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ロッキードPAC-3MSE受注増でウハウハ [安全保障全般]

需要急増で生産能力2倍に、そして更に・・
生産効率アップで単価低下につながるか

PAC-3 MSE2.jpg11日付Defense-Newsが、各種ミサイル脅威の拡散を受け、導入国が急速に増加しつつあるロッキードマーチン製のPAC-3ミサイルシステムについて、導入国増加だけではなく、弾薬備蓄を積み増す国も増えたことから、最新の「PAC-3 MSE」の生産能力を2倍にしつつあり、近い将来更に能力拡大を図る方向だと報じています

数あるPAC-3システム導入国の中で、初代PAC-3ミサイルを購入を続けているのは1か国のみ(国名不明)で、日本も含め他の全てのPAC-3導入国は「MSE」に移行しているとのことで、増産投資が容易な状況にあるようです

PAC-3 MSEはPAC-3に比し
PAC-3 MSE4.jpg弾道ミサイル、巡航ミサイル、航空機などの脅威に対処する能力を高めている
●弾体の直径を太くし推力を増やし、射程距離がPAC-3に比べ50%増の約30 km+に。
●また、弾体中ほどにある翼の幅を小さく、後部のフィン(操舵翼)を大型にして機動性を高め、同時に折畳み式にしてPAC-3キャニスター(発射筒)に収める
●ミサイル直径が太いので、キャニスターにはPAC-3は4発だったが、MSEは3発のみ格納

11日付Defense-News記事によれば
●ロッキードは、米陸軍や同盟国等からのPAC-3 MSEの需要急増に答えるため、数年で生産能力を2倍以上に拡張する計画である
●米陸軍は使用が続くミサイルの穴埋め補給だけでなく、ミサイル備蓄量増加計画を打ち出しており、これによりミサイル発注が急増する

PAC-3 MSE3.jpg●米軍は2018年から2022年の中期計画では、毎年95発の購入予定だったが、最近になって2018年と2019年に各240発を購入し、2020年以降も160発を毎年購入する方向に変更した

●海外顧客も急増しており、今年だけでも3か国(ポーランド、ルーマニア、スウェーデン)がパトリオットシステムの導入を決定し、初期導入ミサイルが受注を押し上げている
●この3か国用だけでも、ロッキードは576発のPAC-3MSEを製造することになる。内訳は、ポーランド208発、ルーマニア168発、スウェーデン200発である

●ロッキードのIAMD営業部長は、「PAC-3 MSEへの関心が非常に高まり、生産能力2倍増に向け取り組んでおり、それは年間500発の生産能力を意味する」取り組んで現状を語りつつも、
●更に「一方で更なる需要増の気配があり、対応が難しくなる可能性がある。そこで米国政府と共に、どのあたりまで製造能力増強を進めるか検討している」と語った

●また同部長は、今年中に更に少なうとももう1国がパトリオットシステム導入を判断することになると述べ、これにより更なるPAC-3 MSE増産が発生する可能性がある
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PAC-3 Saudi.jpg日本はPAC-3 MSE導入国として、他の購入国と連携し、増産効果による単価低減をロッキードに強く要求すべきです

絶対に・・・

CSISにより米軍IAMDへの提言レポート
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-2

米海軍NIFC-CAと関連装備
「日本もNIFC-CAに参加?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-11
「Baseline 9 :イージス艦の進歩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-09
「米海軍のNIFC-CAとは」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-26

「kill chainからkill webへ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-15
「SM-6でBMD対処に成功」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-05
「NIFC-CAとSM-6連携」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-27
「NIFC-CAで空軍と協力」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23

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化学生物兵器を無効化するX線爆弾開発!? [安全保障全般]

開発の第2段階へ入った模様

b weapon2.jpg6月14日付Dailymail電子版が、少なくとも2015年から企業と開発契約を結んで米国防省が進めている生物化学兵器を無効化する「X-ray bomb」開発について報じ、第2弾の開発フェーズ契約が2017年に締結され、2018年7月から2年間の契約活動が開始されるとのことです

記事は兵器を「X-ray bomb」と表現する一方で、「Directed Energy Weapon」の一つとも紹介しており、そのような性格の兵器の模様です。
事柄の性格から情報の管理が厳しいようで、細部は不明ですが、具体的な担当企業名も紹介されていますので、とりあえず取り上げておきます

6月14日付Dailymail電子版によれば
X-ray bomb.jpg米国防省は当該開発契約を、エレクトロニクス専門家集団である「Hyperion Technology Group」と結んでおり、少なくとも2015年から研究開発が開始されている
●研究開発では、保管施設や容器を破損することなく、爆発的なX線放射で生物化学兵器を無効化する兵器を、現存する兵器の弾頭に搭載することを目指している

●2015年に公になった「High Power X-ray Munition to Attack and Defeat Weapons of Mass Destruction」とのタイトルの文書で本プロジェクトが明らかになったが、大部分は非公開である
約1600万円の契約で行われた第1弾研究開発は、第2弾開発につながる基礎設計を確認するもので、小さな規模のX線兵器で生物化学兵器への効果をデモするもの・・・と文書で表現されている

b weapon3.jpg2017年に契約された1.2億円の第2弾研究開発契約では、「エネルギー兵器として活用できる完全に兵器レベルのX線を静的な一連の試験で可能とする」ことを目的としており、今年7月から2年間の予定で進められる模様
第2弾契約に関する文書では、「これまでの兵器は、友軍や一般市民に紛れて反乱分子が存在するような近接戦闘で要求を満たすことができなかった」との表現があり、そのような環境でも使用できるレベルのX線兵器が求められている模様である

