So-net無料ブログ作成
検索選択
マティス長官 ブログトップ

マティス長官は対中国を日本でどう語ったか? [マティス長官]

Japan.jpg3日から4日にかけ、マティス国防長官が来日し、安倍総理、管官房長官、岸田外務大臣、そして稲田防衛大臣とそれぞれ会談しました。

尖閣への「日米安保条約第5条」の適応再確認や、在日米軍経費に関する件は議題にならなかった等が日本のメディアで盛んに報じられていますが、やはり日本の安全保障を懸念するまんぐーすとしては、マティス長官の対中国発言に注目したいと思います

それと、長官が儀仗隊をほめてくれた事と、稲田大臣は何歳に見えたんだろうの「謎」ついても、マティス長官の来日に関する4日付米国防省web公開記録で触れたいと思います

本当は「箸休め第3弾」にしたかったのですが、この対中国発言からは、当面「放置プレー」が継続される事が伺え、箸休めしてられない印象を受けました・・

儀仗隊評価と謎?稲田大臣何歳に見えた・・・
(4日公式会談のマティス長官冒頭発言より)
20170204b.jpg●稲田大臣の温かな歓迎に感謝致します。また、昨夜はディナーにご招待頂き、とても率直にフランクに、そしてなおかつ、安全保障情勢について活発な意見交換が出来たことに感謝致します
●私が日本で自衛隊の皆さんと初めて接したのは、私がまだ少尉だった1972年の事です。恐らく、稲田大臣がお生まれになるずっと以前のことだと思うのですが・・・。
(ちなみに、稲田大臣は1959年2月生まれの57歳です)

●そして今回、もう一度日本の部隊の前に立つことが出来て嬉しかったです。今朝の「儀仗」は切れ切れで素晴らしかった(they looked very sharp, very impressive)。セレモニーに感謝します

中国に対する姿勢を問われ
(4日の共同記者会見でマティス長官は)
質問1:NHKの中村氏中国は東や南シナ海で海洋進出を強めているが、どのように対応するか?」
マティス長官
●日米同盟は揺るぎなく、より強固になってきている。これは韓国も含めてであり、この同盟に代わるモノはない
●我々は変化する地域情勢に対応していかなければならない。共に協力して足並みを揃えて対処していく。そして現時点では、特に中国との関係に於いて、アジア太平洋地域で安定を維持する事が出来ないような事象(理由)はない

質問2:Financial Times記者「中国の南シナ海での活動を抑制する行動を米国はほとんど行っていないが、より強い政策を採るべきでないか?何を行うべきと考えるか?」
20170204c.jpgマティス長官
●南シナ海の様子を見ていて、中国は地域の信頼を台無しにしていると思う。周辺諸国の外交、安保、経済主権に対する拒否権を行使しているようなものだ
ルールに基づく国際秩序の観点からすれば、係争があれば交渉を行うのが我々のやり方だ。我々は土地の領有に関し、誰に属するか、公海なのかについて、軍事的手段に訴えたり、占有したりしない

●我々がやるべきは、外向的手段など全ての努力により適切に解決し、通商ルートを公に開放し続ける事である。我々の軍事力はこの外向的な手段を補強するモノであるべきだ
●しかし現時点では、軍事的な行動やそれに類似する動きは全く必要ない外向的手段で最も適切に解決しうる課題だからである

●同時に、航海の自由は絶対的なモノであり、商船であろうと米海軍艦艇であろうとも、我々は公海上での航行を(ルールに則って今後も)行っていく
●であるので、現時点では、大きな軍事的動きが必要だとは全く考えていない
//////////////////////////////////////////////////////

20170204d.jpg1972年生まれだとしても「45歳」ですし、マティス長官から見て稲田大臣は「30代半ば」くらいに見えたのかも知れませんねぇ・・・
最近、日本の週刊誌やネット上では「垢抜けない稲田大臣のファッション」とか、国会答弁で涙ぐんだ・・・とかの話題が多いですが、大丈夫です! 稲田大臣!お若いしお綺麗ですよ!

儀仗隊への評価は嬉しいですね! 流石は元将軍! 目の付け所が違います。302保安中隊に最敬礼です!

本題の対中国発言ですが、解釈しますと、「対ISISが大統領の最優先事項であり、当面そちらに手一杯だから、外向的手段(つまり口先介入)だけでやり過ごすので宜しくね! 東シナ海でも対中国で波風立てないでね」との意味と理解致しました。
尖閣での「施政権」を死守する覚悟があるなら、「安保条約第5条」は有効だけれど、決して波風は立てるなよ!・・・と釘を刺された感ありです。

安倍総理まで加わった3日夜の夕食会の様子が気になりますが、「Jimと呼んでイイかしら?」とのフレーズ・・・稲田大臣はご活用頂けたのでしょうか???

