So-net無料ブログ作成

退任直前の空軍長官インタビュー [米空軍]

空軍士官学校卒で初の空軍長官
制服組から宝くじに当たったような素晴らしい長官と
Mattis前長官の要請で空軍長官に

Wilson2.jpg14日、5月末に2年間の勤務を経て第24代空軍長官の職を辞し、テキサス大学の学長に就任するHeather Wilson空軍長官が最後の部隊訪問を終えた帰路の機中でmilitary.comの取材を受け、様々なテーマについて語っています。

空軍士官学校を卒業後、数年間の制服勤務の後、安全保障コンサルタント会社、議会スタッフ、ホワイトハウスの軍事担当補佐官、下院議員、技術系大学学長などを経て2017年春から空軍長官を務め、現在の空軍参謀総長から「宝くじに当たったような素晴らしい空軍長官」と評価される能力・人格両面で優れた長官でした

このような人材ですから、Mattis前国防長官がトランプ大統領により前倒し辞任に追い込まれた後は、後任国防長官の最有力候補と噂されましたが、 就任から2年を迎えるタイミングであっさり空軍長官辞任を表明し、大学教育の場に移ることを表明しています

wilson8.jpg心ある有能な人材がトランプ大統領とうまくやっていける訳がないのですが、Wilson空軍長官も予算や宇宙軍創設を巡りトランプ大統領やホワイトハウスとはしばしば意見が合わず、特に宇宙軍創設を巡り大統領との対立が伝えられてた際は、空軍長官が更迭されるとの噂も流れました

そんな厳しい空軍長官の経験を踏まえつつWilson長官が語った内容を、15日付military.com記事からつまみ食いで紹介します

宇宙軍の今後について
●組織体系や管理要領など目の前の課題はもちろんいろいろあるが、一番大きいのは、宇宙軍の人材をどのように育てていくかであろうと思う。今までは主に空軍の教育体系の中で育て、もちろん陸海の人材も加わるのだが、それで何とかやってきた
●しかし今後、宇宙軍として人材の育成を考えるとき、高校や大学を卒業した新卒者を宇宙軍の中でどのように育成していくかは大きな課題だ。多くの重要な宇宙軍のアセットは、一度打ち上げてしまえば直接触れることができなくなり、陸海空軍等とは全く異なる状態での勤務となるからだ

NDSでは本格紛争への備えを重視するが
wilson7.jpg●本格紛争の備えはもちろん重要で、対テロ意識からの切り替えが必要だが、本格紛争のシミュレーション演習をやって感じるのは、中露とのグレーゾーンでのやり取りの難しさである
本格紛争以前の段階で「影響力作戦」のように相手政府を弱体化させる工作は、中国やロシアが得意とすることろで、クリミア半島でロシアの動きを我々は目撃したが、中国がベネズエラで影響力を強めている状況もある。この分野で米国は努力する余地が大いにある

やり残したことや後任者の課題は
●やるべきリストは絶えず増えるが、科学技術戦略や士官評価制度の見直しなどなどである。私は就任以前に想定していたよりも多くの時間を、宇宙戦力や予算について割かねばならなかったと感じているが、重要な課題である。装備品の維持管理戦略も重要な課題で、また部隊の即応態勢や装備品の稼働率アップも大きな課題である。
●私の後任者がより多くの時間を割くことになろうと思われる分野は、多くの同盟国やパートナー国がある中で、どの国に注力する必要があるか、10年後を見据えてどこが重要かを考えることが重要になると思う

急いでやるべきことは
空軍参謀総長はもう少し時間をかけるべきだと言うが、私は人事制度改革を進め、評価・昇任・教育体系等の幾つかの問題をただしてきた変化の激しい新しい時代に対応するため、多様な人材を空軍は必要としており、人事制度は改革し続けなければならない

長期的視点で米国の安全保障上の脅威は
急速に力をつけ、今世紀の半ばまでに大国の地位を構築するとしている中国の決意と現状が最も大きな脅威である。今後10年間、中国がどのような軌跡をたどっていくか、非常に興味深い

空軍を去るにあたって名残惜しいことは
WilsonAFA.jpg●これまでのキャリアの中で、様々な優れた人材との出会いで私は成長することができた。初代ブッシュ大統領であり、スコウクロフト将軍(大統領補佐官)、ゲーツCIA長官&国防長官、同僚として勤務したコンドリーサ・ライス女史などである
●ありきたりな答えになるかもしれないが、空軍兵士と接する機会をなくすことは残念だ。私が若手士官の時、こんな将軍の様にはなりたくないと感じる人物もいたが、20年近くの継続する戦いを経た現在の空軍は、Battle-testedな優れた人材ばかりである。特にGoldfein参謀総長のような優れた人物と仕事を共にした経験は初めてである。彼と仕事ができなくなるのは残念
////////////////////////////////////////////

特に申し上げることはありません。非常に残念です

ド派手なご経歴の後任候補に期待いたしましょう・・・

「空軍長官の後任候補」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-22

最近の同長官の記事
「宇宙攻撃能力を示せ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-11
「3軍の長官が士官学校問題を」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-10
「再びKC-46A受け取り拒否」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-06-1
「S臨時国防長官の後任か?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-02-23
「北極圏に関する寄稿」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-13
「戦力大増強と原点回帰訴え」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-19-1

「Wilson長官辞任発表」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-09
「Wilson長官のご経歴など」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-24

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。