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米空軍の軽攻撃機検討の状況 [米空軍]

light attack.jpg2日、米空軍がプロペラ軽攻撃機のデモ試験について声明を発表した模様で、今年5月から6月にかけて2回目の候補機試験を2機種に絞って実施するようです。

昨年8月までの数か月で行われた1回目のデモ試験では、4つの機種「AT-6 Wolverine」「A-29 Super Tucano 」「Textron Scorpion」「AT-802L Longsword」が参加したようですが、半年以上の検討を経て前者2機種が次のラウンドに進むことになったようです

米空軍が300機とか数百機等の導入を検討している軽攻撃機ですが、対テロ作戦の対地支援など、A-10やF-16等の高度で高価な作戦機を投入する必要のない作戦を、安価に実施するツールとして検討され、併せて同盟国等にも比較的容易に導入してもらって多国籍活動に活用し、米軍の負担を減らそうとの思いもあります

AT-6 2.jpgまた同時に、練習機としての役割も期待し、深刻なパイロット流出と不足に悩む米空軍の操縦者養成にも活用したいとの思惑があります

一方で課題は、米空軍参謀総長が以前から述べているように、ネットワーク化して活用できないと意味がない点で、このレベルに引き上げられる軽攻撃機がであるかどうかが選定の重要な焦点になっているようです。
もちろん、維持整備が容易か、種々のコストがどの程度かとの基本的比較要素はありますが・・・

2日付DEfense-News記事によれば
昨年8月に第1弾のデモ試験を終了した時点では、次の「combat demonstration」をどうするかが議論になっていたが、米空軍長官の声明は「戦闘デモ試験より、2機種の企業と緊密に協議しながら、整備性、データのネットワーク化やセンサーについて確認する試験を計画する」と述べている
A-29 Afghan.jpg●そして5月から6月にかけ、アリゾナ州のDavis-Monthan空軍基地で、2つの機種「AT-6 Wolverine」「A-29 Super Tucano 」に対し試験を行うと明らかにし、声明は「迅速な調達に向けて必要なデータ収集が可能となる」と述べている

ネットワーク化やパートナー国との相互運用性がテキサスでの次回デモ試験の鍵だと声明は記述し、「輸出可能で手ごろな価格のネットワーク装備の試験も兼ねており、指揮統制アセットとともに、多国籍軍国とも意思疎通可能な装備を追及している」と述べている
●既に1回目のデモ試験では、カナダ、UAE、パラグアイ、豪州が視察しており、2回目のデモでも関係国に声をかけて招待する予定である

AT-6.jpg●また、次回デモ試験では兵站、維持整備、搭載兵器、センサー関連の確認や、操縦者養成課程等も重要な確認要素となる
●一方で2回目の試験の費用捻出元は決まっておらず、米空軍報道官も「デモ試験経費の見積もりを完了していない。関係企業と協力して行う必要がある。既存の開発試験費から流用することになる
」と語っている
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カナダ、UAE、パラグアイ、豪州は、どんな思いでデモ試験を視察したのでしょうか? 次の試験ではどの国がオブザーバーとして参加するのでしょうか・・・・気になります

UAEはともかく、カナダや豪州は、この軽攻撃機を購入して、米国の代わりにアフガンで戦ってくれ、または対テロ作戦参加を加速してくれ・・・ということでしょうか。

興味本位ですが、プロペラ軽攻撃機をどのようにネットワークに組み込み、どのようにハイテク化し、どのようなセンサーを搭載するのか等、興味津々です

軽攻撃機の関連記事
「軽攻撃機の第一弾確認終了」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-07
「米空軍が300機導入に賛成!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-21
「米空軍が検討を開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-07

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米空軍:下士官パイロット拡大に向けた動き [米空軍]

RQ-4 Pilot.jpg現在、約2000名のパイロットが不足し、その流出が止まらない米空軍は、昨年から約70年ぶりに下士官の操縦者要請を開始し、攻撃能力を持たない無人偵察機RQ-4のパイロットにしようと訓練を行っていますが、そんな中で2年目を迎える下士官パイロット要員選抜と、更なる下士官操縦者拡大を目指す動きについてご紹介します

米空軍の操縦者不足は、十数年にわたって継続する実戦への繰り返し派遣への疲れ、また旺盛な民間パイロット需要(軍に比し楽で高収入)を受け軍人パイロットの流出が止まらないことが大きな原因です

米空軍は対応策として、給与ボーナスの増額、司令部業務の免除など、様々な優遇策で操縦者の引き留めを図っていますが、流出に歯止めがかかったとの話は聞いたことがありません

そうとなれば、士官クラスに限定してきた有人機パイロットを下士官に拡大したくなるのは自然の流れで、実際多数の操縦者を必要としたWW2時代は、米国も日本も他の欧州諸国も、下士官操縦者が活躍していたわけです

後はプライドが高い現在の士官操縦者の考え方をいかに変え、下士官有人機操縦者を受け入れる判断をするかですが、その日に向けた動きは着実に進んでいるように見えます

下士官操縦者選抜:2年目の動き
RQ-4 Misawa3.jpg●1月15日の週、テキサス州の基地で、2回目を迎える下士官操縦者候補要員の選抜会議が開催される
●米空軍教育訓練コマンドは、これまでに134名の下士官の操縦者志願者から申請書を受け取っており、この中から操縦者養成コースに入ることが出来る40名を選抜する

●2月末までには40名の選抜者が人事ルートで所属部隊等に通知される予定だが、2019年の下士官操縦者募集は今年4月から開始される
●この選抜プロセスを担当する中佐は、応募者を様々な視点から分析するとともに、昨年から始まっている下士官操縦者コースの状況も参考にして選抜に生かしたいと語っている

操縦者教育の短縮と下士官受け入れ拡大検討
airman.jpg●米空軍教育訓練コマンドは、最新の技術を活用し、操縦者教育における学習効率を向上させ、養成コースの短縮につなげられないか検討を開始する
●そしてこの検討は、下士官のデータを活用して行われる

●この検討を成功させるため、担当者は異なる教育的背景を持つ多様な下士官グループのデータを活用して行われ、基礎課程を修了したばかりの下士官の中から操縦者に適した候補者を選抜する基準作成に活用する
●そこでは、そのような資質や心理特性が操縦教育コースでの成功につながるかを見極める
現時点で米空軍は、下士官操縦者を友人機に拡大することを検討していないが、将来の可能性はある
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このように、下士官の有人機パイロット誕生に向け、少しづつ、着実に、心理的壁を取り除く布石を打っている・・・ということでしょう。

USAF pilot.jpg車の運転技術がそうであるように、ある程度のレベルの人間であれば、士官でも下士官でも、適正のある人間を選抜すれば、操縦者として任務を果たす事は十分可能です。

いつ米空軍が正式に下士官有人機操縦者を受け入れるか、その時、他の同盟国等はどうするのか・・・実に興味深い人間観察の機会です

米空軍のパイロット不足
「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20

「トップが操縦者不足と軽攻撃機を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-17
「18年ぶり飛行手当増額」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-28
「戦闘機パイロット2割不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22
「航空業界は今後20年人手不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

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米空軍情報部長が中露軍を語る [米空軍]

Jamieson2.jpg4日、米空軍情報部長(女性空軍中将)と作戦部長が米空軍協会で講演し、中国、ロシア、そして北朝鮮軍について米空軍としての視点で語りました。

