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ジブチで米空軍操縦者が中国レーザーで目を [安全保障全般]

外交ルートで正式に中国に抗議申し入れ

Djibouti.jpg3日、米国防省の報道官が記者会見で、アフリカの角ジブチに拠点を構える米軍C-130輸送機(特殊作戦機かも)の操縦者が、最近付近の中国軍拠点から「軍事用途レベルのレーザー光線」を照射される事案が連続発生し、目に軽度の障害を受ける事態も起こっていることから、正式に外交ルートで抗議したと明らかにしました

ジブチの周辺地域には、米軍と中国軍がほぼ隣り合わせで拠点を構え、中国はアフリカ大陸唯一の軍事拠点として、2016年3月から、公式にはアデン湾での海賊対処や艦艇への物資補給を目的として拠点を10年契約でリースしてると発表しています。

米国にとってジブチ「Camp Lemonnier」は、約6千名が活動中といわれるアフリカ大陸唯一の拠点(米アフリカ軍所属)で、イエメン支援の特殊部隊も拠点にしているようです。
フランスと日本も、海賊対処の基地として使用しています

3日付Defense-News記事によれば
●3日、Dana White報道官は外交ルートを通じて「demarche」と呼ばれる申し入れを中国政府に行い、事案に対する調査を要求したと明らかにした
●同報道官は「(レーザー照射は)米軍搭乗員にとって真に脅威である」、「重大な事態であり、だから我々は重く対処している」と語った

Djibouti2.jpg●別の報道官は、「軍用レベル:military grade」のレーザー照射を受けたC-130操縦者は回復に長期間を要しないと説明したが、最近数週間の間に発生した複数の事案の被害の一つだと語った
●正確に何件事案が発生しているのかには言及しなかったが、2~10件の事案が発生していると説明した。そして事案の頻度が増しつつあり、操縦者2名が同時に被害を受ける危険な事態が発生したことから公式な抗議を行ったと報道官は説明した

●記者団からのレーザー照射の目的を問う質問に対して報道官は、「その質問は記者の皆さんから中国側に行ってほしい危険な行為であり、我々は重大な事案だと考えているから公式な抗議を行ったのだ」と訴えた
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4日、中国外務省はすぐさま「中国は何もやっていない」「関係ない」と報道官が反論したようです。

「軍用レベル:military grade」の程度が不明ですが、最近では相当の出力のレーザー発射機が市販されており、日本でも民航機や自衛隊機への妨害事案が報じられています

あまりに単純なので、中国側の組織的なものなのか「?」な気がします。アフリカに派遣されえ暇な中国兵士が、勝手に持ち込んだレーザー発射器具で「いたずら」しているのでは・・・とも思います

まぁ・・・中国ですから、何を考えているかよくわかりませんが・・・

レーザー兵器関連
「米海軍が先行か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24
「無人機に弾道ミサイル追尾レーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17-1
「私は楽観主義だ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24

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映像:エイ型の無人移動機雷トルコ製 [ちょっとお得な話]

3か月後に市場投入とか・・・
海底でセンサーとして機能しつつ待機し、敵艦艇を発見したら移動して船底に張り付き爆発!

Turkey sea.jpg16日付Defense-Newsが、トルコ企業が開発したエイのような形状でエイのように移動可能な無人機雷(mobile naval mine)「Wattozz」のプロモーション映像を紹介しています。

トルコの無人機企業「Albayrak Savunma」と、黒海近くに所在する「Karadeniz Technical University」が、約2年間をかけて開発した無人移動式機雷で、同企業の会長であるMustafa Adnan Albayrak氏は、トルコ国産で初の水中無人機となる同兵器を、3か月以内に市場投入すると語っているようです。

エイの目の部分に2つのカメラを搭載し、3つのエンジン(モーター?)を動力に、最大速度5.5ノットで最大12時間移動可能だそうです。
またエイ型の機体(船体)はチタニウムとアルミで出来ているそうですが、表面の塗装や形状などからステルス性を持ち、敵に発見されにくいそうです



このエイ型無人機雷は、海底で待ち伏せの間はセンサーで情報収集にも活用でき、敵艦艇(映像では空母)を探知すると(指令により?)動き出し、船底に張り付いて爆発するイメージの運用構想です。

記事では「It can carry explosives and is controlled by encrypted acoustic sound waves」となっており、爆発のタイミングを「暗号化された音波」で遠隔で行うのか、操縦も遠隔で行うのか細部が不明ですが、映像通りの動きが可能なら、恐ろしい兵器になりそうです
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Tuekey sea2.jpg失礼ながら、トルコの企業が地元大学と組んで2年間で開発できるなら、米国や中国などがすでに手を出しているような気もしますが、本当に映像のような製品が出来上がっているのか・・・気になるところです。