米陸軍大学の専門家は、このような兵器情報がテロリストに渡ることが懸念だと述べるとともに、対策として対象物に照射されたときに焼却効果を発揮するようにX線爆弾は設計されるだろうと語っている
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何やら謎に包まれた兵器ですが、近接戦闘で周辺の民間人への影響がない兵器とは夢のような話です。

X-ray bomb2.jpgでも、2016年にはX線Gunを開発し、照射後、時間が経過したのちに人が死ぬような兵器開発を試みた罪で逮捕された男がいるようです。恐ろしきはX線です

全く理論的には異なるのでしょうが、核兵器を無効化できるようなエネルギー兵器というか、兵器ができれば、それはそれはインパクト大でしょうね・・・

エネルギー兵器関連記事
「エネルギー兵器の国際協力」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-27
「エネルギー兵器とMD」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12
「レーザーは米海軍が先行」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24

「無人機に弾道ミサイル追尾レーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17-1
「私は楽観主義だ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24

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韓国国産戦闘機KF-Xデザイン画公開 [安全保障全般]

なんと欧州製の空対空ミサイル搭載の図です!

KF-X1.jpg29日、韓国の国防調達庁DAPAが、初期設計段階PDR(preliminary design review)を終え、次のCDR(critical design review)に進むことになった国産の次期戦闘機KF-Xのイメージ図を公開しました。

KF-Xは韓国が導入を決めたF-35と共に、ハイ・ローミックスで韓国空軍の中核をなすことを目指す装備で、F-4やF-5戦闘機の後継として約120機の導入を見積もっており、運用開始時期については明確ではありませんが、2020年代半ばには、現在の専横機430機体制が老朽化から半分になる可能性もある事から、そんなに余裕はありません

このKF-Xは、F-35導入選定のどんでん返しゴタゴタの影響を受け、2014年頃から大混迷の中で始まり、2016年1月に正式スタートしたことになっておりますが、とりあえず現状について、米国ともめている様子も含めてご紹介しておきます

29日付Defense-News記事によれば
KF-X2.jpg●DAPAのJung Kwang-sun長官は29日、「3日間にわたるPDRで全ての要求事項が満たされていることを確認したので、次のCDRに向けて事業を進める」と発表し、想像図を公開した
●そして2019年9月までに詳細な設計をまとめると今後の予定について説明した

●公開されたデザイン画はC-109とのコードネームで機体を呼称し、風洞試験や流体力学分析を経て完成したものだと説明された。
●デザイン画が米国製でなく欧州製の中距離ミサイル「Meteor」4発を胴体下に、翼端のパイロンランチャーに短距離ミサイル「IRIS-T」2発を搭載していることに関し専門家は、DAPAは本当はAIM-120やAIM-9を搭載した絵にしたかったが、輸入ライセンスを取得できていないことからそうなったと解説している

●匿名のDAPA関係者も、欧州製空対空ミサイルは米国製よりも高価で、また米国製の方がシステム融合しやすいため、米国との交渉が進めば米国製の方向に進むと述べている
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KF-X.jpgこのKF-Xはもともと、米国からF-15 Silent Eagleを輸入する見返りとして、米国ボーイング社からの技術移転や支援を受けることを当てにした国産開発機です。それが突然ロッキードのF-35に大どんでん返しで、ロッキードが技術支援を拒んでいる(F-16と競合する等の理由で)代物です。

2013年年初はF-35ではなくF-15 Silent Eagleを60機導入で手続きが進んでいましたが、2013年3月に時のヘーゲル国防長官らが直接F-35売り込みに乗り出し、最終決定会議の前日に大どんでん返しで9月24日にF-15は採用しないと決定され、再選定を経て40機のF-35に無理やり変更された黒歴史です

KF-X費用負担の面でも、ロッキードに2割負担せよとの高飛車な要求交渉を行っている韓国DAPAですが、欧州製ミサイル搭載の図の件もあり、この北朝鮮情勢と南北融和大統領のなか、どう進むんでしょう・・・。

KF-X関連の記事
「米が韓への技術提供拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-28
「KF-X計画公式発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-01-1
「韓国KF-Xは2個エンジン」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-22
「F-35がらみでKF-X支援要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-31

韓国とF-35関連記事
「韓国F-35とKF-Xのゴタゴタ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-04
「韓国F-35とKF-X」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25
「韓国がF-35に最終決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-22-1
「急転直下:F-35を選定か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19

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中国無しRIMPAC開始でマルチドメイン化へ [安全保障全般]

米指揮官「中国の行動はRIMPACの全目的に反する」

Aquilino-RIMPAC.jpg6月28日、約1か月にわたる世界最大の海洋演習RIMPAC2018の開始イベントが開催され、同演習を主宰する米国を代表してJohn Aquilino太平洋海軍司令官が、冒頭の言葉や「中国不在でもほとんど変わりはない」と語るとともに、演習のマルチドメイン化を進めると表明しました

「環太平洋海洋演習」との名前を冠する演習ですが、欧州の英、仏、独、蘭、イスラエル、そしてインドを含む25か国が参加し、46隻の艦艇、5隻の潜水艦、200機の航空機、そしてマルチドメイン化を象徴する18か国の地上部隊を含む、約25000名が参加する訓練です