中露が米空軍のイラクやシリア作戦から学び、ロシア軍はシリアを実戦的訓練場に位置付け、北朝鮮防空システムは米空軍が過去25年間戦った相手の中で最も手ごわいなどと言及しています

露やNK航空能力・防空能力を誇大評価しすぎのような気もしますが、確実に中露が米空軍レベルに追いついているという意識は共有しておきましょう

4日付米空軍協会web記事によれば
●4日、米空軍協会ミッチェル研究所で講演した米空軍情報部長VeraLinn Jamieson中将と作戦部長Chris Nowland中将は、ロシア軍と中国軍は、約30年間にわたり戦い続けている米軍作戦をよく観察して学んでいると語った
Jamieson.jpg●そして情報部長は「米空軍の航空優勢獲得維持能力は、以前ほど他を圧倒するレベルにはない」と表現し、過去のように航空優先を当然と考えて作戦可能な時代は終わりつつあると語った

●また情報部長は、ロシアは航空防衛に関し(air-to-air defense)で米空軍と肩を並べるレベルだと自身をみなしており、中国軍は米軍に約10年の遅れをとっていると認識してるとの分析を披露した
●そして、ロシア航空戦力によるシリアでの精密誘導兵器使用や、中露両軍による長距離航空戦力運用、更には空中指揮統制やISRや空中給油活動を例に挙げ、その能力進展を説明した

●このような中露の能力進展の背景には、「彼らが米軍によるイラクやシリアでの作戦を宝の山と見なし、米軍を観察してどん欲に学んでいる」ことがあると解説した
●そして中東作戦の枠を超え、より広範な宇宙アット配備やサイバーハッキング能力にも注力し、マルチドメイン能力を強化していると情報部長は説明し、特にサイバー作戦を作戦計画に組み込んでいると語った

SU-27.jpgロシアのシリアでの活動について情報部長は、精密誘導兵器を実戦で初使用し、作戦機搭乗員を全ロシア軍からローテーション展開させており、既に全搭乗員の85%がシリアで実戦を経験するに至っていると語った
ロシア軍はシリアでの航空作戦を、「搭乗員の気概を試すテスト」だと位置づけ、同時に兵器や航空機の実戦テスト場だとみなしており、「いわば初めての継続的な本格態勢展開でのアウェーゲーム」で自らを鍛えているとも語った

北朝鮮に関しては作戦部長が言及し、NKの統合防空システムは、米軍が過去25年間戦った他の地域よりもはるかに優れていると表現し、「米軍の支援がより必要になってる」と語った
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ロシア軍がシリアを「搭乗員の気迫見極め:test the mettle」に使用し、全搭乗員の85%がシリア作戦を経験しているとは興味深い話です。兵器の実験場との位置づけも、さもありなんです

Su-24 Russia.jpgこれまで米空軍幹部は、イラク戦争から継続して続く戦いを「more than a decade」とか「neary two decades」の戦いだと負担を訴えてきたように思いますが、この講演では「nearly three decades」と表現しています。湾岸戦争にまで遡ってカウントすることにしたのでしょうか???

また北朝鮮に関する、「a much more significant integrated air defense system」との言及は何を意味しているのでしょうか? ISRの結果として、弾道ミサイル発射だけでなく、防空部隊にも投資が流れているのでしょうか???

いずれにしても、女性情報部長に期待いたしましょう!

情報部長のご紹介記事 http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-02

VeraLinn Jamieson米空軍情報部長の経歴
http://www.af.mil/AboutUs/Biographies/Display/tabid/225/Article/108431/brigadier-general-veralinn-dash-jamieson.aspx

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米空軍:仮想敵機部隊も民間委託へ [米空軍]

Aggressor2.jpg9日付米空軍協会web記事は、米空軍が現在4個保有する仮想敵機飛行部隊を2個に削減し、その役割を民間企業に委託することを検討中で、10日に「industry day」を開いて要求事項を関係企業に説明するそうです。

航空自衛隊では「飛行教導隊」と呼ばれ、米空軍では「Red Air」とか「Aggressor」とか呼ばれる精鋭部隊で、米海軍航空部隊を取り上げた映画「トップガン」でも、老練なベテラン教官操縦者で編成されていた仮想鉄器飛行部隊ですが、民間委託するそうです

民間委託の理由を記事は詳細に伝えていませんが、予算不足や操縦者不足が背景にあるようです
しかし・・・敵機の役割を演じる「Red Air」は、秘密情報にもアクセス可能で、操縦技量的にも高度なレベルが求められると思うのですが、記事を読むと100機以上のジェット機を保有する企業が存在するそうです

9日付米空軍協会web記事によれば
Aggressor3.jpg●米空軍は、仮想敵機飛行部隊用の航空機と操縦者を他に転用し、同時にネリス空軍基地の「Weapons School」やRed Flag演習」で需要が高まっている仮想鉄器部隊の需要に答える方策に向け前進している
10日に、「57th Adversary Tactics Groupと99th Contracting Squadron」が企業説明会を実施し、年間最大約300億円で5600飛行時間を期待する仮想敵機飛行隊契約の契約を目指すことになっている

米空軍は特定の機種を指定してはいないようだが、先週公開された要求事項によれば、最高速度マック1.5、高度35000フィート、45-60分の(作戦)飛行時間、火器管制システム、射程20nmのセミアクティブと45nmのアクティブミサイルのシミュレーション装備が期待されている
●また、1日に22ソーティー(1回90分間の平均飛行時間)を提供でき、目視外戦闘、作戦試験支援、異機種空中戦闘、目視内での攻防機動、多数機による作戦行動等々も求められている

米空軍が提供するのは駐機場所と格納庫スペースで、契約企業は航空機、操縦者、整備作業、関連支援装備と運用、品質管理の提供を期待される
AF-weapons.jpg関連企業は米空軍の動向を察知し、昨年から必要アセットの確保に動き出している。例えば現在ネリス基地で「aggressor役」を唯一行っている「Draken International」は、最近南ア製の「Cheetah超音速戦闘機」を12機入手して計109機体制を整えたと発表した

●また昨年9月「Textron Airborne Solutions」は、仏空軍のミラージュF1戦闘機63機を購入したと発表し、世界最大の超音速機保有の私企業になっている
●更に「Tactical Air Support」は、ヨルダン空軍のF-5戦闘機を21機調達し、同機を計26機保有する規模となっている

●昨年9月、米空軍戦闘コマンドのHolmes司令官は、「従来のように仮想敵機飛行部隊を維持するのが理想だが、予算的制約から4つのうちの2つの部隊を閉鎖しなければならない」と述べ、
●更に「次善の策として、民間企業に委託して必要な人材を確保し、同時に空軍操縦者等を他の任務に生かすことを検討する」と語っていた
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Aggressor.jpg民間に委託することで経費削減が可能な企業が存在するということです。早期退職や定年退官した空軍パイロットを再雇用している(引き抜いている)のでしょうが、その規模に驚かされます

米海軍の空母1隻に搭載される作戦機の規模は、世界の空軍の半分より強力だと聞いたことがありますが、戦闘機クラスを100機以上保有する民間企業って何なんでしょうか?

