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サイバー戦時代の核兵器管理を [サイバーと宇宙]

90年代のB-2以降、サイバー時代に入ってから新たな核関連兵器の認証を行っていない現実

Weinstein2.jpg1日、米空軍司令部の戦略抑止・核兵器融合部長であるJack Weinstein中将が米空軍協会で講演し、サイバー戦時代の現代に、核兵器の品質保証や関連施設のレジリエンスを確実にすることが大きな課題となっていると語りました。

同中将の言う「Nuclear certification」は、核兵器システムが初期運用態勢確立を宣言する最後の関門となる品質確認行為の様ですが、具体的にどのようなチェックが含まれるのかは説明されていません。

しかし最近では、PCの様なネットワーク接続型の装置だけでなく、ICチップの様な電子部品を搭載するすべての装備品がサイバー攻撃の対象とされており、怪しげなプログラムが組み込まれたチップや回路が核兵器に紛れ込まないよう確実にすることが求められているのでしょう

また核兵器の運用システムや指揮統制システムに関しても、外部から遠隔操作されないよう、いろいろ確認や監視すべきことが山のようにあるのだろうと想像いたします

1日付米空軍協会web記事によれば
Weinstein4.jpg●米空軍協会ミッチェル研究所で講演したWeinstein部長は、サイバー脅威が普通になった現代において、如何に核兵器システムの健全性や安全性を保障するかについて検討を行っていると語った
●そして「検討は2年後に結論を求められているのではなく、2018年に必要なのだ」と語り、米空軍科学諮問機関(Scientific Advisory Board)が提言した「新たな核兵器の保証と認証」との報告書の説明を受けた空軍長官が、30日以内に提言実現プランをまとめるよう指示したと説明した

●同諮問機関の提言には、米空軍核兵器センターや安全管理センター、更に核兵器計画室に適切な資源を配分し、核兵器の近代化を支えるべきとの指摘も含まれている
●同中将はまず必要な人材の配置に向け取り組んでおり、彼らに具体的な問題対処を早晩開始してもらう事を検討していると述べた

B-2Whiteman.jpg●諮問会議は米空軍に対し、米空軍の核兵器任務遂行への脅威が急速に変化していることを受け、核兵器保障における信頼性確保により重点を置くよう提言しており、サイバー戦社会を念頭に置いた新たな政策や手順の確立を求めている
●同中将は、彼の部署が並行して議会提出用の「Nuclear Mission Assessment」を担当し、米空軍核兵器関連部隊や施設全体の訓練、適切な規模、資源配分の適切性、近代化の進捗、必要な能力などを取りまとめ、年末までに空軍長官や空軍参謀総長の承認を得る作業中だとも説明した
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核兵器やその関連施設の老朽化や、運用にかかわる兵士の士気低下が大きな問題として取り上げられ、少しずつ予算面や制度面での変化がみられるようですが、一度「地に落ちた部隊」の立て直しが一朝一夕に完了するはずもなく、長い目で見る必要がありそうです
B-61 LEP.jpg
今から2020年代前半にかけ、陸海空軍の間で、そして空軍内部でも、熾烈な装備近代化・老朽更新の優先順位争いが繰り広げられますが、「核兵器」を支えるモメンタムが維持されるのかどうか・・・とても気になるところです

ロシアの核兵器近代化
「続々新型核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「米NPRも露核魚雷に言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13-1
「露が戦略核魚雷開発?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-06

21世紀の抑止概念を目指す
「3本柱はほんとに必要か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-22
「米戦略軍も新たな抑止議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03
「相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「期限を過ぎてもサイバー戦略発表なし」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-25

NPR(核態勢見直し)関連
「核兵器立て直しに140兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-02-1
「次期ICBMと核巡航ミサイルの企業選定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27-1
「マティス長官がNPRに言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-15-1
「トランプ政権NPRの課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09

「2010年NPR発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-07
「NPR発表3回目の延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-02
「バイデンが大幅核削減を公言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-19

戦術核兵器とF-35記事など
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

ICBM後継に関する記事
「初のオーバーホールICBM基地」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-15
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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国防省:8月に宇宙対処組織検討を議会に [サイバーと宇宙]

火消しをしたはずが、トランプ発言で再び火消しへ

Shahahan.jpg4月24日、Shanahan国防副長官が記者団に対し米空軍から宇宙分野を独立させて「宇宙軍:Space CorpsやSpace Force」を4軍と並ぶ軍として創設する議論についての検討レポートを6月1日までにまとめ、8月には議会に説明したいと語りました

宇宙軍分離独立案は、米空軍が戦闘機や爆撃機ばかりに投資し、重要性が増す宇宙アセットが後回しになっていると強い不満を持つ下院が昨年持ち出し、年末にかけ国防省と米空軍が必死になって「火消し」を行った経緯があります

しかし、国防省等がやっと一息ついた矢先の今年3月13日、トランプ大統領が海軍部隊訪問時、いきなり「宇宙軍創設案は素晴らしい!」と演説し、この発言の「火消し」に国防副長官を中心とした検討を行うことになっているわけです

Wilson_Goldfein.jpg国防省や米空軍幹部の言い分は、宇宙の重要性に鑑み、「宇宙軍」創設は将来あり得る選択肢の一つだろうが、中露の追い上げが激しく一刻の猶予も許されないこのタイミングでの宇宙軍分離独立は混乱を招くだけだ・・・です。

そして「火消し」のため米空軍は、空軍司令部に宇宙担当部長職(中将)を設けたり、宇宙関連予算を大幅に増額したり、宇宙アセット運用組織を改革したり等々、種々の取り組みを打ち出してきたところです

Shanahan国防副長官が記者団に対し
space-based 2.jpg●副長官は記者団との朝食会で、約6か月間をかけて取り組んできた内部検討レポートを、8月には議会に提出したいと語った
●「我々は、組織と調達プロセスと運用枠組みと4軍の統合融合等において、また攻撃と防御の能力整備において、何が必要で何を変える必要があるのか検討してきた」、「そして検討結果として求められる変化について、どのような仕組みで実現できるか・・・について答えを出したい」と語った

●8月に議会説明するため取り組んでいるが、米空軍は非常に協力的で対応が早く、検討は予定通り進んでいる
組織図を広げ、新たな組織や指揮系統を描くことは容易だが、実際に組織を機能させることは容易ではないと副長官は語り、実際に新システムを導入するケースに言及し、リーダーシップの問題等を指摘した

●更に「米空軍が必要な施策を実行できていないなら異なる手法も必要だろう。まさにここが分析検討しているところであり、どのような変革が可能か、実行可能性があるかを見ている」と説明した

