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2018年09月| 2018年10月 |- ブログトップ

5つの視点と映像で:米海軍特殊部隊SEALS [Joint・統合参謀本部]

久々の「5 Things You Don’t Know About」シリーズです

SEALS2.jpg5つの視点と映像で軍事関連をご紹介するMilitary.comのオリジナル映像シリーズから海軍特殊部隊SEALSを取り上げます。

米海軍の特殊部隊ですが、その名称はアザラシ(英: seal)に掛けた発声ですが、SEがSEA(海)、AがAIR(空)、LがLAND(陸)と、陸海空のアルファベットの頭文字から取られており、その名の通り陸海空問わずに偵察、監視、不正規戦等の特殊作戦に対応出来る能力を保有し、実際イラクからアフガン、アフリカなど広範に陸上で活動しているようです

WW2で活躍した水中工作部隊を前進とし、現在の形はベトナム戦争時にベトコン掃討を目的として1962年1月に結成されたようです。米軍内にある各種特殊部隊の中で最も歴史のある特殊部隊です

高度な水泳と潜水スキルを持ち、危機的状況で水中に逃げることを得意とするが、パラシュート降下訓練も必須で、空から地上へ、また空から海上への展開能力も備えています。皆さんも名前を一度は耳にしたことがあるであろうSEALsを5つの視点でご紹介です



1 ISSの初代船長はSEALs出身者
ISS(国際宇宙ステーション)の最初の長期宇宙滞在ミッションで、初代の船長を務めた人物はパイロット出身でないSEALs隊員だった
●1984年にパイロットでない初の宇宙飛行士に選抜されたシェパード氏は、数回の宇宙飛行を経験したのち、2000年10月から約1年間のISS滞在クルー3名のリーダーに選ばれ、任務を完遂した
●宇宙飛行士採用の面接で特技を問われ、「ナイフで人を殺すこと」と答えたと伝えられている

2 入隊希望者がSEALsになれる確率は
●入隊希望者は、米軍の中でもっとも過酷とされる基礎水中爆破訓練(Basic Underwater Demolition SEAL:通称BUD/S)を経なければならない。
約6ヶ月の訓練過程を耐えぬくことができるのは入隊志願者の2割程度と言われている。

3 SEALS訓練を開始しても実戦参加には2.5年以上
SEALS3.jpg●上記のBUD/S訓練を通過しても、その後に空挺降下パラシュート訓練、戦闘技術訓練(通信技術や舟艇操縦技術、近接戦闘、狙撃など)、そして寒冷地極地訓練を行う必要があり、その期間は約1.5年である
●これら共通の訓練を終えて前線SEALS部隊に配備されて以降、約1年間の各部隊任務への適合訓練期間を経て、やっと実戦参加のレベルに達したと見なされるのが一般的

4 SEALS兵士は2500名程度
米海軍は約26万人で構成されているが、SEALSは2500名程度で全体の1%以下である
●SEALSは、担当当地域を割り当てられた8つのチームと、SEALSを特殊な方法で輸送する2つのチームで構成される

5 27箇所を打たれても任務完遂のSEALも
●2007年4月、対アルカイダ作戦のためイラクのペルージャで活動していたあるSEALS兵士は、敵の活動拠点である建物の掃討作戦に臨んだ
●伏せて待ち伏せていた敵の攻撃を受け、腕や足に16発、防弾チョッキに11発の銃弾を受けたが、建物カラ艇を排除することに成功、その後救命ヘリで帰還した
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SEALS.jpg中国やロシアとのハイエンド紛争への備えの重要性が叫ばれる中ですが、グレーゾーンでのつばぜり合いが減少するとは考えにくく、特殊部隊への需要が衰えることはないでしょう

むしろ、地上部隊の普通部隊を削減しても、地上部隊の特殊部隊化を推進すべきとの米議会や専門家の声が強くなっている気がします

「ナイフで人を・・」の話題がありましたが、世界の特殊部隊員は、あいさつ代わりにこの手法を互いに披露して盛り上がるそうです・・・。あのアーミテージさんなんかもそうらしいですよ・・・

映像で5つの視点から学ぶ
「A-10攻撃機を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-10-1
「米空軍パイロット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-05-1
「カモフラージュ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-16
「米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-05

「米海軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-27
「米海軍潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-26
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07

「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1

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米空軍が妨害に強い衛星通信「波形」探求 [米空軍]

何となく好調なようですが・・・

artificial intel.jpg5日付C4ISRnet.comは、米空軍が指揮統制をはじめ作戦運用の生命線とする衛星通信に使用する電波に関し敵からの妨害に強い「waveform:波形」を軍需産業や研究機関と協力して開発し、成果が出ていると報じています

この妨害に強い波形は「PTW:protected tactical waveform」と呼ばれ、米空軍の宇宙ミサイルシステムセンター(SMC)が研究開発を取りまとめているようです

衛星通信は、ISR情報の伝送や無人機の操縦、巡航ミサイルや超超音速兵器への目標情報のアップデート、分散して避難した航空戦力への指揮統制、ミサイル防衛関連の各種情報伝達、長距離移動航空アセットへの指揮統制などなど、空軍にとってだけでも死活的な通信系ですが、米空軍が衛星通信能力を統合運用のために提供しているという点でも責任重大です

事柄の性格上、具体的な話はありませんが、重要な分野なのでご紹介しておきます

5日付C4ISRnet.com記事によれば
satellite.jpg潜在的な敵対国が、米軍事力にとっての衛星通信の重要性を認識し、衛星通信リンク妨害に精力を注いで能力を向上させている。そこで米空軍はPTWを追及して世界中に展開する兵士たちに安全で信頼性の高い通信能力提供に取り組んでいる
軍需産業界に期待するところが大きく、Space Enterprise Consortium (SpEC)と言われる企業団体が国家予算で宇宙関連のプロトタイププロジェクトに挑む体制を作り、これまでに約30億円で16個のプロジェクトが成立している

●このプロジェクトを政府の文書は、「費用対効果が高い保護された衛星通信を、官民両方に、抗たん性が高く、周波数帯域を有効に活用して提供することを狙いとする」と表現している
昨年実施されたB-707を使用してハンスコム空軍基地を中心に行われた2.5時間の飛行試験では、MITやマイター社も加わって、プロジェクトの成果が間もなく実用可能な段階になることを感じさせた

GPS III 2.jpg●飛行試験では、B-707と商用衛星の通信をPTWを用いて行い、その能力が妨害を受けても前線兵士を驚くほど助けるだけでなく、通信自体が探知されにくい特性を備えていることも確認できた。航空機のような移動速度が大きいアセットとの通信が確認できたことが大きい
●この民間企業を巻き込んだ研究の枠組みが今後も機能するかに関し、米空軍関係者は、機能するかではなく、いつどのような成果を生むかに関心があると自信を示した
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具体性のない記事でしたが、PTW開発に、米空軍のSMCの依頼を受けた、Advanced Technology Internationalにマネジメントされた企業連合Space Enterprise Consortium (SpEC)が成果を生みつつある・・・とざっくりご理解いただければ・・・と思います(ほんまかいな?)

space-based 2.jpgまぁしかし、電子戦分野では特にロシアに対し後れを取っているのでは・・・と危惧されている米国が、最先端技術を結集して要素技術で優位を確保しつつある様子は頼もしい限りです

それを運用する米軍人の意識改革は、まだまだこれからも必要なのかもしれませんが・・・。我が国はもちろんですが・・・

被害状況下への備えを訴える
「海兵隊司令官:被害に備えよ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-16
「米海軍将軍:妨害対処を徹底する」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-21
「空軍OBも被害対処を重視」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23-1
「被害状況下で訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-23

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謎です・・米空軍5世代機の移動速度アップ [米空軍]

そんなの理論値が計算できたはずでしょ!
ステルスコーティングへの影響配慮だったのか?