色々と奥が深い世界です・・・

米空軍のパイロット不足
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20
「トップが操縦者不足と軽攻撃機を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-17

「18年ぶり飛行手当増額」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-28
「戦闘機パイロット2割不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22
「航空業界は今後20年人手不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

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米空軍が群れ運用巡航ミサイル開発へ [米空軍]

Gray Wolf.jpg昨年12月28日付Military.comによれば、米空軍研究所AFRLとロッキードとNorthrop Grumが、2014年開発終了に向け、ミサイルが相互連携しながら群れとして行動して敵防空網に対処する新型巡航ミサイル契約を結んだと報じています

正確には、ロッキード社が12月27日に、群れ巡航ミサイル「Gray Wolf」に関しAFRLと5年間約130億円の契約を結んだとのリリース文書を発表したということです。
また、20日付米国防省リリースには、同じ金額でNorthrop Grumとも、「新しい低コストの、敵防空網を群れで攻撃することができる巡航ミサイルを開発する契約」を結んだと発表されていたそうです

「群れ」コンセプトは小型の安価な無人機で検討が進められていることをご紹介してきましたが、巡航ミサイルにも導入されつつあるとは知りませんでした・・・
細部に言及はありませんが、興味深いのでご紹介しておきます

昨年12月28日付Military.com記事によれば
Gray Wolf2.jpg●27日付ロッキード社発表によれば、同巡航ミサイルは「ネットワークで結ばれ、相互に連携して群れを形成し、世界中のIAD(Integrated Air Defense)システム脅威に対処する」コンセプトを持っている
●4段階で構成される開発段階の第1段階は2019年後半までの期間で行われ、最終的には20124年後半に開発が完了する計画となっている

●このコンセプトは、メリーランド州の企業The Bethesdaが「Gray Wolfミサイル」コンセプトに沿ったもので、同社幹部は、強固な防空網に安価な対処ミサイルを提供するものだとアピールしている
●また同幹部は、「このシステムは部品のモジュラー化を追及し、より破壊力の強い弾頭や燃料効率の良いエンジンを組み合わせるなどが想定されている」と今後の開発の方向性を語っている

●開発初期段階で本巡航ミサイルはF-16から発射試験が行われる計画だが、ミサイル設計はF-15やFA-18、もちろんF-35のほか、爆撃機であるB-1、B-2、B-52にも搭載可能な設計が行われる
●Northrop Grumとの契約に関し米国防省の発表では、「敵の高度な防空網を破砕するため、先進で安価なネットーワーク型巡航ミサイルのプロトタイプを設計、開発、製造そして試験する契約」だと説明されている
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Gray Wolf3.jpg敵に負担を強要してコスト負担を押し付ける「課負担戦略」の発想の様でもあり、「maximize modularity」「fuel-efficient 」「affordable」で我のコスト面にも配慮した新時代の兵器開発です

巡航ミサイルを相互連携させて「群れ」としてどのような動きをさせるか気になりますが、そのあたりには言及はありません。団子になって侵攻し、ある時点で散開して敵防空網を混乱させるイメージでしょうか・・・

無人機の群れ関連記事
「無人機の群れ第7世代」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-26 
「3軍の士官学校が群れ対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26
「国防省幹部:空軍はもっと真剣に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30

「米海軍が103機の無人機群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1
「無人艇の群れで港湾防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-19
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

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B-52エンジン換装を巡る大集会 [米空軍]

12月28日から1月3日の間は、定期更新は致しません。疲れました・・・休みます・・

B-52-UK.jpg12日、長年検討されながら様々なゴタゴタと厳しい予算状況から先送りになってきたB-52爆撃機のエンジン換装に関し、米空軍と関連軍需産業が一堂に会する「industry day」がB-52の母基地で開催され、米空軍側から今後の換装構想と要求方向が示されたようです

1952年に初飛行した大ベテランB-52爆撃機ですが、改良や改修を重ねて現在でも76機が現役として飛行しており、来年早々に示される爆撃機全体の将来構想でも、B-21との新型ステルス爆撃機開発が進む中でも、2050年代までの運用が想定されている模様です

B-52-UK2.jpg兵器システム面では、胴体内の爆弾庫に新型ロータリーランチャー搭載換装を行い、今年11月にはアフガニスタンで出撃機1機として史上最大の19発の精密誘導爆弾を投下する新記録を打ち立てたところであり、また予算審議で紛糾している新型核搭載可能巡航ミサイルLRSO(Long Range Standoff Weapon)の母機として想定されており、まだまだ活躍が期待されています

しかし現在1機に8基搭載されているTF33エンジンは老朽化が進み、部品の確保が難しくなっており、2030年代早々には維持不能に陥ると予測されており、また今年1月4日には、飛行中に同エンジンが内部破壊し、エンジンごと翼から脱落する事故が発生し、改めてエンジン問題がクローズアップされることとなってしまいました

21日付米空軍協会web記事は
B-52 engine4.jpg●あくまで米空軍は、将来のエンジン換装を約束するものではないが、可能な情報提供をお願いしたいとのスタンスで構想を説明した
●エンジンに米空軍が要求する事項は、燃費の20%以上向上、電子制御によるエンジンコントロール、B-52が現在装備する飛行システムとの融合が可能なこと、機体構造や良く構造への影響を最小限にすることなどである

●また核攻撃の際に生じる電磁波等への耐性を備えることや、現在のTF33エンジンと重量が同程度であること、迅速なエンジン始動、新たな操縦席におけるスロットル制御も要求する方向である
●米空軍は翼の交換や再設計につながるようなエンジン換装を望まないが、新たなエンジン取り付け部を装着する必要性は理解している。しかし機体寿命を縮めるような改修は受け入れない考えである

22日付Defense-News記事によれば
B-52 engine.jpg●今後米空軍は、現有機体システムと新エンジンの融合を担当する「integrator」企業と、新エンジン担当企業の選定を検討し、可能ならば2022年には新エンジンを搭載した試験機2機を導入して機体との適合を確認したいと考えている
その後、2026年から34年にかけ、残りの74機に新エンジン搭載改修を行う方向で進めたいと米空軍は考えている。しかし予算面での確約は得られておらず、米空軍の調達担当中将は、コストを抑えるあらゆる可能性を探っており、エンジンの「リース」もオプションとして検討していると語っている

●「integrator」企業と新エンジン製造担当企業の選定には複数の案があり、「integrator」を選定して同企業にエンジン選定を任せる方式と、「integrator」とエンジン選定を同時並行で行う方式、更にその折衷案の方式が検討されている

B-52製造企業であるボーイングは当然「integrator」を狙うであろう。エンジンは「Pratt & Whitney」、「Rolls Royce」と「GE Aviation」が参戦すると見られている
Pratt & WhitneyはTF34エンジンか新型エンジンで、 Rolls RoyceはE-11やC-37で使用されているF130エンジンを考えているようである
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B-52H2.jpgエンジン換装の見積もり経費は約2.4兆円だそうですが、エンジン換装により現エンジンを維持した場合より燃料費や維持整備を約1.2兆円削減できると主張したいます

単なる爆撃だけでなく、長時間空中待機しながらピンポイントの要請に応じての精密誘導兵器を投下や、音によってのイスラム過激派威嚇や、弾薬庫航空機(arsenal plane)の役割も期待されているB-52です。

なぜか愛着のわくB-52です・・・

B-52関連の記事
「エンジン内部破損で落下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-08
「弾薬庫航空機に向け改修」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-13
「同構想とB-52」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-12

「もっと能力向上を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-11-1
「海軍と会議後アジア展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-07
「まだまだ能力向上に投資」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-16-1

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古豪U-2偵察機部隊が装備改革を先導 [米空軍]