本物は、電池やモーターや爆発物を搭載すると考えると、もう少し「太っちょ」なもののような気がします。ネット上では実物の写真が見当たりません・・・楽しみにいたしましょう

映像で5つの視点から学ぶ
「A-10攻撃機を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-10-1
「米空軍パイロット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-05-1
「カモフラージュ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05

「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

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マティス長官:ロシア製武器購入を許してやって [マティス長官]

Mattis CAA.png26日、マティス国防長官は上院軍事委員会の公聴会でロシア製武器を購入した米国の同盟国等に制裁を課す法律CAATSAの施行に例外を認めるよう訴えました。

具体的には、ロシア製で「F-35キラー」との異名を持つ高性能地対空ミサイルS-400を、トルコとインドが輸入しようとしていることに対し、制裁を控えるよう要望しているようです

このCAATSA(Countering America's Adversaries Through Sanctions Act )は、ウクライナの反体制分離派を支援し、シリア政権に加担するロシアに対する制裁措置として議会が提案したもので、トランプ大統領も効果を疑問視して署名を渋っていましたが、昨年8月サインしているようです

インドはともかく、NATOに防空を実質依存しながら、恩を仇で返す様にロシア製S-400購入に突き進むトルコには制裁がふさわしいのでは・・・と人間の未熟なまんぐーすは思うのですが、マティス長官は「そんな短気になってはならぬ」と仰せの様です

27日付Military.com記事によれば
S-400-2.jpg●マティス長官は上院軍事委員会で、長期的な米国の国益を考えて判断できるように、CAATSA法に「国家安全保障の視点からの例外規定」を設けるよう訴えました
●そして、世界の中にはロシア製兵器から西側兵器に切り替えようと取り組んでいる国があるが、そのような国も当面の間は現有のロシア製兵器の維持も行う必要があり、ロシア製品を必要としてるのだ・・・と説明した

●「インドやベトナム、その他の国に対し、厳格にCAATSA法を適用することは、長期的に見て米国自身を罰するようなものだ」と国防長官は訴えた
●そして同長官はインドネシアを例に挙げ、「インドネシアは、航空機やその他のシステムも米国製に切り替えようとしているが、旧式の(ロシア製)兵器を維持するため、なにがしら輸入する必要があるのだ」と説明した

S-400.jpg●4月上旬、プーチン大統領がトルコを訪問し、総額約3300億円のS-400売却交渉を加速させた。NATO諸国はNATO防空システムとの連接が認められないS-400購入に反対し続けている。
●また中国がS-400の購入を決定したことを受けたインドも、総額約5500億円のS-400購入交渉が最終段階にある。
●もちろんマティス長官も、ロシアによるS-400の売り込みを「多くの懸念を生じさせる」と警戒しているが。
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マティス長官の証言は26日ですが、同じ上院軍事委員会で、次期太平洋軍司令官であるPhil Davidson海軍大将も24日に同様の発言をしています。

mattis senate.jpg国家安全保障の視点からの例外規定:national security exceptions」を誰が判断するのかも気になりますが、ボルトン・ポンペイオ体制で、マティス長官のご意向がどこまで反映されるのかも今後気になるところです

シリア攻撃に関しては、マティス長官の慎重姿勢が大統領に理解され、攻撃対象がかなり絞り込まれた様ですが・・

トルコの防空ミサイル購入問題
「連接しないとの言い訳?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30
「トルコ大統領が言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
「ロシア製S-400購入の動き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-23 

「SAM選定で露に最接近」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-12
「中国製決定を破棄」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-16
「トルコ大統領訪中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-30-2
「NATOと連接しない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-20

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やはり比大統領は日本をリスペクトか? [ふと考えること]

やっぱりフィリピン大統領は日本をリスペクトか?
出身地ダバオ市での慰安婦像発言に注目
日本の野党議員も見習ってほしい!

各種報道によれば
慰安婦像フィリ.jpg4月27日夜フィリピンの華人団体などが首都マニラに昨年12月に設置した、日本軍占領下(1942~45年)の慰安婦を象徴するという女性像が台座ごと撤去されたことが分かった。

29日、ドゥテルテ比大統領は、地元ダバオで「(設置は)政府の政策ではない」と、撤去に理解を示した。
一方で「私有地への設置は構わない。我々はそれに敬意を払う。表現の自由は大事だ」と語った。

この慰安婦を象徴する像に対しては、マニラの日本大使館がフィリピン政府に、女性像が唐突に設置された経緯などを明らかにするよう要求。1月にマニラを訪れた野田聖子総務相がドゥテルテ大統領に「遺憾」を表明し、河井克行衆院議員が同大統領に撤去を求めていた。

