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国防省No2ポスト承認とNo3ポスト推薦 [米国防省高官]

Lord3.jpg6月28日、上院軍事委員会が次の国防副長官候補であるボーイング社副社長Patrick Shanahan氏を、トゲのある質疑やコメントの後に承認し、上院の本会議に送りました。
現在は、Work副長官がオバマ政権時代から引き続き「つなぎ役」として努めている国防省No2ポストですが、後任者がやっと実質承認されたと見て良いでしょう。

またホワイトハウスは、米国防省のNo3ポストとも呼ばれる「調達兵站技術開発担当」の国防次官候補に、軍需産業「Textron」の前社長CEOであるEllen Lord女史を推薦すると明らかにしました。

なお、政策担当国防次官と並び、No3ポストと言われることが多い「調達兵站技術開発担当」次官ですが、実は2018年2月までに「調達兵站:acquisition and sustainment」と「研究開発:research and engineering」に分割することが法律で求められており、分割後の両ポストの役割分担や組織編制を定めるよう国防省は求められているところです

ご意見番:マケイン上院議員の御主張と併せ、今後も一波乱二波乱ありそうな、異例に進捗が遅い国防省「政治任用ポスト」アサインの様子をご紹介します

トゲトゲしい副長官候補への質疑
Shanahan4.jpg●候補者であるPatrick Shanaha氏との厳しいやりとりは、同氏が軍事委員会に先立って書面で提出した、ウクライナへの致死性防御兵器の提供に関する姿勢に対して行われた
●Shanaha氏が「仮に国防副長官に承認されたなら、既に強固なウクライナ安全保障への支援のオプションの一つとして、状況を精査して判断する」と記して文書を提出した。そして判断には、副長官に就任して初めてアクセスが可能になる、種々の情報が必要だと説明した

●この回答にマケイン委員長は不満を示し、不十分であり承認を拒絶する可能性を示唆し、「良くないで出しだ。この様なことを繰り返すようだと、上院軍事委員会での承認採決に進めない」と語っていた
McCain-NDAA.jpg●これに対しShanaha氏は書面を修正し、「私はウクライナへの致死性防御兵器の提供を支持する。米国は、ロシアの攻撃的な行為に対抗し、ウクライナ国民を支援するため、より多くを行う必要がある」との表現にして再提出した

●Shanahan氏を迎えた28日の上院軍事委員会でも、時にヒートアップするやりとりが見られた。またマケイン議員は、軍需産業の重役経験者が国防省の主要幹部に就任することを好まないとも発言した
●同議員は具体的に、「率直に言うと、あなた(Shanahan氏)が国防省取引の9割を占める軍需産業トップ5社出身である事をあまり喜べない」、「米国を建国した先達も、その様なことを期待しているとは思わない」とまで表現していた


調達兵站担当次官の候補者
Lord.jpg●2018年2月までに「調達兵站」と「研究開発」に分割することになっている「調達兵站技術開発担当」だが、ホワイトハウスの推薦発表によれば、「Textron Systems」前CEOのEllen Lord女史は、「調達兵站:acquisition and sustainment」担当次官の任務に推挙されている

Textron社CEOとして、Lord女史は「無人システム、精密誘導兵器、海洋装置、装甲車両、シミュレーション訓練、電子戦、情報ソフト等々を、米軍や諸外国と取引する業務を統括していた」とホワイトハウスの声明は明らかにしている
●この様な業務歴から、Ellen Lord女史が承認されたとしても、特定の意志決定には関与できなくなる(have to recuse herself from certain decisions in her new role)
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マケイン上院議員はShanaha氏の名前が最初に挙がった際、否定的な反応はなく、直接面識はないが種々の情報から好印象だとの反応だったので、途中で色々あったのかも知れません。
または、面識がないので最初に「強めのジャブ」を繰り出したのかも知れません

Lord2.jpg「Textron Systems」は世界の軍需産業で第18位にランクされる企業で、「知る人ぞ知る」有力軍需産業だそうです。
しかし軍需産業CEOの経歴が原因で、国防省の「調達兵站」における「特定の意志決定には関与できなくなる」ことを許容するのでしょうか? ふところ深すぎ・・・と言うか、仕事が出来なくなるのでは・・とまで勝手に心配してしまいます。

それにしても、マケイン委員長の「米国を建国した先達も、その様なことを期待しているとは思わない:That’s not what our founding fathers had in mind.」発言は強烈です。
でもEllen Lord女史は、大変「押し」が強そうな印象の方ですので、頑張って頂きましょう!

次の国防副長官の話題
「副長官候補にボーイング重役」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-17
「次期副長官は膨大な業務大丈夫?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-18
「過去の副長官の分類」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-15

前調達担当次官の記事
「将来航空機投資の課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-25
「レーザー兵器に冷や水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「国防予算問題の鍵はF-35」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08

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