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予算の7割を占める維持費削減の革新に新組織 [米空軍]

この闇の世界に2年間の試行で斬り込み!

Roper5.jpg21日付米空軍協会web記事は、米空軍のWill Roper調達担当次官が、予算の70%を占めながらこれまでその削減に投資してこなかった反省から維持費削減分野での「革新:innovation」を追及する新組織「RSO:Rapid Sustainment Office」を立ち上げると発表しました

このRSOは、民間最新技術を最前線に迅速に導入するための組織RCO(緊急能力造成室:Rapid Capabilities Office)の維持費版ですが、その予算を自ら稼ぐ(pay for itself:必要な予算分の削減効果を生み出す)事を原則とし、当面2年間の試行期限で組織の有効性を確認する形でスタートするようです

短い解説記事によれば、維持整備面での革新と言っても、維持整備組織や関連業界の再編といったソフト面よりも、維持整備に関する最新技術を見つけ出して導入する事に力点があるようで、ちょっと面白そうです

21日付米空軍協会web記事によれば
maintainers2.jpg●Roper次官は、装備品を保有することによって生じる経費、つまり米空軍予算の中で大きな割合を占める維持整備費の削減に革新を導入するための組織RSOを立ち上げると語った
●そして「これまで維持整備分野では革新があまりなかった」と現状をとらえ、維持費を削減分でRSO運営経費をねん出するとの厳しい方針を課すことでRSO設立に理解を求めると説明した

●RSOは(RCOのように)米空軍長官までの結節を短くし、現場の状況を確認する権限を付与し、革新と改善に焦点を当て、迅速に動くことを求められる。一方で「完全な成果を追及することを必ずしも求めない」と語った
●また、RSOは2年間の仮運用期間を設定することとし、米空軍の維持整備分野に「十分な効率性を持ち込むことができるか、新たな価値を生み出せるか」を確認すると述べた

Roper33.jpg●「空軍内で確認し、空軍長官に提案できるような開拓者的取り組みを繰り返し生み出していく」と意気込みを語り、現時点で大きな潜在的可能性を秘めた技術を2つ挙げた
●一つは「3-D printing」で、もう一つは、微小な金属粒子を部品や材料にスプレーで吹き付け、溶接修理箇所や経年劣化部品の強度を増す「Cold Spray technology」である
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Will Roper調達担当次官はRCOの初代室長で、その運用のコツや難しさを熟知している人物で、同室長としての働きが認められて現在のホストに今年4月就任したばかりです。

どれくらいの経費節減インパクトが期待できるのか・・・。ミルスペックと作業標準書と人機比率によってがんじがらめのメンテナンスの世界ですから、それを形成する官僚機構をいかに打破するのかに帰結するような気がします。

Roper44.jpgそれでも、ソフト面でのアプローチではなく、技術優先のアプローチですから良い技術が見つかれば突破しやすいのかもしれません。人の削減につながるようだと大きな反発が予期されますが、材料や加工、作業工数の削減につながるものであれば、歓迎されるのではないでしょうか・・・

Will Roper氏の関連記事
「ソフト調達が最大の課題」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-01
「F-35維持費が大問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-20-1
「無人機の群れ第7世代」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-26 
「無人機の群れに空軍はもっと真剣に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30
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