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危険な民間ドローンへの対処権限をくれ! [米空軍]

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HOLMES4.JPG11日、米空軍協会のイベントで講演した米空軍戦闘コマンド司令官(ACC)Mike Holmes大将は、7月3日の週に連続して発生した民間小型無人機の空軍基地への侵入と空軍戦闘機との異常接近事案への強い懸念を示し、米軍に危険な民間無人機の撃墜や無効化権限を与えるべきだと訴えました

現時点では、細部は非公開ながら、米軍の核兵器関連施設に対する民間ドローン接近には、軍の施設管理者にある程度の対処権限が認められているようですが、その他の軍施設については「許可なく5nm以内に近づくべからず」との米連邦航空局FAA規則が存在するだけで、違反したドローンへの対処権限は不明確なようです

このような問題は、民間セスナなど小型有人機への対処規定を、そのまま小型ドローンにも適応していることから生じていますが、セスナ機などは比較的追跡や操縦者の特定が容易ですが、小型ドローンの場合は困難であり、小型ドローンによる基地攻撃の恐れも決して杞憂ではありません

Mike Holmes戦闘コマンド司令官の訴え
Holmes-AFA.jpg7月3日の週のある日、2件の事案が連続して発生した。一つは基地の警備員が基地ゲート上空を飛行する無人機を発見し、同機が航空機待機エリア上空をしばらくの間飛行した後、ほぼ同じルートを戻って基地外に飛び去った事案である。この様な無人機に対し、私は何ら対応することができない
●もう一つは、同じ日に、無人機がF-22に接近し、あわや衝突寸前にまで至った事案である。この事案においても、ACC司令官には、ほとんど対処権限が与えられていない

軍司令官に何ら権限が与えられていない背景には、民間ドローンが小型有人機と同様の扱いを受けていることがある
●しかし小型有人機が規則を犯して軍基地上空を飛行したなら、容易に追跡され、FAAから免許をはく奪される等の処罰を受けるが、小型ドローンの操作者を特定することは極めて難しい

small drones.jpg想像してほしい。誰かが小型兵器を搭載した数百機の無人機を操作し、F-22エンジンの空気取り入れ口に向け飛行させることをこのような攻撃に対処できる権限が必要なのだ
●本件に関し米空軍報道官は、軍隊は自己防衛の権限を有しており、この考え方は小型無人機にも適応されるべきで、一般国民が無人機を安全に活用する権限を害することなく、米空軍は対処オプションを拡充する法的解釈拡大を追及している、とコメントしている

核兵器施設には特別規定が
昨年9月、米空軍の核兵器を管理するGSC司令官Robin Rand大将が核兵器施設への無人機接近の問題を訴えたことを受け、同関連施設に関しては軍司令官に対処の法的措置がなされた模様
●具体的にどの程度の権限が許可されたのかは明らかになっていないが、今年4月にJohn Hyten米戦略コマンド司令官は議会で、ICBM発射施設や戦略原潜基地周辺などを飛行するドローンへの対処規定を定めたと証言している

●米空軍ACCは、核施設を対象とした規定の適用範囲拡大を米空軍司令部に要請する予定で、現在FAAなど関係機関と協議を行っていると司令同官は説明した
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他のメディアによれば、ACC司令官はいきなり撃墜したいと主張しているわけではなく、例えばドローン操作電波を妨害して強制着陸させたり、捕獲して調査したりと段階的な対処も考えているようです。

small drones3.jpg自衛隊は大丈夫なんでしょうか? 民間飛行場なんかも安心できないと思います。・・・でも、首相官邸の屋上に小型ドローンが着陸しても、緩やかな法律ができる程度ですから、人命にかかわるような事案が発生しない限り、次のステップは難しいのかもしれませんねぇ・・・

自分は関係ないや・・と考えているまんぐーすのような人間が、危ないのかもしれませんね

無人機対処装備の関連記事
「米空軍がイスラエル製を17億で」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-28
「DroneDefenderをご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1

「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

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ACC司令官:規模が大き過ぎ小さくなっている [米空軍]

Holmes-AFA.jpg11日、米空軍戦闘コマンド(ACC)司令官のHolmes大将が米空軍協会のイベントで講演し、現在の米空軍は予算規模に比して航空戦力の規模が大きすぎ、かえって即応態勢を維持できない飛行隊を生んでおり、また新規装備品調達に長期間要して購入コストを引き上げる結果になっていると訴えました

そしてこの様な現状を打破するため、強制削減の恐れを除去して「(長期計画が可能となる)予測可能な予算」体制と、旧式の第4世代作戦機の早期退役を要望すると語りました

同司令官はまた、同コマンドの航空機の平均年齢が「29歳」(空軍全体では27歳)と急速に高齢化が進んでいることに危機感を訴え、上記の施策により少しでも機種更新や装備近代化を早期に進める必要性も訴えています

12日付米空軍協会web記事によれば同司令官は
F-15C.jpg●具体的には2つ要望事項がある。将来の見通し立つ予算環境を整え、長期的計画に基づく予算編成をさせて欲しい事が一つ。もう一つは与えられた予算規模に応じた適切な規模の空軍にする柔軟性を与えて欲しいということだ

●現状では、2~3年で完了しなければならない装備調達を、予算不足から10年かけて行う事で、時代遅れの装備を高いコストで導入することになっている。とても最善の道とは言えない
●また、空軍戦闘コマンドは成長しなければならないが、予算が不足して出来ていない。旧式の第4世代航空機を早期退役させ、維持整備に費やしている予算の有効活用を考えるべきだ。現在は、予算規模に比して規模が大きすぎ、即応態勢を維持できない飛行隊が存在している。

A-10 4.jpg●現在ACC隷下には55個の飛行隊があるが、僅か32個飛行隊のみが正規空軍で、残りは予備役の状態にある。あまりにも規模が小さく、前線地域コマンド司令官の要望に応えられない
与えられた予算で維持するには規模が大きすぎるのであり、旧式の装備を何時どうするかについて検討している

●近い将来を見据え、具体的にはA-10攻撃機、F-16 Block 30戦闘爆撃機、F-15C制空戦闘機を候補機首として早期退役を検討している
●聴衆の皆さんは既に察しておられるかも知れないが、私としてはF-15Cの早期退役が良い選択だと考える。同機の機体年齢や維持運用経費、また大規模改修しなければ10年程度しか今後使用できない事を考慮しての考えである

年間200機購入していた時期もあった
ACC所属航空機の平均年齢が「29歳」(空軍全体では27歳)である事を踏まえれば、新しい航空機の導入も必要だ。
1991年には米空軍全体で1年に500機も購入していたが、今は年間100機程度に落ちている。ACCで見れば、1991年に200機購入していたモノが、今は平均20機だ。

T-X trainer3.jpg●米空軍は軽攻撃機(light attack airplane)の導入を前向きに検討している。「24 PAA(Primary Aircraft Available)飛行隊」を考えている
●この夏に予定する候補機のデモ飛行や試験で性能が確認できれば、道半ばの対テロ戦など備え、パイロット養成にも有効だろうし、対地支援や緊急事態支援任務をF-35やF-16より低コストで遂行できる

F-35調達ペースも上げて
2018年度予算案で米空軍は46機のF-35を要求しているが、年間調達機数を60機にまで引き上げたい。財政的にも不可能ではない数字だ。理想の世界(best-case world)なら年間80-100機購入だ
●更にACC保有機体の高齢化が進んでいることを踏まえれば、戦闘機(F-35?)を年間150機、無人機を20-25機欲しい。米空軍には、戦闘機でなくF-35のような「weapon system」が重要である
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HOLMES4.JPGA-10退役を議会に潰され、次の手はF-15C退役しかないとの悲痛な叫びでしょう。繰り返し言いますが、日本のF-15Jの維持と直結する話だと思いますので、注意致しましょう

ところで、軽攻撃機の規模に関する「24 PAA飛行隊」との表現が、何機程度の導入を意味するのかよく分からないのですが、数百機のイメージかも知れません。どなたかご存じですか?