U-2飛行隊長
空軍参謀総長は言った「飛行隊長として即応体制を維持せよ。しかし空軍の回答を待っているようでは任務成功はおぼつかない」

U-2 night.jpg8日付Defense-Newsは、1950年代から前線で偵察活動を続け、今も最前線で活躍中のU-2偵察機部隊の取材記事を掲載し、飛行隊(編成単位部隊)の活性化を重点政策に掲げるGoldfein空軍参謀総長の意図を具現化するように、飛行隊がシリコンバレーと直接交渉しながら現場の要求に合う装備を低コストで導入している様子を紹介しています

どうやら空軍参謀長が視察した際に、飛行隊活性化策を提言して予算の自由度が与えられたような雰囲気ですが、なぜこれが可能なのかは記事からは良くわかりませんでした

米空軍全体で、審査を経てこのように小規模なプロジェクトに予算と自由度を与える機会が与えられているのか、そのあたりの細部が不明なのですが、いつ引退を命ぜられて不思議でない、士気が低下しそうな部隊でありながら、生き生きと部隊が活動する様子が伺えますのでご紹介します

8日付Defense-News記事によれば
U-2Flight.jpg未だに与圧服を着て搭乗しなければならないU-2偵察機だが、同飛行隊の作戦計画士官はまもなく、シリコンバレー企業と直接対話して実現した商用ベース技術を用いて実現した、作戦用データを融合する最新のコンピュータやタブレットを手にする
ペンタゴンからの指図をほとんど受けず、同飛行隊が調達するシステムは、関連の装備や開発を含め約3.6億円である

●U-2を運用する第99偵察飛行隊の隊長であるMatt Nussbaum中佐は、空軍参謀総長が部隊視察の際に同中佐に対し、「飛行隊長として即応体制を維持せよ。しかし空軍の回答を待っているようでは任務成功はおぼつかない」と語ったことを振り返った
●また同隊長は「私は空軍参謀本部勤務から飛行隊長になり、予算獲得や契約の流れを前任地で見てきたが、重要なことは現場の優れたアイディアをどうすればよいかである」とも語った

同隊長は特別な権限を与えられているわけではないと語ったが、飛行隊のメンバーは誰もが、重要な要因として、リーダーシップが一般兵士にチャンスをつかむ自由を与えてくれているleadership give those at the lower levels the freedom to take chances.)と語ってくれた
11月30日に空軍参謀総長が来訪した際には、同飛行隊がシステム導入の基礎と考える「atomic leadership model」を説明し、参謀総長は空軍全体に適応するプランを考えてほしいと応えた

U-2 tablet.jpg飛行隊長は彼らが自ら企業等と交渉して導入した装備の一つであるタブレットを見せてくれた。このタブレットは、パイロットが空中で秘密でない情報を入手するものだと説明してくれた。
●そして、操縦席は秘密作戦情報をやり取りする装備で埋め尽くされているが、そうでない情報のやり取りする装備はなく、公式に要求するには大変な労力が必要だと語った。基本ソフトは無料で入手し、「Apple’s app development courseware」に投資して好きなようにカスタマイズしていると言う。

●また旅客機パイロットが良く使用している「Garmin D2腕時計」を、U-2操縦者が入手して喜んでいるのは不思議な光景だった。
●飛行隊長は次のステップとして、この腕時計が収集した飛行ルート等のデータを軍用フォーマットに変換し、自動ダウンロードして飛行隊で事務作業に活用できるよう契約準備を進めていると語ってくれた

このような装備調達手法の利点は、兵士が予算を有効に活用しようと意識することである。一般に高いと感じたら、普通の人間は購入を躊躇する。しかし官僚的な組織ではこの意識が働かなくなることがある
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U-2 Dragon.jpg色々疑問が残る記事紹介となりましたが、数億円を部隊に任せて必要なものを装備させる自由を与えられているようです

その手続きの流れやここまでの経緯は不明ですが、前線部隊には色々な費用対効果の高いアイディアが埋まっていると言うことでしょう。

飛行隊(編成単位部隊)の活性化を進める米空軍を「よいしょ」する記事かもしれませんが、組織上層部の裁量で、部隊活性化が成功した事例ともいえましょう

空軍参謀総長の重視事項
「3つの重視事項」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13

U-2偵察機の記事
「U-2はRQ-4が共存へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-25
「空軍偵察アセットの現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-21
「最新機よりU-2がいい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23
「在韓米軍トップ:U-2が良い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-26

タグ:U-2
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太平洋軍司令官が危機感とACEを語る [米空軍]

O'SHAUGHNESSY2.jpg1日、RANDやCSIS等が共同開催した「West Coast Aerospace Forum」で、O’Shaughnessy太平洋空軍司令官が講演し西太平洋地域の戦略環境が米国にとって急激に厳しいものとなっており、新技術や新コンセプトの導入が急務であるが、当面は現有戦力や既計画分でしのぐしかないと語りました

そして、一箇所に戦闘機を集中配備する現在から、第5世代戦闘機を分散して運用する新コンセプトACE(Agile Combat Employment)に基づく演習をアジア太平洋エリアで行っていると語りました

新コンセプトACEについては、10月末に国防省高官が記者団に、、「在日本の米軍最新戦闘機は、(有事に)地域の島々の10-15の未整備な緊急展開基地に分散させる」、「このコンセプトでは、分散した不便な展開場所でも最新戦闘機が作戦可能なように、迅速に兵たん支援も分散支援体制を整える必要がある」、「米空軍は最近のArctic Ace演習などで、燃料の緊急配分訓練をすでに開始している」とブリーフィングしたと過去記事でご紹介したところです

本日は太平洋軍司令官の発言と、ACE検討の一端をご紹介します

8日付米空軍協会web記事によれば
O'SHAUGHNESSY3.jpg●講演でO’Shaughnessy大将(次の太平洋軍司令官の有力候補)は、「太平洋空軍の作戦環境は信じられないペースで困難さを増している」と語り、米側が想定していたよりも遥かに速いペースで周辺国の軍事力強化が進んでいると述べた
●しかし、「予算の強制削減と過去約20年間の継続した戦いにより、わが米空軍に再投資して立て直すには時間が掛かるので、現有戦力で戦う方法を考えるしかない」と現状を語った

●そして同司令官は、太平洋軍エリアで訓練が開始され、戦力を分散して柔軟性と強靭性を確保するACEコンセプトに言及し、従来の巨大基地が敵攻撃に対して脆弱だと背景を語った
●また同大将は、米国の軍事的優位は決して確約されたものではなく、日々の取り組みにより勝ち取っていかなければならないと訴えた

ACEについて:米空軍協会機関誌5月号より
F-22Hawaii3.jpg●2013年から、F-22を飛行隊単位ではなく数機のF-22を機敏に展開させる方式(Rapid Raptor)を、燃料配分や兵站支援要領に焦点を当てて試してきたが、ACEはこれを発展させたコンセプトである
2月に12機のF-22を豪州のRAAF Base Tindal基地に展開させ、そこから更に2機をより小規模で設備不十分な基地であるRAAF Base Townsvilleへ展開させた

●2機のF-22はC-17とKC-135を伴って展開し、到着後、C-17を指揮統制通信基盤として活用してハワイの作戦センターと連絡を取り、C-17の翼燃料タンクから給油を受けた。燃料は陸海軍の簡易ゴム製タンクからも供給を受けることが出来る
C-17-2.jpgC-17に搭載された弾薬は、同じくC-17で移動してきた整備員によってF-22に搭載され、C-17の通信機を利用して作戦命令を受けたF-22操縦者は具体的な飛行計画を立てることが出来、約3時間で再発進してBase Tindal基地に帰還できた

●また同大将は、太平洋地域に分散配備した事前集積物資や、海兵隊F-35Bの基地の支援も期待できると語った
●ただF-35についてはまだ部隊導入が優先で、ACEコンセプトでの訓練は不十分だと太平洋空軍計画部長は認めている
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米空軍が明確に在日米軍基地の脆弱性を認識し、具体的な対策に動いている中、航空自衛隊はどうするつもりでしょうか?
せまい日本列島の中で、敵の射程距離内にある日本内部で、戦力分散を図ると言うのでしょうか?

