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SpaceX:失敗場面を集めた映像を明るく発信 [ふと考えること]

この明るさとたくましさを学びたい!
「宇宙飛行で世界中どこへでも30分」を打ち出した男の苦闘史

SpaceX.jpg9月14日、SpaceX社のCEOであるElon Musk氏が、ロケットブースター回収成功までの失敗場面を集めた約2分半の映像「How NOT to land an orbital rocket booster」を公開しました。

軽快な行進曲で知られる「マーチの父」スーザの行進曲「自由の鐘:The Liberty Bell」をBGMに、2013年の爆発シーンを皮切りに、陸上や海上への垂直着陸の失敗場面が、期待を裏切らない派手さで紹介されます

Elon Musk.jpgそして最後は、2015年に初めて陸上への着陸回収に成功した映像と、2016年に海上の無人プラットフォームに着陸成功した映像で閉められています。

つくづく・・・、この短期間に、これだけの失敗にめげず、画期的な1段目回収技術の獲得に成功した力量と執念に感心します。公的機関がやってたら、15年、いや絶対に途中で中止されていたと思います

映像「How NOT to land an orbital rocket booster」


現時点でSpaceX社は、16回の垂直着陸回収に成功しており、最近では9月7日に、これまで老舗ULAの「Atlas Vロケット」が担ってた極秘無人宇宙船「X-37B」の打ち上げを圧倒的価格優位で奪い取り、見事に成功させています(1段目回収にも成功)

X-37B 2017.jpgまた、回収した1段目の再利用も、既に数回成功させています

この映像が公開された同日、Elon Musk氏は、「(今は回収できていない)ロケット上部と貨物室部分を回収できれば、打ち上げコストは更に大幅に削減できる(drop by a factor of more than 100)」とツイートしており、その今後が期待されます

Space-X社の参入とULA
「偵察衛星打上げと1段目回収」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-02
「イスラエル通信衛星失敗」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-06
「ロケットの着陸回収に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-25

「混迷の米衛星打ち上げ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-24
「10年ぶり米軍事衛星打上げに競争導入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-03
「軍事衛星打上げにSpaceX参入承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-27

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衝突事故のイージス艦マッケインを横須賀で修理 [Joint・統合参謀本部]

フィッツジェラルドは米本国で修理も、マッケインは優秀な横須賀の施設で修理へ

USS McCain.jpg4日、米太平洋艦隊司令部は、8月21日にシンガポール沖でタンカーと衝突事故を起こしたイージス艦USS John S. McCain (DDG-56)の修理を、日本の横須賀基地で行うと発表しました。
現在シンガポール港に係留されている同艦艇に対する修理見積の結果、コストや運用再開までの期間、更に搭乗員の訓練等を総合的に勘案し、横須賀での修理が最適と判断されたそうです。

一方で、6月17日に日本の沖合で商船と衝突事故を起こしたUSS Fitzgerald (DDG-62)は現在横須賀に係留中ですが、より衝突の被害が大きいため、12月にミシシッピ州の造船所に輸送されて修理を行う模様です。

もちろん、McCainとFitzgeraldの間には被害の大きさに差があるのでしょうが、アメリカ国外では唯一空母の母港として機能している横須賀基地の海軍修理施設を優秀さをあらためて示すことになりました。
ここで重要なのは、米海軍の修理施設といえども、修理最前線の作業を担っているのは米軍に雇用されている日本人だということです

4日付米海軍協会web記事によれば
Yokosuka.jpg●米太平洋艦隊は米海軍協会に対し、「既に米海軍の前方展開海軍の拠点である横須賀で修理を行うことは、艦艇の乗員とその家族に対しても、安定と継続性を提供できる」との理由も説明している
●また米太平洋艦隊は、「艦艇修理に加え、第7艦隊内で、乗員の任務復帰に向けた訓練や資格維持に集中できる」とも説明している

●イージス艦マケインへの被害は大きかったが、被害の大部分が乗員の居住区域と機械室であり、電気系統にほとんど被害がなかったこともこの決定に影響している
●米海軍協会が入手した情報によれば、米海軍は同艦の修理費を約250億円と見積もり、約1年間必要と考えている模様

Yokosuka3.jpg●米海軍は、同艦艇を10月末までに「heavy-lift transport」により横須賀に移送する準備を進めている
●イージス艦McCainとFitzgeraldは、ともに空母ロナルド・レーガン空母戦闘群を構成する艦艇で、ミサイル防衛能力を提供する艦艇である
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米海軍の横須賀基地内には大型艦船用ドックがあり、各艦艇の日々の点検及び修理業務は横須賀基地内で行われます。

