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これも米空軍のパイロット流出対策か? [米空軍]

退役した士官の再雇用枠を40倍に拡大
パイロットの海外派遣や海外訓練削減のためか?
理由がパイロット確保なら、世も末・・・

wilson8.jpg23日、米空軍は、これまで25名しか受け入れてこなかった退役将校の再雇用枠を条件を大幅に緩和して1000名にまで拡大しすると発表しました。

従来は非パイロットポスト限定で、勤務期間も最大12か月に制限されていたようですが、パイロット職も非パイロット職も含め、年齢上限も緩和するようです。

米空軍協会web記事は、今回の再雇用枠拡大の理由や背景について触れておらず、米空軍の発表にも説明がないのだと思いますが、大いに邪推したくなります・・・

まず24日付米空軍協会web記事
USAF pilot.jpg●23日米空軍発表の新たな計画によれば、11日にWilson空軍長官が、条件を満たす退役士官で、パイロット、戦闘システム士官、航空作戦管理職士官にあったものを、今年年末までの期限で募集することを決定したとのこと
勤務期間も、従来の12か月以下から、最低24か月最高48か月の長期間を提示している

●条件は、50歳未満の退役士官の場合、退役してから5年以内で健康チェックに合格し、かつパイロットの場合は最近10年以内の範囲で操縦資格を保持していたこと、それ以外は最近15年以内の範囲で士官ポストについていたことが条件となっている
●退役士官の年齢が50歳以上の場合は、個々のケースごとに対応を検討することとなっている

Schriever Wargame4.jpg●米空軍人事センターのMike Dickerson氏はAir Force Magazineに対し、「問い合わせが既に来ているが、多くが雇用期間の長期化による生活の安定に関心を示している」と述べ、「より長期間再雇用できれば、飛行職でも非飛行職でもより有効活用可能だ。特に飛行職ではより多くの機種で活用になる」と表現した
●今回の再雇用枠拡大以前の期間では、2017年以降で、10名が再雇用を許され、実際に正規士官ポストに配置されたものが5名である
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以下はまんぐーすの推測です
・米空軍はパイロットの流出が止まらず、全ポストの2割に達する欠員を埋めるために退役パイロットの再雇用枠拡大に踏み切った。
・パイロット以外の戦闘システム士官や航空作戦管理職士官経験者の枠を拡大したのは、デスクワークに就いているパイロットの代替として配置し、パイロットを前線部隊に優先配備するため

Checkered Flag3.jpg・しかし、現役時代、パイロットの上から目線の下でこき使われてきた戦闘システム士官や航空作戦管理職士官経験者は、パイロットの穴埋めポストで陰湿で冷淡な扱いを受けることが自明であるため、再雇用に応募したいとは思わない
戦闘機の役割や重要性に対する草の根レベルの大きな疑問符を無視し、パイロット(特に戦闘機操縦者)の引き留めにばかり精力を注いでいる米空軍は、ますます不健全になり、ますます事故が増加する

残念ながら・・・

米空軍のパイロット流出対応
「下士官パイロットの役割拡大は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-19-3
「F-35操縦者養成部隊の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-3
「下士官パイロット任務拡大?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-22

「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20

「トップが操縦者不足と軽攻撃機を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-17
「18年ぶり飛行手当増額」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-28
「戦闘機パイロット2割不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22

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米国の軍需産業に関する課題報告書 [米国防省高官]

Industrial base.jpg17日、米国防省が「軍需産業能力レポート:Industrial Capabilities report」を公表し、一般には足元で好調といわれる米軍需産業界を取り巻く将来的な課題についてまとめています。

毎年公表されるレポートだそうですが、これまで「東京の郊外より・・・」で取り上げた覚えがないのですが、今回Defense-Newsが取り上げて紹介してくれているのでご紹介します

今は何とかやっているが、現在の見え始めている兆候が続けばとんでもない事になるとの指摘が広範な分野でなされており、また予算を増やしただけでは解決が困難そうな課題も多くなっています。
現物を見ていないのでちょっと舌足らずな説明になりますが、何となく雰囲気を感じていただければ・・・と思います

22日付Defense-News記事によれば
Industrial base2.jpg米国防省の軍需産業基盤政策室が発表した同レポートは、2017年の米国軍需産業は他産業やを上回る好調な業績だが、長期的に見ると「健全性、限定的なイノベーション、国際競争力の低下など」の多様な課題を抱えていると指摘している
●そして最大の課題が同産業界の人材状況だと指摘し、45歳以下の実動世代が全体の39%と高齢化が進み、将来を担う25~34歳の従業員の理系分野学位保有率が僅か1.5%と極めて低いことを挙げている

●言い換えれば、航空宇宙や軍需産業界は、今必要とされている質の高い労働者不足に直面し、同時に現状を支えている老齢労働者が退職した後を埋める必要がある、「能力、姿勢、経験、関心」を備えた若者が不足する状態にある
米国防省のリーダーたちと軍需産業界は、2017年に本課題に対応する協議を開始したが、早急な解決は容易ではない

課題をドメイン別にみてみると
Industrial base3.jpg航空宇宙部門は、将来の航空機設計デザインに必要なスキルの維持継承が最大の課題である。
●特に、海外の限定的な企業への依存増加や、予算面での不安定さから来る下請けメーカーの経営危機や流出が大きな懸念である

地上車両部門は過去10年間のイノベーション欠如から業界が沈滞ムードにあり、全ての新型車両開発がコスト、スケジュール、性能発揮面で課題を抱えている
●その結果として、世界の戦闘車両メーカーの着実な追い上げを許す事になっており、新たな車両開発が不足する中、この業界内でのイノベーションを妨げている

艦艇建造部門は、安定した受注が続いているが、産業基盤部分は小規模な業界に受注が集中しており、何かがあればたちまち大きな問題となる
●米国防省は、継続的にこの業界をモニターし、受注の安定等を図る必要がある

宇宙部門は商用民間需要に依存をますます強めており、非軍事分野への投資集中が進んでいる。軍事分野はこの恩恵を受けているが、軍事分野でしか使用しない部品等の生産基盤が心もとない状態になっている
●この分野へのタイムリーな投資を継続しないと、国家安全保障関連の衛星打ち上げなどがリスクを抱える恐れがある

Virginia-class submarine4.jpg全部門に共通の課題として他業界よりも平均7年も老朽化が進んでいる産業インフラの老朽化問題も大きな懸念である。例えば海軍の艦艇修理ドックで最近修理業務の遅延が頻発しているが、これは修理インフラの老朽化による故障によるところが大きい
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レポートは、若手の専門技能保持者や研究者の軍需産業界への関心は低くなく、評価も悪くないと記してるようですが、実際の採用には苦労しているようです。

このあたりの背景が不明ですが、軍需産業にありがちな、官僚的な鈍重な意思決定や、失敗を恐れる組織文化など、今時の若者を吸い寄せられないオーラが出ているのかもしれません

軍需産業に関連の記事
「無人機輸出緩和は期待外れ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-3
「部品枯渇対策に製造権取得へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-18
「X-47B製造企業がMQ-25から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-29-1

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イスラエルF-35世界初の実戦使用も世界他所では暗雲 [亡国のF-35]

イスラエルが初の実戦使用を宣言も・・・
米議会がトルコへのF-35売却停止に動き、トルコ反発
イタリアでは新連立政権がF-35から撤退も・・・

F-35 Israel4.jpg22日、イスラエル空軍司令官が、同空軍F-35が2つの作戦で攻撃任務に参加し、世界初の実戦デビューを飾ったと、その筋の方には「おめでたい」発表を行いました。

