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新たな軍リーダーを:同盟国等にも [Joint・統合参謀本部]

DempseySingap.jpg6日、デンプシー統合参謀本部議長がアジア歴訪(シンガポール、フィリピン、タイ)を終え、帰路の機内で新たな時代に対応する軍のリーダー育成の重要性を語っています。

非常に間接的ながら、アジア太平洋地域の同盟国等のリーダーにも新たな環境や脅威に対応した変化を求めています。また本件に関し、「同盟国等の関係者から米国のリーダー養成システムに参加したいとの熱心な申し出があった」と語っています。

米国のリーダー養成システムに大きな変化があるのかどうかは不明ですが、その背景や必要性についてデンプシー議長が語っています。
恐らく旧態然とした考え方の軍幹部がアジア地域には多く、脅威の変化や多様な国家や機関との協力の必要性が十分に理解されなかったのかも知れません。

または、アジア太平洋諸国との関係強化や同盟国軍の能力強化のため、リーダー教育を「看板」に掲げ、ソフトイメージを演出するのかも知れません。その当たりの苦悩を念頭に。創造力を逞しくしてご覧下さい。

デンプシー議長は移動の機内で
DempseyThaiPM.jpg過去10年間、イラクやアフガンの前線で、複雑で不確かな環境下に米軍の指揮官は置かれ、その環境や課題を乗り越えて米軍のリーダーは成長した。そしてこれらの戦いが収束に向かうにつれ、多くの現場リーダーが戦闘任務から戦争準備の新任務に就くことになる
●つまり軍はこれらリーダーの成長のため、新たな課題や挑戦を見つけねばならない。そしてアジア太平洋戦略の「rebalancing」はこの機会を与えてくれる

●例えば、少数の米軍幹部を同盟国等と共に不慣れな環境や文化、複雑な環境下に派遣し、直面する新たな課題に直面させることで成長の機会を与えることが出来る。そしてリーダーの成長は軍全体が多様な脅威に備えるのに貢献する
●2001年以来、我々は国家の力が外交、経済、軍事、情報等の総和であることを改めて学んだ
●私が初めて国防省以外の人達と仕事をしたのは入隊して22年後、また米国際開発協力局の人達と初めて接したのは26年後であったしかし今では、下士官から若手幹部が他政府機関とコンタクトを持つ事が日常的になった。我々は共に活動するからである

dempsy2.jpg●アジアでの「rebalancing」戦略を練り上げる際、他政府機関とも協議したし、NSCの会議でも説明して了解を得、皆でこの機会を活用しようと取り組んでいる。実際、アジアで軍が活動する場合、全ては現地の米国大使館を通じて調整し、全政府体制が可能となっており、今後はその方向性が益々加速するだろう。
米軍のリーダーはこのような省庁横断的な業務に精通しており、この考えをアジア太平洋地域にも提供できるだろう。どのな課題に直面しようとも、熱意と柔軟性と適応性を持ったリーダーを米軍は育ててきた。今回の訪問で同盟国等も同様な方向を熱望している事が分かった

●効果的な軍リーダーは有名なアイスホッケー選手の様でもある。現役及びコーチとしても成績を残しているその選手は、「パックのある場所ではなく、パックが向かうであろう場所でプレーする事が重要」だと強調していた。
●我々も米軍内にこの考え方を広め、パートナーから選択される様でなければならない
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アジア太平洋諸国との関係強化を、リーダー養成とのソフトなアプローチで進めようとの苦心の説明でしょう。
一方でデンプシー議長は、イラクやアフガン帰りの戦場で鍛えられた柔軟性に富んだ人材とその能力を、どのように生かして伸ばすかについて以前から考えていた人物です。

前々ポストの陸軍教育ドクトリンコマンド司令官として、ゲーツ前長官も危機感を持っていた上記問題に積極的に取り組んでいたのがデンプシー大将でした。ですから、突然思いついた話ではなく、数年前から暖めていた構想でもあります。

ゲーツ前長官の問題意識
「現場で多くの部下の命を預かり、また裁量範囲の広い現地プロジェクトに取り組んだ発想豊かな若手士官が、本国で過去のパワポの微修正や事務的な恒常業務をやらされている現実が私を震撼させる」(陸軍士官学校での講演)→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07-2

「陸軍参謀長に与える課題」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-13
「後:陸軍士官候補生へ最終講義」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07-2

dempCarnegie.jpg先日読んだ本に、米国の大学が戦場で勤務する兵士からの大学や大学院出願を容易にする出願する制度を充実させているようです。国の施策もあるのですが、実際現場で村長、弁護士、土木作業責任者、産業立ち上げ起業家、金融業者等々の役割を一人でこなしていた若い士官は優秀でフットワークが良く、大学での学業成績も優秀だそうです。

戦車や船や航空機の操作能力や、狭い業界内での「寝技」だけを鍛えていては、将来の安全保障環境に役立つ人間は育たないでしょうし、それ以前に人材育成を立案すべき立場の人間がデンプシー議長の問題認識を理解できないでしょう。 戦闘機命では・・・

「バランスのとれた軍を」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-09
「戦車、空母、戦闘機に捕らわれている」http://t.co/tyFxLrq
「空軍士官候補生へ最終講義」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07

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