●なお24日に上院軍事委員会で証言したWilson空軍長官は、米空軍の働きと予算配分に自信を示し、「オープンな議論をする準備がある」と語っている
space-based 4.jpg●そして長官は、「2018年度の5か年計画から18%も予算を増額した2019年度の同計画を作成した。ここにこそ変革がある。組織がどうのこうのではなく、敵対者に対して、我々が何をしているのかを示すことが重要だ。我々は宇宙で手を出す相手がいれば、凌駕する準備がある」と現状に自信を示した
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なおトランプ大統領は5月1日にも、ホワイトハウスに陸軍士官学校のアメフトチームを招いた際に記者団に対し、「6番目の軍を考えているんだ。宇宙だよ。この意味わかる?真剣に考えているところだ!」と語っています

肌感覚として、米空軍内の雰囲気がわかりませんが宇宙担当幹部の本音を聞いてみたいものです

宇宙軍独立を主張する議員が、空軍内部の不満分子や宇宙幹部OBをメディアの前で語らせる・・・なんて構図が夏にも見られるかもしれません。そんな時間はないと思いますが・・・

宇宙軍を巡るつばぜり合い
「トランプの宇宙軍発言に真っ青」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-17
「下院が独立法案承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14-1
「下院が宇宙軍独立案を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-22-1
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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同盟国への宇宙戦訓練を拡大へ [サイバーと宇宙]

「パイロット養成訓練のように宇宙要員訓練を支援する」
日本の名も上げて拡大対象国に言及

wilson7.jpg18日、Wilson空軍長官がコロラドスプリングスで開催された第34回の「Space Symposium」で基調講演を行い、同盟国等の要員に対する宇宙関連の訓練を拡大すると発表しました。

同長官は、米空軍が長年、同盟国や友好国の操縦者や搭乗員養成訓練を支援してきたように、宇宙に関する訓練を同盟国等にも拡大すると表現し具体的には来年から受け入れ国と受け入れコースを拡大すると述べました

18日付米空軍協会web記事によれば
●同長官は、「長年積み重ねてきた協力関係を基礎とし、同盟国等との宇宙における関係を深化したい」と表現した
●具体的に長官は、コロラド州にあるPeterson空軍基地に所在する「National Security Space Institute」に2つのコースを新たに増設すると説明した

Space Fence1.jpg●増設するコースの一つは、同盟国等の要員が宇宙での衝突防止、周回軌道の離脱、大気圏再突入などを学ぶことを通じ、宇宙状況把握(space situational awareness)についての見識を深めるコースである
●もう一つは、より上級のコースとして、国家安全保障の視点から宇宙政策を考える課程で、現在は豪州、カナダと英国のみに開放しているコースである。今回の拡大により、本コースにNZ、フランス、ドイツ、日本と「possibly others」からの参加者を募ることになる

●今回の宇宙教育訓練の同盟国への拡大理由について同長官は、「我々は過去数十年と比較して、より競争が激しく危険な国際環境の中にいる」と表現して、ロシアや中国による米国宇宙アセット無効化の努力に警戒してのことだと語った

調達改革と宇宙ミサイルシステムセンター
●長官は調達担当次官補直属の組織を設け、調達ルールを見直し。調達スピードを上げる業務を担当させると発表した
●また、宇宙ミサイルシステムセンターの組織見直しを同センター長のJ.T. Thompson中将に命じたとも発表し、縦割りの硬直的な業務要領を変えると説明した
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F2 POST.jpg米空軍の訓練コースですから、日本からは航空自衛隊員が参加するのでしょうが、どこから要員を選抜するのでしょうか?

日本のF-2戦闘機の後継に、F-35以上の性能を持つ、大型ステルス機を米国と共同開発するなどという理解不能な報道(21日読売朝刊一面)からすると、空自はパイロット数を削減したくないようですから、その他の分野から捻出するのでしょう・・・

ステルス機でも、小型無人機を搭載しても、地上にいる間は脆弱で、なおかつ脆弱で複雑な支援システムに依存する戦闘機が、どうしてそんなに重要なんでしょうか???

宇宙アセットへの脅威分析
「別のレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-15
「CSISレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

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もう一つ宇宙脅威のレポートが [サイバーと宇宙]

CSISレポートより少し詳しく報道されています

Space foundas.jpg11日、米シンクタンクの一つ Secure World Foundationが公開情報を基にまとめた宇宙アセットへの脅威に関するレポート「Global Counterspace Capabilities: An Open Source Assessment」を発表し、先日ご紹介した12日発表のCSISレポートと出来栄えを競っています

同じく公開情報を整理したCSISレポートと結論的には似たところがありますが、元米空軍幹部であるBrian Weeden氏らによってまとめられたレポートは、報道させるため事前にDefense-Newsへ提供した作戦が功を奏し、わかりやすく報道されています。

同Foundationレポートを紹介するDefense-News記事の印象は、米国は宇宙活動能力で中露よりも相当進んでいるが、最近の主流はジャミングやサイバー攻撃やエネルギー兵器など「non-kinetic」な方向に移りつつあり、これを抑止するのは困難だから、米国は残念ながらこれら宇宙戦軍備競争に挑むしかない・・・といった感じです

CSISレポート重なる部分もありますが、米国の能力についても触れており、より分かりやすいので追加で取り上げます

11日付C4isnet記事によれば
Secure World F.jpg●2007年に中国が行った老朽気象衛星をミサイルで破壊した実験は、デブリまき散らしで世界から非難を浴びたが、2018年の現在では、電子戦による機器麻痺、レーザーによる敵センサー機能低下、地上施設へのサイバー攻撃などの形の攻撃の可能性がより高いと考える
物理的に宇宙アセットを破壊するのではなく、「non-kinetic」に装置を無効化する手法は、安価であり、だれが攻撃したのかを探知するのが困難な手法だからである

●冷戦後以降で最も活発に対宇宙アセット兵器開発や試験が行われている状況は悪いニュースだが、少なくとも現時点では、「non-kinetic」タイプの使用に限られている。
●以下では国別に現状を紹介する

---中国
・2007年の衛生破壊実験で非難を浴びて以降も、2度目の破壊実験は行っていないが、対衛星兵器開発の鈍化は見られない
・中国は低高度軌道(LEO)衛星に対する攻撃能力は成熟しているとみられ、対衛星ミサイルの移動式発射機も数年後には運用開始されるだろう。
・一方で、中高度や静止軌道衛星に対する兵器は、まだ試験的段階にあるとみられる。

Secure World F2.jpg---ロシア
冷戦時代の技術の再構築・復活に取り組んでいるが、米国衛星の重大な脅威になるような規模や高度に影響を及ぼす十分な対衛星兵器能力は持っていないだろう。
・また開発中の兵器も、低高度軌道衛星以外の宇宙アセットを狙ったものには見えない
・しかしロシアは、ジャミングや電子戦能力に多くの投資を行っており、広範囲の地上局をカバーする通信衛星への妨害を行える能力を持つだろう