US Forces Japan2.jpg普通の空軍を目指す・・・などと叫んでいる人がいるらしいですが、世界の脅威の最前線に存在する日本の空軍が、人並みを目指していて良いのでしょうか?

脆弱な多くのインフラに依存する戦闘機への依存や偏った資源配分を、今こそ見直すべきだと思います

在日米軍の変化を語る
「有事に在日米軍戦闘機は分散後退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-02
「岩田元陸幕長の発言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09

沖縄戦闘機部隊の避難訓練
「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

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A-10を映像と5つの視点で学ぶ [米空軍]

A-10 4.jpgお馴染み「映像と5つの視点で学ぶシリーズ」で、米空軍で唯一対地攻撃に特化した作戦機であるA-10攻撃機を取り上げます

何回かご紹介したように、米空軍は1976年から運用を開始しているA-10を早期に退役させ、その任務をF-35に引き継がせる計画を立てていましたが、中東での対テロ作戦で大活躍しているA-10を破棄するとは何事かと米空軍OBや議会から大反対が起き、2020年以降まで活躍しそうな勢いです

米空軍はF-35整備員確保のためにA-10を早期破棄したいとの本音があり、戦闘機命派による画策で対地支援任務で劣るF-35に無理やり引き継がせようとしたことが関係者の逆鱗に触れた「情けない」結果を招いています

1.大型機関砲のため前輪が基軸からずれている
A-10 5.jpg●A-10攻撃機の主要兵器である、30mm徹甲弾を使用するGAU-8 アヴェンジャーガトリング砲は、機体内臓部分がカブト虫に愛称で知られるヴィークル車と同程度の大きさがあり、重量2.5トンと航空機搭載のガンでは最大の重さを持っており、そのままでは機軸中心の機体内部に格納できなかった
●そこで設計製造のフェアチャイルド・リパブリック社は、前輪を機軸の中心から右にずらせて取り付けることで機関砲スペースを確保することにした。なので、地上で移動する際は、右急旋回が可能である

2.ガトリング砲の排気ガスは機体全体に影響を
毎分3900発(毎秒65発)を発射するガトリング砲(搭載は約1200発)から発生する排気ガス量は猛烈で、翼周辺の気流を乱して失速を招いたり、エンジンが吸い込むことでエンジン停止に追い込まれる恐れまで懸念された
●そこで設計陣は強力なファンで機関砲排気ガスを下方に廃棄する設計を考えだし、この問題を解決した

A-10を5つの視点と映像で学ぶ(約6分半)


3.雷雲等の気象観測にも活躍中
●気象観測機関は、それまでプロペラ機を使用して局所的な雷雲やハリケーンの追跡観測に使用してきたが、上昇高度等の能力に限界があり後継機種を探していた
●そしてその後継に、エンジンの整備容易性や機体の安定性などを買われ、最も活動能力が高い航空機としてNSF(国家科学者協会)がA-10を選定し、現在でも使用されている

A-10 turn.jpg4.空中戦でのキル実績も
●ジェット戦闘機よりも速度で劣ることから、空中戦任務は期待されていないと考えられているが、1991年の湾岸戦争で、ガンによる唯一の空中戦撃墜を記録したのがA-10である
●同戦争の期間に、2機のヘリコプターをガトリング砲で撃墜したのだ

5.半世紀の現役期間が予期
1976年に運用を開始したA-10は、1980年代後半頃、F-16に任務を引き継ぐべきではないかと早期引退が検討されたが、湾岸戦争での大活躍が評価され計画は消えた
●最近また、F-35に任務を譲って早期引退を米空軍が計画したが、対地支援任務で劣るF-35には代替は不可能だと大反対にあい、現時点では早くても2022年以降に引退の方向で、半世紀にわたって活躍しそうな勢いである
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何度も戦闘機命派に早期退役させられそうになりながら、現場がそれを許さなかった、つまり戦闘機操縦者が如何に時代や脅威環境や戦いの予想において「過ちを繰り返してきたか」を学ぶ、貴重な機体でもあるわけです。

気象観測に活躍しているとは驚きですが、頑張ってほしいものです

映像で5つの視点から学ぶ
「米空軍パイロット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-05-1
「カモフラージュ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05

「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

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25年の沈黙破り:米空軍最大の給油量を誇る基地 [米空軍]

なんと、8月28日付DODBuzzは同UAEの基地に米空軍部隊が所在して活動していることを米国とUAEが協議の上、25年間の秘密主義を改め、公にすることにしたと報じています

25年前に米空軍が同基地で活動を開始し、2002年1月25日に第380派遣航空団が同基地に編成されて15年何が契機となったかは不明ですが、公にするそうです
https://www.dodbuzz.com/2017/08/28/air-force-acknowledges-clandestine-base-in-uae/

9月28日付米空軍協会web記事も
http://www.airforcemag.com/Features/Pages/2017/September%202017/Connecting-Airmen-to-the-Mission-at-Al-Dhafra.aspx

何がきっかけなんでしょうか?????

以下の記事は、まだ公式に「Undisclosed location in Southwest Asia」だった8月頃の、公然の秘密を紹介する記事です・・・
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Al Dhafra.jpgアラブ首長国連邦の首都アブダビの南約30㎞に、米空軍が対ISISや中東域での作戦拠点としているUAE空軍基地があります。

米国防省や米軍の公式発表や軍事メディアでも、常に「Undisclosed location in Southwest Asia」と呼称され、その名をメディアで見ることはないのですが、言わば公然の秘密として、米空軍が大規模に拡張して作戦に使用しているのがUAE空軍の「Al Dhafra Air Base」です

UAE空軍はF-16と Mirage 2000を計5個飛行隊を同基地に配備し、米空軍はKC-10空中給油機、RQ-4大型無人偵察機、U-2高高度偵察機、E-3早期警戒管制機を展開させ、加えてF-22戦闘機も2012年ごろから頻繁に派遣しています

KC-10 2.jpg特にF-22派遣に関しては、衛星写真ではっきりとその展開が確認できるように意識してか、美しく5~6機が整列して駐機されている様子が何度かネット上で取り上げられており、同基地がイランから僅か100nmしかなく、F-22で10分以内に飛行可能な距離であることから、イランへにらみを利かせるための意図を感じると見る専門家もいます

本日は8月19日付米軍事メディアが取り上げた、「米空軍基地の中で最も航空機燃料の給油量が多い基地」の前線で頑張る給油部隊とその装備を紹介した記事をご紹介し、公然の秘密である「Al Dhafra Air Base」を取り上げます