マティス国防長官の関連記事
「対IS新戦略を30日以内に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-30
「F-35Cと改良FA-18の比較を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-29
「狂犬じゃなくてJimと呼んでくれ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-27
「全職員と兵士へのメッセージ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-23

「新長官と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-19
「市民と軍の分断を埋める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02
「トランプ氏がMattis氏と面談」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21

最優先IS対処の新戦略を30日以内に [マティス長官]

Trump Jan28.jpg28日付でトランプ大統領がマティス国防長官に対し、国務省や財務省や情報機関等々の支援を得て、30日以内にISIS撲滅の新戦略をまとめてレポートするように命じる大統領令に署名しました。

既に20日発表のトランプ政権基本政策で、ISIS撲滅を「最優先課題」と位置付け(30日付読売新聞朝刊7面)ており、その具体的方向性を早急に固めようとするモノです

また同日、国家安全保障会議の再編を発表し、トランプ大統領の選挙戦を中心となって支えた現在の主席戦略補佐官で、人種差別や性差別、更に反ユダヤ主義だと批判される極右メディア主催者であるSteve Bannon氏を、常任メンバーに加えると明らかにしました

一方で、統合参謀本部議長や情報機関トップのDNIの参加を「関係諸問題を議論する際に招集する」と規定し、これまでとは異なる距離感を醸し出しています。当然ですが、国防長官と国務長官はNSCメンバーのママです。

20日発表の基本政策で対ISについては
(30日付読売新聞朝刊7面)
●積極的で共同、連携した軍事作戦の追求
資金源を経つ
情報共有の拡大
思想の拡散や戦闘員獲得をさせないサイバー戦の強化

30日以内に提出のISIS撲滅の新戦略には・・
(Military.comと上記読売記事)
Mattis44.jpg軍事作戦、外交、有志連合、IS資金源の削減・根絶、更に同戦略遂行資金の捻出方法に関する現状からの方針変換の提言が求められている
●国防長官に対して提出を命じ、国務長官と財務長官と国土安全保障ち長官とDNIと統合参謀本部議長、更に国家安全保障首席補佐官や対テロ・国土安全保障補佐官の支援を得て作成する事が期待されている

●より具体的には、新戦略の提言には、ISIS打倒のための「包括的な戦略」を盛り込むことや、掃討作戦を展開する米国主導の有志連合については「新たなパートナーを特定する」と明記されている。ロシアの協力を取り付けることが念頭にあるとみられる。
●その他少し気になるのは、オバマ政権が「イスラム国」に言及する際にISIL(Islamic State of Iraq and the Levant)を好んだのに対し、トランプ政権はISIS(Islamic State of Iraq and Syria)を使用している点である
////////////////////////////////////////////

まとまりのない報道紹介になりましたが、対ISISが「最優先事項」だと言うことです。そしてロシアとの何らかの連携を強く示唆していると言うことです

Bannon.jpgNSCに加わった「Steve Bannon氏」には世界中から懸念と非難と唖然の声が上がっていますが、週末あたりから日本の「ワイドショー」に出現した「今日のトランプ」コーナーでも、「文春砲」も霞むほどの扱いを受けるのかも知れません。

NSCへのBannon氏加入と統合参謀本部議長の「必要時のみ参加」を三浦瑠麗女史は、事前の三(四)軍間や、複数の情報機関間での意見統一を阻む狙いの可能性」と指摘し、更に「軍には優しいが、国防長官はハシゴを外される可能性がある」とも予想しています

まぁ・・・相変わらず選挙に負けた民主党的な視点や、デモ隊視点でのトランプ批判が多いようですし、「政権内部の主導権争い」的な視点も増えてきた様に思いますが、いつまで「対岸の火事」気分で眺めていられるのでしょうか?

trump abe.jpg3日のマティス長官の来日や、10日の安倍トランプ首脳会談@米国に向け、建設的な国内議論や報道を期待したいモノです。そう言えば、「防衛計画大綱の見直し」議論を前倒しで開始するとの話が出ているようですが・・・

追伸・・・その他、30日付読売新聞朝刊7面記事は、マティス国防長官はフロノイ元政策担当国防次官を副長官に登用したかったが、フリン安全保障担当大統領補佐官(この方も元陸軍中将:国防情報局DIA長官)の「横やり」でWork副長官の「留任」が決まった・・とも報じています(ワシントン発:横堀裕也記者)

トランプ政権が立ち向かう国防省の課題
「サイバー戦を巡る課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-14
「新政権の国防予算はF-35が鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08
「規模の増強は極めて困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10

「現在の対テロ7原則を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-07
「比が米軍機の利用拒否!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-11
「北朝鮮でなく中国の問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-28

「新政権の国防予算はF-35が鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08
「国防省改革はどうなる?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-01
「中露を抑止するには」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-05

