So-net無料ブログ作成
検索選択
Joint・統合参謀本部 ブログトップ
前の15件 | 次の15件

2月に最新型E-2早期警戒機が岩国へ展開 [Joint・統合参謀本部]

E-2D 7.jpg5日、在日米海軍が、空母艦載早期警戒機E-2の最新型「E-2D」を、2月に米海兵隊岩国基地に展開すると発表した模様です。
機数や期間は明確ではないようですが、最新の米軍装備をアジア太平洋地域に派遣するとの「アジア太平洋リバランス政策」のキャッチフレーズに沿った動きです。

この「E-2D」は、ステルス機の探知・追尾にも有効とされるUHF帯周波数の特性を、高度なデジタル処理で活用する事に成功した「A/N-APY9レーダー」を搭載するだけでなく、米海軍が対中国を意識して進める「NIFC-CA」構想におけるネットワーク連携のバブや「digital quarterbacks:デジタル指令塔」とも呼ばれる、極めて重要な装備です

E-2D-2.jpg日本は12機のE-2Cを保有していますが、追加でこの「E-2D」を「4機」を導入する決定をしており、また中谷前防衛大臣が「NIFC-CA構想をしっかり検討して参りたい」的な発言をしており、ガッツリ米海軍の航空作戦構想に引き寄せられた雰囲気が漂っています。

今回派遣されてくる米海軍「E-2D」が、どのような活動をするのか現時点では不明ですが、「おっとり感」漂う装備品ながら重要度は際立っていますので、今後の動向に注目したいと思います

5日付Defense-Tech記事によれば
岩国基地に派遣されるE-2Dは、E-2Dを米海軍で最初に装備したNorfolk所属の「VAW-125飛行隊」から展開する
●現在Norfolkには、E-2Cを装備する「VAW-115飛行隊」が配属されているが、将来的に「VAW-125飛行隊」の体制が整えば、「115飛行隊」は加州のPoint Mugu航空基地に移動する
●在日米軍の米軍は「リバランス政策」を受け、例えば最新のP-8対潜哨戒機も受け入れている

E-2Dの「NIFC-CA」における役割
「F-35がNIFC-CA試験に初参加」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-14
「米海軍のNIFC-CAとは」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26
「kill chainからkill webへ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-15
Navy-Air-War2.jpg●米海軍が取り組むNIFC-CA構想は、海軍艦艇の捜索レーダーが探知できない遠方目標情報を、F-35等のステルス機のセンサー情報やE-2D早期警戒機の情報を活用してデータリンクで入手し、艦艇や他の攻撃アセットで対処しようとするもの
●ここでのポイントは、NIFC-CAに加わる各種アセット(イージス艦、空母、E-2D、EA-18G、FA-18、F-35、MQ-4、P-8、空母艦載無人機、潜水艦? 更に空軍アセットも)をリンクで結び、単なる目標情報の「kill chain」ではなく、「kill web」として迅速に共有し、対処範囲を大きく拡大して遠方から中国のA2AD網に対抗する点。

●なおNIFC-CAでは、海軍F-35は主に最前線センサーの役割を担い、兵器発射はEA-18G電子戦攻撃等に守られたFA-18が主担当になっており、「kill web」情報のハブ役をE-2Dが果たすことに。
●そして空母を守りながら攻撃も担うイージス艦は、この「kill web」情報によりレーダー見通し外の目標に対し、SM-6(BMDと防空と対艦攻撃の両用)や巡航ミサイルを発射することに

●また最近ではハリス太平洋軍司令官などが、「マルチドメイン」との発想から、地上配備の多連装ロケットや地対艦ミサイルを南シナ海の沿岸に配備し、中国艦艇に睨みをきかせる構想の推進を米陸軍に訴えており、これら地上装備も「NIFC-CA構想」の一翼を担う形になる模様。

E-2Dの特徴
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12
E-2D 4.jpg●Lockheed Martin社がE-2D用に開発したAPY-9レーダーは、UHF周波数帯(300MHz – 1 or 3GHz)を使用する世界初のアクティブ・フェイズド・アレイレーダー(AESA)。
中国やロシア製を含む戦闘機サイズのステルス機は、戦闘機搭載レーダーや地上配備の捜索レーダー周波数であるKa, Ku, X, CやSバンド周波数に対するステルス性を最適化している。

●これらの周波数より波長が長い(0.1~1m)UHFやVHF帯レーダーは、理論的に戦闘機サイズのステルス機を探知できる。
一方で、より波長の長いUHFやVHF帯レーダーは分解能が悪く、正確な位置把握や迎撃ミサイルを誘導する精度が得られなかった

●しかしE-2CのAPS-145レーダーが機械式走査1chのみであったのに対し、APY-9では機械式&電子式走査18chを備え、更に高度なデジタル情報処理技術を導入してUHF帯レーダーの弱点を克服したようである。
E-2D 5.jpgAPY-9レーダーは3つのモード、つまり全周を10秒間で捜索するモード、機械的回転で全周を捜索しつつ電子的に特定領域の探知を強化するモード、機械的回転を止めて特定方向だけにビームを指向しして捜索を強化するモードがある
●海軍航空部隊や製造企業関係者は、APY-9の開発は現APS-145レーダーからの「2世代進歩」を意味すると表現している
//////////////////////////////////////////////////////

当分は、F-35の海外初展開との観点で岩国基地は話題になるでしょうが、この「E-2D」にも要注目です。

どのような訓練を行うのか等、細部は公表されないでしょうが、アンテナを張っておきましょう!!!

E-2D関連の記事
「対中国の要:E-2D運用態勢に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-20
「E-2D大人買いで単価削減」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-02-1
「E-2Dはステルス機探知可能!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12

米海軍NIFC-CAと関連装備
「F-35がNIFC-CA試験に初参加」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-14
「米海軍のNIFC-CAとは」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26
「kill chainからkill webへ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-15
「SM-6でBMD対処に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-05

「Baseline 9 :イージス艦の進歩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09
「NIFC-CAとSM-6連携」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-27
「NIFC-CAで空軍と協力」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23

「日本&韓国とBaseline 9契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-28
「日本もNIFC-CAに参加?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-11

nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

無人機103機の群れ試験に成功 [Joint・統合参謀本部]

Drone-malti.jpg9日、米国防省が昨年10月末に実施された「無人機103機の群れ試験」の成功を発表しカーター国防長官が「第3の相殺戦略」の一環であることを意識しつつ、「敵に一歩先んじる最先端の技術革新だ」と高く評価しています

今年中に1000機を製造し、次世代機の開発にも取り組む予定だと明らかにしています。

10日付毎日新聞記事によれば
●実験は昨年10月、カリフォルニア州で実施され、3機FA-18戦闘攻撃機が103機のドローンを投下、ドローンが編隊を組み飛行することに成功した。
Drone-malti2.jpg●人工知能などを活用した新型ハイテク兵器を開発するため2012年に発足した戦略能力研究室(SCO:Strategic Capability Office)と米空軍が、マサチューセッツ工科大学が2013年に開発したドローンをもとに共同開発した。

全長約16cm、翼幅約30cm、重量は290gで、最高速度は時速111kmに達する。航空機から投下するだけではなく、海上艦船や地上からの離陸も可能という。
オペレーターが指示した目的地に向け飛行するが、経路はドローン自身が最適の解答を見つけて判断する。またドローン同士が相互に連絡を取り合う能力もあり、編隊飛行ができる

約3分半の試験映像



昨年10月28日に国防長官が同試験に言及
Drone-malti3.jpg●国防省が「第3の相殺戦略:Third Offset Strategy」の一環として追求する無人機の群れ(drone swarming)技術は、今週大きな躍進を遂げた(large step forward just this week)。
●(国防長官は細部への言及を避けつつ、)国防省の戦略能力造成室SCO(Strategic Capabilities Office)が、今後数ヶ月の内に更なる発表を行うだろう

「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10
「海軍研究所の滑空無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-04

米海軍が艦艇の防御&攻撃に「群れ」研究
2012年の米海軍の研究論文は、市販の速度150km程度の小型でレーダーに映りにくい無人機10機程度が、イージス艦に全方向から侵攻する様子を700以上のパターンでシミュレーションしたもの。
●イージス艦は対空ミサイルやCIWSシステムのほか、5インチ機関砲を備えているが、研究では追加で6つの重機関銃が装備された場合も想定

Drone-malti4.jpg●発見が難しい小型無人機は、発見から艦艇到達まで約15秒間の対処時間しかなく、8機が侵攻した場合、平均2.8機が防空網を突破する。センサーや防空網を強化しても、1機には突破される結果となった
●侵攻無人機数を増やした場合、防御側が対処可能なのは最初の7機前後であることも明らかになった