横須賀基地が機能しなければ、艦船の点検及び修理などは往復におよそ半月から1か月を要するハワイ・オアフ島の真珠湾、またはアメリカ本土の基地内の修理施設で行う必要があるため、米海軍の西太平洋でのプレゼンスを示すには、横須賀基地の修理能力は欠かせません

更に・・・弾薬の補給(トマホークとかSM-3とか)の観点からしても、極めて重要と言わざるを得ません。

Yokosuka2.jpg1865年に江戸幕府により設立された横須賀製鉄所を基に、1871年に横須賀造船所として設立され、その後1903年以降は大日本帝国海軍により横須賀海軍工廠として利用されていますが、ドックの中には幕末に建設された日本最古でありながら、いまだ現役で使用されている施設もあるようです。


米海軍関連の話題
「無人機で対艦ミサイル照準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27
「レールガンの現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-30  
「無人給油機で艦載機行動半径倍増へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-03

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ロシアの演習監視団排除と移動式ICBM演習 [安全保障全般]

Topol ICBM.png色々な話題が世界を駆け巡る今日この頃ですが、「東京の郊外より」は最近忘れられがちな、ロシア関連の話題を2つお届けします

一つは、東西陣営の接点にあるベラルーシで、ロシア軍が先月行った大規模演習に関する欧州米陸軍司令官のコメントで、もう一つはロシア西部全域を範囲とする移動式ICBM演習についてです。

米軍事メディアも、短い簡単な事象を伝えるだけの報道で紹介しているだけですが、コソ泥のような動きが得意なロシアのことですから、ご紹介しておきます

9月中旬の「Zapad 2017」演習に関し
Zapad 2017-2.jpg●2日、欧州米陸軍司令官であるBen Hodges中将がNATO司令部で会見し、ロシアが先月ベラルーシで行った「Zapad 2017」演習に関し、ロシアは演習を分割することで演習の規模を小規模に見せかけ、ロシア側が主張する12700名との参加人員をはるかに上回り、欧州OSCEが定めた軍事監視団の視察を受け入れるべき兵員数を超えた規模の演習を行っていたと訴えた。
●そして同中将は、「我々の推測では、4万人以上の兵士が演習に参加していたはずだ」と主張した

●更に同司令官は、「細かに分割されていたものの、すべての演習は政治的に関連づけられていた」と説明した
●本演習に関しロシア国防相は、ロシア軍とベラルーシ軍を合わせて12700名と、航空機70機、戦車250両、10隻の艦艇が参加すると発表していた

60台以上の移動式ICBM発射機が演習
Topol ICBM 2.jpg3日、インターファックスがロシア国防省の発表として、ロシア軍の移動式ICBM発射機60台以上が参加する演習が実施されていると報じています

●演習に参加しているのは、ロシア軍が保有するICBM(Topol, Topol-M and Yars)を搭載した60以上の移動式ミサイル発射機で、大型トラックにICBMを搭載し、敵の偵察衛星や航空偵察による把握を極めて困難にするものである

●ロシア国防省によれば、演習はモスクワ北西の「Tver region」からシベリア東部の「Irkutsk region」におよぶ、広大な地域を範囲として実施されている。
本演習は、ベラルーシでの「Zapad 2017」演習に続けて実施されており、NATO諸国をいら立たせている
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Zapad 2017.jpgこれだけで何かを結論付けることはできませんが、米国が揺れている間に、欧州NATO諸国に着実にプレッシャーを与えていることは間違いありません

トルコがロシア製の長射程高性能SAM導入を明らかにしたり、化学兵器の全面破棄完了を発表して米国を皮肉ったり・・・、特に東欧NATO諸国にとっては、眠りの浅い日々が続いているのでしょう

最近のロシア関連記事
「化学兵器の完全破棄宣言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-28
「トルコが露製SAM導入発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
「ベラルーシで大演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-31

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米空軍:予算不足で約100機のF-35能力向上せず? [亡国のF-35]

Winter2.jpg19日、米国防省F-35計画室のMat Winter室長(海軍中将)が、早い段階で米空軍へ納入された最初期ソフトウェア「2B」を搭載した約100機のF-35について、今後完成版ソフトでF-35の最大性能を発揮し、要求性能にある武器を全て搭載可能になる「3F」導入への改修を行うかどうかを検討していると語りました

ソフト「2B」から「3F」搭載に変更するには、スマホアプリのように画面をタップしてボンヤリ待つだけでなく、F-35の機体に少なくとも「150」の修正や改修を行う必要があり、その予算を他に使用したほうが有効ではないか・・・との検討です