マティス長官がF-35CとFA-18改良型の比較指示 [マティス長官]

trump5.jpg27日、トランプ大統領が初めてペンタゴンを訪問し、自身が「軍隊の偉大な再建」と呼ぶ大統領令に署名し、「新たな航空機、艦艇、装備や兵器を前線の兵士に提供する計画を作成に繋がるものだ」と述べました

大統領令の原文を見ていませんが、即応態勢の確認、核兵器やミサイル防衛分野の状況確認を含むもののようです

そんな動きのあったペンタゴンですが、マティス長官がWork副長官に対し、F-35Cと改良型FA-18の比較を行うこと、及びF-35計画全体を見て価格低下につなげるよう指示した「メモ」の存在を、同日付米海軍協会web記事が報じています

27日付米海軍協会web記事によれば
Mattis11.jpg●副長官宛のメモは、「以下について行うレビューを監督せよ。レビューはF-35CとFA-18スーパーホーネットの能力比較、及び改良型FA-18が達成可能な能力向上と費用対効果、戦闘機としての代替性についてである」を指示している
●更にメモは「F-35計画全体を見渡し、計画への要求値を下げることなく、コストを大幅削減する手段を探求」するよう命じており、予算編成に活用出来るよう報告を求めている

●国防省報道官は、「予算案作成プロセスにおいて必要な情報を求め、国防長官の要望&推薦事項を確認するステップである」と説明している
//////////////////////////////////////////////

FA-18を製造するボーイングは、2013年にステルス性を高めた改良版FA-18を提案(下に構想図)していましたが、原型が原型だけにステルス追求には限界があるようです

AD-FA-18.jpgまた米海軍はF-35計画からのトンヅラを何回か検討した経緯はあるものの、結局NIFC-CA構想の最前線センサーやFA-18を引き連れるリーダー役を期待しており、FA-18改良型を歓迎するかはビミョーでしょう

マティス長官がトランプ大統領をどう思っているのか、なぜトランプ政権下の国防長官を引き受けたのか是非聞いてみたいのですが、この件も稲田大臣とマティス長官の会談に期待したいと思います

トランプとF-35
「トランプ:F-35の代替にF-18改良型を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-23-1
「F-35値下げアピールは単なる政治ショー!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-25

マティス長官関連
「Mad DogじゃなくてJimと呼んでくれ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-27
「全職員と兵士へのメッセージ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-23
「新長官と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-19
「市民と軍の分断を埋める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02
「トランプ氏がMattis氏と面談」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21

「Mad Dog」じゃなくて「Jim」と呼んでくれ [マティス長官]

インフルエンザと交戦中なので今日はこれだけ・・・

26日、米国防省報道官Jeff Davis海軍大佐の定例記者会見に、マティス国防長官が「off the record」前提のサプライズ参加し、報道官の会見が終わった後に「on the record」にすると宣言した後、「Mad Dog」じゃなくて「Jim」と呼んでくれと語りました

26日付DODBuzz記事によれば
Mattis3.jpg●マティス国防長官は「on the record」にすると述べた後、「Jimで行くから:I go by Jim」と語り、トランプ大統領がマティス国防長官に言及する際に用いている「Mad Dog:狂犬」や「moniker:修道士」との表現から抜け出したいと述べた
●同長官は「狂犬との名を付けてくれたのは皆さん(記者団)だろうが、私の部下からも、どこからその名前は来たのですか?なぜ?と聞かれる有様なんだ」と語った

●更に「今日はそれほどニュースもないだろうから、報道陣の皆さんにはJimを宣伝して欲しい」と述べた
●「Jimで行くから。生まれたときからそう呼ばれてきたんだ。西部出身だからね! Jimがイイだろ。どうだい? この部分はon the recordだから」と付け加えた
//////////////////////////////////////////////

US Forces Japan2.jpgDODBuzzだけが「Jim」を報じており、「Mad Dog」が報道から消える可能性は低いと思いますし、トランプ大統領は「Mad Dog」を使い続けるのでしょう。

でも、マティス長官の初外国訪問となる3日の日本訪問の際には、公式会談を終えた昼食会か夕食会ぐらいで、稲田大臣に置かれましては、「Jimと呼んでイイかしら?」ぐらい仰っても宜しいのでは・・・

韓国との差を付ける「一手」として如何でしょうか?