●この結果を元に、米海軍は低コスト無人機群技術(LOCUST:Low-Cost UAV Swarming Technology)に取り組み、今は30機の無人機を個々に操作するのではなく、「鳥の群れ」として操ることを狙っている。
●研究責任者のLee Mastroianni博士は、1機180万円程度の無人機の群れを「LOCUST計画」で使用しており、1発1億5000万円する対艦ミサイルより安価だと考えている。同博士は30機の「無人機の群れ」で、今年(2016年)に夏試験を計画
/////////////////////////////////////////////////////

farewell.jpg政権交代の直前になって、カーター長官の米軍による送別式典が行われた同日に、この発表会見が行われています。
カーター長官が最後まで全力を尽くしてきた、技術革新を促進する政策の「果実」の一つです

何度かご紹介してきたように、「無人機の群れ」技術は中国やロシアに対する軍事技術優位を確保するための有力候補で、米軍全体で様々な応用研究が進められています。
先日ご紹介した「無人ボートの群れで港湾防御」もその一環です

無人機の有効活用
「無人艇の群れで港湾防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-19
「国防長官が技術飛躍有りと」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

「海軍研究所の滑空無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-04
「AI操作の無人機が有人戦闘機に勝利」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19
「米空軍が小型無人機20年計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-18

「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1
「国防省戦略能力室の主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-10

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

無人ボートの「群れ」で港湾防御試験 [Joint・統合参謀本部]

RHIB4.jpg12月14日付米海軍研究統括室(ONR)web記事が、11月に実施された複数の無人ボートを自律的に連携させて不審船等に対処する試験の様子を紹介し、2014年の基礎的試験から更に深化し、敵の画像識別、群れ内部での任務分担、無人ボート戦術の多様化などを検証したと報じています

既存の小型有人ボート(港湾内の警備や特殊部隊が敵艦艇に接近したり乗艦するための高速強化ゴムボート)を、市販部品を活用した無人化キットを搭載するだけで軽易に無人ボートとして活用できるため安価で、しかも「退屈で、汚く、危険な」任務から貴重な人的戦力を開放できるとONR幹部は語っています

また、従来は高価値艦艇の防御強化に無人艇の活用を考えていたようですが、今回は港湾防御を狙いとして取り組んだようで、ある意味、よりニーズと早期実現可能性のマッチングを見定めた応用試験と言えるかも知れません

14日付米海軍研究統括室web記事によれば
RHIB.jpg10月、米海軍研究統括室(ONR:Office of Naval Research)は、産業界や学会や関係政府機関と協力し複合材無人ボート(RHIB)の群れと他の小型舟艇を組み合わせ、人間が細部に直接関与しない監督方式での自立的パトロール任務実験を実施した
●ONRが開発している自立無人ボート技術は、CARACaS(Control Architecture for Robotic Agent Command and Sensing)と呼ばれ、どの港湾施設にも必要でアリながら「退屈で、汚く、危険な」任務を、民生部品を使用して有人ボートを使用するより経費効率的に行おうとするものである

2014年、ONRは最初のCARACaS技術デモ試験を行い、無人化キットを搭載した複数の複合材ボート(RHIB)をシンクロして行動させ、「群れ」として敵艦艇に対処したり、味方艦艇防御の行動を取らせたりした
●今年10月の試験では2014年の教訓も踏まえ、追加の付加機能として、敵艦艇の画像識別、「群れ」内部での個別任務分担を試し、更に無人ボート戦術の多様化にも取り組んだ

今年10月の試験映像(約6分半)


今回のデモ試験では、無人ボートの群れに広範なエリアのパトロール任務を付与し、エリアに進入した不審船に対し、「群れ」のどのボートが当初対処するかを判断させ、不審船が有害か否かを判別し、対処が必要な場合には支援ボートを呼び寄せつつ、エリア全般の監視を再分担で継続させる等の任務で検証した
●この一連の試験の間、細部を直接指示しない人間の監督官には、無人ボートの「群れ」から逐一状況が報告された

●米海軍の指導者達は、有人と無人システムを組み合わせることで生じるシナジー効果の重要性を近年強調しており、無人ボートが様々な危険な任務に従事し、貴重な人的戦力の安全を確保しつつ、より経費効率的に任務遂行が可能になると考えている
///////////////////////////////////////////////////

RHIB2.jpg個々の戦闘力や強靱性で劣っている無人システムを、「群れ」として扱って個別&群れの両方でコントロールして相手の対処能力を「飽和」させる方式は、陸海空のドメイン全てで追求されています。

特に中国の各種誘導兵器が、精度や数量で飛躍的な進歩を続ける中、その対処の切り札の一つとして、また相手の対処を困難にして「防御コストを強要」する手段として注目を浴び、「第3の相殺戦略」の重要要素として研究が進められているようです

人工知能AIをセンサーや情報処理技術の進歩と組み合わせることで、驚くような「群れ」が登場するのも遠くないかも知れません・・・
何となく不気味で恐ろしいですね・・・無人システムの群れに襲われることを想像すると・・・

無人機の有効活用
「国防長官が技術飛躍有りと」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10
「海軍研究所の滑空無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-04

「AI操作の無人機が有人戦闘機に勝利」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-19
「米空軍が小型無人機20年計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-18
「Penetrating Counter Air検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1
「国防省戦略能力室の主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-10

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

中東に米空母なし:トランプ就任時もなし [Joint・統合参謀本部]

トランプ就任時、中東に空母なし・・・

Bush-CV.jpg12月28日付defense-Newsが、26日に空母アイゼンハワーが中東戦域での任務を終え母港Norfolkに向かったが、交代予定の空母ブッシュは米本土の母港を訓練不足で出発できない状態にあり、少なくとも2ヶ月間の「空母の空白」期間が生じるだろうと報じています

従って、来年1月20日のトランプ新大統領就任式当日には、トランプ政権が当面の国防省の最重要任務と位置付け、米国防省も最も精力を傾けている対ISILを初めとする中東作戦に、大きな役割を担う空母が存在しない状態になります

米国防省的には、代替手段として米空軍戦力を「ちょい足し」して対応するとの公式見解らしいですが、交代空母ブッシュの定期修理期間が2倍以上の13ヶ月もかかって終了した今年夏から、米海軍は遅れへの対処や今後の見通しについて何も語らず、漏れ聞こえてくる話から海軍内部が大混乱状態にあるような印象さえ与えている状態です

本件については、10月12日の記事で「定期修理が間に合わない」とご紹介しましたが、空母アイゼンハワーの任務期間延長もされず、空母ブッシュの派遣時期も不明確なまま、「空母の空白」が現実のものとなってしまいました

28日付defense-News記事によれば
Bush-CV2.jpg●通常空母の交代は、ペルシャ湾かアラビア海の現場で、双方の空母が見えるような位置になってから実施されてきたが、空母ブッシュは母港Norfolkをまだ出港しておらず、1月20日にはとても間に合いそうもない
●海軍関係者は、空母ブッシュ戦闘群は12月21日に最後の大規模な派遣事前演習を終了したが、少なくともあと1ヶ月は出発までには必要だろうと語った

●空母ブッシュは昨年5月に6ヶ月間の定期修理のためドック入りしたが、間もなく修理期間が8ヶ月必要だと発表があった。この時点では通常必要な準備訓練10ヶ月間を9ヶ月に短縮して対応可能だろうと考えられていた
しかし同空母は今年7月13日までなんと13ヶ月間も定期修理に要し、12月の交代に間に合わすには、4ヶ月間の訓練期間しか確保できないこととなった

●定期修理遅延の理由については、米海軍内の関係する複数のコマンドが様々な説明を行っているが、原子炉、搭載システム、搭載兵器等々の各関連部署の説明は複雑に絡み合っており、海軍内の連携の混乱を伺わせている
背景には、修理期間に見つかった要措置箇所への対応計画のまずさ、熟練技術者の不足等々が言われているが、背景には予算削減による人員削減や経費削減があると言われている

Bush-CV4.jpg修理完成後の訓練期間短縮についても、「Fleet Forces Command」の準備の遅れが指摘されており、修理の遅れが明白なのに、訓練計画修正のための関係者会議が8月半ばまで開催もされなかったと複数の関係者が証言している状態である
修理の遅れは空母ブッシュに限った話ではなく、担当の「Naval Sea Systems Command」は問題を認識して対策に取り組んでのに、修理が終了した7月中旬時点で、今後の訓練予定が明確になっていなかったことに疑問の声が上がっている