19日付Military.com記事によれば
Al Dhafra 3.jpg●第380派遣航空団の燃料部隊は、25個のゴム製の簡易燃料タンクでイラクやシリアでの多国籍部隊の作戦を支えている。2016年には、2.6億ガロンの航空燃料をKC-10空中給油機等に提供した。この数字は一日平均約250万ガロンで、米空軍基地の中で最も多い量である
大口の給油相手はKC-10空中給油機で、1回に35.6万ポンドを注入する。この量はKC-135空中給油機の約2倍の量である

●航空機が効率よく再発進準備できるように、同基地にエンジンを駆動したまま燃料補給を行う「Hot refueling」を行うピットを12か所設け、C-130輸送機等の運用効率を格段に向上させている
●そのために米空軍は、タンクローリーのような燃料給油車両を使用しないで、各ピットから直接航空機に給油パイプを接続できる「Type III, Constant-Pressure Hydrant Fueling System」を導入している

●同システムは、給油ポンプ、フィルター、小型コンプレッサー、給油トランスミッターなどを一体にした装置で、どのピットでも一定の油圧を確保できるようになっている。
Al Dhafra 2.jpgRQ-4グローバルホーク大型無人偵察機やU-2高高度偵察機は、共に気温の低い高高度を通常飛行することから、他の空軍機が使用する航空機燃料「JP-8」より気化温度が低い別の燃料を使用する。この燃料はJP-8とは別の移送距離が短くて済む燃料ピットから供給される

●毎月、第380派遣航空団は駐留国(UEAのこと)国営の石油会社から、平均1100万ガロン(7500万ポンド)の航空燃料を提供されているが、当該国(UEAのこと)の微妙な立場から会社名は報じないようにMilitary.comは要請されている
●燃料は米軍機以外の多国籍部隊にも給油されるかとの質問に対し、担当の兵士は「我々はしっかりこの地に基盤を設け、彼らが必要とするものを提供する」と答えた。

●砂漠地帯の厳しい気候から、簡易ゴム製タンクの劣化は早く約7年で交換する必要があり、また点検等の作業も多い。更に野外での種々の作業は兵士に大きな負担を強いるため、前線部隊は通常の燃料タンクを地下に設置することを求めている
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再度強調しておきますが、紹介した19日付Military.com記事は、一度も「Al Dhafra Air Base」との言葉は使用せず、現地を訪問した記者たちも「on condition the exact location of the base not be disclosed」を条件に取材を許されています

Al Dhafra 4.jpgしかし「Al Dhafra Air Base」でググっていただければわかるように、カタールのアルウデイド基地と並び、米空軍が「Al Dhafra Air Base」にご紹介したアセットの根拠基地にしていることは公然の秘密となっています。

カタールがアラブ諸国の中で「いじめの対象」となり、米国との関係も微妙な中、この「Al Dhafra Air Base」とUAEは、ますます米軍にとって重要性を増しているとも言えましょう。3660mの滑走路が2本もありますから

UAE関連の記事
「UAEがTHAAD受領」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-26
「UAEが徴兵制導入」→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-21-1
「UAEのAOCが脚光を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-11-1
「IS攻撃にUAE女性F-16操縦者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-26

湾岸諸国が関係する記事
「米国が無人機輸出規制見直しへ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-04
「中国がサウジで無人攻撃機の製造修理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29
「米がサウジにTHAAD提供へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01
「米イスラエル関係の転機?:軍事援助を巡る攻防」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-26
「中東でF-35はイスラエル独占?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-13

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F-22がアフガン作戦に初出撃! [米空軍]

アフガンへの空爆数が2012年以降で最高に
そんな中、F-22まで駆り出されてPGMを

F-22Hawaii2.jpg少し前の19日と20日、F-22がアフガニスタンで初めて作戦活動に参加し過激派の資金源撲滅作戦の一環として、麻薬製造工場や研究施設と疑われる建造物を、精密誘導爆弾である小口径爆弾(SDB:small diameter bombs)で攻撃しました

今年で初飛行から20周年を迎えたF-22ですが、実戦初参加は2014年のシリア空爆参加が初めてで、その後は随伴する第4世代機の能力も増幅する第5世代機の威力を見せつけているのですが、今回のアフガン空爆を巡っては、対空脅威もないのにステルス機が必要か?・・・などの議論を巻き起こしているようです

F-22投入の真の背景は知る由もありませんし、その理由が米軍戦力のひっ迫であっても、F-22に実戦経験を積ませているのであってもかまわないですし、恐らく両方の理由だと思いますが、そんな軍事メディア議論の前にご紹介したいのは、アフガンでの米軍航空作戦の増加です。

F-22 refuel.jpgアフガンの治安は確実に悪化しており、アフガン政府はタリバンやイスラム過激派に押されており、その対処のため米空軍F-16やMQ-9による空爆が急増しており、今年8月と9月の投下爆弾は900発を超え、昨年同期間より270発以上増加しています

また2017年これまでの爆弾投下量は、2012年以降で最高を既に更新しており、減少する兆しはありません。
アフガン担当の米軍司令官は「アフガン政府が攻勢に出ているから支援している」、「今年の攻勢を支援し、活発に活動している」と説明していますが、今後が懸念されるところです

以下は、F-22のアフガン初参戦を紹介する軍事メディアの概要です

21日付Defense-Tech記事によれば
F-22hardturn.jpg●シリアで初実戦に参加したF-22は、対空脅威の存在しない中で、空対空の制空任務ではなく、高高度偵察任務や指揮統制任務を担ってたりしている
●19日にアフガンデビューしたF-22は、地上からの脅威が存在しない中、攻撃目標周辺への被害を局限するために小口径爆弾SDBを使用し、麻薬施設が疑われる建造物攻撃を行った

●F-22のアフガン投入を資源の無駄使いと批判する者もいるもいるが、米中央軍報道官は「攻撃目標周辺への被害を局限するためにSDBの使用が必要だったが、SDBを搭載可能なF-22が戦力に存在したので使用したまで」とメールで回答した
F-22は精密誘導兵器を搭載できることから、B-52やアフガン空軍に提供されたプロペラ攻撃機A-29などとともに、タリバンの資金源を断つ新たな作戦に投入されていると米軍司令官は説明した

Al Dhafra 2.jpg●情報筋によれば、SDBを搭載できるアセットは、他にFA-18やF-15Eが存在するが、他の任務で多忙だったようである。
●19日と20日にアフガン攻撃を行ったF-22は、この夏までその使用が公に語られることがなかったUAEのAl Dhafra空軍基地から発進したもので、フロリダのティンダル基地からUAE展開の第95派遣戦闘飛行隊に展開していた戦力である
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米軍内で様々な事故が頻発していますが、あるものは何でも活用する疲弊しきった米軍の実態を反映しているのかもしれません

更に米軍を多忙にするアフガン作戦の活発化を、F-22の初参戦に絡めてご紹介しました

F-22関連の記事
「F-22初飛行20周年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-12
「5世代機関リンクの課題に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-24
「Red-FlagでF-22リンク問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-02

「世代間リンクに対策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-10
「議会がF-22再生産見積を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-20
「フィリピンにF-22を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16
「5世代と4世代機の融合」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-08
「F-22もシム活用で飛行削減」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-1

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米空軍が新たな時代に向け3つの取り組み [米空軍]

Saltzman.jpg17日、米空軍参謀総長直属チームリーダーであるChance Saltzman准将が講演し、「マルチドメイン環境」に対応する将来米空軍を創造する取り組みの3本柱について語りました。

