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通信妨害EC-130Hの後継EC-Xは民航機ベースで [米空軍]

EC-130H2.jpg4日付Defense-Newsが、米空軍が15機保有する通信妨害を主任務とする電子戦機EC-130Hを取り上げ、50歳以上の老朽C-130輸送機をベースにした同機の様子や、後継機検討状況を紹介しています。

4日、特殊作戦コマンドのThomas司令官が上院軍事委員会で、「特定の部隊は、海外派遣と母基地の滞在期間の比率が1対1と最悪の状態になっており、このままでは耐えられない」と、6か月派遣と6ヵ月母基地を繰り返す「一部」の部隊の多忙さを訴えていますが、EC-130Hも「一部」に当てはまると考えられ、対ISIS作戦にあわただしく活躍している様子が伺えます。

ec-130h.jpg一般にEC-130Hは、敵の指揮通信を妨害かく乱したり、偽情報を流す手法で「電子戦」を担いますが、監視追尾レーダーへの妨害機能付加も検討されているようです。

同機の搭乗員13名のうち、4名が操縦や航法を担当し、1名が機体整備員、他の8名で電子戦を担当し、基準では5名が語学専門員の資格を有した搭乗員で構成されます。敵の指揮通信を傍受しながら、作戦を行う様子が想像できます

同機の開発は1983年に開始され、当時輸送機として大量生産されたC-130輸送機の中で、古い機体を改良してを15機のEC-130Hが生まれています

4日付Defense-News記事によれば
EC-130H3.jpg●EC-130Hが導入以降、米軍が関与した緊急事態にはほとんど投入され、コソボ、ハイチ、パナマ、リビア、イラク、セルビア、アフガニスタンで活躍してきた
米中央軍担当エリアには2004年から継続して派遣されており、今はほとんど毎日イラク軍を支援する形で、ISISの通信妨害に当たっている

●現在この任務に派遣されている第43派遣電子戦飛行隊は、1964年と1973年に飛行を開始した年齢50歳のC-130輸送機を改造して使用しており、中東の厳しい自然の中で維持していくのは厳しい仕事だ
●また、最新の電子戦機材を老朽輸送機に組み込んで維持運用するのも骨の折れる仕事

EC-Xを2020年には導入開始したい
●最近米空軍は、この15機のEC-130Hを、2029年までに10機の後継機EC-Xに交代させる決断をした。その計画によれば、2020年末までにEC-Xの1番機が完成することになっている
EC-130H4.jpg米空軍は種々の検討を経て、現存の商用機に電子戦機材を搭載してEC-Xを製造することを決定している。EC-130Hの電子戦機材は「L3 Communications社」が開発製造したものだが、同社の電子戦機材が適応するよう、同社に機体の選定が任せられる

米空軍は2020年から約10年かけてEC-X部隊を編成する計画だが、機体と関連部品や整備機材で約2200億円の経費を見積もっている。
●老朽化した現在のEC-130Hを30年維持する維持経費と新型機導入経費を比較すれば、はるかにEC-X導入が効率的だと米空軍は主張している
●しかし、2011年の予算管理法が規定した予算強制削減の恐れがある中、暫定予算が今後も続けば、少なくとも2017年度時点では、EC-X導入を12か月はあと送りせざるを得ない状況にある
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米空軍では、F-105GやF-4Gがエスコート電子戦機として運用されましたが、EF-111を最後に、米空軍はステルス機の出現により後継のエスコート型電子戦機を設けず、現在はこの「スタンドオフ電子戦機」であるEC-130H 「Compass Call」がメインの電子戦アセットです

EA-18G Clark3.jpg米空軍は2016年度予算要求で、空軍全体の近代化予算を捻出するため、15機保有しているEC-130のうち、7機を退役させる案を提出したが、議会はこの案を却下しました。EC-130は911同時多発テロ以降、中東地域の13カ所に継続的に展開を行っており、作戦投入率が極めて高い部隊となっているからです

米空軍は米海軍のEA-18Gの支援も受けてきましたが、現在ではステルス機の絶対性も失われつつあり、次期制空機PCAを母機としたエスコート型電子戦機導入の方向に向かいつつあります

「米軍の電子戦を荒野から連れ戻す」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-17-1

PCA型電子戦機PEA関連
「PCAよりPEAを先に導入へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-27
「20年ぶりエスコート電子戦機?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-20

その他の関連記事
「ステルス機VS電子戦攻撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
「E-2Dはステルス機が見える?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12

「EA-18Gで空軍の電子戦を担う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-08
「空軍用に海軍電子戦機が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-09
「緊縮耐乏の電子戦部隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-29-1

「MALDが作戦可能体制に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-29-1
「電波情報収集RC-135」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-09
「心理戦用EC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-15

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第5世代機欧州展開一番の教訓:ステルス維持 [米空軍]

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結構、展開してみないと判らないんだ・・
stealth coating.jpg13日付Military.com記事が、米空軍F-35準備室長やF-22飛行隊員を取材し、F-22を中心に第5世代機の海外展開に伴う1番の課題であるステルス性(コーティング)維持について紹介しています。

と言っても、事柄の性質上、細部が明らかになっているわけではありませんが、結構大変そうな雰囲気が伝わってきますので、極めてふっわっとした話ですがご紹介しておきます

13日付Military.com記事によれば
4月15日からの英国を拠点としたF-35の欧州展開と、2015年から海外展開を行っているF-22の経験とを併せ、米空軍はステルス戦闘機の海外派遣に関する維持整備の諸問題への理解を深めた
●これらの経験を元に米空軍幹部は、第5世代機の海外派遣における基地準備の多くは、機体のステルス性を維持するための準備だと認識するに至っている

stealth coating2.jpg米空軍F-35準備室長のScott Pleus准将は、「ステルスコーティング技術に於いて、F-22はF-35より古い技術を使用しているので、その維持により手間がかかる」、「F-35には、空軍用、空母艦載用、垂直離着陸用と、多様な環境を想定したより耐久性の高いステルス技術が求められた」と語っている

●米空軍は、特に2年前のF-22の大西洋横断飛行や海外作戦で多くの教訓を得た。ロシアのクリミア半島併合を受け、2015年にF-22がERI(European Reassurance Initiative)の一環で欧州に初展開したとき、及び2016年に10数機のF-22を欧州での一連の演習のため約1ヶ月間派遣した際の教訓である
●3月にMilitary.com取材チームがティンダル基地のF-22飛行隊を訪問し、匿名ながら多くの操縦者に上記海外展開の話を聞いた。彼らがファーストネームしか明かさないのは、対ISIS作戦に従事している事から安全上の懸念があるからだ

欧州展開の教訓と対策
F-35 3-type.jpg●展開した飛行隊所属の中佐は、「2015年にドイツのSpangdahlem基地に展開した際、全てが不足している現実に直面した。そして6ヶ月後に提出した派遣報告書を元に、F-22やF-35をより良く受け入れるために、魔法のような大金が同基地に投入された」と振り返っている

●同中佐はまた、4月にF-35が初めて展開した英空軍Lakenheath基地でも、展開直前になってステルス維持整備のちょっとした問題が発覚し、受け入れ直前まで対策に追われていたと語った
●整備部隊指揮官のSamは、Lakenheath基地がF-35のステルス性を維持するため、必要な装備を備える必要があったと振り返り、「そこへ展開できない訳ではないし、ステルス性も無くならない。しかしより効率的に効果的に活動するには環境管理が必要なんだ」と語っている

●オバマ政権が開始したERIの枠組みで、今年は約22億円が、欧州の戦闘機受け入れ基地での第5世代機受け入れ施設整備のために準備されており、ドイツのSpangdahlem基地にステルス性修理施設を設ける資金も含まれている
F22gearup.jpg●上記整備部隊のSam隊長は、「米本土のティンダル基地やラングレー基地のような設備が理想だが、その方向に向けた取り組みを行っている」と説明してくれた

●F-22は対ISIS作戦のため中東に展開しているが、米国内ではアラスカとハワイでステルスコーティングの「Upgrades」が行われている。
●ロッキード社のF-22副責任者John Cottam氏は、「ステルス性に大きく影響するのが、つなぎ目やエッジなど機体パネルの接点であり、エンジン空気取り入れ口のコーティングも重要な仕事だ」と述べている

●(F-35よりF-22がステルス維持に手間がかかると述べていた)米空軍F-35準備室長のScott Pleus准将だが、一方で、F-22にだけ極端に手間がかかるわけでは無く、「逆にF-35の維持が簡単かと言われると、そうでは無い」と語った
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抽象的な表現が多い記事で恐縮でしたが、F-22が米国以外で本格運用を開始し始めたのは2015年からで、まだまだ手探りな部分があると言う事でしょう。F-35にも生かせる教訓が得られたような記事になっていますが、そうである事を願います

そう言えば、ステルス機を海外に売却し、同盟国等に運用させるのも初めてですねぇ・・・。いろんな米国流の縛りや規則がありそうですが、諸外国の運用習慣や整備員の気質に合うのかも気になります。
いろんな情報の管理も米国は気になるでしょうねぇ・・・。

kadena-mitinoeki.jpgkadena-mitinoeki2.jpgそう言えば、嘉手納基地にF-22が展開中に「道の駅 かでな」の屋上展望台から同機を観察したとき、機体から薄皮がはがれたように垂れ下がった膜の様なものが数カ所に確認でき、「何じゃこりゃ?」と思ったことがありました。あれが特殊コーティングの一部なんでしょうか???

