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ロッキードが25年ぶり民間機に参入へ [ふと考えること]

LM-100J.jpg13日付読売新聞が、25年以上民間機市場から撤退していたロッキードマーチン社が軍用のC-130輸送機を改良した民間貨物機「LM-100J」で市場復帰する方向だと報じています。

販売に必要な型式証明を、2018年にも連邦航空局FAAから取得できる模様で、既に5機を受注しているらしいです。

ロッキード社が民間機分野に復帰する背景には、同社の昨年の売り上げの7割が米国政府からの受注となっていることがあり、トランプ大統領の軍事費増強発言はあるものの、他の予算削減への議会の反発も大きく、軍用機依存への危機感があるようです

13日付読売新聞朝刊4面によれば
LM-100J3.jpg●ロッキード社は、賄賂による外国政府要人への旅客機売り込み工作が1976年に発覚した「ロッキード事件」により企業イメージに悪化等を受け、1984年には旅客機事業から撤退していた。
●その後も、細々と民間輸送機LM-100を1992年まで生産していたが、同機も115機で生産を終えていた

新たに生産する民間輸送機「LM-100J」は、米軍をはじめ世界60か国以上の軍で計2500機以上が使用されているベストセラー輸送機C-130をベースの開発された貨物機で、1機約71億円
2018年にも連邦航空局FAAから取得できる模様で、貨物輸送や消火活動、救助作業、資源開発などで需要が見込まれ、既に5機を受注している

Lockheed M.jpg●専門家は同機を評価し、「現在使用されている輸送機は旅客機を改造したものが多いが、LM-100Jは収容能力が大きく、投資効率を高められる」と見ている
●民間の貨物機以外でも、NASAが2016年2月にロッキード社と、次世代超音速旅客機の開発計画を明らかにするなどの動きもあり、関係者の注目を集めている
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3年前に軍事メディアが同社CEOに質問した際は
巨大軍需産業の時代は終焉に向かっている」
新興企業より官僚的で敏捷性に欠ける
株価上昇ばかりを気にし、研究開発への投資をおろそかに」
レイセオン社は貴社や他社を打ち破り」
「予算の強制削減への対応
・・・との疑問をぶつけていましたが、3年経過して対応を迫られているのかもしれません

西側諸国の軍事費動向は世界中で不透明で、欧州を中心に右肩下がり傾向ですが、民間部門ではアジアを中心として航空需要の急速な伸びが予想されており、世界規模でパイロットや整備員の不足と奪い合いが予期されています

Hewson F-35.jpgそんな世界航空市場の動向を見据えたのがロッキード社の動きかもしれません。そうだとすると・・・いつ沈没するか分からない「亡国のF-35」から、ある日突然技術者等を引き上げ、民間航空分野に投入する日が訪れるのかもしれません

ロッキードの剛腕女性CEOであるMarillyn Hewson女史のこの裏のありそうな表情を拝見し、そんなことが頭に浮かびました・・・・

同社のLM-100Jのwebページ・映像多数
http://www.lockheedmartin.com/us/products/LM-100J.html
C-130輸送機のウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/C-130_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F) 

ボーイング社見積もり:世界的パイロット不足は深刻
「今後20年の操縦者不足は深刻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

ロッキードとトランプの葛藤&密談
「政治ショー?価格削減公表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-25 
「ロッキードの課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-13
「就任時:豪腕女社長が語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-16


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米GAO:F-35開発と製造の同時進行に再度警告 [亡国のF-35]

調達の柱となる「ソフトBlock 4」搭載機もグダグダ

F-35-eglin.jpg9日、米会計検査院GAOがF-35の将来計画に特化した評価レポートを発表し、今後生産量を急増させ調達機の中核となる「ソフトBlock 4」搭載機体の購入が計画されているが、既に開発が遅れている「Block 4」ソフトとプロセッサー完成を待たずに調達を進めることで、F-35計画のガンとも言える「開発と製造の同時進行」と「手戻り改修」の過ちを繰り返す恐れがあると警鐘を鳴らしています

F-35開発計画は既に当初計画から5年遅れ、開発経費も予定より10兆円以上、つまり45%以上の増加が見積もられている「史上最大の兵器開発計画」となっていますが、今後、第4世代機の老朽化や単価上昇を避けるため、大量生産を望む声が米空軍や産業界から上がっていますが、足元では依然として開発が遅延しており、不完全な機体を無理やり購入し、後で追加経費を投入して修理するという詐欺まがいの状態が続いています

GAOは「開発と製造の同時進行」と「手戻り改修」の過ちを最小限にするため、地に足に付いた追加経費を最低限にする「incremental, knowledge-based アプローチ」を報告書で求め、国防省も方向性は理解しているような素振りですが、F-35計画室長の交代で業務遂行の遅延や混乱もあるようで、全く予断を許さない状況のようです

10日付米空軍協会web記事によれば
F-35-canopy.jpg●GAOの評価レポートは、問題の中核は「ソフトBlock 4」を動作させるために開発が進められている新たなプロセッサー(演算処理装置)開発の遅れで、ソフト3Fまでで使用できない兵器や電子戦機能強化の実現が遅れ、再びF-35開発の悪魔のサイクルである「開発と製造の同時進行」と「手戻り改修発生」が視野に入ってきたと指摘している
●米国防省F-35計画室は、最初の「Block 4」搭載機予算を2018年2月にも要求する計画だが、新型プロセッサーが完成するのは第2弾の「Block 4」搭載機予算を要求する予定の時期まで待たねばならない

●足元でも、「Block 4」搭載機の提案要求書は今年3四半期には発出する予定であったが、少なくとも年末まで遅れる状況になっている。F-35計画室は、予算の不透明さと同計画指導者の交代を遅れの理由としているらしいが、それだけとは信じがたい
●同計画室は議会から、今後のF-35調達戦略の提示を今年3月期限で求められていたがまだ提出されておらず、8月末までには完成予定だとしているが、根本となる全般戦略が不透明な状況では計画の建て直しが危ぶまれる

