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継続中の戦いの犠牲者の名を海兵隊記念碑に [Joint・統合参謀本部]

iwojima.jpg21日、米海兵隊のRobert Neller司令官が、アーリントン墓地の近くに設置されている海兵隊戦争記念碑(通称Iwo Jima Memorial)の補修・改修事業が実施されるのに合わせ、これまでの慣例に関わらず、まだ終了していないアフガニスタンとイラクでの戦いの犠牲者の名を記念碑の基礎部分に刻銘すると明らかにしました。

太平洋戦争の最大の激戦の一つである硫黄島の戦いの一場面を描いた高さ10m以上のこの記念碑は、6名の米軍兵士が硫黄島の象徴である摺鉢山頂上に星条旗を建てようとする姿を描いたもので、同司令官が「任務遂行のため、チームとして献身する姿を象徴するものだ」と表現する、誰もが目にしたことがあるシンボリックなブロンズ像です

Iwo Jima3.jpg今回の補修・改修事業は、慈善事業家のDavid M. Rubenstein氏からの約6億円の寄付で行われ、風雪にさらされたブロンズ像の補修と共に、記念碑周辺の庭や通路の整備、記念碑解説表示の設置、照明設備の改善などが、2018年秋までの予定で行われます

終了した戦争の犠牲者名を基礎部分に刻銘する慣例に関わらず、アフガニスタンとイラクでの犠牲者名を記載する提案を誰が行い、だれに決定権限があるのか、この記念碑を誰が管理しているのか等の細部は不明ですが、司令官やRubenstein氏の話からは、自然とそんな機運が生まれたようです

23日付Military.com記事によれば
●まだアフガニスタンとイラクでの戦いは終了していないが、内務省と国立公園協会は従来の慣例に拘らず、「Iwo Jima Memorial」との通称で知られるこの記念碑に、新たな刻銘と改修整備を行うことにし
●他の記録された刻銘には、該当する戦いの開始年と終了年が記載されているが、アフガンとイラクでの戦いについては、「Afghanistan 2001-」と「Iraq 2003-」とのみ記載され、終了年は記載されない

Iwo Jima.jpg●記者団を前に短節な式典後、2つの戦いの犠牲者名を刻銘することに同意したNeller司令官は、「いつの日か戦いの終了年が記載されることを祈る」と述べ、いつになるかについて言及せず「残されたご家族の皆様と共に、米海兵隊は命をささげてくれた犠牲者のことを決して忘れない」と語るのみだった
●費用の寄付を申し出たRubenstein氏は、「本日は単にアフガニスタンとイラクとの言葉を新たに刻むだけだが、この意味するところは歴史的であり、我々の自由を守るために犠牲を払った米軍人に対し、米国民は立ち止まって感謝の気持ちを捧げるべきである」と式典で述べた

ブロンズ像の6名について、一人の名前が2016年に修正されたが、この修理期間で像はワックスがけされ清掃されることになる
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Iwo Jima4.jpg今回の刻銘追加で少なくとも1481名の名が新たに刻まれるようですがアフガンとイラクの2つの戦いの特殊性を改めて感じるとともに、それでもこの記念碑が多くの人に知られ、こうして話題を集め、父親が海兵隊委員だったとは言え普通の民間人である起業家から多額の寄付がある社会に、日本との対比で、自然な人間の営みを感じる秋の日です。

「Iwo Jima Memorial」でググっていただくと、多くの画像がアップされています
心静かに、秋の夜長にご覧いただくのもよいかと存じます

画像検索「Iwo Jima Memorial」
https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=Iwo+Jima+Memorial&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa 

海兵隊関連の記事
「輸送艦からロケット砲試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「被害状況に備え訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-16
「基本的な防御手段を復習せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-10
「生活習慣を改善せよ!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-08
「個人装具重量3割減を狙う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-07

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米陸軍が装甲機動戦闘車MPFの選定開始 [Joint・統合参謀本部]

3105 turret.jpg21日、米陸軍が歩兵部隊用の装甲機動戦闘車の選定見向けた提案要求書を発出し、12台の試験用試作車制作を求める2社を2019年度当初(2018年9月から11月の間)に決定するための機種選定作業がスタートしました

この装甲機動戦闘車(MPF:Mobile Protected Firepower)は、写真で見ると素人目には戦車に見えますが、戦車より機動性や移動力を求め、装甲はほどほどの人員輸送の面を追及するものの様です

ST Kinetics.jpg使用部隊はIBCT(infantry brigade combat teams)を想定し、C-17やC-130輸送機から空中投下可能で、搭載燃料で24時間連続作戦行動が可能で、装甲は小火器や砲弾の空中爆発破片に対応可能のレベルでありながら、機動中でも全天候で安定した射撃が可能で、重装甲の敵車両や敵陣地を撃破可能な能力を求め、更に歩兵部隊の他車両と同等の速度で移動可能で、都市やジャングルや森林での小回りを確保し、困難な地形での移動能力も期待される装備です

2025年に最初の部隊配備が可能なスケジュールを目指し、提案要求書への回答を2018年4月1日までに求めています。

22日付Defense-News記事によれば
●米陸軍は提案要求書に合わせて出したステートメントで予算について、2019年度に約190億円、20年度に340億円、21年度に400億円、22年度に420億円と明らかにしている