マティス長官関連
「全職員と兵士へのメッセージ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-23
「新長官と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-19
「市民と軍の分断を埋める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02
「トランプ氏がMattis氏と面談」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21

タグ:JIM MAD DOG

マティス新長官が全職員と兵士にメッセージ [マティス長官]

トランプとの役割分担か?含蓄がありそうなメッセージ

Mattis.jpg20日、新しい国防長官に承認され、早速主要幹部との会議を行う等、多忙な一日を過ごしたマティス新国防長官が、米国防省の全職員と米軍兵士に当てたメッセージを送っています

ちなみに上院での投票では、98-1の圧倒的多数で承認を得ています。なお、反対票を投じたのはニューヨーク選出の民主党議員Kirsten Gillibrand女史1名で、棄権したアラバマ州選出のJeff Sessions共和党議員と共に、良くも悪くも「名を売った」形となっています

本日ご紹介する就任メッセージは、短くシンプルなモノですが、トランプ大統領の就任演説にはなかった「安定感」「大局観」「ホッコリ感」を感じられるモノとなっていますので、トランプ大統領関連でお疲れの皆様に「箸休め第2弾」としてご紹介致します

なお「箸休め第1弾」は、「第3の相殺戦略」に関するマティス長官(当時は候補)の議会証言と、同戦略の新政権での行く末を考察した専門家の意見をご紹介した以下の記事でした
「新長官と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-19

マティス新国防長官の全職員と兵士への言葉
Mattis3.jpg国防省に戻り、皆さんと一緒に国防長官として国家に仕える機会を得たことを嬉しく思っています
●情報コミュニティーの皆さんと共に、我々は我が国家の歩哨であり警護隊です

●私は、国防省の一員である米軍兵士と文民職員、そしてその家族の皆さんが、我が国家団結の基礎だと考えていますし、そうあって欲しいと思います
皆さんは、人類にとっての公共財である米国を体現する存在です。そしてここでの公共財とは、自由を守るために労を惜しまない米国、そして全ての人類の希望の灯台である米国を意味します。

●我々が為す全ての行動は、米軍が今現在も将来も、常に戦える態勢を維持するためのものです
如何なる国家も友人無しに安全を確保できない事を認識し、国防省は国務省と共に同盟関係の強化に努めます

●更に、国防に投入される税金が最高の価値を発揮するように全身全霊で職務に精励し、もって米国議会と米国民の信頼を勝ち得たいと考えています
●皆さんがそれぞれの持ち場で、全力を尽くしてくれると信じています。私は国防長官として全力を尽くすことを誓います

マティスより
/////////////////////////////////////////////////////////////

Mattis2.jpg米国メディアは「情報コミュニティーの皆さんと共に」の部分にロックオンし、トランプ大統領がロシアとの関係で情報機関と「ギクシャク」な点をフォローしているのだ・・・と突っ込みを入れているようですが、その部分だけでなく、短いメッセージ全体でトランプ就任演説をフォローしているように見えます

「公共財」「自由を守るために労を惜しまない米国」「全ての人類の希望の灯台」等の表現は、「America First」を繰り返したトランプ大統領と対極を為しています。

一方で、トランプ氏が繰り返して用いる「America」との言葉をマティス氏もメッセージ内で繰り返して使用し、それでいて同時に、トランプ氏が言及しない(又は軽視しているように見える)側面の政策の重要性を訴えている点に、なによりマティス長官の意図を感じます。
友人無しに安全を確保できない」、「国務省と共に同盟関係の強化」などの部分も、それを感じさせるところです。

更にもう一つ触れておきたいのは、「(皆さんが)我が国家団結の基礎だ」と述べている部分です。
Mattis13.jpgこれはトランプ大統領が、当選確定直後のスピーチで言及した「分断した国をまとめる大統領に」を意識したモノかも知れませんが、同時にマティス長官が昨年5月に軍事専門家としてまとめたレポートで指摘した、近年の「軍隊と一般市民の分離」を危惧する強い問題意識から出た表現だと思います

これをトランプ大統領とマティス国防長官の連係プレーと見るのか、閣内不一致と読むべきかは今後の見所とし、とりあえず、「安定感」「大局観」「ホッコリ感」を感じられるメッセージで「箸休め」して頂きたいと存じます

マティス国防長官の関連
「新長官と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-19
「市民と軍の分断を埋める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02
「トランプ氏がMattis氏と面談」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21

「副長官は当面居残り」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-17
「次の副長官を考える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-15

ご参考まで:英文でメッセージ全文
It’s good to be back and I’m grateful to serve alongside you as Secretary of Defense.

Together with the Intelligence Community we are the sentinels and guardians of our nation. We need only look to you, the uniformed and civilian members of the Department and your families, to see the fundamental unity of our country. You represent an America committed to the common good; an America that is never complacent about defending its freedoms; and an America that remains a steady beacon of hope for all mankind.

Every action we take will be designed to ensure our military is ready to fight today and in the future. Recognizing that no nation is secure without friends, we will work with the State Department to strengthen our alliances.
Further, we are devoted to gaining full value from every taxpayer dollar spent on defense, thereby earning the trust of Congress and the American people.

I am confident you will do your part. I pledge to you I’ll do my best as your Secretary.