F-35やF-22の海外展開関連
「展開先はやっぱり英国」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-21
「F-35海外展開訓練発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-15

「真剣にF-22迅速展開を検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-08
「米空軍の欧州派遣予算大幅増」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-08-1
「豪州に12機のF-22展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-14

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米ICBM基地で初めてのオーバーホール修理 [米空軍]

50年間放置してきた「付け」に今から対処中

Minuteman III 4.jpg15日付米空軍協会web記事が、1960年代から使用されている米空軍ICBM基地の施設に対し、使用開始から50年を経て初めてオーバーホール修理が開始され、今後8年間かけて全てのICBM発射施設が点検修理されると報じています

修理対象はICBMミサイル自体では無く、発射施設、弾頭保管施設などが対象で、サイロ内のICBMを取り除いてからしっかりと保守整備を行うようです。
また8年かけて一通り修理した後も、8年サイクルで全施設に継続してオーバーホール(PDM:programmed depot maintenance)を行う事にしたそうです

これまでどうしていたのかが気になりますが、どうやら故障箇所が判明すれば修理する方式だったようで、計画的な施設等の維持計画も無く、壊れるまで使う方式だったようです。
一朝有事の際に即応態勢が求められる装備なはずですが、組織全体の関心の低さから、また厳しい予算の中で全てを後回しにされ、放置プレーされていたわけです

ICBM PDM2.jpg8年前にこのブログを開始する直前に、「核爆弾と知らないうちに爆撃機に搭載して米本土を横断しちゃった事件」や「核兵器部品を誤って輸出しちゃった事件」等が連続発生し、米空軍長官と空軍参謀総長が同時更迭される事態となり、核兵器運用部隊への各種てこ入れが始まりました

米空軍の核兵器運用部隊(ICBMと爆撃機部隊)を一つにまとめて管理監督するため、「GSC:Global Strike Command」を編制したり、ICBMや核兵器運用幹部の人事管理やキャリアパスを見直したり、頻繁に国防省首脳が訪問したりしましたが、「長年誰も顧みず、見捨てられてきた部隊や兵士」で「関連施設は老朽化が激しく、勤務員が士気を保つのが困難なレベル」と空軍首脳が認めるほどの部隊の惨状は、一朝一夕に改善するのが困難なレベルに達していました

部隊監査時の士官による集団カンニング」や「定期的な技量確認試験時の問題漏洩」などの不祥事がその後も続き、ICBM部隊指揮官が空軍長官に対し面と向かって「ここ数年で多くの高官が部隊を訪れ、この部隊が重要だと言って帰ったが、予算面で何の変化も無い」と痛烈に非難するなど、核兵器運用部隊の荒廃振りは、無人機操縦者コミュニティーの惨状や性的襲撃事案の継続続発と並び、米空軍から統合参謀本部議長が生まれない理由の一つと言われています

ICBM PDM4.jpgそんな中でも米空軍は最近、ICBM発射基地の警備警戒用ヘリ「Huey」の後継機選定作業を開始し、提案要求書をまとめる最終段階にあり、70年代から使用しているICBM「Minuteman III」の後継検討にも最近着手しています

また5月に入って空軍参謀総長とGSC司令官は、今後10年間に亘り、全国防予算の5%を核抑止分野に投資すると明らかにし、核兵器運用部隊を忘れない姿勢を示しています

前置きが長くなりましたが、遅ればせながら50年の空白の後に開始されたICBM施設のオーバーホール修理PDMの様子をご紹介します

15日付米空軍協会web記事によれば
●米空軍Materiel CommandのPawlikowski司令官(女性大将)は、8日の週に3箇所のICBM発射基地を全て訪れ、10日には60年代に運用開始後初めてのオーバーホール修理PDMが終了間近の「Malmstrom空軍基地」を訪問して勤務員を激励した
●同基地の他のICBM発射施設や、ワイオミング州の「F.E. Warren空軍基地」やノースダコタ州の「Minot空軍基地」のICBM発射施設は、今後8年間かけてオーバーホール修理PDMを受ける

ICBM PDM3.jpg●同司令官は、従来は故障発生まで使用するスタイルだったが、米空軍の航空機に使用されているのと同様のオーバーホール修理PDMモデルを、ICBM発射施設にも適用すると説明した。
●一方で現状について、使用開始から40年手つかずの部品も存在し、交換用部品が製造中止で存在しない事態も発生しており、PDM要員が発射施設を訪れて修理するだけで無く、対処要領を検討する必要があると厳しい現状を同司令官は明らかにした

●PDMでは、部隊全体の即応態勢が維持できるように順番に修理対象ICBMサイロを割り当て、ICBMを発射サイロから取り出し、発射施設内部の各部品やケーブルを分解して取り外し、摩耗や腐食を確認しつつ交換する作業が行われる。
最初のPDM対象サイロでは多くの困難に直面しているが、以降のサイロPDMに向けたノウハウの蓄積や要準備事項のリスト化に役立っており、8年サイクルのPDM全体計画にもフィードバックする事項が明らかになっている
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ICBM James.jpg「今後10年間に亘り、全国防予算の5%を核抑止分野に投資する」とは、両空軍大将が連名で投稿した5月12日付「Politico」で明らかにした事項のようです。
http://www.politico.com/magazine/story/2017/05/12/why-the-us-is-right-to-invest-in-nuclear-weapons-215132

「5%」が多いのか少ないのか判別不能ですが、以下の関連過去記事で縷々ご紹介してきたように、核兵器の維持管理更新はとってもお金がかかる事業です。
勢いで核武装だ!!!叫ぶ前に、色々考え、お勉強した方が良いと思います。国際社会での負のコストも含め・・・

米軍「核の傘」で内部崩壊
「屋根崩壊:核兵器関連施設の惨状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-23
「核戦力維持に10兆円?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-09
「国防長官が現場視察」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-18
「特別チームで核部隊調査へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-27

「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1
「米核運用部隊の暗部」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-29

NPR(核態勢見直し:Nuclear Posture Review)
「トランプ政権NPRの課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09
「2010年NPR発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-07
「NPR発表3回目の延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-02
「バイデンが大幅核削減を公言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-19

米新政権の国防予算を考える
「規模の増強は極めて困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10

戦術核兵器とF-35記事など
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

ICBM後継に関する記事
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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戦闘機世代間データリンクに新たな一歩 [米空軍]

F-15 Talon HATE4.jpg8日付ボーイング社発表によれば、米空軍が目指すより高度にリアルタイムで作戦状況を共有する将来戦において、大きな課題となっている第4世代と第5世代機間のリンク連接を解決する装置の試験が、F-22とF-15C間で期待された成果を上げたようです

リンクの細部に不案内ですが、「networked family of systems」で任務を果たすイメージを持つ米空軍は、従来の「Link-16」レベルの速度と質のデータ共有では戦えないと危機感を持っており、F-22の「IFDL:Intra-Flight Data Link」とF-35の「MADL:Multifunction Advanced Data Link」を、第4世代機と結びつけたいと取り組んできたところです

ボーイング社はこの課題に、「Talon HATE airborne networking system」を開発して挑んでおり、今回2機のF-15Cに搭載してネリス空軍基地を拠点に試験を行ったようです。

同社によれば、今年後半には更に目標照準能力を高めるため、「先端センサー」を試験に取り込んで装置の能力を確認するとのこと。F-35との試験も今後必要なのでしょうが、頑張って頂きましょう。

8日付ボーイング社発表によれば
F-15 Talon HATE.jpg米空軍とボーイング社は、同社が開発した「Talon HATE airborne networking system」を使用する事で、複数航空機間と地上ステーションが、効率的に保全された通信が可能である事をデモンストレーションする事が出来た
●試験飛行に参加した「Talon HATE pods」搭載の2機のF-15Cは、「Link-16」と「Common Data Link」と「Wideband Global SATCOM」を通じ、情報共有を図ることができ、更にF-22の「IFDL:Intra-Flight Data Link」機能も有効に活用できることを確認した