F-35transonic.jpgGAOは現在計画の時期には「Block 4」搭載機は完成しない可能性が高いと見ており、対策として「incremental, knowledge-based アプローチ」を報告書で求めている。国防省も理論的にはその方向性を理解しコミットしているように見え、4段階の「Block 4」開発を検討しているようである
●このアプローチでは、コストと獲得能力の関係を意志決定者に明確に提示し、より情報が開示され監督が効くプロセスを採用を提言している。

●この提言の必要性をGAOは、「もしそうしなければ、米国防省は、どんな能力がその投資によって得られるのか、要求した能力が実現するのかについて何も知らされないまま、機体単価の交渉を迫られることになる」と表現して警告している
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GAOの当該F-35計画評価レポート(実質5ページ)
http://www.gao.gov/assets/690/686436.pdf  

北朝鮮のお陰と言うか、森友&加計の「学園物語」のお陰と言うか、フェイクニュース文化の勃興と言うか、中国の脅威もほとんど語られなくなりましたが、もっと語られなくなったのが「亡国のF-35」です。

F-35-lineUp.jpgいつの間にか、限定的敵地攻撃能力の一角をしっかり担うようなシナリオが出来上がり、「抑止力」としても「軍事的効果」からもほとんど意味のない「亡国のF-35」が導入に向け転がり落ちています

導入するなら導入するで、しっかりと足元を見つめながら、他への予算的影響や踏まえた議論をお願いしたいものです。

F-35とGAO
「F-35:国防省とGAO対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-27
「最終試験は1年遅れでも計画通りは不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
「ALISにはバックアップが無い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-01 

いつまで戦闘機だけを優先?
「F-3開発の悲劇と日本への提言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
「F-35の主要課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17


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グアム島の過去と今を学ぶ [安全保障全般]

Guam killer.jpg10日付「military.com」が、北朝鮮と米国トップ同士の「口撃合戦」の対象となっているグアム島について、その歴史にさかのぼって紹介しています。

50代以上の皆様にとって、グアム島はビーチリゾートの入門地であり、気軽な価格の夏休みツアーとか卒業旅行ツアーに仲間同士で参加された思い出を持つ方も多いのでは・・・と思います。

観光地としてのグアムは、今や日本以外のアジア人であふれ、特に中国人の急増に伴い、日本人にとっての魅力は急速に失われています
想像できますよね・・・ビーチでのんびりや、マリンスポーツを楽しみにしていったら、大声で騒ぐ中国人グループに圧倒され・・・

おまけに、中国人には「グアムで出産して米国籍を子供に」ツアーが大人気で、ナマコも真っ青な勢いで中国人妊婦がタモンのブランドショップを闊歩している現状で、中国軍や北朝鮮軍のミサイル攻撃を待たずして、「お前は既に死んでいる」状態かもしれません

グアム島の今と歴史を学ぶ
andersenGM.jpgソウルから2000マイル(3200㎞)、東京から1500マイル(2400㎞)、台北から1700マイル(2700㎞)との距離の位置にあり、米軍の作戦拠点が少ない極東地域にあって極めて重要な位置にある
グアム島の人口は約16万人であるが、その中に海軍と空軍を中心とする約7000名の米軍人が所在しており、今後は沖縄から海兵隊員が数千名移動してくる予定である

●約3㎞の滑走路を持つアンダーセン空軍基地には、2004年から始まったCBP(Continuous Bomber Presence)で大型爆撃機がローテーション派遣されており、中東への戦力派遣で手薄になった西太平洋での戦力プレゼンスを補完している
米海軍は島南部の施設に4隻の攻撃型潜水艦と2隻の潜水艦補給艦を配備し、米軍の数少ない優位点である潜水艦能力を支えている。

●また、2013年に米陸軍が弾道ミサイル迎撃用のTHAADミサイルをグアム島に配備し、終末段階での迎撃態勢を整備した

Guam AF2.jpg1898年、米西戦争に勝利した米国は、スペインからグアム島を獲得し、当時のマッキンリー大統領が米海軍に占領を命じた。米海軍は艦艇への石炭補給基地や通信中継基地としてグアム島を活用した
●しかし1941年12月10日、真珠湾攻撃後の勢いそのままに日本軍がグアム島を占領し、1944年7月21日に米国が奪還するまで日本による統治が続いた

ベトナム戦争間、米軍は155機のB-52爆撃機をグアム島に展開し、東南アジアへの爆撃作戦の拠点とするとともに、ベトナム戦に投入される兵士や物資の中継基地としても活用された
●また、同戦争後の混乱で大量発生したベトナム難民の多くが、グアム島を経由して米本土等へ移住した

過去記事よりグアム米軍基地の抗たん性強化
アンダーセン基地全体で、またグアム島全体で建設工事が目白押しだ。アンダーセン基地北部のランプ地区では、沖縄海兵隊数千人の移転に備え、準備が進んでいる
Cope North 15.jpg2014年度予算で基地の航空燃料供給システムの抗たん性強化が認められ、更に強度が強化され整備性も向上する整備用ハンガー2にも予算が認められた。また、米海軍が今後3年間で配備予定の3機のMQ-4(海洋監視型グローバルホーク)用ハンガーも建設中である。

2016年度予算で「塩害腐食整備施設」や、「強靱性強化装備品の倉庫」や「抗たん性強化指揮所」、基地の地下施設のための支援設備工事が計上されている
●同基地幹部はまた、島外からの展開受け入れセンターを航空機ターミナル近傍に建設し、兵站支援態勢の強化や迅速化を進めたいとしている