しかし直後の24日米議会はロシア製の防空ミサイルシステムS-400購入に動くトルコにはF-35を売らない法案をまとめることで合意し、トルコ政府がすぐさま報復を示唆する声明を出すなど、両国間の緊張の種となりつつあります

更にF-35共同開発国であるイタリアでは腐敗した政権打倒を旗印に3月の総選挙で勝利した政党が、F-35計画からの撤退を打ち出す可能性が出てくるなど、相変わらず世界中でお騒がせな「F-35模様」をご紹介します

イスラエルが世界初の実戦投入を発表
Norkin.jpg22日、イスラエル空軍司令官Amikam Norkin少将が、同空軍F-35が2つの作戦で攻撃任務に参加し、世界初の実戦デビューを飾ったと同空軍のイベントで発表した
また同司令官(航空自衛隊より規模の大きい空軍だが、トップが少将と謙虚な階級割り当てを維持)はtwitterで、「イスラエル空軍F-35は既に作戦行動を行っている。わが軍は世界初のF-35実戦投入軍である」と発表している

●更に同司令官は、地元紙が掲載した同軍F-35がベイルート上空(レバノンの首都)を飛行する写真を証拠として紹介し披露した
●もともとイスラエルは導入した装備を早期に実践する伝統を持っており、F-15戦闘機を導入した際も、米空軍の初実戦投入が1991年湾岸戦争であったのに対し、イスラエル空軍は1979年にはF-15による初撃墜の戦果を残している

F-35 Israel.jpg●一方で、このF-35初の実戦使用が他国に影響を与えるか、世界での注文増につながるかは疑問である。イスラエルも現在購入予定の50機に追加するか、またはF-15を購入するかで議論が続いている
米空軍のF-35については、戦闘コマンド司令官が昨年、「そんなに遠くない将来」にF-35が実戦に投入されるだろうと表現しているが、現実には航空ショーでのお披露目海外展開程度の状況である

F-35を巡る米トルコ対立
F-35-Turkey.jpg24日、米上院軍事委員会は非公開協議を行い、NATO加盟国にもかかわらず、また防空をNATOに大きく依存しているにもかかわらず、ロシア製防空システムS-400(通称F-35キラー)を購入しようとしているトルコに対する、F-35輸出を取りやめる法案取りまとめを行うことを決定した。下院も同様の決定を行っている
●これに対しトルコ外務大臣は、国家間の取り決めが成立済みのF-35購入契約に反する米議会の動きが現実のものとなれば、トルコは報復措置を検討すると直ちに声明を発表した

●ちなみにトルコは、合計で116機のF-35を購入する計画を明らかにしているが、最初の2機を契約して今年受領することになっている以外、具体的な話はまとまっていないとの指摘もある

イタリアで反F-35連立政権誕生へ
●3月の総選挙で政権交代の方向が確実になり、現在も勝利した2党「Five Star Movement」と「League party」による連立政権協議が行われているが、選挙期間中に両党議員が国内産業保護を訴えていたことから、F-35購入計画(90機)の継続が危ぶまれている
F-35 Itaria.jpg●両党議員の中には、明確にF-35計画からの撤退を訴えていた者もおり、その動向が注目されている

●もともと、前政権下でも、F-35部品の製造割り当てがイタリア企業に少なく、「米国とロッキードに騙された」とイタリア工業会の会長が声明を出すなどF-35に対する風当たりはイタリアで強くなっていたが、この連立政権は大衆迎合型の政党で構成されることから、その成り行きが注目されている
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相変わらずお騒がせのF-35ですが、国際情勢をフォローする上での「キーワード」の一つとも言え、興味深い限りです・・・

日本の三沢基地に降り立った空自のF-35は、最近どうなんでしょうか??? 飛んでいるんでしょうか???

関連の記事
「イスラエルF-35は独自装備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-05-1
「イタリア工業会は米に騙された」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-11
「欧州でのF-35整備拠点決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-12-1

「トルコが追加購入へ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-01-1
「トルコが2機購入を発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09-1
「再びF-35初度発注へ!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-23

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米空軍が副司令官と群司令すっ飛ばしを試行開始 [米空軍]

パイロットのポストは減らさずに・・・

F-15C-Arctic.jpg18日、米空軍は飛行部隊の指揮系統を変更する「試行」を開始すると発表し、典型的な戦闘機航空団(Wing)において、航空団副司令官や群司令官(Group)をすっ飛ばし、飛行隊長(Squadron)が直接航空団司令官に直属するシステムでの運用を開始しました

通常の戦闘機航空団司令官には、すぐ下に副司令官が存在し、更に3つの群(飛行、機体整備、基地運営)がぶら下がり、各群の下に飛行隊など「Squadron」が置かれています。

Goldfein112.jpg米空軍は、Goldfein参謀総長が就任直後から、米空軍が将来に備える原動力だと主張する「Squadron」の活性化を旗印に掲げており、「Squadron」に革新推進予算を直接配分したり、付加業務の削減などに取り組んでいますが、そんな活性化試みの一環が、今回の「指揮系統すっ飛ばし試行」です。

指揮ルートの副司令官と群司令官をすっ飛ばす狙いは、前線部隊の意見の迅速な反映と意思決定がメインですが、他にも整備部門を各飛行隊ごとに分割したり、飛行隊の作戦面での役割を強化したり、航空団に所属する人数を替変えないで、かなり人の任務や配置を見直しているようです

今年5月から2年間試行するそうですが、相当に組織の抵抗もありそうですから、現参謀総長が在任のうちに決断しないと実現しないでしょうねぇ・・・・

18日付Military.com記事によれば
試行は、空軍戦闘コマンド司令官Holmes大将の主導監督下で行われ、アイダホ州Mountain Home空軍基地の第366戦闘機航空団で行われる。
Holmes-ACC.jpg●Holmes大将は、「よりフラットな組織にして意思決定を素早くし、権限を委譲してSquadron指揮官の力を強化し、Squadronの力を増進し、より中核任務に集中できるようすることを狙っている」と説明している

すっ飛ばされることになる副司令官と群司令官は、航空団司令官の意思決定をアシストし、またsquadronが活動するにあたっての関係組織との諸問題解決をサポートすると共に、squadronの運用状況を評価する
●また航空団司令部には、「Air Staff」との組織運営、訓練管理、装備調達導入に関する業務を行うランクの高いスタッフを配置することになる。空軍司令部や統合参謀本部の形態を模した形で、現場から関連業務を吸い上げる

同航空団司令官Joseph Kunkel大佐は、「この試行はsquadronを活性化させて前線任務に集中させ、管理業務を航空団司令部スタッフに移管するものである」、「意思決定権限や責任を前線部隊に委譲し、将来の課題への対処に必要な体制を目指すものだ」と説明している
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米空軍にとっても、また世界の空軍部隊にとっても代表的な空軍組織である戦闘機航空団ですから、米国だけでなく、世界中の空軍で、その組織の編成や任務分担について議論されてきたはずです。

F-16 AF2.jpgその結果として、少なくともベトナム戦争以降の50年以上変化がないのが世界の戦闘機航空団ですから、それを変えるのは大変です。
軍人は自分の経験の範囲内で生きるのが好きですから、指揮官になって部下を持つと基本的に自分の知識の中で価値判断し、それ以上の変化を好みません

変化が必要だと認識させるには、環境の変化を「腹落ちさせる」事が必要ですが、パイロット確保にパイロットにやさしくし、海外訓練派遣も精査して・・・の雰囲気の下、どこまでこの変化の側面が理解されるでしょうか・・・お手並み拝見です