F-22Hawaii2.jpg3日、米空軍Operational Energy (SAF/IEN)が米空軍5世代機(F-22とF-35)が長距離移動する際の飛行速度を、実験結果を基に従来よりもアップすると発表し、これによって移動時間を短縮できるとともに、燃料消費量も削減できると宣伝しています

検証実験では、アラスカからハワイまでの長距離移動を6機のF-22で行い、2機の空中給油機KC-10の支援を受けて約5時間の飛行を行い、従来基準より高速で飛行したグループが、飛行時間で10%、燃料消費量で6%削減できたそうです

具体的な飛行速度については、当然ながら発表は触れていませんが、「closer to their maximum-range airspeed」な速度だと説明し、かつ、衝撃波を発生させない速度だと補足説明しています。

また、この発表を伝える米空軍協会web記事は、2017年1月に海兵隊のF-35Bが米本土から岩国に展開した際、250回も空中給油しなければならなかったとの事例も上げ、今回の移動基準速度アップの背景を解説しています

この発表なんか変です! そう思いませんか?
F-22 refuel.jpg航空機の飛行速度毎の燃料消費量は、基本中の基本データとして開発や試験段階から検証され、航空機の性能を示す数値として基本マニュアル等に掲載されます
●そのデータは、様々な飛行高度や大気温度の変化の下で確認されて使用者に提供され、長距離移動の場合はそのデータを基に、相当精密に燃料消費量や飛行時間が予測できるはずです

●もちろん、計画段階で想定していた気象条件と、実際に飛行した際の条件にはずれがあり、完全に飛行計画通りにフライトすることは難しいでしょうがどの飛行速度にすれば燃料効率が良いかは予想可能だと思います。速度が決まれば飛行時間は計算できるので、アラスカーハワイ間の試験の意味が不明です
●空中給油機の飛行性能に配慮して5世代機の飛行速度を抑えていたのかもしれませんが、空中給油機だって戦闘機同様に燃料消費率を計算するぐらいのデータはそろっているはずです

●それと変なのは、6機のF-22と2機のKC-10だけで試験をし、F-35について同様の試験をしないで移動標準速度アップを発表した点にも疑問が残ります
●更に、この発表を空軍司令部内の「Operational Energy (SAF/IEN)」との、作戦運用と関係なさそうな部署が管轄していることも「?」を呼びます

F-35 luke AFB.jpgここからはまんぐーすの邪推ですが・・・・、これまではステルス機の表面の特殊なステルスコーティングへの影響や耐久性の観点から、長距離移動の速度を制限していたが、5世代機データの蓄積の結果問題ないことが証明されたので(又は許容範囲内の影響だと判明したので)、今になって移動速度アップを許可した・・・てな感じではないでしょうか
●又は、海兵隊F-35Bの岩国移動のように、あまりにも空中給油等が煩雑になるので、機体への影響には目をつぶって、移送速度アップを許容する判断をした・・・ではないでしょうか???

●大体、こんなことを米空軍が発表する必要があるのか??? と思います。環境への配慮とか言われると笑っちゃいますが・・・
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以上はあくまで、まんぐーすの邪推です。気になる方は航空自衛隊のF-35関係者にでもご確認ください・・・

パイロットの方やご存知の方のご意見を歓迎いたします

F-22関連の記事
「GAOがF-22活用法を批判」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-21-2
「F-22アフガンで初出撃」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-25-1
「F-22初飛行20周年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-12
「5世代機関リンクの課題に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-24
「Red-FlagでF-22リンク問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-02

「世代間リンクに対策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-10
「議会がF-22再生産見積を要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-20
「フィリピンにF-22を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16
「5世代と4世代機の融合」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-08
「F-22もシム活用で飛行削減」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-1

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13年ぶりに米陸軍が新兵募集目標未達 [Joint・統合参謀本部]

約1割不足、海空軍と海兵隊は目標達成も

Wiltsie4.jpg9月21日付Military.comは、9月末で区切りとなる2018年度の新兵採用において、米陸軍が2005年以来初めて目標数を達成できなかったと報じ、好調な米国経済を受けた民間企業との人材獲得競争の激化、適性検査通過者の減少、募集活動の困難化などの背景を紹介しています

米陸軍は2018年度の採用数目標として、当初は80000名を掲げ、その後退職者が少なかったため76500名まで目標を下げましたが、最終的には70000名しか採用できず、6500名が未達成となったようです

経済好調で兵士募集が困難になるとの予想の元、米陸軍は約250億円の追加ボーナス支給施策などを打ったようですが、それでも約10%目標に及ばなかったとのことです。
いずれの西側諸国も直面する新規採用困難の話ですので、何ら参考までご紹介しておきます

9月21日付Military.com記事によれば
airborne ope2.jpg●米陸軍の採用業務責任者であるJoe Calloway少将は、数千人の入隊希望者が適性検査や基準を満たすことができず、入隊を断念してもらったと状況を説明した。
●また背景として、米国民の17~24歳の若者でこれら基準を満たすのは約30%と言われている現実を説明し、更に軍隊に興味がある若者は8名の中の1名しかいない厳しい現実も明らかにした

●別の背景として、通常の年度であれば3-5000名程度を採用する採用活動が活発化する卒業式シーズンから9月末までの年度末3か月間に、採用基準を満たさない対象者のために基準を緩和する「waivers制度」を問題視する議会議論があり、基準緩和を控えたことで採用活動の追い込みが出来なかったことも目標未達の原因となっている
麻薬使用歴や非行歴、また健康身体的な問題の審査基準緩和はイラクやアフガン戦争が最盛期だった時期にも行われたが、結果として軍内の規律の乱れや犯罪の増加に繋がったとの見方が米議会では強く、基準緩和が批判の対象となったのである

EW2.jpg入隊希望者やその家族と、軍の募集担当者との接し方も新たな時代を迎えている。従来は軍入隊に関心を持つ若者の情報を得たら、採用担当者はまず電話で接触を図るのが通常だったが、オンライン時代の現代では、「まず電話」手法が歓迎されくなっている
●現在では、募集担当者はまずメールやwebサイト経由で対象者との初度接触を採り、対象者の信頼を得た後に電話や面談等の段階に進む流れが主流となりつつある。