日本政府関係者によると、ドゥテルテ政権は「4月中の問題解決」を約束。撤去作業はマニラ市と公共事業道路省が実施し、女性像の再設置や移転は行われないとの連絡が撤去後、この関係者に入ったという。

Duterte.jpgマニラの日本大使館は、フィリピン政府から27日、女性像を撤去する事前連絡があったとしている。目撃者によると、同日夜にマニラ市職員と名乗る作業員が「下を通る水道管の修理だ」とし、ショベルカーで像を撤去。台座や記念碑板も一緒に持ち去った。

女性像が建てられていた現場は28日、穴があき、幅約2メートル、奥行き約10メートルの範囲が、フェンスやビニールシートで覆われていた。

こんな出来事を受け、ドゥテルテ大統領のルーツに迫る約1年半前の記事を振り返ります。

//////////////////2016年11月7日の記事////////////////////////
ドゥテルテは最初の特攻隊に敬意を表したのか
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-06

duterte-J.jpgドゥテルテとは今話題のフィリピン大統領で、米国に対する過激な発言や、中国の習近平と「ガムをかみながら握手」しつつ多額の援助を引き出した興味が尽きない指導者です。
一方で、日本に対する感情は極めて良好で、2013年には米国旅行を希望する家族を押し切り、家族旅行で日本を訪れて長野でのスキーや東京観光を楽しんだ人物でもあります

また、フィリピンでも最悪の犯罪発生率だったダバオの副市長と市長勤める中で、「東南アジアで最も平和な都市」を標榜するまでに治安を改善させた功績が国民に支持され大統領になった人物ですが、そのダバオ市長時代に私財を投じ太平洋戦争時に米国と戦い、フィリピンが米国から独立する基礎を作ってくれた日本人の墓地に記念碑を建ててくれた人物でもあります

duterte-J4.jpgダバオ市と日本人の関係は古く、戦前、貧しかった日本人が約2万人も職を求めてダバオに渡り、紙幣の原料でもあるマニラ麻を栽培して生活しました。この日本人の活動はダバオに産業を興し、ドゥテルテ大統領は日本人がダバオの発展に貢献してくれたと今回の来日で安倍首相に感謝しています。

その他、戦後日本が、フィリピン政府とミンダナオ反政府ゲリラとの橋渡し役を務めてくれたことも評価しているそうです。

更にドゥテルテ大統領は、2013年3月に発生した東日本大震災に際しダバオ市長として海外のどこの自治体よりも早く「震災で、住む家を失ってしまった方は、ダバオで何人でも引き受けます。避難所としてではなく、楽園となるよう市を挙げて歓迎します。ダバオ市で役に立つことがあれば何でもします」と表明してくれていたことが、今回の訪日にあわせて話題になりました

邪推:なぜ10月25日に来日したか?
duterte-J2.jpgドゥテルテ大統領は10月18日~21日に訪中し、20日には習近平首席とスーツ姿で会談したが、その後の合意文書調印式ではガムを噛みながら、しかも途中から居眠りする様子が放映されるなどの態度をしめした
中国主席は、積極的な投資を約束すると共に、欧米が人権侵害とみる麻薬撲滅対策に理解を示すなど、大盤振る舞いの姿勢で「雪解け」を演出したが、南シナ海問題で特に進展はなかった模様

●その後フィリピン大統領は一端帰国し、改めて25日から訪日を開始。到着後の夕食会は岸田外相がホストを勤め、「仕事の具体的話はしていない」とのコメントを残しているが、大いに盛り上がった様子が外交筋から伝えられている
ではなぜ直接中国から日本を訪問せず、一端帰国して25日から訪日したのか。ここでは多くのフィリピン人の心に今も残り、ドゥテルテ大統領が資材を投じて慰霊碑を建立してくれた日本兵の作戦に関係しているのでは・・・との仮設を立てて考えます

Sikisima.jpg1944年(昭和19年)10月25日、日本軍が最初の「特攻隊」を編制して出撃させたのがフィリピンであり、その「敷島隊」5名はフィリピン各地で名前が今も知られ、慰霊行事が今でも行われています
ドゥテルテ氏はダバオに私財で慰霊碑を建立した当初から、毎年娘を必ず連れて慰霊行事に参加していたようです。そして今回の訪日で、米国の植民地から解放してくれ、地元経済の基礎を作ってくれた日本軍と日本人に対する礼を天皇陛下に直接述べるため、10月25日を選んだののではないかと「邪推」しています

