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GAO:F-35の維持整備基盤は最大6年遅れ [亡国のF-35]

11月から12機のF-35が6か月間嘉手納に展開するとのニュースが話題ですが・・・

F-35 Gilmore.jpg23日付Bloombergは、同社が入手した米会計検査院GAOが取りまとめ中のF-35関連文書の案を紹介し米国防省はF-35購入数を維持するのに必死で、維持整備体制構築まで手が回らず、必要な部品の入手や機体整備体制が遅れており、機体の非稼働率が高まってると報じています

そしてこのままでは、現在公表されている60年間のF-35ライフサイクルコストの枠にはとても収まらないだろうと警鐘鳴らしてるようです。

あくまでも「案」の段階の文書で、国防省F-35計画室もコメントする段階にないとそっけない対応ですが、「案」に示された数字や関係者の話から、機体購入ばかりに目が行き、維持整備体制構築が遅れているのは明らかで、ますます「亡国のF-35」度合いが高まっているようです

23日付Bloomberg記事によれば
F-35 3-type.jpg●GAOの報告書案によれば、最新の統計で、F-35部品の修理には平均172日も要しており、目標値の倍の時間がかかっており、部品不足から22%飛行時間を減らさざるを得ない状況にある
●国防省はF-35の調達コストが管理できるようになったと主張しているが、会計検査院は60年間のライフサイクルコストで見れば、追加で100兆円以上必要になると警告している

●国防省F-35計画室とロッキード社は、部品の調達を改善する計画を立てていると主張しているが、国防省の内部文書は、この部品調達加速計画が実行できるかは不透明だと指摘している、とGAO文書案は指摘している

●国防省の新しい兵站&開発担当次官であるEllen Lord女史は今月の講演で、「就任後の私の短時間の観察によれば、我が部署は装備品調達に信じられないほどの時間を費やしているが、装備品の維持面にほとんど時間を割いていない」と指摘し、
Lord.jpg●そして「装備品のライフサイクルコストの7割は、維持整備コストから生じていることを踏まえれば、この状態を改めなければならない」と正直に語っている

●F-35関連部品の維持整備修理施設は6か所の施設で実施する計画で、当初計画では昨年のうちにすべて完成しているはずだった。しかし関係者によれば、いくつかの整備施設は完成が6年遅れの2022年までずれ込むようである
●この原因をGAOは、米海軍と空軍が必要な予算を組めていないからだと指摘し、一方の米軍関係者は、国防省F-35計画室が予算要求に必要な整備補給施設の細部計画を適時適切に明らかにしないからだと主張している
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とりあえず機数をそろえろ・・・とは、組織上層部を占める戦闘機操縦者が言いそうなことで、どこの国の空軍でもありそうな話です。

F-35transonic.jpg国防省F-35計画室長は、今後控えているF-35の史上例を見ない「大増産計画」を表現し、「津波のような増産」と不謹慎な発言をしているようですが、その過程で機体価格を下げることばかりを議論し、維持整備施設や部品の修理体制が疎かになるのも、想像に難くありません

十分な能力も発揮できない機体を韓国や日本に派遣する話題ばかりを振りまき、プロが一番に考えるべき兵站をおろそかにするとは、まさに「亡国」の名にふさわしい堕落ぶりです

会計検査院GAOがF-35を酷評
「再度警告:開発と製造の同時並行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-10
「F-35最終試験は1年遅れでも不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01

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米空軍F-35がアジアデビューで韓国到着 [亡国のF-35]

隠密の韓国移動に成功したようです・・・

Seoul ADEX.jpg20日、米空軍のF-35が韓国のソウル空港に到着し、同空港で17日から22日まで開催されている「Seoul ADEX 2017:ソウル国際航空宇宙国防展示会」に展示機として参加すると米空軍が発表しました。

今年2月に米海兵隊のF-35Bが岩国基地に展開を開始していますが、米空軍F-35Aがアジアに展開するのは初めてで、空軍長官が8月からアジアへの展開準備は出来ていると語っていたものの、具体的計画について何の事前情報もない突然の飛来です

展開したのは昨年IOCを宣言したヒル空軍基地の部隊の2機で、27名の整備員等と共に展開した模様です。
今回は地上展示のみで、デモ飛行等は行わない予定だそうですが、南北境界線から僅か35nmのソウル空港への展開ということで、それなりのインパクトがありそうです

20日付Defense-News記事によれば
F-35 Seoul2.jpg南北境界線から僅か35nmのソウル空港には、F-35A以外に米空軍から、F-22 Raptor, A-10 Thunderbolt II, C-17 Globemaster III, C-130 Hercules, B-1 Lancer, KC-135 Stratotanker, E-3 Sentry, U-2 Dragon Lady and RQ-4 Global Hawkが参加している
●F-35Aはデモ飛行を行わないが、アラスカから来たF-22、在韓米空軍所属のA-10、更にハワイから来たC-17がデモ飛行を披露する

22日に「Seoul ADEX 2017」は閉会するが、その後F-35が現地で訓練を行うのか等は明らかにされていない
●米海兵隊の岩国基地所属のF-35Bは、8月31日にB-1爆撃機、航空自衛隊と韓国空軍のF-15とともに、「show of force」の飛行を行った

米空軍F-35の海外初展開は今年の4月、数機のF-35Aが英国に数週間展開し、そこから欧州各地に顔を出したのが初めてであった
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F-35 Seoul.jpg北朝鮮に対し、これといった手を打てない米国と米軍ですが、数少ないアピールのカードを出してきました。

初期的な基本ソフトしか搭載していない状態で、使用できる兵器や機動が限定される機体ですが、米軍としては切れるカードは何でも・・・の雰囲気でしょうか・・・

韓国で故障して立ち往生しないことを祈ります・・・。ついでに来週末の百里での航空観閲式に来てくれればいいのに・・・

F-35の話題を230本の記事で
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302846744-1

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米空軍:予算不足で約100機のF-35能力向上せず? [亡国のF-35]

Winter2.jpg19日、米国防省F-35計画室のMat Winter室長(海軍中将)が、早い段階で米空軍へ納入された最初期ソフトウェア「2B」を搭載した約100機のF-35について、今後完成版ソフトでF-35の最大性能を発揮し、要求性能にある武器を全て搭載可能になる「3F」導入への改修を行うかどうかを検討していると語りました

ソフト「2B」から「3F」搭載に変更するには、スマホアプリのように画面をタップしてボンヤリ待つだけでなく、F-35の機体に少なくとも「150」の修正や改修を行う必要があり、その予算を他に使用したほうが有効ではないか・・・との検討です

たしかソフト「2B」では、アムラームと2000ポンドJDAMくらいしか搭載できず、本当に何とか操縦者の機種転換&養成訓練ができる程度で、旋回性能や最大Gの制限も受け、赤外線空対空ミサイルや小口径爆弾などなどの搭載も出来ないなど、高額な投資をして獲得した作戦機ながら、空対地能力を実戦で発揮するには厳しいレベルです

F-35 luke AFB.jpgそんな「ソフト2B」機をそのまま放置し、試験や訓練だけに用途を限定するとは、なんともさみしい話ですが、米空軍参謀総長が「そんな気にする話じゃないよ・・・」と懸命に火消しの言い訳をしていますので、それもご紹介します

なおF-35の搭載ソフトは、「2B」→「3I」→「3F」と進化していく計画ですが、「3I」が中途半端ながら遅れて納入され、昨年夏に米空軍が初期運用態勢確立を宣言しましたが、「3F」はいつものように遅れており、国防省の評価局は「少なくとも1年遅れ」と早い段階から繰り返し警鐘を鳴らしているのに、F-35計画室は「まだそう決まったわけではない」と歯切れの悪い発言を繰り返した挙句、春頃にやっと遅れを認めたところでした

22日付Defense-News記事によれば
●Winter室長は、米空軍が保有する108機の「2B」搭載機をソフト「3F」に改修するか、もしくは、その改修費用を新造機購入費に充てるか、ソフト「3I」搭載機の改修費に回すべきかどうかの、比較検討分析を行っていると語った

F-35 luke AFB2.jpg●この件に関し Goldfein米空軍参謀総長は19日、そんなに大げさなことではなく、他の機種にもあることだと釈明し、F-15でもF-16でもそうだったし、F-22も149機は最新の「Block 30/35」だが、36機は「Block 20」バージョンだと説明した
●また同参謀総長は、同じくF-35を購入する米海兵隊や米海軍、更に海外の購入国空軍トップとも、どのような方向が良いか連携をとっているとも語った