ちなみに前回RIMPAC2016に、中国は艦艇5隻と1200名の兵士を参加させていたそうですが、参加国交流立食レセプションでお行儀悪く食べ物だけを汚く食い散らかして交流を図らず「冷たい視線」を浴びたり、艦艇相互訪問時に海上自衛隊参加者だけを拒否したりと負の話題豊富でしたが、今回の参加国は演習本来の中身に集中していただきたいものです

29日付Military.com記事によれば
RIMPAC2018.jpg●真珠湾を望む米海軍施設内で行われたイベントでAquilino太平洋海軍司令官は、「本演習全体が、平和、安定、安全、そしてインド太平洋地域における自由で開かれた活動に資する協力関係を狙いとするものだ」と述べた
●そして「中国の行為は、RIMPACの全ての目的に反するものである」とまで述べ、同演習に招待しなかった国を非難した

●この司令官による発言の背景には、(アジア安全保障会議等での)マティス国防長官の発言、「中国は数年前には南シナ海に兵器等を配備しないと公言していたのに、最近は堂々と軍事要塞化を継続している」との非難に沿ったものである
●演習全体への影響について同司令官は、「中国が参加する可能性があった演習科目は、中国不在でもほとんど影響なく実施される。思いを同じくする参加国の存在により、所望の成果が期待できる」と表現した

●参加国は、アルファベット順に、Australia, Brunei, Canada, Chile, Colombia, France, Germany, India, Indonesia, Israel, Japan, Malaysia, Mexico, Netherlands, New Zealand, Peru, South Korea, Philippines, Sri Lanka, Singapore, Thailand, Tonga, Vietnam, the United Kingdom, and the U.S.の25か国である
●演習指揮官を務める米海軍第3艦隊司令官John Alexander中将は、「参加国全てが海洋国家である。参加国全てが貿易によって繁栄しており、その貿易の大半はインド太平洋を通過している」とRIMPACの重要性を語った

RIMPAC 20164.jpg●同中将は今回の演習の新たな取り組みとして、マルチドメイン化を進めていること、つまり実弾射撃を伴う部門に、陸軍の「Multi-Domain Task Force」が海軍発射の対艦ミサイルを迎撃したり、空軍機が長射程対艦ミサイル訓練を行う点を挙げた
●そして「RIMPACでは初の試みで、次回RIMPAC2020年には更にマルチドメイン化を拡大する」、「本演習は海洋演習だが、地上部隊が海洋ドメインを支援するのだ」と語った

●他の特徴として、南シナ海沿岸国で中国と対峙するフィリピンが初めて2隻の艦艇とともに参加する。フリゲート艦と着上陸艦の2隻である
●また、海軍規模が小さい(総戦力フリゲート8隻、潜水艦4隻、着上陸部隊や沿岸警備艇部隊等)チリが、演習間に連合部隊の指揮官ポストを務める計画になっている

●チリ参加部隊の指揮官であるPablo Niemann中佐は、我が国にとって12回目の参加となる今回のRIMPACでより高い責任を果たしたいと語り、チリ海軍創立200周年の今年を記念する演習にしたいとの意気込みを示した
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RIMPAC 20166.jpg参加しない中国のことなどコメントする必要もないと思うのですが、会えて言及しているのは「政治的メッセージ」というか、言及するように米国としての指示があるのでしょう。

マルチドメイン化を進めるとなれば、中国やロシアなどいない方が正解です。そういえば、以前オブザーバー参加時に、情報収集艦を連れてきて大ヒンシュクを買ったロシアはどうなっているのでしょうか?

地上部隊とマルチドメイン
「米空軍はS-400対処を陸軍に依頼」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-29
「海兵隊輸送艦からロケット弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス大将がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1

RIMPAC2018関連
「RIMPACに中国招待せず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-24
「アジア安全保障会議2018」[→]http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26-2

前回2016年RIMPAC関連の記事
「RIMPACで日本に嫌がらせ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-27
「RIMPAC中国招待を巡るあれこれ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-29
「露の情報収集艦が出現」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-07

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フィリピン軍が装備近代化第2弾を [安全保障全般]

Horizon2.jpg20日、フィリピン国防省報道官は、ドゥテルテ大統領が国防装備近代化の5か年計画「Horizon 2」を承認したと発表しました。

この5か年計画は、2018年から2022年を対象とし、陸海空軍の装備等近代化に約6000億円を投入する計画で、WW2時代の兵器が今も残るフィリピン軍を、同国を取り巻く複雑な安全保障環境に対応する能力強化を狙うものです

フィリピンは南シナ海を囲む島国国家で、7600もの島々から構成されています。その安保課題は多岐に及び、国際的な関心が高い南シナ海での領有権問題だけでなく、イスラム過激派の浸潤など国防強化は喫緊の課題です

ただし、依然としてドゥテルテ大統領の麻薬取り締まりを「非人道的」とか非難し、武器取引に難色を示す西側の国もあり、トランプ政権はオバマ政権と異なり理解があるようですが、予算の継続性と共に今後「Horizon 2」の進展は予断を許さない雰囲気です

21日付Defense-News記事によれば
Horizon2 3.jpg●「Horizon 2」では、約1000億円を陸軍に、海軍に1600億円、空軍に2900億円を投入する計画を組んでおり、残りは参謀本部等に配分されている
陸軍の近代化装備には、火砲の増強、軽戦車、多連装ロケット発射機等が含まれている