若者層の3割まで減少している基準範囲の対象者に、アプローチする手法にも軍の募集担当者は知恵を絞っている。フェイスブックやツイッターなどのSNSは一般的な手段であるが、更なる手法にも取り組んでいる
最近の試みでは、スポーツ大会やオンラインゲーム大会に募集担当者チームが戦闘服姿で参加し、軍での生活や仕事をアピールするなどを試みており、著名なオンラインゲーム大会で司会役を務め、240万人に約1時間アピールする時間を確保したケースもある

US Army5.jpg陸軍のパラシュートチームを各種イベントに参加させ、陸軍の存在をアピールする手段も一つの手段である。
オンラインの手段の有効性について確たる統計的裏付けがあるわけではないが、募集担当者が若者と接触する機会を得る手段としては有効で不可欠な手段と考えている。まずは会って話をし、軍生活を紹介することが今も昔も重要なステップだからである
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「waivers制度」と言われる、麻薬使用歴や非行歴、また健康身体的な問題の審査基準緩和は、募集担当者のみならず、軍全体にとって永遠の課題でしょう。

US Army.jpg記事は、「waivers制度」の運用について米軍は繰り返し過ちを犯してきたと表現しており、実態としては、わかっちゃいるけど他に選択肢はない・・・が現状でしょう。

身近に国防に携わる人や経験者がいないと、国存立の基盤を支える仕事への認識が薄れ、国家の存在を危うくします。SNSでも、メディアでも、何でも活用する姿勢が必要でしょう

募集難関連の記事
「入れ墨規制緩和へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-12
「市民と軍の分断を埋めること」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02
「禁じ手:幕僚勤務無しのP募集へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-28-1
「サイバー人材集めの苦悩」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-31
「嘉手納整備員は若手ばかり」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03

ロバート・ゲーツ語録86
→徴兵制で冷戦時に米軍は世界最大規模となった。この規模拡大により、当時は多くの有望な若者が軍務の経験をした。1957年にはプリンストン大出身者が4万人軍務に付いており、ハーバード大にも700人規模のROTC制度が→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-10

ロバート・ゲーツ語録87
→このため、冷戦終了時で全米の学生の約4割が両親や身近な親戚に軍務経験者を有していたが、現在ではその比率は18%に低下、近い将来1割以下になるのは確実である→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-10

ロバート・ゲーツ語録88
米国の北西部、西海岸や大都市近郊は志願者が減少している。これら地域で大きな基地の閉鎖再編が進んでいることも一因であるが、同時に軍務のような国家の仕事が他人事にと考えられる風潮が背景にある→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-10

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中国新型ステルス爆撃機H-20初飛行間近? [中国要人・軍事]

様々な想像図が乱れ飛ぶ中・・・

H-20.jpg11日付Defense-Newsが、中国国営紙の英語版「Global Times:環球時報」や8月に中国中央TVで放映されたドキュメンタリー番組を引用しつつ中国空軍が開発を進めている新型長距離ステル戦略爆撃を紹介し、間もなく初飛行もあり得ると報じています

8月のTV番組で初めて「H-20」との名称が明らかになった新型戦略爆撃機は、2016年にMa Xiaotian中国空軍司令官が初めて公式に開発計画を認めたものですが、米国の専門家は1990年代後半から2000年頃から開発は始まっていたと考えているようです

H-20 2.jpg「H-20」で検索してみると、それはもう様々な想像図がネット上に出回っていることがわかりますが、米国の専門家と言われる人も、米軍のB-2爆撃機タイプからB-1爆撃機がステルス形状になったようなタイプまで、様々なイメージを膨らませているようです

結局現時点でもよくわからない・・・状態の様ですが、衛星による偵察活動が一般的な現代に、その姿が謎な新型兵器が存在可能なのか・・・とも思いますが・・久々に中国軍新型爆撃機を取り上げます

11日付Defense-News記事によれば
H-20 4.jpg中国国営紙の英語版「Global Times:環球時報」は、TVドキュメンタリー出演の専門家の発言を紹介し、細部については言及していないが、「H-20新型戦略爆撃機が飛躍的な進歩を遂げつつ行われている」と報じている。
●そして同紙は、H-20の初飛行が間もなく行われるとの中国軍事専門家の発言も紹介している

●一方で中国軍航空戦力を研究しているAndreas Rupprecht氏は、最近の研究報告書の中で、中国軍の航空機開発サイクルからすると、2020年はじめに「H-20」の初飛行が行われるだろうと予想している
●「H-20」爆撃機は「Xi’an Aircraft Company」によって開発され、ステルス形状の「flying-wing design」だとも言われている

H-20 3.jpg●別の報道では、中国軍幹部が、新型爆撃機は空中給油なしで約10トンの弾薬を搭載して第2列島線を超える攻撃能力を持つと発言したと伝えられており、この新爆撃機がハワイを巡航ミサイルの射程距離に収めることができるものと推定されている
●仮にH-20が中国空軍に導入されれば、旧ソ連が開発したTU-16爆撃機のエンジンやアビオニクスを最新式に交換し、長射程巡航ミサイルを装備したH-6K爆撃機(中国海軍が運用)を補完する形に当面はなるだろう
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本当に種々のイメージ図のようなH-20爆撃機が飛行を開始したら、旧式のシルエットのH-6Kの何倍も何十倍も周辺国の恐怖感が増すでしょうイメージ図を見てそのインパクトの大きさをしみじみ感じました

空母遼寧も、SU-27戦闘機も目にしてきましたが、B-2爆撃機のようなステルス爆撃機が登場したら、ちょっと焦りますねぇ・・・正直な印象として・・・

2016年9月中国空軍トップが新型爆撃機開発を表明
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-07

関連の記事
「イメージ映像:中国軍島嶼占領」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「仰天:DF-26も空母キラー?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-04
「驚異の対艦ミサイルYJ-18」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-30
「10分野で米軍と中国軍を比較」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-18
「大幅改良J-20が初飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-20

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主要戦闘機の稼働率を1年で8割に戻せ [マティス長官]

民間機の稼働率は高いから学んで来い・・・とか

Mattis8.jpg9日付Defense-Newsは、独自に入手した9月17日付のマティス長官から海空軍と兵たんと人事管理担当次官宛の指示メモを入手し、国防長官が航空戦力の主力であるF-16、FA-18、F-22そしてF-35の稼働率(mission capable rates)を2019年9月末(2019年度末)までに80%以上にするように命じたと報じました

この報道を国防省は10日に認め、また11日に上院軍事委員会で証言したWilson空軍長官は、米空軍は2020年末に稼働率8割を目標に活動を開始していたが、国防長官の指示はこれを1年以上も前倒しすることを求めるものだと証言しています

マティス長官の指示は第1段階として、9月17日から1か月以内の2018年10月15日までに稼働率達成計画の枠組み(effective implementation frameworks)提出を求めており、相当の危機感を持って「まじで」取り組んでいくようです

ちなみに対象4機種の2017年稼働率は・・・
・ F-16C 786機 70%
・ FA-18 546機 約半分
・ F-22  187機 49%
・ F-35A 119機 54%