●これまでもそうだが、本記事掲載の向けて米海軍に今後の予定等についてコメントを求めたが、一切回答はない
/////////////////////////////////////////////////////

10月12日の記事や原典の米軍事メディア記事は、少し詳しく定期修理ドックの苦しい運営状態を説明し、計約3.5万人の人員で運営され、2013年以降に新規に1.3万人を雇用したが任務増加で追いつかず、また熟練工は急には育たない等の問題を抱えています

また、複雑な修理工程を計画し、突発事態に対応して計画を修正する人材の不足も深刻な模様です。

trump5.jpgなお、なぜ空母アイゼンハワーの派遣期間が延長されなかったのか記事は触れていませんが機材の傷みやクリスマスを遠征先で過ごすことの士気への影響など、なかなか外部からは見えない事情もあるのでしょう。

いずれにしても、「強いアメリカを取り戻す」とは言ってみても、この米海軍空母の状態だけを見ても、その道のりが決して容易ではない事は明白です

米空母の定期修理が間に合わない
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-09

現在規模の維持だけでも年10兆円予算増
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10

空母関連の記事
「F-35Cの着艦装置が凄い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-22
「露空母が26年目で初任務」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-23
「イラン無人機が米空母撮影」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-01

「新空母フォード級を学ぶ」 →http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-20
「映像:革新的新カタパルト」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-10

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

国防長官を無視:米海軍が艦艇増強プラン発表 [Joint・統合参謀本部]

予算確保に、4軍の仁義なき戦いが始まるのか・・・

Mabus.jpg14日、米海軍が「FSA:Force Structure Assessment」との形で必要艦艇数の見積もりを発表し、2014年に発表のFSAで示した308隻を47隻上回る、355隻が必要だとの主張を展開しました。
このFSAは、通常2月の予算案議会提出後に、予算案の背景説明資料の位置づけで公表されるもので、数年ごとに出されており、前回は2014年でした。

今回は12月に前倒して「増強案」を打ち出したのですが、これは明確にトランプ氏の選挙中の主張「350隻に増強する」に便乗したものであり、同時に艦艇増強案を厳しく非難して抑制姿勢を明確にしているカーター国防長官への宣戦布告(又は無視宣言)です

カーター長官とメイバス海軍長官の対立はトランプ当選後表面化しており、現在国防省内で取りまとめ中の2018年度予算案議論に置いても、カーター長官が艦艇予算を抑えるよう事前指示を出していたのに堂々と2兆円増の挑戦的案を出し、メディアが「激突」の見出しで報じたところです

予算の現状については、先日Work副長官の解説を取り上げ、「現状規模維持だけで年10兆円の予算増が必要」「規模拡大に前にやるべき事が山積」との現状をご紹介したところですが、米海軍は次期政権を見据え、なりふり構わぬ予算獲得に出始めました

2014年FSAからの47隻増強内訳は、大型戦闘艦艇16隻、攻撃型原潜18隻、空母1隻、強襲揚陸艦4隻、補給艦等8隻です。
なお、この355隻体制はあくまで「必要最低限レベル」であって「希望の理想レベル」ではなく、世界に展開する部隊指揮官の要求に応える理想レベルは「653隻体制」だそうです

米海軍の現状について不案内なまんぐーすですので、現状の勉強も兼ね、47隻増強案を16日付米海軍協会web記事でご紹介します。

大型戦闘艦艇を16隻増強
Aegis3.jpg●中国の対艦ミサイルの高度化&高速化を受け、防空&ミサイル防衛を担う大型ミサイル巡洋艦(イージス艦)の増強が、ミサイル防衛と空母戦闘群の防衛のために不可欠で、現状88隻から16隻増強を要望
現状の見積もりは、1個空母戦闘群に5隻の大型戦闘艦を配備し、対潜水艦戦闘、艦艇防御、弾道ミサイル防衛に従事させる計画だが、中国軍の脅威を想定した最新の戦闘シュミレーションでは、1個空母群の防御に7~8隻が必要との見積もりが出ている

●一方で今回の見積もりでは、大型戦闘艦をどのように組み合わせて運用するのか不明確で、Aegis Combat Systemsを「baseline-9」に近代化改修する計画との関係も不明確である
●また、巡洋艦を近代化するのか、新規巡洋艦を導入するのか、2年に1隻ペースの2つの工廠の造船能力で、現在のアーレイバーク級イージス艦の建造ペースを上げるのか等々の具体的計画も不明である

攻撃型原潜を18隻増強
Virginia-class submarine2.jpg現在48隻体制の攻撃型潜水艦だが、中国やロシアの潜水艦活動の活発化と性能向上を受け、太平洋軍や欧州軍からの派遣要求の60%程度にしか答えられていない現状であり、事態改善のため3割強の増強を目指す18隻増強案となっている
攻撃原潜は、想定される紛争の初期段階で最も重要な海軍アセットと考えられ、製造を開始しているバージニア級の能力向上計画も練られている

理想的には80隻以上の攻撃原潜が必要との見積もりもあるが、2カ所のみの潜水艦造船所の状況や、新型戦略原潜コロンブス級の生産開始もあり、実現可能性がない。
●それでも18隻増強により、空母戦闘群の実戦的訓練支援や、中国やロシアのプレゼンスに対抗するため大きく貢献するだろう

なお戦略原潜は、現在のオハイオ級14隻体制を、今後新型のコロンブス級で12隻体制する方針に変化はない

空母は1隻増強
Ford-Class-Carrier.jpg現在米海軍の空母は一時的に10隻体制に落ちており、数年後に試験を終える新型フォード級空母の1番艦が投入されて11隻体制に復帰する。今回のFSAでは、更に1隻増強して12隻体制を目指している
現在の10隻体制では、空母の定期修理と前線派遣ニーズのバランスを取ることが難しく、派遣期間の延長や不十分な派遣準備訓練の負担とリスクを負う形に陥っている

●しかし完全にはニーズに応えられず、空母プレゼンスの「まだら状態」を招いている。例えば、この夏には地中海とフィリピン近郊に各2隻の空母を派遣できたが、現在は地中海に1隻だけで、太平洋地域は空白となっている
部隊への負担とリスクを取り除き、計画的で安定した空母派遣を実現するため、12隻体制が必要である。ただしこのためには、1カ所しかない空母建造造船所が、現在の5年で1隻建造体制から、4年に1隻建造体制に変化対応する必要がある

強襲揚陸艦等を4隻増強
USS-Makin-Island.jpg現在34隻体制を目標としている強襲揚陸艦(実際は31隻のみ保有)は、4隻増強して38隻体制を追求すると今回のFSAは要望
●現在海兵隊の特別編成空地タスクフォースは、アフリカと中東と南米に展開しており、揚陸艦がないとこれら部隊はオスプレイとKC-130に輸送を頼るしかない。また、展開先の国に部隊展開基地の新設や諸支援を要請する必要があり、各種の負担が増す

●また現状では、日本を拠点とする第3海兵師団は全く揚陸艦を保有しておらず、所要の訓練や同盟国への緊急事態支援の支障となっている
●このような現状を改善するため、航空機搭載艦と輸送艦と装備修理機能艦をうまく組み合わせて増強する必要がある

沿岸戦闘艦LCSは元計画の52隻を目指す
LCSIndep2.JPG●沿岸戦闘艦LCS(Littoral Combat Ship)は、元々52隻体制を目指していたが、2015年12月にカーター国防長官が40隻に削減して他の兵器に予算を回すよう指示している
●しかし今回のFSAは、カーター長官指示を無視し、元々の52隻体制を目指す必要があると主張している

●カーター長官の40隻指示以降、海軍は国防省や議会と隻数挽回を狙って対立しているが、その間にもLCSに大きなエンジントラブルが発生するなど、今後も様々に議論を呼ぶ艦首である
●また、LCSはドロドロの機種選定の結果、2艦首が同時採用される異例の建造が続いており、ロッキードの「Freedom級」とAustal USの「Independence級」の一方を建造中断する議論も沈静化していない
///////////////////////////////////////////

No-Zingi.jpgその他、各種艦艇を47隻増加させる計画であることから、これらを支援する各種補給艦6隻と指揮統制艦2隻の追加を要求しています。

長々とご紹介しましたが、トランプ氏の当選を受け、現在の国防長官の指示を完全に無視した艦艇増強計画を打ち出した、米海軍の姿勢が注目ポイントです

まぁ・・・各軍種の予算獲得を巡る「仁義無き戦い」が始まったと言うことでしょう。政権交代とはこういう事なんでしょうか・・・。いつものように、なま暖かく見守るだけですが・・