---米国
・高度な技術を持ち、低高度から静止衛星軌道までの敵システムに移動して接近ができる技術があり、対衛星兵器に転用できる技術である。またミッドコースMDシステムは、低高度軌道衛星に対しても使用可能である
・更にロシアのように、GPSなどの航法システムへの妨害を局地的に行う能力を備えている

---イランは、限定的な市販のGPS妨害能力を保有している
---北朝鮮は、限定的なGPS妨害能力を有している
---インドはその気になれば対衛星兵器保有に迅速に進むことが可能

●著者一人であるWeeden氏は、「技術拡散が進んでいる中、米国は技術の拡散防止や技術管理を考えるよりも、米国も積極的に宇宙兵器に投資した方がよいとの主張を後押しする結果である。ほかのみんながやっている。我々もやるべきだ・・・との論である」と語った

Space Fence1.jpg米国は本分野での軍拡競争を避けるため、慎重な姿勢をとってきたが、そんな配慮には関係なく、他国は2000年代に入って投資を増強している
そんな分野の一つがRPO(ランデブーと接近:Rendezvous and Proximity Operations)で、ロシアと中国が共に投資を行っている。これが情報収集用ではなく、破壊を目的としているとの証拠はないが。
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Secure World Foundationのレポート現物へは
https://swfound.org/counterspace/

先日ご紹介したCSISレポート記事と合わせてご覧ください
「報告書Space Threat Assessment 2018」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02 

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CSISが宇宙アセットへの脅威をレポート [サイバーと宇宙]

Space CSIS.jpg12日、CSISのTodd Harrison氏らのグループが、公開情報のみを基礎にした宇宙アセットへの脅威をまとめた報告書「Space Threat Assessment 2018」を発表しました。

もちろんこの分野では、一般に公開や報道されていない部分で、多くの兵器の研究や開発計画が行われているのでしょうが、非公開情報にアクセスできない一般研究者や政策研究者にも可能な範囲で現状を伝えることは非常に意味のあることです

また公開情報をきちんと把握しておくことで、それ以外の情報への感度が高まるというものです。 ですからブログ「東京の郊外より・・・」も、軍事情報への感性を磨くという意味で、公開情報をチマチマとお伝えし、継続と蓄積の力で明日の安全保障を担う皆様のお力になれれば・・・とやっておるわけです。

本題からはそれましたが、中国、ロシア、北朝鮮とイラン、そしてその他の国にも少し触れているらしい報告書の概要を、13日付米空軍協会web記事でご紹介

13日付米空軍協会web記事によれば
Harrison CSIS.jpg●中国について
---急激に、そして着実に対衛星兵器や軌道上からの攻撃能力の開発や試験を行っている国であり、更にジャミング、サイバー攻撃やその他の能力で、多様な米国宇宙システムに脅威を与えている。

●ロシアについて
---ソ連の崩壊以降、宇宙システムの状態が悪化し続けていたが、ロシアはその立て直しに取り組み始めて、近代化に着手している。
---「ほとんどすべてのタイプの対宇宙兵器を、開発もしくは復活させてる」と報告書は記している。

●北朝鮮とイラン
---北朝鮮とイランは、ロシアや中国には後れを取っているが、「他国からの技術移転や自身の弾道ミサイル開発の恩恵を被って、急速に進歩を続けている」
---この2国の脅威は、主に「nonkinetic」なサイバーや電子妨害によるもので、ミサイルなどの「kinetic」兵器の脅威ではない。そして「nonkinetic」な兵器は安価で、技術的に高度なものを必要としないことから、宇宙アセットを保有しない国にも手が届くようになってきている

space-based 4.jpg●その他
---「nonkinetic」な兵器の抑止は困難である。なぜならその探知が困難で、だれが行ったかを特定することが難しいからだ
---宇宙アセットを妨害や無効化することがあまりにも容易なので、それらが使用可能であることを当然だと見なすことはとてもできない。米国の宇宙アセットやそれを支える地上システムへの脅威に対応するため、直ちに政策担当者は行動を始めるべきである
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CSBAで予算分析の専門家だと思っていたら、Todd Harrison氏はCSISへ移籍され宇宙も担当されているようです

現物をご覧になりたければ以下まで
https://www.csis.org/analysis/space-threat-assessment-2018

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02
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SNSへの規制が当局のOSINTに痛手を [サイバーと宇宙]

GDPR3.jpg6日付C4isnetが論考を掲載し、Facebookからの約5000万人分の個人データ流出事案や、2016年米大統領選におけるロシアのSNSを利用した介入などを受けEUがSNSプラットフォームに蓄積されたアカウント関連情報の利用に5月から厳しい法規制を課すことを紹介し、この時代の変化は公的な治安機関の公開情報収集OSINT(Open Source Intelligence)に少なからず負の影響を与えると分析しています

無料で利用できるFacebookやTwitterなどのSNSプラットフォームは、収集した利用者のアクセス傾向や発信内容等から、利用者個人の特性や傾向を分析可能で、対象者を絞った広告戦略に活用され収益の柱としていますが、それらデータを外部ベンダーに販売することで利益を得ることも可能です

GDPR2.jpgEUは2016年に、GDPR(General Data Protection Regulation)法を採択し2018年5月25日から効力を発揮しますが、これはSNSプラットフォームが得た個人情報の管理を厳格に規定し、これらデータを何らかの方法で入手した外部ベンダーに対し、利用者からの要求があれば、データの消去や内容明示要求に答える義務を課し、応じない場合は全収入の4%の罰金を科すとしています。
そしてこの法の対象団体は国籍を問わないとも謳っているようです

つまり、SNSプットフォーム運営者に対しては厳重な個人データ管理システムの構築を義務付け、その蓄積データを有料無料、合法非合法のいずれにせよ入手した外部ベンダーにもデータ管理の責任を強いるものです

GDPRはEUの法ですが、今回のFacebook事案などを受け、SNS上のデータ管理が厳しくなる傾向は全世界の動きとなることが予想され、その影響は公的情報機関も相当受けるだろうとの見方です

6日付C4isnet記事によれば
●GDPRの考え方はつまり、個人のデータは個人の物であって、外部ベンダーの物ではないだという考え方に基づいている。SNSプラットフォーム運営者や外部ベンダーが従わなければ責任を負ってもらうとの考え方である
GDPR.jpgまんぐーす注SNS利用者が利用開始時に、SNS側が設定した規約に合意し、その規約が個人情報の利用についてある程度許諾するように求めている場合の扱いについては不明です。記事の雰囲気からは、そのような規約の設定自体が今後は難しくなりそうな雰囲気ですが・・・)

