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主要戦闘機の稼働率を1年で8割に戻せ [マティス長官]

民間機の稼働率は高いから学んで来い・・・とか

Mattis8.jpg9日付Defense-Newsは、独自に入手した9月17日付のマティス長官から海空軍と兵たんと人事管理担当次官宛の指示メモを入手し、国防長官が航空戦力の主力であるF-16、FA-18、F-22そしてF-35の稼働率(mission capable rates)を2019年9月末(2019年度末)までに80%以上にするように命じたと報じました

この報道を国防省は10日に認め、また11日に上院軍事委員会で証言したWilson空軍長官は、米空軍は2020年末に稼働率8割を目標に活動を開始していたが、国防長官の指示はこれを1年以上も前倒しすることを求めるものだと証言しています

マティス長官の指示は第1段階として、9月17日から1か月以内の2018年10月15日までに稼働率達成計画の枠組み(effective implementation frameworks)提出を求めており、相当の危機感を持って「まじで」取り組んでいくようです

ちなみに対象4機種の2017年稼働率は・・・
・ F-16C 786機 70%
・ FA-18 546機 約半分
・ F-22  187機 49%
・ F-35A 119機 54%

Defense-Newsと米空軍協会web記事によれば
Mission capable rate1.jpg●CSISのTodd Harrison研究員は、(第4世代機については、)不可能ではないが、実行とその維持は極めて難しいと述べたうえで、裏技ともいえる手段を提起してくれた。
●その手法は、対象4世代機の中でも特に飛行時間が長く老朽化が激しい機体を早期引退させ、現状で稼働率が高い比較的新しい機体を残して「比率」を稼ぐ手法だ。機体20機保有で稼働率6割と、15機保有で8割稼働の部隊の稼働機数は同じとの考え方である

●しかしこの方法がマティス長官の了解を得られるかは「?」であり、第5世代機であるF-22とF-35には適用が不可能だ。
F-22は空軍保有の航空機の中で最も稼働率が低いが、実戦投入が始まった2014年度末には70%あったものが、活動量が増えるにつれ稼働率が低下して50%を切るまでに低下している。機体表面のステルスコーティングの扱いが難しく、通常の整備に時間が必要なことがネックになっているようだ

F-35Aは維持整備体制全体が大きな問題となっており、会計検査院や国防省内からも改善して経費を落とさないと必要機数の調達が困難だと頻繁に警告を受けている
●まず、鳴り物入りで導入された自動兵たん情報システムALISの誤作動や誤アラームが整備員が苦しめており、ALISの故障を診断する「Mad Hatter」なる装置をロッキード社が作成して投入する笑い話のような状態になっている

●また部品不足や調達の混乱、価格の高騰なども解決の見通しが立たず、 国防省、米軍、ロッキード社幹部が口をそろえて最重要課題として取り組むと発言を繰り返している状況で、明るいニュースがない

Mission capabale rate2.jpgマティス長官は民間航空会社の高い稼働率を念頭に、「私は国防省の能力を信じており、既存航空機がさらなる追加能力を発揮するようになると自信を持っている。民間航空会社のような高い稼働率を目指していくことによって
●「稼働率8割を追求する中で、民間企業の迅速性、コスト意識、維持整備要領などを、国防省全体で学ぶことが出来る」と語って期待を示している
●国防長官は9月17日メモのでは、主要4機種だけでなく、他機種へのこの動きを広めることを具体的目標は上げずに求めており、「他の航空アセットにも野心的な目標を掲げて取り組むことを求める」と指示している
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海軍は定期的に稼働率を公表しておらず、海軍作戦部長が夏にぼんやり語った情報で推測しています

F-15C3.jpgしかし海空軍はどうするつもりでしょうか? 兵たんや人事管理担当次官はどうやってサポートするのでしょうか? 民間航空会社に学んで来いとは、何か具体的なイメージがあるのでしょうか?

まぁ、パイロット族に対抗するため、整備員は「外から干渉するなと言わんばかり」の独自世界を作り上げ、長年変わらない整備方式や人員配置に固執し、企業との関係も単純ではない世界だと認識していますが、この指示はどうでしょうか? 予算的な手当の目途があるのでしょうか・・・。それとも危機感か必殺技があるのか・・・

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