MATTIS SENDS
タグ:Mattis

マティス新国防長官と「第3の相殺戦略」 [マティス長官]

Third offset.jpg19日付Defense-News記事が「C4ISRNET」を引用し、マティス新国防長官の「第3の相殺戦略」に関する議会証言を紹介しつつ、新政権における同戦略の行く末を推測しています。

これと言った決定的な根拠や言質に基づく記事ではありませんが、トランプ新大統領とは異なり穏当なマティス新国防長官のご発言で「箸休め」して頂き、併せて「第3の相殺戦略」を取り巻く現状を理解する一助なればと考え、幾人かの専門家の見方をご紹介します

マティス氏の「第3の相殺戦略」への考え方
(上院軍事委員会からの質問への回答)
Mattis12.jpg●全般として、第3の相殺戦略検討の中で見いだされている分野は、投資に値するものと考えている。国防省の同戦略への取り組みは、米軍戦闘力を必要な場所と時間で発揮するに事に焦点を当てた取り組みだと理解している
●国防長官に承認して頂けたなら、現在行われている研究開発投資の分野をレビューし、国家に長期的な技術優位性をもたらすものかどうかを確認する

●国防長官に就任したなら、私の職務遂行における優先事項を、より詳細に上院軍事委員会にお知らせしたいと考えている
●私は、技術革新と技術の飛躍的発展のために、リスクに対しては寛容であるべきだと基本的に考えている

専門家等の見方
Shanahan.jpg国防情報部長のJack Shanahan中将は、「まだ新政権についてはよく分からないが、(政治任用の)主要幹部の推進力が第3の相殺戦略遂行に重要なことは国防省組織にも言えることだ」と慎重に語った
●一方で同中将は「強制削減法の下での苦肉の策である暫定予算(continuing resolution)の有効期間が4月に終わり、その後に新着任者は新たな暫定予算編制を迫られ、第3の相殺戦略用に前任者が配分していた予算の継続可否の選択を迫られることになる」と語り、その時点で強い意志や考え方を共有していないと「第3の相殺戦略」が消えゆく可能性を示唆した

CNASのBen FitzGerald研究員も、カーター長官やWork副長官が大きな「political capital」を使用して議会等に「第3の相殺戦略」推進を働きかけていたことを取り上げ、「人工知能」や「自立化:autonomy」等は大丈夫だろうが、その他の分野には不安もあると示唆した
●そして新政権下での「第3の相殺戦略」の運命について、「明確に中断はしないが、積極的な支援を行わず、管理されたネグレクト状態になる」可能性が最も高いと予想した

Eaglen AEI3.jpgAEIのMackenzie Eaglen研究員は、政権の引き継ぎ間、Work副長官がしばらく職務を継続するする事になったが、同副長官が仮に2ヶ月間職務を継続したら、2017年9月末まで(2017会計年度内)の相殺戦略関連事業を支えるだろうと見ている
●更にEaglen女史は、Work氏が今後半年間職務を継続する事になれば、2017年10月以降の2018会計年度予算に大きな影響を与えることになろうと予想した
●また同女史は、新政権が当面の対ISILを重視し、(対中国や対ロシアを想定した)国家間の本格紛争を後回しにすると、「第3の相殺戦略」の推進力は失われるだろうと述べた

一方で米海軍研究所(ONR)のThomas Killion研究部長は、「第3の相殺戦略の関連技術には、自立化、センサー能力、意志決定支援のための新アルゴリズム、製造の新手法等々が含まれているが、これら技術には既に投資が開始されており、継続投資される」「ONRが既に発表した研究戦略にも、相殺戦略関連の多くの分野が含まれており、海軍は投資を進める」と説明し、新政権でも急激の変化は想定しがたいことを示唆している

FitzGerald.jpg前述のFitzGerald研究員も、カーター長官が肝いりで始めた、先端技術取り込み事務所DIUx、国防省の戦略能力造成室SOC、また「Defense Digital Service」などの組織は、政治任用でない職員で運用されており、事業運用が多少変化するにしても、継続して業務するだろうと見ており、単に1980年代導入の老朽装備品更新を行うような政策との決別を期待している
///////////////////////////////////////////////////

トランプ大統領の就任式関連の行事で、各軍種の士官候補生が大統領を観閲官にしてパレードを行う事が恒例になっているらしいのですが、これまでは大統領の前を通過する際、一貫して「頭右」となるように観閲台が設けられていたのに、今回は警備の都合上か観閲台の位置が変更され、「頭左」をしなければならなくなったようです。

某軍事メディアがこの件を取り上げ、「早くもこれまでの慣習や発想からの転換を迫られている」と皮肉めいた表現で紹介していました。

間違いなく、日本はより本質的な国防議論を迫られるでしょうし、そんな時の一助に「東京の郊外より・・・」がなればと考えています

「第3の相殺戦略」関連の記事
「この戦略は万能薬ではない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-11-1
「CSISが相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「相殺戦略を如何に次期政権に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-04