米空軍参謀総長の考え方
「3つの重視事項」[→]http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13
「迅速にピクチャー共有を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-21
「新空軍参謀総長をご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-27

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中国を2018年RIMPACに招待せず [安全保障全般]

中国の3回連続RIMPAC参加はならず
中国の最近の行動への米国の姿勢を示す

RIMPAC2018.jpg23日、米国防省報道官のChris Logan中佐は2018年の環太平洋合同軍事演習に中国を招待しないと明らかにしました。

RIMPACは隔年でハワイ沖を中心に行われる海軍が主体の演習ですが、2016年の同演習には、中国を含む太平洋沿岸等の26か国が参加した大規模な演習です

同演習自体は数十年の歴史を持つものですが、中国は2014年と2016年の演習に連続招待され、情報収集艦を連れてきたとか、兵士交流のレセプションで行儀悪く食べ散らかしたとか、ハワイ入港後の艦艇相互訪問時に海自隊員だけを拒否したとか・・・の逸話を残しつつ、招待を受け続けてきました

しかし今回は中国の拒否ではなく、米国が招待しないと明らかにしました。米国の主張をご紹介します

23日付Defense-News記事によれば
RIMPAC China2.jpg●Logan報道官は23日、「関係国による意見の食い違いがある南シナ海の中国による継続的な軍事化は、地域の緊張を高め不安定化を招くばかりである」、「この中国の継続的な南シナ海の軍事化に対する最初の対応(initial response)として、米国は2018年RIMPAC演習に中国を招待しないことを決定した」と述べた
5月上旬には、情報漏洩の恐れがあるとして、米軍基地内の売店で中国企業「Huawei」や「ZTE」の携帯電話、電化製品等を販売しないことを決定したところである

●中国は2014年頃から、南シナ海での人工島の軍事化を継続しており、完全に運用可能な滑走路や地対空ミサイルが確認されている
RIMPAC-China.jpg●更に報道官は、「我々は、中国が南沙諸島に地対艦ミサイル、地対空ミサイル、電子妨害装置等を配備しているとの確かな証拠を持っている。また中国爆撃機が西沙諸島Woody島に着陸し、周辺の緊張を高めている」と語った
●また「これらの兵器システムは、軍事用だけに使用されるものである」と付け加えた
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この対応が「initial response」との報道官の説明ですので、2の矢3の矢に期待いたしましょう

日本の野党も、そろそろ本当に日本のことを考えて行動してほしいものです・・・・

前回2016年RIMPAC関連の記事
「RIMPACで日本に嫌がらせ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-27
「RIMPAC中国招待を巡るあれこれ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-29
「露の情報収集艦が出現」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-07

タグ:中国 米国 RIMPAC
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下士官パイロットの役割拡大は考えず!? [米空軍]

パイロット流出防止に搭乗員の業務軽減を徹底検討
海外ポストや海外訓練の削減も

wilson-Gold.jpg4日と17日、Wilson米空軍長官とGoldfein空軍参謀総長がインタビューや上院軍事予算小委員会で操縦者の流出防止策とその予算確保に理解を求めました。

何度もご紹介しているように、米空軍は約2000名の操縦者不足を招いているパイロットの流出(主に民間航空会社への流出)防止に種々の対策を検討&実施しており、約70の施策を打ち出して予算化を要望しています

空軍長官と参謀総長は決してパイロットを引き抜く民間航空会社を公に非難しませんが、何度も引き抜きの事実を語ることで、世論に民間航空会社批判が高まることを明らかに期待しているように思います

ボーナスを増やして確保したり、勤務負担を軽減したり、パイロット以外の空軍兵士がどう感じているのかとても気になりますが、そのあたりの情報がなかなか外に出てきません。とても気になります

4日空軍長官はMilitary.comに対し
wilson7.jpg下士官操縦者の役割拡大に関するRAND研究所による調査レポートを精査中であるが、現在配置しているグローバルホーク無人機の操縦以上に任務を拡大する計画はない
●WW2当時のように下士官の操縦者任務を拡大するよう要望する意見を多く聞くが、米空軍は操縦者を希望する兵士の不足に直面している訳ではない。問題は操縦資格を得てから10~12年後に迎える契約延長時の残留率の低下である

●民間航空会社は年間4500名の操縦者を採用しているが、民間会社は経験豊富な軍人パイロットを欲しがるのだ。そして(軍人操縦者を確保するため)、軍人操縦者なら飛行経験750時間で採用するのに、その他の人材には1500時間の経験を求めている
空軍パイロットは多くの場合、民間会社の給与レベルや生活の平穏に惹かれている。この傾向は過去から継続しており、民間会社が求人に力を入れると、空軍の残留率は低下する

●しかし、ボーナスの確保が残留率確保の魔法の杖ではなく、空軍は約70の採用、訓練、緩和施策を進めようとしている。
wilson8.jpg●例えばGoldfein参謀総長は、中東地域での作戦司令部があるカタールのアルウデイド基地勤務の操縦者ポスト見直しを指示し、削減や米本土に移管できないか検討させ、125ポストの削減に結び付けている

●また、その仕事は本当にパイロットがやる必要があるのか、他の職種の兵士でも可能ではないか、1年間の派遣を半年単位に分割できないか等の問いを重ねてパイロット配置の見直しを行っている
●更に各飛行部隊でパイロットが行っている付加業務も精査し、61業務から21業務を削減することにしている。また訓練項目の精査も行い、必要性の高くない訓練削減も進めている。操縦者は操縦席で任務を行ってほしいのであり、その他には柔軟性を持って対応している

空軍参謀総長が操縦者引き留め策予算を要望
Goldfein9.jpg●17日、上院軍事予算小委員会でGoldfein参謀総長は、現在の空軍パイロットの標準飛行時間17時間を21時間に引き上げる予算確保を訴え、「空軍パイロットは飛ぶために入隊したのだ:Pilots join to fly この予算要求は空軍パイロットを空に戻すためだ」と訴えた
●また空軍操縦者の「生活の質」を改善して空軍内で引き留めるため、家族から離れて他基地等へ展開する期間の削減や、訓練で遠方に展開する事に関して真の必要性を精査することを各部隊に指示している

●特に身体的・精神的に負担の大きい戦闘機や特殊部隊の心身の消耗を軽減するため、搭乗員30名に対し1名の心理療法士や体力トレーナーを契約して配置することを予算要求している。要員を確保するため、組織の文化として耐えることを伝統とする気風の中でも、先行的に手を打って搭乗員の心身の健康を保つことを目指している
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Wilson_Goldfein.jpg揚げ足を取りたくありませんが、これら幹部の公式発言を聞いた他の職域の兵士たちは、どう思うのでしょうか? 「空軍パイロットは飛ぶために入隊したのだ:Pilots join to fly」・・・米空軍のトップが口にすべき言葉でしょうか?