海軍のリストには2隻のコルベット(1500トン以下の沿岸警備艇イメージ)やパトロール艇、対潜へり、また海兵隊用の着上陸用舟艇が含まれている
●最も予算配分が大きい空軍は、多用途戦闘機、輸送機、海洋哨戒機、輸送ヘリなどを要望している

●国防省報道官は、海軍が潜水艦導入を検討したが、予算枠や運用経験不足等から断念したと認めた
●また空軍は2月に、カナダ政府とBell412攻撃用ヘリの購入契約を締結していたが、カナダ議会がドゥテルテ大統領の人権問題に懸念を示してキャンセルとなった。今は代替として、韓国製のSurionヘリを検討しているとの報道がある

Horizon2 2.jpg2017年5月、フィリピン南西部のミンダナオ島のマラウィ市がイスラム過激派に占領され、政府軍との5か月にわたる戦闘となった。町は奪還されたが大きな被害を受けた
●この戦いでは、米軍がフィリピン軍をISR面で支援し、無人偵察機や哨戒機が投入され、オバマ政権時に関係が悪化した両国関係改善の足掛かりとなった
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この「Horizon 2」が実現すれば、フィリピン空軍が戦闘機を保有することになるのですが、それにしても広大な領土領空領海を守るには不十分で、中国の圧力に対抗するには心もとないレベルです

しかしそれでも・・・米国にとっては、同盟関係は「非対称」の重要アセットですから、フィリピンとドゥテルテ大統領には頑張っていただきたいものです

最近のフィリピン関連記事
「久々の米比共同演習開始!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12-2
「比大統領は日本びいき!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-30
「露とアジアの関係を2点から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-23

「東南アジア3か国が共同警戒へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-18
「比が米軍に南シナ海共同警戒中止を通告!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-08
「C-130が2機だけ展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-27
「比大統領南シナ海共同を拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15-1

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NATO事務総長:NATOの将来に保証はない [安全保障全般]

Stoltenberg3.jpg21日、英国首相と会談を終えたNATOのJens Stoltenberg事務総長はロンドンで講演し、北大西洋条約NATO同盟の重要性を戦略的利益と表現する一方で、同条約の永続性を保証するものはないと語り、欧州と米国の間の溝の拡大に危機感を示しました

もちろんNATO事務総長がNATOの必要性が薄れたと感じているはずはなく、ロシアの脅威やイランの核やイスラム過激派の流入に危機感最高潮なのですが、米国の最近の身勝手なふるまい、「貿易関税」、「気候変動パリ協定離脱」、「イラン核合意の破棄」、「欧州の脅威ロシアとの接近」などで言わざるを得ない状況だということです

先日のG7サミットでも、世界の首脳と腕組みトランプの対立構図写真が出回ったところであり、欧米軍事同盟の要を司る人物の言葉にも耳を傾けておきましょう・・・

22日付Military.com記事によれば
NATO.jpg●Stoltenberg事務総長は北大西洋条約の将来について、何も保証するものはないと欧米間に高まる緊張感に警鐘を鳴らし、「大西洋をまたぐ絆が永続的だと決まったものではない(not written in stone )」と表現した
●そしてその背景として、米国トランプ政権による「貿易関税」、「気候変動パリ協定離脱」、「イラン核合意の破棄」、「欧州の脅威ロシアとの接近」などで生じた意見対立をあげ、「欧米間の絆の弱体化を目にしている」と懸念を示した

●一方で同事務総長は「我々は同盟を維持していくと信じている」、「大西洋をまたぐ同盟維持は、我々が共有する戦略的利益である」と述べ、
●また、「テロ、大量破壊兵器の拡散、サイバー攻撃、ロシアの活発化など、予測不可能な不安定時代に直面しており、NATOのような多国間の仕組みを守り、国際規範に基づく秩序維持に取り組まなければならない」と訴えた

NATO2.jpg7月にNATO首脳会議が予定されているが、トランプ大統領は同会議後にロシアのプーチン大統領との会談を計画を計画している。先のG7サミットでロシアのメンバー復帰を米国が提案し、他国から拒否された相手である
●しかし同事務総長は会談自体には理解を示し、「ロシアとの対話は望ましい。我々は新たな冷戦や軍拡競争は望んでいないし、孤立するロシアも望んでいない」とコメントしている
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トランプ大統領の外交姿勢には多くの疑問符「?」が付きますが、NATO内の問題で大きいのは、危機に直面しているにも関わらず、国防費増にいまいち踏み出せない欧州NATO諸国の姿勢です。

NATO Summit16.jpg米国はGDPの2%以上をNATO諸国に求めていますが、なかなか満たす国が出てきません。数少ない達成国が、EU離脱を表明している英国だというのも皮肉な状態です


欧州諸国への米国の厳しい視線は、当然アジアの日本にも向けられるでしょう・・・。対岸の火事ではありません・・・

ロシア関連の問題
「国防費増で関税削減も?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-11
「露のサイバー攻撃は・・」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-18
「露のINF破りを非難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-16

「露を条約に戻すためには・・」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-20
「ハリス司令官がINF条約破棄要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29
「露がINF破りミサイル欧州配備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15

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2017年世界の核兵器数の動向 [安全保障全般]

世界の92%を占める米露の削減で総量削減
しかし、中、印、パキ、恐らくNKは増加

nuclear bomb.jpg19日付Defrense-Newsは、SIPRIが発表した世界各国の核兵器に関するレポートを紹介し米露が保有する核兵器数は新START条約に沿って削減されたが、中、印、パキ、NKは増加したと取り上げています

