威と米軍の見方や対応の一端に言及しており、意図的にリークしたようにも感じられます

東シナ海で中国機に対する自衛隊のスクランブルが昨年900回を超えたとか、航空自衛隊が那覇基地に2個目の戦闘機部隊を持ってきたとか、丁寧に記者団に説明しているようですが、本日は、まんぐーすが「ほぉ------。ここまで公言するようになったか・・」と感じた部分をピックアップしてご紹介します

10月31日付Defense-New記事によれば
Arctic Ace3.jpg●国防省高官たちは、北朝鮮が核兵器開発計画を推進していることで脅威は増しているが、北朝鮮との戦いは「我々が勝てる戦いだ」と表現し、一方で中国との戦いは「その推移が懸念される」述べた。 
中国軍戦闘機と日本の航空機は毎日のように接近を繰り返しており、米軍機と中国機の間の接近も増加しており、常態になりつつあると述べた

●そして高官らは、中国機による米国の防空ゾーンへの接近も試みられていると述べ、射程1000nmの巡航ミサイル搭載用に改良されたH-6Kバジャー爆撃機が、グアム島に接近していると語った
H-6Kが搭載巡航ミサイル射程距離までグアム島に接近することも「まれではない」と述べ、「中国はグアム島攻撃の訓練を行っている」と説明した

有事に米軍機は日本から撤退
Arctic Ace2.jpg●ブリーフィングした全ての国防省高官は、中国との紛争の危機が差し迫っているという状況にはないと強調したが、地域の米軍は、太平洋での戦いがどうなるかを再考していると述べた
●そして「(中国との)紛争では、敵からの航空攻撃にさらされることになろう」と想定していると述べた。

●また、同高官らが共有している一つの作戦コンセプト「agile combat employment:機敏な戦力展開」について言及し、「在日本の米軍最新戦闘機は、地域の島々の10-15の未整備な緊急展開基地に分散させる」と述べ、
●「このコンセプトでは、分散した不便な展開場所でも最新戦闘機が作戦可能なように、迅速に兵たん支援も分散支援体制を整える必要がある」、「米空軍は最近のArctic Ace演習などで、燃料の緊急配分訓練をすでに開始している」と説明した

●そして高官たちは、戦力を分散配備することで、中国がどこを優先して攻撃すべきか判断することを困難にすることが狙いだと述べた
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Arctic Ace.jpgagile combat employment:機敏な戦力展開」とはよく言ったもので、帝国陸軍が「撤退」ではなく「転進」と表現したことが思い出されます

9月中旬に元陸幕長の岩田氏が、有事に米軍が第一列島線からグアムのラインまで一時的にせよ撤退する検討をしているから、日米が協力してガイドラインと防衛大綱を同時並行見直し、備えを強化すべきと訴えていました

決して米軍の「転進」を責めているわけではありません軍事的合理性に基づく、極めて自然な動きであり、当然の考え方です

問題は、「脅威の変化」に対応した「戦い方」や「作戦」の変化を自由に語れない日本人の軍事的素養の低さと、脅威の変化を無視する国内戦闘機命派の存在です

トランプ大統領の来日で急激な動きがあるとは思いませんが、表層的な情勢動向だけでなく、ましてや野党の視点でもなく、大きな脅威の変化をしっかり見据えて備えたいものです

米シンクタンクで同期の3将軍と
「岩田元陸幕長の発言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09

沖縄戦闘機部隊の避難訓練
「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

グアム島の抗たん化対策
「被害復旧部隊を沖縄から避難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-28-1
「テニアンをグアムの代替に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-16-1
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1

「グアムの抗たん性強化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
「グアムで大量死傷者訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08-1
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「在沖縄米軍家族の避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21
「嘉手納基地滑走路の強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

「Wake島へ避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04-1
「テニアンで作戦準備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-05
「ブルネイの飛行場を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-14

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あのX-47B製造企業がMQ-25から撤退 [Joint・統合参謀本部]

米軍需産業界に衝撃!
X-47Bで空母艦載無人機開発をリードしてきたNorthrop Grummanが撤退表明

Wes Bush.jpg10月25日、Northrop Grumman社(NG社)のCEOであるWes Bush氏が会見し、10月初めに米海軍から公式発刊された初の空母艦載無人機で空中給油を主任務とするMQ-25の提案要求書を検討した結果、要求に答えられない可能性があるとして提案を辞退すると発表しました