操縦者の流出を防ぐためなら、任務や訓練の犠牲もやむを得ないところにまで踏み込んでいるようにも見えます。しかも操縦者にだけ

最近、米空軍機の事故が急増していますが人間の勘として、このあたりの組織の変質や一体感の喪失が、事故の背景あるような気がしてなりません

先日のシリア化学兵器施設攻撃後の米軍発表で、当初は戦闘機の参加が含まれていませんでしたが、あとから追加でF-22が空中待機していたと訂正がありました。

存在意義が問われ始めている戦闘機族が大騒ぎしたんだと思います・・・。俺たちが守ってやってたんだと・・・。往生際が悪いですねぇ・・・

米空軍パイロット不足関連
「F-35操縦者養成部隊の苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-3
「下士官パイロット任務拡大?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-22
「仮想敵機部隊も民間委託へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09-1
「さらに深刻化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-10
「世も末:幕僚勤務無し管理検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20

「トップが操縦者不足と軽攻撃機を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-17
「18年ぶり飛行手当増額」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-28
「戦闘機パイロット2割不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22
「航空業界は今後20年人手不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

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あの38 NorthがStimsonへ移籍 [ちょっとお得な話]

日本人が共同ディレクターの東アジア部門に所属へ

Stimson 38N.jpg17日、ワシントンDC所在のシンクタンクStimson Centerが、ジョンズホプキンス大学SAISを去ることになった北朝鮮ウォッチ&分析で著名な「38 North」を、6月1日から同センターの東アジア部門所属として迎え入れると発表しました。

「38 North」は米国務省等で北朝鮮及び朝鮮半島情勢を見てきたJoel Wit 氏らが、2010年にSAISの米韓研究所(USKI)の部署ととして立ち上げ、核物理学研究者・AP通信元北朝鮮支局長・サイバー専門家等をメンバーとして運用してきたwebサイトです

「38 North」→https://www.38north.org/

特に、商用衛星画像を丁寧に分析し、北朝鮮の核兵器や弾道ミサイル開発等をタイムリーにサイト上で分析提供したことで世界に知られ、世界中の著名メディアがそのサイト情報を日々フォローしているところです

なぜ「38 North」がSAISの米韓研究所を離れることになったのか承知していませんが、南北が接近融和ムードの中、北朝鮮を厳しく冷徹な目でフォローしてきたチームに対する韓国側からの資金支援が難しくなったのかもしれません(100%邪推です)

Tatsumi_2.jpgそんな中、注目を集める北朝鮮情勢フォローに欠かせない「38 North」を、極東の安全保障を考える基礎情報を提供してきた「38 North」を日本女性辰巳さん(日本部門担当)が中国部門担当の中国女性と共に共同ディレクターを務めるStimson Center東アジアチームが引き受けるとの報は、日本人として喜ばしい限りです。

公式には6月1日からStimson Center所属になるということですが、既に「38 North」webサイトの上部には「Stimson」のバナーも見られ、移籍はスムーズに行われているようです。

以下では、移籍を発表するStimson Centerのwebサイトから、関係者の言葉をご紹介します

17日付Stimson Center発表によれば
Stimson 38N2.jpgStimsonのCEOであるBrian Finlay氏は、「歴史上の時を迎えている朝鮮半島は、事実に根差した高品質な情報分析を求めている。38 Northは他を凌駕し、今の時代に最も重要な事象へのタイムリーな用法を提供する。このような38 Northチームを向かい入れることができることは望外の喜びである」と述べている
●Stimson東アジア部門の共同ディレクターを務める辰巳さんとYun Sunさんは、「朝鮮半島の動向は目を離せない状況にあり、このタイムミングで38 Northチームとその専門能力をStimson Centerに迎えることにスリルに似た感情を覚える」とコメントしている

38 Northを代表してJoel Wit氏は、「Yun SunさんとYuki Tatsumiさん。そして故Alan Romberg氏によって導かれたStimson Centerのチームは、東アジア分析におけるリーダーとしての役割を果たしてきた。私は同僚のJenny Town及び38 Northチームと共にStimsonと協力し、朝鮮半島情勢に関する実践的で偏りのない分析を引き続き提供していきたい」とのコメントを寄せている
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大小100個とも言われる各種シンクタンクがしのぎを削るワシントンDCで、なぜStimson Centerが38 Northを引き受けることになったのか・・・。そのあたりの背景や道筋を是非お伺いしたいところです・・・。

Stimson.jpgちなみに辰巳さんはSAISで修士号を取得され、その在米日本大使館での専門調査員等を経て、Stimson Centerでの研究員生活を始められたとどこかで拝見したことがあり。このSAIS繋がりでしょうか・

北朝鮮ウォッチを日中共同チームでやるような、政治の世界では決して実現しそうもない枠組みの成立ですので、ぜひ応援したいものです!!!

Stimson辰巳さん関連の記事
「防大同期3将軍パネル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09
「Tokyo Trilogy」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29
「靖国参拝に日米最前線の声」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-07
「オバマ政権のAsia担当は?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-2
「強制削減DCの雰囲気は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-09
「強制削減を再整理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-28

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那覇からより尖閣に近い中国空軍基地が拡大中 [中国要人・軍事]

西沙諸島のWoody島と推察される基地に複数の爆撃機が
また台湾に隣接する中国空軍基地も拡張中

Woody Island3.jpg14日付及び18日付Defense-Newsが、中国軍の東シナ海と南シナ海での活動を報じ、南シナ海では(推定)西沙諸島Woody島で離発着訓練を行う最新型の大型爆撃機H-6Kを中国国防省が大々的に公表し、また台湾と尖閣諸島近傍の中国空軍基地が強化されている様子を紹介しています

中国は本当にしたたかです北朝鮮をめぐる政治劇(ショー)に世界の目が向いていいる隙に、あれだけ問題視されていた南シナ海での埋め立てを粛々と完了し、対台湾や東シナ海でも着々と備えを行っているのですから・・・

18日付記事でまず南シナ海での活動を断片的
H-6K Woody.jpg中国国防省によれば、中国空軍は戦略爆撃機を初めて南シナ海(具体的地名には言及せず)の埋め立て基地に着陸させ、搭乗員に必要な技量習熟の機会を与えたと発表した
長射程巡航ミサイル(KD-20 or KD-63)をメイン兵器(6発翼下に搭載)とするH-6Kを含む複数のタイプの爆撃機が訓練に参加した

●H-6K爆撃の行動半径は2200nmと言われており、今回の訓練に参加した同爆撃機が、機動展開して離陸した中国南部の基地からWoody島まで1200nmであることから、また中国が公開した映像等から、Defense-Newsは訓練場所がWoody島と推測する
●なお中国は、H-6Kに空中給油機能を付加したH-6N型の開発を進めており試験飛行画像が公開されている。また搭載巡航ミサイルは核兵器搭載型も開発中で、給油機能と合わせ、完成すれば中国の戦力投射能力が格段に向上する

那覇からより尖閣に近い中国空軍基地が増殖中
Taiwan near AB.jpg●14日付Defense-Newsによれば、台湾から160nm(約290km)、尖閣諸島から225nm(400km)の位置にある中国本土の中国空軍基地(near the town of Xiapu, Fujian Province)で、航空機増強に備えた各種施設整備が急ピッチで進んでいる
●なお、自衛隊の戦闘機が配備される那覇基地は、尖閣から260nm(470km)離れており、日本が領有を主張する尖閣諸島により近い位置の中国空軍基地が強化されているのである

●2012年に完成した同基地は、これまで戦闘機(Su-30やJ-11)が12機程度の単位でローテーション派遣され使用されてきたが、これら施設整備の状況から、戦闘機等が常駐配備されるであろうと専門家はみている
約3500mの滑走路一本を備えた飛行場には、戦闘機が十分格納できる強化格納庫が20個ほど分散構築されているが、これに加えて、24個の強化格納庫や付属するタクシーウェイや付属施設が新たに確認できる