Griffin.jpg●本選定作業と要求取りまとめを担当しているDavid Bassett陸軍少将は、開発フェーズをスキップし、既存技術と市場にある装備を組み合わせたオプションを追及すると明確にしている
●また、最終的に機種を決定した後、最高54台のプロトタイプを14か月以内に入手し、試験評価部隊に速やかに配備すると装備導入のスピード感を強調した

●現時点で提案が予期されているのは少なくとも3チームで、
---SAIC, ST Kinetics and CMI Defenceは、「CMI’s Cockerill Series 3105 turret onto an ST Kinetics Next Generation Armored Fighting Vehicle chassis」
---BAE Systemsは、「M8 Buford Armored Gun System with new capabilities and new modernized components」
---General Dynamics Land Systemsは、「Griffin demonstrator」と「120 mm cannon」

●他にも提案する企業が複数あると見込まれている
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M8 Buford.jpg陸軍の装甲車両や戦闘車両や搭載兵器については、全く基礎知識がありませんが、この分野でも「既存の成熟技術を活用して開発リスクを局限」や「装備計画段階から導入試験や部隊配備のスケジュール管理の厳格化」や「プロトタイプで装備の問題や課題を早期に把握」は、海空軍の装備とも共通の流れです

予算の規模は、空軍開発装備と比べるとかわいいものです。必要性とかはよくわかりませんが、順調な進展を期待しておきましょう

米陸軍関連の記事
「米陸軍が対北朝鮮に緊急準備開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-12
「北対処には地上部隊侵攻しかない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-07 

「米陸軍トップ:今後10年で巨大都市戦に備える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-22
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「係留型偵察ドローン」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-2

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F-22がアフガン作戦に初出撃! [米空軍]

アフガンへの空爆数が2012年以降で最高に
そんな中、F-22まで駆り出されてPGMを

F-22Hawaii2.jpg少し前の19日と20日、F-22がアフガニスタンで初めて作戦活動に参加し過激派の資金源撲滅作戦の一環として、麻薬製造工場や研究施設と疑われる建造物を、精密誘導爆弾である小口径爆弾(SDB:small diameter bombs)で攻撃しました

今年で初飛行から20周年を迎えたF-22ですが、実戦初参加は2014年のシリア空爆参加が初めてで、その後は随伴する第4世代機の能力も増幅する第5世代機の威力を見せつけているのですが、今回のアフガン空爆を巡っては、対空脅威もないのにステルス機が必要か?・・・などの議論を巻き起こしているようです

F-22投入の真の背景は知る由もありませんし、その理由が米軍戦力のひっ迫であっても、F-22に実戦経験を積ませているのであってもかまわないですし、恐らく両方の理由だと思いますが、そんな軍事メディア議論の前にご紹介したいのは、アフガンでの米軍航空作戦の増加です。

F-22 refuel.jpgアフガンの治安は確実に悪化しており、アフガン政府はタリバンやイスラム過激派に押されており、その対処のため米空軍F-16やMQ-9による空爆が急増しており、今年8月と9月の投下爆弾は900発を超え、昨年同期間より270発以上増加しています

また2017年これまでの爆弾投下量は、2012年以降で最高を既に更新しており、減少する兆しはありません。
アフガン担当の米軍司令官は「アフガン政府が攻勢に出ているから支援している」、「今年の攻勢を支援し、活発に活動している」と説明していますが、今後が懸念されるところです

以下は、F-22のアフガン初参戦を紹介する軍事メディアの概要です

21日付Defense-Tech記事によれば
F-22hardturn.jpg●シリアで初実戦に参加したF-22は、対空脅威の存在しない中で、空対空の制空任務ではなく、高高度偵察任務や指揮統制任務を担ってたりしている
●19日にアフガンデビューしたF-22は、地上からの脅威が存在しない中、攻撃目標周辺への被害を局限するために小口径爆弾SDBを使用し、麻薬施設が疑われる建造物攻撃を行った

●F-22のアフガン投入を資源の無駄使いと批判する者もいるもいるが、米中央軍報道官は「攻撃目標周辺への被害を局限するためにSDBの使用が必要だったが、SDBを搭載可能なF-22が戦力に存在したので使用したまで」とメールで回答した
F-22は精密誘導兵器を搭載できることから、B-52やアフガン空軍に提供されたプロペラ攻撃機A-29などとともに、タリバンの資金源を断つ新たな作戦に投入されていると米軍司令官は説明した

Al Dhafra 2.jpg●情報筋によれば、SDBを搭載できるアセットは、他にFA-18やF-15Eが存在するが、他の任務で多忙だったようである。
●19日と20日にアフガン攻撃を行ったF-22は、この夏までその使用が公に語られることがなかったUAEのAl Dhafra空軍基地から発進したもので、フロリダのティンダル基地からUAE展開の第95派遣戦闘飛行隊に展開していた戦力である
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米軍内で様々な事故が頻発していますが、あるものは何でも活用する疲弊しきった米軍の実態を反映しているのかもしれません

更に米軍を多忙にするアフガン作戦の活発化を、F-22の初参戦に絡めてご紹介しました

F-22関連の記事
「F-22初飛行20周年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-12
「5世代機関リンクの課題に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-24
「Red-FlagでF-22リンク問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-02