●米空軍「Talon HATE」計画責任者であるBradley中佐は、「開発試験は終了した。本装置を前線に投入し、作戦行動に直結する情報をより迅速に高品質で提供するだけでなく、空軍が本装置を通じて重要な教訓を得ることを楽しみにしている」と述べた
●ボーイング社の担当副社長Paul Geery氏は、「F-15CとF-22の情報をリアルタイムに融合し、状況認識を保全された環境で共有することを実現出来ことを証明できた」と喜びを語った

昨年7月ACC司令官は世代間リンクを訴え
F-22Hawaii2.jpg米空軍は、F-22とF-35が相互に情報共有でき、更に他の作戦機とも情報通信できるハードウェアのプロトタイプ開発を急いで進めている
2~3年のうちには、何らかの新装備が前線に投入されているだろう。敵情に関する高い質の情報を迅速に意志決定サイクルで共有するこの装備は、敵を撃破する能力の基礎であり、敵に対処を強要するものである

●F-22は「IFDL:Intra-Flight Data Link」を、F-35は「MADL:Multifunction Advanced Data Link」を使用し、この分野にあまり取り組んでこなかった。しかし両機種ともLink-16を使用することから何とかしようとしている
プロトタイプ開発は、IFDLとMADLの間の「翻訳の箱:a box that translates」と、米軍機と同盟国機の間を結ぶ新型データリンクに焦点が置かれている。状況認識を共有するためだ

産業界とパートナー国との精力的な強力で、更に研究機関の努力もあり、期待できる成果が見えてきている。また「翻訳の箱」にも極めて重要な進展が現れている。皆が共通の情勢認識を持てる将来に向けて進んでいる
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この分野では、依然として米空軍と米海軍がどのように協力しようとしているのかよく分かりません
特に対中国正面では、海空軍の航空戦力連携が極めて重要と考えられますが、具体的な話が全くと言って良いほど聞こえてきません

F-15 Talon HATE2.jpg「networked family of systems」で任務を果たし、過去の空中戦アセットのイメージでは無く、「sensor node」のようなイメージで戦闘機や攻撃機を捉えるイメージは海空軍とも似ていると思うのですが、連携の話は聞いたことがありません。中東や欧州の対露正面で忙しいからでしょうか?

ところで・・・航空自衛隊は、なんか考えているのでしょうか? 恐らく、対領空侵犯措置で戦闘機機数や飛行隊数やパイロット数を死守することしか考えていませんから、リンクなど後回しなのでしょうけど・・

米空軍による高度なネットワークへの取り組み
「NCCT活用をレッドフラッグで」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-25
「世代間リンクが鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-18-1
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

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ボーイングが米空軍のF-15C退役案に反撃 [米空軍]

F-15C3.jpg4月17日、F-15を製造維持するボーイング社の同機担当副社長が、Defense-Newsのインタビューを受け、米空軍幹部が盛んに言及するようになったF-15C/D退役案を厳しくけん制しました。

同副社長の主張は、F-15の高い能力、既に延命措置を一部機体に開始しており税金の無駄、延命&能力向上オプションには多様な価格の選択肢があり慎重な検討が必要などです。

また別の視点でDefense-Newsは、F-15退役策がライバルであるF-16とF-35製造のロッキード独り勝ちを招き、軍需産業政策上の問題になることも示唆し、政治レベルの寝技抗争に持ち込む可能性をにおわせています

21日付Defense-News記事によれば
Parker Boeing.jpg●ボーイングのF-15担当副社長であるSteve Parker氏は、米空軍が制空用F-15C等の退役検討について、すでに2030年代まで使用可能にする延命策を開始している中で困惑している様子を示した
●同副社長は、同機の縦型構造材(longerons)を1機1億円で交換するだけで、2030年代まで延命させることも可能だと説明し、「納税者視点でも費用対効果のオプションであり、米空軍が戦力不足を訴える中、周知のF-15能力を提供できる」と訴えた

米空軍軍側は、例えば調達担当のArnold Bunch中将が「老朽作戦機を考えるとき、予算をかけて改修しても、それほど延命できないのであれば改修に値しない」と述べ、新ACC司令官が1機30~40億円の延命策の採否を検討する必要があると語っている
しかしこの金額は最も包括的で高価な改修案で、ボーイング社には他の改修オプションもあると同副社長は語った

F-15C2.jpg●また副社長は、延命改修の一部である同機の縦型構造材(longerons)交換は既に米空軍により開始されており、飛行時間8800時間時点で確認実施され、2026年まで実施されることになっているとも明らかにした
●更に副社長は、F-15がF-16より優れていると主張し、「より早く、より多く搭載し、より遠くで活動でき、長時間空中待機が可能である」と語った。そして「なぜF-16に小さなAESAレーダーを搭載するのか? すでにF-15に搭載した改修費用はどうなるのだ?」と訴えた

●なおボーイング社は来年から、米空軍F-15の 新型電子戦システムであるEPAWSS(Eagle Passive/Active Warning and Survivability Syst)の飛行試験を開始することになっており、また2か月以内に最初の新型演算処理装置を搭載コンピュータに提供開始することになっている
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米空軍はこの副社長の指摘を十分承知しながらも、F-15退役を検討しているのだと思いますが、F-15退役策がF-16とF-35製造のロッキード独り勝ちを招き、軍需産業政策上の問題になる可能性は重い話で、軍事の世界を離れた紆余曲折もありえる課題となりそうです

F-15 JASDF2.jpg繰り返しになりますが、日本にとって米空軍F-15Cの退役は、兄弟機である航空自衛隊が約200機保有するF-15J戦闘機の「維持」に直結しかねない問題でアリ、「America First」で「Buy American」主張前面押し出しのトランプ政権を考えれば、他の日本の産業を守るため国防装備購入で妥協する可能性の高さを思えば、「F-35の追加押し売り」にも容易に発展する事態です

米空軍F-15の関連記事
「ACC司令官:F-15退役やむなし!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-22
「米空軍がF-16延命へ:F-15C退役に弾み?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13
「衝撃:制空用F-15全廃検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23

「現実的で低価格なF-15能力向上案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15
「米メディア:心神よりF-15改修」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-16
「F-15全機の電子戦機材換装へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05

「米空軍がF-15と16の延命検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
「F-15の寿命を2倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-27
「F-16の延命措置300機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-31-1

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サンダバードF-16も延命改修&後継機種はF-35? [米空軍]

GW中のお気軽な話題として・・・

Thunde F-35.jpg25日付米軍事メディアが米空軍アクロバット飛行チーム「Thunderbirds」を取材し、話題のF-16延命&能力向上施策と同部隊の関係やF-16後継機種に関する同チームメンバーの意見を紹介しています。

思いっきり気楽な会話の一部を切り取ったような記事ですので、GW期間のだらだらムードでご覧頂ければ良いのですが、アクロバット用機体にも最新のデータリンクやレーダーが搭載される話や、後継機種に関する話題が興味深かったのでご紹介しておきます

もちろん現場操縦者の発言ですので、何ら信憑性はありませんし、高いレベルで色々な要因が関わってくることは言うまでもありません。ご注意下さい

サンダーバード機体も延命&能力向上改修
Thunderbirds  F-16.jpg●21日、フロリダのティンダル基地で「Thunderbirds」を取材し、同チームの機体(F-16C/D Block 52)も機体寿命延命&能力向上改修を受けることを確認した。
●隊長のJason Heard中佐は、コンピュータ能力向上やレーダー改修は他のF-16の最後になるが予定に含まれていると説明してくれた。4番機の少佐は、気象条件が悪い等の飛行制限下で、Link-16で他機の位置を確認して状況把握すると語った

●一方で、機体の疲労度確認では同チームの機体は良い指標として活用されており、機体寿命延命対策SLEPをF-16の中で最初に受けているとメンバー達は語った。
●なぜなら、演技のためにエンジン推力は他のF-16よりも大きく2.9万ポンド(通常2.1万)で、機体にはマイナス3Gからプラス9Gまでの負荷がかかり、音速を突破し5万フィートまで上昇することもしばしばで、加えて飛行回数が月に30回以上と通常機体の3倍近いので機体への負荷が大きいからである

F-16の後継機にはやっぱりF-35?
Thunderbirds.jpg●長年継続しているF-16もいつかは寿命を迎える。後継機種に関し、現場ではどう考えているのだろうか? F-16程度の機動性を求めることは間違いないだろうが
●米空軍史上最大のプロジェクトで多数機を購入するF-35なのだろうか? 少し小型の米韓共同開発のロッキードT-50の様な機体なのだろうか? 小型だが、アビオニクスをF-16と共有化しているT-50は能力的に問題は無いし、兵站面でも筋は通る

