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トランプ氏がF-35予算削減のツイート [亡国のF-35]

Lockheed Martinの株価が急落!!!

Trump-NATO.jpg米国東部時間で12日朝6時26分、トランプ氏がF-35を制御不能計画だと非難し、大統領就任以降に予算削減を示唆するツイートを行い、ロッキード社の株価が一時5%以上下がる事態となりました

先週6日にもトランプ氏は、大統領専用機(Air Force One)の後継機として計画中のB-747-8をベースとした機種を、「制御不能」「計画中断」とツイートし、その後ボーイング社と個人的に協議を行うと述べたものの、軍需産業にジャブを連発しています

更に7日にはルイジアナ州での講演で、「今後詳細を吟味する必要があるが、国防省で調達関連の業務に就いた経験のある者は、軍需関連産業に生涯再就職できないようにする必要がある」と発言し、大きく報じられたところです

12日朝のF-35関連ツイートは
Trump-F-35.jpgThe F-35 program and cost is out of control. Billions of dollars can and will be saved on military (and other) purchases after January 20th.
F-35開発計画とそのコストは制御不能となっている。私が大統領に就任する来年1月20日以降には、多くの予算が他の国防分野や他分野に活用されることになろう

ロッキードのJeff Babione担当副社長は
trump7.jpgF-35計画に対するトランプ氏のいかなる疑問にも喜んで解答したいし、その機会を得る事を歓迎する
●我々はF-35の価格が、2019~2020年には1機100億円を切る($85 million)と見込んでおり、その時点で世界市場にあるどの第4世代機戦闘機よりも安価になると考えてる
●我が社と関係企業はまた、F-35の維持整備経費の削減にも多額の投資をしており、同機を30~40年間使用することを見込んだ長期的視点で取り組んでいる
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トランプ氏のツイートのタイミングは、イスラエルが最初の2機のF-35受領式典をカーター国防長官ご臨席で開催直前でもあり、色々意味深ですが、最近1週間で連発した軍事産業関連ツイートは、少なくとも「艦艇や航空機の増産期待」を持っていた産業界に衝撃を与えています

trump5.jpgまた、CSBAのTodd Harrison研究員は、これまでのトランプ氏の言動をフォローして分析し、仮に発言通りのコスト削減を図ろうとすれば、F-35調達機数を1/2から1/3にする必要があると分析し、これによる単価の上昇を予想しています

まだまだ不明確なトランプ体制やその政策ですが、「F-35計画へのメス」がそのメニューに上ることは間違いなさそうです! 当然の帰結ですが・・・

「新政権の国防予算はF-35が鍵」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08

「F-35巡り国防省で内紛」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-09

トランプ政権が立ち向かう国防省の課題
規模の増強は極めて困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10
「現在の対テロ7原則を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-07
「新政権の国防予算はF-35が鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08

「国防省改革はどうなる?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-01
「中露を抑止するには」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-05
「Mattis氏が国防長官へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02

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米国防省内部でF-35計画見積を巡り内紛 [亡国のF-35]

F-35 luke AFB2.jpg7日付Bloomberg電子版は、マケイン上院議員がカーター国防長官に出したF-35計画への質問状に関する国防省の回答報告書準備状況について、国防省のMichael Gilmore試験評価部長がFrank Kendall開発担当次官に対し、国防省上層部がしっかり取り組んでいないと抗議した「文書:Memo」を明らかにしました

そもそもの発端は、国防省がF-35開発予算を追加で約550億円を要求し、試験の遅れを示唆したことに激怒したマケイン上院議員が、11月3日にカーター長官宛て書簡で、SDD(System Development and Demonstration)のスケジュールや追加経費、他の優先事業への予算的影響、将来のF-35計画への影響等に関する10個の質問への回答を求めたことにあります

「550億円の追加開発経費要求へ」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-09

Gilmore部長はケンドール次官にMemoで
Gilmore2.jpg仮にこのまま何ら変更がなされないまま返答報告書が発出されたら、そこに含まれる回答は、良く解釈してもミスリーディングで、悪く言えば「prevarications:詐欺、言い逃れ」に該当する
●F-35計画室等による回答は、明白な事実を無視し、曖昧で誤解を招く表現となっており、現状のまま議員の手に渡れば、議会との間で大きな問題となろう。返信報告書を見直し、明確で、正確で、質問に対する完全な回答とすべきである

●例えば種々のスケジュールの見積もりが甘すぎ、開発段階の飛行試験はどんなに早くても2018年中旬までかかるはずでアリ、実戦的戦闘試験の開始は2020年までずれ込むだろう
●また、米空軍が2018年度に納入されるF-35は、計画されている全ての能力を完全に具備していると約束しているが、「highly unlikely:そうなる可能性は極めて低い
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McCain-NDAA.jpgマケイン議員の怒りはもっともで、Gilmore部長はかねてから国防省F-35計画室のスケジュールは無謀だと主張してきており、時間が経過するほどGilmore部長の正しさが証明されているのですから・・・

単純なスケジュールの遅れだけでなく、それは当然コストの上昇に直結し、「死のスパイラル」に直結するわけです。拙速な形で米海兵隊と米空軍がF-35のIOCを宣言していますが、実態は何も変わっていませんし、「亡国のF-35」の名に相応しい惨状を呈しています

Gilmore試験評価部長とF-35
「新政権の国防予算はF-35が鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08
「国防省もやっと1年遅れを認め」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-26
「F-35フル試験は1年遅れ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-27-1

「民間団体が辛辣なF-35現状評価」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-20
「F-35の主要な問題や課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
「整備拠点関連の話」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-05-1 


おまけです!イスラエルのF-35操縦者養成

Nevatim.jpg12月12日に、日本と同じくFMSでF-35を購入するイスラエルが、最初の2機を同国南部のNevatim空軍基地に迎えるようですが、イスラエル空軍のパイロットは12日の時点でも、1度もF-35で飛行していないとのことです。

つまり、同国空軍のF-35操縦者は、米国で約1年間の準備訓練を受けましたが、地上でのお勉強とシュミレーター訓練だけで帰国し、米国人操縦者が操縦してイスラエルまで空輸したF-35に、イスラエルで初めて搭乗するとのことです

本件についてイスラエル空軍幹部は
●まず、F-35のシミュレーターは素晴らしく、実機の訓練無しで十分な基礎技量を獲得できる
●そして、F-35には単座型しかなく、いずれにしても初飛行は単独飛行になるので、米国で初飛行しようがイスラエルで初体験しようが関係ない
●他の国はどうか知らないが、これがイスラエルの選択だ(That was our choice

Nevatim2.jpgなおイスラエルは既に33機の購入契約を結び、来年春までに追加で17機の購入契約をまとめる方針。そして将来は更に追加で25機(垂直離着陸型F-35Bになるとの噂が)も加え、計75機の体制を目指すとか。

邪推ですが、米国防省かロッキードから、米国内での操縦訓練に関し、とんでもない金額をふっかけられ、怒りの米国訓練撤退決断があったのかも・・・

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痛快:策士カナダがF-35選定を5年延期:実質撤退!? [亡国のF-35]