そもそも世界全体の核兵器数約14500個のうち、約92%は米露が保有しているとの構図ですが、最近の北朝鮮騒ぎを見ても明らかなように、わずか10~20発の保有数といわれる北朝鮮が世界を揺さぶれる兵器なわけです

CSMTrident-II.jpgSIPRI(Stockholm International Peace Research Institute)核保有国として取り上げた国は9か国で、保有数が多い順番で露、米、仏、中、英、パキ、印、イスラエル、NKとなっていますが、これが8か国になる保証は全く得られていない現状です

まぁ・・・めったに目にしない数字ですので、各国ごとにご紹介しますあくまでもSIPRIの推計で、他にもいろいろな数字が出回っているのでしょうが・・・

19日付Defrense-News記事によれば
新START条約に沿って削減を進める米露は、ロシアが2017年に150発削減して6850発に、米国は350発削減して6450発保有となった

中国、インド、パキスタン、そしてNKは増加している
---中国は10発増加して280発
    ICBMであるDF-41の試験が2017年11月に成功
    2018年前半には運用可能態勢に入ると推測

Minuteman3m.jpg---インドも10発増加し、130発から140発の間の保有数に
---パキスタンも10発増加し、140発から150発の間の保有数に
    印パキは両国とも、陸海空発射ミサイルの開発を継続 
 
---NKは、10発から20発の間の保有数だと推定されている

仏英イスラエルは保有数を維持し、仏が300発、英が215発、イスラエルは80発を保有している
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小さなことからコツコツと・・・の精神でご紹介しました

21世紀の抑止概念を目指す
「3本柱はほんとに必要か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-22
「米戦略軍も新たな抑止議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03
「相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「期限を過ぎてもサイバー戦略発表なし」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-25
タグ:核兵器 SIPRI
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でもやっぱりトルコへF-35!? [安全保障全般]

国の威信や安全保障より、軍需産業政策か
それともやっぱりトルコが大事?・・

F-35-Turkey.jpgトルコが米国人牧師を拘束し、防空をNATOに依存するトルコがロシア製地対空ミサイルS-400(通称F-35殺し)を購入しようと予定通りトルコ用F-35の1番機は、6月21日に引き渡されるようです。

議会は売却を阻止するための法案を準備中も、上院と下院で法案をまとめるには数か月を要すると見られ、米国内のルーク空軍基地でトルコ人操縦者による飛行訓練が開始されるようです。

米国防省は特にこの流れを静観しているようにも見え、議会にげたを預けている感じで、100機もF-35を買ってくれるトルコを大事に考えているのか、地政学的にトルコが重要と考えているのか・・・その心がよくわからないのですが、とりあえず状況をご紹介

13日付Defense-News記事によれば
Brunson.jpgロッキード社報道官はDefense-Newsに対し、「伝統的に海外顧客の1番機にはセレモニーを行ってきており、6月21日のFort Worth工場での式典予定に変化はない」と語り、「式典後、同機はルーク空軍基地に移送され、そこでトルコ人操縦者の訓練を行う」と説明した
●米議会は、米国人牧師Andrew Brunson氏がトルコに拘束されていること、そしてトルコがロシア製のS-400近い空ミサイル購入に向かっていることに反発し、F-35売却を阻止しようとしているが、最終的に法案を通すには数か月を要する

米国防省は現時点で、6月21日にトルコに引き渡されるF-35がルーク基地を使用することを阻止する様子はなく一方でThomas Goffus欧州担当国防次官補代理は、トルコのS-400購入を西側へのリスクだとも語り、「我々はトルコがS-400を導入しないことを望んでいる」と表現するにとどまった
S-400-launch.jpg●しかし同次官補代理はF-35のトルコ引き渡しに関しそれ以上言及せず、議会の動きを静観している様子である

6月初めに、ポンペイオ国務長官とトルコ外相がワシントンDCで会談したが、会談後トルコ側は1番機の引き渡しのみならず、その後のF-35売却についても確信していると語っている
●トルコ外相はその際、「米国からの脅し文句をトルコは拒絶する。建設的ではない」とトルコ紙が報道している

●トルコは100機のF-35購入を計画しているほか、トルコ国内軍需産業がF-35の胴体中央部分の製造を担っており、また維持整備拠点として諸外国のF-35維持整備も行うことになっている
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Mattis CAA.pngマティス国防長官は4月26日、米議会でS-400をトルコとインドが輸入しても、制裁を控えるよう要望し、「インドやベトナム、その他の国に対し、厳格にCAATSA法を適用することは、長期的に見て米国自身を罰するようなものだ」と訴えています

中国やロシアとの非対称な差は、同盟国を有するかどうかだ・・・と米国の国防関係者はよく表現しますが、どこまで米国は我慢できるでしょうか・・・マティス国防長官の本音はどこにあるのでしょうか

今後が気になります

「マティス長官:ロシア製武器購入を許してやって」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28-1

トルコの防空ミサイル購入問題
「連接しないとの言い訳?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30
「トルコ大統領が言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
「ロシア製S-400購入の動き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-23 

「SAM選定で露に最接近」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-12
「中国製決定を破棄」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-16
「トルコ大統領訪中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-30-2
「NATOと連接しない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-20

タグ:トルコ F-35 S-400
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東欧中東戦線でのロシア軍電子戦を概観する [安全保障全般]