●同チームのメンバー達は、それでも観客は大きな機体を望むだろうと語った。そして隊長は、「間違いなくF-35は機敏な航空機で、素晴らしい能力を備えている。また「戦闘機の語り部」としての位置づけを我がチームに求めるならば、F-35は論理的な選択肢だ」と語った
Thunderbirds2.jpg●そして、「F-35の真に優れたネットワーク性や状況掌握力などは観客からは見えないけれど・・・」と話しつつ、最終的な決定は、他方面からのコスト分析も踏まえ数年後になるだろうと語った

●ある同チームのある操縦者は、ロッキード社が特別性の低いF-35製造に協力してくれるなら(be open to making a less specialized version)、大きな反対や混乱無しに米空軍はF-35を考えるだろうと語り、
●現在のメンバーはF-35や他の戦闘機の訓練を行っていないから(、比較的誰もが操縦に取り組みやすい機体である必要があるだろう)
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後継機に関する「be open to making a less specialized version」の意味するところが良く理解できていません。訳に自信がありません

F-35 Thunderbird.jpgまぁ・・・あの「ずんぐりむっくりのF-35」に少し格好良く塗装しても、あんまり格好良くないのでは・・と思います。

ロッキードチームとボーイングチームの一騎打ちの様相になっている次期練習機T-Xなんかどうなんでしょう??? 機動性は高いし、最新アビオだし、維持経費も安そうだし・・。

でもやっぱり「「戦闘機の語り部」:narrative of a combat aircraft」である必要性があるんですかねぇ・・・

F-16関連の記事
「米軍F-16延命へ:F-15C退役に弾み?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13
「米空軍がF-15と16の延命検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
「F-16の延命措置300機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-31-1

T-X関連記事
「候補チームが続々脱落」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-02

米空軍の将来制空アセット検討
「Penetrating Counter Air検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「2030年検討の結果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-02

「悲劇:F-3開発の動きと戦闘機命派への提言」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18

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ACC司令官:F-15C退役はやむなし!? [米空軍]

F-15C-Arctic.jpg13日、米空軍戦闘コマンド司令官のHolmes大将が米空軍協会機関誌のインタビューで、限られた予算の配分を考えると、次世代制空機(PCA)導入を進めるタイミングで、1機に30億円以上かけてF-15Cを10数年延命させる選択肢があり得るだろうか・・・と苦しい胸中を明かしています

米空軍F-15Cの退役は、兄弟機である航空自衛隊が約200機保有するF-15J戦闘機の「維持」に直結しかねない問題でアリ、「America First」で「Buy American」主張前面押し出しのトランプ政権を考えれば、他の日本の産業を守るため国防装備購入で妥協する可能性の高さを思えば、「F-35の追加押し売り」にも容易に発展する事態である事から大騒ぎしているところです

米空軍F-15Cは230機の大半が州空軍に所属して本土領空保全任務に従事していますが、F-15C退役後にこの役割を担う想定になっているF-16戦闘機300機に対する、延命措置実施を先日米空軍が決定した時点で、実質「F-15C引退」は既定路線なのかも知れません。ただし、引退は早くても2022年からで、その決定も2020年頃になるとの米空軍首脳の言い振りでしたが・・・

20日付米空軍協会web記事によれば
HOLMES4.JPG●最近米空軍首脳がほのめかしているF-15C制空戦闘機の退役については、A-10の「二の舞」で議会の反対で潰される可能性もある。しかし新ACC司令官は13日、遅かれ早かれ、その動きは避けられないとの見方を示した

●Holmes大将は、「最新のF-15Cでも31年前に購入したモノで、真に酷使されている」「機体中心部分への構造的な手入れなしでは、運用を継続するのは不可能と技術者達は言うだろう」「空中分解のリスクを冒して運用する事になる」等の表現でF-15Cの老朽化を語った
●米空軍は、ボーイング社と空軍兵站コマンドから延命のための構造補強費が1機30~40億円で、現状のまま寿命まで維持するには年間1億円程度が必要と伝えられており、Holmes司令官は「現状維持で使用が妥当なラインで、10年延命するのに30~40億円はそう思わない」と語っている

次期制空機PCA導入のために
F-15C2.jpg●そして同大将は、2020年代後半の予算状況が現在と変わる見通しが無く、現在の戦闘機飛行隊数55~60個を維持し、F-35が中心で次期制空機PCA(Penetrating Counterair Air)の導入開始を想定すれば、選択の必要があると語った
●また同司令官は、F-15Cの退役時期は2022年までに決定すれば良いとの考え方もあるが、PCA開発に進む決断をするのであれば、必要経費確保の見積もりを説明する必要があり、戦闘機体制の計画を立てておく必要があると説明した

●また米空軍がF-16能力向上と延命を決断したことについて、より新しく飛行可能時間が多く残っており、予算だけで無く、人的戦力確保の面でも実行可能性があると語った。
●更にF-16は本土防空に適し、新たにAESAレーダーや相互通信能力を付加することで、今後重要になる巡航ミサイル対処にも適応できると語った
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米空軍参謀総長は議会等との関係に配慮して「まだ何も決まっていない」と語る一方で、前線を預かる州空軍司令官や戦闘コマンド司令官は、「F-15C退役はが最も妥当、致し方ない」との思いを精一杯伝えています。

A-10全廃を先送りさせたような形で、米議会の有力議員が反対し、外野の軍事専門家が議会をバックアップする体制となれば別ですが、「F-15C/D」退役の方向は既定路線の様相です

F-15C.jpg米国で捨てられそうな部品や解雇されそうな重要技術者がいれば、日本は確保に走るのでしょうか??? 
必要な戦闘機の機数や飛行隊数の議論に「引火」する事を恐れ、ずるずると意志決定を先延ばしにし、結果として米国から足元を見られ、「言い値」で買わされるようなことがないようにお願いしたいモノです

米空軍F-15の関連記事
「米空軍がF-16延命へ:F-15C退役に弾み?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13
「衝撃:制空用F-15全廃検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23
「現実的で低価格なF-15能力向上案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15

「米メディア:心神よりF-15改修」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-16
「F-15全機の電子戦機材換装へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05
「米空軍がF-15と16の延命検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25

「F-15の寿命を2倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-27
「F-16の延命措置300機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-31-1

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米空軍の新ACC司令官が新たな動きを語る [米空軍]

HOLMES4.JPG13日、約1か月前に就任したばかりの米空軍戦闘コマンド司令官James M. Holmes大将が、米空軍協会主催のイベントで、米空軍の時代に即した取り組みや軍需産業への要望事項を語っています。

まだ就任間もなく、「今週、このブリーフィングを聞いたばかりだが・・」等と状況把握段階にあることを自ら認めていますが、約36万人の米空軍の中で、10万人の規模と主要作戦機1300機を擁する戦闘コマンドの司令官です。
前任者のカーライル退役大将と同様に、今後様々な形でご紹介する人物ですので、「鳴き初め」として取り上げます

指揮所を鍛える「Blue Flag」復活と宇宙との連携
blue flag.jpg過去5年ほど予算と多忙さから実施できなかった、作戦レベルでの指揮中枢を鍛える「Blue Flag演習」を定期的に実施することにする。2年間で3回計画することとし、1年目に1回、2年目に2回実施する方式で繰り返していく計画だ。

●米空軍だけでなく、米軍として「multi-domain」指揮統制の新時代を目指す中、さらに我々は、統合の航空作戦計画と遂行を訓練するだけでなく、サイバーと宇宙脅威への対処を取り込み、米空軍宇宙コマンドと共に訓練を行う
●我がACCと宇宙コマンドは作戦実施上関連が深く、共に問題に対処するシナリオを準備することにした。更にその一環として、実際の演習場だけでなく、バーチャル演習場も活用する予定である

現場ニーズに迅速対処する仕組み
●従来の官僚的で鈍重な意思決定プロセスを改善するため、数か月前から空軍司令部レベルで、主要コマンドの要望事項をバーチャルな手法で承認する「Joint Requirements Oversight Council」の活用が始まっている。「face to face」の時間を削減する取り組みだ。
pentagon2.jpg●この取り組みは、誕生6か月目の新設「Capability Development Council」が仕切っており、意思決定を迅速にし、新技術を兵器システムに優先的に取り込む事を促進するもので米空軍副参謀総長がトップを務めており、一旦トップが意思決定したなら、皆がその実現に向け行動する仕組みだ

●もう一つは、分析官と作戦計画者と装備品要求担当が協力して働く「Air Force Warfighter Integration Center」で、事業の優先順位を煮詰めて努力方向を絞る役割を担う
●これにより、各組織が各予算で1年かけて要求を詰め、その後持ち寄って協議し、結局全体では1~2%の要望だけが取り上げられる時間とアイディアを浪費する仕組みと決別したい
●今週説明を受けたばかりで具体的なことはわからないが、米空軍司令部レベルで懸命の努力が行われているところである