たしかソフト「2B」では、アムラームと2000ポンドJDAMくらいしか搭載できず、本当に何とか操縦者の機種転換&養成訓練ができる程度で、旋回性能や最大Gの制限も受け、赤外線空対空ミサイルや小口径爆弾などなどの搭載も出来ないなど、高額な投資をして獲得した作戦機ながら、空対地能力を実戦で発揮するには厳しいレベルです

F-35 luke AFB.jpgそんな「ソフト2B」機をそのまま放置し、試験や訓練だけに用途を限定するとは、なんともさみしい話ですが、米空軍参謀総長が「そんな気にする話じゃないよ・・・」と懸命に火消しの言い訳をしていますので、それもご紹介します

なおF-35の搭載ソフトは、「2B」→「3I」→「3F」と進化していく計画ですが、「3I」が中途半端ながら遅れて納入され、昨年夏に米空軍が初期運用態勢確立を宣言しましたが、「3F」はいつものように遅れており、国防省の評価局は「少なくとも1年遅れ」と早い段階から繰り返し警鐘を鳴らしているのに、F-35計画室は「まだそう決まったわけではない」と歯切れの悪い発言を繰り返した挙句、春頃にやっと遅れを認めたところでした

22日付Defense-News記事によれば
●Winter室長は、米空軍が保有する108機の「2B」搭載機をソフト「3F」に改修するか、もしくは、その改修費用を新造機購入費に充てるか、ソフト「3I」搭載機の改修費に回すべきかどうかの、比較検討分析を行っていると語った

F-35 luke AFB2.jpg●この件に関し Goldfein米空軍参謀総長は19日、そんなに大げさなことではなく、他の機種にもあることだと釈明し、F-15でもF-16でもそうだったし、F-22も149機は最新の「Block 30/35」だが、36機は「Block 20」バージョンだと説明した
●また同参謀総長は、同じくF-35を購入する米海兵隊や米海軍、更に海外の購入国空軍トップとも、どのような方向が良いか連携をとっているとも語った

このような課題が生じることは、国防省の試験評価局が2015年のレポートで早くから指摘し、「厳しい予算環境の中でF-35調達機数を今後増加させる必要が生じるが、そんな中で、初期型ソフト搭載機体の高価な改修費をねん出することは恐らく不可能(unaffordable)である。その結果、作戦能力上で大きな制限を受ける機体を、長年にわたって置き去りにすることになる」と完全に予想していた
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108機だけじゃすまないでしょうね・・・。「少なくとも2019年末までに完成する約490機の機体で、完全なものは1機もない」と当時のF-35計画室長が明言したF-35ですから、少なくとも約500機が要改修機体となります
そしてその多くが、置き去りにされるのでしょう・・・・
「2019年末まで完全な機体無し」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-10-1

F-35 Hill AFB.jpg下に国防省の評価局や会計検査院のF-35計画への評価関連記事(一部)を載せましたが、これら客観性を保つ目的の組織がこれまで指摘してきた事項は、ほぼすべてが正しく(まんぐーすが知る限りでは完全に正しく)、F-35計画室や米空軍幹部の発言は、結論先送りや問題を過小評価する点で一貫してきました

そして、まだ結果は出ていませんが、これら評価機関に加え、退官した元国防次官や議会の有力国防議員、更に主要な研究者たちが、明確に(時には間接的に)予言しているのは、米空軍だけで1700機以上、米軍全体で2400機以上ものF-35調達は不可能だということです

国防省試験評価局のF-35評価
「F-35計画室がやっと遅れ認める」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「システム試験は6割も残置」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-13
「試験と訓練を急いで火災事故」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-22-1

会計検査院GAOもF-35酷評
「再度警告:開発と製造の同時並行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-10
「F-35最終試験は1年遅れでも不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01

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北朝鮮は米軍爆撃機を撃墜できるか [ちょっとお得な話]

Ri Yong Ho.jpg9月23日、米空軍B-1B爆撃機がF-15C戦闘機を護衛に従え、非武装地帯のラインを超えて北朝鮮沿岸を21世紀で最も北上する飛行を行い、プンゲリ核実験場(Punggye-ri)まであと90nm(160㎞)まで迫ったと米太平洋軍が発表しました

ちなみにこの距離は、北朝鮮が一方的に主張している沿岸から50㎞の軍事境界線よりも沖合の飛行だったことを示しています。

これに対し25日、北朝鮮の外相がNYで「たとえ米軍爆撃機が北朝鮮の領空外を飛行していても、北朝鮮は撃墜する権利を有していると記者団に語り、物議をかもしたところです