「世代間リンクに対策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-10
「議会がF-22再生産見積を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-20
「フィリピンにF-22を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16
「5世代と4世代機の融合」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-08
「F-22もシム活用で飛行削減」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-1

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ロシアのベラルーシ大演習を振り返る [安全保障全般]

Zapad 20173.jpg22日付Defense-Newsは、今年の9月中旬に実施されたロシアとベラルーシの共同演習「Zapad 2017」を振り返り危機感を募らせる隣国エストニアの軍情報部長の見方を中心に西側の分析を紹介しています。

隔年で行われてきた同演習ですが、特に今年の演習は、米国トランプ政権が混乱している隙に乗じ、「ロシア軍が演習後もベラルーシに駐留し、ベラルーシのウクライナ化を進めるのでは・・」と専門家の間で危機感が高まった演習でした。

結局、特に異常はなく、演習後も特異な状態にはないようですが、北朝鮮騒ぎの中で世界の動きが見えにくくなっていますので、視野を広める意味で、危機感を募らせるバルト3国エストニア軍人の評価と、演習直前に騒いだ専門家を戒める研究者の意見をご紹介します

22日付Defense-News記事によれば
Belarus2.jpgエストニア軍情報部トップのKaupo Rosin大佐はDefense-Newsとのインタビューにおいて、ショッキングな新事実や明らかになるようなことはなかったと振り返りつつも、これまで同国が懸念していた事項や相手の能力について、多くの事項を再確認することになったと述べ、3つの視点から教訓を語った
まず第1に、ロシア軍が西側軍事力に対抗することを明確に意識し、大規模な電子戦環境下での演習を行い、それも陸軍と空軍の両方が相当のレベルで実行していた点である

●そして「演習内でロシア軍自身に対して行った妨害電子戦の規模に驚かされた。これまでに見たことがないレベルだった。本当にすごかった」と表現した
●演習終了後の現時点では、ロシア軍は地図上もベラルーシの意識の上からも撤退しているが、今回の演習により、ロシア軍はNATO軍の侵攻を阻止するに緊要なノウハウを蓄積し、西側電子戦への対処に習熟したと評価している

Zapad 20172.jpg●この演習状況からすると、NATO軍は単なる妨害ではなく、ロシア側の通信を阻害する新たな方策を探る必要に迫られることになる。「恐らくそれにはサイバー戦が必要だろう」「同時に当然ながら、いかに我々自身の通信を確保するかも考える必要がある。電子戦への備えが求められている」と述べている
●更に、「我が国エストニアは小さな国であり、普段から地図を使用して作戦訓練を行っているから影響は少ないが、他国からの援軍は困難に直面するだろう。NATO軍の組織や指揮系統を考えると、上層部ほど難しい対応を迫られるだろう」と

第2の教訓は、NATOの迅速な対処がカギだという点である。仮にロシア軍がベラルーシ経由でバルト3国に侵攻した場合、NATO同盟国軍が迅速に対応可能かということである
●「かねてから指摘されている課題だが、ロシア軍は戦力面、時間面、空間面で優位な立場にある」、「NATO軍が如何に迅速に国境付近に展開可能にするかの法的整理(figure out legal ways for NATO forces to move more quickly)が、今後数年の焦点の一つとなる」と表現した

Belarus.jpg第3は、今回の演習が行われたベラルーシの役割と地理的重要性である。軍事的にも政治的にも心理的にも、ロシアがベラルーシを傘下に置くことは、ロシアにとって極めて重要である
●「軍事力を用いずにロシアがそれを達成できれば良いが、必要となればロシアは軍事力を間違いなく用いるだろう」、「しかし2017年11月時点での見積もりでは、そしてそのような事態でも、NATOがベラルーシに軍事行動を起こす可能性はない」とエストニア軍情報部長は述べた

CNAS研究員で国防省経験も長い専門家は
●Jim Townsend研究員は「同演習を通じ、ロシアやベラルーシの能力について知見を得ることができた。しかしそれは大部分、これまで我々が課題と考えていた点を再確認する程度においてである」と振り返った
Zapad 20174.jpg●また「我々が騒いだために、彼らは労せずしてプロパガンダ戦で勝利した。彼らにそんなことをさせるべきではなかったのに」と振り返った

●そして「次の機会にはもっとクールに対応すべきで、互いに落ち着こうと言い合うべきだ」、「同演習は長く続いてきたが、最近までほとんど注目を集めなかった。大げさな反応は良くない。落ち着いてぞ状況を観察すべきだ」と語った
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Townsend研究員が反省し、関係者に自戒を求めているほど「Zapad 2017」への警戒感や危機感が西側関係者の間で強かったということでしょう。それは同時に、トランプ政権の欧州政策が「地に足がついていない」ということの裏返しなのでしょう。

エストニア軍情報部長の冷徹な見積もり、「ベラルーシにロシアが軍事侵攻しても、NATO軍は動かない」は、当地の雰囲気を伝える言葉としてTake Noteしておきましょう・・・。

同演習関連の記事
「米軍幹部のコメント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-04
「露がベラルーシで大演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-31