このような課題が生じることは、国防省の試験評価局が2015年のレポートで早くから指摘し、「厳しい予算環境の中でF-35調達機数を今後増加させる必要が生じるが、そんな中で、初期型ソフト搭載機体の高価な改修費をねん出することは恐らく不可能(unaffordable)である。その結果、作戦能力上で大きな制限を受ける機体を、長年にわたって置き去りにすることになる」と完全に予想していた
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108機だけじゃすまないでしょうね・・・。「少なくとも2019年末までに完成する約490機の機体で、完全なものは1機もない」と当時のF-35計画室長が明言したF-35ですから、少なくとも約500機が要改修機体となります
そしてその多くが、置き去りにされるのでしょう・・・・
「2019年末まで完全な機体無し」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-10-1

F-35 Hill AFB.jpg下に国防省の評価局や会計検査院のF-35計画への評価関連記事(一部)を載せましたが、これら客観性を保つ目的の組織がこれまで指摘してきた事項は、ほぼすべてが正しく(まんぐーすが知る限りでは完全に正しく)、F-35計画室や米空軍幹部の発言は、結論先送りや問題を過小評価する点で一貫してきました

そして、まだ結果は出ていませんが、これら評価機関に加え、退官した元国防次官や議会の有力国防議員、更に主要な研究者たちが、明確に(時には間接的に)予言しているのは、米空軍だけで1700機以上、米軍全体で2400機以上ものF-35調達は不可能だということです

国防省試験評価局のF-35評価
「F-35計画室がやっと遅れ認める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「システム試験は6割も残置」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-13
「試験と訓練を急いで火災事故」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-22-1

会計検査院GAOもF-35酷評
「再度警告:開発と製造の同時並行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-10
「F-35最終試験は1年遅れでも不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01

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原因不明だが:Luke基地でのF-35飛行制限解除 [亡国のF-35]

F-35 luke AFB.jpg8月30日、米空軍のF-35操縦教育のメッカとなるアリゾナ州Luke空軍基地で、操縦者に相次いで発生した低酸素症のような症状を受けて、6月20日から飛行高度の上限を設ける等してきたF-35の飛行制限を解除すると発表がありました

この飛行制限は、5月2日から6月8日にかけ同基地離発着で行われたF-35飛行訓練で、低酸素症のような症状を訴える事象が5件連続して発生したことを受け、6月9日から19日まで飛行を停止し、その後の飛行再開に際し課せられていたもので25000フィート(約7500m)以上の高度での飛行禁止や予備酸素搭載増加などの措置を行っていたことを指します。

「時系列記録:F-35低酸素症(疑い)事案」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-11  

F-35 luke AFB2.jpg結論的には、米空軍は外部機関の助けも借りて精力的な原因調査を行い、原因不明ながらF-35の酸素生成装置(OBOGS)を改修交換する打ち出すなどしましたが、これといった特定の原因を突き止めるには至りませんでした

制限解除を発表した同基地の第56戦闘航空団司令官Brook Leonard准将は、原因調査の2か月間で多くを学び、潜在的な原因を相当削減できたとして「区切り」をつけると語りましたが、継続的に関係機関と協力しながらF-35の飛行をモニターしていくと説明しています

8月30日付Defense-News記事によれば
●30日、Leonard航空団司令官は、「特定の原因を究明はできなかったが、原因調査の2か月間で多くを学び、不規則な呼吸や一酸化炭素の摂取の潜在的な原因を削減でき、F-35飛行手順や訓練を改善することができた」と発表の中で述べた
●そして「我々はF-35A型と飛行訓練とその能力に大きな自信を持っている。今後も継続的にF-35A運用を細かにモニターし、国防省F-35計画室や航空医学関係機関等とも連携を維持して改善つなげ、将来の航空戦力構築に前進する」と述べた

F-35 Luke3.jpg●同航空団の報道官Rebecca Heyse少佐によれば、原因調査チームは飛行場の高温環境や一酸化炭素量の操縦者への影響調査や試験を行い、特に操縦者への影響を示唆する結果は得られなかった模様である
●更に同少佐は、飛行準備や飛行手順を見直し、予備酸素の搭載量を増やし、F-35に搭乗後速やかにマスクを装着させるなどに改めたことも一連の事案再発防止に効果があったものと評価しているとコメントしている

●また別の空軍関係者によれば、6月末から2か月以上の飛行制限期間に低酸素症のような事案が1件だけしか発生せず、その1件も操縦者の酸素マスクのバルブ不具合が原因だと特定されており、問題が生じなかったことも制限解除の背景にある
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飛行の安全にかかわる重要なことですので、今後も皆で注意していきましょう

フィンランドが次期戦闘機選定でF-35を検討しているらしいですが、トランプ大統領が「改良型FA-18とF-35の比較検討を行う」との主旨のツイートを昨年12月と今年2月に行った決着がついていなことからもめているようです(参照、以下報道と過去記事)
http://www.defensenews.com/air/2017/08/29/trumps-remarks-on-boeing-super-hornet-confuse-finnish-fighter-competition/
「トランプ再びFA-18大量発注を示唆」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-18
「トランプ:F-35の代替にF-18改良型を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-23-1

F-35 block.jpgその他、海外売り込みへの影響を懸念し、射出座席改修も未完なのに制限を解除したりと、外部の目を気にした「こそこそ対応」が目につきます。なんと言っても、人の命がかかっていることですので、皆で注意しておきましょう。マスごみの皆様もよろしくね!
「改修未完なのにF-35体重制限解除」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-17

時系列記録:F-35低酸素症(疑い)事案
「F-22事案の教訓を生かせ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-11
「原因不明でも関連装置を交換へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-19

F-22事案を振り返る
「最終的に飛行再開・原因特定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-25
「不沈F-35と低酸素F-22」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-09
「F-22再度飛行停止と再開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-24
「F-22操縦者に謎の症状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-31


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米GAO:F-35開発と製造の同時進行に再度警告 [亡国のF-35]

調達の柱となる「ソフトBlock 4」搭載機もグダグダ

F-35-eglin.jpg9日、米会計検査院GAOがF-35の将来計画に特化した評価レポートを発表し、今後生産量を急増させ調達機の中核となる「ソフトBlock 4」搭載機体の購入が計画されているが、既に開発が遅れている「Block 4」ソフトとプロセッサー完成を待たずに調達を進めることで、F-35計画のガンとも言える「開発と製造の同時進行」と「手戻り改修」の過ちを繰り返す恐れがあると警鐘を鳴らしています

F-35開発計画は既に当初計画から5年遅れ、開発経費も予定より10兆円以上、つまり45%以上の増加が見積もられている「史上最大の兵器開発計画」となっていますが、今後、第4世代機の老朽化や単価上昇を避けるため、大量生産を望む声が米空軍や産業界から上がっていますが、足元では依然として開発が遅延しており、不完全な機体を無理やり購入し、後で追加経費を投入して修理するという詐欺まがいの状態が続いています

GAOは「開発と製造の同時進行」と「手戻り改修」の過ちを最小限にするため、地に足に付いた追加経費を最低限にする「incremental, knowledge-based アプローチ」を報告書で求め、国防省も方向性は理解しているような素振りですが、F-35計画室長の交代で業務遂行の遅延や混乱もあるようで、全く予断を許さない状況のようです

10日付米空軍協会web記事によれば
F-35-canopy.jpg●GAOの評価レポートは、問題の中核は「ソフトBlock 4」を動作させるために開発が進められている新たなプロセッサー(演算処理装置)開発の遅れで、ソフト3Fまでで使用できない兵器や電子戦機能強化の実現が遅れ、再びF-35開発の悪魔のサイクルである「開発と製造の同時進行」と「手戻り改修発生」が視野に入ってきたと指摘している
●米国防省F-35計画室は、最初の「Block 4」搭載機予算を2018年2月にも要求する計画だが、新型プロセッサーが完成するのは第2弾の「Block 4」搭載機予算を要求する予定の時期まで待たねばならない

●足元でも、「Block 4」搭載機の提案要求書は今年3四半期には発出する予定であったが、少なくとも年末まで遅れる状況になっている。F-35計画室は、予算の不透明さと同計画指導者の交代を遅れの理由としているらしいが、それだけとは信じがたい
●同計画室は議会から、今後のF-35調達戦略の提示を今年3月期限で求められていたがまだ提出されておらず、8月末までには完成予定だとしているが、根本となる全般戦略が不透明な状況では計画の建て直しが危ぶまれる

F-35transonic.jpgGAOは現在計画の時期には「Block 4」搭載機は完成しない可能性が高いと見ており、対策として「incremental, knowledge-based アプローチ」を報告書で求めている。国防省も理論的にはその方向性を理解しコミットしているように見え、4段階の「Block 4」開発を検討しているようである
●このアプローチでは、コストと獲得能力の関係を意志決定者に明確に提示し、より情報が開示され監督が効くプロセスを採用を提言している。