●EUの法がどのように人々に受け入れられるかは不明だが、法施行後、多くのSNS運営者は個人データの利用や共有に制約を受けるだろう。そして、多くの政府機関が公開情報収集OSINTに頼るようになっている現実からすれば、この制約はこれら公的機関の任務遂行に影響を与えることになる
Twitterが2017年に、外部ベンダーである「Dataminr and Geofeedia」のデータアクセスを禁じたが、Twitterの保有するデータを利用していた公的機関はアクセスを禁じられなかった他の外部ベンダーを利用する選択肢が存在していたため、影響は小さく済んだ

●しかし今回のEUの姿勢は、今後の波及的影響が大きいと想定されることから、OSINTへの影響は避けられないだろう。
GDPR4.jpg●そしてその穴埋めに期待される、ビックデータ利用やコンピュータ分析以前に活躍した、人間の経験や知恵や勘を重視する捜査手法の能力は既に組織内で弱体化してしまっている
人間に頼る手法を再び磨きをかける必要に迫られる事になるが、その能力回復が可能なのか、どのくらいの期間と労力が必要なのか・・・知る由もない。
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まんぐーすは、TwitterとFacebookをこのブログの紹介に活用させていただいてますが、それ以上の利用もないので何も問題を感じず、便利なツールだな・・・ぐらいの感覚なのですが、感じていないのが問題なのかもしれません。

5000万人流出事案の受け、Facebook使用の中止を宣言する人も多いようですが、アカウントを消去してもSNS側に元個人データを消去する義務はなく、また知らず知らずのうちに依存しているFacebook関連アプリやソフトの使用までできなくなるトラブルに巻き込まれるケースもあるなど、単純ではないようです
就かず離れず・・・程度の付き合いができればよいのでしょうか・・・

本サイトのFacebookとTwitterもご活用下さい!
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トランプの宇宙軍独立論に米空軍真っ青 [サイバーと宇宙]

昨年から下院を中心に盛り上がる「空軍から宇宙部門を独立させ宇宙軍創設」論を、トランプ大統領が突然取り上げ米空軍真っ青!

trump-Space.jpg13日、サンディエゴの米海兵隊基地を訪れたトランプ大統領が陸海空海兵隊と同列の宇宙軍(space force)創設を検討していると兵士たちを前に演説し、「素晴らしいアイディアだ!」と大いに乗り気な様子をトランプ節で語りました

この米空軍からの宇宙部門独立案は、昨年の今頃から下院を中心に具体化が進み、下院は宇宙軍独立法案を昨年可決しましたが、上院を通過することができなかったものです。

宇宙軍創設の背景には、米空軍が戦闘機や爆撃機にばかり資源を投入し、今や陸海空と並ぶ重要ドメインである宇宙への投資を疎かにしているとの、米空軍への根深い不信感があります。

Wilson_Goldfein.jpgこれに対し米空軍は、空と宇宙は一体で一元的な運用が望ましい、軍事脅威が高まる中で分離することで混乱が生じる、管理部門など無駄が生じると反論し、同時に急きょ宇宙担当部長や大将ポストを設けたりと、「宇宙命」を示そうと見え見えの施策を連発してきたところです

これまでは下院の一部の議員の「思い入れ」で動いていた感もある「宇宙軍独立案」ですが、ここにきてトランプ大明神が推進派に加わるという米空軍にとっての「悪夢」が現実のものとなったわけです。

空軍長官や空軍参謀総長は、直接大統領に説明したいとコメントしてるようですが、さぁ・・・どうなることやら・・・。とりあえずトランプ発言をご紹介します

14日付Defense-News記事によれば
Space Fence1.jpg●13日トランプ大統領は、自身が定めた国家安全保障戦略を引用しつつ、「宇宙は今や陸海空ドメインと並ぶ戦いの場である」、「宇宙軍の創設を検討している」と演説した
●そして「我々は宇宙で膨大な仕事を行っており、恐らく新たな軍を創設する事を考える必要がある」、「Space Forceと呼んでもいいだろう」、「その時はそれほど真剣に考えていなかったが、素晴らしい考えだと思うようになったし、そうしなければならないのではないか。大きなbreaking storyになるだろう」と語った

●この宇宙軍独立論は下院議員2名の先導で昨年話題になったが、国防省に宇宙軍独立の成否についての報告書を2018年末までにまとめるよう要求して一旦決着している。ただし2名の議員は戦いの継続を誓っていたところ
マティス国防長官や米空軍は、宇宙軍独立による不要な官僚機構の創設や現場の混乱を理由に反対しているが推進派は中国やロシアに宇宙分野で猛追を許しているのは米空軍の資源配分に問題があるからだと強く主張している

Trump-NATO.jpg●14日、下院予算配分会委員会で空軍参謀総長はトランプ演説に対し、「大統領が宇宙の重要性を認識し、宇宙作戦の能力強化に関心を示している事は素晴らしいことだ。ただ発言を真摯にとらえている。本件について話をすることを楽しみにしている」と語った
●同じ場で空軍長官は大統領の発言に対する反論は展開せず、「大統領と副大統領が宇宙に関心を持っていることをありがたく感じている」と述べるにとどめたが、議会の後で「2019年度予算案には18%増の宇宙関連予算を積んで能力強化に努めている」、「統合の指揮統制能力強化の重要性を認識し、必要な対応を行っている」と語っている
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今後の展開に注目です。でも、混乱は避けたいものです・・・

米空軍内で戦闘機操縦者の後塵を拝している、宇宙部門を担当する幹部の本音を聞いてみたいものです。このトランプ発言を契機に、軍事メディアだけでなく、一般メディアも本件に参戦し、埋もれた意見や声が表面化することを期待します。、

宇宙軍を巡るつばぜり合い
「下院が独立法案承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14-1
「下院が宇宙軍独立案を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-22-1
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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米サイバーコマンド新旧将軍が課題を語る [サイバーと宇宙]

Cyber Top4.jpg2月28日と3月1日、現在の米サイバーコマンド司令官Mike Rogers海軍大将と次の司令官候補者(現陸軍サイバーコマンド司令官)Paul Nakasone陸軍中将が、上院軍事委員会で証言し、米軍のみならず米国が直面しているサイバー脅威の最新動向について語りました

2014年から同司令官を務めるRogers大将は現状の組織課題も含め、次期司令官候補のNakasone中将は承認を得るために広く脅威認識を語っています。

サイバー分野はなかなか細部の具体的説明が出てこない抽象的な話が多いのですが、2名の米高官の証言がまとめて聞ける機会ですので、概要をご紹介します

現司令官Mike Rogers海軍大将は
●米国のインフラに対するサイバー脅威認識は良く浸透してきたが、対処の程度は分野によりまちまちである。よくやっている分野もあれば、そうでない部門もある