Taiwan-China.jpg●そのほか、新たな5棟の兵舎や駐車場のほか、新たに整地準備が進んでいる場所も確認でき、今後も施設拡張工事が進むと専門家はみている。従来の中国空軍基地では、格納庫は横一線に並んで建設されてきたが、この基地では実戦的に格納庫が分散配備されている
●最近、中国空軍の爆撃機H-6Kや情報収集機や戦闘機が、宮古海峡を通過して太平洋に進出したり、台湾を一周したりの活動を活発化しており、5月11日は新型のSu-35がこれら活動に初参加したと中国国防省が公表していた
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北朝鮮騒ぎの間に、着々と、粛々と、東シナ海や南シナ海でやりたいことを進める中国は本当にしたたかです

日本は、日本国民はその逆です。この大事な時に○○民主党など「政治屋」によるの「もりかけ&セクハラ」騒ぎで脱線したまま、「マスごみ」によるくだらない番組の垂れ流しで国民の見識は低下するばかりです・・・

西沙諸島の関連記事
「南シナ海で埋め立て完了」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17
「CSISが注目」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-13
「塩害対策が鍵か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-10
「西沙諸島に中国戦闘機?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-02-1

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次の太平洋空軍司令官は黒人パイロット [米空軍]

Brown.JPG16日、トランプ大統領は次の太平洋空軍司令官、つまり有事に対中国や対北朝鮮航空作戦を指揮する人物に現在中央軍副司令官を務めるCharles Q. Brown中将を推薦しました。なお同中将は既に、中東地域の航空作戦指揮をとる中央軍空軍司令官も経験しています

同中将は併せて大将への昇任も上申されており、議会で承認されれば、現在同司令官を務めるTerrence O’Shaughnessy大将が北米コマンド司令官に栄転した後の後任者になります。

Brown中将は、テキサス工科大学出身のF-16パイロットで、技量優秀な操縦者が務める「Weapons School」司令官経験がありますが、2008年5月に韓国Kunsan戦闘航空団司令官を終えた後は、中東べったり(欧州も少し含むが) の経歴で、頭を切り替えていただく必要がありましょう

Charles Q. Brown中将の経歴表を見ると
Brown2.jpgアジア経験は、中尉時代に韓国KunsanでF-16パイロットとして1.5年、大佐である同基地司令官として1年間のみ。朝鮮半島情勢が不安定な中、太平洋軍や太平洋空軍司令部のあるハワイ勤務経験はなし
●F-16操縦者としては米国内基地を複数経験し、「Weapons School」教官や司令官を務めた技量優秀者と推察。また米空軍大学のACSC(指揮幕僚コース)を優秀成績者として卒業した、頭脳明晰な人物と推察

●ワシントンDC勤務では、米空軍参謀総長の副官や空軍長官直属の特別検討チーム長を務めた経験を持ち、将来を嘱望されたパイロットであることが伺える
●経歴の特徴は、最近の中東エリアべったり感少佐時代の1997年から中央軍司令部の航空作戦スタッフを経験し、その後、韓国Kunsanやイタリアで航空団司令官を務めた後は、2011年から中央軍一色の職歴

●具体的には、中央軍作戦副部長、中央軍空軍副司令官、(欧州空軍作戦&戦略抑止部長をはさみ)、中央軍空軍司令官、そして現在は中央軍副司令官と、対シリア、対イラク、対アフガンの作戦に集中していた人物
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Brown3.jpgアジア勤務が韓国での飛行運用だけ、しかも2008年5月が最後・・・というのは不安材料です。日本や太平洋軍司令部の経験がないのも気になります

まぁしかし、これは仕方のないこととして、急いでお勉強していただく必要がありますが、パイロットとしての勘の良さと、中東地域の実戦感覚をアジアでも生かしていただきたいものです

太平洋軍関連の記事
「ハリス大将の後任は」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-1
「現太平洋空軍司令官の危機感」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-10-1
「史上初の空軍幹部か!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21-1

在日米軍の変化を語る
「有事に在日米軍戦闘機は分散後退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-02
「岩田元陸幕長の発言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-09

「再度:嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-25
「嘉手納米空軍が撤退訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-23-1
「中国脅威:有事は嘉手納から撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13

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米空軍操縦者不足:F-35教育部隊の苦悩 [亡国のF-35]

最も初期型のF-35を操縦者養成に使用する部隊の苦悩をご紹介

F-35 Sun-Set.jpg7日付Military.comが米空軍長官と共にフロリダのエグリン基地への訪問取材記事を掲載し米空軍F-35操縦者養成を支える第33戦闘航空団司令官へのインタビューを紹介しています

米空軍はパイロット必要数の2割不足しており、その流出が止まらない状況にあることから、手当てを増やしたり人事制度を見直したりして対応していますが、なかなか効果が見えません

そんな中、パイロット養成数を増やして穴埋めを行おうとしているわけですが、養成最前線は未成熟なF-35と部品不足と航空機不足等に悩まされ、限界状態にあるようです。

確か米空軍は、関係要員へのメディア対応を再教育するため、半年ほど取材受けを制限しているはずですが、この突撃レポートが成立したのは、「予算不足で部隊は大変なんだ!」と組織として訴えたいからでしょうか???

でも結果として、F-35開発計画のでたらめが、部隊に負担をかけていることを証明する結果になっているとしか読み取れないのですが・・・

7日付Military.com記事によれば
F-35A Eglin.jpg米空軍のF-35導入計画や要員教育計画では、エグリン基地は107機のF-35を受け入れ教育訓練を行う予定となっていた。しかし騒音問題で地元自治体から訴えられ、59機にまで受け入れ上限を絞られた。
●しかし実際には、その上限に20機以上も足りない25機で操縦者養成を行っている状態にある。第33戦闘航空団のPaul Moga司令官は、「あと12機増えれば飛行訓練を6割増加出来、1個飛行隊分24機増やせれば、操縦者養成数を倍増以上にできる」と訴えた

●Moga司令官はまた、エグリン基地には機体を駐機したり維持整備する格納庫スペースもあり、整備部隊も配備され、飛行訓練空域も十分にあると語り、活用できるアセットが十分生かされていないと訴えている
●同航空団は既に部隊レベルで可能なあらゆる手段を講じて飛行訓練数を増やしており、例えば「hot swaps」との方法で操縦者を地上で交代させ、限られた機数の機体を最大限に活用して飛行訓練を行う努力まで行っている

●だだ、機数が不足していることだけが部隊の苦労を生んでいるのではない。同航空団の機体はF-35の中で最も初期に製造された機体で、ソフトももっとも初期型の2Bを使用しており、「生命維持装置をつけながら使用している」と司令官が表現するほど維持整備に手間が必要な状態だ
●ちなみにF-35のソフトは、2B→3I→3Fと既にアップグレードが進行中で、国防省のF-35計画室は、2020年代前半に投入を目指している要求性能を完全に満たす「Block 4 software」開発に向けた取り組みに注力し始めている

F-35A Eglin2.jpg●また初期型ゆえに必要な期待改修計画が空軍計画で組まれており、機体が使用できないことも多いし、ソフトが最も初期型であることから、機体性能の最大発揮ができず、教育の中で部隊で使用している機体のソフトを経験することができない
●更に、F-35部隊全体で問題になっている修理部品の不足が、エグリン基地でも「in dire need」状態にあり大きな問題である
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エグリン基地が直面している問題は、既にご紹介してきたF-35関連の問題ばかりですが、騒音問題で訴訟まで招いていたとは・・・

米空軍の操縦者不足問題は、解決の見通し見えず・・・としておきましょう・・・・

最近のF-35関連記事
「米国防省がF-35受け取り拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14
「維持費をF-16並みにしたい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-01-1
「2Bソフト機は稼働率4割台」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-10-1
「世界中のF-35稼働率は5割」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-3
「F-35の主要な問題や課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17

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米ミサイル防衛の目指すべき道 [安全保障全般]