Trudeau2.jpg22日、カナダ政府が声明を発表し、旧式CF-18(FA-18のカナダ版)の老朽化に伴う「能力ギャップ」を暫定的に「穴埋め」するため、最新FA-18を18機購入する方向で交渉を直ちに進めると明らかにしました

そして、トルドー新首相が昨年10月に就任後、前政権が決定していた61機のF-35購入を白紙検討すると宣言していた件については、「現在実施中の国防見直しの結果を踏まえ、2017年から機種選定を5年間掛けて最初からやり直す」と発表しました

カナダはF-35の共同開発国であり、つまり同機の製造を分担する実質上の権利を有しており、カナダ企業110社が関与する約800億円の契約が絡んでいますが、購入決定を先延ばしすることで利権を当面守りつつ、トルドー新首相が「前政権が残したデタラメ」と表現するF-35購入決定を実質自分が判断しない策に出たわけです

FA-18.jpgまた、現時点でF-35購入中止を決定すると法的措置にロッキード等が出る可能性があり、その回避のための措置とも見られ、更に考えれば、米軍がF-35調達機数を将来削減するのは火を見るより明らかであり、それに伴う価格高騰を理由に「撤退」の道を残したわけです。イケメンだけじゃない策士です・・・トルドー首相は・・・

22日付Defense-News記事によれば
●カナダ政府は発表で「30年以上使用し続けているCF-18の恒久的な後継機が到着するまで、18機の最新FA-18を購入する方向で直ちに調達に動く」と述べ、「CF-18が寿命により138機から77機に減少する中、能力ギャップを暫定的にFA-18で穴埋めする必要性に迫られている」と説明している
Sajjan Canada.jpgカナダのHarjit Sajjan国防相はあわせて、現在実施中の国防見直し(defense policy review)の結果を踏まえ、より大きな恒久的な後継機検討を来年開始すると明らかにしつつ、同選定作業には慎重な分析が必要なことから約5年が必要だと述べ、機種決定を実質次期政権に先送りすることを示唆した

カナダのJudy Foote公共調達相は、FA-18を暫定購入することで将来機種選定でもボーイング社製が有利になるのではとの質問に対し、関係ないと言い切り、カナダは引き続きF-35共同開発パート国で有り続けると語った
Foote大臣は直ちにボーイング社と具体的交渉に入り、早期に「能力ギャップ」を「穴埋め」したいと述べ、カナダ国防省はFA-18の価格や納期についてある程度の情報を有していると語った

Trudeau.jpg●FA-18製造のボーイング社は「決定を光栄だ」と発表し、「ボーイング社は関連過去5年間だけでカナダ関連産業に約6千億円を投資しており、この体制でカナダ政府の要望に完全に応えたい」と自信を示した
●一方でF-35製造のロッキード社は、「決定に落胆したが、F-35は引き続きカナダにとって最適な選択だと考えているし、今後40年間のニーズに対応する能力を発揮する準備が出来ている」とコメントしている。
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トルドー首相は、「前政権は過去10年間、カナダとカナダ軍に必要とされる装備を提供する機会を逃し続けてきた」、「能力発揮にはほど遠いある航空機(F-35)に固執してきた」と議会で述べ、F-35購入計画を厳しく非難してきた人物です。

GMD2.jpg一方で、2005年に一旦はミサイル防衛に関する米国からの協力依頼を断ったカナダが、最近の軍事的脅威の動向を踏まえ、米国が進める地上配備ミサイル防衛システムGMDに協力する方向で検討を進めているとの報道もあり、「是々非々」であるべき姿を追求する姿勢に、同首相への評価が高まっているところです

中東での作戦で貢献度が高く、北極圏への対応など要協力分野もあり、トランプ新大統領との関係が気になるところですが、「トランプが当選したらカナダに移住する」と豪語していた米国人が多数いたことから、そんなよしみで仲良くやっていただきたいです!

カナダとF-35とBMD
「FA-18購入でF-35議論回避か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-09
「新政権もF-35になびく?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-24
「カナダにF-35反対首相」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-22

「米とのBMD協力を再考」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-02

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間違いなくF-35は対IS作戦に投入される [亡国のF-35]

Carlisle AFA2016.jpg16日、米空軍戦闘コマンド(ACC)司令官のお馴染みカーライル大将が、ロンドンで開催された戦闘機を議論する会議で講演し、かつて無い複雑な作戦環境となっている対ISIL作戦に、高度な状況把握能力を持つF-35が派遣されることは「疑いない」と語りました

また併せて、他の地域からもF-35派遣の要望が多く、可能な限り早期に派遣したいとも語り、リップサービス的雰囲気を醸し出しつつもアジア太平洋地域にも言及しました

米空軍F-35の初期運用態勢確立宣言をした8月時点で同大将は、「F-35は、中東派遣のローテーション計画に組み込まれていないが、将来は同計画に加わることもあろう。欧州やアジア太平洋地域であれば、18ヶ月以内に展開することになろう」と中東派遣には慎重なニュアンスでした

F-35 Front.jpgまた一方で8月時点では第5世代機の海外派遣に関し、政治的&軍事的な「メッセージ効果が大きく、F-22やF-35の海外派遣に極めて慎重なグループが存在する」と表現しており、F-35の機体自体には問題が無いことを強調したいのか、F-35自体への不安を隠すために「派遣に慎重なグループ」の存在を活用したのか、曖昧な雰囲気が漂っていました

それが11月中旬になって、いきなり中東派遣に前のめり発言が飛び出した背景は何でしょう???
対ISIL作戦が山場を迎えて「猫の手も借りたい」気分なのか、部隊での状況からF-35の能力に自信を得たのか、はたまた空軍F-35と海兵隊F-35に連続発生(9月23日と10月27日)した機体火災に対する世界中の不信感を払拭したいからでしょうか???

なお8月末に海兵隊の戦闘展開コマンド司令官Walsh中将は、来年1月~8月に岩国への16機展開を完了した8ヶ月後(つまり2018年4月頃?)に、強襲揚陸艦USS Essexで中東軍エリアにF-35を輸送すると語っていた所です

16日のカーライル司令官発言概要
Carlisle-FB2.jpg16日、ロンドンで開催されたDefense IQ主催による「国際戦闘機会議:International Fighter conference」で、F-35が対ISIL作戦のために派遣されることは完全に疑いのないことだと語った
●そして、当該機の持つデータ融合やISR能力は、対ISIL作戦において鍵となる能力であると強調した

●更に「イラクやシリアを見て、その地上で発生していることや、上空に存在する複数のプレーヤーを考えると、かつて我々が経験したことのない戦闘環境だと言える。信じられないほど複雑なのだ」と表現し、
●「F-22やF-35が備えている状況掌握能力、情報伝達能力、リアルタイム情報センサー性能などは他機では実現不可能であり、それ故に当該戦域で計り知れない価値を生み出すのだ。F-35は大きな役割を果たしうる」と語った