Defense-Newsと米空軍協会web記事によれば
Mission capable rate1.jpg●CSISのTodd Harrison研究員は、(第4世代機については、)不可能ではないが、実行とその維持は極めて難しいと述べたうえで、裏技ともいえる手段を提起してくれた。
●その手法は、対象4世代機の中でも特に飛行時間が長く老朽化が激しい機体を早期引退させ、現状で稼働率が高い比較的新しい機体を残して「比率」を稼ぐ手法だ。機体20機保有で稼働率6割と、15機保有で8割稼働の部隊の稼働機数は同じとの考え方である

●しかしこの方法がマティス長官の了解を得られるかは「?」であり、第5世代機であるF-22とF-35には適用が不可能だ。
F-22は空軍保有の航空機の中で最も稼働率が低いが、実戦投入が始まった2014年度末には70%あったものが、活動量が増えるにつれ稼働率が低下して50%を切るまでに低下している。機体表面のステルスコーティングの扱いが難しく、通常の整備に時間が必要なことがネックになっているようだ

F-35Aは維持整備体制全体が大きな問題となっており、会計検査院や国防省内からも改善して経費を落とさないと必要機数の調達が困難だと頻繁に警告を受けている
●まず、鳴り物入りで導入された自動兵たん情報システムALISの誤作動や誤アラームが整備員が苦しめており、ALISの故障を診断する「Mad Hatter」なる装置をロッキード社が作成して投入する笑い話のような状態になっている

●また部品不足や調達の混乱、価格の高騰なども解決の見通しが立たず、 国防省、米軍、ロッキード社幹部が口をそろえて最重要課題として取り組むと発言を繰り返している状況で、明るいニュースがない

Mission capabale rate2.jpgマティス長官は民間航空会社の高い稼働率を念頭に、「私は国防省の能力を信じており、既存航空機がさらなる追加能力を発揮するようになると自信を持っている。民間航空会社のような高い稼働率を目指していくことによって
●「稼働率8割を追求する中で、民間企業の迅速性、コスト意識、維持整備要領などを、国防省全体で学ぶことが出来る」と語って期待を示している
●国防長官は9月17日メモのでは、主要4機種だけでなく、他機種へのこの動きを広めることを具体的目標は上げずに求めており、「他の航空アセットにも野心的な目標を掲げて取り組むことを求める」と指示している
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海軍は定期的に稼働率を公表しておらず、海軍作戦部長が夏にぼんやり語った情報で推測しています

F-15C3.jpgしかし海空軍はどうするつもりでしょうか? 兵たんや人事管理担当次官はどうやってサポートするのでしょうか? 民間航空会社に学んで来いとは、何か具体的なイメージがあるのでしょうか?

まぁ、パイロット族に対抗するため、整備員は「外から干渉するなと言わんばかり」の独自世界を作り上げ、長年変わらない整備方式や人員配置に固執し、企業との関係も単純ではない世界だと認識していますが、この指示はどうでしょうか? 予算的な手当の目途があるのでしょうか・・・。それとも危機感か必殺技があるのか・・・

関連の記事
「2Bソフト機は稼働率4割台」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-10-1
「2/3が飛行不能FA-18の惨状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-07
「世界中のF-35稼働率は5割」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-3
「F-35の3F機の稼働状況」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-22
「維持費をF-16並みにしたい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-01-1

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中国製無人攻撃機が中東で増殖中 [中国要人・軍事]

それにしても米国製にそっくりです!

CH-4 2.jpg3日付Militarytimesは、最近中東地域で急速に目撃情報が増加中の中国製の無人攻撃機の状況を報じ人道的な観点から米国が攻撃型の輸出を制限する中で、中国がそれなりの性能と低価格を武器に30機以上の無人攻撃機CH-4(MQ-1級)を中東に輸出し、多数の国と同機輸出を交渉中だと伝えています

衛星写真などで目撃されている国として、ヨルダン、イラク、サウジ、UAE、エジプト、パキスタン、更にアフリカのナイジェリアが紹介されており、今年4月にはUAE軍の中国製無人攻撃機がイエメン内に侵入し、イスラム過激派Houthiの車両攻撃に成功したと報じられています

中国の武器輸出は、2008年からの4年間と2013年からの4年間を比較して、約4割伸びているということですが、性能はほどほどで価格が半額以下の中国製無人攻撃機への引き合いは急増しており、現在10か国と更なる輸出を交渉中とのことです。

この状況に米国軍需産業は苛立ちを覚え、議員を巻き込んでトランプ政権に輸出規制緩和を求め、MTCR規制の解釈変更を要求する等の動きに出ており、部分的に緩和する動きもあるようですが、無人機攻撃による民間人への被害増加に伴い、更なる開放は容易ではないようです

3日付Militarytimes記事によれば
CH-4 4.jpg中国製の無人攻撃機の性能について中国の専門家は、「技術的に遜色はなく、マーケットシェアが不足しているだけが問題だ」と豪語しているが、西側IISSの専門家は「中国製は信頼性の観点から課題があり、民間人被害の懸念が拭い去れない」と見ている
●また中国の代表的無人機企業CASC(米国製MQ-1やMQ-9と類似のCH-4、CH-5やRainbowなど製造)の匿名の関係者は、「さすがに米海軍の無人艦載給油機MQ-25Aレベルの技術はない」と語っているが、米空軍の無人機レベルにはあるとも解釈できる

●米国研究機関によると、イエメンでは240回の無人機攻撃が行われ、民間人111名を含む1300名が殺害されている。この統計が米国政府をして無人攻撃機輸出を容易に緩和できない背景にある
●一方で、2018年初頭に衛星がサウジ南部の飛行場で、米国製偵察無人機と並んで、中国製無人攻撃機を確認した。初めて2機種の無人機がイエメンでの紛争に投入が確認された事例となったが、今やイエメンは無人機の実験場となった感がある。そこで中国製が存在感を増しているのだ

CH-4.jpgイエメンで、米国製無人機がアルカイダの活動家を初めて殺害したのが2002年であるが、今やその後を中国製が追いかけているようでもある
2014年以降、CASCはCH-4を約800億円で30機以上サウジやイラク等に提供しており、同機輸出を10か国と交渉中である

中東での中国製無人攻撃機目撃例
・イラク空軍基地で当時の国防相がCH-4を視察の写真公開(2015年10月)
・中国製無人攻撃機が衛星写真で、ヨルダンとパキスタンの空港、エジプトのシナイ半島とリビア国境近くの基地で

UAEの無人地域として知られる南部で3機のWing Loongが衛星写真で(2018年1月)
・イエメン国境近くのサウジの空港で、UAE購入の2機のCH-4がMQ-1と並んで衛星写真で
ナイジェリアがBoko Haram対策で中国製無人攻撃機を使用
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なおMTCRは、米国をはじめとする西側主要国による、「ミサイル技術管理レジーム:Missile Technology Control Regime」で、「搭載能力500kg以上かつ射程300km以上の完成した無人航空機システム」の輸出を兵器技術拡散防止の観点から厳しく縛っているものです。