国防産業幹部(退役米空軍中将)の宣伝講演ですが
頭の整理のために

Obering4.jpg11日、米空軍協会ミッチェル研究所で講演した、元ミサイル防衛庁長官でエネルギー兵器で頑張る「Booz Allen Hamilton」のTrey Obering副社長が、米国ミサイル防衛には「大きな革新」が必要だと訴えました。

米本土のミサイル防衛の必要性をそれほど重視せず、「技術的に可能な最低限」しかやってこなかった現状を見直し、脅威を見据えて「意志を持って資源を投入すべき」とし、「多方面からのアプローチ:multi-pronged approach」が革新の基礎となると語りました

現状で「意志と資源」が揃うかは別として、いくつかの課題を紹介していますので、頭の整理のためご紹介します

11日Obering副社長は講演で
まず、宇宙に多層的な飛来ミサイル追尾衛星システムを構築すべきだ。現状では宇宙配備のセンサーは、敵ミサイルの発射を探知する早期警戒の機能しかないが、飛来するミサイル対処には不十分
●またより複雑化するミサイル脅威や多弾頭化に対応するため、宇宙配備のセンサーで、どれが弾頭で、どれがデコイであるかを見極めることにつながるような能力も必要になる。まずは宇宙配備センサーに追尾機能を持たせることから始めるべき

Obering.jpg次に、多弾頭やデコイが混在する極めて複雑化する脅威においても、弾頭を要撃する能力開発に注力すべきだ。米国はこの様な複雑な環境に対応する能力を現在保有していない
●ただ、米国は100%は難しくても、弾頭とデコイ等を見分ける能力獲得は可能だ。そしてこの識別能力は複数弾頭の確実な破壊に必要で、ゆえに「multi-kill vehicle」が重要で開発に取り組んでいるのだ

また、米国はならず者国家と大国からのミサイル脅威の両方に対処すべく、「overwhelming strategic response」能力を確実に保有することが必要である。そのための鍵は「boost phase intercept」能力である
更に、ミサイル防衛システムの「サイバー戦耐性」もカギとなる。BMDシステムは陸海空だけでなく宇宙やサイバードメインでも強固でなくてはならない。サイバー戦への備えが当初から組み込まれ設計されることが必須である

●最近様々な情報が明らかになっている超超音速兵器への対応も忘れてはならない。超超音速兵器を探知、追尾、そして破砕する能力の必要性も忘れてはならない
●これらの能力獲得が可能なのか? 意志をもって資源が投入されれば可能である。ただし単一の装備で可能なわけではない。融合されたシステムが必要である
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Russia Hypersonic.jpgだから、わが社のエネルギー兵器や「kill capability開発」が重要なのだ・・・と話がつながっていくのかもしれませんが、今やミサイル防衛はこれほど困難だということです。

日本の脅威は主にICBMではなく、中距離や短距離の弾道ミサイルや超超音速兵器でしょうが、それでもますます困難になっているということです

ロシアが戦勝記念日に超超音速兵器をお披露目したとのニュースが駆け巡っていますが、ややこしい時代になりました

関連の記事
「戦略国防次官にMD伝道者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-1
「BMDRはMDRに変更し春発表予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24-1

「同兵器は防御不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-21-1
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「中国が超超音速兵器で優位」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-1

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女性兵士の装具改善に時間必要 [Joint・統合参謀本部]

Dunford AFA.jpg9日、ダンフォード統合参謀本部議長が上院の予算小委員会で議員の質問に答え2016年に女性兵士に実質全職域を解放したが、前線の兵士が必要とする防弾ジャケットや装具品等が女性兵士よう用に十分改善されておらず、まだ時間がかかると証言しています

女性兵士への職域開放は段階的に進められ、2016年1月に、最後まで残っていた約1割の仕事、つまり陸軍のレンジャーや戦車兵、海軍のSEALS、海兵隊歩兵、空軍の救命救助員、特殊部隊等の体力的に厳しく、極限状態でチームとしての機能発揮が求められる職域が最終的に解放されました。

Women SOF.jpgあくまでも、職域基準をクリアした者のみが対象で、結果の平等ではなく機会の平等であり、強制的な女性枠は設定されていません。当時の様子は、記事の下部にそのまま再掲載してご紹介します。
いわば一つの「オバマ政権政策」です

そして細部の統計を把握していませんが、米陸軍だけで2016年1月に開放された職域に600名の女性兵士が応募し採用されているようです。大したものだと思います

そしてその決断から2年・・・最後まで全面開放に強く反対し、例外規定を設けるべきと主張していた海兵隊とダンフォード議長(海兵隊大将)が、女性議員から「女性用個人装備品の準備や改善ペースが極めて遅い」と批判され、対応する羽目になっています

9日付Defense-News記事によれば
Murkowski2.jpg●共和党のLisa Murkowski議員はマティス国防長官とダンフォード議長に対し、「女性兵士用の装具品提供が遅々として進んでいない」、「現時点では、米陸軍のみが女性兵士専用の大きさや形状の防弾チョキを導入しているが、それも前線派遣兵士にのみ提供され、陸軍入隊時の訓練や母基地での訓練時には使用できる数量が準備されていない」と現状を厳しく批判した
●ダンフォード議長は質問に対し、「2016年に職種開放を開始した時点から、歴史的に女性を受け入れてこなかった職域での装具品が女性の体形等に適合していないことは問題として把握し、改善を図る必要性を感じていた」と答え、

●更に、統合参謀本部議長として全軍に対し本問題の重要性を訴えて改善を促していると説明し、米空軍でも女性パイロットの飛行服の改善に取り組んでいると付け加えたつつ、同時に「改善には時間が必要だとも把握している」と答えた
●そして「全ての軍種で装具品の改善に着手しており、女性の様々な体型を考慮して取り組んでいるが、少し時間が必要だ。ただ全軍が本件に真摯に取り組んでいると申し上げる」と議会で述べた
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Dunford5.jpg防弾ジャケット一つを考えても、多様な人種が入り交じり、兵士の体型が多様な米軍にあって、どのような大きさやスタイルを女性用とするかとか、少数しか存在しない女性用をどの部隊レベルでどのくらいの数を確保しておくかとか・・・難しい課題があるのでしょう

また予算の問題もありそうです。ダンフォード議長も大変だと思います・・・
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女性への全職種開放を発表当時の記事
(2015年12月5日の記事)

woman open.jpg2015年12月3日、カーター国防長官は会見を行い、2016年1月から米軍内の全ての職域を女性に開放すると発表しました。これまで順次女性の職域は拡大されてきましたが、約1割の22万ポストについて女性を受け入れていませんでした

最後まで「全開放」に反対だった海兵隊に対しては、国防長官が海兵隊トップと何度も時間を掛けて話し合ったと、カーター長官が会見で語っています

これまで未解放だったのは、陸軍のレンジャーや戦車兵、海軍のSEALS、海兵隊歩兵、空軍の救命救助員、特殊部隊等の体力的に厳しく、極限状態でチームとしての機能発揮が求められる職域です

従って、「例外なく女性に開放」は3年に及ぶ検討の末の結論で言葉通り間違いないのですが、職域基準をクリアした者のみが対象で、結果の平等ではなく機会の平等であり、強制的な女性枠は無く、部隊全体の効率性も念頭に、他国軍との共同にも配慮等々の「運用指針」を併せて発表し、4軍指揮官(特にDunford議長)の「言いたいこと」に配慮した「全開放」です

