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無人機ウイングマン構想を熱く語る [米空軍]

XQ-58 Valkyrieの将来発展プロジェクト名がSkyborgでした
XQ-58機体にセンサーやNet能力を付加して無人僚機に

Skyborg.jpg21日、F-35など有人機と無人機で編隊を構成する構想について、米空軍省のWill Roper調達担当次官補がDefense-Newsの独占インタビューに答え、初飛行を3月に置いた機体や他の提案機を活用し、2023年には何らかの形で実現したいと述べました

この2023年とは、F-35の次世代型「Block 4」が生産開始される年でもあり、無人機を従えるための追加ソフト「アプリ」を操ることが出来る搭載コンピュータ能力やメモリー量を備えた機体が手に入るタイミングでもあるようです

また来年度予算で購入する方向にあるF-15EXについても、製造するボーイングは無人機を従える拡張性を備えた設計をしていると自信たっぷりで、既に米空軍側から初期段階の相談を受けていると幹部が語っています

XQ-58A.jpgそもそも有人機と無人機を組み合わせる構想は、有人機にリスクを負わせることなく無人機を敵近くまで侵入させて敵情把握をさせたり、また「空飛ぶ弾薬庫」として無人機を活用し、有人機の指示でリスクを冒して攻撃を行うなどのイメージが考えられています

これら構想の実現には、無人機に搭載する「人工知能:AI」の出来栄えが鍵になるのですが、AI分野の最先端研究機関を訪問したRoper氏の率直な感想は、まだ現時点ではそのレベルにはない・・・・であり、2023年は安全に編隊が組める程度の完成度が狙いかもしれません。少なくとも現時点では・・・

22日付Defense-News記事によれば
●Roper次官補はインタビューで、3月に初飛行に成功したXQ-58 Valkyrieや他の候補無人機にセンサーやネットワーク機能を搭載し、有人機のウイングマンとして活用する「Skyborg」構想に取り組んでいると語り、2023年には無人機側を形にしたいと述べた
無人機ウイングマンは量産されれば、1機数億円レベルになり、もちろん再利用可能だが、作戦中に失われることも想定した機体が考えられており、既に米空軍研究所とロッキードやボーイングを交えた話し合いが始まっている

●同次官補は「次世代F-35であるBlock 4での能力向上が大きな機会と考えており、F-15EXについてもそう考えている」と語り、人工知能が有人操縦者と共に状況に応じた対処を学び、スターウォーズに登場する「R2-D2」の様な形もあり得るとの夢を語った
Roper5.jpgロッキード社は2023年に製造が開始される「tech refresh 3」を経た情報処理能力が高いF-35をSkyborg構想に最適だと主張し、ボーイング社はF-15EXの拡張性と先進技術を機体に取り込む方法について米空軍と既に議論開始していると自信を示している

しかし夢が広がる中で、具体的にどの機体と無人機ウイングマン機を結びつけるのかは明らかではない
無人機側についていえば、無人XQ-58 Valkyrieは、高いレベルの亜音速飛行が可能で、500ポンド搭載で1500nmの航続距離を達成しているが、3月に空軍は情報提供要求を発出し、他の機体の提案も待っている状態であり、提案要求書には2019-20年に試験フェーズを行い、2023年に無人機側を形にしたいと記されている

一方で、技術面でのカギを握るのはAI技術であるが、最近MITを訪問したRoper次官補は研究者たちから、現在のAI研究は家庭電化製品のネット接続など目先の商業需要にけん引されており、車の自動運転に必要な信頼性や聴取能力をつかみ取るのは今後の課題だと聞かされている

●しかしRoper次官補が強調するSkyborg構想の大きな挑戦は、技術面だけでなく文化面である
文化面とは、如何に航空機を運用するか、如何に有人機と無人機が任務を分担するか、AIに何を任せるかするか、AI搭載の無人機を従える有人機パイロットはどのような能力を備え、逆にAIにはどのお様なことを学ばせる必要があるか・・・などなどを指し、考えるべき点は尽きないとRoper次官補は述べた。
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XQ-58A 2.jpg一般論としては、有人機と無人機の編隊構成はあるのでしょうが、そのような編成が必要な強固に防御された空域を構成できる相手なら、これら航空機の根拠基地である飛行場を数発のミサイルで無力化することをまず最初に考えるのではないでしょうか・・・・。それは政治的にハードルが高いというのでしょうか・・・

米空軍では、次世代戦闘機構想(PCA)がすでに出来上がっているはずのタイミングですが、全く話が出て来ませんし、この無人機ウイングマン構想と正面衝突しているような気がしてなりません

Roper次官補が文化面(culture)として本当に言いたかったのは、ウイングマンが無人機にとってかわられると、有人パイロット数が削減され、有人機が削減されると懸念する戦闘機族が反対して純粋な軍事的議論が進まない問題のことだと思います。でなければ「culture」との言葉は使わないと思います・・・

無人機ウイングマン関連
「別の無人機Skyborg構想」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-06
「XQ-58A 初飛行」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-09-1
「豪州とボーイングが共同で」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-09-2
「空母搭載の小型無人機」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-03
「空軍研究所が関連映像公開」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-31-3

米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA価格はF-35の3倍!?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-15
「秋に戦闘機ロードマップを」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-22
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08

「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

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