2016年12月テニアンをグアムの代替基地に指定
2016年12月7日、米空軍は、グアム島アンダーセン基地の代替地としてテニアン国際空港を正式に指定すると発表。今後、様々な米軍機の受け入れが可能なように関連施設や兵士用の施設整備を公式に開始する模様。
●公式には、米太平洋空軍機等の「目的地変更に備えた取り組み:Divert Activities, Exercise Initiative」と呼ばれ、「Record of Decision」との文書に米空軍が7日署名

●アンダーセン基地や西太平洋地域の拠点がアクセス不能や制約を受けた場合に備え、任務遂行のためのニーズに応えるための代替拠点の指定
●7日の決定により、今後テニアン国際空港には、輸送機、空中給油機等のアセットや関連要員の活動を支えるインフラや施設が整備され、西太平洋地域における代替拠点や演習拠点として利用可能になる
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今回の北朝鮮の威嚇に関する軍事技術面での分析は以下の記事が詳しいです!

「海国防衛ジャーナル」より
北朝鮮の「火星12」をグアム近海へ発射警告の分析
http://blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance/archives/50794358.html
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Guam china.jpg中国の正月や連休期間になると、中国から観光客が大量に押し寄せ、ホテルの確保が難しくなるそうで、日米共同訓練等の障害になることもあるようです。

小さいながら中華街のような地域も出来始め、米軍基地にも軍属や職員として中国系が入り込んでいるでしょうし、地上からの中国のISR体制は完成の域に達しているのでしょう

中国人の両親からグアム島で生まれ、成人して米軍に入った兵士もいるかもしれませんね・・・。中国の長期戦略おそるべし・・・

グアム島の抗たん化対策
「被害復旧部隊を沖縄から避難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-28-1
「テニアンをグアムの代替に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-16-1
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1

「グアムの抗たん性強化策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
「グアムで大量死傷者訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08-1
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12

「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「在沖縄米軍家族の避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21
「嘉手納基地滑走路の強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-09

「Wake島へ避難訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04-1
「テニアンで作戦準備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-05
「ブルネイの飛行場を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-14

沖縄戦闘機部隊の避難訓練
「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

CBP関連の記事
「アジアへの空軍戦力派遣」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-14
「グアムに大型B全機種勢揃い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12
「B-2がCBPでグアム展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-18
「CBP受入の常設部隊設置へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-13-1
「爆撃機による外交」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-04


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イラン無人機が米軍FA-18の着艦妨害飛行 [Joint・統合参謀本部]

今年に入り13回目の両海軍の不安全接触とか
ペルシャ湾も波高し

QOM-1 UAV.jpg8日付各種報道によれば、ペルシャ湾の公海上で行動中の米海軍空母ニミッツから発進して着艦しようとしたFA-18にイランの無人機が約30mまで接近し、FA-18が衝突を回避しなければならなくなる事案が生起したと報じています。

約1週間前には、同海域でパトロール中だったUSS Thunderboltが、イラン革命防衛軍所属の艦艇が危険な接近行動をとったため、機関砲で警告射撃を行ったと言う事象が発生しており、米空母へのイラン無人機による嫌がらせ行為も初めてではないようですが、対ISIS作戦が終盤を迎えようとも、引き続き中東が一触即発の危険な状況にあることをご紹介するため取り上げておきます

8日付各種報道によれば
USS Nimitz2.jpg同事案を最初に報じたのはCNNだったが、米中央軍海軍の報道官もこれを認め、空母ニミッツに着艦するため空母の周囲を旋回するパターンに入っていたFA-18に、高度差約30m、水平距離約60mまでイランの無人機QOM-1が接近し、FA-18が安全確保のため回避行動を余儀なくされたと声明を発表した
●同報道官は「イラン無人機の行動は、空母艦載機の通常の行動パターンを承知の上で行われたものであり、国際海洋法規や慣習に背く行為である」とも述べた

●そして同報道官は、このようなイラン軍による不安全でプロ意識に反する行為は、今年に入って13回目だと説明した
●別の海軍関係者は、同無人機はQOM-1で、大きさは長さ約3m、幅5mのかなりの大きさだと質問に答えた

7月末には、パトロール中の米海軍艦艇USS Thunderboltが、イラン革命防衛軍所属の艦艇が危険な接近行動を見せたため、搭載の機関砲で警告射撃を行ったところである
QOM-1 UAV2.jpg●また5月には、同海域で行動していた空母ブッシュ艦長が、イランの無人機は繰り返し空母の行動を邪魔しにくると述べ、「世界中にこのようなドローンが拡散しており、イランも例外ではない」、「決して小さくない、偵察用無人機だ」と訴えていた

●なお、空母ニミッツは空母ブッシュとペルシャ湾での任務を交代するため同海域に到着したばかりであり、空母ブッシュは間もなくノーフォークへ帰還する
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中東と言えばISISの話題しか取り上げていませんでしたが、対イランも予断を許さない状況にあるようです。

「QOM-1」が具体的にどんな機体なのか良くわかりませんが、それらしい写真をご紹介しています。報道記事はその大きさを「a drone of about about 14 feet by 26 feet」と表現しており、かなりの大きさで、FA-18が衝突すれば、かなりの被害を受けると思います。

先日は、米軍需産業が無人機輸出規制緩和を要望とお伝えしましたが、このような無人機技術の拡散がもたらす負の側面も無視できません。複雑な、住みにくい世の中になりました・・・

無人機対処の関連記事
「民間ドローン撃退方針指示」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-08
「海兵隊も対処に悩む」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-17
「ACC司令官が対処権限を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-15

「イスラエル製を17億円で」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-28
「DroneDefenderをご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1


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米国政府が無人機輸出規制の見直し開始 [安全保障全般]

MQ-9 4.jpg3日付Defense-Newsが、米政府関係者に確認した情報として、2015年にオバマ政権が定めた無人機輸出指針の見直しを開始したと報じています。