ところで、米空軍関係者は作戦機の話ばかりしますが、彼らから「クロスドメイン」とか「マルチドメイン」との言葉を聞いたことがありません

米空軍関係者が口にしないかぎり、航空自衛隊関係者が口にすることはないのでしょう? でも日本の軍事環境は、基本的に外に出て戦う外征軍たる米空軍とは異なるはずです。だから日本では、当然「クロスドメイン」とか「マルチドメイン」の視点で議論されるべきだと思いますが・・・

Holmes司令官の発言
「F-15Cの早期退役やむなし?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-22
「ACCの新たな取り組み」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-15-1
「Holmes司令官の経歴など」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-12

米空軍F-15の関連記事
「米空軍がF-16延命へ:F-15C退役に弾み?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13
「衝撃:制空用F-15全廃検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23
「現実的で低価格なF-15能力向上案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15

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データ共有や融合を支えるBACNとは [米空軍]

BACN2.jpg6日付Defense-Techは、中東の「とある国」に所在する非公開の米空軍戦力展開基地を訪問して取材し、対ISIS作戦を支える最前線で、RQ-4グローバルホークの一種が情報ネットワークのハブ(BACN)として極めて重要な役割を果たしている様子を報じています

朝食に卵と共に供されるベーコンと同じ発音のBACNは、「Battlefield Airborne Communication Node」の略で、RQ-4のBlock 20に通信中継機材を搭載した形態の「E-Q4」が、この役割をイラクやシリア上空でほぼ常時継続的に行っている模様です

BACN.jpgアフガンでは同様の任務を、 ビジネスジェットのE-11A Bombardierに機材を搭載して使用している模様で、対ISIS作戦同様に、欠かせない役割を担っているようです。
作戦運用にかかわることで詳細な記述はありませんが、「低高度を飛行する通信衛星のようなもの」と表現されるBACN機の様子をご紹介します

6日付Defense-Tech記事によれば
RQ-4 Misawa.jpg●BACN機材は、各種データを敵脅威が厳しい空域で作戦する操縦者たちに放送方式で提供することにより、「見通し線外:beyond-line-of-sight」での活動時に状況把握を向上させる意味で、操縦者たちの命綱となっている
●同基地に展開する第380展開航空団の司令官Charles Corcoran准将は、「BACN機材を搭載したグローバルホークが24時間体制でシリア上空に在空しており、我々の作戦を支えている」と語った

●BACNはNorthrop Grumman製で、(遠距離や見通し線外の)データリンク間の通信のギャップを埋める役割を果たし、同准将はこれを「低高度通信中継衛星」とか「個人用携帯電話通信中継タワー」と解説してくれた
●同戦域にはRQ-4・Block 20 にBACNを搭載したE-Q4が2~3機配属されており、データリンクの中継のほか「UHFやVHF無線通信の通信距離の延伸」を担っていると同准将は説明した

BACN3.jpg●Block 20にBACN機材を搭載したRQ-4は引っ張りだこで、米空軍は5月にBACN搭載グローバルホークE-Q4Bを追加発注する契約を約40億円で結んだところで、2018年5月には完成する模様である

●なお、RQ-4のBlock 30は、光電センサー、赤外線センサー、SAR(レーダー)、SIGINTセンサーを搭載し、 Block 40はSARとAESAレーダーを搭載し、対処に余裕のない移動目標情報を収集する。
●またRQ-4は2014年に、連続無給油で34.3時間の連続飛行記録を更新している
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敵の攻撃兵器の射程が伸び、我の航空アセットにより長い航続性能と兵器搭載量が求められる将来、更に衛星の脆弱性が叫ばれる今、BACNのような「プロが求める装備」がクローズアップされるのでしょう。

RQ-4 1.jpg日本もグローバルホークを「たらいまわし」にしていないで、こんな使用法も検討してはいかがですか?
 
でもだめか・・・そんな将来の作戦構想より、戦闘機数と飛行隊数をいかに死守するか、そのために如何に戦闘機数と飛行隊数の増加を、次期中期防で打ち出すかで頭がいっぱいでしょうから・・・

追伸・・・東京新聞半田記者の論考http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22)を紹介した際、「半田はBlock 30とBlock 40の機能役割が異なることを理解していない」とのご指摘がありましたので、上記で捕捉させていただきました

RQ-4グローバルホーク関連
「日本導入RQ-4の悲劇」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22
「U-2偵察機は引退せず:RQ-4と共存へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-25
「RQ-4操縦者の7割が下士官に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13-1

「RQ-4やMQ-9の将来方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-06

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次世代制空機PCAの検討状況 [米空軍]

検討結果は2018年に発表(publish)する
全体のステルス性は求めないかも
弾道&巡航ミサイル探知用センサーも!?

Grynkewich2.jpg10日、米空軍協会主催のイベントが開催され、米空軍の次期制空アセットPCAを検討するチームECCTのリーダーや主要メンバーがパネル討議を行い、その検討コンセプトを語りました。

昨年6月にチームECCT(Enterprise Capability Collaboration Team)は、PCA(penetrating counter air)の前提となる「Air Superiority 2030」とのレポートを発表し、空中戦を中心とした航空優勢のイメージを否定し、戦闘機(Fighter)との用語の使用を禁じ、ネットワークを重視し、航続距離や搭載量を速度や旋回性能より重んじる方向を打ち出していたところです

その後その考え方をチームリーダーAlexus Grynkewich准将が講演する様子をご紹介しましたが、その後フォローしていませんでしたので、久々に同検討の状況をご紹介致します

11日付Defense-Tech記事によれば
ECCT.jpg●Grynkewich准将のほか、ECCTでコンセプト開発担当のTom Coglitore大佐、そして分析担当のJeff Saling氏が登壇してパネル討議を行った。本チームECCTは来年にPCAの要求性能に関する提言をまとめて発表することを求められている。
●現在は様々な角度から、種々の要求性能のトレードオフや最新技術動向と活用可能性について検討しているが、F-22やF-35戦闘機より航続距離が長く、爆撃機のように特定任務に特化したモノでは無く、ステルスコーティングは航空機全体に要求しない可能性があると彼らは言及した

●Grynkewich准将は「ハイエンド脅威環境下で突破型の攻勢及び防御が可能な次世代アセットに求められる能力を議論している」、「検討を進める中で、我々は戦闘機(Fighter)との用語が不適当だと考え使用を禁じた」と語った
●検討では、ますます厳しさを増し予想困難な厳しい脅威環境に備え、最新第5世代機の不足能力を見極める事から始まっている

●同准将は「もはや航空戦は空中戦だけで語れるモノではない。ネットワークを構成提供するPCAは、航続距離、在空能力、生存性、破壊力等の観点で必要な特性が検討される」と語り、
●Coglitore大佐は「有人か無人か、航続距離、搭載兵器などなどをどうするかについて、分析を行っており、来年検討結果をまとめることになっている」と語った

ステルス性、レーザー、兵器について
AS-2030.jpg●例として同准将は、「米空軍はしばらくの間、ステルス機であれば大丈夫だと他の要素をあまり考えてこず、ステルス性が高ければ高いほど良いと考えてきた。(しかし全体でのトレードオフを考慮し、)生存性を検討するとき、各要素を比較して、電子戦能力や速度との関連も含めて議論することが可能だ」と表現して検討事項を説明した
●そして「ステルス性は当然考慮する(price of entry)が、速度など他の特性を活用した脅威対処も含めて総合的に効果を検討する」と説明した

●更に同准将は、「私にとってはセンサーがより重要だ。例えば、弾道ミサイルや巡航ミサイルを探知する長射程センサーは、PCA自身だけでなく他アセットからのスタンドオフ兵器にも情報を提供できる」と語った
●またレーザーなどエネルギー兵器も当然検討の選択肢に入っているとECCTメンバーは一様に語り、その急速な技術進歩に注目していると語った

一方でレーザーについてJeff Saling氏は、期待は極めて高いが、航空機に搭載するにはまだ多くの課題が残されている。防御か攻撃か、いずれに使用するかにもよるが・・・と語った
●Coglitore大佐は、レーザーに対する公式な要求はないと言及し、A2AD環境での生存性向上に寄与できるかにかかっていると語り、「他の要素と比較しながら見て居る」と表現した

●Grynkewich准将はまた、「兵器や弾薬も進化早く、脅威の変化に応じ、兵器の進化にも追随可能である必要がある」との論点も提示した
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ECCT2.jpg「もはや航空戦は空中戦だけで語れるモノではない」(Air combat is not all about fighter aircraft dogfighting anymore)との言葉を、日本の戦闘機命派に捧げます

また、ステルスコーティングは航空機全体に要求しない可能性、ステルス性と他要素とのトレードオフ、弾道ミサイル探知用の(航空機搭載)遠距離センサーなどの言葉も、戦闘機数と戦闘機飛行隊数維持しか眼中にない(これを聖域化することも同罪)に凝り固まった者達に供します

A-10など破棄したい旧式装備を議会の反対で破棄できず、航空戦力全体の練度向上や近代化が進まない米空軍ですが、せめて卓上の研究だけは理想を追求して頂きたいものです

米空軍の次期制空機PCA検討
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28
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空軍士官学校の性犯罪対処室が捜査対象に [米空軍]