NG社は、空母艦載無人機がステルス性も持った攻撃機UCASやUCLASSとしてコンセプト開発されていた時の担当企業で、デモ機であるX-47Bを仕上げ、空母への離発着に成功させて空母無人機のノウハウを確立した先駆者であり、MQ-25競争でも優位だと見る向きもあったことから、業界や関係者に衝撃を与えています

NG社CEOは、具体的に提案要求書のどの部分に課題が見つかったのか明確にしなかったようですが、いろいろな見方があるようで、要は米海軍の無人艦載機への要求があまりにも単純な給油機レベルで、つまんない・・・やってられない・・みたいな感情もありそうでご紹介します

10月25日付Defense-News記事によれば
NG MQ-25 3.jpg●NG社CEOのWes Bush氏は具体的な理由は語らなかったが、同社幹部の間に、この提案要求書に示された細部要求に対応し、かつ利益を出すことに疑問の声が上がったようである
●同CEOは25日の会見で、「この機会を頂いたところであるが、率直に言えば、機種選定競争に勝つことだけが目的ではない。勝利は重要だし、その時はうれしいだろう。しかし実際にそれを実現できないまま、製品を提供するようなことになれば、それは誤った行為である」と語った

●そして「長年にわたり米国で、わが社の目的は何かを考え、懸命に事業に取り組んできた」、「国防分野で米国や同盟国の信頼を得て努力してきた中で、侵すことができない信頼があり、この提案要求書を厳正に審議し、我々が遂行できるかを検討した結果でもある」と表現した
●更に「最終的に提示された特別な形の提案要求書(particular nature of that final RFP)」が、わが社をして機種選定から撤退することを決断させた、と語った

●専門家は、今年に入って同社が応じなかった3件目の提案要求書だとし、次期練習機T-XとLong Range Standoff Weaponに続く事例だと語った
●同社はX-47B以外にも、海軍分野で無人機の実績がグローバルホークの海洋監視版であるMQ-4C Tritonや、無人多用途ヘリであるMQ-8 Fire Scoutの実績がある

NG MQ-25 4.jpg●これで機種選定に参加するのは3企業(Boeing、 General Atomics、Lockheed Martin)になったが、シンクタンクCNASのJerry Hendrix氏は、NG社提案と同じ「flying wings」タイプを準備しているロッキードも危ういのではないかと見ている
●またTeal GroupのPhil Finnegan氏は、NG社の決断はもっともで、米海軍がハイエンド機から低コスト給油機に考え方を変えたことから生じた決断だと述べ、「ボーイングはコストに重点を置いて最初から取り組んでおり、FA-18部品の流用や、米空軍給油機の経験も生かしている」との見方を語った

●更に提案機を公開しているGeneral Atomics社もコスト重視で、MQ-1の経験を生かして中高度長時間航空機の実績が豊富であると分析している。ただ、海上システムの経験が不足してる点も指摘している
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NG MQ-25.jpg要するにNG社は提案要求書を見て、米海軍はわが社の提案に目を向けていない、わが社の提案に勝ち目無し・・・と判断したということでしょう。
米海軍がハイエンド機から低コスト給油機に考え方を変えた」ということです。

ボーイング社は、米空軍の3大重要事業である次期空中給油機KC-46Aを受注し、経費固定契約で取り組んでいますが、大幅に経費超過状態にあり、自腹を切って2018年に18機納入期限を目指し、苦しい戦いを継続中です

政治的な背景で、ボーイングの傷を癒すような結果に誘導されないことを期待しますが・・・

MQ-25のゴタゴタな道のり
「提案要求書を発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-13
「MQ-25でFA-18活動が倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-03
「MQ-25のステルス性は後退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-27 

「CBARSの名称はMQ-25Aに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-17
「UCLASSはCBARSへ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-02
「UCLASS選定延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1

「米海軍の組織防衛で混乱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-01
「国防省がRFPに待った!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-12

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海兵隊が輸送艦からロケット弾発射試験 [Joint・統合参謀本部]

HIMARS3.jpg10月22日、米海兵隊の揚陸輸送艦Anchorageに搭載した車両搭載ロケット弾発射機(HIMARS)からロケット弾で、約70㎞離れた陸上目標の攻撃に成功したようです。

実験は、20日から加州沖で実施れている米海軍と海兵隊の共同着上陸作戦演習「Dawn Blitz 17」で行われ、ちなみに同演習には陸自の1個中隊規模のみが海外から正式参加しています(オブザーバーはチリ、ペルー、コロンビア、メキシコから)