世界の米軍からの派遣要望がある
Carlisle-FB3.jpg●米空軍F-35は運用態勢を宣言したばかりだが、既に中東以外でも必要性の声が上がっている。F-35が世界中で活動する様子をご覧頂けるよう、可能な限り早期に他の地域にも派遣したい
●行き先にはアジア太平洋も中東も欧州も含まれる。欧州軍司令官とも、在韓米軍司令官とも、太平洋軍司令官とも、中央軍司令官ともF-35派遣の話をしており、皆が同機の派遣を熱望している。その声に可能な限り早期に答えたい
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講演の中で、どのような文脈で米空軍F-35の海外派遣の話題に触れたのか、中東への派遣優先順位が上昇したのか不明確ですが、アジア太平洋や欧州よりも優先度が高くなった様な印象を受けました。

F-35canada.jpg名前の出た司令官の数では、アジア2名、欧州1名、中東1名なので、その優先順位だと考えたくもなり、フィリピンへのローテーション派遣の話題が春には米空軍高官から出ていた経緯もあり、色々考えてしまいます。

猫の手でも借りたいのか、能力に自信を得たのか、連続機体火災による不安感払拭なのか・・・はたまた、単に退役直前のカーライル大将のF-35ヨイショ発言なのか・・・そのうち明らかになるでしょう。

米軍F-35の海外派遣関連
「8月時点での米空軍の考え」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-03-1
「米海兵隊の考え:8月末」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03-1

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追加予算要求と米海兵隊F-35が飛行中火災! [亡国のF-35]

売り込み先行、試験後送りのつけが今・・・
更に550億円の追加開発経費を要求へ

F-35B-2.jpg7日付米国メディアが一斉に、飛行中の米海兵隊F-35で兵器搭載庫から火災が発生したと報じ、事故が2週間以上前の10月27日に発生していたと報道しています。また11月に入り、米国防省がF-35開発経費の更なる増額を要求することが明らかとなり、議会から厳しい声が上がっています

幸い、当該機は母基地である南加州のBeaufort海軍航空基地に無地たどり着き、パイロットも「長引く怪我はない:no injuries sustained」との事ですが、「原因究明中」で「分かり次第お知らせする」と海兵隊航空団の報道官は語るに止まっています

一方で同機が所属し、20機のF-35Bを保有する「第501攻撃訓練飛行隊」は、この火災事案後も飛行や訓練を継続している模様であり、日本の安全感覚からすると良く理解できない状態です
火災による機体へのダメージも精査中のようですが、米海軍の安全部局は本事案を2億円以上の損害が発生した場合に当たる「Class A mishap」に分類しているようです。

米海兵隊のF-35Bは、来年1月に岩国へ海外初展開を計画しており、先日は順調な着艦試験の様子をご紹介しましたが、無理矢理運用開始宣言のドタバタの余波か、不穏な事案が発生しました

垂直離着陸型のF-35Bでの火災は初ですが、空軍型F-35Aは原因未確定の9月23日のエンジン始動時の火災事故のほか、全機が飛行停止になった2014年の事案など、それなりに前科を抱えており、特に9月23日の機体尾部からの火災は、全く続報無しの不可解な状況が1ヶ月以上続いており、プンプン臭います。

F-35に関連する火災事案
●2016年9月23日
F-35A Eglin.jpg日本の1号機の受領式典が行われていた当日、別の基地で飛行訓練のためエンジンを始動したF-35A型機が尾部から火災を起こし、パイロットが慌てて脱出。けが人等無し。米空軍参謀総長は10月4日、「事故調査チームを派遣し、しっかり原因を究明する。まだ調査過程にある」と発言したが、その後1ヶ月経過しても全く追加情報無し

●2014年6月
F-35A型が離陸発進準備中に火災を発生。全てのF-35を飛行停止にして事故調査を行う。調査の結果、エンジンのローターの構造に問題が発覚し、対策実施中。将来的にはエンジンの設計変更も視野に

更に約550億円が開発&試験に必要
F-35 3-type.jpg4日、米国防省F-35計画室の報道官が、F-35開発の飛行試験や評価試験(IOT&E)のため、更に約550億円の経費が必要だと明らかにしました。既にF-35計画は当初の開発経費を5割上回っており、物議を醸しています

同報道官は、なるべく他のF-35経費から流用して国防省予算への影響を局限すると言っていますが、試験の終了時期も従来固守すると言い続けてきた2017年末から数ヶ月ずれ込むと言い始めておりマケイン上院議員等から厳しい非難が巻き起こっています

まずF-35計画室の報道官は
●2017年度予算に経費は発生しないが、2018年度と2019年度予算に飛行試験や評価試験(IOT&E)経費を追加要求する必要が出てきた
●約550億円の追加経費の半分は、2014年のエンジン火災対処やソフト「3F」開発の遅れに必要な予算で、約170億円は過去数年の間に明らかになった新要求事項で、残り110億円は2年前に削除した分のSDD(System Development and Demonstration)予算である
●このSDDは2017年末までに終了できると考えているが、3~4ヶ月遅れるリスクも出てきた。

マケイン上院軍事委員長は国防長官に書簡を
McCain5.jpg更なるSDDの遅れと1000億円は超えると予想されル経費増に、心の底から落胆させられた。そして国防省リーダー達の最近の行動や発言に、更なる疑問を呼び起こすことになった
●F-35計画室長のBogdan中将は4月に、SDDは予定通り終了するといい、追加経費も必要ないと断言していた。それなのにこの始末だ

●更に問題なのは、SDDについて米国防省内の試験評価局長は早くから、どんなに早くても2018年中旬頃までかかると予言しており、この見積もりの方が正しいことが証明された点だ
●カーター国防長官には、以下の10個の質問への回答を求める。SDDのスケジュールや追加経費、他の優先事業への予算的影響、将来のF-35計画への影響等に関する質問である
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11月1日に鮮やかな揺れる艦艇へのF-35垂直着陸映像を配信しながら、10月27日の飛行中火災事故を隠蔽していたことは、高等なメディア戦略だったのでしょうか。

「見事な着艦映像」は多くの方にご覧頂いていますが、火災隠蔽を耳にして、何となく着艦が大したことなく思えてきました

海兵隊と空軍F-35
「海兵隊F-35が見事な着艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-05
「空軍トップ:火災原因未だ不明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-06
「9月23日の火災」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24

2014年6月のF-35エンジン火災
「火災メカニズム」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-04
「当面の対処と設計変更」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-29
「問題は軽易ではない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-08

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一部のF-35部品の修理担当国発表 [亡国のF-35]

US-2を12機インドに輸出との朗報の中ですが・・・

F-35 Sun-Set.jpg7日、米国防省のF-35計画室は、F-35部品の修理可能部品774個の中の65個部品について(海外の)修理担当国を発表し、英国とオランダと豪州らが分担して担当することが明らかになりました。
発表になった分担は期間が定まっており、2021年~2025年と、2025年以降とに分けて担当範囲を発表しています

今回発表になった65部品については、今年3月に共同開発国と購入国の修理担当に興味のある国に対し、関連修理能力等についての情報提供を求め(request for information)、その評価結果に基づき7日の発表に至ったようです

なお残りの709部品については、10月に関係国に情報提供要望を発出して選定作業に入っており、来年段階的に発表になる模様です
日本の企業が「どれだけ積極的に応募しているかは不明」ですが、今回発表分には日本の名前はなく、2025年以降に韓国の名前がちらり出て来る点は気になります