世界の空軍の代表格である米空軍が壊れていく・・・
米空軍士官学校で再び犯罪関連スキャンダル

Johnson.jpg3日付Military.comは米空軍士官学校の地元紙「The Gazette」を引用し、同士官学校に2003年から設置されている「性犯罪防止&対処室」が、性的犯罪被害者のケアに関し士官学校長である女性中将の信頼を失ったとして「1ヶ月以上に亘り捜査対象」となっており、新入生受け入れの重要時期だが「機能を停止」していると報じています

正式には「Sexual Assault Prevention and Response Office」と呼ばれる「性犯罪防止&対処室」は、同士官学校で性犯罪が大きなスキャンダルとなった2003年に設置され、士官候補生の性犯罪防止する広範な対策や教育を担当し、併せて士官候補生である性犯罪被害者のカウンセリングやサポートを行う部署で、4名のフルタイム職員を含む6名で構成される「室」です

仮にも国軍の士官を養成する士官学校に、「性犯罪防止」やら、防止教育やら、被害者カウンセリングやらを担当する6名モノ専従職員が配置されている事が信じられない事かも知れませんが、国防省調査によれば、空軍士官学校は3軍の士官学校の中で性犯罪認知件数が継続してトップで、昨年6月までの1年間で32件、陸軍が26件、海軍が28件となっています

Johnson2.jpgまた同調査によれば、空軍士官学校の女性士官の10%以上が「不愉快な接触」を訴えているなど、不名誉な状態が続いています

この性的犯罪や性的襲撃(Sexual Assault)は少なからず米軍全体で大きな問題となっていますが、特に米空軍内部で深刻で、米空軍から統合参謀本部議長が生まれなかったり、パイロット支配が組織を停滞させていると国防省や議会に不信感が募り、パイロット以外の大将や主要コマンド司令官、更には空軍参謀総長にも非パイロットを求める声が高まっていると軍事メディアが報じることも増えました

また米空軍は米空軍士官学校のトップに、4年前から女性のMichelle Johnson中将(輸送機パイロット)を配置し、特に性的犯罪防止に力を入れてきたところですが、同中将が8月の退役する直前の段階になって、この様な性的犯罪対策の根幹を揺るがす事案が発覚する始末です

空軍士官学校「性犯罪防止&対処室」の業務停止
Johnson3.jpg●米空軍士官学校のAllen Herritage報道官(中佐)は、非公開の「問題」により、士官学校長が同室の捜査を命じ、現在も1ヶ月以上におよぶ捜査が継続中だが、同室の4名が職務停止になっている
●士官学校長のJohnson校長や関係者は、同士官学校を性的犯罪防止や対処における米大学の見本とすべくその取り組みをアピールしてきたところであるが、そのアピールの根幹が揺らいでいる

●同報道官は「数十名から聞き取りを行い、その内容を精査して事実関係を調査中でアリ、またプライバシーに関わることも多く、捜査の状況についてコメントできない」とメールで回答している
●また同報道官は「複数の同室勤務者が既に業務を離れている」と認めた

匿名の関係者は、「性犯罪防止&対処室」は兼ねてから士官学校職員から不満の的となっており、空軍監察官室に対して調査を求める訴えが出されたり、議会調査室による外部査察を求める要望が出されたりしていたと語った
●また同関係者は、Johnson中将が士官学校主要幹部に対し、「性犯罪防止&対処室」は性犯罪被害者のケアに関する信頼を失ったと語っていたと明らかにし、彼自身も「同室は不安定でコントロールされていなかった」と表現した。

Johnson4.jpg●同士官学校は7月6日に新たな入学者を迎え、新入生トレーニングを開始する教育上非常な重要なタイミングに当たっているが、その教育の柱の一つである性犯罪防止と対処教育は第1週に時間が割り当てられる主要科目である
●同報道官は、士官学校には職務停止となった職員を代替する人材がいると説明し、同犯罪防止と対処は多様な組織が協力して実施するもので、組織的に対応するので問題ないとしている

●Johnson校長は8月に退役することとなっており問題職員の最終処分や扱いについては次の士官学校トップとなるJay Silveria中将に委ねられることになろう
問題の職員は性的犯罪を扱う資格を剥奪され、無期限停職(indefinite leave)になっている
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Silveria2.jpg問題の「性犯罪防止&対処室」の4名が何をやったのか全く不明ですが、普通なら現校長が退役するまでに処分し、一応片を付けてから次の校長に申し送ると思いますが、それだけ根が深い深刻な問題だと言う事でしょう。

同校では数年前に性的犯罪や麻薬使用問題に対処するために士官候補生の中に数十人の「内通者:informant」を指定し、米空軍特別捜査局OSIがそれら内通者からの情報を元に犯罪を摘発する体制を構築していたことが明るみになり、関連トラブルから内通者の一人が卒業1ヶ月前に退校処分となり、当該元士官候補生がマスコミに出て不当な処分に抗議する事案があったところです

「空軍士官学校の内通者が反旗」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10-1

米空軍の状況をそのまま世界の空軍や日本に当てはめるのも「論理の飛躍」かも知れませんが、戦闘機や爆撃機が中心アセットで、その操縦者が空軍を支配してきた経緯がある中、脅威の変化を受け戦闘機や有人機の重要性が変化し、操縦者による組織支配が無理を生み、組織秩序が混乱&崩壊に向かう「兆し」を見せているというのがまんぐーすの仮説です。

米軍と性犯罪(Sexual Assault)問題
「性犯罪は依然高水準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1
「暴力削減にNGO導入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-05

「国防長官が対策会見」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-01-19
「指揮官を集め対策会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-04
「海軍トップも苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-11-20

「女性5人に一人が被害」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-01-10
「空軍内で既に今年600件」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-19-1
「米軍内レイプ問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-01-19

問題や負の話題が多い空軍士官学校
「空軍士官学校の内通者が反旗」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10-1
「オバマが議会批判」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-03
「ライス補佐官が政治的スピーチ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-19

米空軍トップが衝撃の新年メッセージ
戦闘機操縦者支配への反発が顕在化
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-04

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無人機の管理体制を根本的に再考せよ! [米空軍]

Deptula UAV.jpg6月27日、米空軍協会ミッチェル研究所のDavid Deptula研究本部長が、28日公表予定の「Consolidating the Revolution: Optimizing the Potential of Remotely Piloted Aircraft」とのレポート説明会を行い、急速に導入が進んでいる無人機の技術開発・調達・管理体制を抜本的に見直すべきと主張しています

2004年に僅か5個哨戒点だった無人機が、2017年には90個に急増するが、今後もその傾向は加速して更に無人機への依存度が高まると予想されるが、911事案以降の急速な普及は「国防省や各軍種内でバラバラに:disorganized」行われているとの危機感を訴えるものです

RQ-4 block 30.jpgそして同レポートは、無人機管理体制の制度的変革(institutional changes)と技術開発面での新たな取り組みを焦点として提言し、制度的変革を最も困難なものと分析しているようです
米空軍協会web記事が、同レポートの主要提言をまとめていますので、その概要をご紹介します

国防省は調達を円滑化するため
●無人機操作員と機体に共通の基準を設けよ
●個々の無人機部品を一般市場から容易に調達&搭載できる方式にせよ
●映像分析やデータ管理に伝統的軍需企業でない企業も呼び込め
他国が容易に無人機を購入できるようにせよ

国防省は無人機の技術的課題に対処するため
MQ-9-2.jpgオープンアーキテクチャー調達の仕組みを整えよ
作戦情報クラウドに無人機通信も取り込め
●無人機離着陸からISR分析まで多様分野で自動化を進めよ
●無人機搭載兵器をモジュール化せよ

無人機管理の組織制度を変革せよ
中高高度ステルス無人機を調整する国防省組織を設けよ
●同タイプ無人機を統合JFACCの下で作戦運用せよ
米本土に所在する無人機を訓練や支援任務に活用せよ
●無人機関連の用語や関連特権的組織やポストを再整理せよ
例えば、無人機の分類は得られる情報や効果でなされるべきで、同時に何機を操作できるかでなされるべきではない)
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全ての装備品に叫ばれている「オープンアーキテクチャー」や「モジュール化」や「伝統的軍需企業でない企業も呼び込め」が提言に含まれていますが、「共通基準を設けよ」や「データ分析洗練」は無人機が急激に導入されてきたことによる課題です

Deptula AFA.jpg「中高高度ステルス無人機を調整する国防省組織」は専門的な領域で、「統合JFACCの下で作戦運用せよ」も理解できなくはないですが、本当に言いたかったのは「用語や関連特権的組織(nomenclature)を再整理せよ」で、一番力が入っているように感じました

50ページを超えるどっしりしたレポートですので、無人機を取り巻く多様な課題を理解するにはよい資料でしょう。ご関心のある方はどうぞ!