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米空軍が新たな時代に向け3つの取り組み [米空軍]

Saltzman.jpg17日、米空軍参謀総長直属チームリーダーであるChance Saltzman准将が講演し、「マルチドメイン環境」に対応する将来米空軍を創造する取り組みの3本柱について語りました。

正確には「Multi-domain command and control initiative」チームが、27日に米空軍の大将レベルを対象に行う予定の、「マルチドメイン環境」に対応可能な米空軍を作るための3つの取り組みに関するブリーフィング概要を、米空軍協会ミッチェル研究所で記者団等にお披露目しました

マルチドメイン環境に適応するための3つの取り組みは、まず中堅士官のキャリア管理、次に最新の民生技術を迅速に活用する施策、そしてマルチドメイン作戦パッケージの研究の3つです。
以下では、Saltzman准将の講演概要をご紹介します

17日付米空軍協会web記事によれば
Saltzman3.jpg最初の取り組みは、マルチドメイン指揮統制のエキスパートを養成する仕組みづくりである。
●現在は指揮統制の中核である「operational career」に、作戦運用職域の中堅士官を連れてきて1~3年間勤務させるが、現場から離れて過ごすこの勤務を嫌うものが多く、将来の作戦上重要な勤務なのに長期的視野で考えられておらず、勤務者にも何も与えていないのが現実である

●ちょうどレンタカーを借りて、使いたいように使って、洗車もせず、レンタカー屋に返却するような状態になっている。
●これを改め、「mid-career cross-flow opportunity」を立ち上げ、勤務経験10~12年の中堅のサイバー、宇宙、情報等の作戦関連職の士官から選抜し、新たな職域「13 Oscar」に就け、戦術レベル指揮統制のエキスパートとして管理することを検討している

2つ目は迅速な民生最新技術の取り込みである。現在の米空軍は、世の中に既に出回っている素晴らしい最新の民生技術を、迅速な意思決定や状況掌握・把握に生かし切れておらず、古いやり方を鈍重に更新する「old new」状態にある。これを「New new」、つまり大胆にリスクを恐れず、新たな手法を取り入れる文化にシフトする必要がある
●このため米空軍は、来年夏までにネリス空軍基地に「shadow operations center」の中核を設け、迅速な開発や技術導入につながるプロトタイプや新ソフト導入や試験を目標に取り組んでいる

Saltzman4.jpg3つ目は、マルチドメイン作戦パッケージやその指揮統制の検討である。これまで米空軍は膨大な航空攻撃パッケージを構成し、作戦を実行してきたが、これにサイバーや宇宙が加わった時にどうするか? 誰が指揮を執るのか? どの作戦指揮センターが担当するのか等の課題が残されたままである
●私自身も現時点で回答を持ち合わせてない。ただ言えるのは、米空軍はこれらの課題に取り組み、検討し、試験して反省し、新たなコンセプトを作り上げなければならないという点である。

来年秋から、複数の「マルチドメイン指揮統制演習」を実施することが既に決定しているが、新たな将来コンセプトに焦点を当てる演習にしたいので、これまでのように各所の作戦センターから人を集め方式は考えていない ●代わりに、日頃の仕事から離れていてより広範な思考が可能と思われる、米空軍大学の指揮幕僚コース(少佐クラス)や航空戦コース(大佐クラス)に入校中の学生士官で机上演習を計画したいと考えている
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最新の商用・民生技術の迅速な取り込み活用は、米国防省レベルから各軍種まで、様々な取り組みをこれまでもご紹介してきましたが、新たな職域「13 Oscar」創設やサイバー宇宙士官の作戦センターでの活用は初耳です

Cyber Top3.jpgパイロットが不足しており、当面回復が望めない中では、新たなドメインに詳しい職域から使える人間を養成するしかないのでしょう。オタク的なサイバー人材を、コミュニケーション力が求められる作戦センターで如何に活用するか等、今後に注目です

新たなコンセプト開発に、フリーで自由な発想が可能な空軍大学の学生を活用するのは良いアイディアでしょう。演習全体を仕切る教官や空軍側にそれなりの人材がいればですが・・・

米空軍とマルチドメイン
「宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「空軍に新コンセプト期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「米空軍の重視事項3つ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13

地上部隊とクロスドメイン
「海兵隊輸送艦からロケット弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1

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米議会が倍増以上の米本土ICBM防衛ミサイルを要求 [安全保障全般]

GBI2.jpg17日付Defense-Newsは、米議会が米国防省とミサイル防衛庁MDAに対して、北朝鮮やイランからの大陸間弾道弾ICBMに対処するため、2021年末までに最大104発のICBM迎撃ミサイルGBI(Ground-based interceptors)を配備するよう、配備場所の検討等々を行いよう求めるレポートを作成したと報じています

このレポート「The conference report of the fiscal year 2018 defense policy bill」の位置づけをよく理解していませんが、記事は国防省が「何々しなければならない」と「must」で表現しており、大統領が拒否しない限り実行しなければならない性格のものの様です

ちなみに、現在GBIはアラスカのFort Greelyと加州の米空軍Vandenberg基地に配備されており、44発目が11月2日にアラスカに配備されたところです。したがって104発は、現在の数から60発増強する2倍以上の増強計画です