Wing Loong II.jpg色々な解釈変更や見直し議論が米国内で議論されたようですが、他の西側諸国との共同枠組みであり米国だけで突っ走れず、現在は厳しい監視や確認を条件として、ヨルダンとUAEへの無人攻撃機提供を進める方向にあるようです

お金はあっても人材不足の産油国にとっては、手を出しやすい兵器が無人攻撃機でしょうから、今後も中国製の売り込みは活発化するのでしょう・・・

外務省によるMTCR解説
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/mtcr/mtcr.html

米国製無人機輸出緩和の関連
「肩透かし無人機輸出緩和」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-3
「4月にも武器輸出新政策か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-18-1
「無人機輸出規制の見直し開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-04

中国と無人機
「中国がサウジで無人攻撃機の製造修理」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29
「中国が高性能無人機輸出規制?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03
「輸出用ステルス機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-27

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露が欧州サイバー攻撃なら米がサイバー反撃も [米国防省高官]

NATO国防相会議に合わせ露をけん制

Hutchson.jpg3日から4日にかけ行われたNATO国防相会議に先立ち、米関係者からロシアをけん制する発言が相次ぎ欧州でロシアへの脅威が深刻に意識されてる事が改めて浮き彫りになりました。

一つは担当国防次官補代理が3日に、「NATO加盟国が攻撃を受けたら、米国は攻防両面で米国のサイバー能力を投入するとマティス国防長官が発表する可能性がある」と発言した件で、もう一つは米国のNATO大使がロシアがINF全廃条約を破って欧州正面に配備している巡航ミサイルを「take out」作戦の発動を示唆するような発言をした件です

実際の国防相会議でのマティス国防相の発言ではなく、その取り巻きが下のレベルでロシアに警告を発し、国防相には直接きわどい発言はさせない「配慮」の様ですが、事態のエスカレートを避けたいマティス長官の姿勢が伺えます

先日ご紹介したように、マティス長官は対中国に関しても、トランプ大統領や副大統領が貿易問題や南シナ海での活動で中国を厳しく非難しても、冷静な対応を強調しているところであり、米メディがホワイトハウスと国防長官の「ずれ」を突っ込んでいるところです

とりあえず、米国からロシアへのコントロールされたと思われる警鐘発言をご紹介しておきます

3日付Fifthdomain記事によれば
Wheelbarger.jpg●3日、米国防省のKatie Wheelbarger国際安保問題担当次官補代理は、NATO国防相会議に先立って同行記者団に対し、ロシアのサイバー作戦が強化されていると危機感を示しつつ、マティス国防長官が会議において、NATO諸国がサイバー攻撃を受けた場合、米国はサイバー防御能力だけでなく、サイバー攻撃能力を提供して対応すると発表するだろうと述べた。
これまでサイバー攻撃使用に慎重だった姿勢からの変化と見られる。NATOは2016年のワルシャワサミットで、加盟国がサイバー空間を戦いのドメインと認識し、加盟国がサイバー攻撃を受けた場合、NATO加盟国の行動を発動すると確認したが、基本的に防御面が主で、サイバー攻撃には慎重だった

●またこのサイバーに関する防御主体の姿勢は、今年7月のNATOサミットでも確認され、加盟国が自主的に対応してネットワークを防御する事に合意していた
●3日にはNATO事務総長のJens Stoltenberg氏も言葉を選びつつも、「サイバードメインにおける攻撃作戦は、強化されたNATO諸国のサイバー防衛の一側面だ」 と発言している

●なお同事務総長は併せて、ISの資金調達やリクルートにおけるネットワーク活用を破砕するため、サイバー能力を活用することが重要だとも述べた

ロシアの条約違反ミサイルを「take out」
Hutchison2.jpg●2日、米国のNATO大使であるKay Bailey Hutchison女史は、NATO国防相会議取材の記者団に対し、米国はロシアが欧州正面に展開しているINF全廃条約違反の長射程巡航ミサイルを「take out」する可能性があると語った
一方で同日遅くになって同大使はツイートで、「私はロシアへの先制攻撃を行う可能性があると発言したのではない。ロシアに対し、INF条約違反状態を改善しないと、米国とNATOも防御のために対抗手段を保有することになると言いたかったのだ。ロシアの条約違反は容認できない」と発信し、若干発言のトーンを後退させた

●同大使は2日別の場所で、「米国は、ロシアによる条約違反のミサイル配備の証拠をつかんでおり、ロシアに提示している」、「マティス国防長官が述べているように米国はINF全廃条約の破棄を望んでおらず、米国が条約を無視することも考えてもいない。ロシアを同条約履行状態に戻す方策をNATOと協議している」とも語っている
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mattis senate2.jpgマティス長官シンパのまんぐーすとしては、マティス長官が軟弱なんではなく、やみくもに世界各所で緊張を高めてもすべてに対応できないのは自明だから、もう少し戦略的に練って、順序立てて、米国内や同盟国との間で共通認識をもって動かないとまずい・・・と考えて慎重な姿勢を貫いていると考えています

報道内容に戻ると、NATOがサイバー「攻撃」にも踏み込んで選択肢を増やす方向にあること、ロシアの条約破り巡航ミサイル配備に対し種々の対応オプションを検討していると言ことでしょう。

ロシアの巡航ミサイル配備については、米軍高官が、発射されたら米国にも欧州諸国にも防御手段はないと断言しているところです

ロシアのINF条約破り
「露を条約に戻すためには・・」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-20
「ハリス司令官がINF条約破棄要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29
「露がINF破りミサイル欧州配備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15
「ロシア巡航ミサイルへの防御なし」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-06

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中国海軍艦艇が米軍艦艇に40mまで警告接近 [中国要人・軍事]

状況写真がリークされる別の面での「深刻な」状況も
マティス長官は慎重な姿勢ながら・・・
写真の左側が米海軍艦艇です

South China Sea2.jpg9月30日(日)朝8時30分ごろ、南シナ海の南沙諸島Spratly Islands近くの海域を「航行の自由作戦」の一環で航行していた米海軍ミサイル駆逐艦USS Decaturに対し、中国海軍のLuyang級駆逐艦が進路を妨害するように米艦艇の前方部分に40mまで接近し、米艦艇が衝突を避けるために回避動作を行った模様です

この事案の写真を米海軍は公表していませんでしたが(公開を検討していたかは不明)、webサイト上に両国海軍艦艇が接近している写真が2日に掲載され、米海軍が3日にその写真を本物だと認めました。また米海軍は公式に写真を公開するか検討しているとのことです

最初に写真を掲載したwebサイトは写真の入手先を明らかにしていませんが、1日月曜日に米太平洋海軍報道官は、中国艦艇による「不安全でプロらしくない中国艦艇の行動があった」、「中国海軍艦艇は威嚇的な行動を繰り返し、米艦艇に同エリアから立ち去るよう警告を与えてきた」と事態の発生を伝えていたようです