「規模の維持だけで年10兆円増加必要」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10

米海軍の装備もグダグダですが・・・
「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-22
「沿岸戦闘艦LCSがF-35化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-09
「空母建造費の削減検討に30億円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-07

「次期SSBN基礎技術要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-27
「攻撃潜水艦SSNの将来」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-28
「あと25年SLBMを延命!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

テニアンをグアム基地の代替地に公式指定 [Joint・統合参謀本部]

中国によるグアム攻撃に備えた第1歩

Guam AF.jpg7日、米空軍がグアム島アンダーセン基地の代替地として、テニアン国際空港を正式に指定すると発表しました。今後、様々な米軍機の受け入れが可能なように関連施設や兵士用の施設整備を公式に開始する模様です。

公式には、米太平洋空軍機等の「目的地変更に備えた取り組み:Divert Activities, Exercise Initiative」と呼ばれ、「Record of Decision」との文書に米空軍が7日署名したそうです

何度もご紹介してきたように、中国は米軍による西太平洋地域への戦力投射を阻止するA2AD能力を強化しており、米側の数少ない当地域での拠点であるグアム島を無力化するための装備開発や訓練に注力しています

oki-miya.jpg中距離弾道ミサイルDF-26や最新型H-6爆撃機に搭載した長距離巡航ミサイルCJ-10等がこれに該当し、沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に進出する中国爆撃機の訓練は、グアム攻撃を模擬したモノだとも考えられています

そんな中、グアム島周辺の北マリアナ連邦に属するテニアン、ロタ、サイパン等の飛行場は、グアム島アンダーセン基地の代替候補として今年2月に選定されていましたが、環境影響調査等のプロセスを経て、テニアン国際空港の「North Option」が公式に認定されたモノです

今後、サイパン等やロタ島やグアム島の国際空港が後に続くのか不明ですが、住民への説明等、種々の手続きが行われているのかも知れません

8日付米空軍web記事によれば
Guam AF2.jpg●この取り組みの目的は、当地域での訓練活動や人道支援/災害対処における、代替拠点基地を設置する事であるが、同時にグアムのアンダーセン基地や西太平洋地域の拠点がアクセス不能や制約を受けた場合に備えて、任務遂行のためのニーズに応えるためでもある
●7日の決定により、今後テニアン国際空港には、輸送機、空中給油機等のアセットや関連要員の活動を支えるインフラや施設が整備されることになり、西太平洋地域における代替拠点や演習拠点として利用可能になる

●太平洋空軍司令部の作戦計画部長Craig Wills准将は、「テニアンの代替基地としての役割は、アンダーセン基地へのアクセスが緊急事態や災害で限定又は不能になった場合を考えれば、極めて重要だと証明されるだろう」、「この決定は太平洋軍の統合作戦能力強化に重要なステップである」と同決定を語った
●北マリアナ連邦との交渉を担当した米空軍省の施設環境担当次官補代理Richard K.Hartley氏は、「米空軍は北マリアナ社会の皆さんと緊密に協議し、この選定プロセスを慎重に進めてきた。地元の方々の支援と協力に感謝したい」と述べている
/////////////////////////////////////////////////

cope-north.jpg航空自衛隊C-130輸送機などは、米空軍や豪空軍との共同訓練「Cope-North Guam」の一環として、既にテニアンで人道支援/災害対処訓練を行っていますし、陸上自衛隊も着上陸訓練で北マリアナ連邦の島で日米共同訓練を行っており、「訓練場整備」の名目で日本の予算も計上されていたように記憶しています

グアム基地の代替施設建設は、もっと進んでいるのかと思っていましたが、地元との関係もあり時間がかかっているようです。でも喜ばしくあるべき姿への進展をお喜び申し上げます
また米軍は、沖縄等に所在する航空戦力の有事避難訓練も粛々と行っています。これまた極めて軍事的合理性に沿ったモノで当然と言えましょう

一方で、グアム島より遙かに中国大陸に近い日本は、中国のA2AD対処に何を行っているでしょうか?
有事における有効性が低く、しかも極めて高価な戦闘機だけに優先投資し、その根拠基盤基地の強化や代替地確保に何も手を付けていません

Scramble3.jpg制服組の中には、それは政治や文民の仕事で我々は手を出せないと言う航空自衛官(パイロット)が居ますが、心の底では、「基盤基地の脆弱性を主張して代替基地の要望をすると、有事における戦闘機の有用性問題に波及し、戦闘機への投資を削減される恐れがあり、機数やパイロット数を削減されかねないので、隠して黙って定年を迎えたい」と願っているのです。

そんな操縦者が牛耳る組織だから、サイバーや宇宙や電子戦、弾薬や維持整備予算のことは口先だけでしか語らず、スクランブル回数が増えて大変だとしか語れず、脅威の変化を浅薄にしか知らず、同盟国米国内の安全保障議論にも興味を示さず、落日の英国軍戦闘機に乗って喜んでいるような人間を育ててトップに据える組織になってしまうのです

「対中国に5世代機を活用する前提条件」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-04

Resiliency強化の関連記事
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1
「グアムの抗たん性強化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
「グアムで大量死傷者訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08-1
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「在沖縄米軍家族の避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21
「嘉手納基地滑走路の強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

「Wake島へ避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04-1
「テニアンで作戦準備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-05
「ブルネイの飛行場を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-14

沖縄戦闘機部隊の避難訓練
「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

極東米軍の被害復旧訓練
「米韓軍共同で訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-04
「嘉手納で米軍統合訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-29

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

次の国家軍事戦略には「4+1」対処計画が [Joint・統合参謀本部]

NMS.jpg4日、Goldfein米空軍参謀総長はレーガン財団主催の「Reagan National Defense Forum」で講演し、現在カーター国防長官が確認中の2016年版国家軍事戦略には、中国、ロシア、北朝鮮、イランと国際テロへの対処計画が含まれていると述べました

この国家軍事戦略「national military strategy」は、毎年、統合参謀本部議長が国防長官に報告するモノですが、2015年版までは一般公開扱いとなっていたモノが、2016年版からは非公開(classified)にするとダンフォード議長が明らかにしていた所でした。

併せて、ダンフォード議長が同戦略のポイントについて10月に語った内容も、含蓄が深すぎて具体的イメージが描きにくいのですが、とりあえずご紹介しておきます。
なおタイトルの「4+1」とは、最近カーター国防長官が使用している要対処対象を指す言葉で、上記の4ヶ国と国際テロを表現する用語です。

米空軍参謀総長によれば
Goldfein1-1.jpg米軍は北朝鮮による核兵器獲得の野望に対処するため、非公開の対処計画を煮詰めてきた。北朝鮮計画は、国家軍事戦略に付帯文書(annexes)として添付される5つの文書の一つでアリ、他にはイランの核開発、国際テロ、更に中国とロシアの脅威への対処計画付帯文書が準備されている
●そして、これら付帯文書となる対処計画は、今年の国家軍事戦略が非公開(classified)となったことによって添付されることになったものであるが、同戦略は新たな政権が誕生した際にも報告される

北朝鮮に関しては、各種情報が示すように独裁者の発言と実際の行動にギャップがあり、この様な国の脅威には最新で信頼できる核抑止が不可欠である
●そして、核抑止に必要なしっかり機能する健康な指揮統制インフラと核兵器の3本柱の維持が、この抑止の信頼性を維持するのに欠かせない

ダンフォード議長は同文書に関し
(10月5日:米陸軍協会総会での発言)
●間もなく完成する2016年版国家軍事戦略では、国際同盟の開発発展と遠方への戦力投射の2つが文書の鍵となる
また同戦略では、「戦争:war」の定義の見直しや、国防省による戦争への準備プロセスの見直しも試みている。特に、複数の地域で同時進行的に紛争が生起した際に、地域戦闘コマンド間で、計画段階と協力実行段階でのプロセス見直しが重視されている

Dunford AFA.jpg●「戦争:war」の定義の見直しは、ロシアが欧州で行っている巧妙に組み合わされた「西側の敷居ギリギリの活動」を踏まえて行っているものである。
ロシアの当該行動は、米国の軍事力を構成する重心とも言える2つの要素、つまり米国の戦力投射力と同盟の信頼性を、損なうことを追求して練られた行為である

ロシアの行動は「hybrid warfare」とも言われる今日の紛争の特徴をなしており、我々にとって「大きな重荷」になっている。そして軍事だけでなく、政治と経済を巻き込んで様相を刻々と変える紛争の形態は、「adversarial competition」として知られている