3日付米国防省web記事によれば
●3日カーター国防長官は、2016年1月から、全ての軍のポストを例外なく女性にも開放すると発表した。米軍史上初めて、各職種の基準を満たして資格要件をクリアする限り、女性も全ての道で国家に貢献することが可能になると長官は語った
●「女性兵士も戦車を操縦し、迫撃砲を発射し、歩兵部隊を率いて戦闘に参加することが許される。以前は男性のみだった、陸軍レンジャーやグリーンベレー、海軍のSEALS、海兵隊歩兵、空軍の救命救助員等として貢献可能になる」と表現した

woman open3.jpg●長官は(職種の開放との側面だけでなく)、才能ある女性がその能力や視点を、より良く軍に提供出来るようになる点を強調した。
●11月に長官は、3年間に亘る4軍をカバーする女性職種開放に関する検討結果を受け取り、陸海空軍と特殊作戦コマンドからは「全開放」に賛同を得た。海兵隊は部分的な例外(歩兵、砲兵等々)を求めていたが、統合部隊として活動することを踏まえ、長官は全軍に「全開放」適応を決断した

一部例外を求めていた海兵隊司令官とは何度も協議し、本日4軍トップとも話し合い、懸念事項については「実施段階:implementation」で配慮していくことで「全開放」に至ったと長官は語った
●「実施段階」はWork副長官とSelva統合参謀副長官が当面監督し、30日間で「全開放」の準備を進める。慎重に整然と進めるため、長官は「7つの指針:seven guidelines」を示した

「7つの指針:seven guidelines」
1 実行段階では、部隊の効率性改善目的との整合を追求する
2 部隊指揮官は、性別でなく能力で任務や仕事をアサインしなければならない
3 機会の平等は、全分野における男女の平等な参画を意味するものではなく、(女性)強制枠はない

4 米軍の調査によれば、男女間には体力等の平均的な差が存在し、実行段階ではこれを考慮する
5 米軍兵士の中には、男女を問わず、男女混合編制が部隊の戦闘効率を低下させると認識している者が存在するとの複数の調査結果に、国防省は配慮する

6 特に新たに開放対処となる職種では、調査結果や指揮官の意見からも、小集団の機能発揮が重要だとの結果が出ている
7 米国やいくつかの同盟国等では、軍隊を男女両方で構成しているが、全ての国がこの認識を共有しているわけでは無い
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「全職種を女性に開放発表」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05

軍での女性を考える記事
「ある女性特殊部隊員の死」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-27
「珍獣栗田2佐の思い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-17
「2012年の記事:栗田2佐」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-11

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ドゥテルテ政権下で最大の米比共同演習 [安全保障全般]

オバマ大統領と不仲だった比大統領ですが、トランプ大統領とは馬が合い・・・

Balikatan 2018-4.jpg7日、フィリピンのドゥテルテ大統領が就任した2016年以降で最大規模の米比合同演習「Balikatan」が始まりました。

オバマ政権時代に就任したドゥテルテ大統領ですが、ド大統領が執った強権的な麻薬取締政策を「人道主義」のオバマ政権が批判して両国関係が急速に悪化し、対中国の連携で着実に強化されてきた米比関係が、一気にしぼんだ時期がありました

しかし、ド大統領の強硬姿勢に理解を示すトランプ大統領の就任で米比関係が正常化の方向に向かい、昨年は特に、フィリピン南部のマラウィ市を占領したISIS系列武装組織対応を米軍が強く支援し、半年近くをかけて町の奪還成功に導きました

マラウィ市を巡る攻防は、シリア・イラクでISISが弱体化する中、中東から脱出したISIS分子のアジアで先鋭化するのを防ぐ意味でも重要な戦いであり、米比の2国間関係のみならず、東南アジアの安全保障上も意義深い戦いでした

演習「Balikatan」についてMilitary.com記事は
Balikatan 2018-2.jpg●7日、マニラのフィリピン軍基地で演習開始の式典が行われ、米比併せて約8000名、加えて日本と豪州の小規模部隊が参加する演習がスタートした・
駐比米国大使のSung Kim氏は式典で、「両奥の強固な同盟関係を具現化する一つの形がこの演習だ」、「地域の安定と平和のため、この演習は両国間のより深く永続する関係を強化する」と演習の意義を語った

●オバマ政権下では一時、ド大統領就任以降、同演習の永久停止にまで言及し、中国やロシアとの関係を追及する方向性も見せたが、トランプ大統領の就任後は米比関係の険悪感は薄れている
ド大統領就任以降で最大規模となった「Balikatan」演習だが、フィリピン政府高官は、あくまでも中国を対象としたものではなく、都市部でのテロ対処や一般の紛争、更には自然災害対処を想定したものであると説明している

●演習では、着上陸作戦のほか、機動を伴う射撃演習や災害対処訓練も組み込まれ、都市を模擬した訓練場での特殊部隊による対テロ戦も含まれている
Balikatan 2018-3.jpg●この背景には、昨年5月にISIS系武装勢力に占領されたマラウィ市を、米軍や豪軍の支援を受けつつ、5か月間かけて解放したフィリピン軍の戦いがある

●演習参加の比軍指揮官は、「我々両軍は、マラウィでの厳しい戦いの教訓を共に学びたい。共に協力して将来のシナリオにも備えたい」と語っている
●米軍の指揮官であるLawrence Nicholson海兵隊中将は、「いかなる事態にも対応できるよう備えることが任務である」と語っている
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中国に気を遣うフィリピン高官の発言に見られるように、アキノ前政権の様に対中国姿勢をあらわにするまでには至りませんし、米国のアジアでの姿勢も曖昧なところがありますから仕方ないところでしょう

しかし日本も参加し、相応規模の「Balikatan」演習が戻ってきたことは良いことでしょう・・・

最近のフィリピン関連記事
「比大統領は日本びいき!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-30
「露とアジアの関係を2点から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-23
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「比が米軍に南シナ海共同警戒中止を通告!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-08
「C-130が2機だけ展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-27
「比大統領南シナ海共同を拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15-1

「比空軍と米空軍が3日間会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03
「EA-18G電子戦攻撃機が展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-18

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中国J-20戦闘機が初の海上行動 [中国要人・軍事]

Shen Jinke.jpg9日中国空軍報道官が、2月に初期戦闘能力獲得を宣言したJ-20(ステルス?)戦闘機が初めて洋上での訓練を行ったと発表しました。

へぇ・・・、今まで陸上上空だけでしか飛行せずに試験していたのか・・・と改めて気づかされた次第ですが、日本では飛行試験の大半が洋上で行われることから、洋上飛行がニュースになること自体が驚きです

もともと中国空軍は、中国本土防空を任務とし、洋上は中国海軍航空機の「縄張り」担当であったことからなんでしょうが、今は東シナ海上空でも海軍戦闘機と空軍戦闘機が相当入り乱れ、よく言えば統合運用が進展しているようです

10日付Defense-News記事によれば
J-20 sea.jpg●中国空軍の上級報道官であるShen Jinke大佐は中国軍ブログで、J-20が初めて洋上で飛行し、更に中国空軍戦闘能力を向上させたと述べた
●そして同大佐は、同飛行訓練が「実際の戦闘環境」で行われたと紹介した
中国は2018年の国防費を、昨年より8.1%増加させて19兆円レベルにし、2隻目となる空母のほか、遠方目標を攻撃可能なミサイル強化に注力していることろである
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どこの洋上を飛行したのでしょうか・・・? 上海沖の洋上でしょうか?