この件に関し、ホワイトハウスと国防長官に微妙な姿勢の違いが・・

4日付Military.com記事によれば
Pence2.jpg4日ペンス副大統領はタカ派で知られるハドソン研究所で講演し、「中国は全政府機関が一体となって、政治、経済、軍事、更にプロパガンダの手段も用い、米国に対する影響力強化を企てている」と中国の脅威を強調した
●そして、中国の貿易や軍事面でのターゲットはトランプ大統領であり、「米大統領のリーダーシップが機能しているが故に、中国はこれを恐れて異なる米大統領を求めてる」と中国を分析した

●また中国が南シナ海で人工島を設けて軍事基地化している状況にも言及し、「以前よりも積極的に米国に挑戦しようとの姿勢を見せている」と表現し、米海軍艦艇に40mまで危険な接近行動を行った中国艦艇の行為を例示した

●この事案を受けマティス長官は、近く予定していた中国訪問の中止を発表したが、その接近事案の重大性や事態拡大については否定し、沈静化を図る方向を示唆した
●そして2日同行記者団に対し、「両国関係には緊張点があるが、国連総会の場での両国協議で生まれた議論を基礎とすれば、事態が悪化するとは考えていない」と語ってる
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東シナ海上空では、米軍機や航空自衛隊機に対して過激な行動をとる中国軍機や中国軍パイロットがいますが、今回の事案の中国海軍艦長はどのような判断で行動したのでしょうか?

North Korea2.jpg最近は中国軍も統制された行動をしていると言われることが多いですが、どうでしょうか? いずれにしても、偶発的な事態が発生する確率が高まっていることは間違いないのでしょう

マティス長官とホワイトハウスの関係は気になるところです。最後の砦ですから・・・マティス長官は・・

南シナ海を巡る記事
「グレーゾーンでの戦いに備えよ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-11
「中国の軍事力レポート」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-18
「日米陸軍がRIMPACで艦艇撃沈」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-21
「中国無人艇が群れ行動」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-02

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無人機操縦者の状況改善か? [米空軍]

部隊の半数が若手というアンバランス・・・

MQ-9 4.jpg9月28日付米空軍協会web記事が、約2年前から進められている米空軍無人機操縦者の勤務体制改善計画(CPIP:The Culture and Process Improvement Plan)の成果について、断片的ながら無人機部隊関係者の発言から紹介しています

ただ記事を読んでいくと、通常の航空機運用部隊とは全く異なる作戦運用形態や訓練や人の配置に驚かされることが多く、部隊の改善を実感するというより、やっぱり「異質」な部隊なんだとの思いが強くなります

そこで勤務する人たちの「顔つき」や「部隊の雰囲気」がちょっと想像しにくく、もしかしたら、引きこもりでゲーム漬けの若者の様な兵士が多数存在するような部隊なんではないか・・・などとちょっと失礼な想像もしてしまいます。ちょっと想像しすぎだと思いますが・・・

9月28日付米空軍協会web記事によれば
MQ-9 3.jpg2015年中旬に行われた12の基地で勤務する約3300名を対象とした調査結果に基き、無人機部隊で勤務する兵士たちの士気を改善高揚し、その部隊規模を維持可能な体制で拡大しようとするCPIP計画が作成され実行されてきた
●依然として、増え続ける無人機への任務要求対応することに忙殺され、技量向上訓練や本格紛争への備えが十分行えない状態が改善されたとは言えないが、無人機部隊は少しづつ改善に向かっている

人員不足に関して言えば、CPIP開始後、無人機の操縦者はほぼ充足率100%になってきたが、下士官が配置されるセンサー等操作員のポストは充足率80%程度にとどまっており、これら下士官の継続勤務率を上昇させることが課題となっている
●兵士の継続勤務率向上に関しては、その家族から、兵士の長期海外派遣が多いことや辺鄙な勤務場所が多いことへの不満が示されており、これらへの施策が求められてる

訓練確保に関しては、無人機部隊指揮官は「(中国やロシアなどとの)本格的紛争に際して直面するような脅威下での訓練を充実することで、即応態勢を向上させたい」と語っており、2019年末までにCPIPに沿って初期の成果が出るように取り組んでいる模様である
MQ-4C4.jpg●新たな訓練時間確保手段として部隊指揮官が挙げたのは、MQ-9であれば20時間程度連続飛行する中で、攻撃や偵察を行う地点までの移動時間を訓練に活用する方法の導入である。従来は訓練飛行を別設定し、米本土上空で行っていた訓練を実戦用無人機を使って行うのである。実任務である攻撃や偵察作戦行動に入ったら有資格者が操作を行うが、それ以前や任務終了後の長時間の飛行を訓練に活用する方法である。

●無人機操作員の管理についても、世界中で無人機が活動している中、各地域独自の運用規則や交戦規程等が存在することから、運用者一人が2つの地域の専門資格を持つ管理を行い、ますます複雑化する現場の要請に的確に答えつつ、兵士の能力管理と将来管理に生かしている
1日基準8時間の勤務内では、一つの地域でのみ無人機運用を担当し、複数の地域を1日の中で担当しないことを定めてミスや過度の負担を避けることにしている

無人機部隊は若手士官と下士官で満たされており、約半数が若手兵士で、他の航空機部隊とは全く異なる。少尉が(米本土から)攻撃任務日常的にこなし、中尉になると頻繁に海外派遣を担うことになる。「少尉が日常的に攻撃任務を遂行する点で他部隊とは大きく異なっている」と無人機部隊指揮官は述べている
MQ-X2.jpg若手兵士が日常的に任務経験を積むことは他にはない利点ととらえることができ、地上部隊支援や偵察任務には習熟できるが、対空脅威が大きい環境での経験が詰めないことが大きな課題で、そのために訓練時間確保が重要と指揮官は考えている

●無人機部隊指揮官は、「本格的紛争でも我々は間違いなく作戦を行う。それが作戦初動か、作戦発動直前か、3日後かはわからないが・・・」と表現した
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士官も下士官も若手が半数を占めるアンバランスな部隊とは・・・ちょっと想像できませんが、大丈夫なんでしょうか?

5年後、10年後、部隊がどうなっていくのか、これら若手の今後の人事管理をどう考えているんでしょうか? いつまでも長時間の無人機操作を行わせるわけにはいかず、かといって突然大量のスタッフ業務が発生するわけでもなく・・・

是非米空軍幹部に伺ってみたいものです・・・

米空軍は無人機操縦者に苦しみ中
「無人機要員の削減を検討」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-25
「RQ-4操縦者の7割が下士官に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13-1
「RQ-4操縦を下士官に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-19
「問題点と処遇改善の方向性」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-11

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スイスが戦闘機&SAM選定で国民投票へ!? [安全保障全般]

地方自治では直接民主主義があると聞いていましたが・・・

Swiss air3.jpg9月28日付Defense-Newsは、スイス政府が2020年を目途に、次期戦闘機と防空ミサイルシステムの選定に関しスイス独特の国民投票にかける方向にあると紹介しつつ、過去に国民投票で戦闘機機種選定が否決された過去がある事から、様々な手法が検討されていると報じています

スイスの政治制度がどのようになっているのか承知していませんが、国民投票に掛ける場合、「Air 2030」と呼ばれるスイス国防省作成の航空戦力に関する将来コンセプトと投資総額のみが国民投票の対象となり、具体的な機種の是非を問うつもりはないようです