このやり取りを受け9月28日付Defense-Newsが、北朝鮮が現在保有する迎撃戦闘機と地対空ミサイルで、米軍長距離爆撃機を撃墜できるか吟味しています。
北朝鮮上空ではなく、北朝鮮の沖合を飛行するとのボンヤリした前提で話が進んでいますが、北朝鮮の通常戦力の実態を垣間見る機会ですので、ご紹介します

9月28日付Defense-News記事によれば
Mig-29 NK.jpg北朝鮮の防空ネットワークは、国連の禁輸制裁を受け、数は多いがいずれも時代遅れの代物で構成されている
ソ連時代のMig-23とMig-29をそれぞれ1個飛行隊で約30機保有しているが、1970年代後半から1980年代初期のもので、北朝鮮に提供されてから全く能力向上等を行っていないものと考えられている

●両タイプとも通常は、首都ピョンヤンの周辺に配備されているが、韓国と緊張が高まった際などは、南北の境界線付近に展開することもあった
●CNNは米国防省高官の話として、今週、少数のMig戦闘機が追加の燃料タンクを装着し、空対空ミサイルを搭載して北朝鮮の東海岸沿いの基地に展開したと報じており、米軍爆撃機の要撃が目的と考えられている

Mig-29 NK2.jpg●しかし、米軍爆撃機が戦闘機に援護され、AWASCなど空中レーダーに支援されていたとすれば、ソ連式の地上誘導に頼る北朝鮮戦闘機は沿岸を離れた洋上で不利な立場に置かれるだろう
●戦闘機による対処が難しいなら、地対空ミサイルによる邀撃に北朝鮮は頼ることになるだろう。この場合、北朝鮮が保有する最も長射程の地対空ミサイルはS-200(SA-5 Gammon)がその任に就くだろう

●このS-200は、1960年代の兵器で、高い高度をあまり激しい動きをせずに飛行する航空機を対象として開発されたSAMであり、射程距離はそのバージョンによって150~250マイルと言われている
S-200.jpg北朝鮮には1987年か88年に提供されたと見られており、24~40個発射機が存在する模様だが、通常はピョンヤンの南と東の部隊に配備されている

●S-200は、1980年代にリビアによって、また今年シリアで発射されたが、いずれも目標に命中していない
●またS-200は、電子戦下では有効性を失うであろうし、大きなミサイルは動きの激しい航空機を追随することが困難だろうと見られている

●さらに最近北朝鮮は、KN-06という国産で射程100nmの地対空ミサイルを披露しており、金正恩が量産を指示したとも報じられているが、中国産HQ-9やロシア製S-300と外観が類似している以外、細部は不明である
●いずれにしても北朝鮮の防空能力には疑問符がついている
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S-200 2.jpg昨今の弾道ミサイル乱れ撃ちのため、その方面に資金を集中しているでしょうから、通常兵器は押して知るべしの状態でしょうねぇ・・・

ゲリラ戦を展開する特殊部隊なんかは、優遇されていそうですけど・・・。無人機とかも・・・。

米軍もあらゆるセンサーを総動員して、北朝鮮の現状把握に全力を挙げているでしょうし、日本や韓国も協力しているでしょうから、移動式の弾道ミサイル発射期は別として、かなりの状況は把握できていると思います。たぶん

米軍事メディアが見た北朝鮮騒ぎ
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-14

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中国国防省がJ-20運用開始を公式宣言 [中国要人・軍事]

Wu Qian.jpg9月28日、中国国防省の報道官が記者会見で、公式にJ-20戦闘機が運用を開始した(commissioned J-20 into service)と発表しました。

しかし一方で、飛行試験は順調に予定通り進んでいるとも表現しており、以前にも米国防省高官の見方をご紹介したように、中国国防省での「運用開始」とは、最前線での任務に投入可能との意味ではなく、正式な作戦運用試験が可能になったとの意味で、今後は他の航空機との連携試験や運用コンセプトの検証試験が可能になる・・・程度の意味と認識したほうがよさそうです

それでも、今年3月9日に中国国営TVが「J-20が運用を開始した」と報道したのとは異なり、公式に中国国防省が中国的な「運用開始」を宣言したということなので、ご紹介しておきます。

9月28日付Defense-News記事によれば
J-20bank.jpg既に低レート生産体制に入っているといわれている中国空軍J-20は、少なくとも6機の試作機が、2016年からDingxin空軍基地(各種装備品の開発試験基地)の第176航空連隊で試験を行っている
中国空軍内では第4世代機に分類されているが、西側では第5世代機に含まれると解釈されるステルス性を持つ中長距離戦闘機である。ただし、ステルス性に関しては機体を正面から見た場合に限られる