J-20-1.jpgJ-20戦闘機(中長距離戦闘機)は、正面方向から見てステルス性があることから第5世代機に分類される戦闘機で、その機体の大きさから長射程ミサイルで高付加価値目標をではないかとまんぐーすが想像している機体です

ただ複数の報道によれば、新型中国国産エンジン(WS-15)の開発がうまくいっておらず、能力の劣る旧式中国国産エンジン(WS-10B)でなんとか飛行している状況の様ですが・・・

これまでの経緯を簡単に整理すると
---2011年に初飛行
---2016年11月、Zhuhai航空ショーで初公開
---2017年7月、人民解放軍90周年記念日に軍事パレード初参加
---2017年11月、中国空軍演習「Red Sword 2017」で重要な任務を果たす
---2018年2月、中国空軍報道官が「戦闘任務に入った」発言

J-20関連の記事
「報道官が戦闘能力発言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-17-1
「中国国防省が運用開始と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-30-1
「中国報道:J-20が運用開始?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-14
「大局を見誤るな:J-20初公開に思う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-02 

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米空軍調達:ソフト調達が最大の課題 [米空軍]

Roper5.jpg4月27日、その約2週間前に米空軍省の調達担当次官に就任したばかりのWill Roper氏が記者団に米空軍調達の一番の課題はソフトウェアの迅速な調達であると語りました。

前職が国防省の「迅速能力構築室:Strategic Capabilities Office」のチーフであった同氏だけでなく、国防革新評議会の議長であるEric Schmidt氏も最近議会で、米国防省全体のソフト調達を「crazy:ばかげている」と証言したところです

Schmidt氏は議会証言で、「2018年発売のスマホのソフトを、2001年に発注するようなものだ。開発技術が存在しないから開発できないのに。ソフト開発は永続的に繰り返すことなのに」と例示して説明したようですが、しゃくし定規なやり方が問題なようです

29日付米空軍協会web記事によればRoper氏は
Roper44.jpg数十年にわたって続けられてきた米国防省の調達システムは、航空機や潜水艦用のシステムとなっており、ソフト調達には機能していない。発注したソフトを国防省が手にした時点で、既に時代遅れのソフトになっているからだ
●米空軍は機敏なソフト開発に移行すべきで、「一からやり直しもいとわない」」ことや「バグ探しの自動化」が当たり前の環境を作ることが必要だ。国防省は週単位や月単位で納期を設定することができないが、ソフト開発調達はその先鞭となりえる

●私は米空軍の状況を把握しているところだが、コスト超過や開発期間超過に陥っているほぼ全ての計画は、ソフトが重要な位置を占める装備品である
Schmidt.jpgF-35の維持コストが問題となっているが、生易しい課題ではないが、克服不可能な課題ではないと思う。この問題にもソフトの問題が大きくかかわっており、鍵となるソフト問題の解決により、ドミノ効果で多くの維持経費問題にもアプローチできる

●国防革新評議会議長のEric Schmidt氏は、「真に望ましいのは、何度もやり直し、失敗や経験からの学びを反映できる形だ」、「これこそが機敏な開発であるが、ルールを固定する国防省では不可能なのだ」と議会で語っている
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F-35の維持経費の問題は、開発と量産の同時進行による手戻り続発、無理な増産計画など、ソフト以外の「人災」側面が大きいのですが、ソフト開発に世界中の国防省や軍人が追い付いていないのも確かでしょう。

一風変わった雰囲気を持つWill Roper氏の、米空軍省でのご活躍に期待いたしましょう!

Will Roper氏の関連記事
「F-35維持費が大問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-20-1
「無人機の群れ第7世代」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-26 
「国防省幹部:空軍はもっと真剣に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30
「米海軍が103機の無人機群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1

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サイバー戦時代の核兵器管理を [サイバーと宇宙]

90年代のB-2以降、サイバー時代に入ってから新たな核関連兵器の認証を行っていない現実

Weinstein2.jpg1日、米空軍司令部の戦略抑止・核兵器融合部長であるJack Weinstein中将が米空軍協会で講演し、サイバー戦時代の現代に、核兵器の品質保証や関連施設のレジリエンスを確実にすることが大きな課題となっていると語りました。

同中将の言う「Nuclear certification」は、核兵器システムが初期運用態勢確立を宣言する最後の関門となる品質確認行為の様ですが、具体的にどのようなチェックが含まれるのかは説明されていません。

しかし最近では、PCの様なネットワーク接続型の装置だけでなく、ICチップの様な電子部品を搭載するすべての装備品がサイバー攻撃の対象とされており、怪しげなプログラムが組み込まれたチップや回路が核兵器に紛れ込まないよう確実にすることが求められているのでしょう

また核兵器の運用システムや指揮統制システムに関しても、外部から遠隔操作されないよう、いろいろ確認や監視すべきことが山のようにあるのだろうと想像いたします

1日付米空軍協会web記事によれば
Weinstein4.jpg●米空軍協会ミッチェル研究所で講演したWeinstein部長は、サイバー脅威が普通になった現代において、如何に核兵器システムの健全性や安全性を保障するかについて検討を行っていると語った
●そして「検討は2年後に結論を求められているのではなく、2018年に必要なのだ」と語り、米空軍科学諮問機関(Scientific Advisory Board)が提言した「新たな核兵器の保証と認証」との報告書の説明を受けた空軍長官が、30日以内に提言実現プランをまとめるよう指示したと説明した

●同諮問機関の提言には、米空軍核兵器センターや安全管理センター、更に核兵器計画室に適切な資源を配分し、核兵器の近代化を支えるべきとの指摘も含まれている
●同中将はまず必要な人材の配置に向け取り組んでおり、彼らに具体的な問題対処を早晩開始してもらう事を検討していると述べた

B-2Whiteman.jpg●諮問会議は米空軍に対し、米空軍の核兵器任務遂行への脅威が急速に変化していることを受け、核兵器保障における信頼性確保により重点を置くよう提言しており、サイバー戦社会を念頭に置いた新たな政策や手順の確立を求めている
●同中将は、彼の部署が並行して議会提出用の「Nuclear Mission Assessment」を担当し、米空軍核兵器関連部隊や施設全体の訓練、適切な規模、資源配分の適切性、近代化の進捗、必要な能力などを取りまとめ、年末までに空軍長官や空軍参謀総長の承認を得る作業中だとも説明した
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核兵器やその関連施設の老朽化や、運用にかかわる兵士の士気低下が大きな問題として取り上げられ、少しずつ予算面や制度面での変化がみられるようですが、一度「地に落ちた部隊」の立て直しが一朝一夕に完了するはずもなく、長い目で見る必要がありそうです
B-61 LEP.jpg
今から2020年代前半にかけ、陸海空軍の間で、そして空軍内部でも、熾烈な装備近代化・老朽更新の優先順位争いが繰り広げられますが、「核兵器」を支えるモメンタムが維持されるのかどうか・・・とても気になるところです

ロシアの核兵器近代化
「続々新型核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「米NPRも露核魚雷に言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13-1
「露が戦略核魚雷開発?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-06

21世紀の抑止概念を目指す
「3本柱はほんとに必要か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-22
「米戦略軍も新たな抑止議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03
「相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「期限を過ぎてもサイバー戦略発表なし」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-25

NPR(核態勢見直し)関連
「核兵器立て直しに140兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-02-1
「次期ICBMと核巡航ミサイルの企業選定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27-1
「マティス長官がNPRに言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-15-1
「トランプ政権NPRの課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09

「2010年NPR発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-07
「NPR発表3回目の延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-02
「バイデンが大幅核削減を公言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-19

戦術核兵器とF-35記事など
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

ICBM後継に関する記事
「初のオーバーホールICBM基地」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-15
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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