●この提言の必要性をGAOは、「もしそうしなければ、米国防省は、どんな能力がその投資によって得られるのか、要求した能力が実現するのかについて何も知らされないまま、機体単価の交渉を迫られることになる」と表現して警告している
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GAOの当該F-35計画評価レポート(実質5ページ)
http://www.gao.gov/assets/690/686436.pdf  

北朝鮮のお陰と言うか、森友&加計の「学園物語」のお陰と言うか、フェイクニュース文化の勃興と言うか、中国の脅威もほとんど語られなくなりましたが、もっと語られなくなったのが「亡国のF-35」です。

F-35-lineUp.jpgいつの間にか、限定的敵地攻撃能力の一角をしっかり担うようなシナリオが出来上がり、「抑止力」としても「軍事的効果」からもほとんど意味のない「亡国のF-35」が導入に向け転がり落ちています

導入するなら導入するで、しっかりと足元を見つめながら、他への予算的影響や踏まえた議論をお願いしたいものです。

F-35とGAO
「F-35:国防省とGAO対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-27
「最終試験は1年遅れでも計画通りは不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01 

いつまで戦闘機だけを優先?
「F-3開発の悲劇と日本への提言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
「F-35の主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17


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原因不明:でも2年かけF-35酸素生成装置交換へ [亡国のF-35]

F-35  OBOGS.jpg18日付Defense-Newsが米国防省F-35計画室報道官から得た情報によれば、米空軍で6月までに5件発生した「低酸素症のような症状」に対処するため、未だ原因は特定されていないものの、F-35の酸素生成装置(OBOGS)を改修交換する方向にあるようです

この事案は、米空軍のF-35操縦者養成のメッカ「Luke空軍基地」で発生したモノで、6月9日から21日にかけ同基地はF-35の飛行を停止し、調査チームが約1週間に亘り関係者への聞き取りや機材をチェックしましたが、未だに原因を特定できません

6月21日に飛行を再開した際には操縦者への同事案発生時の対処再教育、同事案が発生した高度帯での飛行制限、予備搭載酸素量の増加などの対策を行うことを条件としていましたが、7月19日からは更に総合的な調査チームが入って広範な可能性をチェックするようです

18日付Defense-New記事によれば
F-35  OBOGS2.jpg酸素生成装置(OBOGS:onboard oxygen generation system)に対する改修は、酸素の濃縮抽出アルゴリズムをより洗練する等の処置だと同報道官は語った
●一方で同報道官は「既に搭載されているOBOGSが今回の事案に関係しているとの証拠は何もない」と述べ、それでも様々な飛行高度での酸素量を再調整することで、これ以上の事案発生を防止できるかも知れないと説明した

●F-35計画室報道官は、OBOGSを製造する「Honeywell」が同装置と3タイプ全てのF-35機体改修を担うが、「コスト見積もりは実施中で、現時点では約24ヶ月(機体改修に)必要だと見積もっているが、より早期に新OBOGSを搭載するよう促していく」と説明した

●現時点ではこの問題はF-35A型にのみ発生しているが、米海軍練習機のT-45やFA-18で同様の事象が発生したケースでも、何が原因か特定できていない
●特にこの問題で難しいのは、「低酸素症のような症状」が様々な原因で発生するからだ。血液中に過剰に酸素が含まれる場合や、酸素が汚れていた場合などでも発症することから、一つに要因を絞り込むことが容易ではない

F-35 3-type.jpg●しかし調査は続いており、F-35計画室、米空軍F-35準備室、米空軍と米海軍の医療関係者などがチームを組んで対応している。例えば、OBOGSの各パーツを再試験したり、生命維持装置全体を確認したり、耐久性を試験したり等々が行われている
●同時にF-35計画室は、身体や空気の異常を監視するセンサーを付加することも検討している。また、Luke基地特有の気候や環境の影響がないか等を確認するため、19日から8週間かけて同チームが現地で調査を開始する
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OBOGSの仕組みや構造に関する専門的な話は分かりませんが、もやもや感が漂いますねぇ・・・。同時期に海軍の練習機T-45でも同様の事象が発生していることも気になります。

F-35HMD3.jpgそろそろ、現場パイロットの「生の声」が飛び出しそうな予感も致しますが「F-22の教訓」を生かし、また海外売り込みへの影響を懸念し、国防省も空軍も懸命に取り組んでいる様ですので、静かに見守りたいと思います。

でも、原因不明なのに企業(Honeywell)が改修を受け入れるとは・・・これもまた不思議・・・。コストについては精査中なのに・・・。あまり考えると、また性格が歪んでしまうので・・この辺りで。

時系列記録:F-35低酸素症(疑い)事案
「F-22事案の教訓を生かせ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-11

F-22事案を振り返る
「最終的に飛行再開・原因特定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-25
「不沈F-35と低酸素F-22」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-09
「F-22再度飛行停止と再開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-24
「F-22操縦者に謎の症状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-31

本当?:背風を受けF-35エンジン始動時に火災 [亡国のF-35]

F-35 AIB.jpg12日付Defense-Newsが、昨年9月23日に地上でのエンジン始動時に火災を起こしたF-35A型機の事故調査報告書(2017年5月9日付文書)を独自に入手し、その概要を報じています。

なお、同報告書が今後公表される予定だったのか、そのまま内部資料になる予定だったのかについて記事は触れていません

記事によれば火災事故原因は、機体やエンジンの不具合ではなく、強い背風(追い風)でエンジン始動時にエンジン回転数が上がらないまま、つまり燃料が十分消費されないままエンジンへの燃料供給量が増え、エンジン外部にまで炎が広がったためとなっています

パイロットが頭、クビ、顔に「跡が残るやけど:sustained burns」を負い、内部兵器格納庫の扉が開いていたこともアリ、機体尾部の表面2/3を焼き、特に機体中央部の焼けが激しかった火災で、修理費用は未確定ながら少なくとも19億円と見積もられています。

これだけの規模の火災でありながら、火災直後の飛行停止措置もなく、原因はリスクが指摘されていた天候(背風)と人的要因で、機体設計には大きな問題はなく、パイロットへリスク再教育とチェックリストの見直し程度で事故対策を完了しようとしています

記事には、エンジン計器に異常や警報ランプ点灯等があったのかどうか言及がありませんが、何となく「ごまかし」「もみ消し」「事を荒立てず」の姿勢が見え隠れしているような気がしてなりません

12日付Defense-News記事によれば
F-35 AIB3.jpg5月9日付の米空軍の事故調査委員会(AIB:accident investigation board)の報告書によれば、強い背風で高温のエンジン排気がエンジン内に押し返され、エンジンの回転トルクや回転速度が上昇せず、F135エンジンが燃料供給を加速度的に増加させたことが火災の原因である
●報告書では、「エンジン回転数が上がらない中で燃料供給が増え続けたため、炎をエンジン内に止められなかった。エンジンの排気口から溢れた炎は、背風により押し返され、機体表面に沿って急激に広がった」と表現している

●この火災事故は、ほとんどF-35訓練や運用に影響を与えていない。火災事故発生直後から、米空軍は事故原因が機体設計の問題ではなく背風と人的要因だと考え、F-35A型の飛行停止は考えないと明らかにしていた。
●また国防省F-35計画室も、同事故を受けての機体改修等を発表していない

●事故調査委員会(AIB)報告書は、エンジンを始め機体システムは設計通り作動したと記述しており、操縦者への教育面でこの様な事故防止のために為すべき事があったはずだと述べている
例えば、米空軍は背風がエンジンに問題を起こす可能性がある事をエンジン始動時のチェックリストに含めておらず、操縦者も本事案に関連する訓練や教育を受けていない。従って操縦者は当事案が発生した時、何ら問題発生の兆候を感じていない

F-35 AIB2.jpg●報告書はまた、背風に関する問題は事前に認識されていたにも関わらず、関連文書にキチンと表現されておらず、操縦者間には曖昧な認識のみがあった。この曖昧な認識が背風時のエンジン始動に対する不十分な訓練につながっていると指摘している
●調査責任者の大佐は、F-35は高度に自動化されていることから、操縦者の間に基本事項に対する「慢心」「油断」を生んだのではないかと指摘し、「エンジン始動はほとんど自動化され、グリーン表示の間は問題なしとの感覚が操縦者を支配している」と懸念を示している
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パイロットの知人によれば、ジェット機には機首毎に程度の差はあれ、背風時のエンジン始動には注意すべきとの認識が操縦者の間にはあるようです。
なので、当日の風の強さにもよりますが、なるべく背風にならないように機体を並べてエンジンを始動させるようです