台湾の専門家が最近外観の形状からJ-20のステルス性をレーダー反射面積から評価し、ステルス性は正面からののみとの一般的見方に同意する結果を得たようだが、機体の表面処理や塗装については評価できていない
●また中国空軍のJ-20操縦者の発言から、J-20があるレベルの「sensor fusion」能力を備えていることが確認されているが、細部は不明である

●ステルス性に配慮し、J-20は胴体内兵器庫に弾薬を格納し、中央のメイン兵器庫には空対空ミサイルPL-12(中国版アムラーム)なら6発、機体両側面の小型兵器庫に各1発の短射程空対空ミサイルを搭載可能とされている

今年3月の記事でJ-20をご紹介
J-20groundgrew.jpg現時点で、中国は9機から12機のJ-20を保有しているか考えられている。2016年11月に広東省珠海(Zhuhai)の航空ショーで初めて2機が飛行する様子を披露
エンジンを2基備え、米国製F-22そっくりだと言われる中国CAC(成都飛機工業公司)製のJ-20は、8つのプロトタイプで様々な形態の飛行試験を2011年から開始しているが、兵器搭載試験は今も継続している

中国国営メディアもかつて言及しているように、J-20は必ずしも空中戦闘能力を追求した設計にはなっておらず、F-22やF-35と直接的な同類ではない
●全方位のステルス性能を追求せず、前方からのステルス性を追求していることから、高価値目標(AWACS、 空中給油機、 作戦機の大規模編隊、水上目標)に一撃を加え、帰投するような運用構想も考えられる
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正面からのレーダー反射面積を減らし、ひたひたと高価値目標(AWACS、 空中給油機、 作戦機の大規模編隊、水上目標)に接近し、一撃を加えて帰投する独特の運用構想に注目いたしましょう。

Dingxin.jpg米軍や周辺同盟国の西太平洋地域での作戦基盤基地が少ないこともあり、上記「高価値目標」の価値が一段と高くなる戦域ですので、中国空軍の考え方は大いに理にかなっています

Dingxin空軍基地は中国内陸北方部の位置し、なかなか公開情報が出てこない場所ですが、「戦闘機命派」が喜びそうな話題でしょうから、生暖かくフォローいたします

J-20関連の記事
「中国報道:J-20が運用開始?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-14
「大局を見誤るな:J-20初公開に思う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-02

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急速拡散中:米軍&米国内で話題の訓示「Get Out!」 [ふと考えること]

「スマホを手に取れ。私は真剣に言っている。そして私の言葉を映像で記録し、記憶にとどめ、活用してほしい。折に触れ思い出し、人々とシェアしてほしい。もし他者に尊厳と敬意をもって接することができないなら、出て行ってくれ(Get Out)」

silveria.jpg事件は、米空軍士官学校内に設けられた「Prep School」(17歳から22歳の約240名を約10か月間教育訓練する付属教育機関)の学生寮で起こりました

25日朝、学生への連絡用ホワイトボードの黒人生徒5名の欄に「go home n-----」(恐らくNegroとかNegger)と書き込まれているのが発見されたのです。

これを受け、空軍士官学校の校長(superintendent)であるJay Silveria空軍中将が、約4000名の全学生と教員職員を集めて28日に語った映像が、29日朝に米空軍によって公開され、政治家や著名人によってSNS等で広く拡散され、その極めてストレートな語り口が、今人種問題で揺れる米国社会で話題となっています

Jay Silveria空軍士官学校長の言葉(5分半)


順不同で校長の言葉をご紹介すると・・・
もし書き残された言葉に怒りを覚えたら、君たちは正しい立ち位置にいる、空軍人として怒りを覚えるだけでなく、人間として感じなければならない
Silveria3.jpgもし他者に尊厳と敬意をもって接することができないなら、出て行ってくれ(Get Out)。もし性別の違いから、人と尊厳と敬意をもって接することができないなら出て行ってくれ。どのような形でも他人の名誉を傷つけるようなら、出て行ってくれ

●スマホを手に取れ。私は真剣に言っている。そして私の言葉を映像で記録し、記憶にとどめ、活用してほしい。折に触れ思い出し、人々とシェアしてほしい。もし他者に尊厳と敬意をもって接することができないなら、出て行ってくれ
だれも我々のこの価値観に疑問を呈したり、ホワイトボードに書き込んだりすることはできないし、この価値観を我々から奪うことはできない
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Silveria空軍士官学校長はこの夏に着任したばかりです
米空軍士官学校は、性犯罪やそれを扱う幹部の職務怠慢をはじめとして、様々な問題を抱えており、その数と深さは学生の数で上回る陸軍や海軍士官学校よりも深刻だといわれています。