65個の部品の修理分担
(修理=MRO&U:maintenance, repair, overhaul and upgrade)

・2021年~2025年
---英国は48部品で、「electronic and electrical components, fuel, mechanical and hydraulic systems and ejection seat等」を担当
---オランダは14部品で、「landing gear」に集中
---豪州は3部品で、「life support systems」に集中

・2025年以降は、欧州とアジア太平洋で分割配分
---欧州では英国が51部品で、オランダが14部品
---アジアでは豪州が64部品で、韓国が1部品

7日付Defense-News記事によれば
F-35 luke AFB2.jpg●(3月に65部品に関する選定作業が始まって以降、)精力的に航空産業の修理能力キャンペーンを行ってきた英国にとって、7日の発表は大勝利であった。英国政府は、数百億円規模の修理事業と多くの雇用を英国にもたらすと、発表を大歓迎している。
●発表を受け、BAEとNorthrop社は、それぞれ発表を歓迎し、英国企業や英国民と緊密に連携していくことを楽しみにしていると声明を発表した

●Fallon英国防相も、「英国が欧州におけるF-35部品修理の拠点となる事は、英国のハイテク産業と国防産業に極めて大きな朗報である」、「英国産業界の能力へのお墨付きを与えるもので、英国の輸出を高めるものだ」と声明を発表している
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Defense-News記事には記述がありませんが、F-35の維持整備に場所に関しては、継続的に効率性やパフォーマンスをモニターし、最も費用対効果の高い場所を継続的に追求するのが基本原則だったと「記憶」していますので、「2025年以降」の分担が固定ではないと思います

F-35 luke AFB.jpgただし最初に受注した国の工場がノウハウや設備面で有利に立つのは間違いなく、推測ながら、固定化のモメンタムは高いのでしょう。EU離脱でも、英国が踏ん張っているのが印象的です(韓国に一部でも修理されたくないとの思いは脇に置いて・・・)

継続してねちっこくご紹介している「亡国のF-35」模様ですから、F-35の行く末を考えると修理に手を上げる国も勇気がいるのでしょうが、豪州の軍需産業基盤がどれほどか? 日本との差はどうなの? と考えるとき、日本側の熱意が「どうなの?」に興味津々です

F-35の組み立てや修理分担
「悲劇:日本でF-35組立開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
「豪州と日本が分担」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-18
「欧州でのF-35整備拠点決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-12-1

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トルコがF-35追加購入へ [亡国のF-35]

よく分からない米国とトルコ関係

F-35 Sun-Set.jpg10月28日、トルコの首相や国防相らで構成するトルコ軍装備品調達を審議する会議で、F-35の追加購入が決定した模様です。
追加と言っても、トータルで116機購入予定とは言うものの、今回の追加購入の規模は明らかになっていません

トルコはF-35共同開発国で、F-4戦闘機とF-16戦闘機の後継機種としてF-35を購入決定しましたが、2011年3月、米国がF-35の「source codes」提供を拒否したためF-35の発注を中断しており、この交渉は継続していると考えられている

また2013年1月にも、「トルコは独りぼっちになりたくない。(他国がF-35調達に消極的になる様子を見て)心理的な要因が作用した」と高官が語り、F-35のコストや技術的問題を理由に、予定していた2機のF-35初度調達の再度延期を決定した経緯があります。

そしてついに2014年5月6日、やっとの事で初度発注を政府決定しましたが、その際の購入機数は僅か「2機」

2018年に初号機を受領すること以外、調達予定の116機が何時までに必要なのか承知していませんが、まだまだ紆余曲折がありそうですし、現在の米国とトルコの関係を考えると、本当に「116機」購入するのか極めて不透明だと言わざるを得ません

10月31日付Defense-News記事によれば
Turkey USA.jpg10月28日、トルコ首相、国防相、軍参謀総長らで構成するトルコ軍装備品調達を審議する会議(トルコ名SSIK:Defense Industry Executive Committee)で、F-35の追加購入が決定された
●トルコは、建国100周年の2023年までに、F-35と新規開発する国産戦闘機の2機種体制を構築したい意向を持っている。

●同会議では、F-35追加購入も含めて12個の議題が審議された。
●例えば、既に国際的な機種選定を経てガルフストリームG550を2機調達することになっている空中指揮統制機の件も話し合われ、維持整備をトルコ航空が担当する方向が確認された

●またトルコ海軍関係では、25機保有するSH-60B Seahawkヘリ改良版である「S-70B」の近代化に関する選定作業についても議論された
●その他には、海洋監視システム(Integrated Maritime Surveillance System)、サイバー防御センター(cybersecurity and defense center)、電子戦指揮統制、電子戦統合データバンク、次世代軽装甲車両等々について議論された

この会議が開催されたのは7月15日のクーデター未遂事案以降初めてで、関係政府高官は「ショックの時期は過ぎ、物事が動き始めた」、「国産の次期戦闘機については次回の同会議で議論されるだろう」と語った
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Turkey USA2.jpgこの会議で議論されたテーマの装備品からすると、トルコと米国はそう簡単に関係を断ち切ることは難しそうです
トルコ大統領がプーチンや中国首脳と兵器について協議したとしても、全てではないにしろ、多くは米国製に頼らざるを得ないでしょう

しかし、現在の諸情勢からすれば、トルコのF-35「116機購入」も極めて「やわやわ」な数字と感じざるを得ません

「F-35死のスパイラル」に向け、英国やイタリアやノルウェー等々と並び、トルコも大きな貢献者になる可能性大でしょう

トルコとF-35
「トルコが2機購入を発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09-1
「再びF-35初度発注へ!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-23

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ノルウェーがドロ沼必至のF-35追加購入へ [亡国のF-35]

機体火災の原因究明前に、強引にまとめ買いを既成事実化へ

Nor-Søreide.jpg10日付テキサス州地元紙(Lockheed Martin社拠点のFORT WORTH紙)は、ノルウェー国防省が同国議会に対しF-35を追加で12機調達する予算案を提出したと報じています。

また、米国防省が同機の価格低減のため各国に働きかけている「まとめ買い」提案にノルウェーが乗る形で、この12機を2019~20年に「まとめ買い」する予算案だと同紙は伝えています。

9月23日に発生したエンジン始動時のF-35A型尾部からの火災発生の原因究明が依然続く中でも、海外からの注文が入ったと米国防省やLM社は大喜びのようですが、大丈夫かなぁ・・・と心配になる今日この頃です

10日付テキサス州地元紙報道によれば
F-35 Norway.jpgF-35共同開発国であるノルウェーは、継続して最終的には52機購入すると言い続けているが、(既に発注した28機に加え、)12機の購入する予算案をノルウェー議会に提出したと国防省高官は語った
●なおこの12機は、2019~20年に「まとめ買い:block buys」する予算案として計上されている

●LM社の報道官は、「ノルウェーは継続して強い購入意欲を示しており、同国のF-35への強い信頼感を示している」とコメントしている
●米国防省などの見積もりによれば、2018~20年にかけて計450機を「まとめ買い:block buys」することにより、2013年価格で1機120億円程度だったものが、82~87億円にまで下げられることになる模様