企業へ:現場の声を聴いてほしい
Holmes 6th Gen3.jpg企業のリーダーの皆さんには、少しばかりお願いしたいことがある正式な提案要求になる前の段階でも、現場のニーズや諸問題を聴いてもらいたい
●一般に企業レーダーの皆さんは部下に、正式な要求の形になる以前のアイディア段階で、サービスを提供しようとするなと指示されると思う。しかし、もっと現場の声やアイディアレベルの話を聞いてほしいのだ

米空軍は多くの分野で能力や規模不足に苦しんでおり、対応にアイディアを必要としている。特に多様なドメインのセンサーを連接する分野に、新たなアイディアが必要なのだ。よりよくなる必要があるのだ。
●(同司令官の主要組織のリーダーはパネル討議で、)現有能力とニーズの差が記録されているwebサイトへのアクセスを、承認された企業関係者にも認めようと考えている
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Holmes-ACC3.jpgHolmes新司令官は空軍司令部の作戦計画部長から現職に就いた人物で、空軍全体の状況は広く浅く把握しているのでしょうが、前線を担う部隊指揮官に就任し、現場の実態をまじかに見るにつけ、その切実な現状に苦悩は深く・・・といった感じでしょうか・・・

企業リーダーに対する「現場の声を聴いてほしい」「新たなアイディアがほしい」との叫びにも似たお願いは、そんな苦悩から絞り出されたものではないかと思います。

対領空侵犯措置だけに頭を突っ込み、脅威の変化や本質を視界から遠ざけるダチョウ症候群の我が空軍首脳部は、この米空軍大将と会話できるのでしょうか??? 話がかみ合わないでしょうね・・・。

「Holmes新ACC司令官をご紹介」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-12

「空自OBが対領空侵犯措置の効果に疑問を」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-18-1

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とりあえず「爆弾の母」MOABを学ぶ [米空軍]

MOAB-GBU-43.jpg13日、米空軍が保有する巨大空中爆発爆弾「MOAB:Massive Ordnance Air Blast」が、史上初めてアフガニスタンで対ISIS作戦に使用されたとの報道がありましたので、この「核爆弾以外で投下された最大の爆弾」とか「全爆弾の母:the mother of all bombs」とか呼ばれる爆弾についてお勉強したいと思います。

このMOABは正式名称「GBU-43B」で、「実戦で投下された最大」の爆弾だそうですが、米軍が保有する核兵器以外で「最大の爆弾」ではありません

ちなみに、13日に投下されたMOABは21600ポンドですが、実存する核兵器以外で「最大の爆弾」は30000ポンドの巨大貫通弾MOP(Massive Ordnance Penetrator:GBU-57A/B)で、強固に防御されたイランの地下核施設の攻撃を想定したモノだと言われています(2007年に初試験でボーイングが製造担当)

MOAB正式名称「GBU-43B」のあれこれ
MOAB-GBU-432.jpg●MOABは、それほど強固でない地表目標を広域に渡り破壊することを狙う爆弾で、地中に貫通する能力は無い。従って、広範な地雷原、渓谷、洞窟等に潜む敵や目標に用いられる
●MOABは、当時のサダムフセインを威圧するために2002年当初から開発が始まり、構想から2003年3月11日の最終試験までわずか1年あまりの迅速さで米空軍研究所AFRLで製造完成された。そして同年4月1日に部隊配備されたが、イラク戦争では使用されなかった



長さ10m以上であるため通常の爆撃機には搭載できず、C-130輸送機の後部から物量投下する要領で、パラシュートで搭載台車ごと機外に引き出し、投下後に搭載台車と分離して自然落下する。ただし、GPS誘導装置付の尾翼により、誘導爆弾として使用できる
爆薬2/3とアルミ1/3で炸薬部分が構成されている言われているが、価格や何発保有しているかなど、MOABの詳細は非公開である

MOAB-GBU-433.jpgアフガン派遣米軍のJohn W. Nicholson司令官(大将)はMOAB使用について、「アフガンISISは損害が増え守勢に立たされていることから、防御を簡易仕掛け爆弾IEDやトンネルや塹壕で固めている」「(この様な状況を踏まえ、)障害を取り除き、我が攻勢モメンタムを維持するため、最適な爆弾として選定した」と説明した

●軍事コンサルタント企業Teal GroupのSteve Zaloga上級分析官は、トマホークやJDAMとは異なり、MOABは強烈な炸薬で戦場上空に広範な爆発を発生させることで仕掛け爆弾や地雷を誘爆させ、「広範な地表面から短時間で仕掛け爆弾等の脅威を除去し、同エリアのISIS戦闘員を排除する事が出来る」と解説している
●一方で、深く強固に構築された洞窟や陣地を破壊する能力は無く、小型で弱い洞窟等にのみ有効だろうとも述べている
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MOAB-GBU-434.jpg2003年には完成していたMOABですから、今更アフガンで必要になったから投下したと説明されても白けますが、当然北朝鮮へのシグナルでもあるのでしょう。

実験映像や解説映像が公開されていますが、今ひとつMOABの威力がピンと来ません。週末の報道をフォロー致しましょう・・・

MOABに言及の記事
「シリア化学兵器に?巨大貫通弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-27
「イラン核施設の完全破壊は困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-02

MOPに関する過去記事
「超巨大貫通弾MOP完成か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-18
「シリア化学兵器に?巨大貫通弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-27
「対イラン?巨大貫通弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-16-1

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米空軍がF-16延命へ:F-15C退役に弾み? [米空軍]

再び・・・日本の戦闘機命派よ、どうする?

F-16 AF.jpg12日、ロッキード社が300機の米空軍F-16戦闘機の延命&能力向上措置を米空軍が正式決定したと発表し、契約に入ると明らかにしました。このF-16への投資により、同戦闘機の寿命を1.5倍にし、アビオニクスを改修することで、2048年以降も運用可能にするとの事業です。

この発表を受け、3月22日に米空軍幹部が「検討中」と議会証言した、制空用F-15C/D型約230機を引退させて穴を改良F-16で埋める案が俄然注目を集め、同日、米空軍幹部から発言が相次いでいます。

「3月22日の議会証言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23

なお、米空軍が保有する230機のF-15C(複座D型は約30機)の大部分は州空軍に所属して米本土防衛に当たっており、正規軍所属は嘉手納基地と英空軍Lakenheath基地への配備機だけです。

米空軍参謀総長は「作戦ニーズが高く2020年代まではない」「米空軍アセット全体を総合的に検討して」「F-15とF-16だけの話では無い」等々と慎重に検討中とのニュアンスを強調しましたが、一方で米空軍作戦部長が脅威の変化やF-15C/D型維持が困難になりつつある事を強調するなど、実務レベルでは制空用F-15C/D型に傾きつつあるような臭いを放っています

ロッキードのF-16延命改修発表
F-16 AF2.jpg●12日ロッキード社は、当初の機体寿命が8000飛行時間時間であったF-16に延命&能力向上措置を実施することで、12000時間まで寿命を延ばす措置に関し、米空軍が意志決定をした(authorized)と発表した
●この延命等措置SLEP(service life extension program)はF-16の「Block 40~52」300機を対象とし、2048年以降も運用が可能にする措置で、併せてアビオニクス改修と耐久性試験が含まれている

(まんぐーす注:米空軍はF-16を約950機保有しており、正規軍約570機、州空軍約330機、予備役50機の構成。Block 40~52は米空軍保有の主力部分であるが、300機との数の理由は不明

制空用F-15C/D型引退検討を巡る発言(12日)
Goldfein米空軍参謀総長(Heritage財団で)
F-15C.jpg米空軍は予算に応ずるため、常に全てのオプションを検討しているが、実に難しい作業である。だから皆さんは、時折いろんなオプションの話を耳にするのだ
F-15C/Dに関して何も決断していないし、他の航空機に関しても同様だ。F-15Cは少なくとも2020年まで維持することにも変化は無い

米空軍アセットは、欧州でも、中東でも、朝鮮半島でも高い需要がアリ、ますます高まっている。だから米空軍がどの規模を維持すべきが検討しているところだ
●米空軍が行っている検討は、特定機種と特定機種の比較や代替検討ではなく、国家に求められる任務を、アセット全てを結びつけて如何に達成するかの検討であり、戦闘機から爆撃機から宇宙アセットまでを含めたトータル戦力の長期的検討である

Mark Nowland空軍作戦部長(中将)
F-15C2.jpgF-16を適切に能力向上(AESAレーダー搭載等)すれば、本土防衛用F-15C/Dの任務を引き継ぐことは可能であろう。
●しかし、いずれにしても第4世代機であるF-15やF-16は、将来の厳しい脅威環境では単独で能力を発揮できず、第5世代機に依存しないと任務を果たせないだろう。
欧州シナリオでも撃墜されるだろう。しかし、第5世代機と一体となり電子戦を行い、タイミングやテンポを執り、長射程兵器をすれば、事態は改善される