岸田外相との夕食会でも、安倍首相との首脳会談でも、ドゥテルテ大統領は祖国フィリピンを代表し、歴史的観点に立って日本への尊敬と感謝の思いを伝え、今後の関係を構築したいと述べたのではないかと推察しています
duterte-J3.jpg●日本政府が今の時代に、特攻隊の精神を讃える外国首脳の話をオープンに出来るはずはありませんが、一方で米国に対するものとは全く別次元の感情を日本に持つフィリピン指導者と、楽しい食事や話が日本首脳は出来たであろうと想像します

●中国への対処を考える上で、邪推したフィリピン大統領の日本への感情と米国への反発が、単純にプラスになるとは思いませんし、東京裁判史観に反する「特攻隊」の話題化が対中国の米国同盟にプラスであるはずもないでしょう
●それでも、東京裁判史観で縛られた現代日本人の日本軍への偏った視線が、アジアに広く残る日本軍への極めて高い評価に向く切っ掛けになればと思います

最近のフィリピン関連記事
「露とアジアの関係を2点から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-23
「東南アジア3か国が共同警戒へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-18
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「比大統領南シナ海共同を拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15-1

「比空軍と米空軍が3日間会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03
「EA-18G電子戦攻撃機が展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-18
「国防長官が交代派遣発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16

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期待外れ?トランプの無人機輸出緩和 [安全保障全般]

FMSでなく、企業による直接交渉を許可する方向も
MTCRの変更には当面踏み込まない模様

Navarro.jpg19日、ホワイトハウスの貿易代表Peter Navarro氏と国務省担当官が米国製武器の輸出を容易にすべく新たな方針を打ち出し、今後60日間で産業界の意見を聴取すると明らかにしました。

「economic security is national security」とのスローガンのもと、これまで米国製を使用してきた中東などの国が、安価な製品を売り出す中国に流れないようにとの狙いを込、「より簡単に米国製兵器等を入手できるように」規制を緩和するようです

細部がまだ明らかではありませんが、米国航空宇宙工業会の副会長は「これは大きな出来事だ」と感想を述べ、「政権を信用し、諸外国との関係強化を重要課題にしている国防長官を信じよう」と語っており、歓迎ムードです

MQ-9 5.jpg一方、感心が高かった無人機関連では、MTCRの「category-1」に含まれ輸出が厳しく規制されている「搭載能力500kg以上かつ射程300km以上の完成した無人航空機システム」から、「速度が時速650㎞以下」の無人機システムを、規制が緩い「category-2」に落とす方向とのうわさも流れて言いましたが、その実現はならず、期待外れな感が否めません

なおMTCRは米国をはじめとする西側主要国による、「ミサイル技術管理レジーム:Missile Technology Control Regime」です。末尾にご紹介する外務省の解説をご覧ください。

それでも、この無人機分野でも2つの変更点が、ホワイトハウスと国務省の担当官から発表されたようですので、ご紹介しておきます

19日付Defense-News記事によれば
Kaidanow.jpg●19日の発表で国務省の政軍関係担当次官補代理のTina Kaidanow女史は、無人機輸出に2つの変更を行うと説明し、その一つは、企業が2国間の政府経由で売買を交渉するFMSではなく、「Direct Commercial Sales process」との企業による直接交渉を可能にする方針転換である
2つ目は、MTCRの「category-1」に含まれ輸出が厳しい「搭載能力500kg以上かつ射程300km以上の無人機」でも、武器を搭載していないければ、レーザー照準器「laser-designator」搭載機への制限をなくすことである。

●同次官補代理は、「米国軍需産業が、他の競争国と輸出を争い、同様の製品を我が同盟国等に売り込む際、より少ない障壁と手続き上の混乱で行えるようにすることが目的だ」と説明した
●一方で同次官補代理は、MTCRが引きつづき検討の対象であるとの考えを示し、「我々はMTCRがダイナミックに変化する質を保つように注視している」と語った

●また、武器輸出緩和に伴い、輸出先での人権侵害を懸念するNPO等に対しては、「何も変わりはない。今後も輸出相手国との連携を密にし、輸出装備のモニターを継続し、国際法等に沿って民間人への被害を防止する」と説明した
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MQ-9 3.jpg2013年から17年の間の統計で、世界の武器輸出のトップは米国で、世界の34%で98か国に輸出しています。2位がロシアの22%で47か国に輸出、中国は5位で5.7%の48か国となってるようです。

秋の中間選挙に向け、様々な形でトランプ式の輸出促進策が打ち出されるのでしょうが、商業製品だけでなく、武器取引にも仁義なき戦いが始まるのでしょうか・・・

外務省によるMTCR解説
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/mtcr/mtcr.html

関連の記事
「4月にも武器輸出新政策か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-18-1
「無人機輸出規制の見直し開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-04