Silveria2.jpgそんな中でのこの落書き。学校長としても看過できなかったのでしょう。
組織のトップに立つ人間として、「何か手を打たなければならない」との必死な思いが伝わる語り口とストレートな表現が、政治世界のゴタゴタにヘキヘキとした人々に響いたのでしょう

それにしても、「スマホを手に取れ。映像で記録し、シェアも・・・」とは時代の変化を感じます

米空軍士官学校の多様な問題
「性犯罪対処室が捜査対象に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04
「空軍士官学校の内通者が反旗」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10-1

米空軍トップが衝撃の新年メッセージ
戦闘機操縦者支配への反発が顕在化
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-04

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OPCWお墨付き:ロシアの化学兵器破棄完了 [安全保障全般]

残るは米国とリビア(?)だけ

russia chemical.jpg27日、ロシアは1997年4月に発効した化学兵器禁止条約(CWC:Chemical Weapons Convention)に基づき膨大なソ連時代の化学兵器の全ての破棄を完了したと発表し、同条約の履行を監視する国際機関の査察官もこれを確認して称賛しています。

ロシアのプーチン大統領は返す刀で、まだ完全な破棄に至っていない米国等の条約加盟国を非難しており、米国は微妙な立場に置かれることになります。

Uzumcu.jpgロシアの完全破棄を確認した化学兵器禁止機関(OPCW:Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons)にケチをつけるだけの基礎知識はありませんが、ロシアの広大な国土や属国(シリアなど)に隠している可能性をどうして否定できるのか不思議な気もします

しかし、ちなみに、OPCWは2013年にノーベル平和賞を受賞しています

28日付Defense-News記事によれば
ロシアの関係高官はプーチン大統領に対し、ロシア国内7箇所で行われてきた化学兵器の破棄が、ウラル山脈周辺の施設で27日に行われたVXガス野戦砲弾の処分で完了したと報告した
1997年4月に発効した化学兵器禁止条約に対する措置を、ロシアは約20年かけ、多額の費用をかけて終了したことになる

russia chemical2.jpg化学兵器禁止機関(OPCW:197年5月発足)のAhmet Uzumcu事務局長は、ロシアによる化学兵器の完全破棄履行は大きなマイルストーンであると述べ、「ロシアを祝福し、完全破棄に関わってきたすべての専門家の皆さんの努力に敬意を払いたい」と声明を発表している
●なお、同条約加盟192国の保有する化学兵器の96%は破棄されたと同機関は述べている

プーチン大統領は完全破棄の報告を受け、破棄を完了していない米国を批判し、「米国や他の破棄未完両国が、彼らの責務を果たすことを期待する」と皮肉を込めて述べている
●一方で、同条約が発行した1990年代、ソ連崩壊後の経済的破綻で混乱下にあったため、ロシアは米国や西側諸国の支援を得て初めて同兵器破棄を開始することができた。後にロシアの経済復興に伴い、自らの負担で破棄活動を引きついたのではあるが・・・。
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Uzumcu2.jpg化学兵器禁止機関(OPCW)には約90名の査察官が所属し、日本からも3名の自衛官が派遣されています。事務局長には陸上自衛官OBが付いたこともある機関ですが、何せ多国籍編成ですので、何がどれだけできるのかよくわかりません
なお、事務局長は最近ロシアと急接近のトルコ人です!

イスラエル(署名国)、北朝鮮、エジプト及び南スーダンが未締結国です。

条約発効後10年が完了期限で、期限を延長したとしても15年が限度だったのですが、締結国の中で破棄完了していないのは、米国、ロシア及びリビアでした

そこで2011年12月の第16回締約国会議において、同3か国が化学兵器の廃棄を継続するとのコミットメントを確認し、可能な限り早い時期に化学兵器の廃棄を完了するよう慫慂し、OPCWが中心となりその廃棄の進展を確認するための措置をとることを骨子とする決定していました

リビアの現状は知りませんが、北朝鮮と米国が同列で言及する輩が出てくるかもしれません。

外務省の「化学兵器禁止条約」解説
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bwc/cwc/index.html

シリアと化学兵器と米軍攻撃
「シリアの化学兵器分散」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-23
「シリア巡航ミサイル攻撃の裏側」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-08
「続編:同攻撃の裏側」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-11

激震:トルコがついにロシア製防空システム契約
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
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米空軍特殊作戦軍司令官:レーザーに今も熱狂的 [米空軍]