アメリカ製品売込みがアメリカ・ファーストであるトランプ大統領の大方針ですが、米国製無人機のコピー製品で世界市場に猛烈な売込みを行っている中国や、無人機利用の先駆者であるイスラエルなど、競争相手が猛烈な売込みを行う中、米軍需産業から見直し要求があるのかもしれません

一方で無人機輸出は、国際的な兵器技術管理枠組みであるMTCR(ミサイル技術管理レジーム:Missile Technology Control Regime)の制約を受けており、主要な西側35カ国が加わる本枠組みが表現する「輸出規制想定:presumption of denial」の解釈を変更することは、極めて慎重な判断を要することとなります

ちなみにMTCR枠組みでは、「搭載能力500kg以上かつ射程300km以上の完成したロケット・システムや完成した無人航空機システムの輸出に最大限の慎重さを求める。かかる輸出は不許可となる可能性が極めて大きい」としています。加えて今年4月に創設30周年を祝ったばかりのタイミングでもある

3日付Defense-News記事によれば
CH-4 3.jpg米国政府高官はDefense-Newsに、2015年の無人機輸出政策の見直しを進めていると認めた。同政策の見直しについては、6月にインド首相が訪米した際に公にされるのではと噂があったが、米当局は否定していた
●そして同高官は、まだ政策見直しは初期段階にあり、何も決まっていないと強調しつつ、「鍵となるゴール、同盟国などに最高水準の米国製装備を提供しつつ、米国軍需産業の最先端技術を保護し、しかも非拡散と国際安全保障の推進において米国が指導力を発揮することの間に、適切なバランスを保つことだ」と語った

●米国の軍需産業にとっては政策変更は既に遅れている。同産業界は長年、中国やイスラエルに比べ、世界市場で米国が手足を縛られていると不満の声を上げてきた。
●そしてそんな声が一段と高まったのは、米国製をコピーしたかのような中国製無人機が、昨年、米国の戦略的パートナーであるUAEやヨルダンやエジプト軍に導入を開始されるようになってからである

CH-4 2.jpg●しかし政策見直しのスケジュールは不明確である。軍需産業筋の中には9月から10月に終了するのではとの観測もあったが、最近のトランプ政権の混迷振りから、そんなに早くは期待できないとの見方が広がっている
●それでも米軍需産業界は、輸出規制の緩和は多くの雇用と売り上げをもたらすと期待しており、更に「今は無人機技術の民生への応用など考えていないが、輸出が緩和されれば考え方が変わる」と関係者は語っている

MTCRとの関連をどう整理するか?
●ただし見直しは単純ではなく、特に攻撃用無人機の輸出を極めて厳しく規制しているMTCRの「輸出規制想定:presumption of denial」を、どのように解釈変更するかが課題となろう。
●仮にMTCRの変更に動こうとすれば、30カ国以上から賛同を得る必要があるが、単に米国政策の修正であれば容易である。

CH-4 4.jpg●ただしその場合、MTCRの目的である非拡散より、政治的&軍事的利益を優先するとの解釈変更を世界に発信することになる。
●一方で、他の参加国にも「輸出規制想定:presumption of denial」を乗り越えろと促し、MTCRへの参加国を増やす手法を提案する者もいる

●いずれにしても、米軍需産業側から見れば、なぜ元々ミサイルが対象のMTCRで無人機まで縛るのか理解できないし、オバマ政権が2015年に責任ある国への輸出拡大に踏み出した流れがあるものの、依然として個々のケースで全く明確でない長期にわたる官僚手続きに苦しめられている実態がある
●トランプ政権の政策実行力が問われる課題となろう
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INF全廃条約にしても、このMTCRにしても、軍事技術の拡散を背景に、指導者が独裁的力を持つ中国や北朝鮮やイランが好き放題な中で、岐路に立たされています

MQ-9 3.jpg笑えるほど米国製と似ている中国製の無人機を見ていると、それがUAEやヨルダンやエジプトに輸出される様子を見ていると、米軍需産業界の怒りのほどが想像できます。

日本の場合、安くて効果が確認されていても、戦闘機数と飛行対数とパイロット数を死守するために、無人機導入には消極姿勢を保ち続けるでしょうから関係ないのでしょうが、「安全保障感覚の体幹」を鍛えるには必要な報道ですのでご紹介しました

中国と無人機
「中国がサウジで無人攻撃機の製造修理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29
「中国が高性能無人機輸出規制?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03
「輸出用ステルス機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-27

外務省によるMTCR解説
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/mtcr/mtcr.html


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米軍基地に民間ドローンの撃退権を付与!? [米国防省高官]

small drones2.jpg7日、米国防省のJeff Davis報道官が、国防省として米軍基地に脅威となる個人や商用ドローンに対する新たな対処指針を決定したと明らかにし、7月中に非公開規定として既に各軍種に通知されていると語りました。

小型ドローンが一般社会でも気軽に購入できるようになって急速に普及し、ISISがイラクやシリアで兵器として使用して大きな脅威となっていることをご紹介してきましたが、今年に入り、核兵器を担当する軍幹部や米空軍幹部を中心に、米国内の米軍基地にもドローンへの対処権限を与えるべきだとの声が上がるようになってきました

今年3月には、ICBMサイロやSSBN等を預かる米戦略コマンドのHyten司令官が、ドローンの急速な普及に比し、対策が極めて遅いと政府に訴え、米空軍ACC司令官は7月、F-22基地への小型民間ドローンの侵入とF-22への異常接近事案を取り上げ、基地司令官には何の対処権限もない状態に危機感を訴えていたところです