米軍は中国やロシアの対艦ミサイルの脅威を重視し、「クロスドメイン」や「マルチドメイン」の発想でこれに対処しようと取り組み始めていますが、これまで遠距離攻撃能力のなかった輸送艦に、軽易にロケット発射車両を搭載することで、攻撃能力を付与する発想です

25日付Defense-News記事によれば
HIMARS.jpg2010年から始まった着上陸作戦演習「Dawn Blitz」であるが、今年の同演習では、HIMARS(High Mobility Artillery Rocket System)と米海兵隊F-35Bを着上陸部隊に組み込むことを一つの眼目としている
●車載ロケット発射機を運用する士官は、「敵の強固な防御エリアで、長射程攻撃能力で地上部隊の活動を支援する方策を探っている」と説明した

●9月21日、海兵隊司令官のRobert Neller大将が海兵隊協会総会で、着上陸部隊に敵の沿岸防御部隊を妨害したり破砕する能力が必要になると述べ、「それが着上陸部隊艦艇の発射管からであれ、無人機からであれ、精密誘導兵器の射撃を目にするだろう」と予言し、
●更に同司令官は、海兵隊は将来「戦いの場に到達するために、戦わなければならなくなる」 と述べ、敵が米空母や輸送艦を洋上で攻撃する能力を蓄え、米軍艦艇群が敵の航空機や巡航ミサイルや防御システムの餌食になる可能性があると警鐘を鳴らしていた

Neller4.jpg●今や中国やロシアだけでなく、テロ組織のヒズボラやイエメンのHouthi rebelsも長射程ミサイルを備えており、2016年10月には、イエメン沖を航行中の米駆逐艦「Mason」に数発の巡航ミサイルが発射される事案も発生している
●そこで同司令官は、過去の戦いでも米海兵隊は沿岸防御を突破してきており、今後の課題はより遠方からその任務を果たすことだと語り、「仮に敵が数百マイル遠方から我が艦隊を攻撃できるなら、何とかしなければならない」、「だから我が艦艇も敵の攻撃能力を破砕しなければならない」と述べている
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中国の対艦巡航ミサイルの射程が1000nm、対艦弾道ミサイルが2300nmとか言われる中、射程70㎞のロケット弾では心もとないところですが、対テロ重視から本格紛争への備えにも舵を切った「Dawn Blitz」が始まったのが2010年ですから、仕方ないところでしょうか・・・

それにしても、Robert Neller海兵隊司令官の動きがどうしても気になります。今時珍しい、個性の強そうな方ですから

陸軍とクロスドメイン
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06

「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「CSBA:米陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
「尖閣防衛に地対艦ミサイル開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-14

Neller海兵隊司令官の熱い信念
「被害状況に備え訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-16
「基本的な防御手段を復習せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-10
「生活習慣を改善せよ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-08

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ハリス司令官の後任は史上初の空軍幹部か!? [Joint・統合参謀本部]

O'SHAUGHNESSY2.jpg20日付Defense-Newsは、来年5月で就任3年目を迎え、来年夏には退役が予期されるハリス太平洋軍司令官(海軍大将)の後任者候補として、同コマンド初の空軍人司令官が誕生する可能性を複数の関係者からの情報として報じています

その最有力候補は、現在同コマンド内で太平洋空軍司令官を務めるTerrence O’Shaughnessy空軍大将で、アジアや朝鮮半島での勤務経験と、その謙虚な姿勢が高く評価されてるようです

一方で米海軍は、太平洋艦隊の第7艦隊所属イージス艦2隻が相次いで衝突事故を起こし、17名の乗員の命と戦力の損失を招いたとことから、第7艦隊司令官が更迭され、その上司でありハリス司令官後任の有力候補だった太平洋艦隊司令官Scott Swift海軍大将が退役を発表した今、勢いがありません

Swift.jpg記事は、空軍人司令官誕生の最大の障害は、元海軍の英雄パイロットで上院軍事委員長であるマケイン議員が大の空軍嫌いであることだと紹介していますが(まじか?)、そんな雰囲気だということらしいです

トランプ政権の政治任用ポストが全く埋まらず、国防省の政策担当次官も空白のままで、その下の総括次官補(David Trachtenberg氏)がやっと承認され次官代理に就任する有様ですから、対中国や対北朝鮮の作戦指揮を大統領直属で執る重要な太平洋軍司令官は早めに固めたいことでしょう

20日付Defense-News記事によれば
●4人の本件関係者からの情報によれば、太平洋空軍司令官O’Shaughnessy空軍大将がハリス司令官の後任の最有力候補である。
●同空軍大将は、2012-13年に統合参謀本部でアジア担当政策副部長を務め、続いて太平洋軍の作戦部長、更に在韓米軍の副司令官を2年間務めたアジア通である