ミッチェル研究所のwebサイト
http://www.mitchellaerospacepower.org/  

当該レポート(2.3MB) http://docs.wixstatic.com/ugd/a2dd91_ae7c550479d74d178d24c49ed7759677.pdf

いろいろな無人機の話題
「検査院が操縦者養成を批判」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-14
「空軍の無人機操縦者処遇を非難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-16

「米軍士官学校が無人機群れ対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26
「国防省:空軍はもっと真剣に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30
「米海軍が103機の群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1
「無人艇の群れで港湾防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-19
「無人機の群れ:艦艇攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

「海兵隊が援護・攻撃・偵察・電子戦機を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-24
「Ternの開発契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-30
「初の空母艦載無人機は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-15
「MQ-25のステルス性は後退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-27 

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液体アンテナ:多様な周波数を一つのアンテナで [米空軍]

liquid antenna4.jpg6月13日付Defense-Techが、米空軍研究所が取り組む航空機搭載用の「液体金属アンテナ:liquid antenna」研究を紹介しています。

皆さんご存知のように、航空機には使用する様々な周波数の電磁波を発信&受信できるように、多数の様々なアンテナが取り付けられています。平均8~9個搭載されているそうです。
小さな突起物のようなアンテナだったり、機体に沿って埋め込まれていたり、機体表面にアンテナパネルを埋め込んだり・・・様々な形態で、様々な周波数に対応するアンテナが必要です

liquid antenna.jpgしかしこのように多様なアンテナは、全てが常に使用されるわけではなく、ある任務に必要ないアンテナも「余分な重量物」として常に航空機と共に移動します。

このような問題認識を持ち、液体金属をアンテナに活用することで、一つのアンテナで複数の周波数に対応できるアンテナを作ろうとする研究が始まっており、7~10年後の実用化を目指し研究が続いています

液体金属アンテナ:liquid antenna研究
liquid antenna3.jpg●国防省で行われた国防省研究機関展示会でMilitary.comは、液体アンテナを研究するChris Tabor氏にインタビューを行った。
●同氏によれば、液体金属を利用した多様な周波数に適応可能なアンテナには2つのタイプがある。チューブや管に液体金属を注入し、その量で対応周波数を変える方式と、曲げたり伸ばしたりできる柔軟な素材に液体金属を入れ込み、素材を曲げ伸ばしすることで多様な周波数に対応する方式である

チューブや管に液体金属を注入する方式では、液体金属がチューブ等の中で占める長さにより、アンテナの長さを変える効果を生み出す
●「NextFlex」に代表される曲げ伸ばしできる素材の研究は、2015年に国防省が企業や研究機関162団体と結成した「Manufacturing Innovation Institute for Flexible Hybrid Electronics」や、「FlexTech Alliance」が取り組む技術を利用する

液体金属と言えば常温で液体状態を保つ「水銀」が頭に浮かぶが、担当の少尉は水銀を使用しないと語り、電子機器よく使用される摂氏30度で液化する「ガリウム:gallium」の活用に言及した
liquid antenna2.jpg●そして同少尉は「イリジウムとの合金にすることで、液化温度をマイナス30度程度に下げることができ、多様な環境で使用できる」と語っていた

●Tabor氏は、「70メガHz~7ギガHzの範囲の広帯域周波数に対応する範囲を試験で取り組んでいる」と説明している
●現在はまだ実験室内での試験レベルだが、次のステップとして無人偵察攻撃機MQ-9などの航空機に液体アンテナを搭載して確認を狙っている。Tabor氏らは、7~10年後には実用化できるだろうと語ってくれた
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その他に同記事は、MQ-9無人攻撃機にデータリンクLink-16のニーズが高まっており、搭載容量に余裕のない同無人機のアンテナをどうするかが課題だが、自動制御装置のカバーに「printed antenna」を組み込む検討も紹介しています

MQ-9 5.jpgまだプロトタイプ作成段階らしいですが、2か月ほどでMQ-9用の「printed antenna」が組み込まれたカバーが出来上がるようです

軍用だけでなく、民生分野での活用範囲も広いでしょうから今後が楽しみな技術です。期待いたしましょう!

最近の興味深い技術
「F-35Cの着陸精度が素晴らしい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-22
「FA-18の着艦精度も改善」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-09
「SpaceXがロケット回収に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-02

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米会計検査院が不明瞭な操縦者養成&訓練を非難 [米空軍]

GAO-report.jpg13日、米会計検査院(GAO)が米国防省の課題と対処状況を評価した84ページの報告書Actions Needed to Address Five Key Mission Challenges」を発表し、2006年以来、会計検査院が指摘してきた3000個の要改善事項への取り組みを評価しています。

GAOが指摘した「5つの主要課題」は、「即応態勢」「サイバー脅威対処」「高騰する兵器価格と医療費」「人的資源の管理」「業務効率性の改善」の5つで、これら課題に過去約10年間で約3000個の指摘をしたが、約1000個の指摘が放置されており、中でも優先度の高い78個の指摘放置を問題視しています。

指摘事項の放置について報告書は、「継続的な指揮官の関与が欠如」や「役に立たない(inefficient)戦略計画」など4つの原因を挙げ、特に「役に立たない戦略計画」では米空軍がその批判の対象になっているようです

本日はこのGAO報告書を米空軍応援団の立場で紹介している、14日付米空軍協会web記事を取り上げ、GAOによる米空軍関連の主要な2つの指摘と米空軍協会の弁明(米空軍の代理で反論)をご紹介したいと思います

パイロットに必要な飛行時間の件など、防衛省や航空自衛隊内部では誰も恐くて口に出来ない重要課題が、しっかりGAOが取り上げている点に注目したいと思います

14日付米空軍協会web記事によれば
F-15 upgrades.jpg●人材管理に関しGAOは米空軍に対し、戦闘任務に就く搭乗員に必要な年間飛行訓練量を見積もる前提について、包括的な見直しを2012年以来行っていないと指摘している。
●そして必要な飛行訓練量見積もりの前提は、必要な年間飛行時間(航空機の維持整備費や燃料費や減価償却費に直結する数値)、搭乗員の技量判定の基準、訓練における実飛行とシミュレータ訓練の割合などなどに直結することから、GAOは重大な関心を寄せている

●またGAOは報告書で、米空軍はA-10早期退役の影響を減ずるいくつもの対策を行っていると主張するが、A-10が果たしている任務に必要な要素を明らかにしないので、A-10が退役する事によって生じる能力不足を完全に把握できていないと厳しく指摘している
A-10 4.jpg●そして過去にGAOが何度も、A-10早期退役により生じる能力ギャップに関する正確な情報を、A-10退役決定までに提供せよと勧告しているが、(やっと)2018年度予算案で勧告に沿った動きが見え始めていると報告書は表現している

●またGAOは、米空軍は陸軍と共に、無人機操縦者の必要数把握に失敗しており、また無人機操縦者を文民で確保する検討を怠っていると指摘している

●全体としてGAO報告書に新たな指摘事項は無い。報告書は、国防省は重要な主要課題についての取り組みを行い、かなりの成果を収めているが、重要な課題がまだ残されており、国内外共に不確実性を増す時代に於いて、更なる取り組みが欠かせないとまとめている

米空軍協会による反論説明
RQ-4 pilot2.jpg●GAO報告書に対し、先日まで空軍長官代理を務めていたLisa Disbrow女史は、多くの指摘事項や問い掛けについては、現在まとめている国防戦略見直し(defense strategy review)で答えることになろうと述べている
無人機操縦者に関しては米空軍が2015年12月に大規模な態勢見直しを発表し、下士官をRQ-4操縦者に導入することや、無人機操縦者や整備員のキャリア管理や人事管理見直し、更に予備役や州軍兵士の支援を得ること等の施策に取り組んでいる

操縦者不足については米空軍指導部が複数回に亘り民間航空会社幹部と会談して対処策を検討しており、勤務時間を区切って空軍と民間会社の両方で勤務する可能性まで議論の対象としているところだ
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日本の会計検査院も、是非GAOが着目している「必要な飛行訓練量見積もりの前提(the assumptions underlying the annual training requirements for its combat aircrews)」を、精査対象にして頂きたいものです

会計検査院.jpgGAOの説明通り、この前提により必要な年間飛行時間が決まり、飛行時間のかけ算で膨大な経費が発生しますから、突っ込みどころです。
作戦運用の細部に関わる部分ですから、文民の皆さんには突っ込みにくいところですが、パイロット以外には不満が渦巻いていますから、側面からのアプローチが有効かも知れません。

少なくとも米国防省の年次レポート「中国の軍事力」は、中国軍が「短期間の高列度紛争で地域紛争を制する」ための準備(弾道・巡航ミサイル、サイバー・宇宙・電子戦に注力)を進めていると明言しており、空中戦など生起する可能性は大きく低下しているはずです。
どう考えているの? と質問するくらいの国民目線を日本の検査院にも共有して頂きたいものです