Rogers NSA.jpg●(サイバー攻撃による)データ操作data manipulationが大きな問題になってきており、事態は深刻化している。理由はそれを重要分野と戦略的に位置づけているロシアが参戦してきたからである
●一方で非国家プレーヤーに関しては、私が予期していたほどには活動を深化させてはおらず、少し驚いている。犯罪組織は相変わらずだが。

過去4年間の成果としては、サイバーコマンドが他の主要コマンド(中央軍、特殊作戦軍、太平洋軍など)との作戦融合を進めた事で、ゼロからの開始でゆっくりだったが、始めたことが重要だ
●今後さらに進めたい点は、サイバー兵器や能力開発であり、各軍種や他コマンドの用途に合ったものの協力開発である

後任者への助言としては、サイバー組織の再検討である。現在の組織は10年前の世界に適応したもので、サイバードメイン活動が活発化した過去10年の教訓をもとに見直す必要がある。
●特に民間組織との協力や、契約企業との役割分担や協力関係の在り方である。またサイバーコマンど外の組織との融合作戦の在り方検討である

次の司令官候補者Nakasone中将は
Nakasone.jpg米国の敵対者は、米国に対するサイバー攻撃の結果やリスクをほとんど気にしていない。米国にサイバー攻撃を行っても、彼らに跳ね返りがあるとはほとんど考えていない。彼らは米国を恐れていない
●そして、米国が行動を起こさないでいることを長く続ければ続けるほど、敵対者は自分勝手な規範を確立して好き放題を長く続けるだろう

●米国に対するサイバー脅威は級数的に増大し、柔軟な対応力も増しており、ネットワーク侵入、SNSによる偽情報の拡散、破壊的攻撃などが拡大している
一番の懸念は、米国インフラへの脅威で、ネットワークでなくデータへの脅威も大きな心配である。データが悪意を持って操作され、それが経済や国防システムだったら、兵器内のコードや設定値だったら、如何に危険かをご理解いただけるだろう

人工知能AIや量子コンピュータ技術の出現が、脅威となりえることも想定すべきで、米国よりもこれら技術を相手が手にしたら、それは「game-changer」になるだろう
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Cyber-new2.jpg現場を預かる司令官の立場からすると、「もうそろそろしっかり反撃しておかないと、敵になめられてますよ!」と訴えたいのでしょう。シビリアンコントロールの社会を考えれば、精いっぱいの要求表現だったと思います

データ操作data manipulation」との懸念が両将軍から語られています。痕跡を残さず、相手兵器を無効化しておく、または発射したら自分に向かって飛んできた、その場で爆発した・・・なんて漫画のようなことを恐れる時代になったということでしょうか・・・

民間ハッカーにチェックを依頼
「米空軍ネットをハッカーがチェック」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-23
「発展版Hack the Pentagon」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-16

「米国政府サイバー予算の9割は攻撃用!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31

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米国防省の宇宙を巡る動向2つ [サイバーと宇宙]

DNIの「宇宙脅威アセスメント」と国家宇宙防衛センター運用開始

space-based.jpg13日、米国の情報機関を束ねる Director of National Intelligenceが「Worldwide Threat Assessment」なるレポートを発表し中露が共に2~3年後には、米国やその同盟国が保有する宇宙アセットを妨害や無効化する兵器の運用開始態勢を整えるだろうと記述しました

また17日付米メディアは、米空軍を中心に国防省のみならず米政府機関(同盟国も)が協力して準備していた「National Space Defense Center」が、24時間体制で運用を開始したと報じています。

先週公表された2019年度国防省予算案でも、国防省として最優先分野に位置づけ、宇宙関連予算は3割以上の伸びを確保しているようで、日本が身近に感じにくい部分ですので、断片的ですがご紹介します

DNIの「宇宙脅威アセスメント」
space-based 4.jpg●同報告書は、ロシアと中国は継続的に対衛星兵器(ASAT)を追求しており」、米国の軍用及び民生衛星を妨害したり破壊する能力を、2~3年後には獲得するだろうとしている
●また「中露は、非破壊及び破壊の両方の対衛星兵器を、将来の紛争で使用可能にすることを目指している」、「仮に中露と将来紛争状態に至ったら、米国の軍事的有利を覆すため、米国やその同盟国衛生への攻撃を正当化するだろう」と報告書は記述している

●一方で米国も対応する予算措置に動いており、2019年度予算案で米空軍の宇宙関連予算は33%増加し、各種研究・開発・試験経費が計上されている
●また、訓練演習環境の整備にも取り組み、宇宙を戦いのドメインとして位置付ける態勢を空軍長官が強調している
●更に米空軍は13日の週、電子戦攻撃に強い33個の新たなGPS衛星の提案要求書を発出し、宇宙状況把握の体制強化に動き出している

国家宇宙防衛センター運用開始
●19日付「The Gazette」は、昨年から試験的な運用を開始していた国家宇宙防衛センター(National Space Defense Center、コロラド州の在Schriever空軍基地)が、24時間体制の運用を開始したと報じている
Space Fence1.jpg約230名のスタッフにより運用を開始した同センターは、基地の中でも特に厳重に管理された2重フェンスの管理地域に所在し、運用組織の細部は公開されていない

●同センター長のTodd Brost大佐によれば、「米空軍の部隊ではなく、米国防省の組織」であり、米空軍宇宙コマンドの兵士のほか、米国情報機関や契約企業からの派遣員も含まれている
●任務は、米軍事衛星や偵察衛星への脅威を探知し、米国益を守るための行動を起こすことである
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最近宇宙に関しては、米議会が米空軍から宇宙部門を独立させようとしており、米空軍が対抗措置として空軍司令部に宇宙部長を設けたりしている・・・とのドロドロ劇をお伝えしてきましたが、脅威は急速に変化しつつあるようです

DNIの「宇宙脅威アセスメント」は、イランも対衛星能力を獲得しつつあると分析しているようで、気になるところです

「サイバーと宇宙関連」記事130本
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302888136-1 

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露のサイバー攻撃は機能不全?米大統領補佐官 [サイバーと宇宙]

McMaster4.jpg17日、ミュンヘン安全保障会議で登壇したマクマスター安保担当米大統領補佐官が、ロシアによるサイバー攻撃を厳しく非難しつつ最近ロシアが「サイバー攻撃を見直し」を始めているのは、露の同攻撃が期待した成果を上げていないからだと語りました。

ここでのサイバー攻撃とは、「operations in cyberspace」や「espionage, enabled by modern technology」や「use cyberspace, social media」等の言葉で表現され、広範な活動を指していますが、「スパイ行為」や「選挙活動への欺瞞情報流布」や「特定世論の扇動」などSNS上での活動を含むものです

会場内の露サイバー専門家からの質問に対し、「西側の民主主義を損ねる活動を活発に行ってきたロシアの専門家が、この会場にいることが驚きだ」ときつい言葉を返すなど、少し「らしからぬ」「強がり」がマクマスター補佐官からうかがえるようで気になりますが、米国内で親分が「ロシアゲート」たたきにあっている中、思わず口が滑ったのかもしれません