とりあえず、新規定関連の報道をご紹介しておきます

7日付Defense-New等の報道によれば
ISIS drone.jpg●7日、Davis報道官は、新たなどローン対処政策は7月中に各軍種に通知されており、7月4日には米軍基地が所在する自治体や地域コミュニティーに対し、どのように新方針を知らせて協力を得るかに関する、これまた非公開のガイダンスが各軍種に配布されたと説明した
●また報道官は対処政策の概要について、「米軍基地内でドローン等が飛行した場合、自衛権の行使で対処する」「新たな指針は、これら脅威を止める行動、つまり、追尾、捕獲、機能不全、破壊等を可能にするものである」と説明した

●しかし米軍が、土地をリース借用しているような場合は単純ではない脅威でないドローンや空域の所有者が不明確なケースもありえるからだ
例えば、ノースダコタ州Minot空軍基地の周囲に広がる広大な150個ものICBMサイロの場合、サイロの土地は民間地主から借り受けているもので、サイロの間には農地や家畜の放牧場が広がっている。

●このようなケースでは、地主は農地や放牧場の管理のため、ドローンを利用することが増えているのだ。また昨年秋の段階では、Minot空軍基地の周囲のサイロ上空は、ドローンの飛行制限区域ではなかった

small drones.jpg●今回の新たな指針で、サイロ上空の空域の扱いに変化があったのかは定かでない。いずれにしても、新政策は133の軍事施設に適応される
●更に同報道官は、本指針は連邦航空局FAAや他の政府組織とも協議して定めたものだと述べたものの、個々の事象への対処については、その時々の状況によることになると慎重に語った

同日付Defense-Tech記事によれば
●関連する政府高官は「脅威の種類や程度に応じ、対処はおのずと異なる」と述べ、民間ドローンをどのような状況で「撃墜」できるかは大きなミステリー
●7月に発生したドローンのF-22への異常接近のような事例で、F-22がドローンを撃墜可能かと質問したところ、当該政府高官は「どのような戦いでも、武器使用は応分の範囲で行われることが原則であり、F-22による撃墜は過剰なキルだ」と語っている
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細部対処要領は非公開で、あくまで国防省が現下の国内法を根拠に「自己防衛:Self-Defense」の範囲で方針を示したものであり、現場が期待していたような単純明快で実行が容易なドローン対処指針ではないと思いますが、一つの進歩と見てよいでしょう

ISIS drone 4.jpg今後は、現場の反応や新規定では十分対処できない事例などを軍事メディアが追いかけると思いますので、そんな事例を通じて現代社会とドローンの折り合いを探っていくことになるのでしょう。

日本でも、早めに「縦割りのお役所仕事」の中で、色々な場面を想定して「頭の体操」をして置いて下さいね。オリンピックもあることだし・・・

無人機対処の関連記事
「海兵隊も対処に悩む」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-17
「ACC司令官が対処権限を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-15

「イスラエル製を17億円で」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-28
「DroneDefenderをご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
「IS無人機で初の犠牲者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-15-1


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ステルス機の意義と有効性を考える [ふと考えること]

Stealth report.jpg2日、米空軍協会ミッチェル研究所が新たなレポート発表会見を行い防空センサー等の発達でステルス機が発見される確率が高まっても、依然として航空機のステルス性は重要な要素であり、また他国がその技術を活用し始めたとしても、米国が持つ40年間の経験にはまだまだ及ばないと主張しました

Mark Barrett退役空軍少将(元F-22飛行隊長)とMace Carpenter退役大佐(元F-117操縦者)によるレポートは、「Survivability in the Digital Age: The Imperative for Stealth」とのレポートは、米海軍や米空軍で現在行われている次世代制空機(NGAD)検討において、他の性能とステルス性とのバランス議論が盛んになる中で、将来におけるステルス性の意義を再確認しようとする試みに見えます

主要な軍需産業をスポンサーにしている空軍協会とすれば、維持も含めたコストや作業量には余り言及せず、ステルス性は重要だと言わざるを得ないでしょうが、ステルス機の意義や有効性を整理する上で役立つので概要をご紹介します。

なお注意点としては、ステルス性の有効性よりも、ステルス性を持つ第5世代機の情報融合提供能力をステルス機の有効性として捉えている傾向があり、そのあたりは読者の皆様の見識で区別をお願いいたします

3日付米空軍協会web記事によれば
F-35 clear2.jpg新たなレーダーや探知技術が生まれつつあるとしても、ステルス技術は将来の作戦機においてもますます重要な設計上の要素となるだろう、と新レポートの筆者達は主張した
●そして、ステルス設計は比較的低コストの要素であり、個々の機体の生存性にきわめて重要である以外に、小規模な戦力で任務遂行を可能にする技術であることも重要な点だと訴えた

●Barrett元少将は、ステルス性なしのケースでは多数の援護機や支援機が必要だが、ステルス機であるF-22, F-35, B-2や次期爆撃機のB-21は、遥かに少ない機数で任務遂行が可能だと説明した
●同元少将はまた、空対空戦闘でも非ステルス機の戦いは相互にほぼ同距離で相手を発見するから搭載兵器の差が勝敗を分けるが、ステルス戦闘機の場合は相手に近くまで発見されないから、短射程ミサイルしか搭載していなくても勝利がほぼ確実だと説明した。

●Carpenter元大佐は、防空レーダーが仮にステルス機を探知できるようになったとしても、その情報をミサイル部隊に伝え、発射された防空ミサイルがステルス機を迎撃するまでには多くのプロセスがあり、航空機のステルス性はその過程全体の成功率を低下させるとステルスの重要性を説明した
●また元少将は、仮に防空レーダーが発達しても、ステルス機を電子戦機が支援すれば目標到達は容易になり、非ステルス機や機体外部に装備を搭載したステルス機よりも、遥かに発見される可能性は低いと説明した