つまりスイス政府は、大枠コンセプトと予算に関する国民の信任を得た場合、具体的な次期戦闘機と防空ミサイルシステムの選定については「白紙委任」を得られたものと判断して機種を選択するようです。

Swiss air4.jpg国民投票を行うスイスの政治風土は独立心の強いスイス独特のものですが、2014年には22機のSaab Gripen戦闘機購入を国民投票にかけて「否決」された苦い経験がありスイス政府は国民投票の是非も含めて今後広く意見を聞きながら意思決定の手法を選択するようです

9月28日付Defense-News記事によれば
●スイスは、約9000億円でFA-18とF-5戦闘機の後継機と地対空ミサイルシステムの導入を計画しており、「Air 2030」計画として承認を得たいと考えている。なお戦闘機後継が約6600億円規模と言われている

FA-18とF-5戦闘機の後継機候補には、F-35、Dassault Rafale、Saab Gripen E、F/A-18 Super Hornetが挙げられており、30~40機導入を前提とした提案要求を7月に発出してる
Swiss air.jpg地対空ミサイルシステムの候補としては、 米国製Patriot, 仏製Eurosam’s SAMP/T、そしてイスラエル製のDavid’s Slingが上がっており、9月24日に提案要求が各社に発出されている

●現時点では、「Air 2030」計画は主要な政党からの支持を得られそうな雰囲気だが、9月22日まで受け付けていたパブリックコメントには、締め切りが近づくにつれて批判的な意見が増加したことは気がかりである
●また議会内の批判派は、国民投票は批判的な意見が増える傾向にあり、「Air 2030」計画が否決される可能性が高く、そうなればスイス国防政策全体にとって大きな危機となると政府のやり方に批判的である

●更に政党によっては、国民投票を行わず、戦闘機と防空システムを分離して通常の政策と同様に議論して決定すべきとする意見もある
●スイス国防省報道官は、コンセプト案である「Air 2030」計画を国民投票にかけるのが目標であるが、国民投票で否決されるリスクが高くなれば方向を修正する可能性も否定せず、「ベストな解決法を追及するだろう」と話している
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Swiss air2.jpgどういう案件が国民投票を必要とする決まりになっているのか不明ですが、国民投票で予算を確保しておき、評判の良くないF-35を導入しようとの魂胆ではないでしょうか???

米国のF-35売り込み圧力をかわすなら、米国に恐らく批判的なスイス世論を利用し、他機種を候補に国民投票に掛ける作戦が考えられますが、あえて政府内のフリーハンドを確保するため、リスクのある国民投票を狙っているような気がしてなりません
全くの邪推ですが・・・

欧州の戦闘機検討など
「独戦闘機選定に米圧力?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28
「独仏中心に欧州連合で第6世代機開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2
「トルコが抜けたら大変」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-24
「伊とイスラエルは」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26
「世界各国で暗雲」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26

「独潜水艦が全艦停止」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-22
「美人大臣の増強計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-12
「独と蘭が連合部隊創設へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-05

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米空軍がマルチD指揮統制演習を11月に [米空軍]

とても問題意識の高い演習でコンセプト追求!

Saltzman.jpg19日、米空軍が11月5日の週に計画するマルチドメイン指揮統制指揮所演習の担当である准将が講演し、初めの同種演習となる「Doolittle Series」演習について、米空軍協会総会で説明しました。

本演習に関するGoldfein空軍参謀総長のコメントも引用しながらの解説で、宇宙やサイバードメインを強く意識した演習であることが伺えますが、具体的な戦い方や必要技術を検証するのではなく、戦いのコンセプト確立を目的とする大きな視点の演習だそうです

この講演を取り上げたDefense-Newsの記者が、どれだけ関係者の発言を理解しているのか・・・と問いたくなる理解困難な記事ですが、空軍参謀総長が重視しする分野での初めての演習ですから、とりあえずご紹介しておきます

20日付Defense-News記事によれば
AOC3.jpg●演習を担当するChance Saltzman准将は演習の狙いを、将来の指揮統制体制が宇宙やサイバードメインへの拡張を図らねばならないと予期される中、その状況を把握するためだと説明した
●そして、その複雑な様相の中で意思決定や選択をすることは大変トリッキーな任務であること想像され、議員や軍需産業界の皆さんにお伝えするのが難しい状況だと想定している、と同准将は語った

●同准将は、昨年1年間かけて実施した「マルチドメイン指揮統制レビュー」もとに作成した「実施計画」が空軍参謀総長により最近承認されたと紹介し、同計画が3つの柱、「作戦コンセプトの確立」、「先進技術の獲得」、そして「教育訓練」で構成されていると説明した
●「Doolittle Series」演習では、複数のチームが与えられたシナリオ対応にあたり、新旧の指揮統制要領とその組み合わせで取り組みことになっており、その様子から新たな指揮統制コンセプトを探ることになるようだ

Saltzman2.jpg●演習内で想定される問いかけは、「中国が米空軍の衛星に攻撃を仕掛けた際、誰が防御を担当するか?」、「任務遂行に極めて重要な衛星の防御をだれが担当するか?」との単純な問いかけだが、現時点で答えはない
ミサイル防衛や経空脅威に対応する司令官は存在するが、宇宙への意識が薄くても何とかなっている現在では、宇宙の防御を同司令官はほとんど意識してはいないだろう

●将来誕生する宇宙軍司令官と、現在の戦略コマンド司令官役割分担はどうなるか? 協力関係はどうなるか? 地域コマンド司令官との関係はどうする? 相互に支援するのか?・・・等々の問いも残っている
ロッキードやレイセオン社が最近指揮統制関連で、航空作戦センターの将来を意識したC2デモ実験に取り組みんでいることを承知し、力強く感じているが、米空軍は現時点で、製品よりもプロセスを重視している。つまり、よりクリエイティブなアプローチを犠牲にしてるのではないかと懸念している

●同准将は、「具体的にどのセンサーとアセットを結びつけるといったことや、2040年代にどうするとかよりも、思考のプロセスの中で柔軟で機敏でコンセプト変更しながら進む構造を構築することを考えなければならない」と表現した
●また「要求値がないと言うのではない。ユーザーと提供者の間でのやり取りで洗練させていくプロセスの重要性を強調したいのだ」とも述べた

AOC4.jpg●更に「単一の指揮統制装置に解決を求めようとしているのではない。映像分析にAIを導入してマシン学習を活用するとか、データマネジメントとか、移動型の実験室(データリンクやインタフェース付き)とか、状況認識のためのツールとか、意思決定サポートとか。様々な必要技術ついて産業界にアプローチする」とも表現した
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申し訳ありません・・・・
自分で読み返しても「?」が頭の中を飛び交っているのですが、そういう記事なんです。 相当な危機感がある事だけは確かです。

軍需産業界にも要素技術あるかもしれないが、単純に企業の提案を受け入れているようではだめで、シリーズ演習である「Doolittle Series」演習などを重ねて、柔軟にコンセプトを見直しながら詰めていく必要があるとのご意見かと思いました

