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本当か?米空軍パイロット流出が鈍化? [米空軍]

パイロット不足が「leveled off」したと表現
5年以内に改善方向を期待と・・・

Goldfein Pilot.jpg11日、Goldfein米空軍参謀総長がパネル討議に登壇し米空軍パイロットポストの約1割に当たる2000名が不足し、2016年頃の1500名不足から悪化し続けてきた件について、「不足数の増加は抑えられた:leveled off」と表現し、今後5年間で不足数が減少に転ずる見込みだと語りました

給与面や海外派遣な長期化していることなどで民間航空会社への流出が止まらず一方で民間航空会社の操縦者需要は拡大が見込まれている中、ありとあらゆる手を打ってきた米空軍ですが、参謀総長によれば、米空軍での継続勤務を希望するパイロットが増えてきたとのことです

具体的な統計数値には言及せず、「leveled off」とか「slightly uphill」との極めて微妙な表現を使用しての参謀総長の語りで、そんなに楽観視してよいのか・・・つい最近も民間航空会社幹部に直談判して、「引き抜きするな」とお願いしていたのに・・・と突っ込みたいところですが、これまで言及がなかった視点の対応にも言及していますのでご紹介しておきます

11日付米空軍協会web記事によれば
Goldfein space.jpg●11日、Goldfein米空軍参謀総長は「Association for Defense Communities conference」の演壇に登り、インタビューを受ける形で操縦者不足について語った
●同大将は「パイロット不足の状況は悪化が止まり、より多くの操縦者が継続勤務の方向にある」と語り、更に「今後5年間のうちに、不足が改善に向かうと予想している」とも述べた

●参謀総長は、継続勤務のボーナスなど様々な対策が効果を発揮してきたと述べながらも、現場パイロットからの直接の聞き取りで最大の問題と同大将が感じている「quality of service:勤務の質」改善が不十分との認識を明らかにした
●「quality of service:勤務の質を如何に改善し、パイロットの期待にこたえられるかにかかっている」、「パイロットは飛ぶために空軍に所属しているが、軍の航空部隊に所属する要員にふさわしい戦う能力と、最大限に能力を伸ばし鍛える場を如何に与えるかを考えねばならない」と同大将は語った

●また参謀総長は、「各飛行隊が部隊のメンバー一人一人を巻き込んで活動し、各構成員が組織内で役に立っているとか、存在意義を感じられるような組織になるよう取り組んでいる」とも表現し、飛行隊長クラスのリーダーシップの重要性を強調した
●そして、この点は、パイロットだけに限らず、サイバー要員、整備員、ISR要員など全ての職種職域の兵士に関しても言えることだと強調した

USAF pilot.jpgまた家族の視点から子弟の教育に大きな影響を与える空軍基地内の学校や基地近傍の学校の質改善が、極めて大きな課題で懸念材料だと言及した
●仮に空軍での仕事に満足し、海外派遣にも意欲的であったとしても、一般に地方に所在することが多い基地内の学校や基地周辺の教育レベルに問題がある場合、家族の選択として空軍外の道を考える可能性が高まると同大将は述べた

基地周辺の学校の質も問題に関しては、最近、各軍種統合の形で基地所在の州知事に書簡を送り、今後の基地の統廃合や新設を検討する際は、基地周辺の教育の質を評価要素とすると記し、州政府の基地周辺学校教育改善に注力するよう要請したところである
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米空軍パイロットの「quality of service:勤務の質」改善を問題に上げていますが、不足分の7割を占める戦闘機パイロットが満足するような飛行時間の不足があるのかもしれませんが、前線での「戦闘機の役割」がなくなってきており、単に空中で待機や哨戒して爆撃機や偵察機を援護する退屈な任務ばかりになっていることも大きな背景ではないでしょうか

Rethinking Seminar.jpg戦闘機パイロットが夢を追いかける空中戦は、ベトナム戦争が最後で、あとは偶発的な事案程度です。

安価な長射程巡航ミサイルや弾道ミサイルが拡散する中、また米国に戦闘機VS戦闘機の戦いを挑む無謀な国が現れる可能性が極めて低い中、特に戦闘機パイロットの「quality of service:勤務の質」を満足なものにするこては、彼らの考え方や、戦闘機の必要性から考え直さなければ解決不可能な問題に感じます

米空軍パイロット不足関連
「操縦者養成3割増に向けて」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-21-1
「下士官パイロットは考えず→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-19-3
「F-35操縦者養成部隊の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-3
「下士官パイロット任務拡大?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-22
「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20

「トップが操縦者不足と軽攻撃機を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-17
「18年ぶり飛行手当増額」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-28
「戦闘機パイロット2割不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22
「航空業界は今後20年人手不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

米空軍整備員不足の苦悩
「整備員不足は今年解消?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-24
「嘉手納整備員は若手ばかり」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03
「整備員3400名が不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-11-1
「米空軍機の稼働率が異常低下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-02

「整備員不足対処案も苦悩続く」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-03
「F-35整備員確保の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-14
「A-10全廃は延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-22
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