米国防省F-35計画室の報道官は、「ノルウェーを始め共同開発国は、まとめ買いコンセプトが明らかになって以来、継続してこれに含まれている」、「大きなスケールメリットが享受できることから、全ての国の購入費用削減につながる」とコメントしている

ノルウェー軍用の1番機は、2015年9月に完成式典が行われている。最近では、日本の1番機完成式典が9月23日に行われている。
海外購入国で1番最初に動機を運用開始するのはイスラエルで、今年6月に1番機を受領している。なお同国は33機を購入予定で、更に17機の購入オプションも有している
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Norway3.jpg米国防省もLockheed Martin社も、原因不明のエンジン始動時火災が発生しているのに、事故調査の途中経過も明らかにせず、関係者も全く事故を語らず、淡々と何事もなかったようにF-35を売り込む姿勢は、リーマンショック前、低所得者に住宅ローンを貸し出しまくったローン会社を見ているようです

あの火災事故から早3週間、あれだけ率直になんでも語ってF-35計画を本音で支えてきたF-35計画室長のBogdan中将でさえ、最近はお言葉も耳にしません
この点が最も気になっているところです。火災の原因やその影響が大きすぎることから、その対策や言い訳を懸命に考えているような気がしてなりません・・・

この静けさが、恐怖を駆り立てます・・・。なお、写真上はノルウェー国防大臣、写真中は2015年9月の1番機完成式典です

F-35とノルウェーなど
「国産ミサイルをF-35に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20-1
「ノルウェーは女性徴兵へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-16
「まとめ買いしない?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-31

9月23日の火災関連
「未だ原因不明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-06
「自衛隊1番機完成日に火災事故」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24
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英海軍空母が完成後も航空機不足で米軍にお願い [亡国のF-35]

英海軍空母が完成しても搭載するF-35B機数が未定

Queen Elizabeth3.jpg9月29日付Defense-Newsは、来年進水する英海軍の新型空母「Queen Elizabeth」に艦載するF-35B調達が遅れることが確実なため、同空母の艦長が米海兵隊のF-35Bに長期間展開して訓練して欲しいとお願いしていると報じています

本件は9月の米英国防相会談でも議題として取り上げられ、具体的な展開機数などは米海兵隊側が今後検討するようですが、英軍が購入すると長期計画で明らかにしている138機(全タイプ合計で)のF-35調達機数を、多くの英軍関係者が実現不能だと考えている状態でアリ、艦載機が不足する悲しい新型空母になるような予感です

話題の空母「Queen Elizabeth」は、2017年春に進水し、2018年夏から秋にF-35B搭載試験を米東海岸沖で3機の英軍F-35Bで開始し、2020年12月には初期運用態勢を宣言予定で、その後2021年には初の作戦展開を予期しているようです。
空母艦長の希望ベースでは、2019年から8ヶ月間を1展開単位として、米海兵隊F-35Bに来てもらいたいようです。

Queen Elizabeth2.jpgなお、同空母は36機のF-35Bを搭載可能ですが、2023年の段階でも(最高で)計画上は24機のF-35Bしか調達完了しておらず、その後のことは未定(too far away to say)だそうです。
女王陛下のお名前を冠した新型空母に関わらず、「スカスカ」で米海兵隊機が主に利用する空母になりかねない悲しいお話しで、かつ、世界のF-35調達機数が極めて「やわやわ」な見積もりの上に立っており、削減必至である事を示す一例です

英海軍のJerry Kyd艦長(大佐)は記者団に
我が空母に米海兵隊機が来てくれることは確かだが、どのくらいの期間展開してくれるかが最大の関心事だ。6から9ヶ月の期間だが9ヶ月間を期待したい。
●2018年の夏から秋に3機のF-35Bで艦載試験を開始する前に、ヘリコプター(Merlin and Chinook)の運用試験は2018年初から開始する計画である

F-35B-test.jpg●米海兵隊のF-35Bには、3機の英軍F-35での試験が終了次第、早めに展開してきて欲しい。米東海岸沖で試験をすることから、米国側も我々の状況は理解してくれるだろうし、展開も容易だと思う
2015年に英国防省がまとめた「Strategic Defence and Security Review」では、2023年までに24機を調達することを表明しているが、2020年12月の初期運用態勢確立時点では何機使用可能かも未定でアリ、F-35Bを保有する同盟国に依頼しないという選択肢があるだろうか?

米海兵隊機への展開依頼は、英軍が予算不足で十分な機数を調達できないためであり、最終的に空母艦載機が何機調達できるかも最終判断に至っていない
英軍はF-35Bを海軍と空軍で共同運用する事になっており、ユーロファイターと並んで使用するが、現時点で8機を発注して5機を受け取ったのみで、今後の発注契約を取りまとめ中である

米海兵隊のF-35Bを派遣してもらう事は、相互運用性の観点からも有意義である。現在は、政治レベルでの意志決定、時期や展開機数や搭載武器の扱いについて協議を始めており、米側の意志決定を待つ必要がある
●英海軍としては、同時にV-22オスプレイにも展開してもらいたい。オスプレイには大いに興味を持っており、英海軍空母での運用可能性を確認する意味でも米側の検討をお願いしている
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Queen Elizabeth.jpg新型空母「Queen Elizabeth」の艦長とは言え、ここまで英軍の装備調達が厳しいことをプレス向けにはっきり発言して大丈夫でしょうか?

米軍の将来におけるF-35調達機数削減は「火を見るより明らか」だとしばしば申し上げてきましたが、外国の調達機数見積もりが「やわやわ」である事が明らかになってきました。

つまり機数削減→単価高騰の「死のスパイラル」が目前に迫っていると言うことで、これは既存購入機体の維持整備費や部品調達費の高騰にもつながることです

英国軍を考える記事
「なぜ今、日英戦闘機訓練なの?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-18
「予算減で英軍の士気崩壊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-18
「英軍が戦闘機半減へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-13-2
「大なた:英軍の大軍縮」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-19-1

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米空軍トップ:F-35地上火災の原因は未解明 [亡国のF-35]

火災事故から2週間、未だ原因不明

Goldfein-AUSA.jpg4日、米陸軍協会総会で講演したGoldfein空軍参謀総長は、ここ2週間あまりの間に発覚したF-35関連の問題やエンジン始動時の火災発生について言及し、9月23日発生の火災については未だ原因不明だと明らかにしました

また、最近耳にすることが急増している「multi-domain融合」について、Work副長官やハリス太平洋軍司令官の発言と「共鳴」「共振」するように、そして同参謀総長の持論である「迅速な情報共有」も絡め、更に「垂直統合」や「自立判断ソフト」とのアイディアも加えて力説しています

F-35の連続トラブルについて
9月16日に発覚し、15機のF-35A型機を飛行停止にする事になった冷却系統の絶縁不備問題については、製造過程にある機体も含めると計42機が同問題を抱えていると判明した
F-35 Hill AFB3.jpg●本件に関しGoldfein大将は、国防省F-35計画室が対策を立案しており、翼を一部切り取って内部の配管の不具合箇所を交換や修復する手順の説明を受けたと語り、専門家が適切に対処してくれていると安心していると表現した