「CNASでの講演」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-15
「11月のレーガン財団講演」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-15
「9月のRUSI講演」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-12

「小野田治の解説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-05
「慶応神保氏の解説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-26
「第3のOffset Strategy発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-06-1

同じ記者による「第3の相殺戦略」現状解説
http://www.c4isrnet.com/articles/third-offset-strategy-challenges

次の国防副長官の選定:Mattis氏への助言 [マティス長官]

Mattis11.jpg14日付Defense-Newsが、Mattis次期国防長官を支える副長官にどのような人物を据えるべきかに関する論点を取り上げ、Work副長官や国防問題研究者の考え方を紹介しています。

決して具体的な名前を挙げての議論ではなく、Work副長官が過去の国防長官との関係を軸に分類した「副長官の4タイプ」を紹介しつつ、この4タイプへの国防問題研究者のコメントから次の副長官像を想像する構成です

当たり外れの視点ではなく、国防副長官という仕事から国防省リーダー達の仕事や次期政権に求められることを探っていこうとの試みが興味深いので、ご参考まで概要を紹介します

4日にWork副長官が語った「副長官の4タイプ」
work AFA.jpg●Chief management officerタイプ
ビジネス界から、組織の効率性向上や削減を期待されて引き抜かれて来るタイプで、1969-1971年のDavid Packard副長官のような人物
●政策専門家タイプ
ラムズフェルド国防長官の副長官を務めたPaul Wolfowitz副長官のようなタイプで、紛糾して困難な政策課題について長官を補佐する人物

●無二の親友(alter-ego)タイプ
パネッタ長官とカーター副長官(現在の長官)のような関係のタイプで、必要に応じてどんなことでも長官の手足のように延長線上で行動する人物
●CEO/COO modelタイプ
現在のカーター長官とWork副長官のような関係のタイプで、Exective機能とOperation機能を分担するスタイル

Work副長官は次期副長官の選定に関して質問する記者に対し、上記4つのタイプを踏まえつつ、トランプ氏とMattis氏に助言するなら「副長官に何を求めるのかを明確にして人選すべきだ。例えば、政策が得意なWolfowitzのような人物を選ぶなら、組織の効率化推進に期待するなと言うことだ」と語った

70年ぶり退役軍人長官で専門家意見は様々
●AEIのMackenzie Eaglen女史は
Eaglen AEI3.jpgMattis長官には、COOとベテラン国防省経験者を組み合わせたようなタイプが会うのではないか。トランプ氏は早期に結果を求めそうなので、直ぐ仕事に取りかかり推進力となる人材が適当だろう

政策専門家は単純に必要ない。長官は政策に関わらざるを得ず、政策担当次官も存在するので副長官には別の仕事を期待すべき。無二の親友も良いが、必要不可欠ではない

●CNASのLoren Schulman女史は
Schulman.jpgMattis氏にとって、副長官の選択は、統合参謀本部議長と大統領安全保障補佐官とトランプ氏との関係並みに重要となる
明確で透明性のある業務の長官との切り分けが必要で、スタッフにもこれは該当する

いすれにしても副長官は、長官だけでなく、国防省内や議会での「信頼」が欠かせない。次の副長官は、予算増や国防省の組織構造を扱うことになり、大胆な行動やリスクを許容する機会があるだろうが、公正さや訴えル力がないと成功しない

各軍種は、予算が増えれば厳しい決断を先延ばしに、長期的に維持不可能な装備規模を求める傾向がある。また議会は、予算の用途に厳しい目を光らせているので、次の副長官はこれらに対処しながら前進する必要がある
////////////////////////////////////////////

Work副長官の指摘した「4タイプ」を違いを理解出来ているわけではなく、現在を「CEO/COO modelタイプ」と表現されると「そうなんだ!」と理解するほか無いのですが、「修道士のような兵士」タイプのMattis氏と馬が合う人物とはどんな人なんでしょうか?

Mattis14.jpgEaglen女史がご推薦の「COOとベテラン国防省経験者を組み合わせたようなタイプ」で、この時代にトランプ政権下で副長官を引き受けてくれる人がいるのか・・・気になります。
まぁ・・大統領安全保障補佐官も、国土安全保障省長官も退役軍人のようですから、あっさり元戦友の名が上がるのかも知れませんし・・・

Schulman女史の軍に対する「長期的に維持不可能な装備規模を求める傾向」とのコメントは、日本にも当てはまるでしょう。

トランプ政権が立ち向かう国防省の課題
「新政権の国防予算はF-35が鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08
「F-35巡り国防省で内紛」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-09
「規模の増強は極めて困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10

「トランプがF-35批判」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-13
「現在の対テロ7原則を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-07
「国防省改革はどうなる?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-01

「中露を抑止するには」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-05
「Mattis氏が国防長官へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02