正確には「Multi-domain command and control initiative」チームが、27日に米空軍の大将レベルを対象に行う予定の、「マルチドメイン環境」に対応可能な米空軍を作るための3つの取り組みに関するブリーフィング概要を、米空軍協会ミッチェル研究所で記者団等にお披露目しました

マルチドメイン環境に適応するための3つの取り組みは、まず中堅士官のキャリア管理、次に最新の民生技術を迅速に活用する施策、そしてマルチドメイン作戦パッケージの研究の3つです。
以下では、Saltzman准将の講演概要をご紹介します

17日付米空軍協会web記事によれば
Saltzman3.jpg最初の取り組みは、マルチドメイン指揮統制のエキスパートを養成する仕組みづくりである。
●現在は指揮統制の中核である「operational career」に、作戦運用職域の中堅士官を連れてきて1~3年間勤務させるが、現場から離れて過ごすこの勤務を嫌うものが多く、将来の作戦上重要な勤務なのに長期的視野で考えられておらず、勤務者にも何も与えていないのが現実である

●ちょうどレンタカーを借りて、使いたいように使って、洗車もせず、レンタカー屋に返却するような状態になっている。
●これを改め、「mid-career cross-flow opportunity」を立ち上げ、勤務経験10~12年の中堅のサイバー、宇宙、情報等の作戦関連職の士官から選抜し、新たな職域「13 Oscar」に就け、戦術レベル指揮統制のエキスパートとして管理することを検討している

2つ目は迅速な民生最新技術の取り込みである。現在の米空軍は、世の中に既に出回っている素晴らしい最新の民生技術を、迅速な意思決定や状況掌握・把握に生かし切れておらず、古いやり方を鈍重に更新する「old new」状態にある。これを「New new」、つまり大胆にリスクを恐れず、新たな手法を取り入れる文化にシフトする必要がある
●このため米空軍は、来年夏までにネリス空軍基地に「shadow operations center」の中核を設け、迅速な開発や技術導入につながるプロトタイプや新ソフト導入や試験を目標に取り組んでいる

Saltzman4.jpg3つ目は、マルチドメイン作戦パッケージやその指揮統制の検討である。これまで米空軍は膨大な航空攻撃パッケージを構成し、作戦を実行してきたが、これにサイバーや宇宙が加わった時にどうするか? 誰が指揮を執るのか? どの作戦指揮センターが担当するのか等の課題が残されたままである
●私自身も現時点で回答を持ち合わせてない。ただ言えるのは、米空軍はこれらの課題に取り組み、検討し、試験して反省し、新たなコンセプトを作り上げなければならないという点である。

来年秋から、複数の「マルチドメイン指揮統制演習」を実施することが既に決定しているが、新たな将来コンセプトに焦点を当てる演習にしたいので、これまでのように各所の作戦センターから人を集め方式は考えていない ●代わりに、日頃の仕事から離れていてより広範な思考が可能と思われる、米空軍大学の指揮幕僚コース(少佐クラス)や航空戦コース(大佐クラス)に入校中の学生士官で机上演習を計画したいと考えている
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最新の商用・民生技術の迅速な取り込み活用は、米国防省レベルから各軍種まで、様々な取り組みをこれまでもご紹介してきましたが、新たな職域「13 Oscar」創設やサイバー宇宙士官の作戦センターでの活用は初耳です

Cyber Top3.jpgパイロットが不足しており、当面回復が望めない中では、新たなドメインに詳しい職域から使える人間を養成するしかないのでしょう。オタク的なサイバー人材を、コミュニケーション力が求められる作戦センターで如何に活用するか等、今後に注目です

新たなコンセプト開発に、フリーで自由な発想が可能な空軍大学の学生を活用するのは良いアイディアでしょう。演習全体を仕切る教官や空軍側にそれなりの人材がいればですが・・・

米空軍とマルチドメイン
「宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「空軍に新コンセプト期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「米空軍の重視事項3つ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13

地上部隊とクロスドメイン
「海兵隊輸送艦からロケット弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1

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2021年までに自己防御用レーザーを戦闘機に [米空軍]

Laser HEL.jpg7日付米空軍協会web記事は、ロッキード、ボーイング、ノースロップグラマンの3社が分担して取り組む、戦闘機搭載用の自己防御レーザー兵器(SHiELD)に関し、米空軍研究所AFRLが最後のロッキード社分の契約を結んで3社すべてとの契約を終え、2021年の搭載試験に向け本格的に動き出すと報じています

どの程度の出力で、どの程度の射程があり、どの機種への搭載を考えているのか等、肝心な部分には言及できないと関係者は語っていますが、「いつまでたっても完成まであと5年」と揶揄され、国防省高官からも「実用化は簡単ではない」「Star Wars症候群」だと言われてているレーザー兵器ですので、生暖かく見守っていきたいと思います

この兵器は、地対空脅威や空対空脅威から、戦闘機などの戦術航空機が自己防御を行うことが目的の兵器ですので、大前提としてお間違いのないように。派手に敵機を撃墜したり、地上目標を破壊するものではありません

7日付米空軍協会web記事によれば
Laser NG.jpg●6日、米空軍研究所AFRLはロッキード社と、戦闘機搭載用の自己防御レーザー兵器(SHiELD:Self-protect High Energy Laser Demonstrator)のレーザー生成装置の設計開発を担当する約30億円の契約を結んだ
●ロッキードが担当するのは、電力をレーザーに変換する強固で小型で効率的な装置(LANCE:Laser Advancements for Next-generation Compact Environments)で、襲い掛かる敵ミサイルに照射して熱で機能不全や破壊を起こす装置である

ちなみに、ボーイングは2016年末に空軍と契約を結び、LANCEを搭載するPOD開発(LPRD)を担い、レーザー生成部分に電力を供給し冷却するものを2021年12月までに完成する計画で動いている
一方でノースロップグラマンは、ボーイングより1が月早く空軍と契約を終え、レーザービームを制御する頭脳とも言われるタレット(SHiELD Turret Research in Aero Effects)を担当し、2019年初めに試験を開始する計画となっている

Laser NG2.jpg●ロッキードの担当上級研究員Rob Afzal氏は、レーザー生成装置はとてもコンパクトで、信頼性が高く、頑丈でなければならないと説明した
●また同氏は、極めて微妙な問題だとして、どの程度の出力で、どの程度の射程があり、どの機種への搭載を考えているのか等、肝心な部分には言及できないと細部には触れなかった

●ロッキード社は空軍との契約が3社の中で最後になったが、他2社が準備している搭載インフラの中で、大きな自己防御力を発揮するシステムを完成させるよう取り組んでいく
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この記事の冒頭は「If all goes according to plan:すべてが計画通りにいけば・・」で始まっており、この開発計画の性質をよく表現しています

2021年とは東京オリンピックの翌年です。生暖かく見守りたいと思います

航空機搭載レーザー兵器への取り組み
「NG社とビーム制御契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-25-1
「LM社とレーザー制御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-20-1

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24 

夢見ていた頃・夢見ている人
「米空軍特殊コマンドは前向き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「2021年には戦闘機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21
「米企業30kwなら準備万端」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-17-1
「米陸軍が本格演習試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-14-1

「米陸軍は2016年前線に投入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-16
「まずC-17搭載レーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-23
「特殊作戦C-130にレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31

「ACC戦略2015では?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-12
「米空軍幹部が議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-29
「CNAS:エネルギー兵器の課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-23
「特殊部隊とレーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-16