また、米軍にも世界の空軍にも無く、航空自衛隊だけが採用している「年間飛行」なる奇妙な制度も突っ込みどころでしょう。
有事になっても実戦で航空機を操縦する事がない(極めて可能性が低い)老齢操縦者に、年間数十時間の飛行訓練を義務づけている制度です。

GAO報告書の現物(1.7MB)
http://www.gao.gov/assets/690/685227.pdf 

会計検査院関連の記事
「再び:GAO対国防省F-35室」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-27
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01
「核戦力維持には10年36兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-09
「空軍の無人機操縦者処遇を非難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-16

7日発表:米国防省「中国の軍事力」レポート
https://www.defense.gov/Portals/1/Documents/pubs/2017_China_Military_Power_Report.PDF

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Wilson新空軍長官の議会デビュー戦 [米空軍]

Wilson5.png6日、新しい空軍長官Heather Wilson女史とGoldfein空軍参謀総長が上院軍事委員会で2018年度予算案について説明及び質門対応を行いました。

前日の5日月曜日に米空軍協会朝食会で、軍需産業関係者やメディア等との実質仕事始めとなったWilson長官ですが、空軍士官学校卒で初めての空軍長官として、早速、厳しい米空軍の予算状況やその中での取り組みについてアピールしています

議会での発言ややりとりを中心に、参謀総長の説明と併せて概要をご紹介します

7日付米空軍協会web記事によれば
Wilson.jpg昨年比3%増を要求している2018年度米空軍予算案について、即応態勢を回復する良いスタートにしたいと説明しつつ、本当は更に多くの安定した予算計画が必要だと両名は証言し、空軍参謀総長は「予算の低下を食い止めたに過ぎず、我々が長期的な計画が可能な安定予算へのスタートに過ぎない」と表現した
●特に、F-35やKC-46A等を必要数確保して態勢を戻すには、8年連続でこの様な予算増加が必要だと主張した

●参謀総長は「米空軍は第4世代機を2040年代まで維持する事になるので、本予算案では、第5世代機を購入するだけで無く、第4世代機の近代化も行う必要性を盛り込んでいる」「戦闘機戦力全体を語るとき、どの世代の戦闘機にも継続的な能力向上を図り、相互に有効活用できるようしなければならない」と説明した

●細部の情報が公開されない状態で進んでいる次期爆撃機B-21計画に対し、約2200億円もが要求されている件に上院軍事委員会の批判が集まった
B-21 2.jpg●Wilson空軍長官は「なにを計画し、何を行っているかを議会に適切に報告している」と説明したが、マケイン委員長は「空軍長官、それは正しくない。真実では無い。米国民は2200億円の税金が何にどれだけ必要なのか知らされる必要がある」と空軍の態度を批判した

空軍長官は、議会に知らせるべき情報と、敵に知られるても良い情報にバランスが重要だと反論し説明した
●参謀総長はまた、爆撃機の将来態勢として、B-21爆撃機100機を含め、計165機の爆撃機が必要だと米空軍が判断していると説明した

空軍長官は、KC-46A空中給油機の更なる遅延可能性を示唆した。6日朝の国防省内の会議でKC-46の試験計画のリスクが議論され、その結果を受けて同長官は「公式な情報ではないが、2~3ヶ月の遅れが予期される」と説明した

HH-60G.jpg課題のあるヘリコプター2機種の予算案について同長官は、まずICBM基地の警戒用ヘリ「UH-1」後継機は、製造企業が現在の要求性能を満たすのが難しい状況があり、7月に発出する提案要求書では少し要求値を修正する予定だと説明した
●また予算を約110億円カットした救難救助ヘリ「HH-60G Pave Hawk」について参謀総長は、予算削減の影響を注意深く見守る必要があると説明したが、委員会からは「同ヘリを必要としている軍人にとって失礼は話だ」と批判した


政治任用ポストの人事について
Wilson3.jpg政治任用ポストがなかなか埋まらないことについて空軍長官は、業務が困難になっていると5月に語っていたが、ホワイトハウス内のノミネート手続きななかなか進まないと不満を漏らした
●議員が、人事が進まないのはホワイトハウスで業務が停滞しているからかとの質問に空軍長官は、6ポストの内、4ポストは好ましいとの評価で、2ポストには面談等実施中であると説明したが、ホワイトハウスから議会に正式ノミネートが行われない理由について、「私には判らない」とのみ答えた

5日の米空軍協会朝食会では
●新政権がまとめつつある、様々な戦略見直し(strategy reviews)の結果を待つ必要もあるが、かつてないほど装備が老朽化し、小規模になっている米空軍を立て直すため、最優先のF-35やKC-46AやB-21取得ペースを上げ、深刻な操縦者不足にも早急な対応が必要である

Wilson4.jpg中東地域で進行中の様々な作戦を支えるため、膨大な空中給油や空輸要求に答えて関連部隊は休みなく働いている。そしての遂行にはデリケートで詳細なプランニングが求められている
操縦者の離職を防止するため、米空軍は継続勤務に応じた者に、特別ボーナスや様々な特典を与える制度を検討している
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自分が編制に関わっていない予算案を説明するのは辛いでしょう・・・。しかしそれがお仕事ですから・・・

それにしても、第4世代機を2040年代までとは、なかなかしびれますねぇ・・・・

加えて、政治任用ポストの手続き状況について、ホワイトハウス内の状況が「わからない」発言は困った状態ですねぇ・・・・

空軍長官の関連記事
「Wilson長官のご経歴など」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-24
「空軍長官代理が語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-05

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B-2によるリビアISIS爆撃を振り返る [米空軍]

B-2 Libia.jpg7月号の米空軍協会機関誌が「The B-2 Body Blow」との記事を掲載し、今年1月19日に実施された2機のB-2爆撃機によるリビアISISキャンプ攻撃の模様を紹介しています。

オバマ大統領が執務最終日に承認して遂行された作戦は、カーター前国防長官にとっても最終日だった勤務日の作戦で、また2011年以来初のB-2実戦投入作戦でした。

B-2Whiteman.jpg米空軍応援雑誌であるこの雑誌の特性からして、成功物語を語る構成ですが、命令から離陸まで96時間の準備時間、13機のモノ空中給油支援、目標まで16時間のフライト、5機の地上準備で3機の離陸等々、B-2爆撃機の遠距離爆撃作戦の雰囲気が伝わる記事ですので取り上げたいと思います

なお、2011年のB-2爆撃はリビアのカダフィー体制をぶっ壊した「Operation Odyssey Dawn」作戦初日への出撃で、結果として力の空白となったリビアにISISが入り込み、その掃討を目的とした2016年8月1日から12月19日までの「Operation Odyssey Lightning」作戦から話は始まります

「Operation Odyssey Lightning」作戦
●2016年8月1日から12月19日までの同作戦は、海兵隊強襲揚陸艦USS Waspから発信するハリアー攻撃機と、海兵隊のAH-1コブラ攻撃ヘリ、そして米空軍MQ-9無人攻撃偵察機で遂行された ●合計495回の空爆を行い、その6割がMQ-9によるモノで、米本土のネバダ州クリーク基地やテネシー州から管制された

B-2takeoff.jpg無人機の操作クルーは、地上に派遣された特殊部隊員と直接連携を執りつつ民間人への被害防止に努め、MQ-9攻撃の7割は支援するリビア政府軍GNAの至近距離に行われ、中には30m程度の近接支援もあった
●無人機部隊指揮官によれば、付随的被害を防止するため、MQ-9操作員は建物の特定の窓を攻撃するように指示されることが頻繁にあったと語っている

●これらの攻撃により、リビア沿岸部の都市Sirteを拠点としていたISIS戦闘員が町から逃げ出し、南部の砂漠にテント村を形成して訓練キャンプを再開した。
●米国情報機関は継続してテント村を偵察していたが、分析の結果、欧州を含むリビア外でのテロ攻撃等を計画していることが判明した

B-2爆撃機の作戦に向けて
B-2restart.jpg●2017年1月中旬、モンタナ州Whiteman空軍基地に所属するB-2爆撃機部隊と輸送コマンドの空中給油部隊は緊急出撃態勢に置かれた。96時間の準備時間での出撃を命令されたのだ
●作戦後の2月、米空軍参謀総長は「与えられた任務に最適な兵器を選択した」と語り、砂漠のテント目標だったが、必要な航続距離、搭載量、奇襲性等を考慮し、B-2爆撃機が最適と判断したと語っている

B-2爆撃機部隊は5機を準備し、400発の爆弾を搭載した。搭乗員のリーダーには「Weapons School」を卒業した大尉が選ばれた
●空軍輸送コマンドは空中給油機KC-10やKC-135を米国内や欧州から準備する事に取りかかり、経路上の北米コマンド、欧州コマンド、そして中央軍との連携を開始した