O’Shaughnessy3.jpg●このF-16パイロットである司令官を知る者は、非常に謙虚で注目を集めることを好まない人間で、その人柄が今になってやっと注目を集めることになっていると評している
●この空軍大将の太平洋軍司令官就任への最大の障害は、米海軍シンパで米空軍嫌いで知られるマケイン上院軍事委員長であると見られているが、米空軍関係者によれば、ノミネートへの第一歩である同軍事委員会スタッフへのO’Shaughnessy空軍大将の説明を行っていない模様である

●一方で米海軍内では、有力後任候補と見られていたScott Swift太平洋艦隊司令官が、9月末に米海軍トップから「太平洋軍司令官への道はない」と告げられ、(慣例に従い)引退を表明(退役時期は米海軍に任せて)しており 、勢いがない
Davidson.jpg●現在は、米海軍艦艇戦力司令官(Fleet Forces Commander)のPhil Davidson海軍大将が有力候補言われているが、経歴の大部分が大西洋や中東エリアで占められアジア経験がほとんどない

●同海軍大将は、空母アイゼンハワー戦闘群司令官や統合参謀本部で戦略計画副部長を務め、国務省でアフガンとパキスタンの特別代表補佐官を務めた経験もある
前職は欧州を拠点とする第6艦隊司令官で、経歴書を見ると若手士官時代に太平洋艦隊の幕僚を務めた経験はあるようだ。一方で同大将は、次の米海軍作戦副部長の有力候補でもある
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経歴から見るとO’Shaughnessy空軍大将の知見に期待したいところですが、その場合、西太平洋の戦略環境と脅威環境を素直に見つめ、航空戦力(特に戦闘機)にどれだけ見切りをつけられるか、がカギとなるでしょう

Harris CSIS3.jpgついでに、旧来の思考からなかなか抜けられない自衛隊(特に航空自衛隊)に、「引導を渡す」事にも期待が集まります

ハリス司令官については、退役後に豪州大使への配置も噂されており、引き続きアジア太平洋地域のために頑張っていただきたいものです

ハリス司令官の関連記事
「新政権2度目の航行の自由作戦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-03
「ハリス司令官:INF条約は宗教戒律か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29
「米陸軍に南シナ海で期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16

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米海軍が空母艦載給油機のRFP発出 [Joint・統合参謀本部]

D-704 GA.jpg10月の第一週、米海軍がこっそりと、初の空母艦載無人機となる無人空中給油機MQ-25 Stingrayの提案要求書(RFP)を発出していたことが11日に明らかになり、米海軍協会web記事が米海軍航空部隊報道官などの発言を紹介しています

提案要求書は「Lockheed Martin」、「Boeing」、「Northrop Grumman」、「General Atomics」の4企業に提示され2019年の運用開始に向け、機種選定作業が本格化します

そんな中、早くもGeneral Atomics社が提案機種の模型を公開し、話題を集めているようです

11日付米海軍協会web記事によれば
米海軍は具体的な要求事項をほとんど明らかにしていないが、MQ-25 Stingrayは空母から500nm離れた場所で、15000ポンドの給油が可能な性能が求められることになる
●現在FA-18の戦闘行動半径は約450nmであるが、MQ-25 の導入によりこの距離を追加で300~400nm延伸することが可能となる計算になり、700nmを超える行動半径を獲得することになる

D-704 GA2.jpg●機種選定に参戦する4企業のうち、General Atomics社は早くも、ターボファンエンジンにV型尾翼を持つ「D-704 buddy tank refueling system」の想像図を明らかにした
●同社も、機体の大きさや燃料搭載量などの細部は明らかにしていないが、MQ-1やMQ-9が搭載する光学ボールカメラを搭載し、着陸ギアが機体内に格納されるS-3バイキング方式を採用している

●また、米海軍が設定した要求性能に加え、同社は拡張性の余地を設計に含めている
●退役海軍少将で同社に勤務するTerry Kraft氏は、「兵器搭載やISR装備搭載の余地を確保している。海軍は既にレーダー搭載用のフック装備を求めている。最終的にはこの無人機はトラックになるんじゃないか」と最後は冗談まで飛び出した
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拡張性は重要ですが、要求性がグラグラで、中途半端な「困ったちゃん」ができ上るのではないかと危惧します。

