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フォークランド戦争で尖閣有事を考える!? [ふと考えること]

かなりまんぐーすの解釈が入っています

フォークランド諸島.jpg11月14日付で防衛研究所webサイトが、同研究所戦史研究センター国際紛争史研究室の柳澤潤氏のブリーフィングメモ「フォークランド戦争における航空優勢」(4ページ)を掲載し、島嶼防衛を考える機会を提供してくれました。

もちろん同メモは「筆者の個人的な見解であり」、また決して尖閣諸島をはじめとする南西諸島が中国に占拠された際の奪還作戦を考えるための研究などとは一言も述べていませんが1982年にアルゼンチン沖の大西洋で起こった英国とアルゼンチンの戦いを、今更防衛研究所が取り上げる理由は「南西諸島における島嶼防衛」を意識してのことと考えるのが自然です

地図が示すように、フォークランド諸島は英本土から13000㎞、アルゼンチン航空基地から700㎞も離れた場所にあり、イギリスに占拠されてから150年周年の1982年に、アルゼンチン軍事政権が奪還を試みた紛争で、4月2日にアルゼンチンが奪還占領しましたが、6月14日に降伏して再び英国支配が戻った戦いです

柳澤.jpg島を占領して攻勢的立場で主導権を握ったアルゼンチンを中国に見立て、島奪還を目指して上陸部隊を送り、同部隊を守る防空的作戦の英国を日本に見立ててみる視点が一般的でしょうが、単純に例えられない相違もあるので、ぼんやりとご覧ください

筆者の柳沢氏は元航空自衛官(防衛大学28期生:50代後半)ですが、尖閣とか南西諸島との言葉を一切使用しない中で、苦心して今の防衛省に考察の論点を提供しようと試みていますので(邪推です)、その辺りを勝手に汲んで、表現等は勝手に同メモからアレンジして、ご紹介します

同ブリーフィングメモからまんぐーすが考察すると
フォークランド諸島2.jpg●英軍の政治的制約
英軍は政府方針として、アルゼンチン本土は攻撃しないことを命じており、英軍はアルゼンチン軍機の発進拠点攻撃ができなかった。実施する能力があったかどうかは別として。
教訓→このような政治レベルからの軍事作戦制約は、先進国側にありがち

●空中戦闘
5月1日から始まった本格紛争の初日に、英軍艦載機シーハリアーとアルゼンチン軍ミラージュ等の空中戦があったが、兵器の差や操縦者技量から英側が4撃墜。それ以降はアルゼンチン側は空中戦等を避ける。紛争期間中のアルゼンチン機の被害率は151出撃で19機撃墜の13%と高い
教訓→最初が肝心、兵器の質や搭乗員の技量が重要

●英爆撃機の1発命中
エグゾセ.jpg英軍ニムロッド爆撃機が5月1日に、フォークランドのアルゼンチン軍飛行場滑走路に1発爆撃し、直接被害はなかったが、アルゼンチン軍機はフォークランドから撤退し、大陸から遠距離作戦を余儀なくされた
教訓→実際の効果より、爆撃機の存在の心理的効果

●エグゾセ対艦ミサイルで英艦艇撃沈
安価なエグゾセ対艦ミサイルで英海軍駆逐艦シェフィールドが撃沈され、英空母2隻はエグゾセ射程外の遠方から作戦せざるを得なくなり、航空優勢獲得が極めて綱渡りになった。
教訓→艦艇の脆弱性顕在化、空中給油機能の重要性再認識。当時アルゼンチンは限定的給油受給能力あり。一方の英軍は本紛争間に急きょC-130とニムロッド爆撃機に空中給油能力を付加)

●アルゼンチン機が低空侵入で英の探知回避
A-4.jpg英軍が早期警戒機等を保有しないことを知るアルゼンチン機は、低空で侵攻してフォークランド島の英軍上陸部隊を急襲。シンプルな侵攻法だが効果大で、アルゼンチン軍機で最も攻撃成果を上げたのは最も旧式のA-4攻撃機だった

アルゼンチン軍は対艦攻撃時の爆弾信管の設定に不慣れで、多くの不発弾を生む結果となった。この不発弾がなければ英軍は敗北していた可能性が高いとも言われる
教訓→島嶼作戦は遠方での作戦となるが、低高度を含む航空状況の把握は不可欠。現代では巡航ミサイル対処を考える必要も

●紛争期間中にも装備改良
英国は遠方での作戦を支えるため、前述の空中給油機能付与のほか、紛争終了には間に合わなかったものの、シーキングヘリに早期警戒能力を付与して翌年には投入、紛争後も緊張の続く周辺地域の警戒にあたらせた
教訓→両軍とも想定しなかった地域での戦いであったが、状況に柔軟に対応して措置する能力が勝敗に大きな影響を与える
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シェフィールド2.jpg特に教訓部分は、同メモの内容からではなく、まんぐーすの勝手な解釈で書いていますので誤解なきようお願いいたします。

また紛争の流れ全体をご紹介するスペースがありませんので、ご興味のある方はブリーフィングメモを是非ご確認ください

このような戦史に関しては、ネット上でググると様々な情報を得られますが、軍事的な解釈については柳澤氏のような専門家の見方をきちんと確認したほうが良いと思います。

忘れてました! 時のサッチャー英国首相は、遥かかなたの島奪還作戦の戦費と犠牲を懸念して煮詰まらない議会に、「この場に男はいないのか!」と一喝し、13000㎞離れた島嶼奪還作戦を遂行したとの逸話が伝えられています

防衛研究所が平成22年~25年に実施の大規模研究プロジェクト
全12章の大作:「フォークランド戦争史」
http://www.nids.mod.go.jp/publication/falkland/index.html

防研のブリーフィングメモ
「トランプ政権の宇宙軍創設」→http://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/pdf/commentary087.pdf
「自衛艦旗を巡る一考察」→http://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/pdf/commentary089.pdf
「石津朋之氏の戦争の将来像」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-24-2
「米軍リバランス」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-17

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