執筆記者が空軍参謀総長にインタビューした映像4分が記事に添付されていますので、それも併せてご参考に・・・

米空軍のMドメイン指揮統制検討
「指揮統制改革に向けて」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-09
「3つの取り組み」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-18
「宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「空軍に新コンセプト期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-28
「米空軍の重視事項3つ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-13

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T-38後継T-Xにボーイング製を選定 [米空軍]

T-X  Boeing2.jpg9月27日、ボーイング社は昨年12月に提案要求書RFPが示され本格化していた米空軍次期練習機の機種選定で、米空軍がボーイングとSaab共同チーム案を採用を決定したと発表しました

米空軍が50年以上使用している420機のT-38後継として、少なくとも351機とシミュレーター46台、最大で475機と120台を導入する大きなプロジェクトですが、米空軍が2.2兆円を予期していたところ、ボーイングチームは1兆円も安い額($9.2 billion)で落札したようです

T-X  Boeing3.jpgこの機種選定には、RFP発出直後に撤退を決めた「Northrop Grumman/ BAE」チームや「Raytheon, Leonardo and CAE」チームのほか、最後まで戦った「ボーイングとSaab」チーム、「Lockheed Martinと韓国KAI」チームのT-50練習機改良型、そして詳細は不明だが「Sierra NevadaとトルコのTAI」チームが参戦したいましたが、ボーイングチームのみがベース機の無い新型機を提案していました

最後の3チームの中では、ボーイング案が最も有利とみられていましたが、最近ボーイングは、初の艦載無人給油機MQ-25Aや米空軍ICBMサイト警備監視ヘリUH-1後継機も落札しており、低価格で他社を蹴散らすその猛烈な営業姿勢が注目されています。

特にUH-1N後継機では、米空軍が約4500億円を予期していたところ、約2500億円で落札したと発表されており、米空軍は競争入札の効果だと自画自賛しているところです

27日付Defense-News記事によれば
●米空軍の提案要求書によれば、ボーイング社らは、2023年に最初のシミュレーターを納入し、2024年末までに初期運用体制を確立することを求められている
T-X compe.jpg●ボーイングチームは、当該機体のベースとなる機体はないが、最新の信頼できる技術やF-16で運用実績がある脚を使用することで開発リスクは十分低減できると自信を持っている

●また、訓練生が搭乗する前席の様子を後席の教官が目で確認できる構造のコックピットになることや、維持整備費が削減できることをアピールしている
●ボーイングは、F-15やFA-18を製造しているセントルイスの工場でT-Xを製造する予定だが、仮にT-X契約を獲得できなければ、同社は小型機ビジネスから撤退し、同工場も閉鎖する方向だった

●27日、米空軍のWill Roper調達担当次官等は、あくまでも約1兆円の総経費は全てのオプションを米空軍が行使した場合だと説明し、当初2つの生産ロットは経費インセンティブ付きの契約となるが、それ以降のロットは基本的に固定経費契約にする計画だと説明した
●また、同次官らは、敗れた企業が選定結果に不服を申し立てることがないよう、選定作業開始時から意思疎通を図ってきたと力説した
/////////////////////////////////////////

TX-Boeing.jpg依然もご紹介したように、T-Xは米空軍が取り組む調達改革の試金石とも言える調達事業です。

米空軍が掲げる「早い段階からの企業との情報共有」、「コストと性能のトレードオフを精査」等々の指針に沿い、通常より1年近く余裕をもって2015年3月に要求性能案が公開され、企業とじっくり検討した後に提案要求書(RFP)が決定、昨年12月30日に発出されたところです。

とりあえず、GAOに対する選定に対する不服申し立てがないことを祈念いたします・・・

ボーイングチームは、F-35導入国を中心とした諸外国にも高等練習機としてT-Xを売り込みたい(売り込める)と考えており、強気の価格で応札したと考えられています。

現在ボーイングは米空軍の次期空中給油機KC-46A(固定価格契約)で、3300億円以上の自社持ち出し状態にあるのですが、その強気の背景が単に企業規模なのか、どこかで挽回するのか気になるになるところです・・・

T-X関連の記事
「T-X選定から候補が続々脱落」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-02
「T-X提案要求書発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-01
「ボーイングがT-X候補発表」→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-16
「T-X要求性能の概要発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-23-1
「シミュレーターが重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-21

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米軍F-35が実戦に初参戦 [亡国のF-35]

海兵隊F-35Bが強襲揚陸艦からアフガン地上目標を
岩国配備のF-35Bが初実戦投入を担いました(たぶん)

F-35 3-type.jpg9月27日、米中央軍海軍は、中東に展開中の公海上の強襲揚陸艦Essexから発進した米海兵隊のF-35Bがアフガニスタン内の地上部隊を支援するため障害除去作戦を行い、作戦は成功したようだと声明を出しました。この作戦は現地27日朝行われ、米軍F-35による初の実戦投入になりました

初実戦投入されたF-35Bは、第13海兵派遣群の第211海兵戦闘飛行隊に所属し、日本の岩国に展開していたF-35Bが実戦投入されたということでしょう

米海兵隊のF-35Bは、2015年に空軍や海軍のF-35に先だって初期運用態勢IOC確立を宣言していましたが、3年を経過して初の実戦投入となりました。
ちなみに世界初のF-35実戦投入は、今年5月のイスラエル空軍F-35で、恐らくシリア領内の2つの目標攻撃に成功したと発表があったところです

なお、米空軍のF-35は2016年夏に初期運用体制IOC確立を宣言していますが実戦投入はまだで、米海軍のF-35Cは2019年2月にIOC体制確立を予定している段階です

27日付Militarytimes記事によれば
F-35B-2.jpg●27日午後、米中央軍海軍は、同日午前、地上部隊を支援するためアフガン国内の固定目標をF-35Bで攻撃したと発表した。同機は公海上を航行中の強襲揚陸艦Essexから発進した
●Scott Stearney中央軍海軍司令官(中将)は、「F-35Bは地域における揚陸艦や空戦能力を格段に向上させ、作戦運用の柔軟性や戦術的優位を提供してくれる」、「Essex即応グループの一翼を担い、公海上から地上作戦を支援し、地域の安定と安全を確保する海上優勢確保を可能としている」と語った

●また第13海兵派遣群のChandler Nelms司令官(大佐)は、「F-35Bの初実戦投入を実現する機会を得たが、これは海兵派遣群のアセットが戦域に投入できる能力を同盟国等に示す機会である」と表現した
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F-35B 3rd-test.jpgほとんど対空脅威がないアフガニスタンで、地上の固定目標を攻撃して成功したという初任務ですが、無人機MQ-9でも、アフガン空軍のプロペラ攻撃機でも可能な任務だったかもしれません

しかし海上の艦艇から発進し、もし艦艇に帰投していたなら、それはそれで立派な第一歩と言えましょう・・・

岩国配備の米海兵隊F-35B
「海兵隊F-35は岩国の次に中東へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03-1
「岩国配属F-35Bがホット給油&給弾訓練」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-18-1

タグ:岩国 Essex F-35B
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