So-net無料ブログ作成

太平洋軍がAirSea Battle検討中 [Air-Sea Battle Concept]

willard3.jpg8月号の「Air Force Magazine」が、ウィラード海軍大将率いる太平洋軍によるJoint Air-Sea Battle検討状況を、ずばり「AirSea Battle」とのタイトルの特集記事で紹介しています。

AirSea Battleの考え方について同記事は、CSBAレポートと全く同じ表現、つまり本ブログと同じ内容を紹介しています。
そこで今回は過去の繰り返しは避け、Andrew Krepinevichが理事長を務めるシンクタンクCSBAや国防省Net-Assessment局マーシャル局長と太平洋軍の関わり、また米軍内で本コンセプトについて何が行われているか、どんな課題があるのかについて、断片的な記事からですがご紹介したいと思います。

まず前振りとして・・・
AFM0810cover.jpgこの記事の中には、「memo」と表現される太平洋軍によるAir-Sea Battleウォーゲームの関連資料が多数引用されています。このウォーゲームには、以前の記事「Air-Sea Battleの起源」でご紹介した2008年10月の「Pacific Vision」演習も含まれる思います。「memo」が「2028年の発生を想定したウォーゲーム」だとしている点からも類似性が明らかです。

また同記事は、memoが「東アジアのライジング軍事競争国」と表現する国は「中国」しか考えられず、イラン、イラク、アフガンなどとは比較にならない「米国の安全保障にとって、唯一のリアルな脅威」と表現しています。

CSBAと国防省Net-Assessment局と太平洋軍
●過去3年間に渡り、3者は半ダースにも上るウォーゲームを実施し、AirSea Battleの考え方をまとめ、海軍と空軍の制服トップに報告した。そして昨年9月、両軍から各4名の大佐が指名されて具体的なドクトリン検討に入った。検討は、まさに紙ヤスリをかけるように数ヶ月にわたって実施され、やっと合意に達した。
太平洋軍では、前太平洋空軍司令官チャンドラー大将により検討が始まった(現在は米空軍副参謀総長として本コンセプト推進をリード)
●CSBAレポートの主執筆者Jan M. van Tolとクレパノビックは国防省Net-Assessment局で勤務し、Gunzingerがペンタゴンで国防計画ガイダンスを担当、Jim ThomasはQDRに参画した。

何が検討されているのか
andersenGM.jpg●AirSea Battleでは、日本・韓国の飛行場が被害時の代替飛行場確保が鍵。そのため米空軍は、アジア各国の飛行場施設の再調査を行っている。
4月に実施されたインドネシアでの共同訓練Cope-West10では、横田基地所属のC-130が同国ハリム空軍基地に展開して飛行場の再評価をこれまでになく慎重に行った。
他にも、フィリピンのクラーク飛行場、サイパン、テニアン、タイのウタパオやコラット、豪北部の飛行基地、ベトナムのタン・ソン・ヌット、パキスタンのペシャワール等々が検討対象になっている模様
米海軍もベトナムのカムラン湾に興味を持っているが、ベトナムが中国との関係を危機にさらして米国に使用させるかは未知数。

何が課題か・・・
●日本と豪には大きく依存しなければならないが、政治的混乱にある日本とのコーディネイトは控えめに見ても困難である。一方で豪は、政治的な変化によっても関係が影響を受けるようには見えない
●日本には、特に情報と警報システムの分野で自衛隊との一体化を要求している。ミサイル防衛の強化と防空能力の強化も期待される。
核戦争プランもAirSea Battle作戦に織り込まれる

誰がどこから作戦を指揮するか。空軍はヒッカム基地の13空軍指揮所を希望するし、海軍は空母航空部隊の統制をあきらめないだろう。
willard.jpg両軍の指揮通信やセンサーは共有されておらず、種々の形式の違いから融合は容易ではないウイラード司令官は「これについて発言するのは時期尚早」と答えている。また陸軍や海兵隊をどのように本コンセプトの絡めていくのかについても今後の課題と言及し、まだ多くの課題があるとして慎重な姿勢も見せた。
●基地や飛行場の抗たん化のために、新素材や建築手法の開発も必要。ミサイル防衛についても一層の強化が必要(以上が記事概要)
////////////////////////////////////////

CSBA2ndjasbc.jpgこれまで延々と取り上げてきたAirSea BattleとCSBAレポートの記述が、米軍内でどのように消化されつつあるのか、少しはイメージアップができたように感じます。
また、AirSea Battleを「斜に構えて」見ていた皆様にも、すこしはお役に立ったのでは・・・と思います。これから夏休みシーズンですが、以下の「AirSea Battle」関連過去記事をじっくりしっかりお読み下さい。頭を冷やして・・・・

CSBAと「Joint Air-Sea Battle Concept」の関連記事一覧はこちら

(Air-Sea Battle経費捻出関連の過去記事)
「前線兵士と将来へ9兆円捻出」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-25
「国防省コストカット」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-30-1
「更なる削減案で空軍激論」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-25
「ゲーツ長官が国防省にも宣戦布告」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-03
(関連記事)
「ゲーツ改革のまとめと整理」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0