我々は伝統的な、平和か戦争か、との区別では戦いを捕らえているが、相手はその様には考えていないのだ。
我々の軍事作戦も、ますます複雑化する国際情勢に適合しておらず、例えば我々は戦略レベルでのコマンドを保有していないし、その様な任務のコマンドを立ち上げる基準も検討していないのだ
/////////////////////////////////////////////////

下記の過去記事を調べると、前回2015年版の国家軍事戦略は、何と2011年版以来4年ぶりの作成だったとか・・・。その重みの程が伺えますが、今回は力が入っているようです・・・

NMS2.jpgダンフォード統合参謀本部議長とGoldfein米空軍参謀総長は、それぞれに異なる側面から2016年版国家軍事戦略について語っており、全体像はよく分かりませんが、従来の延長では情勢に追随出来ないとの危機感は共通しているように思います

非公開文書になると言うことで、これ以上想像してもどうしようもないのですが、米国防関係者の頭の中を理解する一助としてご紹介しました。「adversarial competition」との言葉は知りませんでした

しかし・・・最近は中国対処の話がほとんど聞こえてきません。米軍事メディアも対ISILが7割、対露が2割ぐらいでしょうか・・・。

Typhoon2.jpgそう言えば、1日に在米の英国大使が、日本や韓国で訓練したタイフーン戦闘機4機が、英国への帰路に南シナ海を飛行すると発言し、更に、2020年運用開始予定の新空母「クイーンエリザベス」も南シナ海に展開するだろうと発言しています

これには中国側も冷笑チックな反応で、「meddling role:余計なおせっかい」は止めときなさいと国営通信社が反応しているところです。英国外交筋の大使に、軍事的な行動について語られたくないですね・・・。

前回2015年版の国家軍事戦略発表
何と2011年以来4年ぶりの発表だった
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-02

英国軍のアジア太平洋へのお節介!?
「タイフーン戦闘機が日本で訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-18
「新空母の艦載機が不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-03


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

超小型レーザー誘導ミサイルPikeが人気 [Joint・統合参謀本部]

重量770gの超小型精密誘導ミサイルが大人気

Pike m2.jpgPike m.jpg約1年前の米陸軍協会総会&展示会で一般初公開され、大きな話題となった超小型レーザー誘導ミサイル「Pike」が米軍だけでなく諸外国からも大きな関心を集めていると米軍事メディアが報じています。

Pike missileは、全長43.2cm(17インチ)、直径3.8cm(1.5インチ)、重さ771g(1.7 pound)、射程約2kmのミサイルで、地上部隊が既に保有しているRPG発射装置(M203やELGM)から発射可能な点が、多くの関心を集めている理由の一つです。

またレーザーによる精密誘導が可能なことから、従来の機関銃やRPGでは攻撃しにくい目標や、精度が高いゆえに敵からの反撃を恐れなくて良い点もPikeへの関心を集める理由となっています。

更に、目標への照準用レーザー照射を同ミサイル発射前から実施する必要がなく、ミサイル発射後から命中するまでの間で十分で、最大射程時でも15秒ほどで十分とされている点も近接戦闘向きと人気を集めているようです

10月17日付DODBuzz記事によれば
Pike m3.jpg●レイセオン社担当幹部によれば、特殊地上部隊や歩兵部隊用の同ミサイルに、多くの国が関心を抱いているようで、交渉が続けられている
●同幹部は状況について、「非常に購入しやすい価格である事から、タイミングと予算次第だろう」と期待を持って語っている

●「Pike」はRPG(肩撃ち式ロケット弾)より高価だが、対戦車ミサイルの「FGM-148 Javelin」よりは安価である。
精度面で「Javelin」も有効だが、「Pike」より高価で破壊力が大きく、周辺被害も大きくなる。「Pike」は命中時の破片効果で、壁を隔てた2名を殺傷する程度の破壊力を備えている
///////////////////////////////////////////////////

Pike missile3.jpg対ISILの前線部隊から緊急調達の要求が来そうですが、最前線に米軍歩兵はおらず、直接近接戦闘に従事しない特殊部隊のみ存在するが建前なので簡単ではないのでしょう

「電子回路の小型化技術により、このミサイルが実現出来た」とレイセオンの担当幹部が昨年語っていましたが、無人機の技術と併せ、この種の小型化技術にも注目です。無人機等に搭載されたら・・・恐ろしや・・・

昨年のPike紹介記事と海軍の取組
「レイセオンが重量0.8kgの超小型ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-15
「米海軍も小型誘導ミサイル「Spike」研究中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-25
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

前線海兵隊に無人ヘリで迅速物資補給へ!? [Joint・統合参謀本部]

TALOS-Huey.jpg11日付でAurora社が、ヘリコプターの自動誘導システムを活用した「自動航空輸送システム:TALOS」の解説映像を公開し、複数のヘリでの基礎技術の実証試験を終了したシステムを使用し、2017~18年に掛けてボーイング製U-6H無人ヘリで本格運用実験を発表しています

解説映像は米海兵隊が使用する様子を描いており、米海軍研究所が開発予算を支援している模様ですが、どの程度まで具体的装備化の協議が始まっているのか関連報道からは不明です。

しかし、「当然このような装備が将来実用化されるだろう」と素人でも考える技術ですが、着々と民間主導で開発が進んでいる様子に、改めて時代の変化や技術の変化を感じます

11日付Defense-Tech記事によれば
TALOS-huey2.jpg●バージニア州に拠点を置くAurora社は、将来の自動空輸システム(AACUS)計画を進めているが、その一環としてヘリコプターを地上部隊の要請に応じて空輸に活用するTALOS(tactical autonomous aerial logistics systems)の開発を進めている
●同社は11日発表声明で「AACUSの主目的は、緊急物資空輸を、無人又は場合によっては有人の垂直離着陸システムで実現すること」と明らかにしている

●更にTALOSに関し、「TALOSは航空機を指すものではなく、ロボット航空機でもない。要求に応じて既存の有人又は無人機に搭載できる装置である」と説明し、既にボーイング製U-6Hと3種類のBell 206有人ヘリに搭載して基礎技術を検証していると述べている
●今後同社は、2017~18年に掛けてボーイング製U-6H無人ヘリで本格運用実験を望んでおり、米海軍研究所が予算支援を行う事になっている

Aurora社が公開した解説映像


解説映像での説明概要
前線地上部隊が緊急を要する物資補給を、沖合で待機する強襲揚陸艦に要求する
●強襲揚陸艦の担当者は、無人物資へ入りを活用した物資空輸作戦の基礎プランを作成し、ヘリを発進させる

TALOS-Huey3.jpg●TALOS搭載無人ヘリは、自身搭載のセンサーで経路上の事前情報が無かった予期せぬ障害物を避けて避けて地上部隊の指定場所に飛行する
●地上部隊の指定した着陸場所に障害があった場合は、周辺環境をセンサー等から判断し、自動的に代替着陸場所を選んで物資を届ける
//////////////////////////////////////////////////////

解説映像は市街地で戦う部隊への物資補給を描いていますが、より開けた場所が多い場所であれば、より早く実現可能なような気がします。

米海軍艦艇への物資補給には、既に無人ヘリ(MQ-8)が活用されていると承知していますが、着実にかなりの速度で無人機利用は進んでいます

無理矢理ですが関連記事
「2016年クールな技術」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-03
「映像:MQ-8の着艦試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-25
「超小型無人ヘリが偵察用に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-07

「映像:衝撃無人ヘリ大編隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-04
「米海軍の無人機操縦者は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-1

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

再びハリス司令官が陸軍に南シナ海で活躍期待 [Joint・統合参謀本部]

ATACMS5.jpg15日、ハリス太平洋軍司令官がワシントンDCで講演し、かねてより米陸軍幹部に要望してきた陸軍砲兵部隊による南シナ海における艦艇対処への取り組みを改めて訴えると共に、カーター国防長官が先日明らかにした陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)に期待を示しました

要するに、米軍や同盟国の海軍や空軍の作戦拠点が少なく、中国大陸の戦力に対抗するのが難しい中、機動展開可能で比較的残存性にも優れた陸軍地上部隊の火力によって、中国海軍や海上民兵による南シナ海支配に対抗しようとするモノで、各軍種が陸海空のドメインに縛られず、他のドメインでも役割を果たす「Crossドメイン」な役割を求めているわけです

米陸軍部隊の対艦ミサイルに領域拒否(AD)を求める考え方は、数年前からシンクタンク等から発信されていますが、中東での対テロ作戦にも従事している陸軍が追随出来ておらず、カーター長官らが直属組織SCOでATACMS等の開発を推進している状況です。