中国と無人機
「中国がサウジで無人攻撃機の製造修理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29
「中国が高性能無人機輸出規制?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03
「輸出用ステルス機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-27

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米空軍が1千億円で超超音速兵器開発 [米空軍]

米国防省のこの兵器への危機感が急速上昇中
 
Davidson3.jpg17日、ハリス太平洋軍司令官の後任者に推薦された米海軍艦隊司令官Philip Davidson海軍大将が承認を受けるため上院軍事委員会で質疑に臨みました

まず中国の南シナ海での埋め立て島での軍事増強を、戦闘機や弾薬庫を始めとする「kineticとnon-kinetic」の両面での兵器増強を図っていると説明し、更に対処手段がないといわれる超超音速兵器の開発に中国が特に力を入れていると訴えました。

アジア経験が少ない同大将が「China is focusing heavily on developing」と表現して警戒する超超音速兵器(hypersonics)について、18日、米空軍がロッキードマーチンと具体的な約1000億円の開発契約を結んで対抗する姿勢を示しています

18日付Defense-News記事によれば
Hypersonic22.jpg●18日に米空軍は、超超音速兵器の設計とプロトタイプ開発企業をLockheed Martin社に決定し、航空機搭載型の通常兵器超超音速兵器の設計・開発・製造・システム統合・試験・兵站計画・航空機への搭載を約1000億円かけて進めると発表した
●公式には「Hypersonic Conventional Strike Weapon」開発と呼ばれ、米空軍はこれとは別の超超音速兵器プロトタイプ開発として「Air Launched Rapid Response Weapon」2発の試験を約300億円で来年度予算に計上している

これら2つの計画とは別に、米空軍はDARPAと組んで2つの超超音速技術開発に取り組んでおり、一つは2022年頃のプロトタイプ完成を目指す「Tactical Boost Glide program」、もう一つは「HAWC:Hypersonic Air-breathing Weapon Concept」と呼ばれるものである
●超超音速兵器は音速の5倍以上で飛翔することから、現存する防空システムでは対処不可能で、遠距離からの攻撃を可能にするものである

●今回空軍が発表したロッキードとの約1000億円計画は、今後細分化して段階的に具体的契約が行われる予定で、最初の部分の契約が数週間後に締結される予定である

Hypersonic4.jpg●この米空軍の発表は、開発担当国防次官Michael Griffin氏が中国の超超音速兵器開発に強い懸念を示した17日の議会証言とタイミングを合わせた形となっている。
●同次官は議会で、「中国は数千㎞の射程を持つ超超音速兵器の開発で相当の成熟度を見せており、現在の米国の防御システムでは対応できない」、「米国は各部署が連携をとって本分野での投資に注力すべきである」と訴えた
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モリカケ事案や次官セクハラで機能不全の日本の政治を横目に、NKだけでなく中国がらみでも新たな軍事脅威が急速に注目を集めています

何度も言いますが、日本は米国よりも中国の近くにあります。米国が真剣に考えているということは、日本はもっと真剣に考える必要があるということです。

関連の記事
「戦略担当次官補にMD推進派を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-1
「BMDRはMDRに変更し春発表予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24-1

超超音速兵器の動向
「同兵器は防御不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-21-1
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「中国が超超音速兵器で優位」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-1
「超超音速兵器の脅威が大きな話題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-19
「中国が優位なのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-14
「ロシアも取り組み表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-11

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同盟国への宇宙戦訓練を拡大へ [サイバーと宇宙]

「パイロット養成訓練のように宇宙要員訓練を支援する」
日本の名も上げて拡大対象国に言及

wilson7.jpg18日、Wilson空軍長官がコロラドスプリングスで開催された第34回の「Space Symposium」で基調講演を行い、同盟国等の要員に対する宇宙関連の訓練を拡大すると発表しました。

同長官は、米空軍が長年、同盟国や友好国の操縦者や搭乗員養成訓練を支援してきたように、宇宙に関する訓練を同盟国等にも拡大すると表現し具体的には来年から受け入れ国と受け入れコースを拡大すると述べました

18日付米空軍協会web記事によれば
●同長官は、「長年積み重ねてきた協力関係を基礎とし、同盟国等との宇宙における関係を深化したい」と表現した
●具体的に長官は、コロラド州にあるPeterson空軍基地に所在する「National Security Space Institute」に2つのコースを新たに増設すると説明した

Space Fence1.jpg●増設するコースの一つは、同盟国等の要員が宇宙での衝突防止、周回軌道の離脱、大気圏再突入などを学ぶことを通じ、宇宙状況把握(space situational awareness)についての見識を深めるコースである
●もう一つは、より上級のコースとして、国家安全保障の視点から宇宙政策を考える課程で、現在は豪州、カナダと英国のみに開放しているコースである。今回の拡大により、本コースにNZ、フランス、ドイツ、日本と「possibly others」からの参加者を募ることになる