一方で、9月23日に発生したエンジン始動時の尾部からの火災については、「現時点では根本原因に言及するのはまだ早い」との述べ、「通常我々はこの様な事案に際しては、調査チームを派遣し、全ての事象を精査し、発生事象の根っこに立ち返り、原因が判明したら全てに対策を講じるが、そのプロセスの最中にあると言うことだ」と表現するに止めた

日本用1番機のロールアウト式典当日に発生
「9月23日の火災」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24

「multi-domain」と迅速な情報共有&判断を語る
●Goldfein大将は、各ドメインを司る作戦センター間で、将来の戦いの様相に追随するため、情報をより迅速に伝達する必要があると語った。
●同大将は、中央軍での空軍司令官当時を回想し、同司令官としての主任務は最適な航空アセットを作戦地域に投入する事だと信じているが、実際に大半の時間を費やしたのは、地域をまたぐ戦いで全ドメインと調整して任務を遂行するため、必要な各ドメインの能力を集めて最適化し、その指揮統制を行う事だったと語った

Goldfein1-1.jpg●同参謀総長は、当時のCAOC(連合航空作戦センター:combined air operations center)が、宇宙や救難救助や米国政府関係機関やコアリション参加国代表等が協力して任務を遂行する様子を「魔法のようだった」と表現したが、同時に将来の戦いを考えるとあまりにも業務速度が遅いと語った

●そこで同大将は、機能の垂直統合や自立判断ソフト(autonomous soft)の活用により、各ドメイン間のやりとりを迅速化する手法を提示した
●そして、各軍種は既に基礎的な「multi-domain融合」を理解しているが、今必要なのは「次のレベルへの発展である」と表現した
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F-35の火災は、今頃になって試験飛行の負荷強度が上がり始め、やっと本来早期に潰しておかねばならない問題が表面化してきたと捕らえるべきでしょう。

今現在、F-35の飛行試験が継続されているのか、中断されているのかも不明ですが、決して根の浅い問題ではないと思います。航空機がエンジン始動段階で火災を起こすなど、完成機ではほとんど発生しない事態だからです。

multi-domain.jpg先日、曖昧な「A2AD」との用語を使用中止にする米海軍トップの話をご紹介しましたが、この「multi-domain融合」も各軍種が都合のいいように解釈し、統合の場で議論が食い違いそうな気配を感じます。

これに議会が絡み、同盟国まで巻き込むとなると想像に難くないでしょう・・・。
まぁ・・・そのうち、「multi-domain」とか「Cross-domain」とか言い始める日本人も出てくるでしょうが・・・。まんぐーすのことか?

関連の記事
「Work副長官が空軍に迫る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「ハリス司令官はCrossドメインと」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「空軍トップ:ピクチャー共有」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-21

日本用1番機のロールアウト式典当日に発生
「9月23日の火災」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24

2014年6月のF-35エンジン火災
「火災メカニズム」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-04
「当面の対処と設計変更」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-29
「問題は軽易ではない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-08

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F-35の原因不明火災と強制売込の脅威 [亡国のF-35]

F-35 Japan OUT.jpg空自の1番機ロールアウト式典日にA型原因不明火災
爆笑:ロッキードの世界配信写真は防衛副大臣と空幕長を取違え

左の写真に「杉山航空幕僚長が、生産ラインからロールアウトした航空自衛隊の1番機の前でスピーチを行う」との説明を付け、ロッキードが世界に配信(大笑い)

23日、航空自衛隊用F-35の1番機ロールアウト式典がテキサス州で開催され、若宮防衛副大臣と杉山空幕長などが日本から出席しました。

そんな戦闘機命派には「めでたい日」のはずの同じ23日、アイダホ州の米空軍基地で地上発信準備でエンジンを始動させたF-35Aが「aft:尾部」から突然火災を起こし、パイロットは脱出、整備員数名が病院に搬送される事故が発生しました。

幸いけが人はなかったようですが、2014年6月に同様の発進準備中に火災を起こしたF-35の「F135エンジン」に注目が集まっています。当時の火災原因は2014年10月に特定され、その後エンジンの設計変更や材質変更等の対策が進行中と認識していましたが、それとの関連も気になります。エンジンが23日の火災の原因かも不明確ですが・・・

そんなF-35ですが、デンマークがF-35購入を決定した機種選定に、FA-18で破れたボーイングが15日に正規に異議申し立てを行いました。時期も時期、20日には米国防省F-35計画室長が「まとめ買いすると単価が下がりますよ」と悪魔のささやきを・・・

まずは23日の地上火災について
F-35 Hill AFB2.jpg●23日の正午頃、Luke空軍基地からアイダホ州のMountain Home空軍基地に移動展開中の7機のF-35の中の1機で、離陸準備でエンジンを始動させたところ尾部から火災が発生し、パイロットが脱出した
●米空軍報道官によれば、火災はすぐに消し止められ、念のため手順に従って基地内病院に搬送された7名の整備員にもケガ等はなかった

7機のF-35は9月10日から24日の予定で、空対地攻撃訓練のために移動訓練を行っていたが、今回の火災の原因は調査中である
●エンジンを製造するPratt & Whitney社の報道官は、「火災が派生したことは承知しているが、現時点では細部を把握していない」「我が社は国防省や米空軍に調査協力を行う準備がある」と述べた

16日に15機のF-35A型機で発覚した、冷却システムの燃料タンク内の配管に絶縁が不十分な部分がある問題との関係も明らかになっていない。冷却システムの配管問題は担当企業の不手際で、来週対処要領が確認される予定

2014年6月のF-35エンジン火災
「火災メカニズム」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-04
「当面の対処と設計変更」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-29
「問題は軽易ではない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-08


安くなるよ!まとめ買いしない?
Bogdan6.jpg●20日、米空軍協会総会で国防省F-35計画室長Bogdanは、予定されていた契約時期を過ぎても協議がまとまらないロッキード社とのF-35製造契約「Lots 9 と10」について、タフな交渉が続いておりまだまとまっていないと語った
機体単価の値下げを要求する国防省側に対し、ロッキード社が反発しており、交渉の難航が伝えられている

●また同中将は、「Lot 12, 13, and 14」で購入を予定している同盟国等に対し、まとめ買い契約(multi-year buy)をすることにより、計約450機の部品等をまとめて調達でき、控えめに見積もって約2000億円が節約できると述べ、参加を呼びかけた
●なお、デンマークは現時点でLot 12で購入する予定はないと同中将は語った
●(任期に関する記者からの質問に対し、)2012年から現ポストを勤めているが、終わりは見えない

ボーイングがデンマーク機種選定に意義申し立て
●15日、デンマーク次期戦闘機の機種選定(5月に機種決定)でロッキード社のF-35に破れたボーイング(FA-18提案)は、デンマークの比較評価が不公正だと「request for insight」をデンマーク政府に提出し、機種選定の評価データを提供するよう要求した
FA-18&F-35.jpg●ボーイングの担当幹部は、このような不公正が選定が認められれば、他国の機種選定に悪影響を及ぼしかねないと強く主張している