要素技術では西側がリードも、露軍に追いつくには長年必要

Bendett2.jpg4日付C4isrnetがロシアの電子戦能力や現状についてCenter for Naval AnalysesのSamuel Bendett分析官にインタビューした記事を掲載し、東欧や中東シリアにおいてロシア軍が電子線分野で何を行っているかについて紹介しています。

米軍は911事件以来の17年間、対テロ作戦を中心に戦力をつぎ込んできた結果、本格紛争に備えた訓練や装備体系の更新が後手に回っています。
全くと言ってよいほど電子戦を考える必要のなかったイスラム過激派相手の17年間の戦いを経て、その影響をもろに受けているのが電子戦(EW)で、現場ではEW担当幹部を「Extra Work士官」と揶揄する表現まで使われるに至っているようです

電子戦と言えば仕掛け爆弾IED起爆電波阻止用の妨害電波ぐらいの経験しかない17年間で、現場兵士の電子戦への意識は消え去り今や、ネットワークへの依存やGPS無しでは成り立たない軍事組織が問題視され始めています

そんな米軍に冷水を浴びせたのが、2014年からのロシア軍のウクライナ浸潤です。
Bendett.jpg電子戦装備のハイテク化は遅れていても、ロシア軍は着実に冷戦期のノウハウを受け継ぎ、通信妨害や電波妨害下の戦いのノウハウを受け継ぎ、西側のネットやGPS依存を巧みに突き、広報作戦まで絡めたハイブリッドな戦いを披露し、米軍をびっくり仰天させることになりました。

オマケで、露軍と対峙するウクライナ軍を、上から目線で助言に行ったはずの米軍兵士は、ソ連方式の電子戦基礎(妨害を受けた場合の対処法)をしっかり身に着けていたウクライナ軍兵士に、逆に教えられることになる有様でした

「ウクライナの教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-08
「露軍の電子戦に驚く米軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03-1
「ウクライナで学ぶ米陸軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

そんな危機感あふれる米軍ですが、中東でのロシア軍状況も含めた現状を、専門家はどのように見ているのか・・・ご紹介します

4日付C4isrnet記事で Samuel Bendett分析官は
●Q:ロシア軍電子戦の米軍やNATOへの脅威は?
Pantsir-S1.jpg●A:米軍や西側は、要素技術ではロシアより優れたものを保持しているが、冷戦終了後に電子戦分野で努力を怠った。一方でロシア軍は継続的に研究開発を続けていた。数年前に米軍はロシアと対峙することになり、米軍自身の陳腐化した姿とロシアの着実な努力の差を思い知らされることになった。要素技術があるので米軍はロシアに追いつくことは可能だが、それには時間が必要

●Q:過去5年間で脅威の何が変化したのか?
●A:過去5年間、ロシアは積み上げてきた研究開発の成果を実践の場でテストして評価した。しかも相手と数百キロメートルの近接した距離で。しかもロシアの培ってきた技術や運用は、米軍の攻撃被害を想定し、GPSなどに依存しない方向であった

●Q:ウクライナやシリアでロシア軍の新装備を確認したか?
Leer-3 EW.jpg●A:ウクライナでは、数機のOrlan無人機に携帯電話妨害装置(Leer-3 EW)を搭載した事例が確認されている。シリアでは200もの軍事技術(KrasuhaやMoskvaとの EWシステムなど)を、ロシアが試験したと言われている。
●A:またシリアでは、「階層上の防衛網:layered defense」をロシア軍が構成したが、EWシステムと早期警戒レーダーと防空システム(Pantsir-S等)を融合して運用し、1月には無人機の群れ撃退に活用s多実績を上げた。このシステムは現在も運用中である

●Q:西側が注目すべき電子戦装備はあるか?
●A:ロシアの電子戦装備よりも、米軍やNATO軍の装備、航空機、ミサイル、艦艇からの様々の電波信号を、ロシアがしっかり収集したことを肝に銘ずるべきだこれら情報を収集したロシア軍は更に恐ろしい相手となる。ロシア側の公言している、我々の電子戦装備はAIを搭載して自動学習するが、西側から収集した情報もその対象だと。
●A:西側が軍事的に優位と考えられる精密誘導兵器などの分野でも、その対抗措置をEW分野でロシアは検討するだろう
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失われた17年間の穴埋には時間が必要ということでしょう・・・。電子戦装備の開発調達に時間が必要なことはもちろん、軍の中核を担う幹部クラスや、前線をリードする中堅軍曹あたりに電子戦のノウハウが体にしみ込んでいないのは決定的な欠落です。短時間で穴埋めできない欠損でしょう。

そして、ウクライナや東欧で、シリアでも、ロシアが着実に西側壁体系の電子情報を収集し、有事に備えているとは恐ろしい話です・・・

いつの間にか大差の電子戦分野
「ウクライナの教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-08
「露軍の電子戦に驚く米軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-08-03-1
「ウクライナで学ぶ米陸軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

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第17回アジア安全保障会議(2018年シャングリラダイアログ)特集 [安全保障全般]

最終追記は会議を振り返るIISSのまとめ映像

剛腕商人であるIISS理事長チャップマン氏が第17回アジア安全保障会議を振り返り、約2分間でまとめた映像

小野寺防衛大臣が「圧力の継続」を訴える一方で
韓国国防大臣が「変化を見極める猶予」を主張する温度差を取り上げ紹介

映像です(画面でなく、白い部分をクリック!)