●今回の宇宙教育訓練の同盟国への拡大理由について同長官は、「我々は過去数十年と比較して、より競争が激しく危険な国際環境の中にいる」と表現して、ロシアや中国による米国宇宙アセット無効化の努力に警戒してのことだと語った

調達改革と宇宙ミサイルシステムセンター
●長官は調達担当次官補直属の組織を設け、調達ルールを見直し。調達スピードを上げる業務を担当させると発表した
●また、宇宙ミサイルシステムセンターの組織見直しを同センター長のJ.T. Thompson中将に命じたとも発表し、縦割りの硬直的な業務要領を変えると説明した
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F2 POST.jpg米空軍の訓練コースですから、日本からは航空自衛隊員が参加するのでしょうが、どこから要員を選抜するのでしょうか?

日本のF-2戦闘機の後継に、F-35以上の性能を持つ、大型ステルス機を米国と共同開発するなどという理解不能な報道(21日読売朝刊一面)からすると、空自はパイロット数を削減したくないようですから、その他の分野から捻出するのでしょう・・・

ステルス機でも、小型無人機を搭載しても、地上にいる間は脆弱で、なおかつ脆弱で複雑な支援システムに依存する戦闘機が、どうしてそんなに重要なんでしょうか???

宇宙アセットへの脅威分析
「別のレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-15
「CSISレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

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秋には米空軍戦闘機ロードマップを [米空軍]

爆撃機ロードマップのように議会説明を
次期制空機PCAの要求性能も含む計画に

HOLMES4.JPG19日付米空軍協会web記事が米空軍戦闘コマンド司令官Mike Holmes空軍大将 へのインタビュー記事を掲載し、同コマンドが検討している戦闘機体系の将来計画「Fighter Roadmap」が取りまとめの最終段階にあり、秋には国防省の了解を得て2020年度予算案に反映できるよう米議会に説明を開始したいとの司令官の考えを紹介しています

21日付読売新聞の朝刊に、航空自衛隊のF-2戦闘機後継機が、F-35以上の搭載能力等を持つ大型の機体で、日米共同開発がオプションとされているとの記事が1面トップで掲載されたタイミングであり、いろいろと想像をたくましくしたくなるインタビューですのでご紹介します

想定しうる将来では、第4世代と第5世代機が共存すると想定し、将来的には70個戦闘機飛行隊が必要とぶち上げつつ、従来からご紹介してきたように、次世代制空機PCAはあくまで「family of systemsの一部」で、第4世代機と第5世代機の情報共有の統合レベルでの広がりの重要性を述べ・・・といった内容です

Mike Holmes戦闘コマンド司令官はインタビューで
PCA 20304.jpg●戦闘機ロードマップと一般的には呼ばれる戦闘機将来体形の計画を、「20POM:Program Objective Memoranda」との形でまとめる最終段階にあり、秋には国防省指導層に提出し、了解を得て議会に説明したい
●この流れは、GSCのRand司令官が爆撃機ロードマップをまとめて2月に公開し、議会に説明した流れと同様で、戦闘機体系の整備に2020年度予算案から取り掛かれるように説明していきたい

●米空軍司令部での分析から、今の空軍任務を継続し、将来も航空優勢が軍事作戦の前提として必須だとの前提で、55個から70個戦闘機飛行隊が必要だと考えている。
●厳しい予算の現状から、また核兵器や他老朽装備の近代化優先の現状から、当面は55個の作戦可能体制にある飛行隊でやりくりする必要があるが、将来の予算回復を待って70個体制を目指す

●戦闘機ロードマップでは、70個飛行隊の根拠となる「the logic and the math」を示すが、議会の理解を得て2020年度予算案から具体化したいと考えている
昨年から本格検討を始めている次世代制空機PCAの要求性能分析も、今年中にはまとめる予定だ。この要求性能分析で、次世代制空機が航空優勢に貢献するオプションを提示したいと思う
●PCAはあくまで「family of systems」の一部で、将来の任務遂行の多様なオプションの一つであるが、提言をまとめてその必要性を説明していきたい

6-GN2.jpg●第4と第5世代機が共存する時代の戦闘機ロードマップでは、世代間の情報共有が極めて重要であり、今後1年間程度をかけ他軍種と方向性を共有していきたい。すべての統合戦力が意思疎通と情報共有を円滑に可能なことが重要
●ただし、米海軍も海兵隊も陸軍もそれぞれに情報共有のため投資を行っているので、空軍戦闘コマンド司令官だけで決定できるわけではない