●デンマークはF-35を28機購入と38機のFA-18購入を比較した模様だが、F-35の単価が約90億円に対し、FA-18が125億円と評価段階で見積もられるなど、不自然な選定が外部専門家からも指摘されており、「ロシアの脅威を前にし、政治的圧力が働いた」とも指摘されている

●他にも、評価ではボーイングがFA-18の寿命を9500時間と見積もっているのに6000時間と抑えられ、F-35が8000時間とされているなど奇妙な点がある
●また、ボーイングは複座価格と単座価格を併記して選定に臨んだが、FA-18の単座価格は選定に使用されず、単座戦闘機のF-35と公平な比較がされておらず、不公平だと訴えている
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ロッキード社による写真の取り違えといい、式典当日の今回の火災といい、売り込みに必死な米国防省幹部の様子といい、デンマークの機種選定に見る米国圧力といい、何が何でも前進あるのみ、無理は承知でゴリゴリ売り込みの恐ろしさを感じます

槍ヶ岳と高山植物.jpgそんなどさくさの最中に、1番機を受け取らされた日本と自衛隊の将来に「幸あれ」と祈らずにおれません。だめでしょうけど・・・。

23日の火災は、事によるとF-35Aの長期飛行停止に繋がる可能性があります。少なくとも2014年6月の火災では、2ヶ月以上の飛行停止が必要でしたから・・・
エンジンでしょうか・・・だとすると深刻です!

2014年6月のF-35エンジン火災
「火災メカニズム」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-04
「当面の対処と設計変更」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-29
「問題は軽易ではない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-08

別の国防省高官も・・・
「悪魔の誘い:まとめ買いしない?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-31

デンマークとF-35
「ボーイングが選定結果に反発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-16

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14機の米空軍F-35が米海軍機と大規模展開演習 [亡国のF-35]

N-Lightning3.jpg1日付米空軍web記事が、8月31日までの約2週間、米空軍F-35が過去最大規模の14機でウィスコンシン州に機動展開し、海軍のFA-18やEA-18G電子戦機等と本格紛争を想定した航空作戦演習「Northern Lightning」に参加して所望の成果を上げたと報じています

8月2日、1個飛行隊の僅か12機で堂々と初期運用態勢IOCを宣言した米空軍F-35ですが、「まだ幼児段階:in its infancy」で「まだ改善すべき点が残っている:still has some maturing left to do」と本演習参加の飛行隊長が率直に語っている段階です

また、F-35若手操縦者が第4世代機との空中戦訓練を振り返り、「ステルス機は敵に発見されないからすごい」と素直に驚きを表現しているところは、無邪気で米空軍らしいです
まぁ、とりあえず米空軍F-35の成長過程をご紹介します

1日付米空軍web記事によれば
N-Lightning2.jpg●第33戦闘航空団第58戦闘飛行隊の14機のF-35は、Volk Field空軍基地に展開し、約2週間の航空作戦演習「Northern Lightning」に約150名の人員と共に参加した。
●同演習間、F-35部隊は攻勢的制空作戦や敵防空網制圧と破壊、地上部隊支援のための精密爆撃を138回の飛行で行い、24発の誘導爆弾GBU-12を投下し、仮想敵機を110機撃墜した

●同演習にはF-35以外に、米空軍のE-3空中管制機とF-16、米海軍のFA-18とEA-18G電子戦機が参加し、F-35と攻撃パッケージを組んだり、F-35の敵役として行動した
●また整備部隊も、母機地から離れた装備や人員が不十分な環境で、演習間の高い飛行頻度要求に答えて航空機を準備し、弾薬の搭載を円滑に行った

●F-35の第58戦闘飛行隊長Brad Bashore中佐は、「F-35はその支援部隊も含め、まだ改善すべき点が残っている」「F-35Aは既に必要な能力を具備しており、我々の敵の恐怖となるはずだ。まだ幼児期にあるが、演習間に戦闘態勢にある事を示した」と語った
N-Lightning4.jpg●F-35操縦者のMark Schnell大尉は、「演習によりF-35への信頼が増した。無敵だと信じることは難しいことだが、4世代機を相手に戦うと、宣伝されているように恐るべき能力を発揮する。我々の任務遂行を容易にしてくれる」と語った

●米海軍EA-18G電子戦機の電子戦士官として参加したAustin Kennedy空軍大尉は、「F-35は、4世代機が手に負えない最新の脅威環境下での訓練を可能にしてくれる」、「ステルス性を持つアセットは、電子戦機の電子妨害効果を高めてくれる」と演習を振り返った
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「4世代機を相手に戦うと、宣伝されているように恐るべき能力を発揮する」とはその通りでしょうが、今後米空軍が対中国で向き合うA2AD環境下では、そういう空中戦環境に至らない(中国側が避ける)可能性が高く、また高度で濃密な中国防空網でステルス機も盤石でない点が、米空軍上層部の悩みである点も若手には学んで欲しいところです

N-Lightning.jpgまだ幼児段階」で「まだ改善すべき点が残っている」とのF-35飛行隊長発言は、F-35の海外売り込みに全力投球の米国防省として「許容範囲の限界点」かも知れませんが、現場を預かる責任者の正直で真摯な取り組みを表しているようで好感が持てます

日本側関係者にも、真に日本のことを考えた上での、限界点発言を期待したいものです。

米空軍の将来制空アセット検討
「2028年IOCを現実的目標に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「2030年検討の結果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-02

「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2

F-35の主要課題
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

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海兵隊F-35は岩国の次に中東へ展開 [亡国のF-35]

米海兵隊と米空軍のF-35に関する話題2つ

F-35B-2.jpg8月30日、米海兵隊の戦闘展開コマンド司令官Robert Walsh中将が記者団に対し、日本の岩国基地へのF-35配備を終えた後、中央軍担当エリアに強襲揚陸艦を利用してF-35Bを展開させる計画だと語りました。
また岩国へのF-35展開にも強襲揚陸艦を使用すると言及した模様です

全く別の話題ですが、F-4ファントム戦闘機を無人機に改良したQF-4の最後の1機が、8月17日に最後の「無人機としての飛行」を行い、米空軍F-35の目標機として同機の試験を支援しました。

海兵隊F-35は岩国の次に中東へ
Essex.jpg●8月31日付米空軍協会web記事によれば、Walsh海兵隊中将が同30日に記者団に対し、2017年1月に10機のF-35Bを岩国に展開し、後に追加で(8月に)6機のF-35Bを岩国に強襲揚陸艦USS Waspによって移送すると語った
●同中将は中東への派遣の明確な日程に言及しなかったが、USS Waspによる岩国への輸送の約8ヶ月後(2018年4月頃?)、今度は強襲揚陸艦USS Essexで中東軍エリアにF-35を輸送すると語った

●Walsh司令官は両地域へのF-35展開について、「2つの飛行部隊を2隻で輸送する挑戦的な取り組みだ。最初の海外展開で学んだ教訓を生かし、どの分野で我々が能力を伸ばす必要があるかを確認する」と語った
●更に同中将は、F-35の持つ電子戦、電子情報収集及び情報共有能力が試されることになると語り、「海外への展開という厳しい学びの場から、どのように情報共有をより良く行うべきかを学べることに興奮している」とも表現した