MQ-25A.jpg現在FA-18飛行時間の3割程度を割いている給油任務を軽減することで、FA-18本来の作戦任務に充当できること。

また、MQ-25が任務用給油と帰還時給油の両方をこなすことができ、その両方をFA-18給油型よりも効率的に行って4~6機の面倒を見ることができるてる点も導入効果として強調されています

MQ-25のゴタゴタな道のり
「MQ-25でFA-18活動が倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-03
「MQ-25のステルス性は後退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-27 
「CBARSの名称はMQ-25Aに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-17
「UCLASSはCBARSへ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-02

「UCLASS選定延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1
「米海軍の組織防衛で混乱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-01
「国防省がRFPに待った!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-12

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新技術:水中を「飛ぶ」弾丸に注目 [Joint・統合参謀本部]

DSG round.jpg9日の週に開催されていた米陸軍協会総会に並行して行われた装備品展示会で、あるノルウェーの弾薬製造企業「DSG Technology」が注目を集めました。

その企業が特許を取得して製造する小火器や機関銃の弾丸(5.56mm, 7.62mm .50 caliberなど)は、特殊な加工により、従来の弾薬より水中でも水の抵抗に強く、より遠くまで威力を保ったまま進むことができるというのです

例えば「.50 caliber」弾丸は、水中で60mも正確にかつ威力を保って到達することができるようで、船舶に接近する敵のダイバーや無人水中艦の対策に有効だと米海軍関係者も既に試験を経て好感触を得ているようです

このほかに、水上艦艇から水中の不審物に対して発射しても、従来の弾丸は一定以上の角度(60度以上との分析も)がないと水面で弾かれてしまうところ、同社の弾丸は20度以下でも大丈夫との資料もあり、水上艦艇への「敵の群れ」対処に頭を悩ませていた海軍関係者に朗報となっているようです

12日付Defense-Tech記事によれば
DSG round2.jpg●DSG Technologyはノルウェ国籍の企業だが、バージニア州にオフィスを持ち、ワイオミング州に製造工場を持つ企業で、CEOのJon Andre Garberg氏は米陸軍協会の展示会場で、水中を「飛ぶ」弾丸について説明してくれた
●Garberg氏は同社が特許を持つ弾丸について、弾丸が水中を進む際に起きる「cavitation; 液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象」により生じる気泡の中を、弾丸が「飛ぶ」のだと説明し、従来の水中を「泳ぐ」イメージと異なると強調した

●そして同CEOは弾丸の特許について、「弾丸の先端(tip)が鍵だ。わが社が発明したんだ」と語り、弾丸(5.56mm, 7.62mm .50 caliberなど)に興味を持つ米軍関係者が既にやってきていると述べた。
●また、「.50 caliber」弾丸は水中で60mも正確にかつ威力を保って到達可能で、同社製造の他の弾丸は全て、空対空、空対水中、更に水中発射も可能だとアピールした

DSG round3.jpg●更に同CEOは同社特許の弾丸の特長について、他社の弾丸と異なり水面で跳ね返されて「水切り」を起こさない点を強調し、他の周辺艦艇を危険にさらすことがないことをアピールした

●そしてこの弾丸の必要性について、不正規な戦いで無人水中艇や特殊部隊のダイバーが大きな脅威として認識されているが、その発見は容易だが対処に課題があったと述べ、「(水中での威力を確保するため、大型の)カノン砲など使用する必要はなく、わが社の弾丸なら普通の機関銃(.50 caliber)で十分威力を確保できる」と述べた

●ただし一方で同CEOは、「価格については語りたくない」とし、「他の高性能弾丸と同程度だ」と述べるにとどまった
●なお12日には、米海軍水上戦闘センターのJeremy Hankins技術専門官も同社の展示スペースを訪れ、「既にいくつかの性能確認試験を行い、良好な結果を得ている」と認めている
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いろんな目の付け所があるんだなぁ・・・と感心しました。

DSG round4.jpg従来の弾丸がどの程度水中で有効なのか承知していませんが、船舶の推進力を邪魔する「cavitation」を活用し、「水中を飛ぶ弾丸」に結びつけるとは大したものです。

ちなみにwikipedia情報によれば、ロシアのスーパーキャビテーション魚雷「シクヴァル」は、この現象を応用したもので、人為的に大量の気泡を先端部から発生させ、そこにできた空洞を弾道とすることで、水中でありながら 200 kt ( 約370km/h ) 以上の速度を実現している様です。これが先駆者かもしれませんねぇ・・・

キャビテーションの解説
http://web.tuat.ac.jp/~kamelab/list2/cav.htm  
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%93%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

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