それでも細部がなかなか表に出ないサイバードメインに関する、米安全保障の要の人物の発言ですので、ご紹介しておきます

17日付Defense-News記事によれば同補佐官は
russia cyber.jpg●「ロシアが最新技術を利用した巧妙で洗練されたサイバースパイ行為をやめたなら、我々は喜んでこの分野に関する対話に臨むだろう」と述べ、ロシアが国際情勢や主要な選挙にサイバー介入し、サイバー攻撃を繰り返している豊富な証拠が存在すると語った
●そして、ロシアがこのような行為をやめない限り、米国はロシアのサイバー攻撃を「暴露し、対抗措置を取り続ける」と述べ、同時に2017年4月にNATO同盟国で設立した「European Centre for Countering Hybrid Threats」を例に、多国間協力でもロシアに対抗すると説明した

●「我々はこれら攻撃やスパイ行為の発信源追跡能力を日々向上させており、FBIの調査報告にあるように(ロシア関与の)証拠は議論の余地のない公開情報となっている」と語り、
russia cyber2.jpg●16日にFBIが、13名のロシア人関係者(Russia’s Internet Research Agency)を、米国人になりすまして大統領選挙に際して偽情報を流布して影響を与えた指摘したことに言及した

●一方で、ロシアが自身のサイバー攻撃を「機能していない」と評価し、その手法を再検討し始めているとの分析を披露し、「ロシアは米国社会を分断しようと試み、ファシスト集団を含む右翼を支援し、同時に左翼にも肩入れして互いの反目を扇動ししている。これらの工作は両極に作用したが、一方でロシアの干渉に対する大多数の米国民の危機感を喚起して団結を強くした」と評価した
●そして、米国議会は超党派の妥協を図ることが難しくなっているが、そんな中でも対ロシア制裁に関する決議案は、大多数の賛成を得て速やかに成立していると語った
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McMaster2.jpg日本の最近の野党の動きを見ていると、裏で半島や大陸に国に操られているのではないか・・・と思うことがしばしばですが、そんな浅はかな動きを見抜けない国民のレベルがそんな野党を生むことになっています

米大統領選挙に対する、SNS上なりすまし外国人によるフェイク情報流布が、米国では大きな話題になっているようですが、日本など「おいしいターゲット」になりそうで心配です

「米国政府サイバー予算の9割は攻撃用!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31

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サイバー人材集めの苦悩:米海兵隊 [サイバーと宇宙]

「ここにいる皆の中にハッカーはいるか? もしいたら、私に教えてくれ。再契約のボーナスを支給するから。冗談じゃないぞ」

Neller.jpg1月20日、Neller海兵隊司令官が恐らく中東湾岸諸国の米海兵隊展開基地で兵士たちに向け、冒頭の発言を行いました。
同司令官がこのような発言を行ったのは初めてではなく、昨年12月に世界中の米海兵隊展開基地を訪問した際にも、同様の趣旨の発言を行っているようです

米海兵隊2018年度予算に約1000名の増員を組み入れ、サイバー戦や電子戦専門要員を、他の必要とする専門家と共に増強する方向にありますが、なかなか人集めは容易でないようです
冒頭発言の際も聴衆の海兵隊員の中で手を挙げたものはいなかったようですが、海兵隊の各部隊ではサイバーの素養を持った人材の洗い出しや、特別キャリアの準備が行われているようです

しかし、当初からサイバー能力のみを基準に兵士を採用するか、サイバー能力を持つ人材を如何に引き留めるか等、どこの軍隊にも共通の悩みが、米海兵隊の悩みに凝縮されているようですのでご紹介しておきます

22日付Military.com記事によれば
Cyber-EX.jpg●冒頭の発言を海兵隊司令官が行った時、誰も手を挙げる者はいなかったが、それでもメッセージは確実に届いたはずである。当日の夜、同司令官は駐留する兵士たちと懇談する時間も設けていることも兵士たちには知らされていた
海兵隊の指導者たちは、サイバー戦部隊を構築したいとの思いを声に出してあちこちで語っており、2018年度予算案で増員が認められたサイバー要員の確保に懸命

●ただし、Neller司令官は野戦砲の火力よりサイバー妨害のほうがより重要になるだろうと考えており、2018年度予算レベルのサイバー要員増では満足していない
●昨年12月の部隊訪問で同司令官は、海兵隊内の人的資源を最大活用したいと語り、「サイバー部隊を特殊作戦軍のようにしたい」、「一度所属したら離れる必要がない職域にしたい」と表現している

●そして、他の海兵隊の職種の兵士のように、一時的に募集事務所勤務や新人教育部隊の教官になったり決してならない、専門的な要員として管理される
●同司令官は、例えば大学で関連学位を取得したような兵士がいたら、特別に契約し、他職域兵士のような経歴管理は行わない事を想定しており、「私はそうしたいのだ。必要な要件を満たし、試験を通過する人材なら、そのような処遇にしたい」と語っている

Neller3.jpg●また司令官は特殊部隊兵士の採用法と似ていると表現し、特殊部隊要員は、選抜係が部隊を見て回り、油研を満たしそうな人材を見つける方法で選ばれているが、この方式をサイバー要員にも適応したいと考えている
●一方で、サイバー要員兵士の採用を、他の一般海兵隊兵士と区別し、通常の基礎訓練を経ずにサイバー専門の要員として特殊能力を持つ人材をとして行うとの案もしばしば持ち上がっている

●しかし、同司令官はこのような特別扱い良くないと述べ、海兵隊員のシンボルである徽章の価値を低下させることにつながると語っている
もう一つの大きな問題は、サイバー能力の高い兵士を部隊に引き留めるだけの処遇をどうするかである。つまり一般社会では年収が1千万円以上となる人材をどのように引き留めるかである
●同司令官は「我々はどのように人材を確保するかだけでなく、そのように彼らを引き留めるかの問題にも直面している」と語っている
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Cyber Top3.jpg具体的に言えば、サイバー要員を確保するため、例えば入隊時の身体検査基準を緩和するか?・・・という問題です。

サイバー要員に対しては、新兵教育部隊でのランニングや銃を持っての戦闘訓練を免除するか・・・との悩みです

戦いの変化に合わせ、兵士に求める素養を変化させるか?・・・との根本的な問いでもあります。悩ましいですね・・・

民間ハッカーにチェックを依頼
「米空軍ネットをハッカーがチェック」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-23
「発展版Hack the Pentagon」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-16
「第1弾成果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-20-1
「計画発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-04-1

サイバーと宇宙関連記事
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302888136-1 

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SpaceXの大型ロケットが市場を変えるか? [サイバーと宇宙]