1月18日、オバマ大統領が実質的な執務最終日に最終的な作戦承認を与えた後、Whiteman空軍基地を3機のB-2が離陸した
3機のB-2のうち、1機の予備機は最終段階を前に引き返し、複数の無人偵察機MQ-9が目標状況を最後まで確認している中を、B-2爆撃機が合計85発の兵器を投下した

B-2dual07.jpg訓練キャンプは完全に破壊され、100名以上のISIS戦闘員が殺害された。カーター国防長官は「我が同盟国の欧州に向けテロ活動を準備していたISIS戦闘員が目標となった」「ISISは、シリアやイラクだけで無く、世界のどこにいても隠れることは出来ない」と作戦成功を発表した
今年3月末時点で、米アフリカ軍の分析によれば、約100~200名のISIS戦闘員がまだリビアに存在している。米軍の航空機は引き続き監視を続け、情報分析を行っている
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96時間の準備で作戦を遂行できる爆撃機部隊と空中給油部隊は素晴らしいですが、最終的に2機を目標上空に到達させるため5機を地上で準備する稼働率問題や、「大成功」の空爆作戦の後でも、まだまだISISが200名も残存している現状は見過ごせません

本作戦以外のB-2投入は以下の過去4回ですが、もっと使えば良いのに・・・と思うのは素人だからでしょうか?
*March 1999, Operation Allied Force against Serbia;
*September 2001, in the first strikes of Operation Enduring Freedom in Afghanistan;
*March 2003, at the start of Operation Iraqi Freedom; and
*March 2011, Operation Odyssey Dawn in Libya to topple the regime of Gadhafi.

1月のB-2作戦記事
「B-2爆撃機がリビアで対IS爆撃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-20

B-2爆撃機関連
「B-2の稼働率」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-01-05
「2058年まで運用予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-05
「B-2の20周年記念」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-03-28

「爆撃機による外交」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-04
「グアムに大型B全機種勢揃い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12
「B-2がCBPでグアム展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-18
「CBP受入の常設部隊設置へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-13-1

「映像5つの視点B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「鮮明な飛行映像」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-27-1

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空軍長官代理の退官インタビュー [米空軍]

Disbrow.jpg2日、米空軍協会機関誌が6月30日に32年間の勤務を終えて退官する米空軍次官Lisa Disbrow女史へのインタビューを行い、様々な側面から米空軍の現状と課題に迫っています。

Disbrow次官は、22年間の空軍士官勤務を大佐で終え、その後国防省や空軍省勤務を経て、今年1月からはHeather Wilson空軍長官が議会承認されるまで臨時空軍長官を務めていました

様々な視点から語っていますが、弾薬不足、F-35調達、宇宙ドメイン対処の視点から本日はご紹介します

弾薬の全力調達は数年続く
Disbrow2.jpg対ISIS作戦による精密誘導兵器や弾薬の大量消費により弾薬備蓄量が大幅に減少しており、米空軍は、2018年度予算案に弾薬調達予算の大幅な増加を盛り込んだ。しかしこれは弾薬大量調達の始まりに過ぎない。いつまで継続するかは「国防戦略見直し」等の結果を待つことになる
●現在米空軍は、精密誘導兵器の製造企業に最大限の弾薬製造と供給を依頼しているが、備蓄量を回復しするまで数年間続く大量発注の始まりに過ぎない

各種の精密誘導兵器等全般の消費量や備蓄量を見ながら、また企業の製造能力や部品や原料調達能力を把握しつつ、企業と共にどうすれば最善な生産ができるかを継続検討している
●今現在の戦いだけでなく、今後5年から10年先を見つめつつ、どのような将来紛争ニーズがあり、現在の消費がいつまで続くかも推定しながら製造優先順位や資源配分を考えている。いつまで最大製造態勢が継続するかは分からない

F-35調達ペースが上がらない
Disbrow3.jpg2018年度予算案でF-35が46機しか要求されていないことが話題となっているが、これは装備近代化と、現在の体制維持や人的戦力確保の間の予算バランスから総合的に判断したものだ
年間60機調達ペースにする必要性は十分理解しているが、現状での限界である。(注:予算枠のため漏れた重要項目リストに、米空軍は14機のF-35を含めている)

調達ペースを上げることは単純ではなく、入手にリードタイムが必要な部品や製造能力の限界もある。(実際、前国防省F-35室長Bogdan中将は、製造ペースアップの最大の障害は、部品製造企業の生産能力だと語っていた)
●言うまでもなく予算管理法による強制削減の恐れや歳出規制枠が、将来予算見通しを困難にしていることも大きな障害だ。米空軍の総調達機数1763機に変更がなく、同時に調達ができないことから、国防省全体でF-35製造については議論すべきだ

宇宙ドメインを空軍から切り離す議会議論に関し
Disbrow4.jpg宇宙アセットの要求や調達を迅速化するため、議会が宇宙ドメインを空軍から切り離すアイディアを持っていることは承知しており、その検討をすることに異議はないが、今は組織よりも能力ギャップを埋めることに集中すべきだ
敵対国の宇宙能力強化は、米国より早く進んでおり、能力ギャップを埋めることが喫緊の課題である。特に宇宙状況把握(space situational awareness)の能力強化が重要分野の一つである

●2017年度の予算法で議会から求められている宇宙政策ガバナンスに関する報告書に引き続き取り組んでおり、国防省や米空軍に対する議会からの宇宙政策の効率や効果に関する批判も承知しているが、米空軍も緊急調達室の拡充や他の調達プロセス改善に取り組んでいる
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他にも、航空宇宙作戦センターのサイバー対策強化事業で「Northrop Grumman」に依頼した長期事業がうまくいっておらず、事業を中断して緊急見直しを開始したことを等を説明しています。

GBU-28F-15E.jpg弾薬備蓄量減少の実態は決して表に出ない極秘事項でしょうが、米国が北朝鮮相手に強気に出れない背景に、精密誘導兵器などの弾薬不足も大きなボトルネックになっているのでは・・・と邪推する次第です。

F-35の部品製造がボトルネックなのは以前から明らかで、Bogdan中将も「航空機増産の歴史的限界は年5割増なのに、3倍増の計画になっている」とめちゃくちゃな計画を認めていました
いずれにしても、32年間、お疲れさまでした・・・

関連の記事
「精密誘導爆弾の不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-03
「米国の弾薬を当てにするな!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21-1
「F-35の主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

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U-2偵察機は引退せず:RQ-4と共存へ [米空軍]

U-2 Dragon.jpg23日、米国政府の2018年度予算案が公開された事を受け、米空軍省の予算担当次官補代理James Martin少将が行った説明会見で、2015年に一度退役の方向が決定され、RQ-4グローバルホークを後継機とする事が決まっていた有人高高度偵察機U-2を、引き続き運用すると明らかにしました

U-2偵察機はキューバ危機当時から活躍している超ベテラン偵察機ですが、RQ-4導入後も、多様な高性能センサーを複数同時搭載でき、柔軟に搭乗員が任務を遂行できること等から、前線部隊からはU-2存続の要求が根強くありました

在韓米軍司令官や中東派遣指揮官からの要求が強く2014年当時のACC司令官も「政治が介入し、U-2はだめでGlobal Hawkを買えと言う。そして追加の予算もない」、「U-2を犠牲にする選択肢しか残されていなかった」と怒りをあらわにしていました

U-2 Dragon4.jpgその後2019年から引退開始の方向になったU-2偵察機の後継RQ-4に対し、能力向上とU-2から取り外した光学カメラや多用途センサーをRQ-4に移設搭載する計画が立てられ、Northrop Grumman社が能力向上センサーの開発に取り組んでいました

また、RQ-4の維持費がU-2よりも高額である事も問題となりましたが、一応、RQ-4の維持費も改善が見られ、長期的には老朽化したU-2より安価だとの解釈になっています。

しかし部隊には「U-2愛」が強くあり、また第3者のLockheed Martin社が、RQ-4だけではU-2の穴埋めは不可能だと「TR-X」計画を進め、U-2のエンジンや各種センサーを再活用するステルス無人偵察機を提案までする混戦模様にありました

23日付DODBuzz記事によれば
U-2 Dragon2.jpg●23日、2018年度米空軍予算案の説明会見でMartin少将は、2019年度からU-2を退役開始させる計画を取り下げると述べた。退役計画は2017年度予算にも含まれていたが、2018年度案には含まれなかった
●同少将は「U-2退役時期に言及することは無く、U-2を今後も維持する事にした」「U-2の能力も必要だし、代替機だけではカバーできない任務量がある」と説明した