17日付Defense-News記事によれば
GBI-KV.jpg●この議会レポートが出る以前から、最近数か月間、国防省とMDAは現在の44発を計64発に増強する計画を練っており、9月には総計450億円の計画の第一弾となる150億円の2017年度予算を明らかにした。
ホワイトハウスも11月6日に、2018年度予算に追加で20発のGBIを調達し、アラスカの基地に追加の施設を建設する予算要求を行ったところである。

議会のレポートは国防省に対し、104発のGBIを配備する場所や必要施設を組み込んだ増強計画作成を求めており、2017年末までの提出が求められている弾道ミサイル防衛見直し(BMDR)にも反映することを求めている
●そしてレポートは、2021年末までに全ての施設整備を実行すべきだとし、その中でも20発のGBIを可及的速やかに行うよう求めている

国防省は弾道ミサイル防衛見直しBMDRを提出後、90日でGBI増強計画を示すことを求められている。そこには、現在存在する(西海岸の)GBI配備基地だけでなく、米本土中部から東海岸も含めて配備候補地を見出し、米本土全体を防御できる体制構築が求められている
米議会は2013年度予算法の中で、2016年末までにGBI計画を提出するよう求めているが、政権交代に伴う弾道ミサイル防衛見直し(BMDR)開始により、その期限が延期されている

●また同時に、米議会は現在のGBIシステム全体の有効性と信頼性を検証するよう求めており、約60億円の予算執行を信頼検証後でないと認めない方針を打ち出している
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GBI.jpgつい数年前までは、GBIについては全く盛り上がらず、一部の研究者や学者がその必要性を訴えていたようなイメージですが、急速に機運が盛り上がっているようです

この記事が引用している金額があまりにも小さいので気になっているのですが、今後色々と報道が出るでしょうからその時に確認いたしましょう・・・。

GBI関連の数少ない過去記事
「宇宙配備のミサイル防衛センサーが必要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-31

GMDに関しては、「海国防衛ジャーナル」2017年5月31日付記事が、包括的に解説しており大変勉強になります

初のICBM迎撃実験に成功:米本土ミサイル防衛(GMD)とは
http://blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance/archives/50788602.html 

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将官OBによる政治と軍事の関係を考える意欲作! [安全保障全般]

「政軍関係:Civil Military Relations」を考える意欲作!
タイトル「軍人が政治家になってはいけない本当の理由」は筆者の本音か、編集者の人寄せキャッチフレーズか?
「東京の郊外より」を読む参考文献としても是非!

hironaka.jpg10月20日に文春新書から、元空将である廣中雅之氏による「軍人が政治家になってはいけない本当の理由」との書籍が出版され、欧米ではメジャーな学問でありながら、日本ではほとんど見向きもされない「政軍関係:Civil Military Relations」に真正面から取り組む意欲作として注目を集めています。

廣中氏についてはこれまで、豊富な米国大学や研究機関経験を活かし、かつ非パイロットOBの立場から発せられる、対領空侵犯措置中心の防衛力整備に疑問を投げかける論考や発言を画期的なものとしてご紹介してきましたが、「政軍関係」という地道で本質的な分野に、体系的なアプローチを試みる姿勢に「Happy Surprise」です!

日本の現状を自衛隊の60年と共に振り返り、先駆者である米国と英国の苦闘の歴史に学び、日本への提言を試みる構成ですが、政軍関係に関する理論的研究体系や米国の軍事意思決定過程に関する解説のほか、米英の事例を豊富に取り上げて読者の関心の理解と考察を促す構成に、工夫と努力が感じられます

個人的に印象に残ったのは、聞いてはいたが改めて認識した東日本大震災時の民主党政権のひどさ、田母神元空爆長辞任劇への厳しい批判、日本の文民統制(防衛省内局)の異様さ、パウエル統合参謀本部議長の湾岸戦争時の姿勢への疑問提起、マレン元統合参謀本部議長への賛辞、そして退役軍将官が特定政治家を支持することへの批判です

hironaka4.jpg最後の退役将軍の政治家支援活動批判については、具体的名前は挙げていないものの、航空自衛官OBの宇都隆史参議院議員への、元空幕長らによる選挙応援活動を強く戒める事を意図したものとも解釈できます

読者によっては、本書が示す各種事例の評価・解釈に違和感を抱くことになるかもしれませんし、タイトルの「軍人が政治家になってはいけない本当の理由」自体に違和感を感じるかもしれませんが、本書の最も重要な狙いは、「政軍関係:Civil Military Relations」を学問分野として体系的に分かりやすく日本に紹介する事だと思います。

以下では廣中氏を簡単にご紹介したのち、書籍の概要というよりも、書籍の主題からは少し離れるかもしれませんが、印象に残ったところをつまみ食いで取り上げ、中核となる「政軍関係」の本質議論は、自身で読んで参考にしていただきたいと思います

廣中雅之氏とは
Hironaka3.jpg廣中雅之氏は防衛大学校出身(23期)でパイロット職ではなく、地対空ミサイル部隊出身者の61歳で、2014年に退官後、2015年から2017年6月までワシントン在住でCNASと笹川財団の研究員を務め、本書の執筆に向け研究を行ったようです。
また現役の間に、ジョンズ・ ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士課程を修了し、CSISやスタンフォード大学国際安全保障研究所の客員研究員も経験している人物です