F-35 Japan OUT.jpgだったら何でこんな火災が・・・と思わずにはいられませんが、これ以上「邪推」すると益々性格が歪みそうなので止めときます。これを契機に、本報告書が公開され、部外の専門家が突っ込むことを期待しつつ・・・

最後に、この火災事故が発生した同じ日に、航空自衛隊用F-35の1番機のお披露目式典(ロールアウト式)が行われていたと言う「縁起の悪さ」を、無理矢理思い出して頂きましょう。

2016年9月23日の火災事故記事
「日本用1番機の式典日に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24

2014年6月の火災事案
「火災メカニズム」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-04
「当面の対処と設計変更」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-29
「問題は軽易ではない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-08

映像:F-35がパリ航空ショウで派手なデモ飛行 [亡国のF-35]

休日企画:F-35の派手なデモ飛行@パリ航空ショー

F-35 Paris.jpg19日、パリ航空ショウでF-35が初めて約6分間の高機動デモンストレーション飛行を行い、今後も同エアショー開催中は毎日同じ飛行を披露することになっていますが、ロッキードや米国防省は「必死」に、米メディアは「冷静」に報じています。

報道によれば、同航空ショウは当初F-35を招待していなかった(下調整で米軍が断っていた可能性もアリ)ようですが、開催の1ヶ月前になって参加が急遽決定し、今回のど派手デモ飛行が実現したようです。

このドタンバ参加決定時期は、今もルーク飛行場でF-35が飛行停止となっている問題の「低酸素症」事案発生時期と重なり、相当に国防省や米軍や企業を巻き込んだ悩み深い決断だったと推察します

なおパリ航空ショーには、アリゾナ州ヒル空軍基地から2機のF-35が米空軍パイロットの操縦により飛来していますが、デモ飛行は「2年以上前から準備」してきたロッキード社のテストパイロットが行っています。

F-35 Paris2.jpgまぁ・・・対地支援や戦闘爆撃機的な活動が期待されるF-35にとって、今回のデモ飛行のような飛行は部隊訓練で必要な課目とは考えにくく一時期流布された「空中戦でF-16に惨敗」報道の打ち消しと、ニュースバリューを高める狙いがあったものと思われます

演技内容は、離陸からいきなりエンジン推力をアピールする「ゆっくり垂直上昇」、機動性と操作性を誇示する「a square loop」、低速度飛行可能を示す「時速115マイル飛行」、木の葉のようになりながらも機体を制御する「high-altitude pedal turn」(他にF-22だけが可能)、ソフト3Iで限度の7G旋回「a 360-degree minimum radius turn」などで構成されています

19日のF-35演技映像(冒頭に15秒のCM映像)


「戦闘形態でこの機動が可能なんだ!」
●デモ飛行を行ったロッキード社のテストパイロットAlan Norman氏は、似たような高機動デモ飛行を行う他の第4世代機との違いを、以下の様に力説した
●「ロシア製のSU-35なんかは、機動性をアピールするため全ての外層品を外して演技するが、何の兵器もパイロン搭載物も無い状態では戦闘機としての能力は確認できない。その点、今回のF-35デモ飛行は戦闘任務飛行と同じ形態で実施しており、より実戦的な能力をご披露しているのだ」
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F-35 Paris3.jpg現在使用可能で米空軍F-35が搭載している「ソフト3I」では、最大7G旋回が限界なんだそうです。そして大幅に開発が遅れている「ソフト3F」が完成すると、最大9G旋回が可能になるそうです。

今年が検討の一つの「山」されている次期制空機PCAでは、速度や機動性の優先順位は、航続距離や兵器搭載量の後塵を拝する方向にあります。

それでも売り込みのためにこのような「デモ飛行」・・・F-35は誰が誰のために創っているのでしょうか? 一握りの戦闘機パイロットの自己満足や「優越感満たし」のオモチャになっているのでは・・・と懸念致します

米空軍の次期制空機PCA検討
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

F-35宣伝映像2本
「概要とALIS解説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-05-2

映像で5つの視点から学ぶ
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05
「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

映像で見るシリーズ
「12㎏の兵器搭載地上ロボット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-09
「防空&ミサイル防衛の融合IAMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-2
「威力強烈:AC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-06
「CASの歴史を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-19

「イメージ中国軍の島嶼侵攻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「泣ける:帰還兵士と犬との再会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-05
「レーザー兵器試験@ペルシャ湾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-13

日本もこっそりF-35まとめ買いに参加へ!? [亡国のF-35]

F-35 block.jpg18日付NYT紙は、12日の週にボルチモアで実施されたF-35購入11ヶ国の代表者会議で、2018年から2020年の間に、440機のF-35をまとめ買い(block buy)する件が協議され、複数年に渡る多数機同時契約で、1機当たりの価格が「88~80 millionドル」(97~88億円)程度のまで低下すると報じています

現在交渉は継続中で、協議参加者は内容について対外的に語ることが出来ないらしく、NYT紙に交渉の様子を語ったのも匿名の「事情に詳しい2名」です。正式な発表は米国政府関係者が行う約束になっているようですが、18日時点ではコメントも得られなかった模様です

同紙によれば、2018年発注で2020年納入機が135機、2019年と2020年発注がそれぞれ150機以上になる計画で、合計が440機程度になるようです

F-35 block 2.jpgちなみに、今年2月の米軍契約価格は「$95 million:105億円」で、その前は「$102 million:112億円」でしたから、まとめ買いで部品等を大量に同時発注することによるメリットは相当大きいと言えます。

なお、協議に参加した11ヶ国は、「Australia, Denmark, Israel, Italy, Japan, Netherlands, Norway, Turkey, South Korea, Britain and USA」で、個々の国の発注数を同紙は伝えていません。

日本も「まとめ買い」による単価削減メリットを享受可能な「長期契約法」を制定し、平成27年度にP-1哨戒機を、28年度にはSH-60哨戒ヘリ、EC-225LP輸送ヘリ、TH135練習ヘリの契約に適応して経費削減に取り組んでおり、これをF-35にも適用するモノと思われます(平成28年版防衛白書360ページ参照


でも騙されるな!F-35価格は上昇する!
(国防省F-35計画室長(当時)が5月末に激白)
Bogdan 9.jpgF-35の価格は過去5年間下がり続けており、今後3年間で1機90億円以下になるだろう。しかしその2~3年後には再び上昇に向かうだろう
●あくまでも今後3年間期待される90億円以下との価格は、機体とソフトとセンサーからなるあくまで基礎価格(baseline)である。2020年時点までに製造された機体は不十分な機体で、それらには今後開発され検証される追加機能を付加するため、2022-2028年の間に能力向上改修を行う必要があり、追加経費が必要だ

●また今後、製造機数が落ち込む(caveat)事があれば、最適な製造効率を保てずに価格に影響が出るという但し書き付(there’s a caveat)である。製造機数が減れば、最適価格になるのが遅れる(delay the most efficient rate)
●「ソフト3F投入」に続く「Block IV近代化」は現在検討中だが、全ての側面でF-35の能力を向上させる。多くの現有兵器と使用可能にし、将来の兵器にも対応させる。試験を通じてF-35のセンサーが素晴らしいことが判明しており、これを兵器と結びつける必要がある(つまりこの改修も価格上昇に貢献

F-35 block 3.jpgF135エンジンの能力向上も保障したい新たな部品を投入するか完全交換かは、米空軍研究所AFRLが取り組む研究成果次第だが、将来決定することになる
●F-35搭載の幾つかのセンサーについても、交換や改良が将来行われる。その中で確実なのが電子戦関連で、上空で予期しない新たな環境に対応できるような「see new threats and react」を目指す装備である

F-35は膨大な「mission data files」に支えられているが、作戦対象地域の潜在的脅威を常にアップデートしておく必要がある。
自動兵站支援システムALISの更新にも終わりは無い。ALISに関しては構成全体の変更を追求しており、いつか「クラウド」を活用し、中央集約型で飛行隊レベルの操作員のALIS維持やソフト更新業務を軽減・解放するような方向を目指している
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18日付NYT紙が報じた価格は、全て米軍用の価格です。共同開発国では無い日本用の価格は、当然この価格より高くなります。

F-35 Sun-Set.jpgBogdan前F-35計画室長の発言では、特に後半部分で価格との関係が不明確ですが、ソフト改修も、エンジンも、MDFもセンサーもALISも、開発経費を負担していない日本には大きくふっかけてくること間違い無しです。

まとめ買い(block buy)で喜んではいけませんし、軽々しくトランプ大統領に対して「100億円値引きしてくれて有難う」等と言って喜んではいけません

関連の記事
「安倍首相がトランプにF-35でお礼」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-13
「FMSグローバーホークの悲劇」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22
「F-35エンジンの改修話」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01-2

F-22に学べ:F-35が低酸素症で飛行停止 [亡国のF-35]

6月20日追記
以下の施策を「当面」行う事で、21日からルーク基地での飛行再開
依然として根本原因は不明ながら・・・
1. Avoid the altitudes in which the hypoxia-like incidents occurred
2. Ground procedures will be modified to mitigate physiological risks to pilots
3. Physiological training will be expanded
4. Minimum levels for backup oxygen systems for each flight will be increased
5. Pilots will be offered the option of wearing sensors during flight to collect airborne human performance data.