敵レーダーへの対抗策と中露の追随
F-22hardturn.jpg●レポートを支援するために参加したMike Rounds上院議員(民主党)は、「広帯域をカバーする固定レーダーやパッシブセンサーを、高処理能力コンピュータとネットワークで結びつければ、強固な防空監視網を形成することが可能だ」と危機感を訴えつつ、
ステルス機のセンサー情報をネットワーク化した情報融合等を活用し、「敵レーダー網に、猛烈に多様なレーダー反射波を送り込んだり」、「電子戦機EA-18GやF-35に加え、積極的作為のため将来無人機を特定周波数を狙った反射材にしたてたり」とのアイディアで、敵防空を飽和させることを提案した

●元少将は、中国やロシアが「ステルス機らしきもの」を配備し始めていることに触れつつ、米軍には既に40年間にわたるステルス機運用の経験があり、どのようにステルス機を運用するかのノウハウの面で、他国はまだまだ米国に追いつくことは出来ないと語った
●そして自身が初期のF-22飛行隊長だった頃、当初はF-15の作戦運用法を元に応用を考えたが全く上手く行かず、初めて「全く新しい発想が必要だと痛感」し、互いに近接して飛行するな等々の新たな基本や戦術を生み出し、F-22の偉大な能力を引き出した経緯を例として解説した

シミュレーターは極めて重要
F-22Hawaii2.jpg●またF-22が空対空戦闘で敵を凌駕するだけでなく、戦闘全体の状況を瞬時に把握できる能力を「戦闘管理者」として発揮できることも説明し、F-35にも同様の能力があると元少将は語った
●加えて、このようなF-22やF-35能力を最大発揮するには、地上のシミュレーターで多様な状況を想定した訓練を繰り返すことがきわめて重要なのに、多くのF-35導入国がシミュレーターを購入しないのは大きな誤りだと主張した。

●そしてF-4の後継機にF-35を購入する国が、仮にシミュレーターを購入しないなら、高価なF-4を飛行場に並べておくのと大差はないと厳しく指摘し、ステルス機と非ステルス機の価格差を考えれば、シミュレーターをなぜ購入するかではなく、なぜ購入しないのかと言いたい・・と訴えた。
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古くからステルス性に重きを置かない米海軍と、ステルスを前面に主張する米空軍との対比や、互いの「口撃合戦」は興味深いところですので、下記の過去記事で振り返ってみてください。

B-2dual07.jpg要は、他の性能とのトレードオフをどこで決着するかの問題で、当然ステルス性が在れば突破力や生存性の側面で有利ですが、米空軍の次期制空機が重視すると言う兵器搭載量や航続性能に配慮すれば、ステルス性は犠牲にせざるを得なくなるということです。

これにコストや技術的な達成度合いや可能性などなど、まんぐーすが知る良しもないデータを踏まえつつ、最後は海空軍の声のでかい有力者の「個人的好みで」次期制空機の要求性能は決まっていくのでしょう。 そんなものです

当該レポートの現物(42ページ:約3MB)http://docs.wixstatic.com/ugd/a2dd91_cd5494417b644d1fa7d7aacb9295324d.pdf

米海軍NGADの検討
「米海軍は速度と行動半径重視?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-24
「米海軍もNGAD検討開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-24

米空軍次期制空機PCAの検討
「PCAの検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28


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ロシア発注の旅客機を米国大統領専用機に? [米国防省高官]

Trump.jpg1日付Defense-Newsは、トランプ大統領が就任時から「贅沢で高価すぎる」と問題視していた次期大統領専用機にロシアの航空会社がボーイングに発注して製造されるも、納入前に注文がキャンセルされたモスボール保管中のジャンボ機が検討されていると報じています

ロシア人の手には一度も渡っていないから、盗聴器やスパイ機材が組み込まれている心配はないと関係者は懸命に説明しているようですが、寄りによってロシアの「お下がり」「新古機」ですか?・・・との声は当然上がっているようで、今後数多いトランプ絡みの話題の一つになりそうですのでご紹介して置きます

1日付Defense-News記事によれば
●事情通の情報筋はDefense-Newsに、ボーイング社と大統領専用機を扱う米空軍が、ロシアの民間航空会社「Transaero」が「かつて」発注した2機の747-8を売却する契約交渉の最終段階にあると語った。
●ロシアの「Transaero」社は2013年に同機をボーイングに注文したが2015年に倒産した。ボーイング社が製造途中だった機体を完成させ、現在は加州南部の飛行場で保管している。

Air Force Ones.jpg●同機体の経緯を知る関係者は、元の発注者であるロシア航空会社やロシア政府の手に同機体が手渡されたことは一度もなく、ロシア企業や政府が同機体に手を加える機会は全くなかったと強調している
●情報筋も上記関係者も、具体的な機体価格については厳しい交渉が進行中であることから一切コメントしなかった

●本件に関し、米空軍報道官は機体の出所には言及せず、「ボーイング社と2機の747-8を購入する交渉の最終段階にあり、間もなく契約するだろう」と質問に答えた
●またボーイング社報道官も、「Transaero」との関係や細部に言及することを避けつつも、「2機の747-8取引に向け精力的に交渉を行っており、ベストな価格と価値を提供することに集中している」と述べている

機体価格を巡るあれこれ
トランプ大統領はかつて、「俺が交渉したことで1000億円ぐらい節約した」と語っているが、ホワイトハウス関係者は「億単位:millions」の節約だと表現していた。
一般に、Boeing 747の値札は約420億円だが、個々のケースで様々な値引き交渉が行われている模様で、実際はかなり安いとも言われている。しかし米空軍が次期大統領専用機のトータル価格をこれまで公表したことがないため、価格や節約効果について議論することは難しい