予算の不透明性からU-2退役を検討したが、「2014年8月以来、世界は変わった」と述べ、対ISIS作戦が始まった時期に言及しつつ判断変更の理由を説明した。
●最終的な2017年度予算額の増額等を考慮し、「より多くの資源投資が可能になったことを受け、(RQ-4とU-2の)両方を活用する事にした」と語った。ちなみに2016年時点で米空軍は、U-2退役により約2500億円の経費節減効果を見積もっていた

RQ-4を製造するNorthrop Grumman社は、RQ-4のセンサー能力をU-2レベルに向上させるための技術開発や試験を進めてきており、例えば今年2月、新しい「MS-177 multi-spectral sensor」の試験を成功裏に行い、U-2が搭載している「SYERS-2」以上の能力を狙う取り組みをしていた
●その様な中であるが、米空軍は断固としてU-2偵察機を維持する事にした
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U-2 Dragon3.jpgU-2偵察機を維持する事で、Northrop Grumman社が準備していたRQ-4センサー能力向上がどのような扱いになるのか不明です。

今回のU-2とRQ-4共存の判断が、前線部隊には歓迎されるのでしょうが、両機種維持は経費負担を重くすることになります。
また、RQ-4の増産にもマイナスでしょうから、RQ-4の海外売り込み圧力が更に高まり、日本などが被害を被るのでは・・と懸念します。既にブロック30を買わされた日本は被害者かも知れませんが。

いずれにしても、U-2偵察機の機体寿命はまだ40年近く残っているらしいく、搭載センサーも改修を重ねて高度なレベルにあるようなので、しっかり頑張って頂きましょう!!!

大人気U-2偵察機の記事
「空軍偵察アセットの現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-21
「最新機よりU-2がいい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23
「在韓米軍トップ:U-2が良い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-26

「OMS装備で通信中継機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-25
「U-2はあと40年活躍?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-16
「映像高度7万フィートのU-2飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-07
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通信妨害EC-130Hの後継EC-Xは民航機ベースで [米空軍]

EC-130H2.jpg4日付Defense-Newsが、米空軍が15機保有する通信妨害を主任務とする電子戦機EC-130Hを取り上げ、50歳以上の老朽C-130輸送機をベースにした同機の様子や、後継機検討状況を紹介しています。

4日、特殊作戦コマンドのThomas司令官が上院軍事委員会で、「特定の部隊は、海外派遣と母基地の滞在期間の比率が1対1と最悪の状態になっており、このままでは耐えられない」と、6か月派遣と6ヵ月母基地を繰り返す「一部」の部隊の多忙さを訴えていますが、EC-130Hも「一部」に当てはまると考えられ、対ISIS作戦にあわただしく活躍している様子が伺えます。

ec-130h.jpg一般にEC-130Hは、敵の指揮通信を妨害かく乱したり、偽情報を流す手法で「電子戦」を担いますが、監視追尾レーダーへの妨害機能付加も検討されているようです。

同機の搭乗員13名のうち、4名が操縦や航法を担当し、1名が機体整備員、他の8名で電子戦を担当し、基準では5名が語学専門員の資格を有した搭乗員で構成されます。敵の指揮通信を傍受しながら、作戦を行う様子が想像できます

同機の開発は1983年に開始され、当時輸送機として大量生産されたC-130輸送機の中で、古い機体を改良してを15機のEC-130Hが生まれています

4日付Defense-News記事によれば
EC-130H3.jpg●EC-130Hが導入以降、米軍が関与した緊急事態にはほとんど投入され、コソボ、ハイチ、パナマ、リビア、イラク、セルビア、アフガニスタンで活躍してきた
米中央軍担当エリアには2004年から継続して派遣されており、今はほとんど毎日イラク軍を支援する形で、ISISの通信妨害に当たっている

●現在この任務に派遣されている第43派遣電子戦飛行隊は、1964年と1973年に飛行を開始した年齢50歳のC-130輸送機を改造して使用しており、中東の厳しい自然の中で維持していくのは厳しい仕事だ
●また、最新の電子戦機材を老朽輸送機に組み込んで維持運用するのも骨の折れる仕事

EC-Xを2020年には導入開始したい
●最近米空軍は、この15機のEC-130Hを、2029年までに10機の後継機EC-Xに交代させる決断をした。その計画によれば、2020年末までにEC-Xの1番機が完成することになっている
EC-130H4.jpg米空軍は種々の検討を経て、現存の商用機に電子戦機材を搭載してEC-Xを製造することを決定している。EC-130Hの電子戦機材は「L3 Communications社」が開発製造したものだが、同社の電子戦機材が適応するよう、同社に機体の選定が任せられる

米空軍は2020年から約10年かけてEC-X部隊を編成する計画だが、機体と関連部品や整備機材で約2200億円の経費を見積もっている。
●老朽化した現在のEC-130Hを30年維持する維持経費と新型機導入経費を比較すれば、はるかにEC-X導入が効率的だと米空軍は主張している
●しかし、2011年の予算管理法が規定した予算強制削減の恐れがある中、暫定予算が今後も続けば、少なくとも2017年度時点では、EC-X導入を12か月はあと送りせざるを得ない状況にある
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米空軍では、F-105GやF-4Gがエスコート電子戦機として運用されましたが、EF-111を最後に、米空軍はステルス機の出現により後継のエスコート型電子戦機を設けず、現在はこの「スタンドオフ電子戦機」であるEC-130H 「Compass Call」がメインの電子戦アセットです

EA-18G Clark3.jpg米空軍は2016年度予算要求で、空軍全体の近代化予算を捻出するため、15機保有しているEC-130のうち、7機を退役させる案を提出したが、議会はこの案を却下しました。EC-130は911同時多発テロ以降、中東地域の13カ所に継続的に展開を行っており、作戦投入率が極めて高い部隊となっているからです

米空軍は米海軍のEA-18Gの支援も受けてきましたが、現在ではステルス機の絶対性も失われつつあり、次期制空機PCAを母機としたエスコート型電子戦機導入の方向に向かいつつあります

「米軍の電子戦を荒野から連れ戻す」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-17-1

PCA型電子戦機PEA関連
「PCAよりPEAを先に導入へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-27
「20年ぶりエスコート電子戦機?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-20

その他の関連記事
「ステルス機VS電子戦攻撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
「E-2Dはステルス機が見える?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-12

「EA-18Gで空軍の電子戦を担う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-08
「空軍用に海軍電子戦機が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-09
「緊縮耐乏の電子戦部隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-29-1

「MALDが作戦可能体制に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-29-1
「電波情報収集RC-135」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-09
「心理戦用EC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-15

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第5世代機欧州展開一番の教訓:ステルス維持 [米空軍]

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結構、展開してみないと判らないんだ・・
stealth coating.jpg13日付Military.com記事が、米空軍F-35準備室長やF-22飛行隊員を取材し、F-22を中心に第5世代機の海外展開に伴う1番の課題であるステルス性(コーティング)維持について紹介しています。

と言っても、事柄の性質上、細部が明らかになっているわけではありませんが、結構大変そうな雰囲気が伝わってきますので、極めてふっわっとした話ですがご紹介しておきます

13日付Military.com記事によれば
4月15日からの英国を拠点としたF-35の欧州展開と、2015年から海外展開を行っているF-22の経験とを併せ、米空軍はステルス戦闘機の海外派遣に関する維持整備の諸問題への理解を深めた
●これらの経験を元に米空軍幹部は、第5世代機の海外派遣における基地準備の多くは、機体のステルス性を維持するための準備だと認識するに至っている

stealth coating2.jpg米空軍F-35準備室長のScott Pleus准将は、「ステルスコーティング技術に於いて、F-22はF-35より古い技術を使用しているので、その維持により手間がかかる」、「F-35には、空軍用、空母艦載用、垂直離着陸用と、多様な環境を想定したより耐久性の高いステルス技術が求められた」と語っている

●米空軍は、特に2年前のF-22の大西洋横断飛行や海外作戦で多くの教訓を得た。ロシアのクリミア半島併合を受け、2015年にF-22がERI(European Reassurance Initiative)の一環で欧州に初展開したとき、及び2016年に10数機のF-22を欧州での一連の演習のため約1ヶ月間派遣した際の教訓である
●3月にMilitary.com取材チームがティンダル基地のF-22飛行隊を訪問し、匿名ながら多くの操縦者に上記海外展開の話を聞いた。彼らがファーストネームしか明かさないのは、対ISIS作戦に従事している事から安全上の懸念があるからだ

欧州展開の教訓と対策
F-35 3-type.jpg●展開した飛行隊所属の中佐は、「2015年にドイツのSpangdahlem基地に展開した際、全てが不足している現実に直面した。そして6ヶ月後に提出した派遣報告書を元に、F-22やF-35をより良く受け入れるために、魔法のような大金が同基地に投入された」と振り返っている