日本の政軍関係の現状(序章から第2章)
●あるべき政軍関係の基礎には、軍事的専門戦を極めた軍人と政治指導者の信頼関係醸成が必須の要件だが、戦後の政治指導者、金丸信、栗山尚一外務次官、菅直人、北沢防衛相などが、幼少期に体験した旧軍人の態度を根に持ち、自衛隊や自衛隊員を根本的に信頼していなかったことが、健全な政軍関係形成の最大の障害だった
田母神俊雄3.jpg●福島第一原発冷却のため、陸自ヘリによる事故原発への放水任務決定に際して、北沢防衛大臣は「統合幕僚長に判断してもらった」と省内の会議で発言し、防衛大臣命令任務の本質を理解しない日本の政治家の無知無能ぶりを象徴的に示した

田母神元空幕長の事案は、懲戒処分手続きの調査に応じない非協力的な態度で、文民である防衛大臣の判断に異を問えるという、政軍関係の根本に反する行動に出たことで、自衛隊員の精神的健全性や組織文化まで疑われる極めて残念で負の事案であった
●背景には、田母神元空幕長の行政的職務に偏重した経歴と、精神性を高めるに欠かせない作戦部隊の指揮官職経験や教育が不十分だったことがある。今の自衛隊指揮官クラスは多様な経験を職務を積むように管理されており、そのようなことはない

米国における政軍関係の苦悩
powell.jpg●「湾岸戦争の英雄」と讃えられる当時のパウエル統合参謀本部議長(後の国務長官)の判断は後世の批判に耐えられるか? クウェートから撤退するイラク軍への攻撃は、軍事的な視点からすれば必要な作戦だったが、パウエル大将は国際的世論からの批判を恐れるという政治的レベルの判断から避け、早期の停戦を主張し、ブッシュ大統領から最終的に受け入れられた
●チェイニー国防長官から政治レベル判断に介入が過ぎると以前から叱責されていたパウエル大将が、政治的な動きをした事例である。しかしイラク軍の主力に打撃を与えなかったことは、後の中東の不安定化や現在の中東の混乱原因を生んだことにもつながており、彼の政治介入ともいえる当時の行動と彼への歴史的評価は、今後変わっていくかもしれない

1992年の大統領選挙で、86年まで統合参謀本部議長だったクロウ退役海軍大将が突然ビル・クリントン候補の応援に加わり、劣勢気味であった同候補の勝利に大きな役割を果たした。それまでの退役将軍の政治活動を避ける流れに逆行する動きだった
2008年と16年の大統領選挙でも、時の軍人トップは退役将官の選挙戦への関与自制を求めるコメントを発しているが、クロウ大将以降の流れは止められず、多くの将官経験者が候補者の応援に参画している。これは軍人の政治的中立という軍隊の伝統を損なうものだと現職の軍人トップは厳しく批判している
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Hironaka2.jpg書籍の本質的な中核的主張を解説しない、中途半端な紹介となりましたが、約200ページの読みやすい新書サイズの「政軍関係:Civil Military Relations」入門書ですので、ぜひご自身でご覧いただいて考えていただきたいと思います

一つだけ疑問点を上げるとすれば米軍の退役将軍が政治に関与するようになったのは、単に「目立ちたい」「社会的地位を確保したい」等の理由からだけではなく、「ポピュリズム化」が進む社会で、軍人の立場からきちんと発言しないと後輩軍人が苦労するとの強い思いからだと思う点です。

廣中氏が繰り返し訴えている、軍人が軍事的専門性を追求し、政治家との意思疎通の円滑化を図るだけでは、軍事のことなど政治家や一般市民はますます関心を持たなくなるとの危機感が、米退役将軍の中にはあると思うのですが・・・

最近の日本の政治状況と、安全保障環境を考えると、いざという時の「政軍関係:Civil Military Relations」の悲劇的な破綻が想像されるのですが、極めて自然な感覚で安全保障に関し正しい判断ができる若者層が増えているとの世論調査結果に期待し、本書を推薦したいと思います

廣中雅之氏に関する過去記事
「元陸幕長が米軍の列島線離れを指摘」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09
「広中雅之は対領空侵効果に疑問」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-18-1

その他の関連記事
「小野田治も戦闘機に疑問」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-05
「織田邦男の戦闘機命論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06 
「F-3開発の動きと日本への提言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
「戦闘機の呪縛から脱せよ」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-04-16

 

書籍のご紹介記事
「究極のインテリジェンス教科書」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-22
「司馬遼太郎で学ぶ日本軍事の弱点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-01
「失敗の本質」から今こそ学べ!→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-12-31
「イスラエル起業大国の秘密」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20

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2021年までに自己防御用レーザーを戦闘機に [米空軍]

Laser HEL.jpg7日付米空軍協会web記事は、ロッキード、ボーイング、ノースロップグラマンの3社が分担して取り組む、戦闘機搭載用の自己防御レーザー兵器(SHiELD)に関し、米空軍研究所AFRLが最後のロッキード社分の契約を結んで3社すべてとの契約を終え、2021年の搭載試験に向け本格的に動き出すと報じています