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追記第4弾はドイツ女性国防相
テロ対策のパネルに登壇:プレゼンが秀逸と話題に!

Ursula von der Leyen独国防相は
2018-11.jpg●(難民政策を巡り対立が深まり、)Brexitを招いた現在の欧州は、テロの増加と難民を巡る各種の危機感から、もはや以前の欧州ではない
欧州はアジアにとって、長らく貿易と経済パートナーと見なされてきたかもしれないが、今や安全保障や国防面において真のパートナーとなっている

ネットワークを構成しているテロ組織に対抗するには、ネットワークで対応しなければならない。またハイブリッドな手法で襲ってくるテロに対しては、ハイブリッドな対応が必要とされている
●具体的には以下の5つを重視で対応
1. It takes a network to fight a network
2. Win the battle of attention, focusing on young people
3. Strengthen fragile states & regions
4. Disrupt comms & finance channels
5. Deal with the return of fighters

●女性活用の重要性
D&G3.jpg1. A need for diversed military forces
2. Pushing forward more civil-military activities to elevate the livelihood of families freed from terrorists
3. Provide education, 特に young women

ドイツは欧州の中でも特に、米国から国防費を増やせと強く迫られていますが、足元が強固なドイツですから、頑張っていただきたいものです。

ドイツの厳しい立場
「独に米圧力と機種選定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28
「独仏中心に欧州連合で第6世代機開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2
「独潜水艦が稼働ゼロに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-22

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追記第3弾は中国代表の発言
(軍事科学院副代表 He Lei陸軍中将)

2018-10.jpgマティス国防長官の講演と質疑終了後に、会場外のロビーで記者団に対し

→「南シナ海で真の軍事化を推進しているのは、航行の自由作戦を強行する自らの姿を偽り、中国を指さして非難する国だ」

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追記第2弾はマティス国防長官

2018-8.jpg講演は約17分と短めでしたが、質疑応答に45分も対応する丁寧な対応でした。
北朝鮮問題に対しては言及が僅かで、完全で検証可能で非可逆的な朝鮮半島の非核化が狙いであり、関係国と緊密にやっていくと述べるにとどめ、質問も日本の日経記者から程度で少なく講演の大半は中国に対する厳しい姿勢を示すものでした

2015年に習主席は「南シナ海を軍事化しない」と言っていたのに、現実は異なる。だから米国政府は判断を見直し、RIMPACへの中国の招待を止めたと明言しています。

全般からマティス長官の地域への深い理解が伺え、幅広い国からの多様な質問に、落ち着いてスラスラと含蓄深く答える様子は、時に会場から拍手が巻き起こるほどで米国への信頼感アップに大きく貢献した約1時間強の持ち時間でした

映像:13分30秒からマティス氏語る
(画面をクリックすると別画面で再生されます!)


マティス国防長官講演のトランスクリプト
https://www.defense.gov/News/Transcripts/Transcript-View/Article/1538599/remarks-by-secretary-mattis-at-plenary-session-of-the-2018-shangri-la-dialogue/

慶応・神保謙教授のツイートも借用し同長官講演を紹介

講演と質疑応答をまとめて紹介しています
SLDは「自由で開かれたインド太平洋」を語るにもっともふさわしい場所今年は米国の全政府的なインド太平洋政策を語るためにここにいる
●NSSに示された「原則に基づくリアリズム」により、同盟関係の重要性を強調し、ASEANのVitalな中心性を尊重し、既存の地域メカニズムに関与する。

2018-7.jpg●インド太平洋戦略は安全保障、経済にまたがる包括的戦略。地域内の「共有された原則」に基づき、自由な秩序とfree, fair and reciprocal tradeをすすめる。
●インド太平洋戦略の柱は海洋戦略とSLOCの安定、相互運用性(inter-operability)・域内の防衛協力の強化・キャパビル、民間投資とインフラ投資・コネクティビティ強化

韓国や日本との同盟を近代化し、21世紀の課題に対応できるよう同盟の変革に焦点を当て取り組む
台湾関係法に基づき、台湾の国防能力を十分なレベルに維持するための支援を継続する。台湾海峡を挟んだ両国民の意思が尊重される。一方的な現状変更に反対する

●東南アジアではフィリピン・タイとの伝統的同盟関係、シンガポールとの戦略的関係の他に、新たなパートナーとの協力を進める。ASEANの中心性を尊重するが、原則に沿った形でより「ワンボイス」となれば威嚇から自由になれる。
オセアニア諸国との関係は、共通の利害だけでなく、共通の価値観に支えられている。豪はこち氏100周年を祝う強固な同盟国の一つであり、NZとの同盟の再活性化に取り組んでいる

●インドとは世界最大に民主主義国同士として関係を強化している。特にインドのアフガンへの貢献を高く評価する
●また恒久的な利害を共有する英国、フランス、カナダとの関係も強化を図っている

中国の南シナ海での行動、南シナ海の島に対艦&対空ミサイル、電子妨害装置、大型爆撃機を展開させる等、は我々の原則に反しており中国の中長期的な目的に疑念を抱かせる。 ●2015年に習近平が約束した「軍事化をしない」という発言と矛盾している。

2018-9.jpg2ヶ月前であれば中国との協調関係を語ることができたが、米国は中国への対応を見直し、RIMPAC2018への中国の招待を止めた

米国は中国との建設的で結果重視の関係を目指している。いずれの国も米国と中国を選択することを望んでいない中国がこの地域の長期的な平和と安定を望むのであれば我々は中国を支援する用意があるマ長官は求めに応じて訪中する予定