●州空軍はF-15Cを有効活用しているが、私が2001年当時に操縦していた当時で既に7100時間あまり飛行していた古い機体で、手間のかかる整備作業が必要だった
●Lakenheath英空軍基地で同機を操縦していた頃、同機の頭部が飛行中に折れる事故が発生した。実態として、F-22の方が航空優勢任務をより良く遂行できるし、F-15に可能な延命措置にも限界がある。だから機体全体の扱いを検討しているのだ
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米空軍の検討案は、主に州空軍で本土防空に当たっているF-15C/Dを退役させ、F-22でも補完しつつ、改良型F-16に代替させようとの案です。そしてこの検討案には、F-16を現F-15C配備基地に移動させる経費や操縦者の確保等の課題もあると報道されています。
なおこの検討で、嘉手納基地所属の正規軍F-15Cがどうなるのかは不明です

また、F-15Cの運命が未定の現時点で、300機のF-16延命&能力向上改修が決断された背景は記事からは不明ですが、恐らく、F-35開発&調達の遅れをカバーするため、また米海軍FA-18と同様に、中東での対テロ作戦等で想定以上に機体の酷使が続き、対策を打たないと目の前の任務が遂行できなくなるからでしょう。

F-15 JASDF.jpgいずれにしても、F-15Cの兄弟分であるF-15Jを主力戦闘機とし、F-15Jの後継をどうしようか思案中の航空自衛隊にとって、極めて重大なニュースです。

3月24日付記事の繰り返しになりますが、米空軍による-15C引退検討の重要考慮事項として、米空軍F-15を引退させることで、米国が日本に追加でF-35を購入させる強力カードとなる事を指摘しておきたいと思います

米空軍F-15の関連記事
「衝撃:制空用F-15全廃検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23
「現実的で低価格なF-15能力向上案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15
「米メディア:心神よりF-15改修」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-16
「F-15全機の電子戦機材換装へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05

「米空軍がF-15と16の延命検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
「F-15の寿命を2倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-27
「F-16の延命措置300機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-31-1

米空軍の将来制空アセット検討
「Penetrating Counter Air検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「2030年検討の結果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-02

「悲劇:F-3開発の動きと戦闘機命派への提言」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18

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米空軍作戦機や輸送機の稼働率が異常低下 [米空軍]

F-22Hawaii2.jpg​3月22日の下院軍事態勢小委員会用に米空軍が提出した資料より、米空軍の作戦機と輸送機(combat and mobility aircraft)17機種のうち16機種が健全な水準の稼働率を下回っていることが明らかになりました。

作戦機と輸送機(combat and mobility aircraft)17機種の内訳が報道からは確認できませんが、断片的な報道には、戦闘機、爆撃機、輸送機の機種名が含まれており、主要な米空軍戦力を対象にした統計と考えられます

単純に維持整備予算の不足が原因ではなく、将来を見据えた計画的な稼働率低下もあるようですが、装備老朽化や人手不足など短期的に解決が難しい問題も明らかになっており、米空軍の「足元」を覗き見る機会ですのでご紹介します

3月30日付米空軍協会web記事によれば
B-2takeoff.jpg米空軍の維持整備課長であるMichael Lawrence大佐は、米下院軍事態勢小委員会に提出した資料について米空軍協会の取材に応じ、米空軍の作戦機と輸送機(combat and mobility aircraft)のほとんど全てが健全な稼働率レベルより低い状態にあると語った
●「稼働率」とは、当該機種の何%の航空機が飛行可能で任務遂行可能状態にあるかを示す数値で、その機種の健全性を示す指標と考えられている

●同統計に資料によれば、2016年度最終四半期において、米空軍の主要な17機種のうち、16機種が健全性を示す基準レベルの稼働率を下回ってい
●基準レベルを下回っていても、ある範囲内であれば一時的な変動や誤差として「許容範囲内」とみなされるが、その「許容範囲内」にある機種も16機種中で6機種にとどまっている

●Lawrence大佐は基準レベルを下回った理由は背景には、機種ごとに様々な理由があり一様ではないと説明したが、大きく大別すると3つのタイプに分類されると語った
B-1やB-2爆撃機、さらにF-15Eストライクイーグルは、前線部隊には我慢を強いているが、本格的な敵対者に備え、能力向上や延命対策を行っていることで稼働率が低下している

F-15E-Afgan.jpg2つ目の理由は、米空軍の保有する作戦機の平均年齢が高くなり、各航空機の整備に必要な時間が増え、修理施設で非稼働状態になる時間が増えているためだ
F-22は新しい機体だが、機体表面のステルス措置工程が主原因で、最も低い稼働率46%となっている
●そして3つ目は、整備員の不足である。
/////////////////////////////////////////////////////////////

これ以上の細部は不明ですが、「航空機の老朽化」はF-15、F-16、A-10、B-1、B-2、B-52等々の25年以上使用している航空機が依然中核であることから来ています

「整備員不足」は、A-10を全廃してベテラン多数を含む整備員を、F-35や他機種に配分して整備体制を整える計画だったものが、議会等の強い反対でA-10全廃がとん挫したことが等々の影響が出ていると考えられます
また、民間でも航空需要が拡大しており、パイロットと同様に給与や勤務環境面で魅力が高い民間航空会社に人材が流失していることも考えられます

Pentagon2.jpg以上は「足元」の現状ですが、米軍全体、全米政府機関は5月1日以降の予算が不確定で、「2013年強制削減」の悪夢の淵に再び立たされています。米空軍は現在、強制削減状態になった場合に備え、どの予算を削減するかの検討を行っています

現在の暫定予算が切れる4月末までに、議会で強制削減を回避する何らかの措置や妥協が行わなければ、空軍では飛行時間の大幅削減、施設修理の極限、文民職員の雇用停止、各種プロジェクトの中断等々の「2013年強制削減」の悪夢がそこまで迫っているわけです

「米海軍FA-18の2/3が飛行不能の惨状」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-07

米空軍が整備員確保で苦悩
「整備員不足対処案も苦悩続く」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-03
「F-35整備員確保の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-14
「A-10全廃は延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-22

「航空業界全体で人手不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

5月1日から再び強制削減の悪夢か
https://www.dodbuzz.com/2017/03/25/air-force-cut-flying-hours-math-problem/

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米空軍よ、使い捨て無人機の群れに真剣たれ! [米空軍]

4軍の中で空軍が最も消極的だ。間違いである事を望むが
空軍は間もなく組織文化の変更に迫られるだろう

Roper5.jpg3月28日、米国防省SCO(戦略的能力緊急造成室)のWilliam Roper室長が米空軍協会ミッチェル研究所で講演し、関心が高まっている使い捨て無人機の群れの使用に関し、4軍の中で米空軍が最も消極的だと皮肉たっぷりに語り、ハイエンドの戦いでの「使い捨て&群れ」の重要性から、米空軍は早晩考え方の根本的変革を余儀なくされるであろうと批判的に訴えました

つまり有人機の機数やパイロットのポスト死守のため、無人機に消極的すぎるとの批判でしょう。航空自衛隊に対しては、この10倍強い口調で非難しても良いくらいですが・・・

米空軍協会は米空軍の応援団で主要軍需産業や空軍OBで構成され、ミッチェル研究所は米空軍の主張を下支えする「サポーター」の様な視点で研究を行うシンクタンクです。
従って、米空軍に対してあまり批判的なことを言う事は無く、やんわり提言する程度が多いのですが、あえて厳しい視線を持つSCO室長を招き、気合いを入れる必要を感じたのでしょう

Roper55.jpgなおSCOは「Strategic Capabilities Office」の略で、最新の技術や戦いのコンセプトを、鈍重な国防省の調達プロセスを「すっ飛ばして」でも迅速に装備に反映して部隊に届けようとの機能を持った、国防長官直属の組織で、カーター前国防長官が実質立ち上げた組織です
各軍種にも同様の役割を持つRCO(緊急能力造成室:Rapid Capability Office)等が立ち上がっており、

3月29日付Defense-Tech記事によれば
シンクロして機動し、戦闘機の前方を群れをなして飛ぶ、使い捨て航空機のイメージと、その重要性をRoper室長は訴え、消極的な米空軍に対し警鐘を発した
●(米空軍の従来の考え方とは異なり、)カオスな考え方だと思われるかも知れないが、米空軍は想定しているよりも早期に、この無人機コンセプトを受け入れる必要があると訴え、「単独で別々の検討でなく、チームを形成すればより高い結果が得られるだろうし、将来的に検討を発展させるにも有効だ」と同室長は語った