B-747-8.jpg●航空コンサルタントのRichard Aboulafia氏は、米空軍が製造済みの機体を購入するのは理解できるが、大統領専用機において機体自体はほんの一部であり、例えば秘匿通信機材、ミサイルからの機体防御システム、核爆発からの防御など大きな追加投資が必要だ、と指摘している
●そして「値引き額については想像が難しいが、例えば機体価格が250億円で、15%値引きなどが考えられる。しかしB-747の製造ラインを数ヶ月停止させるコストも考える必要があるかもしれない」とコメントしている

●米空軍の調達を担当するArnold Bunch中将は5月段階で計画は予定通りで、年末までに2機の機体と設計費用を確保することになると語っていた
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決して怪しい話ではないようですが、トランプ大統領が主張している程度の経費節約や値引きが実現するかは微妙なようです。

まぁ・・・いずれにしても、ロシアがらみのネタとは、トランプ大統領のご機嫌を損ねないか気になります

トランプがらみの記事
「性同一性障害者を米軍排除」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-28-2
「国家宇宙評議会を設置」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-08
「インドと軍事協議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-28

「サウジにTHAAD提供?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01
「空母のEMALSはだめ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-13
「F-35値引きはフェイク?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-25


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映像と5つの視点で:米空軍操縦者 [ちょっとお得な話]

5 Things.jpgおなじみ「映像と5つの視点で学ぶ」シリーズで、本日は「米空軍操縦者U.S. Air Force Pilots」をご紹介します。

映像と話題には、WW2当時のものが含まれており、当時はまだ陸軍と海軍しかなかったことからすれば、正確には「米軍操縦者」とのタイトルが相応しいのかもしれませんが、米空軍は空軍が存在しなかった当時の空での戦いも「空軍の歴史」として学んでいるようですので、そのままにしておきます

歴史的な英雄パイロットが話題の中心ですが、まぁ・・いつものように「小ねた」としてご活用下さい

第1:最後のエースは2分以内に2キル
F-4.jpg米軍操縦者で最後(最も最近)に、5機以上を撃墜して「ACE:エース」の称号を与えられたパイロットは、ベトナム戦の1972年8月に5機目を撃墜したF-4ファントム操縦者だった
特に彼が3機目と4機目を撃墜した空中戦は驚くべきものだった。帰還途中と思われる複数のMig戦闘機を発見した彼は、空中戦の末、スパロー空対空ミサイルを発射して最初の敵を撃墜し、
●その後、素早く右旋回し、他の敵を捕捉して攻撃に移り、同じミサイルで次の敵を撃墜した。最初と次の撃墜の間隔は、僅か1分と29秒だった

第2:SR-71は衝撃波で敵を威嚇する作戦も
SR-71.jpg●ブラックバードの愛称を持つ超音速高高度偵察機SR-71は、高度8万フィート以上を速度マッハ3以上で飛行し、時には敵支配地域上空を強硬偵察した。
敵の地対空ミサイルも追随できない高高度超音速飛行が可能なためできる「技」であったが、音速以上で飛行する際に発生する「衝撃波:Sonic Boom」も時には作戦に利用された
ベトナム戦争の終盤に和平交渉が行われた1972年5月、その交渉が決裂した際には、3機のSR-71が超音速でハノイ上空を飛行し、その衝撃波で相手を威圧した

米空軍操縦者:映像と5つの視点で(約7分)

第3:30機以上の敵と30分以上交戦したP-51
P-51.jpg1944年1月、第2次世界大戦時の欧州戦線で、B-24爆撃機編隊の援護を命ぜられた1機のP-51戦闘機が、ドイツ上空で30機以上の敵ドイツ機と遭遇した
●当該P-51戦闘機操縦者は、たった一人で敵と30分以上交戦を続け、少なくとも3機を撃墜し、他の複数機に被害を与えた。これは確認された戦果だけで、それ以上の戦果があったと伝えられている
●操縦者ハワード大尉は、欧州での戦いで操縦者として唯一の「最高栄誉勲章:Medal of Honor」受賞者となった

第4:真珠湾攻撃時、パジャマ姿で離陸し交戦
P-36.jpg真珠湾攻撃を受けたハワイの米軍は、ほとんど組織的な反撃を出来なかったが、敵機を迎撃すべく離陸した米軍機が14機記録されている
●そのうちの一人は、パジャマパンツ姿でP-36に乗り込み離陸して敵機と交戦した。
●敵機を撃墜することは出来なかったが、帰還して着陸する際は機体の尾部とブレーキが失われ、確認の結果500箇所の被害があった

第5:ピストルでゼロ戦を撃墜した副操縦士
B-24.jpg1943年3月、ビルマ南部で任務中のB-24爆撃機が日本海軍のゼロ戦などに襲われ、被害を受けた爆撃機乗員はパラシュートで脱出したが、パラシュートで降下中の脱出兵士も日本機は狙ってきた
ある脱出した副操縦者は、死んだ振りをしてパラシュートで降下し、敵のゼロ戦を油断させて反撃のチャンスを狙っていた
●案の定、数十フィートまで接近したゼロ戦に対し、保有していた「M1911」ピストルで反撃し、敵操縦者に命中させて撃墜した。当該副操縦者は負傷して捕虜になったが、後に帰還した
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このように先人の戦いぶりを語り継ぐことは後に続く防人の士気を鼓舞し、困難な場面において力を与えてくれるものです

ASOS.jpg旧帝国陸海軍にも、このような英雄的な活躍をした軍人は無数にいたと思われますが、今や限られた戦史研究者や80~90歳代の戦争経験者の一部でしか共有されていません

これこそ国の「無形文化財」とも言うべき宝だと思います。ネットやSNSを上手く活用し、わが国の英雄たちの歴史を是非語り継ぎたいものです

映像で5つの視点から学ぶ
「カモフラージュ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05

「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

映像で見るシリーズ
「12㎏の兵器搭載地上ロボット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-09
「防空&ミサイル防衛の融合IAMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-2
「威力強烈:AC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-06
「CASの歴史を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-19