Heithold中将が態度急変
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

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米空軍は操縦者だけでなく整備員も不足 [米空軍]

maintainers2.jpg9日、米空軍司令部の作戦部長Mark C. Nowland中将が下院軍事委員会で証言し、約3400名不足している航空機整備員不足に対処するため、当面の間、戦闘行動に関わる飛行部隊優先でベテラン整備員を配置し、その他の部隊には民間の契約整備員を配置する等の措置で2020年まで乗り切ると説明しました

民間分野での航空需要の高まりというパイロット不足と共有の背景はあるものの整備員不足の大きな原因は、米空軍が計画していたA-10攻撃機の全廃と整備員流用が議会等の反対で出来なくなり、F-35急増等に対応できなくなっていることにあります

10日付DODBuzz記事によれば
maintainers.jpg●Nowland中将は「米空軍はそれが可能な部隊から、整備員を戦闘任務にあたる飛行部隊に移動させている」と語り、「例えばF-35の立ち上げに伴い、飛行教育部隊などは契約民間企業の整備員委で代替し、整備員を戦闘部隊に移籍させている」と説明した
●そして整備員不足が解消出来たら、「それら移籍させた米空軍兵士である整備員を元の部隊に戻したい」と証言した

●米空軍は昨年、2017年夏から民間の契約整備員を活用すると発表し、2020年までの期間限定での活用だと説明していた
●また今年2月に米空軍司令部の兵站部長John Cooper中将は、約4000名の整備員不足に対応するため、毎月40名の整備員養成を開始していると説明し、「これまでで不足数を3400名にまで減らすことができた。2020-2021年までには不足数をゼロにする計画だ」と語っていた

maintainers3.jpg●そしてCooper中将は、過去5年間、米空軍の継続した悩みは航空機整備未経験の若者を訓練し、可能な限り早く戦闘機や爆撃機部隊に配属することであったと9日に語り、同時に不足解消は近づいていると説明した
●例えば1機当たりF-35は、前線の航空機整備に12人と支援要員8名の計20名の整備員が必要で、この数はF-16戦闘爆撃機と同数だが、F-22やF-15は計23~24名の整備員が必要である
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F-35に必要な整備員数は、F-22やF-15と比較して2割弱少ないようですが、A-10から流用しようとしていたベテラン整備員の穴を数年で埋められるはずもなく、計画上はあと3年で「不足解消」でも、質の面では10年以上は必要でしょう

また、まだまだ初期型の「ソフト3i」で運用しているF-35ですが、とりあえず完成版のソフト「3F」になれば搭載兵器も増えて整備員所要は増加も考えられますし、F-35アピールには十分な注意が必要です

米空軍整備員不足の苦悩
「米空軍機の稼働率が異常低下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02
「整備員不足対処案も苦悩続く」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-03
「F-35整備員確保の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-14
「A-10全廃は延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-22

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米空軍のパイロット不足が更に悪化 [米空軍]

17日、戦闘機パイロット不足は約1300名だと報道官が補足説明
http://www.airforcemag.com/Features/Pages/2017/November%202017/Pilot-Shortage-is-Even-Worse-Than-Announced.aspx
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wilson7.jpg9日、Wilson米空軍長官とGoldfein米空軍参謀総長が記者団に対し、「米空軍の現状」とのブリーフィングを行い、2016年度末段階で約1500名不足していた米空軍パイロットが、2017年度末(9月末)で約2000名不足に悪化していると訴えました。

米空軍としても、ボーナスを増額したり、皆が嫌うようなスタッフ職につかなくていいよとか、退役した操縦者に「帰って来いよ」募集をかけたりと対応策に努力しているところですが、米国のみならず世界全体で操縦者が不足して引き抜き合戦状態にあり、更に海外派遣が頻発する等で米空軍の任務環境が厳しい中、パイロットの流出を食い止めることが難しいようです

それでも空軍長官と参謀総長は、予算の強制削減を受けた暫定予算が継続する中では、部隊が十分な訓練を訓練を行えず、前線派遣可能な操縦者や部隊の準備ができないから、何とか予算状況を改善してくれと訴えたかったようです

9日付米空軍協会web記事によれば
Goldfein1-1.jpg●Goldfein大将を同席させて記者団に対しブリーフィングを行ったWilson米空軍長官は、米空軍全体で全てのカテゴリーの全ての機種の操縦者に関し、1926名が不足していると語った。これは米空軍全体の必要操縦者数20000名の約10%に当たる
●また昨年度末の約1500名不足状態からさらに悪化していると説明した。空軍長官は機種別の不足数に関する質問には回答を避けたが、戦闘機パイロットの不足が多くを占めていると言われている

●記者団からの、米空軍が対策として行っているボーナスの増額や付加職務軽減等の対策の効果はないのかとの質問に対し長官は、「米空軍の規模に比して、任務量が多すぎる」、「多忙さにより米空軍操縦者が燃え尽きてしまっている」と即座に回答し、既に17回もの海外派遣を経験している操縦者の例を挙げた
●参謀総長は、防御的ともいえる初期の対策(ボーナスや経歴管理での優遇)で操縦者の流出防止を行っているが、今後は攻撃的ともいえるより広範な攻めの対策で新たな人材を集めたいと語った

wilson-Gold.jpg●(恐らくボーナス等の追加支出に関する効果への疑問に先手を打って説明し、)ボーナス増加等の対策に経費を要しているが、1兆円もの経費を投入して育てた操縦者が既に流出(walked out the door)しているのだと同大将は訴えた
●そして攻めの対策として、毎年のパイロット養成数を従来の1200名から1400名に増加させたり、退職した操縦者を現役に復帰してもらう方策に取り組んでいくと語った 

●参謀総長は米空軍の問題を米国全体が直面しているパイロット不足問題の縮図だと説明した同大将は「国家全体の問題だ」「米国全体として、民航機操縦者も軍用操縦者も、十分な数の操縦者を養成できていない」と訴えた。

●一方で空軍長官は「パイロットは1年では養成できない」ので対処には時間を要すると語りつつも、(訓練予算不足で低下している)飛行部隊の即応体制を改善すれば、パイロット不足を幾分かは緩和できると説明し訴えた。
●そして改めて、終わりが見えない海外派遣等により、家族を含めた操縦者家族に消耗を強いている現実を訴え、「これ以上は耐えられない」と空軍を去る家族を生んでいる現実を語った
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USAF pilot.jpg操縦者不足が米国だけでなく世界全体の問題だとして、世界の空軍をリードする米空軍には、是非とも戦闘機に求めるものは何か、どれほどのニーズがあるのか、どれだけの機数が必要なのか、更に従来通りの訓練体系で良いのか・・・等々の根本に立ち返って見積もりを再構築してほしいものです

中国や北朝鮮ににらみを利かすために、F-35を展開させてどれほどの効果があるのか? 30年前と同等の効果があるのか? 戦闘機があるから使っているだけで、ほかにもっと脅威に変化や技術進歩に応じた他の方策があるのではないか・・・と真剣に考えてほしいものです。

脅威の最前線にあるはずの、日本の戦闘機命派には全く期待できませんから・・・

操縦者不足関連の記事
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20
「トップが操縦者不足と軽攻撃機を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-17
「18年ぶり飛行手当増額」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-28

「戦闘機パイロット2割不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22
「航空業界は今後20年人手不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29
「機種別操縦者数で無人機がトップ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-09
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