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6月18日追記
16日現在で依然原因不明も、20日から飛行再開へ
「多様な側面から推定要因を除去した」と

2011年以降、計23件の事象報告が判明。
空軍15件、海軍5件、海兵隊3件
うち13件は原因特定も、10件は不明。最近5件の1件は外国人

特定の高度の飛行と症状の発症に注目。当該高度飛行制限か
離陸前の排気ガス吸い込み抑制や高温での準備抑制も検討
http://www.military.com/daily-news/2017/06/16/air-force-no-clear-cause-f35a-hypoxia-related-problem.html

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6月16日追記
今回のルーク基地での5件以外にも、散発的ながら2011年から10件程度の低酸素症の事案が報告されていたことが6月15日明らかに
http://www.military.com/daily-news/2017/06/15/f35a-hypoxia-problems-date-back-2011-air-force-reveals.html

T-45C.jpg米海軍の練習機T-45Cでも低酸素症が今年になって続発、3月から飛行停止で、仮に9月までに解決しなければ海軍の運用に大きな支障が
3月だけで10件、今年に入ってからの総計21件が報告されている
T-45Cと同じ酸素生成装置(Onboard Oxygen Generation System (OBOGS)を使用している海兵隊のF-35Bやハリアーでは、全く事象が発生していないのになぜか?
https://news.usni.org/2017/06/15/navy-review-oxygen-systems-too-complex-reporting-investigating-methods-flawed

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ルーク基地は12日も飛行再開せず。飛行の再開時期未定!
国防省F-35計画室の専門家チームが調査継続中
なぜかルーク基地だけで。異なる飛行隊で、異なる生産ロットで
http://www.defensenews.com/articles/luke-air-force-base-extends-cancellation-of-f-35-flight-operations
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後手後手だったF-22事態対処の教訓に学べ!

F-35 luke AFB2.jpg9日、米空軍ルーク基地の第56航空団司令官は、5月2日以来、同基地の異なる飛行隊で5件発生しているF-35操縦者の低酸素症のような症状を理由に、同基地でのF-35の飛行を1日だけ停止しました。

9日の金曜日だけ飛行停止にし、同基地所属のF-35操縦者に同様の症状が出た際の対処要領の再教育や医師からの説明を行い、更に操縦者を集めて自由に懸念を発言させる場の設定などを今後計画するようですが、12日月曜日には飛行を再開するようです。

Winter新室長が就任したばかりの国防省F-35計画室も事態を重視し、既に広範な関係者(製造企業や整備関係者、機体構造の学者、航空生理学の医師団、国防省や海軍)を絡めた調査枠組みを立ち上げて対応しているようですが、原因特定には至っていません。

Winter2.jpg他基地で同様の事象が発生していないことから、飛行停止はルーク基地だけで、約1週間後のパリエアショーへのヒル空軍基地からのF-35参加も予定通りとのことのようですが、何となくコソコソと事態を収めようとしている印象をぬぐえませんし、同様のコソコソ対応で大失敗したF-22の低酸素症対応を想起させます

米軍や国防省F-35計画室がしっかり対応することを期待しつつ、過去の苦い教訓「F-22事案」を振り返り、F-35事案の推移を見守る参考としたいと思います。早い段階から大きく構え、小さく収める・・・これが教訓だと思います。コソコソはいけません


F-22事案(2008年4月から2012年7月)
F-22Hawaii2.jpg2008年4月から、低酸素症のような症状を訴える操縦者が10件以上報告され、部隊で問題に。具体的症状としては、操縦者が無線周波数の変更を記憶していない、飛行高度が低すぎて機体を木に擦る等が報告されていた。
●当初は酸素生成装置(OBOGS)のフィルターの問題かと言われたが、パイロットの血液中から検出された「有毒ガス」、「プロパン」、「燃焼した不凍液の残留物」等がどこから混入したかが不明で、また一酸化炭素中毒の可能性も残されていた。

●このように原因が特定できない中ではあったが、米空軍は、今回のF-35事例と同様に、代替の酸素供給装置が機体に装備されていたこと等もあり、低酸素症への対処要領を教育する等の対処で飛行を継続していた
●F-22部隊内で懸念の声がくすぶる中、2010年11月、アラスカ上空で飛行訓練中のF-22による原因不明の墜落事案が発生しパイロットが死亡した。パイロットの最後の交信が「酒に酔ったような口調」で低酸素症の症状に酷似していたことで疑念が拡大。

2011年5月3日、米空軍は全てのF-22の飛行を停止し、原因究明と対策を指示。同年8月、空軍参謀総長が2010年11月のアラスカでの墜落と酸素生成装置とは関係ないと結論を発表。
●2011年9月19日米空軍は、酸素生成装置に関する根本的な原因究明は未完だが、継続的に追加の点検を行いつつ、リスクを低減させる炭素フィルター追加措置や脈拍異常警報装置携行の義務付け、運用規則改正、更にパイロットの血液サンプル事前採取や再教育を行い、ベテラン操縦者から段階的に飛行を再開すると発表


見切り発車の飛行再開が操縦者の反乱を
F-22 refuel.jpg長期間に及ぶ飛行停止で、操縦者の技能維持が切実な課題となっていることを受けた判断だったが、「飛行再開後も異常を察知した場合は、基地単位で柔軟に運行を中止することが出来る」としており、極めて強い不満や懸念をF-22部隊内に生むことになる
●実際、同年11月にはラングレー基地で低酸素症のような事態が生起し、同基地だけ5日間ほどF-22を飛行停止にする措置を行うなど、各地で同様の事象が止まず。また結果的に酸素装置と関係のない事象まで、低酸素症が原因とのうわさが拡散する事象が続発し、部隊の混乱が続く。

2012年5月、TV人気番組「60 Minutes」に2名のF-22操縦者が許可なく出演し、低酸素症事案や空軍の対応に不満を示し、「F-22での飛行が不安。操縦機種を変わりたい」と発言。米空軍内外で大きな問題
●2012年5月15日、当時のパネッタ国防長官がF-22に飛行制限(高々度飛行の制限と基地から30分以内での飛行義務)を課すと発表

●同年5月24日、パネッタ国防長官がF-22に課していた飛行制限の段階的解除を了解。これを受けF-22部隊が嘉手納基地へ長時間洋上飛行を伴う部隊展開を行うと発表。
●併せて国防省報道官が、F-22操縦者に生じる低酸素症のような症状は、操縦者が高々度飛行時に着用するベストに装着された(酸素供給用の)欠陥品バルブとフィルターによって引き起こされたモノだと結論づけ、問題のベストは交換され、フィルターは取り除かれると発表
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F-22-wake.jpgF-22は2005年から運用開始していますが、その3年後から問題が認識され、6年後から本格的に問題視され、7年後にやっと問題が解決されています。

この問題により、運用開始から海外派遣や長時間フライトが制限された時期があり、やっと実戦デビューを果たしたのは2014年秋、シリア国内の対IS作戦の緒戦に投入されるまで待つことになります

軍事メディアでは、2011年のリビア作戦にB-2爆撃機が投入されながら、なぜF-22が投入されないのか様々な憶測を呼びましたが、この低酸素症問題が大きく影響していたことが後に明らかになっています。

このF-22の経験は、米空軍のみならず国防省全体で記憶に新しいところでしょうから、今回のF-35事案に十分生かしていただきたいと思います。

特にルーク空軍基地は、日本をはじめ諸外国の操縦者を含むF-35操縦者養成の「メッカ」ですから、安全対策は万全を期していただきたいと思います

F-22事案を振り返る
「最終的に飛行再開・原因特定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-25
「不沈F-35と低酸素F-22」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-09
「F-22再度飛行停止と再開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-24
「F-22操縦者に謎の症状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-31

F-35の宣伝映像を2本見る [亡国のF-35]

6月に入りF-35の宣伝映像が2本公開されていますので、英語のお勉強のために、そしてまんぐーすが楽するために、皆さんご覧ください。

F-35 Sun-Set.jpg1本は約8分間のF-35全体のアピール映像。これまで第4世代機F-16戦闘爆撃機を操縦してきた複数のパイロットが、第5世代機F-35の素晴らしさを語ります。