15日付Military.com記事によれば
Harris.jpg15日、ハリス司令官は軍事情報サイト「Defense One」主催のイベントで講演し、南シナ海で将来米陸軍が敵国の艦艇対処に従事することを望んでいると語った
●同司令官は、太平洋軍担当エリアが海洋を主体としたエリアである事から、米陸軍が伝統的に果たして来た地に足が付いた兵士による特定領域の占領や支配任務だけでなく、「大量の兵士や火力による制圧だけでなく」、他の分野でも期待したいと表現した

●そして同大将は、米陸軍指導者達に地上配備型の対艦ミサイルによる作戦能力を備えて欲しいと要望していると語り、「地対艦ミサイルによる艦艇攻撃任務に従事すべきだと考えている」と表現した
●またハリス司令官は、日本のように他国も、潜在的な中国による侵略に備え、洗練されたミサイル開発を行っていると訴え、「西太平洋においてそんな兵器システムの配備を考え、潜在敵国にリスクを与えたいと思うのは、南シナ海や東シナ海、そして日本海である」と述べた

●ハリス司令官は特に、11月になって国防省の戦略能力開発室SCO(Strategic Capabilities Office)が検討を明らかにした、海上や陸上の移動目標にも対処できるATACMS(Army Tactical Missile System)に期待を寄せている
3日、ATACMSに関しカーター国防長官は、「かつて陸軍地対艦ミサイルと呼ばれたものが、沿岸から射程300kmで海洋ドメインに戦力投射行える」と記者発表している

21日の週にフィリピン訪問
Harris CSIS4.jpg●ドゥテルテ大統領の発言によって緊張が高まっていた米国とフィリピンの関係であるが、21日の週にハリス司令官が同国を訪問し、今後の両国間の演習、協力合意EDCAの進め方、同国南部での対テロ活動について協議を行う予定である
●(米大統領選の後に、比大統領が米国との関係改善を示唆する発言を行っているが、)9日に比国防相が、米国との演習は継続するが回数を現年間12回から7回程度に削減し、戦闘訓練ではなく災害対処訓練に重点を置くと発言していたところである

●なお、O’Shaughnessy太平洋空軍司令官は、航空戦力のフィリピンへの交代派遣の3回目であった2機のC-130派遣については終了したと語っている。
//////////////////////////////////////////////////

ATACMS4.jpg防衛省が尖閣防衛のために打ち出した新型地対艦ミサイルの射程も約300kmで、この種の装備は射程300kmに落ち着く理由があるのかも知れません。共同開発との話は聞きませんので・・・

米陸軍の公式な反応を耳にしたことがないのですが、「Crossドメイン」や「Maltiドメイン」を推奨する陸軍高官個人ベースの論文等は出ているので、何らかの意志決定待ちなのでしょうか?

ドゥテルテ大統領も、トランプ氏当選後は「手のひら返し」の「米国と手打ち宣言」してましたが、米軍との関係は何処まで正常化されるのでしょうか? ハリス司令官の訪比結果に注目致しましょう

米陸軍の対艦ミサイルに期待大
「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「尖閣防衛に地対艦ミサイル開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-14
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06

「CSBA:米陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
「陸自OBが陸自で航空優勢と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-12

米比関係の記事
「米比演習の中止に言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-08
「C-130が2機だけ展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-27
「比大統領南シナ海共同を拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15-1
「比空軍と米空軍が3日間会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03

「なぜ10月25日比大統領来日」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-06
「EA-18G電子戦攻撃機が展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-18
「国防長官が交代派遣発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

米軍への精密誘導兵器供給が間に合わない [Joint・統合参謀本部]

JDAM-Empty.jpg11月号の米空軍協会webサイトが「Empty-Racks:弾がない爆弾搭載ポイント」ととの記事を掲載し対ISIL等の戦いで精密誘導兵器の使用が増加しており、細部は明らかにされて以内ながら、弾薬の十分な蓄積が失われていると警鐘を発しています。

一般市民への被害を局限したい前線指揮官の意向から、JDAMやHellfireミサイルやSDBの需要が急増しているのですが、米軍だけでなく危機感を募らせる中東諸国、またロシアを恐れる欧州諸国からも需要が急増しているようです。

一方で、米国の予算状況は未だ強制削減の悪夢から抜け出せずに暫定予算を繰り返し、例年ベースの予算しか確保できず、また製造企業も各種関連企業が各パーツを分担して製造していること等もあり、簡単に大増産が可能な状況でもないようです

米軍幹部の公式見解は「在庫減少を気にしているが、必要な任務の遂行には影響はない」と「から元気感」が漂うもので、実態が数字で明らかになることはないでしょうが、雰囲気を感じて頂くため記事をご紹介します

記事「Empty-Racks」によれば
JDAM-New.jpg米空軍が弾薬の保有レベルが危機的に低下していることを明らかにして1年が経過したが、依然として空軍は苦労しており、対ISILコアリション国の弾薬購入要求も断っている状態にある
●空軍は細部を開かさないが、前線の米空軍指揮官は「不足は真実だ。空の弾薬庫があちこちにある」、「弾薬備蓄量は、中東での戦いが開始以来、全米軍トータルで最低レベルに落ちている」と語っている

●今年4月、空爆用の弾薬不足が深刻さを増したことも受け、カーター国防長官が対ISILに野戦砲やアパッチ攻撃ヘリを投入すると発表し、6月頃から導入が始まり、多少は空爆用の精密誘導兵器需要が減る事が期待されている
●強制削減問題の中、在天予算で凌ぐ状況にある米軍は、通常予算ではない「海外緊急作戦費:Overseas Contingency Operations」で弾薬購入をまかなおうとしているが、手続きに時間がかかる事が問題である

●米空軍省の担当中将は、米軍の前線指揮官が安心できるレベルに備蓄量が達するまで、FMSによるJDAM等の海外提供には「No」である。正確には「今は応じられない」だが、対ISILに協力する諸国の要望にも対応できない状態

対リビア作戦は弾薬予算無し
SDB3.jpg弾薬不足が深刻化したのは、2011年のリビア作戦からである。米議会はイラクやアフガンで使用する弾薬予算は承認したが、リビア作戦には認めなかった。またリビア作戦に参加したNATO諸国が早々に弾薬を消耗し、米軍が貸し出す羽目になったことも大きかった
●ちなみに、ロシアの脅威が叫ばれる中でも、NATO諸国の弾薬不足は今も回復されておらず、今年7月のNATOサミットでも、NATO軍司令官が5年遅れとなっている弾薬備蓄努力を各国に訴えた

●米中央軍の空軍は2015年に28700発を対ISILに使用したが、2016年はそれを上回るペースで使用が進んでおり、多い時には毎日100発以上のペースとなる
米海軍と米空軍は「協力して」JDAMを調達していると報道官は言うが、在庫をシェアしていない。また米空軍は海外に貸した弾薬分の返却に新型JDAMを要求したりもしている

企業努力も単純ではない
●JDAMとSDB(Small Diameter Bomb)を製造するボーイング社は、キットの製造を毎日120から150に増産し、2017年末までに36500キットを製造する計画を立てている
無人攻撃機MQ-9が搭載する精密誘導兵器であるHellfireミサイルは、要員養成訓練用の使用も増加しており、増産を迫られている

SDB4.jpg●8月に米空軍長官は、ボーイングやロッキード以外にも製造メーカー拡大をしたい旨の取り組みを表明したが、物事はそう単純ではなかった。大企業が製造ライセンスを提供することには向かなかった
●JDAMなどの精密誘導兵器が登場した当時は、これほど大量に使用されるとは想定されず、レーダーやエンジンのように複数の製造企業を競わせる体制が必要だと考えず、法律の対象範囲とならなかったのである

●精密誘導兵器全体の需要が高まり、企業の製造部門が追いつかないこともある。例えば無誘導のロケット弾「Hydra rocket」の先端に装着するだけで誘導兵器になる、「Advanced Precision Kill Weapon System」も製造もそうで、3倍増に対応している
●爆弾製造が複数組織の共同作業であることも単純増産を難しくしている。例えばボーイングは誘導キットだけを製造しており、弾頭自体は米陸軍が空軍に提供しているだけで、これら関係者を組み合わせていくことが単純でないのだ
////////////////////////////////////////