最後の無人機F-4飛行をF-35試験に提供
QF-4.jpg8月17日、無人機QF-4の最後の1機が、White Sandsミサイル演習場で「無人機としての最終飛行」を行い、米空軍F-35の目標機として同機の試験を支援した
●最後のQF-4運用部隊長である第84空中目標機飛行隊長Ronald King中佐は、「我々は米国防省やFMS Ronald King利用国を相手にして、無人機目標を提供する役割を果たしてきた。時には空対空ミサイル、時には地対空ミサイルの目標機としてQF-4を飛行させてきたが、最後のQF-4飛行はF-35の試験支援だった」と語った

●8月29日付米空軍web記事によれば、同部隊は約15年間QF-4を無人飛行させてきたが、最後の1機を今年12月まで有人機として利用した後、F-4型機の運用を終了し、F-16を無人機に改良したQF-16運用部隊に完全に生まれ変わる
2014年9月から飛行が始まったQF-16の運用を、同部隊は今後の主任務として担っていく。
///////////////////////////////////////////////

海兵隊は積極的ですねぇ・・。Walsh中将は展開日程には言及しませんでしたが、日本の報道で岩国への「残り6機」の展開は8月と報道されていましたので、その情報を活用しました

岩国に展開したF-35には、是非東シナ海にも進出して頂き、その自慢の「電子戦、電子情報収集及び情報共有能力」を確認して頂きたいです・・・。
でも、中国にF-35の情報を収集されないよう第一列島線の内側では飛行を避けるんでしょうか???

QF-16-3.jpg米空軍の無人標的機は、「FMS」で外国も利用できるんですね! なおQF-4は「318機」使用されたそうです・・・規模が違う・・
日本の地対空ミサイル部隊も米国射場でミサイル発射訓練をしていると聞きましたが、有事には脆弱な戦闘機より遙かに役立ちそうですから、ぜひ、より実戦的な訓練として無人標的機を「FMS活用」して欲しいものです。

戦闘機の機数や訓練時間を削減してでも!

関連の記事
「海兵隊F-35は1月に岩国展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-25
「126機のF-16を無人機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-11-28-2

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F-35ソフト「3F」での武器発射試験が急ピッチ [亡国のF-35]

本題の前に、溜息の出る話題・・・

24日、日本用F-35がテキサスで初飛行
F-35 Japan1.jpg●24日、テキサス州フォートワースのLockheed Martin工場で製造された日本用F-35A型機の1番機「AX-1」が、同工場から約90分の初飛行(maiden flight)を行いました

日本は42機のF-35を購入するが、最初の4機は米国内工場で製造されており今年末までには米国内で日本に引き渡されて要員養成にまず使用される予定です
日本のパイロットは、今年11月からアリゾナ州のLuke空軍基地で訓練を開始し、残りの機体は愛知県小牧市の三菱重工業内に設置されたFACOで製造される

この戦闘機のために、脅威の変化への対応が遅れること、特に戦闘機だけに人材と金が投入されることを心から残念に思い、今後の自衛隊を支える若者にお悔やみ申し上げます・・・
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F-35 Gun test.jpg23日付米空軍協会web記事は、7月から8月にかけ、F-35の一応完成版ソフト「3F」を使用した各種武器の発射や機体分離試験を精力的に行い、予定を大きく上回る25種類の試験を行ったと誇らしげに紹介しています

各関係機関の積極的協力や天候に恵まれた「お陰」もあり、試験が順調に進んだと担当の将軍が語っています。
いずれにしても、ソフト「3F」を使用する米海軍版F-35のIOC(2018年末)までには2年間しか余裕時間がなく、既に予備時間は使い切った状態にあり、今後も綱渡り状態が続くのですが、小さなニュースながら偶には良い知らせもご紹介致します

23日付米空軍協会web記事によれば
Mahr F-35.jpg7月から始まった集中的なソフト「3F」を使用したF-35の兵器発射試験が、22日に一区切りを付けた。
●試験担当部署によれば、この間、25種類の試験(12種類の兵器精密発射試験と13種類の機体からの兵器分離試験)を行った

これまで、1ヶ月間で実施した兵器試験は3種類が最高だったが、15種類の試験実施を目標に計画を立て、「多様な兵器を様々なシナリオ下で、同時に複数の異なる兵器を使用」を狙って試験を開始した、と国防省F-35計画副室長Randy Mahr少将は説明した
これだけの兵器試験は本来1年間をかけ実施する計画だったが、余裕時間がなくなったことから、夏には終了させるとの決意の基、精力的に試験を実施したとも同少将は語った

無論これだけの集中試験を可能にするには、試験場を管理するエドワード空軍基地によるF-35試験への特別な配慮が欠かせなかった
●また他関係機関の理解や、更に航空機を運用する天候にも恵まれたことも、このような集中実施(Surge)を可能にした大きな要因である

F-35 GBU-12.jpg●試験には連続運用(seven-days-a-week ops)試験も含まれ、試験の成功によりソフト「3F」のリスク低減に大きく貢献したものと考えられる
25種類の試験の中で、5種類の試験では複数の兵器を使用し、全部で30発の兵器を試験で使用した。これら兵器には、「JDAM」「AIM-9X」「AIM-120 AMRAAM」「250-pound Small Diameter Bombs」や「a combination laser/GPS-guided weapon」が含まれていた

●F-35計画室長のBogdan中将は声明で、試験はF-35の全てのシステム、つまり、航法システム、センサー、データリンク等等が全て円滑に一連の動作をする必要があるもので、今後2年以内にフル能力を備えたF-35を提供するための大きな前進であった、と語っている
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米空軍協会は、軍需産業と米空軍の応援団体のようなものですから、これらの方々にとって良いニュースは迅速に報じ、良くないニュースはゆっくり小さく紹介するのが常です。

他の軍事メディアは、23日現在、本件を扱っていません。全体のスケジュールの中で、25種類の試験がどれほどのウェートを占めるのか、ほんの入り口かも知れませんので「大本営発表」には食いつかなかったのかも知れません

まぁ・・・生暖かく見守っていきましょう・・・

F-35の主要な問題や課題
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

最近のF-35関連記事
「射出座席問題に部分的対策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-09
「欧州やアジアに売り込み派遣?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-03-1
「空軍型は8月2日にIOC」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-28

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来年1月、10機のF-35Bが岩国に展開 [亡国のF-35]

F-35B-test.jpg24日米国防省高官は、2017年1月に10機の米海兵隊F-35B型(垂直離着陸が可能)が岩国基地に展開すると認めました
22日に外務・防衛の政府関係者が山口県と岩国市に伝えたと報じてられていましたが、これを追認した形です

元々、2017年に米海兵隊のF-35が岩国に展開予定である事は明らかにされていましたが、具体的な時期や規模が公表されたのは初めて

なお、来年1月に飛来する10機は、搭乗員や整備員等が現地の環境に慣れるための予備的展開で、本格的な部隊展開(Further deployments)は2017年後半になる模様です

日本政府は、岩国基地所属のFA-18の3部隊のうち1部隊(12機)をF-35B(10機)に、同年8月にAV-8ハリアー部隊(8機)をF-35B(6機)に更新すると自治体に説明して理解を求めた模様。
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