●仮設敵機部隊(アグレッサー)については民間委託に着手しているが、高度な敵を模擬することを民間業者に委託することは費用対効果の点からも無理がある。
●そこで米空軍は2個のF-16飛行隊とT-38飛行隊を空軍のアグレッサー部隊として維持することにしている。ただし、退役したF-15を民間業者に活用させる案には疑問がある。維持費が高価となり引退した機体を再活用して効率的な運用が可能だとは考えにくい
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F2 POST2.jpg読売の朝刊が描いたF-2後継機と日米共同開発の噂と、米空軍の次世代制空機PCAの検討のタイミングとを考えあわせ米側が米空軍PCA開発経費を日本にも負担させようとしている・・・と邪推しても良いでしょうか?

ぷんぷん臭います航空自衛隊が昨年2017年に決定する予定だったF-2後継機に関し、最終段階で結論先送り決定がなされ、今頃になってF-35以上の性能の戦闘機を追及・・・とのストーリーから、いやな予感がしてきます

米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

既に発表された爆撃機計画
「Bomber Vector」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-17-2

独と仏で共同開発へ
「仏独中心に次世代戦闘機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2

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弾頭76000ポンド以上で化学兵器飛散を防止 [米空軍]

3棟からなる研究施設にトマホーク57発とJASSM19発
それぞれに1000ポンド以上の弾頭を搭載し・・・
普通は1目標に2000ポンド2発だが・・・

その前に、
19日、米中央軍報道官は使用されたのはJASSM-ERではなく初期型の「JASSM」であり、作戦に不参加とされたF-22も、多国籍軍地用部隊への「仕返し」に備えてシリア上空で待機していたと従来の発表を訂正
LavrovRU.jpg
また20日、ロシアのラブロフ外相はロシアのTV番組で、「今回のシリア攻撃前に、ロシアは米国に地理的な地域も含む「レッドライン」を伝えていた。結果を見ると、米国はそのレッドラインを越えなかった」と、今回のシリア攻撃を荒立てない姿勢を

・・・ということで本日は、4月14日に米英仏軍が行ったシリア攻撃を「戦術レベル」で振り返るべく、攻撃目標となった3か所のうち、弾薬の7割以上が投入され、ダンフォード議長が「シリアは長年蓄積した研究開発データを喪失し、専用機器や高価な化学兵器の材料となる物質を失った。シリアによる化学生物兵器の研究開発使用能力を長期間にわたり低下させる」と表現した研究施設への攻撃を振りかえります

Syria Chemical.jpg冒頭で紹介したように、当該研究施設には76000ポンド以上の弾頭が投入されました。通常は1個目標に2000ポンド2発で十分なので、3棟の研究機関には2000ポンド弾6発(12000ポンド)で普通なのですが、少なく見積もっても6倍以上の爆発物が投入されています

そしてこの攻撃に対するロシアからの難癖、「本当に化学兵器が存在していて、それを攻撃したなら、爆発で周囲に飛散して周囲の人にも被害があったはずだ。現場で化学兵器が検知されていないということは、化学兵器は存在しなかったのだ」への米空軍幹部の反論をご紹介します

16日米空軍戦闘コマンド司令官は
私は今回の作戦計画に関与していないから細部を語る資格はないが、ロシアが主張するような周辺への化学兵器の飛散を「局限:mitigate」するような攻撃計画で実行されたはずだ
Syria Chemi2.jpg●空軍人としての常識的な知識から語らせてもらえば(in generic terms)、化学兵器施設への攻撃は徹底的な目標分析を必要とし、更に風や気象条件や他の諸要因を含めた検討を基に計画される

●そして適切な兵器とその数量が慎重に選定され、化学兵器の周辺への飛散を局限する攻撃方向や角度が検討される
当該研究機関に投入された弾薬量に注目すべきだ。その量が周辺への飛散を局限するため、焼き尽くすために計算されたものであろう
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Holmes 6th Gen.jpg前後の写真をご覧いただいてわかるように、周囲には一般の建物が立ち並んでいますが、目標の敷地内だけが完全に破壊されています。
18日時点で、国防省報道官は民間人への被害はゼロだったと発表していますので、76発は任務を果たしたと考えられます

どの窓、どの入り口、どの方向からどのような角度でトマホークやJASSMを投入するのかも綿密に検討されたのでしょう。JASSMの射程を500㎞として、EA-6Bの電子戦支援を受け、B-1B爆撃機は落ち着いて任務を遂行したのでしょう

JASSM関連記事
「日本も導入へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09
「ポーランドに70発輸出承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-30
「B-52をJASSM搭載に改良」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-13
「JASSM-ERを本格生産へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-17-1
「空中発射巡航ミサイルの後継」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-12-1
「JASSM-ER最終試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-10-1