Roper.jpg●しかし同時に、皮肉なことに4軍の中で米空軍が一番、この技術の導入に消極的であると訴え、「間違えであれば嬉しいのだが、米空軍では使い捨て無人機の群れ検討が困難に直面している」と指摘した
●そして「現有アセットの全てが高価すぎるが、これは離陸したモノは帰還しなければならないとの前提に立っているからだ」、「ライフサイクルコスト議論で調達が鈍重になっている」、「ハイエンドの戦いを想定している」とも説明した

●更に、これまで使い捨てアセットの概念がなかった米空軍にとっては、組織文化の変更は困難だろうが、これまで問題なかったとは言え、アセットを守り、維持し、支えていくのは大きな負担である。何かを捨てる発想も悪くない
●例として、DARPAとSCOが空軍とも協力しつつ進めている「Avatar」があり、旧式戦闘機を無人機に改良したモノやUAVを、有人戦闘機に先行させて強固に防護された敵空域へ侵攻させるイメージを語り、「少なくとも戦いの初期段階では、操縦者の安全を考え、無人機に困難な部分を担わせるべきだ」と説明した

米海軍は今年1月、FA-18から103機の小型無人機を射出し、群れとして運用する実験を行っている。米空軍も2014年に、F-16から無人機投下の実験いる
米空軍は昨年5月、「小型無人機の将来計画:Small Unmanned Aircraft Systems Flight Plan」を定め、今後20年間を見据えてつつ、小型無人機の群れを既存の諸事業に盛り込むことを示唆している

Roper2.jpg●Roper室長は、空軍は文化の変革をより早く迫られるだろうと述べ、冷戦時代に米空軍はアセットの長期使用を想定したが、米軍は永久にその考え方を続ける事は出来ないとし、ハイエンドからローエンド紛争まで、無人機の群れ活用等に舵を切る必要があると訴えた
●そして、仮に米空軍がその方向を選択せず今日の状況を続ければ、世界はその様子を見逃さず、敵はその隙を突くだろうと訴えた
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新政権の下でSCOが生き残るのかも気になるところですが、日本への影響も心配です。というか、日本が反応できるのかが心配です

日本でも、「策源地攻撃」とか「敵地攻撃」とかの話題が出始めていますが、戦闘機飛行隊と戦闘機の数を維持する事しか考えず、ダチョウよろしく脅威の変化から目を背け、有事の運用を全く考えてこなかった航空自衛隊は、この講演をどのように捕らえるのでしょうか?

Rethinking Seminar.jpgF-15CやDを全廃して改良型F-16に役割を移管する案が飛び出したり、THAADの押し売りだったり、無人機の群れの話だったり・・・玉石混淆、米国の様々な方面から、様々なアイディアや泥舟やジャブが今後も飛んでくるでしょう

受け身で受動的にその都度検討していては、政治サイドや外交サイドの押し切られてしまいますよ・・・。自らがしっかりした脅威認識の基、世界の軍事技術動向を押さえつつ、財政状況や日本の優先施策も視野に入れつつ、あるべき姿を持っていないと、流されて流されて、組織がバラバラになってしまいますよ・・・既にその兆しが見えていますが・・・

関連の記事
「米海軍が103機の無人機群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1
「無人艇の群れで港湾防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-19
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

「米空軍検討:F-15C引退でF-16が補完」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23
「米空軍が小型無人機20年計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-18

「国防省戦略能力室SCOの主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-10
「カーター長官のSCOアピール」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-03

米空軍や陸軍のRCO
「米陸軍もRCO設立」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-01
「次期爆撃機の要求検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-07
「謎のRQ-180」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-09
「謎の宇宙船X-37B」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-12
「国防長官がMC-12工場激励」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-02

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B-21 Raider次期爆撃機の状況 [米空軍]

B-21.jpg2015年末に機種選定結果が発表され、その後敗者からの不服申し立ても2016年2月末に却下され、Northrop Grumman社が担当することで決着した米空軍の次期爆撃機「B-21 Raider」に関し、13日の週に久々の動きがあったようですのでご紹介します

2020年代半ばに運用開始予定、強固な防空網を突破可能な性能、1機約600億円($550million)、80-100機製造、無人機もあり得る(正式にはoptionaly manned)、既存成熟技術を活用して開発リスクを避ける等々の方針で進められるLRS-B計画のB-21ですが、機種選定後は秘密のベールに包まれています

依然として基礎的な「PDR:preliminary design review」段階のようですが、F-35やKC-46Aと並ぶ3大重要事業ですので、忘れない程度にフォローしておきます

「80-100機製造」からの上振れ変更
LRS-B NG.jpg● Wilson米空軍副参謀総長が下院軍事委員会に提出した証言文書によれば、機種選定段階では「80-100機製造」と言われていたが、米空軍としては「最低100機」を要求することが現在のスタンスであると明確にしている
米空軍報道官も同文書の要求機数を米空軍のスタンスだと追認し、同爆撃機の要求元である米空軍「Global Strike Command」の要求に基づき、2016年春ころに空軍として要求機数の正式な変更を決定したと語った

●昨年7月、同コマンド司令官のRobin Rand大将が講演で、「最低限100機で1機たりとも欠けることは許容できない。軍事的観点からの譲れない要求数だ」、「地域戦闘コマンド司令官からの要求や現在の任務状況から見ても、現在保有する爆撃機数より少ない機数で、任務を遂行することなど不可能だ」と語っていた
●米空軍報道官も「100機との要求数は、天井ではなく、最低限の機数である」と表現している

2回目のPDRを3日間で実施
Bunch4.jpg●16日、国防省の調達部門で米空軍制服組のトップであるArnold Bunch Jr中将は講演で、B-21計画における2回目の「PDR:preliminary design review」を3日間かけて実施し、国防省と米空軍関係者、すべての関連企業が現状と今後の予定を確認し、細部設計に入るシグナルが発せられたと表現した
●同中将はまた、「計画が再び勢いを得た」、「全てが準備完了であることを確認した」、「基礎的レベルでの全ての参入企業の融合検証が完了した」とも表現した

●Bunch中将は「米空軍はすべての関係企業の進捗具合を詳細にモニターし、期限に間に合うか注視している」と述べ、次の節目は「CDR:critical design review」だと語ったが、その時期については言及しなかった
●同中将はB-2爆撃機計画を振り返り、「もっと透明性を確保すべきであった」と述べ、議会や国民に対し、いきなり完成機の驚くような価格を披露するようなことは避けるべきだ語った。

●そして、全ての手段を活用し、どのように情報を明らかにするかを情報機関や企業や国防省等みんなで慎重に見極めて行くことが重要だと表現した。
●一方でB-21に関しては、「これまで我々は相当オープンに情報を公開してきた。したがって今後は当面の間、詳細を公表する予定はない」と付け加えた
//////////////////////////////////////////////////////////////////////

次期爆撃機LRS-B計画では、ず・・・・・っと「Optionaly Manned」と要求性能が語られ、文字通り読めば「有人機もオプションとして検討する」との意味なのですが、約1年前に機種選定が終結したころからは、「当面、無人機は考えない」と米空軍高官が発言するまでに「無人機オプション」は後退しています

機種選定に入る前には、統合参謀本部で装備品要求を取りまとめる副議長(海兵隊大将)が、「誰一人として、私に爆撃機が有人である必要性を教えてくれない」、「核任務に有人型が必要だと言うなら、ICBMに有人型があるのか?」と記者会見で憤慨していました。

「次期爆撃機に有人型は不要」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-16-1 

3-Bomber.jpgそれでもほふく前進するように、「Optionaly Manned」から「当面、無人機は考えない」まで持ち込むのですから、世界の空軍操縦者に共通する「職域防衛根性」は大したもんです

爆撃機の操縦者ですらこの有様ですから、戦闘機パイロットはもっとすごいですよ。日本でも、軍事環境の変化も無視して、飛行隊数と戦闘機機数だけを死守することを目的にしている戦闘機パイロットが権力を握っていますから・・・

LRS-B関連の記事
「B-21に名称決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-27
「敗者の訴え却下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-17
「敗者がGAOに不服申し立て」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-07

「結果発表と分析」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-28
「意図的リーク?LRS-B概要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-07
「次期爆撃機に有人型は不要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-16-1

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米空軍が検討:F-15C引退でF-16が穴埋め案 [米空軍]

米国の脅しか? さぁ日本の戦闘機命派はどうする?