Falcon Heavy2.jpg17日、SpaceX社が大型ロケット「Falcon Heavy rocket」の地上エンジン試験に成功し、これまでULA社の「Delta IV rocket」が独占していた大型軍事衛星打ち上げ市場に、殴り込みをかける準備が整いました。

2月に予定されている「Falcon Heavy rocket」の初打ち上げ試験では、ロケットにSpaceX社Elon Musk氏の「チェリーレッド色Tesla Roadster」 が搭載され、「火星に向かって飛行させエイリアンに遭遇させる」との遊び心でイベントの盛り上げが計画されているようです

ただ、同社「Falcon 9ロケット」を3本束ねた「Falcon Heavy rocket」は、計27個の推進エンジンで構成され、打ち上げの成否は予断を許さずない状況だそうです。でも応援したいのでご紹介します

26日付Defense-News記事によれば
Falcon Heavy3.jpg小型衛星打ち上げ用「Falcon 9ロケット」が、2015年5月に軍事衛星打ち上げ承認を米空軍から与えられ、第1段目ロケットの回収という画期的な技術を確立したSpaceX社が、大型衛星打ち上げ技術確立と軍事衛星打ち上げ承認に向け、「Falcon Heavy rocket」の初打ち上げに向け動いている

●「Falcon Heavy rocket」は、高さ約70mで5百万ポンドの推力を持っており、64トンの搭載物を低軌道に投入可能で、小型搭載物なら火星まで送り込むことができる
●現存する大型衛星打ち上げ可能なDelta IVロケットが、最大搭載28トンであることと比較すると、「Falcon Heavy rocket」の能力がわかるだろう

Elon Musk.jpg打ち上げ費用は公表されておらず、両ロケットの比較は容易ではないが、2017年8月の米会計検査院GAOレポートによればDelta IVロケットの打ち上げ費用は180~440億円で、他の資料でも米空軍が470億円で打ち上げていると記録されている。
●一方の「Falcon Heavy rocket」は、GAOレポートで100~300億円と見積もられており、成功すれば打ち上げ価格の低下が期待されてる

ただし2月の初打ち上げが成功するかはやってみなければわからず、SpaceX社CEOであるElon Musk氏も、打ち上げ後に爆発する可能性もあると語っている
●しかしElon Musk氏はいつもの前向きな姿勢で初打ち上げの準備を進めており、「チェリーレッド色Tesla Roadster」 を搭載して宇宙空間に送り込むと意気揚々と語っている
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Falcon Heavy.jpgSpaceX社の動きは本当に早いです。ついこの間まで、「Falcon 9ロケット」の第1段目回収試験の失敗を繰り返していると思っていたら、今や同技術を確立し、次々と安価に軍事衛星や商用衛星の打ち上げを成功させています

そしてついこの間まで「イメージ図」や「想像図」だった「Falcon Heavy rocket」が、現実のものとなり打ち上げまじかとは・・・。記事の数字からすると、ビジネスとしても魅力的なロケットの様ですし、ますます応援したくなりました

「SpaceX:失敗場面を集めた映像を明るく発信」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-18 

Space-X社関連の記事
「偵察衛星打上げと1段目回収」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-02
「イスラエル通信衛星失敗」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-06
「ロケットの着陸回収に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-25

「混迷の米衛星打ち上げ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-24
「10年ぶり米軍事衛星打上げに競争導入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-03
「軍事衛星打上げにSpaceX参入承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-27

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画期的な軍事衛星用太陽光発電パネル [サイバーと宇宙]

IMM Solar.jpg3日付米空軍webサイトは、米空軍研究所AFRLを中心とした開発チームが衛星搭載の太陽光発電パネルの効率性・耐久性・軽量化・省スペースを画期的に向上させる技術IMM(Inverted Metamorphic Multi-Junction)を開発し、現在宇宙空間で試験中で、今年には衛星搭載の使用承認が得られるだろうと紹介しています

米空軍研究所が発信元の記事は極めて技術的な内容で、専門用語の理解がほとんどできないのですが、地上で広く使用されるシリコン製太陽光パネルのエネルギー交換比率が最大で25%程度のところ、IMM太陽光パネルは32%を達成し、従来の衛星用パネルよりも15%交換比率を向上させるとのことです

IMMの日本語訳は、「反転変性多接合太陽光パネル」との用語が当てられているようですが、AFRLを中心に2000年代中旬から研究が始まった技術の様です

3日付米空軍webサイト記事によれば
IMM Solar2.jpg●近年、衛星への搭載機器の高度化で使用電力が増えており、衛星の電力需要は増加の一方であることから、太陽光発電パネルの技術開発が期待されていた
●米空軍研究所AFRLは、米国防省関係機関や関連企業と協力し、軍用衛星用の低コストで効率性の良い多接合太陽光パネル(multi-junction cells)の開発を進めていた。ただ放射線の影響や温度変化の激しい宇宙空間で、耐久性を求める太陽光発電パネルの開発は容易ではなかった

従来比で15%も変換効率を向上させるIMMにより、空いた衛生の表面スペースに他の装置を搭載したり、増加した供給電力でより高度な装備を衛星に搭載可能となる
●地上で多く普及しているシリコン製の太陽光パネルとは異なり、層状になった多接合太陽光パネルは、層により異なった太陽光周波数を電気に変換する仕組みとなっており、より広帯域の太陽エネルギーを活用可能である

●今回開発されたIMMは、この多接合太陽光パネルの形成を「Inverted:反転変性」する点が画期的で、より効率的に軽量で柔軟性がある太陽光パネルを形成できる
●現在、56枚のIMM太陽光パネルがそれぞれ搭載された2個の箱型衛星が宇宙空間にあり、太陽光パネルの試験が行われており、「S-111基準」を今年中には取得できる模様である
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IMM Solar3.jpgこの技術が中国等に流出しないことを願うのですが、反対に日本にはぜひ開発に貢献してほしいものです

自然エネルギー開発には世界のマネーが流れ込んでおり、世界中がお世話になる宇宙アセットですから、官民の力を合わせ良いものを生み出したいものです

宇宙関連の記事
「米陸軍が安価な小型衛星で前線兵士支援へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-16
「下院が宇宙軍独立案を承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14-1
「宇宙コマンド太平洋域での課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1

「副長官がJICSPOCを高評価」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「衛星小型化は相殺戦略でも」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-01
「米空軍の宇宙姿勢を改革」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-19-1
「F-15から小型衛星発射試験へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-09

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米空軍ネットをハッカーがチェック [サイバーと宇宙]

Hach The.jpg9日から米空軍が「Hack the Air Force 2」を開始し、善良なハッカーに米空軍の秘密情報を含まないネットワークを攻撃してもらって脆弱性を指摘してもらっています。
ネット脆弱性を指摘する「HackerOne」組織に運営を依頼し、主要同盟国(日本は除外)のハッカーたちに、2018年1月1日まで行われるようです。