●同中佐はまた、4月にF-35が初めて展開した英空軍Lakenheath基地でも、展開直前になってステルス維持整備のちょっとした問題が発覚し、受け入れ直前まで対策に追われていたと語った
●整備部隊指揮官のSamは、Lakenheath基地がF-35のステルス性を維持するため、必要な装備を備える必要があったと振り返り、「そこへ展開できない訳ではないし、ステルス性も無くならない。しかしより効率的に効果的に活動するには環境管理が必要なんだ」と語っている

●オバマ政権が開始したERIの枠組みで、今年は約22億円が、欧州の戦闘機受け入れ基地での第5世代機受け入れ施設整備のために準備されており、ドイツのSpangdahlem基地にステルス性修理施設を設ける資金も含まれている
F22gearup.jpg●上記整備部隊のSam隊長は、「米本土のティンダル基地やラングレー基地のような設備が理想だが、その方向に向けた取り組みを行っている」と説明してくれた

●F-22は対ISIS作戦のため中東に展開しているが、米国内ではアラスカとハワイでステルスコーティングの「Upgrades」が行われている。
●ロッキード社のF-22副責任者John Cottam氏は、「ステルス性に大きく影響するのが、つなぎ目やエッジなど機体パネルの接点であり、エンジン空気取り入れ口のコーティングも重要な仕事だ」と述べている

●(F-35よりF-22がステルス維持に手間がかかると述べていた)米空軍F-35準備室長のScott Pleus准将だが、一方で、F-22にだけ極端に手間がかかるわけでは無く、「逆にF-35の維持が簡単かと言われると、そうでは無い」と語った
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抽象的な表現が多い記事で恐縮でしたが、F-22が米国以外で本格運用を開始し始めたのは2015年からで、まだまだ手探りな部分があると言う事でしょう。F-35にも生かせる教訓が得られたような記事になっていますが、そうである事を願います

そう言えば、ステルス機を海外に売却し、同盟国等に運用させるのも初めてですねぇ・・・。いろんな米国流の縛りや規則がありそうですが、諸外国の運用習慣や整備員の気質に合うのかも気になります。
いろんな情報の管理も米国は気になるでしょうねぇ・・・。

kadena-mitinoeki.jpgkadena-mitinoeki2.jpgそう言えば、嘉手納基地にF-22が展開中に「道の駅 かでな」の屋上展望台から同機を観察したとき、機体から薄皮がはがれたように垂れ下がった膜の様なものが数カ所に確認でき、「何じゃこりゃ?」と思ったことがありました。あれが特殊コーティングの一部なんでしょうか???

F-35やF-22の海外展開関連
「展開先はやっぱり英国」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-21
「F-35海外展開訓練発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-15

「真剣にF-22迅速展開を検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-08
「米空軍の欧州派遣予算大幅増」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-08-1
「豪州に12機のF-22展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-14

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米ICBM基地で初めてのオーバーホール修理 [米空軍]

50年間放置してきた「付け」に今から対処中

Minuteman III 4.jpg15日付米空軍協会web記事が、1960年代から使用されている米空軍ICBM基地の施設に対し、使用開始から50年を経て初めてオーバーホール修理が開始され、今後8年間かけて全てのICBM発射施設が点検修理されると報じています

修理対象はICBMミサイル自体では無く、発射施設、弾頭保管施設などが対象で、サイロ内のICBMを取り除いてからしっかりと保守整備を行うようです。
また8年かけて一通り修理した後も、8年サイクルで全施設に継続してオーバーホール(PDM:programmed depot maintenance)を行う事にしたそうです

これまでどうしていたのかが気になりますが、どうやら故障箇所が判明すれば修理する方式だったようで、計画的な施設等の維持計画も無く、壊れるまで使う方式だったようです。
一朝有事の際に即応態勢が求められる装備なはずですが、組織全体の関心の低さから、また厳しい予算の中で全てを後回しにされ、放置プレーされていたわけです

ICBM PDM2.jpg8年前にこのブログを開始する直前に、「核爆弾と知らないうちに爆撃機に搭載して米本土を横断しちゃった事件」や「核兵器部品を誤って輸出しちゃった事件」等が連続発生し、米空軍長官と空軍参謀総長が同時更迭される事態となり、核兵器運用部隊への各種てこ入れが始まりました

米空軍の核兵器運用部隊(ICBMと爆撃機部隊)を一つにまとめて管理監督するため、「GSC:Global Strike Command」を編制したり、ICBMや核兵器運用幹部の人事管理やキャリアパスを見直したり、頻繁に国防省首脳が訪問したりしましたが、「長年誰も顧みず、見捨てられてきた部隊や兵士」で「関連施設は老朽化が激しく、勤務員が士気を保つのが困難なレベル」と空軍首脳が認めるほどの部隊の惨状は、一朝一夕に改善するのが困難なレベルに達していました

部隊監査時の士官による集団カンニング」や「定期的な技量確認試験時の問題漏洩」などの不祥事がその後も続き、ICBM部隊指揮官が空軍長官に対し面と向かって「ここ数年で多くの高官が部隊を訪れ、この部隊が重要だと言って帰ったが、予算面で何の変化も無い」と痛烈に非難するなど、核兵器運用部隊の荒廃振りは、無人機操縦者コミュニティーの惨状や性的襲撃事案の継続続発と並び、米空軍から統合参謀本部議長が生まれない理由の一つと言われています

ICBM PDM4.jpgそんな中でも米空軍は最近、ICBM発射基地の警備警戒用ヘリ「Huey」の後継機選定作業を開始し、提案要求書をまとめる最終段階にあり、70年代から使用しているICBM「Minuteman III」の後継検討にも最近着手しています

また5月に入って空軍参謀総長とGSC司令官は、今後10年間に亘り、全国防予算の5%を核抑止分野に投資すると明らかにし、核兵器運用部隊を忘れない姿勢を示しています

前置きが長くなりましたが、遅ればせながら50年の空白の後に開始されたICBM施設のオーバーホール修理PDMの様子をご紹介します

15日付米空軍協会web記事によれば
●米空軍Materiel CommandのPawlikowski司令官(女性大将)は、8日の週に3箇所のICBM発射基地を全て訪れ、10日には60年代に運用開始後初めてのオーバーホール修理PDMが終了間近の「Malmstrom空軍基地」を訪問して勤務員を激励した
●同基地の他のICBM発射施設や、ワイオミング州の「F.E. Warren空軍基地」やノースダコタ州の「Minot空軍基地」のICBM発射施設は、今後8年間かけてオーバーホール修理PDMを受ける

ICBM PDM3.jpg●同司令官は、従来は故障発生まで使用するスタイルだったが、米空軍の航空機に使用されているのと同様のオーバーホール修理PDMモデルを、ICBM発射施設にも適用すると説明した。
●一方で現状について、使用開始から40年手つかずの部品も存在し、交換用部品が製造中止で存在しない事態も発生しており、PDM要員が発射施設を訪れて修理するだけで無く、対処要領を検討する必要があると厳しい現状を同司令官は明らかにした

●PDMでは、部隊全体の即応態勢が維持できるように順番に修理対象ICBMサイロを割り当て、ICBMを発射サイロから取り出し、発射施設内部の各部品やケーブルを分解して取り外し、摩耗や腐食を確認しつつ交換する作業が行われる。
最初のPDM対象サイロでは多くの困難に直面しているが、以降のサイロPDMに向けたノウハウの蓄積や要準備事項のリスト化に役立っており、8年サイクルのPDM全体計画にもフィードバックする事項が明らかになっている
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ICBM James.jpg「今後10年間に亘り、全国防予算の5%を核抑止分野に投資する」とは、両空軍大将が連名で投稿した5月12日付「Politico」で明らかにした事項のようです。
http://www.politico.com/magazine/story/2017/05/12/why-the-us-is-right-to-invest-in-nuclear-weapons-215132

「5%」が多いのか少ないのか判別不能ですが、以下の関連過去記事で縷々ご紹介してきたように、核兵器の維持管理更新はとってもお金がかかる事業です。
勢いで核武装だ!!!叫ぶ前に、色々考え、お勉強した方が良いと思います。国際社会での負のコストも含め・・・

米軍「核の傘」で内部崩壊
「屋根崩壊:核兵器関連施設の惨状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-23
「核戦力維持に10兆円?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-09
「国防長官が現場視察」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-18
「特別チームで核部隊調査へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-27

「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1
「米核運用部隊の暗部」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-29

NPR(核態勢見直し:Nuclear Posture Review)
「トランプ政権NPRの課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09
「2010年NPR発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-07
「NPR発表3回目の延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-02
「バイデンが大幅核削減を公言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-19

米新政権の国防予算を考える
「規模の増強は極めて困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10

戦術核兵器とF-35記事など
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

ICBM後継に関する記事
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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