弾薬の保有量は、基本的な作戦遂行上の重要秘密事項です
ですから、これくらい密かに話題になると言うことは、かなり深刻な事態になっていると見て良いでしょう

金目の問題だと思いますが、「勇猛果敢、支離滅裂」な空軍の世界では、最新の機体にだけ注目が集まり、弾薬予算は残予算で充当しておけ・・・的な収まりであることが多いのでしょう
ある日突然、大きな問題としてクローズアップされないことを祈ります

弾薬関連の記事
「リビア作戦での欧州惨状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-10
「韓国は地中貫通弾530発購入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-27-1
「JDAMキットで射程・全天候性向上」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-07

「ロケット弾を誘導兵器に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-12
「超巨大貫通弾MOP完成か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-18

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

映像:F-35Bが揺れる艦艇に見事な着艦 [Joint・統合参謀本部]

F-35B 3rd-test.jpg11月1日DODBuzzは、米海兵隊がサンディエゴ沖の艦艇で行っている、F-35B最後の艦艇運用試験の映像を公開し、米軍事メディアが「今まで見たことがないレベル」の素晴らしい垂直着艦だと報じています

米海兵隊のF-35は、2015年7月31日に垂直離着陸型F-35の初期運用態勢確立を宣言しているのですが、「3回目で最後の艦艇運用試験」と言うことは、地上基地からだけ運用が可能な体制で、空母や艦艇からはまだ準備中だったようです

1日公開のF-35B着艦映像


11月1日DODBuzz記事によれば
米海兵隊のF-35Bは、2017年早々の日本への作戦展開に向け、「3回目で最後の艦艇運用試験」を強襲揚陸艦(USS America)で開始したばかりである
今回の最終段階試験で海兵隊は、波の荒いより困難な環境での運用に挑んでF-35Bの運用限界を検証しようとしており、うねりが2m程度の環境での艦艇着艦を試みている

F-35B-test.jpg●公開された映像では、F-35Bの垂直着艦がMV-22の広報から撮影されており、数秒でホバリング体勢を確立したF-35が、水しぶきを上げながら甲板に接近し、精密な着艦を見せている
●映像からは、艦艇の甲板が海のうねりで上下左右に揺れているのが確認できる

試験は今後約3週間継続され、最大搭載状態で最大性能を確認する予定で、2.5m程度のうねりまで試験で確認する予定だ。
//////////////////////////////////////////////////

先日は、空母艦載型の米海軍F-35Cの着艦誘導装置が素晴らしく、着艦やり直しがほとんど無いことをご紹介しましたが、垂直離着陸型も着艦能力が素晴らしいとなれば、海上プラットフォームにおける運用上の効率性や経済性はかなり向上するのでしょう。

「うねり2.5m」の海の揺れがどの程度大変なことなのか語れず、この映像の着艦が過去と比較できないのですが、詳しい方にぜひご感想を伺いたいです

米海軍と海兵隊のF-35
「岩国の次は中東へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03-1
「海兵隊F-35は1月に岩国展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-25
「海軍版F-35Cの着艦精度がすごい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-22
「海兵隊F-35がIOC宣言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-28

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

無人海洋ISR機MQ-4C飛行隊が編制完結 [Joint・統合参謀本部]

機体はなく、2018年運用開始だけど・・

MQ-4C 1.jpg10月25日付米海軍協会web記事は、28日に米海軍の無人海洋ISR機MQ-4C(Triton)部隊がフロリダ州のJacksonville海軍航空基地に編制されると報じています。

残念ながらまだ機体は同基地に到着しておらず、約130名の兵士も同基地を離れて訓練を行っているようですが、2017年末に最初の機体を受領し、2018年に初期運用態勢を確立してアジア太平洋で活用する計画があるようです。

また、同基地に所在するP-8対潜哨戒機との連携運用がMQ-4Cの鍵であることから、このような立地になったようです

ちなみにMQ-4Cは、米空軍の高々度無人偵察機RQ-4グローバルホークを海面監視用に改良した機体で、空軍用と異なり低高度を長時間連続飛行することから、他機との衝突防止装備や着氷防止装備などを備え、かつ海上や潜水艦捜索のためのセンサーを搭載しているようです

10月25日付米海軍協会web記事によれば
MQ-4C 2.jpg28日、最初のMQ-4C飛行隊である「Unmanned Patrol Squadron (VUP) 19」が、フロリダ州のJacksonville海軍航空基地に編制される。
●同飛行隊は、P-8対潜哨戒機の飛行隊も所属する「Patrol and Reconnaissance Wing 11」の配下に編制され、P-8との連携運用が円滑に進むよう準備が進められる

●MQ-4Cの操縦者はPatuxent River海軍航空基地で、同機の試験飛行操縦者から訓練を交代で受けており、整備員達は加州のPoint Mugu海軍航空基地で訓練を行っている
来年1月には、MQ-4Cの訓練装置がJacksonville基地に提供され、要員の訓練に活用される予定

●同飛行隊のメンバーはMQ-4C自体の運用の他に、P-8対潜哨戒機の運用者達と共に、2つの海洋監視偵察機を如何に組み合わせて作戦するかの戦術、技術、手順(TTP)を練り上げる任務を付与されている
●担当幹部は「対潜水艦作戦で、どのように協力し、人と機材を組み合わせるか。長時間在空可能なMQ-4の多様なセンサーから提供される情報を、如何に入手して活用するか等々を検討する」と述べている

MQ-4C5.jpg●また同幹部は、OODAループの「observing, orienting, deciding and acting against a problem」の中で、連続長時間作戦可能なMQ-4は最初の2つ「observingとorienting」の状況認識で大きな貢献が可能で、P-8は後半の2つに集中できるのではと考えている
●MQ-4C飛行隊は、無人ヘリMQ-8が有人ヘリMH-60と共に運用された教訓を参考にすることが出来るが、この2種類のヘリは同一飛行隊で運用された点が異なっている

●またMQ-4Cは、その前進であるBAMS-D(Broad Area Maritime Surveillance Demonstrator)の試験運用の教訓も活用することが出来る。BAMS-Dは第5艦隊エリア(中東)で、海洋パトロールを数年間試験実施した実績がある
米海軍はMQ-4C導入に、段階的な「learn, grow, learn, grow」姿勢を取っており、初期の訓練や戦術開発を米本土周辺で行い、2018年頃の初期運用態勢が近づく頃にはグアム島周辺でも運用経験を積む方向である

●そして初期運用態勢宣言後は、ニーズの高い第7艦隊エリア(アジア太平洋地域)で使用したいと考えている。その際、機体はJacksonville基地から遠隔操作され、整備員は機体の展開先で作業を行うことになる。しかし、任務展開していない時に機体をどこに置くかは定まっていない
MQ-4Cの2番目の飛行隊(VUP-11)はワシントン州のWhidbey Island海軍航空基地に設置される予定である。機体は更なるセンサーを搭載予定で、2020年代にEP-3Eの後継機に育てる方向である
/////////////////////////////////////////////////////////

MQ-4C4.jpgMQ-4の運用が安定したら、RQ-4の様に日本が買わされる可能性極めて大です。海上自衛隊の皆様、特にP-1部隊の皆様はご注意アレ!

2013年当時は、グアム島配備が2016年後半との予定が示されていましたが、既に2年遅れています。予算が厳しいことも大きな理由だと思いますし、技術的な問題もあるのでしょう。

また段階的な「learn, grow」の姿勢もあるのでしょうが、別の背景には、無人機導入で職を奪われる有人機操縦者への「たっぷり配慮」も必要だからでしょう。定年による自然損耗や機種転換のペースにあわせての無人機体制の確立でしょう

また、米空軍で無人機を急増した結果、無人機操縦者の経歴管理や処遇が疎かになり、離職者が大量に出て任務をまかなえず、RQ-4には下士官操縦者を採用せざるを得ない状況に追い込まれており、この辺りも米海軍を慎重にさせている要因の一つでしょう

海軍無人機関連の記事
「誰が海軍無人機を操縦するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-1
「映像:MQ-4初飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-23
「グアム配備MQ-4トライトンは今」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-05

米空軍は無人機操縦者に苦しみ中
「RQ-4操縦者の7割が下士官に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13-1
「RQ-4操縦を下士官に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-19
「問題点と処遇改善の方向性」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-11

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

ズムウォルト級ミサイル駆逐艦を学ぶ [Joint・統合参謀本部]

Zumwalt.jpg今頃?・・・感はありますが、今年5月に米海軍に引き渡され間もなく運用開始予定の「最高峰の水上戦闘艦」と期待が「高かった」ズムウォルト級ミサイル駆逐艦(Zumwalt)を少しお勉強することにします