Mattis元海兵隊大将が次期国防長官に [マティス長官]

Mattis13.jpg1日夜、トランプ次期大統領が国防長官にJames Mattis元海兵隊大将(中央軍司令官で退役)を選んだとシンシナチでの集会で発表しました。
同日の報道を追認する形でしたが、11月19日に初面談した際のメディア対応や雰囲気から、現在はフーバー研究所の安全保障フェローを務める独身の元将軍選択を、米国は自然と受け止めているようです

1日付の同発表を紹介するDefense-News記事は、Mattis氏の議会受けが良く、軍人が退役後7年以内に国防長官になる場合に必要な、議会からの特別許可取得も問題ないだろうと報じています。
例えばマケイン上院軍事委員長はMattis氏を、「彼の世代の中で最良の軍人かつリーダーの一人だ」と表現し、上院での承認に大きな問題が無いことを示唆しています

本日は同Defense-News記事から、つまみ食いでMattis氏の考え方や人柄を示す部分を、つまみ食いでご紹介します

軍隊と一般国民との乖離を懸念
Mattis12.jpg●今年9月、Mattis氏は共著で「Warriors & Citizens:兵士と市民」とのタイトルの書籍を出版し、軍隊と一般国民との文化的な乖離問題を取り上げ、驚くべきレベルの一般国民の軍隊への無知と親近感の無さを描いた
●彼の調査によれば、3人に一人の米国民は軍隊にほとんど親近感を持っておらず、米国民の半分は過去1年間に軍人やその家族と接したことがない事が明らかになった。また多くの米国民は米軍の規模がどの程度かも知らない事も指摘している

●そして彼は「このギャップが拡大して共通の目的を見失うことが、問題だと考える」と語っており、この結果から、Mattis氏の国防長官としての優先事項の一つは、市民と軍の分断を埋めることになろう
●Mattis氏と同時期にNATO司令官として退役したJames Stavridis元海軍大将は、「Mattis氏は3つの重要要素を国防省に持ち込むだろう。まず現在進行中の軍事作戦への深く揺るぎない理解、次に軍の歴史と戦略を深く理解した知性、そして彼が支える前線部隊への強い愛情の3つである」と語っている


世界の諸問題に対する姿勢
Mattis11.jpg●最近、講演等で(加州のフーバー研究所から)ワシントンDC訪問が増えていたMattis氏は頻繁に、ますます危険になる世界に於いて、軍事的なリーダーシップや警戒心が必要だと訴えていた
トランプ氏が選挙戦で訴えていた「大きな軍隊と国防投資」と「諸外国との衝突を避ける外交政策」が、Mattis氏の従来の姿勢とどう結びつくのかよく分からない

●しかしMattis氏は8月に発表のレポートで、過去3つの米国政権を「国家安全保障ビジョンの不足」と表現し、中露やテロの脅威を無視してきたと非難している。
●そして「過去20年間、戦略無しに行動してきた米国を目の当たりにしてきた。あらなた脅威の見極めに遅れを取り、利害の優先順位付けを疎かにしてきた。そして敵や同盟国に一貫性のないメッセージを発信してきた」と述べている

●専門家は、アフガン作戦が上手く行っておらず、トランプ政権が新たな政策を必要とする最初の部分の一つであると見ており、トランプ大統領はMattis氏に対応を求めるだろうと述べている
現役時代からイランに対して警戒感をあらわにし、オバマ政権のイラン核合意に公然と強く反対してNSCチームと対立し、2013年に退役したとも見られているMattis氏は、就任後、イランへの姿勢を硬化させるだろう。むちとあめの同時使用でなく、ムチを先に、アメは後にの方針ではないか

中国やロシアに対し、トランプ政権は従来と異なったアプローチを求めるだろうが、Mattis氏は明らかに軍事的な力を問題解決に重要と考えるだろう
●CSBAのBryan Clark氏は「Mattis氏は両国との不同意部分について、より対峙する方向で強く主張するだろう」「両国が問題を起こす場所に、多くの戦力配備を望むだろう」と見ている
/////////////////////////////////////////////////

Mattis5.jpgアフガン指揮官だった際の言葉「Be polite, be professional, but have a plan to kill everyone you meet」や、オバマ大統領が求めていた同性愛者に関する「言わない、聞かない方針撤廃」に正面切って反対を表明していたことを、国防長官候補者に名前が挙がった際にご紹介しました。

一方で、無類の読書好きで蔵書が6000冊、孫子、パットン将軍、シェイクスピア、ローマ皇帝で哲学者のマルクス・アウレリウス等の言葉を好んで引用する人物であることも、ここで再確認させて頂きます


現在の国防省リーダーを取り上げる際と全く視点や話題が異なるので、違う世界のことのようですが、これまで取り上げてきたゲーツ、パネッタ、ヘーゲル、カーター国防長官はオバマ政権下の国防長官であり、政権交代を目の当たりにする今回の変化は、こんなモノなのかも知れません。