LRASM関連の記事
「LRASM開発状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-17-1
「米軍は対艦ミサイル開発に力点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-18
「ASB検討室の重視10項」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-04
「LRASMの試験開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-23
「新対艦ミサイルLRASM」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19

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もう一つ宇宙脅威のレポートが [サイバーと宇宙]

CSISレポートより少し詳しく報道されています

Space foundas.jpg11日、米シンクタンクの一つ Secure World Foundationが公開情報を基にまとめた宇宙アセットへの脅威に関するレポート「Global Counterspace Capabilities: An Open Source Assessment」を発表し、先日ご紹介した12日発表のCSISレポートと出来栄えを競っています

同じく公開情報を整理したCSISレポートと結論的には似たところがありますが、元米空軍幹部であるBrian Weeden氏らによってまとめられたレポートは、報道させるため事前にDefense-Newsへ提供した作戦が功を奏し、わかりやすく報道されています。

同Foundationレポートを紹介するDefense-News記事の印象は、米国は宇宙活動能力で中露よりも相当進んでいるが、最近の主流はジャミングやサイバー攻撃やエネルギー兵器など「non-kinetic」な方向に移りつつあり、これを抑止するのは困難だから、米国は残念ながらこれら宇宙戦軍備競争に挑むしかない・・・といった感じです

CSISレポート重なる部分もありますが、米国の能力についても触れており、より分かりやすいので追加で取り上げます

11日付C4isnet記事によれば
Secure World F.jpg●2007年に中国が行った老朽気象衛星をミサイルで破壊した実験は、デブリまき散らしで世界から非難を浴びたが、2018年の現在では、電子戦による機器麻痺、レーザーによる敵センサー機能低下、地上施設へのサイバー攻撃などの形の攻撃の可能性がより高いと考える
物理的に宇宙アセットを破壊するのではなく、「non-kinetic」に装置を無効化する手法は、安価であり、だれが攻撃したのかを探知するのが困難な手法だからである

●冷戦後以降で最も活発に対宇宙アセット兵器開発や試験が行われている状況は悪いニュースだが、少なくとも現時点では、「non-kinetic」タイプの使用に限られている。
●以下では国別に現状を紹介する

---中国
・2007年の衛生破壊実験で非難を浴びて以降も、2度目の破壊実験は行っていないが、対衛星兵器開発の鈍化は見られない
・中国は低高度軌道(LEO)衛星に対する攻撃能力は成熟しているとみられ、対衛星ミサイルの移動式発射機も数年後には運用開始されるだろう。
・一方で、中高度や静止軌道衛星に対する兵器は、まだ試験的段階にあるとみられる。

Secure World F2.jpg---ロシア
冷戦時代の技術の再構築・復活に取り組んでいるが、米国衛星の重大な脅威になるような規模や高度に影響を及ぼす十分な対衛星兵器能力は持っていないだろう。
・また開発中の兵器も、低高度軌道衛星以外の宇宙アセットを狙ったものには見えない
・しかしロシアは、ジャミングや電子戦能力に多くの投資を行っており、広範囲の地上局をカバーする通信衛星への妨害を行える能力を持つだろう

---米国
・高度な技術を持ち、低高度から静止衛星軌道までの敵システムに移動して接近ができる技術があり、対衛星兵器に転用できる技術である。またミッドコースMDシステムは、低高度軌道衛星に対しても使用可能である
・更にロシアのように、GPSなどの航法システムへの妨害を局地的に行う能力を備えている

---イランは、限定的な市販のGPS妨害能力を保有している
---北朝鮮は、限定的なGPS妨害能力を有している
---インドはその気になれば対衛星兵器保有に迅速に進むことが可能

●著者一人であるWeeden氏は、「技術拡散が進んでいる中、米国は技術の拡散防止や技術管理を考えるよりも、米国も積極的に宇宙兵器に投資した方がよいとの主張を後押しする結果である。ほかのみんながやっている。我々もやるべきだ・・・との論である」と語った

Space Fence1.jpg米国は本分野での軍拡競争を避けるため、慎重な姿勢をとってきたが、そんな配慮には関係なく、他国は2000年代に入って投資を増強している
そんな分野の一つがRPO(ランデブーと接近:Rendezvous and Proximity Operations)で、ロシアと中国が共に投資を行っている。これが情報収集用ではなく、破壊を目的としているとの証拠はないが。
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Secure World Foundationのレポート現物へは
https://swfound.org/counterspace/

先日ご紹介したCSISレポート記事と合わせてご覧ください
「報告書Space Threat Assessment 2018」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02 

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