So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

米海軍のFA-18後継機は航続距離と速度優先!? [Joint・統合参謀本部]

米海軍は「行動半径」と「速度」重視へ!?

NGAD4.jpg21日付Defense-Newsが、昨年1月から米海軍が開始しているFA-18(EA-18Gを含む)の後継となる次世代制空機NGAD検討の状況について、担当海軍大佐の話を紹介しています。

早くても来年4月まで検討結果はまとまらないとの事ですが、既に検討開始から1年半が経過していることから、どのような能力を必要としているのかの方向性は見えつつあるようで、細部に言及はないものの、冒頭の様な話が示唆されています

米空軍もほぼ同時並行的に次期制空機PCAの検討を行っていますが、こちらからは「速度や機動性」より、「搭載量」と「航続距離」を従来より重く見るとの話も漏れ聞こえてきており、この辺りの対比が興味深い所です

ただ共通なのは、「機数」を確保したいことから、「価格」や「維持整備コスト」については両軍とも非常に敏感になっている点で、意地悪く言えば、戦闘機パイロット数を維持したい思いに溢れている点です。

21日付Defense-News記事によれば
NGAD2.jpg●米海軍研究所(ONR)の科学技術展示会で、米海軍NGAD(Next Generation Air Dominance)の要求性能を検討しているRichard Brophy大佐がパネル討議に参加し、まだ要検討事項が多数残っていると前置きを置きつつも、検討状況について語った
●なお、NGADとの表現は、米空軍戦闘コマンドACCも使用しているが、海軍と空軍が共同で検討を行っているわけではなく、時折、情報交換を行っている程度である

●検討はまず、NGADを導入しない可能性の検討から開始し、FA-18が2030年代から退役を開始することから、NGAD検討と導入が必要だとの方向が確認された。次に2040年代の脅威見積もりを踏まえ、FA-18の追加購入で対応可能か、またFA-18等の改修や近代化で能力向上させた機体の追加購入で対処可能かも検討する。
●そしてそれら検討の結果、問題があると分析が出れば、革新的な能力を持つNGAD機の開発をスタートすべきかの段階に進む。しかしいずれにしても、まとまった数の機体を必要とすることから、単価やコストを低く抑える必要がある。

Brophy大佐が注目の性能項目に言及
NG-6th2.jpg何を重視し、何を犠牲にするかについて、幅広い可能性を検討しており、この際、航空機自体だけで無く艦艇搭載装備や他の航空アセットを含めたトータルな「family of systems」が、任務を分担して総合的な戦略を発揮する姿をイメージしている
●そんな中ではあるが、Ray Mabus前海軍長官が要望していた、「無人機、またはオプションとして有人機もあり得る:unmanned or optionally manned」との考え方もあり、人工知能AIや無人化については当然検討の対象になっている

一つの重要要素となるのが、今の空母艦載機の弱点を克服するより長い行動半径であろう。ここで尺度とすべきは、単に航空機自体の行動半径「range」だけでなく、搭載兵器がどれだけ遠くまで到達できるかを示す「reach」との概念であろう
●これを考えるには推進装置の燃費も鍵となり、より長時間・より遠くへ給油無しで到達できれば、大きな改善となる

もう一つの重要要素は、F-14トムキャット時代を思い起こさせる「高速飛行の要求」である
海軍は伝統的に、空軍よりステルスを懐疑的に見て居るが、NGADではステルス性の取り込みを考えている。しかし、F-35計画と同じようにステルス性を重視するかと言えば疑問符が付く

NGAD3.jpg敵の脅威下での残存性は必要だが、ステルス性はその方程式におけるチャフやフレアーと同種の一つの変数に過ぎない。ステルスは何時も敵に対して有効とは限らないが、助けにはなると考えている
ステルス性は将来設計の一部分となろうし、どの国でもそのように考えるだろうし、おそらくNGADの一部となるだろう

●米海軍研究所の航空科学担当者Bill Nickerson氏は、ステルスの他にも、残存性を強化する方策として、超軽量装甲や対エネルギー兵器技術の研究にも投資していると語った
///////////////////////////////////////////////////

ステルスに関し、米空軍への対抗心が見え見えのようで興味深いです。「ステルス性は・・・チャフやフレアーと同種の一つの変数に過ぎない」とは、ある面で正しい表現なのでしょう

「無人機、またはオプションとして有人機もあり得る:unmanned or optionally manned」との考え方は、次期爆撃機B-21の検討段階でも使用された表現ですが、B-21では完全に無視され、「当面は有人機で行く」との言い訳で実質無人機オプションを葬ったと同じ道を歩むのでしょう

NGAD.jpg「速度重視」はよく分かりません。航空機を狙う対空兵器の性能は飛躍的に向上すると見られ、多少速度や機動性が向上しても、それら防空兵器から簡単には逃れられない・・・がCSBAや米空軍の考え方だと・・・は認識しているからです

いずれにしても、海軍と空軍の検討に今後も注目致しましょう。そして、日本の戦闘機命派の後進性を指摘する材料として蓄積しておきましょう

米海軍NGADの検討
「米海軍もNGAD検討開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-24

米空軍次期制空機PCAの検討
「PCAの検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0