Rice ANG2.jpgWest.jpg22日、米下院軍事委員会の即応態勢小委員会で、米空軍幹部が予算不足克服のための資源有効活用策として、制空戦闘機F-15CとDを退役させ、改修したF-16に任務を代替させる案を検討していると明らかにしました。

あくまでも検討段階で決定事項ではなく、その計画が実行されたとしても、F-15C等の退役が始まるのは早くて2020年度以降との検討案らしいですが、A-10退役案を議会に潰された米空軍は、経費捻出のため様々な検討を行っているようです

驚いた議員が、F-16で代替できるのか? 機数や能力不十分じゃないか?と質問しているのは当然として、パイロット不足が深刻な中で操縦者のやりくり等々に一杯疑問があるのですが、米空軍幹部は「Overall, we will be OK」との直感的回答をしています

日本でも米国でも、戦闘機必要数の算定基準など、極めて恣意的で後付け理論なんだなぁ・・・としみじみ感じた記事でもアリ、米空軍F-15Cの兄弟分F-15Jを航空自衛隊が使用している関係もあり、とりあえず報道をご紹介します

22日付AirforceTimes電子版によれば
Rice ANG.jpg●22日の同小委員会で、Joe Wilson委員長の質問に答え、州空軍のScott Rice中将は、計236機の制空戦闘機F-15CとDを経費削減のため退役させ、F-16にその任務を負わせる検討を行っていると回答した
●同委員会の委員であるMartha McSally議員が、本検討について米空軍の作戦副部長であるScott West少将に確認したところ、同少将は何も公式に決定されていないと説明しつつも検討自体は認め、更にF-15Eストライクイーグルは検討対象外だと述べた

(まんぐーす注:2016年度当初現在で、F-15C型とD型(C型の複座型)の保有機数は、正規軍97機と州軍171機の計268機であり、Rice中将の述べた236機は正規軍と州兵双方のF-15の大半を指しているモノと推測。ちなみにF-16戦闘機は、正規軍570機と州軍335機と予備役56機の計961機である)

●またRice中将は、F-15の穴埋めをするF-16にはレーダー改修を行う事になると説明したが、本計画全体の実施可否については2017年中に結論は出ないとも述べ、F-15の退役は早くても2020年からになると語った

●Wilson委員長は、F-15の空対空ミサイル搭載量が8発に対し、F-16が6発である事、また機関砲は共にM-61A1だが、弾薬数が940発と500発など、F-15と16は能力が異なる航空機であり、制空能力が落ちるのではないかと問いただした。
●これに対しRice中将は対応可能だと答え、「如何なる戦力構成の変更にもリスクは伴うが、穴埋めをするF-16には能力付加を行うことから、即応態勢や能力に変化はあるものの、全般的に見ればwe will be OKだ」と述べた

West2.jpg●McSally議員は納得せず、F-16は有能な「10種競技の選手」だが、レーダーの能力向上を行っても空対空能力はF-15には及ばないし、戦闘機パイロット不足が問題視される中、F-15からF-16への機首転換訓練による空白時間等を慎重に考慮して判断する必要があると強い懸念を表明した
West作戦副部長はこの懸念を否定せず、装備の改修等は迅速に行う必要があると発言している

●なお米空軍のAnn Stefanek報道官は小委員会でのやりとりに関し、あくまでも検討中の事だと強調し、米空軍はA-10退役を検討して提案したが、実現しなかった例として挙げた
●そして、米空軍は常に将来態勢を検討しており、具体的に予算要求されるまでは、あらゆる選択肢を検討していると説明し、検討中だからと言って実際に実現するかは別問題だと強調した
////////////////////////////////////////////////////

F-15は機体寿命上で、まだまだ使用可能な状態にあります(少なくともちょっと補修するだけで、20年ぐらい機体はOKでしょう)。そんなF-15を米空軍が維持しないとなれば、航空自衛隊や他国のF-15戦闘機の維持に甚大な影響が出ます。多額の部品調達費用や技術支援量を搾取される可能性が高まるからです。そしてF-35を追加で買わされる可能性が高まります

F-15 upgrades.jpgまた日本にも提案されていると報道されている「F-15 2040計画」なる延命改修提案も吹っ飛ぶ関係国揺さぶり効果大の発表でもあります

米空軍がF-15破棄とF-16による代替案を持ち出したのは、機種数を削減して維持運用経費を削減したい思いもあるのでしょうが、同盟国へのF-35追加売り込み作戦の一端ではないかと勘ぐりたくもなります

さぁ・・航空自衛隊の戦闘機命派の皆さん、どうしますか???

F-15の関連記事
「現実的で低価格なF-15能力向上案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15
「米メディア:心神よりF-15改修」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-16
「F-15全機の電子戦機材換装へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05

「米空軍がF-15と16の延命検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
「F-15の寿命を2倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-27
「F-16の延命措置300機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-31-1

米空軍の将来制空アセット検討
「Penetrating Counter Air検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「2030年検討の結果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-02

「悲劇:F-3開発の動きと戦闘機命派への提言」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18

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欧州への米空軍派遣や訓練を増加へ [米空軍]

太平洋空軍より欧州空軍の方が活発な印象ですねぇ・・・

Wolters2.jpg3日、米空軍協会の「Air Warfare Symposium」で欧州米空軍司令官Tod Wolters大将は、予算が大幅に増額されたことを受け、欧州へのローテーション派遣戦力を増強すると述べました。
また同時に、2017年の欧州での演習を前年比3割増にするとも明らかにしました。

これは、2017年度予算の「European Reassurance Initiative funding」に「大幅な増額:significant boost」が認められたからで、この施策がトランプ政権による判断なのかは不明ですが、従来の路線の拡大です

先日、太平洋空軍司令官の同イベントでの発言をご紹介しましたが、アジア太平洋エリアではこの様な景気の良い話は出なかったように記憶しております・・・。

8日付米空軍協会web記事によれば
ERI4.jpg●3日、Tod Wolters欧州米空軍司令官は、対ロシアのための欧州地域の戦力強化策である「European Reassurance Initiative」予算が大幅に増加されたことを受け、米空軍の欧州へのローテーション派遣を増加すると語った

●派遣、つまりTSP(theater security packages)の増加数について同司令官は、「陸軍のbrigade combat teamの導入数と同じ数だ」と説明した
●なお米陸軍は2016年11月、欧州における「大西洋の決意作戦:Operation Atlantic Resolve」を支援するため、2個旅団から約5700名を欧州に派遣すると発表している

●同司令官はまた、「複数の国から地上部隊が、バルト3国各国とポーランドにローテーション形式で派遣されることを素晴らしいと思う」、「これらの派遣により、我々米軍が多様なドメインで多様な能力発揮を確認し、地域同盟国等との相互運用性を確認できる。これまでよりその機会が増えることになる」と歓迎している

同日付の別の記事は
Wolters3.jpg●またWolters司令官は、欧州米空軍はロシアの活発化に伴い、地域での演習を着実に増加させてきており、2015年から16年には3割の増加、そして16年から17年にも3割増加させる計画である。
●そして演習の重点ポイントの一つとして指揮統制に言及し、「欧州アルプスより南部を担当するスペインのTorrejonにあるNATO連合航空作戦センターと、北部を担当するドイツのUedemの同作戦センターと、米軍が運営するドイツRamstein空軍基地の航空宇宙センターが、作戦ピクチャーを共有し、堅強であることだ」と語った
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この発言だけから、太平洋空軍より欧州空軍が重視されているとは言えません
アジア太平洋地域では、爆撃機のローテーション派遣CBPが継続して行われており、F-22も頑張って豪州や日本や韓国に顔を見せています。

TSP.jpgしかし如何せん、戦闘機の展開先がアジア太平洋地域では極めて限定されており、フィリピンやタイは極めて受け入れに消極的で、ベトナムもまだその状態ではありません。インドネシアもマレーシアからも、そんな雰囲気は感じられません。ブルネイには、調査団が赴いてそれっきりでは・・・

米空軍は根拠となる基地の新規開拓や、設備不十分な飛行場を活用する検討を行っていますが、明るい話はありません

日本には地方空港も併せるとそれなりの数の飛行場がありますし、米シンクタンクの研究でも活用を訴え声はありますが、複雑で多様な装備を抱える飛行場ですから、恐らく脆弱性を克服できないのでしょう・・・山ほどシミュレーションを行っている米国の研究者からも、そんな声は盛り上がってきません

元気が出ませんねぇ・・・。花粉症が原因でしょうか???

米空軍戦力のTSP等ローテーション派遣
「空軍F-35が今年太平洋軍エリアに展開予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-22
「豪州に12機のF-22展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-14
「欧州にもTSP派遣か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-14
「F-22嘉手納派遣はTSP」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-17
「アジア版Checkered Flag」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04

米空軍は中国の攻撃に備え
「空自も真剣になれ!米空軍F-22の迅速展開検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-
「テニアンをグアムの代替に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-16-1
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1
「グアムの抗たん性強化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
「グアムで大量死傷者訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08-1
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「在沖縄米軍家族の避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21
「嘉手納基地滑走路の強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

「Wake島へ避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04-1
「テニアンで作戦準備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-05
「ブルネイの飛行場を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-14

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