「科学者に聞けば、半分は熱心だが、半分は懐疑的だ。・・・・私は今でもとても熱狂的支持者だが・・」

Webb2.jpg20日、米空軍特殊作戦コマンドのMarshall Webb司令官(中将)が、米空軍協会航空宇宙サイバー会議で講演し、冒頭の言葉と共に、AC-130に将来搭載することを目的としたレーザー兵器のデモ試験を、来年から開始すると発言しました。

何度も何度も取り上げてきたようにレーザー兵器は「いつまでたっても完成まであと5年」と揶揄される代物ですが、弾道・巡航ミサイルによる飽和攻撃や、ロケット弾や無人機の群れ対処等を考えるとき、瞬時に目標に到達し、電力等のエネルギー源があれば弾薬の補給なく何回でも安価に連続発射が可能であること等から、脅威の変化に対応した夢の兵器でもあります

映画「スターウォーズ」が描くような攻撃兵器の主流になるには、まだまだ大電力やレーザー出力の確保、装置の小型化のほか、航空機搭載には振動への対処や照準の問題等々があり、加えて周囲への安全性確保や運用基準の在り方など、まだまだ課題が山積しています

それでも米軍の全軍種が関心を持ち、予算難に苦しみつつも取り組んでいることは確かであり、他軍種の状況も含め、熱狂的なWebb中将の発言等をご紹介します

20日付Defense-Tech記事によれば
LaserAC-130.jpg●Webb司令官は同会議の会場で記者団に対し、「仮に皆さんがレーザーに関わる科学者達に質問したとしたら、半分は熱心だろうが、半分は懐疑的な解答をするだろう」と語りつつ、米空軍はAC-130に搭載することを狙ったレーザー兵器の試験を、来年計画してると明らかにした
●そして「私は依然としてこのデモ試験の熱狂的な支持者だ」としつつ、「米空軍と特殊作戦コマンドは、現代の半導体やファイバーレーザー技術で空対地攻撃が可能なのか? ビームを制御可能なのか? 飛行中の空力的な振動などを克服できるのか?等を、検証するに値すると考えている」と思いを語った

●Webb司令官の前任者であったBradley Heithold前司令官が、2015年に特殊作戦機にレーザー兵器を搭載する「moon shot計画」を明らかにし、60kwまたは120kwレーザーで、地上の車両や航空機や通信アンテナ等を無効化するデモ試験構想を推進したのが同軍での始まりである。

他にも、国防省のレーザー兵器研究には米空軍と国防省研究機関がホワイトサンズ試験場で実施した、General Atomics製の150kw級レーザーの試験があり、ロケット弾や迫撃弾対処、また地対空使用や車両攻撃を想定し実験が行われている
Laser NG2.jpg●これは、DARPAの液体レーザーによるエリア防御システム研究に基づく、「DLWS:Demonstrator Laser Weapon System」計画によるものである

●他軍種では、米海軍は2014年に輸送艦「USS Ponce」に20kwレーザーを搭載しており、米陸軍は今年すでに、Striker戦闘車両から5kwレーザー発射を試験し、来年には50kwの対空レーザー兵器試験を計画している
●Webb司令官は、「2020年代にこの兵器を手にするためには、まだ多くの段階を通過する必要がある。また予算の優先順位からすれば、少しばかりの課題も控えている」と付け加えつつ、「特殊作戦機レーザー兵器のデモを来年計画し、その数年後に航空機に搭載して発射試験を行う方向だ」と語った
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Heithold2.jpgこの記事にも登場する「moon shot計画」をぶち上げたHeithold前司令官は、現在国防省のコスト分析&諸計画評価局の首席次長で、今年7月にはレーザー兵器を評し、「戦場でのレーザー兵器の使用はまだまだ先の話」「Star Wars症候群という、過度の期待に困惑している」と端的にコメントしています

更に国防省の開発担当国防次官は昨年9月に「レーザー兵器は万能薬ではない。戦力化を決断するレベルに至っていない」と、そして米空軍の開発部門を統括する司令官(大将)も「エネルギー兵器は第3の相殺戦略を決定づける兵器になり得るが、出力の大きいレーザー兵器を早期に手にすることは容易ではない」と昨年6月に発言しています。

このような伏線があることから、Webb司令官も「私は今でもとても熱狂的支持者・・」とか「検証に値する」と表現しているところです。
最近、北朝鮮の核やミサイルがらみで、2009年に計画が中止された「Boeing 747-400」搭載のレーザーによるブースと段階での迎撃復活・・・とか言う人がいますが、慎重に足元を固めたほうが良いと思います

Heithold中将が態度急変
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24

夢見ていた頃
「2021年には戦闘機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21
「米企業30kwなら準備万端」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-17-1
「米陸軍が本格演習試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-14-1