米軍の装備開発にありがちな、当初遠大な構想で開発が始まったものの、途中で開発に息詰まって経費が増大、最終的に中途半端に出来上がって高価なため調達数が一桁削減・・・の典型例がこの巨大駆逐艦です

本日は、まず当初計画されていた「概要や特徴」をご紹介し、映像の後、数々のつまずきに触れたいと思います

概要や特徴とご紹介
排水量15000トンで、大型イージス艦タイコンデロガ級9500トンより遙かに大型
●当初は30隻以上の建造が計画されながら、現在では僅か3隻で終わる悲しい水上艦艇
●コンセプトは、ステルス性で沿岸部に接近し、艦砲とミサイルを陸にたたき込む「対地駆逐艦

Zumwalt3.jpg●ステルス性を追求し、レーダー波を上に反射して逸らすためのもので「タンブルホーム船形」を採用。レーダー反射面積RCSは、従来イージス艦の1/50で小型漁船程度
エンジンでスクリューを直接回さず、電気を造ってからモーターでスクリューを回す。手間があるが、モーターでスクリューを回すため、水中に響く騒音も少ない

●既存の艦艇と桁違いの発電能力故に、大電力を装備する機器の搭載が可能で、将来的にはレールガンの搭載も想定されている
●先進的な艦制御システム「TSCE-1」で、艦内の各種システム全てをネットワーク上に連接した先進的な構成。艦内ネットに接続した自動消火システムなども装備され、人員削減に大きく貢献

WW2後、補助的な役割だった艦砲のイメージを、新型砲「155mm先進砲システム」を2門で一新。従来の127mm砲と比べ、威力射程共に大きく向上しており、強力な対地攻撃が可能。通常弾の他にロケットアシスト&GPS誘導のLRLAP誘導砲弾(射程154km)も使用可能。
●沿岸戦闘艦LCSや大型巡視艇カッターで主砲とされている57㎜速射砲を、「副砲」として2門装備している

新型ミサイル発射装置(Mk57 PVLS)を採用。既存のMk41VLSよりも大型なミサイルが使える上、ハード的には既存の各種ミサイルに対応し、二重構造の船体の装甲の施された内殻と外殻の間に設置されるため、被弾・誘爆しても被害は少ない



画期的な戦闘艦のはずだったが・・・
遠距離と近距離の2種類のレーダーが搭載予定だったが、遠距離レーダーの開発が不調で搭載取りやめ
●先進的な艦制御システム「TSCE-1」のシステムの開発の失敗。イージスシステムの膨大なプログラムの統合に失敗。

Zumwalt2.jpg●前述のレーダー開発の失敗もあって艦隊防空ミサイルSM-2と弾道弾迎撃ミサイルSM-3の搭載が中止。経費削減のため、対潜用のアスロックの搭載まで中止された。
●また57㎜砲も予算の都合で、対水上のみの30㎜機関砲にダウングレードされることがに決定。
●結果、ミサイルは対地攻撃用のトマホークと個艦防空用のESSMしか使えない

●先進技術の追求しすぎと、開発段階でのトラブルで価格は高騰。そのお値段は一隻あたり50億ドル。日本円にして約5000億円である。
●価格高騰などで調達隻数削減後、当初は2隻のみの建造とされたが、造船所の仕事確保のため、3隻目の建造も決定された。

●沿岸戦闘艦LCSは頼りないし、古いタイプのイージス艦の後継艦が未定だが、比較的新しいアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦のさらなる追加建造でつなぐ方向か?
////////////////////////////////////////////////

B-2Whiteman.jpg米国防省の「グダグダ」な兵器開発の歴史に「悪い意味」で燦然と輝くのが、B-2爆撃機、F-35戦闘機、沿岸戦闘艦LCS、シーウルフ級攻撃型原潜などですが、このZumwalt級ミサイル駆逐艦も堂々仲間入りです。

運用体制確立後、どこで使用するのでしょうか? 東シナ海や南シナ海に登場するのでしょうか? 
「太平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)たった4杯(隻)で夜も眠れず」ぐらいの効果を発揮してくれることを期待したいのですが・・・

関連の記事
「新空母フォード級を学ぶ」 →http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-20
「F-35の主要課題」 →http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
「沿岸戦闘艦LCSがF-35化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-09
「映像で学ぶB-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01

ロバート・ゲーツ語録70
(ロシアでの講演で、)軍事官僚制の2つの病巣、つまり兵器システムの継続的価格高騰と納期の遅延、を危惧する点でセルジュコフ露国防相と意見が一致した→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-28

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

米軍戦術核の改修延命に約1兆円 [Joint・統合参謀本部]

B-61 LEP.jpg19日付Defense-Newsが、米空軍が保有する戦術核爆弾「B-61」の改修延命経費に関するエネルギー省隷下のNNSA(National Nuclear Security Agency)の見積もりや、改修計画概要を紹介しています。

見積もりによれば、NNSAが担当する爆弾本体関連が約8500億円で、国防省が担当する「tailkits」が約1500億円となり、合計約1兆円となる模様です

カーター長官は9月26日、戦術核兵器「B-61」だけでなく、戦略原潜やICBMを含めた米軍核戦力が、当初の寿命を10年以上超えて保有されており、「この更新を行わないなら、不安全で、信頼性が低く、効果が不十分になる」「更新するか維持するかではなく、更新するか保有ゼロになるかの選択だ」と述べ、予算確保の必要性を訴えています

戦略原潜やICBM、更には各関連各種施設や新型爆撃機B-21等まで含めると、必要経費は10兆円とも言われていますが、本日はとりあえず戦術核爆弾B-61の更新経費を見てみます

19日付Defense-News記事によれば
B-61 LEP3.jpg●核兵器の使用や運搬手段(艦艇、航空機、ミサイル)については米軍が担当するが、核弾頭の開発・維持・破棄はそのものはエネルギー省隷下のNNSAが担当する
●今年夏までにNNSAがまとめたB-61戦術核爆弾の延命経費は、爆弾関連直接経費が約7800億円で、関連技術や製造経費が700億円である。これとは別に、国防省が担当する爆弾の「tailkits」が約1500億円となり、合計約1兆円と見積もられる

●NNSAは米軍が保有する全ての核弾頭10種類を、5種類に整理統合する「3+2 Strategy」を基に本見積もりを行っている
外部の専門家は、この見積もりは20年以上前から繰り返し行われてきたものだが、2013年当時の見積もりと大きな変化は無く、実施上の新たな問題は発生していないのだろうとコメントしている

●「3+2 Strategy」とは、現有の弾道ミサイル弾頭5種類を3種類(IW-1, IW-2, and IW-3)に集約し、戦術核や巡航ミサイル用の5種類を2種類(W80-4 and the B61-12)に集約する構想である
B-61戦術核に関しては、現有の4種類(B61-3, -4, -7 and -10)を1種類(B61-12)に集約する計画である

次期の核巡航ミサイルLRSOが批判対象に
LRSO3.jpg●米空軍が開発を進めようとしている新しい核搭載長距離巡航ミサイル(LRSO:Long Range Stand-Off)は、戦術核兵器等との重複だとして、以前から議会等から批判されているが、大統領候補のクリントン氏が9月にLRSOへの懸念を表明し、向かい風が更に強くなっている
●先述の専門家は「LRSOの調達コストは2~2.6兆円と見積もられており、米軍核兵器の役割過剰重複の議論に拍車をかけている」と批判的にコメントしている
/////////////////////////////////////////////

Work副長官を始め米国防省首脳部が推進する「第3の相殺戦略」や、その背景にしっかり息づいている「エアシーバトル」の考え方も、確固たる核抑止態勢が維持されていることが大前提にあります。
以前Work副長官は、ミアシャイマーの定義を引用し、核戦力と通常兵器の両輪が重要だと語っていたところです

B-61 LEP2.jpgですから、実質「忘れられていた兵器」扱いになっていた核兵器とその運用部隊は、必要規模を精査しつつ、必ず堅実に維持される必要があります。
一方で、長年放置されてきた付けは大きく、その負担を厳しい予算状況の中で同負担するかが重い課題となっています。

韓国や日本が核武装だと言っても、その経費は莫大で、やはり米国にお願いするのが「右肩下がり」の日本の有力な選択肢です。
クリントンでもトランプでも、核抑止の維持には注目が必要です

戦術核兵器とF-35記事など
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

ICBM後継に関する記事
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

関連記事
「核戦力維持に10兆円?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-09
「次期空母の建造費を削れ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-07

オバマ大統領が「核兵器先制不使用」の宣言準備?
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-07

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース
前の15件 | 次の15件 Joint・統合参謀本部 ブログトップ
メッセージを送る