もう1本は、F-35のもう一つの売りである、整備や部品調達作業を大幅に効率化してトータルコストを引き下げると大宣伝されている、自動兵站情報システム(ALIS:Autonomic Logistics Information System)の解説映像(約3分)です

どちらの映像も、開発期間や費用が当初計画から大幅に超過したことや、まだ基礎的な最低限の機能発揮しかできないソフトしか完成していないのに運用態勢確立を宣言していることや、開発と製造を並行実施しているために今後手戻り改修経費がかなり必要なことや、必要機能が追加されるたびに価格が上昇することには触れていません

F-35 luke AFB.jpgまた、米空軍が1763機も調達すると頑張っていますが、現ペースでは2040年代に入っても買い続けるとの信じられない見積もりがまかり通っている実態や、次世代制空機を急いで開発し始めていることにも全く触れていません。

まぁとりあえず、英語のお勉強にどうぞ

F-35全体のアピール映像(約8分)
●F-35は第4世代機と異なり、各種センサー情報を事前のデータファイルと照合&融合してHMDに表示し、操縦者の状況把握を格段に容易にする
●また他の地上、空中、宇宙アセットの情報もリアルタイムに取り込んでデータ融合しするとともに、融合した情報を他のアセットと共有し、他アセットの能力発揮力を格段に向上させる
維持整備面でも、故障診断や交換必要部位を自動的に判定できるALISが導入され、新人整備士でも容易に機体の維持整備に貢献できる




自動兵站情報システムALISの解説(約3分)
F-35の維持管理に必要なデータを全て機上で収集し、着陸後は専用PCを通じて世界を結ぶオンラインで管理し、必要な整備や部品調達を円滑化する。
●各機のデータは集中管理され、効率的なデータ管理や整備指示がシステムから行われる。またシステムソフトは定期的にスマホのアプリのように更新され、最新状態に維持される
機動展開先でもコンテナに入ったALIS装置を展開させることで、最適な機体の維持管理を継続して実施可能


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今一つ突っ込みが足りない解説映像でしたが、パイロットや整備員自身が語る「印象」や「言葉遣い」も重要な要素なので取り上げました。

台本があるのかもしれませんが・・・・

映像で5つの視点から学ぶ
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05
「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

映像で見るシリーズ
「12㎏の兵器搭載地上ロボット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-09
「防空&ミサイル防衛の融合IAMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-2
「威力強烈:AC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-06
「CASの歴史を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-19

「イメージ中国軍の島嶼侵攻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「泣ける:帰還兵士と犬との再会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-05
「レーザー兵器試験@ペルシャ湾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-13

タグ:映像 F-35 ALIS

F-35用エンジンの改良オプション開発順調 [亡国のF-35]

マティス国防長官講演を追記!
2017年アジア安全保障会議を特集
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01-3
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F-35 F135engine.jpg5月30日、F-35用エンジン「F135」を製造するPratt & Whitney社が、記者団をフロリダの工場に招いて同エンジンの能力向上策検討が極めて順調に進んでいるとアピールし、2020年代初めには全タイプのF-35エンジン製造ラインに組み込むことが可能だと説明したようです

その名が「F135 Growth Option 1.0」との改良エンジンは、多少の開発&試験費用が必要なようですが、製造段階では現エンジンとほぼ同価格との説明で、推力や燃料消費量が最高10%改善されるとの企業見積もりです

AETP engine4.jpg戦闘機エンジンと言えば、米空軍が次世代エンジンAETP(Adaptive Engine Transition Program)開発をスタートさせており、昨年7月には「General Electric Aviation」と「Pratt & Whitney」の2社にそれぞれ今後5年間で約1100億円を投資し、「燃費25%改善、推進力10%向上、発熱管理の飛躍的向上」を目指した試作契約が結ばれたところです

AETPは、米空軍の次期制空機や米海軍のFA-18後継機検討を意識したものですが、当然「F135」能力向上への技術転用も視野においており、今後、「F135 Growth Option 1.0」とAETP開発の兼ね合いが気になるところです
本日はとりあえず、5月30日の「F135 Growth Option 1.0」デモの様子をご紹介します

5月31日付Defense-News記事によれば
F135 2.jpg●5月30日、P&W社の軍用エンジン社Matthew Bromberg社長は、全F-35タイプと海外購入国に対し、所定の条件や要求を変えること無く「F135 Growth Option 1.0」が適応可能だと説明し、価格面でも現エンジンと同価格になると語った
●同社は「燃費向上デモエンジン」と呼ばれる初期型の「F135 Growth Option 1.0」試験を終えており、推力を最大10%向上させつつ、燃料消費量を6%削減できる事が確認できていると同社長は説明した

●同日、同社チーフエンジニアのSteve Burd氏は、「Option 1.0」には、米空軍開発の「CAESAR」技術や米海軍の燃費改善技術が生かされていると解説した
●また現F135から「Option 1.0」への改良には、新しい「power module」「compressor」「turbine」の搭載と冷却システムの変更だけが必要だと、改良が容易だと同氏は強調した

F135.jpg●現在「Option 1.0」の研究開発に予算は付いていないが、国防省が認めてくれれば「Block 4」近代化に投入可能で、開発経費と試験費用は別に要求するが、エンジン価格自体は現F135とほぼ同程度になる見積もりだと同氏は説明した
●またBurd氏は、「デモでご覧頂いた開発状況だが、幾つか本格製造までのは要確認技術が残っている。計画実行を決断頂ければ、短時間で残りの開発計画を進め、低リスクで開発を完了できると見て居る」と自信を見せた

●昨年7月、米空軍は2社とAETP契約を結んでおり、現F135エンジンの改良改善策を追求しない可能性もある
●なお、P&W社も米空軍とAETP契約を結んでおり、「XA1010」とのエンジンを開発しているが順調でアリ、Bromberg社長は米空軍が望めば開発計画の前倒しも可能だと自信を見せている
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F135エンジンは非常に評判の悪いエンジンで、何回も代替エンジンの投入要求が米空軍等から上がった代物です。ですから、「Option 1.0」程度では米軍は満足できないのかも知れません

F-35 Front.jpgなにせF-35の実態が明らかになる前は、「第5世代機」の定義に「スーパークルーズ(アフターバーナー無しで超音速飛行が可能。F-22は可能)」が入っていたのですが、F-35の開発がすすむにつれ、そんな定義は語られなくなっています

機体の改修や強度負荷のため、機体重量が増したりしたことも大きな理由でしょうが、エンジンも大きく負の貢献をしているはずです

記事のイベントは、企業による一方的な「Option 1.0」宣伝行事で、国防省や米軍の反応が不明ですが、海外購入国には「価格上昇」の要因になりかねない改修ですので、注意しておきましょう

AETP関連の記事
「次世代戦闘機エンジン開発AETP契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-02-1

将来制空機の検討
「将来制空機PCAイメージ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「Air Superiority 2030計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-02
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2

F-35計画の新リーダーと米空軍F-35調達の将来 [亡国のF-35]

Winter Bodgan.jpg25日、国防省F-35計画室長にMathias W. Winter海軍中将が就任し、約5年間にわたり同室長を務めてきたBogdan空軍中将が6月の退役に向け退任しました。

本日はWinter海軍中将の就任あいさつをご紹介しつつ、併せて3月に米空軍戦闘コマンドを最後に退役したカーライル氏が、退役直前の2月に行っていたインタビューでの米空軍F-35計画へのコメントを紹介します

Winter新室長は、決して前任者のように「ロッキード社との関係は、私の知る限り史上最悪」などと問題発言はせず、淡々と今後の仕事を概観する内容ですのでご安心を。
一方でカーライル司令官(インタビュー当時)は、米空軍が一貫して固執しているF-35調達機数1763機がいかにグラグラなもので、自縄自縛になっているかを強く示唆しています。

Winter新室長の就任あいさつとご経歴
Winter.jpg●F-35計画は単なる装備品計画ではなく、前線兵士を支える共通の目的に向かって集った、広範な利害関係者によって構成された真に世界規模の取り組みである。
●前線の兵士、利害関係者、我が計画室のメンバーは、継続的にタイムリーな意思疎通を図り、健全で透明性のある意思決定を行い、歯切れよく経費面で適切な事業遂行を通じて役割を果たしていく役割を担っている

●この大きな役割を果たすため、私は、成長していくF-35戦力を支えるため、今後進んでいく開発フェーズやフル生産体制整備、更に世界的な維持整備体制を拡大して整えていくことに焦点を当てて勤務する所存である