「イメージ中国軍の島嶼侵攻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「泣ける:帰還兵士と犬との再会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-05
「レーザー兵器試験@ペルシャ湾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-13


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米空軍ISR無人機の急増を数字で見る [米空軍]



MQ-9 5.jpg7月号の米空軍協会機関誌が「ISR Explosion」との記事を掲載し、最近の約10年間で急増しているISR無人機(攻撃型も含む)の様子を数字で紹介していますので、メモ代わりでご紹介致します。

残念ながら、度々ご紹介しているように、米空軍は自身の判断で無人機導入に舵を切ったわけではありません自らのポストや職域が犯されると考え、又は無意識のうちに無人機を排除する感情が働き、1990年代には無人機の導入が進まなかったのが実態でした

ロバート・ゲーツ語録12
http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19
私がCIA長官の時、イスラエルが無人機を有効使用することを知った。そこで米空軍と共同出資で無人機の導入を働きかけたが1992年に米空軍は拒否した。私は3年前(2008年)、今度は国防長官として、無人機導入のため牙をむいて4軍と立ち向かった http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07

MQ-4C4.jpgそれが今では、現場からの無人機ISR要求が供給を大幅に上回り、「需要3:1供給」程度の現状で、ISR無人機(攻撃型も含む)を増加したくても無人機操縦者の養成が追いつかない状態で、加えて無人機操縦者の急増に人事管理制度改革が追いつかず、不満を抱えた離職者が減らない苦境にあります


そんな無人機急増の様子を数字で
ISR航空機の急増(主要因は無人ISR機の急増)
---2007年には米空軍航空機の3.2%がISR機であったが、2016年9月時点では9.9%にまで3倍増 
---2016年9月時点で米空軍の全ISR機は533機で、無人ISR機は357機の67%。10年前は18%だった

---2006年9月時点でU-2 (34), E-3 (32), RC-135 (22), EC-130 (16)、そして無人機RQ-4が11機で、その他を含めISR無人機は計24機
---それが2016年9月には、MQ-1B Predators (129), MQ-9A Reapers (195), そしてRQ-4B Global Hawks (33)、更に有人機U-2 (27), E-3 (31), RC-135 (23), EC-130(14)

無人機と有人機でISR:戦闘機や爆撃機も
MQ-1C Gray Eagle3.jpg無人ISR機は、CIAが1993年にボスニアで初めて使用した。米空軍は911同時多発テロ以降にISR無人機に本格的な関心を寄せ、アフガン、イラク、シリアは同アセットの技術革新に最適な作戦地域となった
2008年3月には、ISR機からのフル動画量が3倍になり、「需要4:1供給」のペースで要求量が大きく上回っており、有人機操縦の経験が無い者も無人機操縦に当たらせる決断等により、2012年までに無人機操縦者を450名から1100名に増し、ISR無人機による哨戒CAP数を33個から50個に増やす計画も明らかにした

2009年にゲーツ国防長官は、ISR無人機による哨戒CAP数目標を50個から65個に引き上げると発表した。しかしその時点で、米空軍はISR要求の66%が満たせない「需要3:1供給」状態である事を明らかにしていた

有人ISR機のMC-12Wは米空軍救急能力造成室の輝かしい成果でアリ、2011年に僅か1年間で構想から部隊編成が完結し、その後の2年半で通常の11年半の飛行時間に当たる10万飛行時間を達成している
MC-12.jpg●そしてその1年後には30万戦闘飛行時間を達成する働きで、「ISR需要を満たすアセット」のキャッチフレーズを獲得した。しかしその後は維持費がまかなえなくなり、米空軍は41機を陸軍や民間契約企業に売却し、特殊作戦群が13機のみを維持する事になった

●この様に急増するISR無人機からの情報やデータを迅速に処理するため、「機械や人工知能を活用した、分析する人の負担を軽減する対策が必要だ」と2013年に当時の米空軍ISR部長は語っていた

有人機(戦闘機や爆撃機)もISR重視
無人ISRアセットだけで無く、有人ISR機も引き続き需要が高い。運用開始後25年が経過したRC-135 Rivet Jointは、引き続き中央軍エリアで最も需要が高いアセットである
JSTARS recap4.jpg●現在16機保有しているE-8C JSTARSについても、2016年9月に100万飛行時間を達成する働きぶりであり、米空軍は後継機を17機導入する前提で3企業を対象に機種選定を実施中で、2018年に契約を予期している
●更にE-3 AWACSは、2030年までの継続引用を念頭に現在能力向上を進めている。無人機の機数が増加すると見込まれル中でも、この様に有人ISR機は今後とも重要な役割を担っていく

●しかしここで注目すべきは、米空軍指導者達が戦闘機や爆撃機のISR能力について語り始めていることである
F-35-Turkey.jpg●Global Strike Command司令官が「率直に言うと、最も重要でない任務は単に爆弾を投下することでアリ、もっと重要なのは、誰かの命を救うISR情報を持ち帰ることだ」と爆撃機操縦者に語り、教育訓練コマンド司令官が「F-35は戦闘機と言うより、AWACSのようだ」と表現している
爆撃機や教育訓練のボスが、強力な航空アセットのISR能力を語るようになったとすれば、ISR革命が起こりつつあると見るのが正しいであろう
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前半部分の無人ISR機関連データが、最近の数字で無い部分もありますが、相場観を養って頂けたかと存じます。

MQ-1C Gray Eagle4.jpg1990年代に無人機導入を拒んだ「黒歴史」には触れず、最近の頑張りだけをアピールする、判りやすい歴史観です。

これを本当の意味で「サクセスストーリー」の歴史に書き換えるには、無人機操縦者の処遇を今後どう改善し、有人機操縦者との関係をどのように位置付けるか等、世界の空軍の手本となる無人機コミュニティーを空軍内に築けるかどうかにかかっています

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