Mattis14.jpg現在のカーター国防長官やWork副長官が精力的に推進してきた、「第3の相殺戦略」や関連の「最新民間技術の迅速発見活用」や、「Future of Force」等々がどうなるのかとても気になるので、誰か質問してくれないかと思うのですが、今後の国防省の雰囲気から徐々に明らかになるのでしょう

上記記事では、「昨年の春、Mattis氏の支援者が大統領選挙に同氏を立候補させようと動いたが、Mattis氏自身がその動きを封じて話は立ち消えになった」と紹介しており、そんな人望を集めるMattis氏に期待しておきましょう。

トランプ氏がMattis氏と面談
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21

Mattis元海兵隊大将が国防長官有力候補に! [マティス長官]

「Be polite, Be professional, but have a plan to kill everyone you meet」

Mattis.jpg日本時間21日昼12時過ぎ、トランプ氏が「国防長官にどうかと考えていた狂犬・James Mattis退役大将(66才)と昨日話し合ったが、極めて印象深かった。将軍の中の将軍だ」とツイートし、まだ最終決定ではないとしながらも、「He is the real deal:有力候補」だと記者団に語った様です

元軍人が国防長官になるには、原則として退役後7年間経過することが必要ですが、2013年に退役したばかりのMattis氏の場合、議会に特別の許可を得る必要があります。
Mattis4.jpg特別の許可が得られそうかどうかを探るため、アドバルーンを上げて世間の反応を見ているとの見方もあります

Mattis氏は、2010年当時に次期海兵隊司令官の最有力候補と言われていましたが、オバマ大統領が求めていた同性愛者に関する「言わない、聞かない方針撤廃」に正面切って反対を表明していた事や、海兵隊に変化を求めるゲーツ国防長官の好みではなかった事等から選ばれませんでした

そして2010年末に、マクリスタル・アフガン担当司令官が政権批判発言で更迭され、後任に大統領の懇願を受けペトレイアス中央軍司令官が降格人事を受け入れた就任し、実質空席となった中央軍司令官にMattis大将が任命され、2013年までその任を勤めました。

Mattis2.jpgまぁ現役中の2005年には、「it's fun to shoot some people」と発言して物議を醸したりしたようですし、「be polite, be professional, but have a plan to kill everyone you meet」との彼の言葉も、国防長官になれば広く紹介されるでしょう

一方で無類の読書好きで蔵書が6000冊とも言われ、孫子、パットン将軍、シェイクスピア等を好んで引用し、ローマ皇帝で哲学者のマルクス・アウレリウスの言葉を軍内の議論に持ち出すことでも知られていた人物でもあります。

一度も結婚せず、子供もおらず、現役当時は兵士から「修道士のような兵士」とのニックネームで呼ばれた根っからの戦士です。


トランプ氏の国防省政権移行チーム

DOD transition2.jpg18日、選挙結果が出て1週間半後に、初めてトランプ氏の国防省政権移行チームが国防省首脳部とミーティングを行いました。
もちろん、中身については不明で、今後本格的に分野毎、説明や質疑応答が行われるモノと思いますが、とりあえず国防省担当の政権移行チームのメンバーが明らかになっていますのでご紹介しておきます

9名のチームのうち5名が退役軍人で、名前の記載順序に意味があるのかも不明ですが、21日付米空軍協会web記事からメンバーをご紹介します
まんぐーすは全員知りませんので、コメント出来ませんが。視認性を高めるため「3名づつご紹介」していますが、記事では下記の順番で羅列されています

退役空軍少将 :Thomas Carter氏:DonleyとWynne空軍長官の元補佐官
退役空軍少将 :Earl Matthews氏:元サイバー作戦部長
前Boeing社重役:Mira Ricardel氏

退役陸軍大将 :William Hartzog氏
退役陸軍中将 :Keith Kellogg氏
退役陸軍少将 :Bert Mizusawa氏

ヘリテージ財団分析官   :Justin Johnson氏
共和党ウィスコンシン州役員:Michael Duffey氏
コンサルタント(選挙でLatino担当):Sergio de la Pena氏

DOD transition.jpgワシントンDCの主要シンクタンクからは、主要なメンバーが全て選挙期間中に「反トランプ戦線」を張ったので、ヘリテージの1名だけに止まっています。

その反動で元軍人が多いのかも知れませんが、元軍人は陸軍と空軍だけから出ています

18日付Defense-News記事は、もう少し各メンバーの経歴等について解説しています。ご興味のある方はどうぞ
http://www.defensenews.com/articles/defense-industry-well-represented-on-trump-transition-team

トランプ当選をマキアベリと三浦瑠麗氏の視点で
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-10-1

マティス長官 ブログトップ
メッセージを送る