WinterF-35室長はどんな人?
1984年ノートルダム大学卒業で海軍に入り、空母艦載攻撃機A-6E Intruderの爆撃手・航法員として空母サラトガ、アメリカ、アイゼンハワー、ワシントンで乗艦勤務
Winter3.jpg●装備品開発や調達業務経験は、「Joint Standoff Weapon System」計画責任者補佐、F-35計画上級補佐官、F-35飛行推進主任エンジニア、トマホーク全面改修計画責任者補佐、戦術航空機計画担当幹部のスタッフチーフ、「Precision Strike Weapons」計画責任者などを経験

●将軍になってからは、「Naval Air Warfare Center」の兵器部門司令官、「Naval Air Systems Command」試験評価司令官補佐、「無人航空攻撃機」計画責任者、等を経て、2016年12月に副室長に就任するまでは米海軍の開発部門のトップであるCNR(chief of Naval Research)

一方で柱となる米空軍の見通しは不透明
(カーライル大将の発言:退任直前の2月)
Carlisle-FB.jpg●ここ数年、議会からは繰り返し、これだけ遅延して取得ペースが上がらないF-35の取得計画を見直すべきと指摘されている。確かに、米海軍や海兵隊が調達機数を削減する中、米空軍は一貫して1763機に固執している
●現計画では、F-35計画がスタートして半世紀が過ぎる2040年代まで、米空軍はF-35を調達し続けることになる。現在の調達ペースで、1763機にこだわる意味があるかと問われれても、わからない。しかし敵の脅威が想定以上に急速に伸びていることを考えれば、調達ペースを上げなければならない

●敵の急速な能力向上は、F-22やF-35の後継であるPCA(Penetrating Counterair)の需要を高める。F-35を1000機や1500機調達した時点で、資源をPCAに投入すべきかとと言われれば、恐らくそうだろうし、F-35の能力向上型に投資するのかもしれない
●来年にはソフト3Fが提供され、更なる改良である「Block 4」等に、すでに米軍や共同開発国が取り組み始めており、より多くの兵器や連接性や高度な電子戦能力の追加が期待されているからである

Carlisle-FB3.jpg●これらに加え、新たな技術の取り込みも米空軍は追及している。例えば、より小型で射程や破壊力の大きなAIM-120後継ミサイルを開発することで、第5世代機内部により多くの兵器を搭載することに取り組んでいる。
●また敵防空システムが強力になる中で、JDAMのステルス性や機動性を向上させた後継兵器も追及していかなければならない。更に、戦闘機を敵防空域深くまでエスコートする新たな電子戦プラットフォームPEA(Penentrating Electronic Attack)も必要

●遠方から迅速に攻撃できる兵器である超超音速兵器(Hypersonics)は、大きな可能性を秘めており、我々は引き続き取り組んでいる。しかし米空軍戦闘コマンドは現時点でそれほど期待していない
この兵器の大きな課題は、兵器先端に発生する大気との摩擦熱で、搭載センサーの働きに大きな障害をもたらすことである。
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カーライル退役大将は、若き頃、ロシア製(ソ連製)のMIgシリーズやSUシリーズに搭乗して弱点を把握し、米空軍パイロットに伝授する仕事をやっていたくらいの戦闘機乗りですから、戦闘機であるF-35への思い入れ大きいでしょうが、その彼をしてF-35調達数には全く自信がないようです

X51A3.jpgWinter新室長は「健全で透明性のある意思決定を行い、歯切れよく経費面で適切な事業遂行」を誓っていますが、それなら関係国との「継続的でタイムリーな意思疎通」で、早く追加経費や米軍の調達計画を透明性高く知らせていただきたいものです。

全く別の話題である超超音速兵器ですが、先端の高温化とセンサーの搭載が課題であることをTake noteしておきましょう

Winter新F-35計画室長の紹介
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29-1

Winter次期F-35室長の公式経歴 http://www.navy.mil/navydata/bios/navybio.asp?bioID=578  

PCAとPEA関連
「PCAよりPEAを先に導入へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-27
「20年ぶりエスコート電子戦機?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-20

超超音速技術やPGC関連の記事
「艦艇配備の超超音速兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-04
「超超音速ミサイルの脅威が大きな話題に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-19
「中国が優位なのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-14
「ロシアも取り組み表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-11

送別:国防省F-35計画室長の最終インタビュー [亡国のF-35]

詐欺まがい:数年後価格上昇で付加的経費も発生へ
お疲れ様で・・・見送りたかったのに・・・

Bogdan 9.jpg25日に国防省F-35計画室長を離任し、6月に退役することになっているChristopher Bogdan空軍中将が、米空軍協会機関誌との離任インタビューに臨んでいます。
2012年12月に就任以来、強烈なリーダーシップと企業等との交渉で、何とかボロボロだったF-35計画をここまで支えてきた米国防省の大功労者でアリ、彼が去った後のF-35計画が心配なくらいです

だからF-35嫌いなまんぐーすも、Bogdan空軍中将の「人柄に惹かれて」、今日までチマチマと史上最大で最悪の兵器システム開発をフォローしてきたので、最後ぐらいは同室長の苦労話を暖かく紹介して終わりたかったのですが最後になって飛び出した本音ベースの価格上昇話には寂しい気分になりました。やっぱり色々包み隠して発言してきたのね・・・と。

F-35 3-type.jpg率直に正直で、正面突破のBogdan室長ならではの「正直発言」なのかも知れませんが、あまりに正直すぎて、過去の経緯も吹き飛ばしそうな内容に「口をあんぐり」です
後半部分の、クビを覚悟の仕事への取り組みや、国防省高官の強いサポート部分だけにしておけば、美しい退任会見になったのに・・・としみじみ思います。

皆さんこれからF-35価格はどんどん上昇し、追加改修や部品枯渇対策経費もうなぎ登りですよ・・・戦闘機命派の皆様はお覚悟を!(最初から知ってたのかも知れませんが・・・)

23日付米空軍協会web記事:発言要旨
Bogdan 8.jpgF-35の価格は過去5年間下がり続けており、今後3年間で1機90億円以下になるだろう。しかしその2~3年後には再び上昇に向かうだろう。なお、90億円以下との価格は、機体とソフトとセンサーからなるあくまで基礎価格(baseline)である
●また今後、製造機数が落ち込む(caveat)事があれば、最適な製造効率を保てずに価格に影響が出るという但し書き付(there’s a caveat)である。製造機数が減れば、最適価格になるのが遅れる(delay the most efficient rate)

2020年時点までに製造された機体は不十分な機体で、それらには2022-2028年の間に能力向上改修を行う必要があり、追加経費が必要
●「ソフト3F投入」に続く「Block IV近代化」は、現在検討中だが、全ての側面でF-35の能力を向上させる。多くの現有兵器と使用可能にし、将来の兵器にも対応させる。試験を通じてF-35のセンサーが素晴らしいことが判明しており、これを兵器と結びつける必要がある

F-35 F135engine.jpgF135エンジンの能力向上も保障したい。新たな部品を投入するか完全交換かは、米空軍研究所AFRLが取り組む研究成果次第だが、将来決定することになる
●F-35搭載の幾つかのセンサーについても、交換や改良が将来行われる。その中で確実なのが電子戦関連で、上空で予期しない新たな環境に対応できるような「see new threats and react」を目指す装備である

●F-35は膨大な「mission data files」に支えられているが、作戦対象地域の潜在的脅威を常にアップデートしておく必要がある。
●自動兵站支援システムALISの更新にも終わりは無い。ALISに関しては構成全体の変更を追求しており、いつか「クラウド」を活用し、中央集約型で飛行隊レベルの操作員のALIS維持やソフト更新業務を軽減・解放するような方向を目指している


約4年半の勤務を振り返り
F-35 luke AFB.jpg●2012年12月に現職に就任したが、就任が決まっていたその年の9月、F-35計画に関わる全ての関係者、軍、議会、共同開発国、企業等に対し、新たな保安官が着任すると注意喚起するため、「ロッキード社と政府との関係は、私が知る限りで最悪だ」とあえて発言した
●国防省F-35計画室は、根本的にロッキード社との仕事のやり方を変えるべきだと主張し、また改善は見られるがその変化速度が不十分だと指摘した。そして約5年が経過した今でも、依然として同社との間に信頼関係に関する問題が存在する

●2012年9月の発言は事実に基づいた発言であったが、あまりに乱暴が言葉使いでもあり、事前に上司に相談すれば発言を止められると考えて許可は得なかった
●何処で話をしても正しいことを話したが、言い過ぎだったこともあったかも知れないし、クビになる可能性もあっただろう。しかしそれで良かった。本計画を改善させるにはその様な姿勢が必要だと確信していたからだ
●F-35計画の根本的問題の一つは、業務に取り組む文化や態度であって、その変革が必要だったからだ。だから関係者全員に向け、修正すべき事の一つだと明示した