この種の脆弱性チェックイベントでは、カーター前国防長官が主導した「Hack the Pentagon」をかつてご紹介しましたが、米空軍の今回の取り組みは運営者が「最もオープンな脆弱性指摘イベント」と自負する規模の様です。

「Hack the Air Force 2」開始の12月9日には、約9時間のオープニングイベントが公開で行われ、この分野で著名なハッカーが成果報酬110万円以上のバグを発見するなど、18日までの段階で55個のバグ発見に成果報酬約300万円が既に支払われているようです

18日付米空軍協会web記事によれば
Cyber-new1.jpg●同僚と共に成果報酬110万円以上のバグを発見した善良ハッカーBrett Buerhaus氏は、18日に自らのツイッターで「信じられない体験だった。他の参加者がどんなバグを見つけたのか興味津々だ」と発信している
●9日の開幕イベントには7名の米空軍兵士のほか、一般の善良ハッカー25名(国籍はUS, Canada, the UK, Sweden, Netherlands, Belgium, and Latvia)が参加した

●23日間にわたって行われるこの取り組みは、「Five Eyes nations」と呼ばれる緊密な同盟国、つまり米英加豪NZに加え、NATO諸国とスウェーデンの市民が参加を申し込むことができる。8月の第一回目は「Five Eyes nations」だけだったが、枠を広げた

●9日の開幕イベントの時もそうだったが、ハッカーから申告されたバグや脆弱性を直ちに分析して修復するチームが控えており、9日のうちに全ての不具合は修正完了している
●米空軍のサイバー戦を担当する第24空軍副参謀長は、「脆弱性はすぐにハッカーたちの間で共有されることが多く、迅速な措置が欠かせない」と語っている
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Cyber-EX.jpg先日、日本の公官庁のネットワークの8割は暗号化されておらず、ハッカー天国だと報道があり、主要な民間企業との意識の差が浮き彫りになりましたが、蒸気イベントを運営した「HackerOne」のような組織にハックしてもらって、危機感をあおるのも良い手かもしれません

誰が依頼してやるのか・・・総務省あたりがこっそりやって・・・見たいなことを妄想していました。

この取り組みは低コストで脆弱性を発見する手法として急速に拡大しており、是非とも日本でも活用したいものです。もうやってるところあるのかな?

同種の国防省取り組み
「発展版Hack the Pentagon」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-16
「第1弾成果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-20-1
「計画発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-04-1
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まだ日本は参加できず:米軍宇宙サイバー演習 [サイバーと宇宙]

Schriever Wargame5.jpg 12日付米空軍web記事によれば、13日から米空軍宇宙コマンドが主催する第11回目の宇宙サイバー演習「Schriever Wargame 2017」が、ネバダ州のネリス空軍基地内で開始されるようです。

今回はアジア太平洋地域を演習対象エリアとし、200名以上の軍人と文民関係者が、米軍のみならず米国の多様な機関から参加し、同盟国4か国(豪州、カナダ、英国、NZL)からも関係者が参加することになっています。

演習の特性上、ほとんど細部は明らかにされていませんが、時節柄、中国や北朝鮮が絡むことは自明の「Schriever Wargame 2017」に、日本が参加していないことが残念です

宇宙アセットの充実度からすれば、米国にははるかに及ばないものの、豪州やNZLには負けるはずがない日本が、このような状況にあるのは、言語や日本の法制上の問題もあるのでしょうが、情報共有可能レベルの差もあるのかもしれませし、防衛省に専門家がいない(又は、JAXAなどは軍事的な話に関与をしり込み・・)からかもしれません

日本の細部事情は推測の域を出ませんが、重要な演習ですので、細部は不明ながら概要をご紹介しておきます

12日付米空軍web記事によれば
●この演習の狙いは
Schriever Wargame2.jpg---アジア太平洋地域での作戦活動を支える航空・宇宙・サイバー能力に発揮に関する、多様な指揮統制能力の検証
---(多様な機関の)宇宙戦コンセプトを融合しつつ、宇宙における強靭性、抑止、そして戦いに関する知見獲得
---マルチドメインな戦いにおける、宇宙やサイバー空間の役割・貢献について探求
---同盟国や政府機関や民間企業を含めた一体的な協力枠組みの、統合共同作戦体制への変化発展

●今年の演習のシナリオでは
2027年を想定した米太平洋軍の担当エリアで、とある大国が宇宙やサイバー空間を活用し、戦略的な目的達成を図ろうとしている。
フルスペクトラムな脅威に多様な作戦環境で、参加者である文民と軍人リーダーや作戦担当者やアセット操作員は直面する

●参加する27の各種部隊や機関には、以下が含まれる
Schriever Wargame4.jpgAir Force Space Command,
Army Space and Missile Defense Command,
Naval Fleet Cyber Command,
the National Reconnaissance Office,
Executive Agent for Space Staff,
Air Combat Command,
Office of the Secretary of Defense,
U.S. Pacific Command,
U.S. Strategic Command,
U.S. Special Operations Command,
U.S. Northern Command,
Schriever Wargame3.jpgDefense Information Systems Agency,
the Intelligence Community,
National Aeronautics and Space Administration(NASA),
Office of Homeland Security,
Department of Transportation,
Department of State and Department of Commerce.
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2015年と2016年は、それぞれ10年後を想定した欧州コマンドエリアを想定した「Schriever Wargame」が行われており、今年はアジア太平洋に対象地域が移りました。

Schriever Wargame.jpg順番というか、北朝鮮がらみというか、その背景は不明ですが、日本が参加できていないことに危機感を覚えます。戦闘機ばかりに投資して、宇宙やサイバー人材育成を怠っていた結果でしょうが、残念です

米軍サイドのアジア太平洋エリアでの問題点として、以下の過去記事で
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1

中東戦域での様々な作戦要求に対応するため、運用要領や戦術や人員配置を改革してきたが、その代償としてアジア太平洋地域への対応準備が十分できていない
アジア太平洋戦域での宇宙管制任務は、極めて難しいものになる。そして大きな課題の一つが技術的なもので、マルチバンド周波数の必要性関連で、太平洋域の厳しい軍事環境では周波数ホッピングが求められるが、単一バンド周波数対応の現在の受信機にはその能力がない

・・・等との指摘がありました
専門的な話で良く分からないのですが、再度ご紹介しておきます

同演習の過去記事
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11
「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02

最近の米空軍宇宙関連
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「Red Flag演習指揮官に初の宇宙幹部」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-19
「戦略軍の宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-05

米空軍が宇宙活動アピール
「商用データも活用へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-20-1
「JICSPOCからNSDCに改称」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-06
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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