どの程度の出力で、どの程度の射程があり、どの機種への搭載を考えているのか等、肝心な部分には言及できないと関係者は語っていますが、「いつまでたっても完成まであと5年」と揶揄され、国防省高官からも「実用化は簡単ではない」「Star Wars症候群」だと言われてているレーザー兵器ですので、生暖かく見守っていきたいと思います

この兵器は、地対空脅威や空対空脅威から、戦闘機などの戦術航空機が自己防御を行うことが目的の兵器ですので、大前提としてお間違いのないように。派手に敵機を撃墜したり、地上目標を破壊するものではありません

7日付米空軍協会web記事によれば
Laser NG.jpg●6日、米空軍研究所AFRLはロッキード社と、戦闘機搭載用の自己防御レーザー兵器(SHiELD:Self-protect High Energy Laser Demonstrator)のレーザー生成装置の設計開発を担当する約30億円の契約を結んだ
●ロッキードが担当するのは、電力をレーザーに変換する強固で小型で効率的な装置(LANCE:Laser Advancements for Next-generation Compact Environments)で、襲い掛かる敵ミサイルに照射して熱で機能不全や破壊を起こす装置である

ちなみに、ボーイングは2016年末に空軍と契約を結び、LANCEを搭載するPOD開発(LPRD)を担い、レーザー生成部分に電力を供給し冷却するものを2021年12月までに完成する計画で動いている
一方でノースロップグラマンは、ボーイングより1が月早く空軍と契約を終え、レーザービームを制御する頭脳とも言われるタレット(SHiELD Turret Research in Aero Effects)を担当し、2019年初めに試験を開始する計画となっている

Laser NG2.jpg●ロッキードの担当上級研究員Rob Afzal氏は、レーザー生成装置はとてもコンパクトで、信頼性が高く、頑丈でなければならないと説明した
●また同氏は、極めて微妙な問題だとして、どの程度の出力で、どの程度の射程があり、どの機種への搭載を考えているのか等、肝心な部分には言及できないと細部には触れなかった

●ロッキード社は空軍との契約が3社の中で最後になったが、他2社が準備している搭載インフラの中で、大きな自己防御力を発揮するシステムを完成させるよう取り組んでいく
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この記事の冒頭は「If all goes according to plan:すべてが計画通りにいけば・・」で始まっており、この開発計画の性質をよく表現しています

2021年とは東京オリンピックの翌年です。生暖かく見守りたいと思います

航空機搭載レーザー兵器への取り組み
「NG社とビーム制御契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-25-1
「LM社とレーザー制御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-20-1

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24 

夢見ていた頃・夢見ている人
「米空軍特殊コマンドは前向き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「2021年には戦闘機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21
「米企業30kwなら準備万端」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-17-1
「米陸軍が本格演習試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-14-1

「米陸軍は2016年前線に投入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-16
「まずC-17搭載レーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-23
「特殊作戦C-130にレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31

「ACC戦略2015では?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-12
「米空軍幹部が議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-29
「CNAS:エネルギー兵器の課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-23
「特殊部隊とレーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-16

Heithold中将が態度急変
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

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米空軍は操縦者だけでなく整備員も不足 [米空軍]

maintainers2.jpg9日、米空軍司令部の作戦部長Mark C. Nowland中将が下院軍事委員会で証言し、約3400名不足している航空機整備員不足に対処するため、当面の間、戦闘行動に関わる飛行部隊優先でベテラン整備員を配置し、その他の部隊には民間の契約整備員を配置する等の措置で2020年まで乗り切ると説明しました

民間分野での航空需要の高まりというパイロット不足と共有の背景はあるものの整備員不足の大きな原因は、米空軍が計画していたA-10攻撃機の全廃と整備員流用が議会等の反対で出来なくなり、F-35急増等に対応できなくなっていることにあります

10日付DODBuzz記事によれば
maintainers.jpg●Nowland中将は「米空軍はそれが可能な部隊から、整備員を戦闘任務にあたる飛行部隊に移動させている」と語り、「例えばF-35の立ち上げに伴い、飛行教育部隊などは契約民間企業の整備員委で代替し、整備員を戦闘部隊に移籍させている」と説明した
●そして整備員不足が解消出来たら、「それら移籍させた米空軍兵士である整備員を元の部隊に戻したい」と証言した

●米空軍は昨年、2017年夏から民間の契約整備員を活用すると発表し、2020年までの期間限定での活用だと説明していた
●また今年2月に米空軍司令部の兵站部長John Cooper中将は、約4000名の整備員不足に対応するため、毎月40名の整備員養成を開始していると説明し、「これまでで不足数を3400名にまで減らすことができた。2020-2021年までには不足数をゼロにする計画だ」と語っていた

maintainers3.jpg●そしてCooper中将は、過去5年間、米空軍の継続した悩みは航空機整備未経験の若者を訓練し、可能な限り早く戦闘機や爆撃機部隊に配属することであったと9日に語り、同時に不足解消は近づいていると説明した
●例えば1機当たりF-35は、前線の航空機整備に12人と支援要員8名の計20名の整備員が必要で、この数はF-16戦闘爆撃機と同数だが、F-22やF-15は計23~24名の整備員が必要である
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F-35に必要な整備員数は、F-22やF-15と比較して2割弱少ないようですが、A-10から流用しようとしていたベテラン整備員の穴を数年で埋められるはずもなく、計画上はあと3年で「不足解消」でも、質の面では10年以上は必要でしょう