「米陸軍は2016年前線に投入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-16
「まずC-17搭載レーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-23
「特殊作戦C-130にレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31

「ACC戦略2015では?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-12
「米空軍幹部が議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-29
「CNAS:エネルギー兵器の課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-23
「特殊部隊とレーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-16

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マティス長官がインド訪問でアフガンを [マティス長官]

マティス長官はインドでアフガン問題を主に語る

India2017.JPG24日付Military.comが、トランプ政権の高官として25日から初めてインドを訪問しているマティス国防長官を取り上げ共同訓練から共同装備開発から武器輸出から現地生産などなど、多様な話題を地域の大国と議論する方向ながら、最重要の話題はアフガニスタン支援の話題だと報じています

北朝鮮が大変だとか、ロケットマンだとか、日本ではかりあげクンが話題ですが、世界には米軍の出番が欠かせない問題が山のようにあり、トランプ大統領と北朝鮮の外相や報道官が「口撃」合戦やっている間にも、重ーーーーい課題に国防長官は取り組んでいます

この米印関係は長ーーーい道のりで、3年ぐらいかかって協議の枠組みができ、部隊同士の共同訓練はそれなりに活発化してきたものの、枠組みができて数年たっても、装備品の共同開発や技術移転に関しては本当になかなか進展が見らえません

微妙に思惑が異なる両大国ですが、それでも対中国の思いは重なる部分もあり6月にはインドのモディ首相が訪米し、トランプ大統領も精一杯の厚遇でもてなしたところです。
実際の議論の中身がどうなるかは不明ですが、その雰囲気を記事からご紹介します

24日付Military.com記事によれば
mattis senate2.jpg●25日遅くにインドに到着したマティス国防長官のインド訪問は、モディ首相や就任したばかりの女性国防大臣Nirmala Sitharaman女史との会談等が予定されているが、戦闘機売り込みや無人機輸出問題、そしてアフガン問題で埋め尽くされるだろう
●国防省報道官は「米国はインドを、多様で広範な利害を共有する南アジアにおける重要で影響力のあるパートナーだとみなしている」を表現している

訪問は、ちょうど米国内でインド陸軍が、約2週間に及ぶ対テロや平和維持活動等の治安維持演習を始めたタイミングに当たったが、9月に入って就任したばかりの女性インド国防相との話題では、アフガン支援の問題が第一に取り上げられるだろう
トランプ大統領は、インドに対しアフガン経済への支援を要望し、インドと対立関係にあるパキスタンを、混乱の元凶である過激派に安全地帯を提供していると非難している

●国防省高官は「マティス長官はアフガンの民主主義、安定、繁栄、そして治安確保へインドの貢献を評価する」と述べているが、専門家は、米国がインドに期待するのは戦いへの直接参加ではなく、米軍によるアフガン軍訓練の支援であろうと見ている
●インドはかねてより、パキスタンがアフガン国内で道路やダム建設を行い、昨年1000億円以上の援助をしてることを警戒し、パキスタンをテロ組織の支援やアフガンの混乱助長で非難している

武器輸出に関しては
Sitharaman.jpg●トランプ大統領は、インドが米国製兵器を購入することで地域の安全保障に貢献していると讃えているが、国防長官は最新のロッキード製「F-16 Block 70」を強く進めることになろう
インドが少なくとも100機必要としているとみられる単座戦闘機では、F-16のライバルはサーブのグリペン戦闘機で、6月に初飛行に成功した「Gripen E」と争うことになろう。

両企業ともインド国内での製造を提案しており、モディ首相の「Make-in-India」方針に答えようとしている。本件ではボーイングもFA-18を提案している
インド海軍への無人機の売り込みも、中国がインド洋での活動を活発化する中、トランプ政権はインドへの早急な無人機提供に向いている
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カーター前長官時代には、インド側からジェットエンジンの共同開発や空母カタパルト技術の移転話など、そう簡単に折り合えそうもない話題がメディアを賑わせていましたが、どうなったんでしょうか?
会談結果で、目ぼしいものがありましたら、追記したいと思います。

Sitharaman2.jpgインドは攻撃可能な無人機を求めていますが、主要同盟国だけに輸出している攻撃無人機をインドに輸出するかは微妙な問題です。そしてインドがイスラエルと無人機の件で協議を進めているとも伝えられています

長い目で見て関係を深めていただきたい米印関係です。マティス長官の人柄に期待いたしましょう
でもマティス国防長官に置かれては、この大事な時期におなかを壊すようなことがないよう、十分に注意していただきたいものです。

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