Bogdan 10.jpg私のやり方を許してくれた多くの上司に感謝している。米空軍省の調達幹部、米海軍のF-35準備室長、カーター前長官、Work副長官、ケンドール調達開発担当次官などなど、みんなが私を支えてくれた。
何回も危険を冒し、クビを洗って議論を巻き起こした。グラスをたたきつけるようなことを何度もしたし、上司が私をクビすることも容易だったろう。しかし彼らはそうしなかったし、そのことに感謝している

ロット5の15ヶ月間に及ぶロッキードとの交渉に苛立ち、「ロッキードは、国防省が同社から購入する最後の航空機であるかのように、再度の1ドルまで搾り取ろうとしている」と発言した際も、上層部から厳しい扱いを受ける可能性があったと思う
18ヶ月間の交渉をしたロット9の協議でも、国防省首脳は完全に私を支持してくれた。オフレコにしないと話せない様な協議の末でも、何とか協議をまとめられたのは上司の援護を受けられたからだ

●過去5年間でロッキードと政府の関係は良くなったと言えるが、まだ十分ではない。意思疎通が明確で透明性が増したが、時には苦痛を伴い、懐疑的にならざるを得ない
政府側は企業が前線兵士のことを最優先に考えていないと懐疑的だし、企業側も政府を信頼せず、長期的に政府が仕事を企業から引き上げるのではないかと懸念している。

F-35-night-burner.jpg装備品調達の自然な流れで考えれば、例えば米空軍は自身の組織で航空機の維持整備や部品調達を実施できる基盤を持つべきで、それによりプライム企業に常にお願いするので無く、能力向上や改修が内部で完結できる
●決して企業を罰しようとしているのではない。しかし自身で出来ないと能力向上や改修費用を捻出できない事があるのだ。企業でさえも能力向上や改修が出来ない事も時にはある

軍内組織で(能力向上や改修を)出来るようにするのが自然な流れだと思う。F-35計画でも、その流れを皆で共有して取り組めればより良いと考えるが、その様な関係には十分なっていない
●(信頼を高める処方箋は?との質問に、)信頼というモノは、双方の行動や行為を通じて、時間をかけて醸成されるモノであり、話し合って直ぐ変わるモノでは無い

Bogdan中将が語る思いで話はこちら・・
印象的なトラブル対処や結節(空軍機火災、HMD問題、着艦フック問題、ソフト3I開発、B型とA型のIOC、IOC後の世間の見方の変化)
http://www.airforcemag.com/Features/Pages/2017/May%202017/Turning-Points-Convinced-Bogdan-F-35-Would-Succeed.aspx
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Bogdan 7.jpg「しかしその2~3年後には再び価格が上昇に向かう」は分かりにくい部分ですが、製造機数減少や標準装備が完成して基礎価格が上昇等が原因だろうと読み取りました。
まだ最低限のソフトしか使用できず、最低限の機能発揮分の装備しか搭載していないから今は安価なのでしょう。

米軍でも追随できないような「能力向上や改修」や、もっと基礎的な「航空機の維持整備や部品調達」を、日本や諸外国はどうするのでしょうか?
前半部分でBogdan中将が次から次へと語った、手戻り改修や積み残し能力追加分を、いくら払って日本は行う必要があるのか、把握しているのでしょうか?

エンジンの改修や交換、センサー、「mission data files」からALISまで、何から何まで集金システムとして確立されているように思えてなりません。
後日、FMS契約の悲劇として防衛省が導入する「グローバルホーク」を取り上げますが、F-35はその10倍規模で「亡国」要素を持っているような悲しい確信を、改めて得つつあります

Bogdan中将の最初と最後
交代発表時→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29-1
就任時→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-05
発表時→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-09-1

Winter次期F-35室長の公式経歴
http://www.navy.mil/navydata/bios/navybio.asp?bioID=578

F-35の主要課題
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
F-3開発の悲劇と日本への提言
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18

まだ改修未完なのにF-35体重制限解除宣言 [亡国のF-35]

米空軍発表「recently removed the restriction」
でも改修方針が正式承認されただけ
座席改修はこれから、改修ヘルメットも初期生産段階

Pleus.jpg15日、米空軍F-35準備室長Scott Pleus准将(間もなくACCへご栄転予定)が、体重61.7kg以下(136 pounds)の操縦者F-35への搭乗を禁じる制限を解除すると発表しました。要求性能である体重約47~111kg(103~245 pounds)の操縦者全てが搭乗可能となる方策が正式に承認されたようです。

2月中旬に同准将が、様々な電磁波が飛び交う環境下で座席が不時射出しないかを確認する最後の「電磁環境試験」を3月に行い、4月には「搭乗禁止令」解除の方向にあると予告していましたが、その解除令が5月中旬になったのでしょう。

ただし賢明な皆さんに置かれましては、「報道の見出し」に騙されない注意が必要です。
同体重以下の操縦者への制約が、どれくらいF-35操縦者養成に影響があるのか不明で、それほど影響が無いような気もします(少なくとも女性操縦者1名が該当)が、あくまで3つの対策方針が正式承認されたと言うことでアリ、座席やヘルメットの改修が完了したわけではありません

F-35 ejection 3.jpg2015年に発覚したF-35射出座席の問題は、低速飛行状態で射出脱出した際、軽量操縦者が首を負傷する恐れがあるというモノで、対策として「3つ」、つまり座席に体重に応じた切り替えスイッチを付加して射出後のパラシュート開傘タイミングを調整する事、射出時に頭を支えるパネルを座席頭部に付加すること、更に操縦時に着用するヘルメットHMDの重量を約250g削減する3施策で対処することになっています。

Pleus准将も、それなりに対策が継続中である事を言葉で表現していますが、あくまで以下でご説明するように、少なくとも来年1月までは座席改修は完了しませんし、ヘルメットも部隊に行き渡るまでにどれくらい必要なのか極めて不明確です

典型的なF-35諸問題への対応であり、輸出に影響を与えないようになるべく問題は穏便にコソコソ対応し、小さな成果を大きく発表するスタイルが徹底されている事例としてご紹介します

15日付Defense-Tech記事によれば
F-35 ejection seat.jpg●Pleus準備室長は、「制限解除には2つの要件がアリ、座席改修と重量削減済みのヘルメットHMD装着である」、「この2つの対策で、低速時も高速時も軽量操縦者のリスクを軽減できる」と語った
●米空軍は現在107機のF-35を保有しており、1ヶ月間に14機の座席回収が可能なことから、来年1月までに座席改修が完了すると同准将は説明した。また座席とヘルメットの改修経費は、共に製造企業が負担することも改めて明らかにした

HMDヘルメットについては、外付けのバイザーを取り除くことで軽量化を図り、内蔵の透明バイザ-とダークバイザーの切り替えで操縦者は対応することになり、またHMD内部のストラップを一部無くして軽量化を図ると同准将は解説した
●また、新しく軽量化されたヘルメットは、現在本格生産前の段階でアリ、今年秋からフル生産に入る予定でと説明した

F-35HMD3.jpg●改修した座席とHMDヘルメットによるF-35操縦者養成課程は、今年末には開始し、同コースの飛行は2018年初めに開始することになる予定だと、同准将は説明した
●同准将はまた、米海軍や海兵隊用のF-35も同じ射出座席を使用しているが、各軍種は運用方式が異なるためそれぞれが異なった基準でF-35を審査しており、この問題は米空軍だけの話であると解説した

●なお、問題となっている英国Martin-Baker製の射出座席「US16E」に不満を持つ米空軍関係者は多く、昨年夏には空軍省の調達担当次官補佐のArnold Bunch空軍中将が国防省に対し、代替座席として米国United Technologies製の「ACES 5」を導入した場合のコストやスケジュールを検討するよう求める書簡を出している
●10日、Bunch空軍中将は同書簡を無効にすると明らかにした。
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F-35 ejection 2.jpgScott Pleus准将は、近く米空軍戦闘コマンドACC隷下の要職にご栄転のようなので、この発表で米空軍F-35準備室長としてのお仕事に区切りを付けられるのでしょう。
そしてこの話題も、世間を賑わすことはもう無いのかも知れません・・・。

それにしても、国防省F-35計画室長のBogdan中将も退役間近で、米空軍F-35準備室長もご栄転です。
こうやってF-35は、淡々と「亡国」の道を進んでいくのでしょうねぇ・・・

F-35射出座席の問題
「17年3月に確認試験終了か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15-1
「射出座席問題に部分的対策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-09
「米空軍に国防省と企業が反論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06-1
「米空軍が代替座席の検討依頼」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-25

「座席対策は2018年までか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-09-1
「責任譲り合い:F-35射出座席」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-17
「F-35軽量操縦者が飛行停止」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-02

F-35の主要課題
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
F-3開発の悲劇と日本への提言
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18

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