また、まだまだ初期型の「ソフト3i」で運用しているF-35ですが、とりあえず完成版のソフト「3F」になれば搭載兵器も増えて整備員所要は増加も考えられますし、F-35アピールには十分な注意が必要です

米空軍整備員不足の苦悩
「米空軍機の稼働率が異常低下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02
「整備員不足対処案も苦悩続く」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-03
「F-35整備員確保の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-14
「A-10全廃は延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-22

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人気の係留型小型無人ヘリドローン [Joint・統合参謀本部]

BigSky.jpg10月13日付Defense-Newsは、米陸軍協会総会の会場で注目されていた「Hoverfly」社の係留型小型無人ヘリドローンを取り上げ、CEOである Rob Topping氏の話から、その有効性と活用法について紹介しています

無人機の有用性はこれまでも紹介して来たところですが、同社の係留型UAS(unmanned aircraft systems)は、小型車両に搭載して軽易に移動可能で、到着先で数分間で空中展開でき、更に係留ワイヤーを通じて電力を供給することで、20~30日間連続在空可能な点です。

LiveSky2.jpg最高で100m以上の高度に在空することから敵に発見されにくく、適当に上空で左右上下に動きながら滞空することから、見つかってもなかなか撃墜することが困難なようです

小型の「LiveSky」と、大きめの「BigSky」の2タイプを提供し、既に米軍だけに留まらず、映画産業やNYC消防局な等々に数千台を提供しているという同社CEOの話を聞いてみましょう

13日付Defense-News記事によれば
米陸軍の「痒い所に手が届く」係留無人機LiveSkyは、既に米陸軍内で使用されており、今年夏にジョージア州の米陸軍基地で開催されたロボット・自立化システム試験的展示イベントでは、軽機動車両Polaris MRZRに係留されて登場し、戦車部隊の進行方向に先行して派遣され、ISR任務を行っていた
●11日のインタビューで同社CEOのTopping氏は、連続在空性能に優れ、バルーンのように発見されやすいISRアセットとは異なり、アフガンの最前線拠点のような場所でも有効だろうと語った

LiveSky.jpg従来の小型無人機の難点は在空時間の短さだったが、係留型は移動も容易で見つかりにくいことから、また継続して操縦することもないことから兵士を危険にさらすことなく活用できる。
●また展開先に移動後、わずか2分半後には上空で任務を開始でき、戦場全体の映像を入手することができる

同無人機には小型バッテリーも搭載されており、係留ワイヤーからの電源が遮断された場合にも自力で帰投する仕組みを備え、また落雷に対する自己防御機能も備えている
●更に同無人機はネットワーク機能を備え、遠方の作戦指揮所からもコントロールすることができる
●操作は簡単で、一応6時間の訓練は必要としているが、たっぷり昼休み時間をとっても、一日で十分に習熟できる

●同小型無人ヘリは、NY市の連邦航空局に唯一、人口密集エリア上空も飛行可能な承認を得た信頼性の高いもので、NY市消防局は大規模な災害時などに周辺地域に緊急派遣し、熱源感知センサー等を搭載して危険箇所の確認に有効活用している
●現在はハリケーンで大きな被害を受けたプエルトリコにも派遣され、様々な場面で被災地の状況把握に貢献している。ヘリコプターを運行する費用と比較すると、圧倒的な安価で空中からの情報を入手できることが大きなポイントの一つである

BigSky2.jpg●米陸軍は前線兵士が携行する無線機の見通し通信覆域外の状況把握のため、係留型無人偵察の更なるオプションを検討しており、小さな最前線ポストの警戒や、前進や撤退経路の安全確認のための活用に適したUASを探し始めている。
●米陸軍の情報提供要望書には、最前線の厳しい自然環境の中で、垂直離着陸が可能で、迅速な展開や運用が可能で、継続的な情報提供が可能なものと要求事項が記されている
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言われてみればその通りですが、連続在空時間が現場の課題で、それを解決する手段として係留型が有効だと。

そしてそれなりの高度に上げれば発見されにくく、残存性が高いと・・・・。やっぱりこの辺りは現場の経験がないとわかりませんねぇ・・・

日本の沿岸監視や拠点防御に簡単に応用できるのかわかりませんが安価に敵の接近を抑止する効果は期待できるのではないでしょうか?

最近の無人機の話題
「米海軍初の艦載無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-03
「無人機で対艦ミサイル照準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27
「イスラエル御用達:小火器搭載の小型無人機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-19

多種多様な無人機を巡る悩み!?
「イラン無人機が米艦載機を妨害」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-09
「米が無人機輸出規制緩和へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-04
「中国がサウジで無人攻撃機の製造修理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29
「中国が高性能無人機輸出規制?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03

無人機対処の関連記事
「民間ドローン撃退方針指示」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-08
「海兵隊も対処に悩む」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-17
「ACC司令官が対処権限を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-15

「イスラエル製を17億円で」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-28
「DroneDefenderをご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1
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