●繰り返すが、米国はインドアジア太平洋に関与し続ける地域諸国が安全保障で依存する関係でなく、パートナーシップを提供する
トランプ大統領がダヤン(Da Nang)で述べたように諸国のどの国にも主権や知的財産の放棄を求めたりしない。また米国は支配を求めたりしない。共通の原則の下に、平和と安全と繁栄を共に創造することができると考えている

その他主要な質疑
Q 米朝首脳会談で平和協定と在韓米軍の削減は議論されるのか
A. (マティス長官)米朝交渉と在韓米軍の問題は切り離されているし、米朝間の議論とはならない(not on the table)。←神保教授「以前とずいぶんトーンが違う

Q 南シナ海での米比相互防衛条約の適用を確認する
A 特定のケースを白黒で判断することは、外交による解決の幅を狭める。米比同盟の重要性を確認することこそが大事、←神保教授「成熟した見識だと思う」

神保教授の全般印象
●マティス長官のスピーチ、質疑応答の安定感や成熟性は昨年(不安定で中身に欠けていた)とは比べ物にならない(ほど充実していた)
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追記第1弾

2018-4.jpg1日の夜、インド首相の基調講演「インド太平洋演説」で、第17回アジア安全保障会議は開幕しました。

ただ、Modi印首相の演説は、慶応大学の神保謙教授のTwitterによると
ワードカウントすると「中国」は4回、「米国」は2回、「オーストラリア」にいたっては1回しか出てこない。Quad志向でもなければ対中牽制でもない演説だった
とのことなので、中身は省略いたします

講演映像や原稿はこちらに
https://www.iiss.org/en/events/shangri-la-dialogue/resources

参加者ですが、神保謙教授によれば、550名程度とめちゃくちゃ盛況なようです。
欧州からは、ドイツ美人女性国防相の姿が見えますが、他の欧州諸国は軍人派遣の様です

中国は最近の傾向通り、今年も軍事科学院の副校長(陸軍中将)ですが、偉そうにシンガポール首相とか韓国国防相と会談しています。
2018-1.jpg2018-2.jpg








2018-5.jpg2018-3.jpg
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さぁ、今年はマティス国防長官が中身のある講演をするか?
気力があれば、追記していきます・・・
くそ野党が、小野寺防衛大臣の本会議への出席を阻止しようとしているとか・・・国賊ですね!!!

IISS Shang.jpg6月1日夕刻から3日午後まで、今年も恒例の第17回アジア安全保障会議(2017年シャングリラダイアログ:Shangri-La Dialogue)が、シンガポールのシャングリラホテルで開催されます
会議の開始は1日(金)の夕食会からで、基調講演をインド首相が行いますが、1日(金)は昼頃から、各国大臣クラスによる「バイ会談」が複数セットされるのが通例です。

特に近年は、日米韓の3か国国防省会同が開催されることが通例で、北朝鮮対応のすり合わせが期待されます

同会議は、英国の民間研究機関IISSが主催する非公式の会議ですが、アジア太平洋のほぼ全てと、欧州主要国の国防大臣が一堂に会する点で、「アジア最大の安全保障イベント」と考えられています。

IISS shang3.jpg国家間の公式行事ではないある種の気軽さと、文民高官から軍人トップクラスが一堂に会すことから、また各講演やパネル討議の後に、一般参加者から質問を受けることから、米国防長官に中国軍人が辛辣な質問を浴びせたり、といった場面も見られます

日本はここ最近防衛大臣が参加しており、2016年は安倍首相が基調講演を行って中国に対する毅然とした態度でアジア諸国から高く評価されました。

警備上の配慮か、各国の参加者は直前まで明らかにされませんがマティス国防長官が2日(土)の朝8時30分から1時間、実質討議のトップバッターを務めることは発表されています。

最近の中国代表は、海外担当の中国軍副参謀総長(大将)が多いのですが、昨年2017年は南シナ海埋め立ての件で矢面に立たされることが明白であったためか、軍事科学大学の副学長(中将)にレベルダウンしました

シャングリラ会同のアジェンダ
https://www.iiss.org/en/events/shangri-la-dialogue/agenda
(各国の登壇者名がアップされました。上記予想通り)

メインイベントはマティス長官の講演と質疑ですが、昨年は冒頭に「今回は地域の声に耳を傾けに来た」と実質的にトランプ政権のアジア政策について何も語らず、大いに落胆させられましたが、今年は北朝鮮問題のほか、RIMPACに中国を招待しないと宣言するなど、触れざるを得ない話題があり、対応が注目されます

H-6K Woody.jpgついに中国が南シナ海の人口島の埋め立て工事を完了し、今は情報収集センサー、防空及び対艦ミサイル、航空機格納庫、燃料タンク、弾薬庫などなどの施設を着実に整備しつつあり、先日は西沙諸島Woody島に大型爆撃機H-6Kが離発着する映像を公開するなど、やりたい放題状態にある中、北朝鮮だけでなく対中国の姿勢が大いに注目されます

「RIMPACに中国招待せず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-24
「西沙諸島でH-6Kが」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-19-1
「南シナ海埋め立て完了」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17

マティス長官講演の次の9時半から11時までのセッション、「北朝鮮情勢の緊張緩和」への出席者も注目されます。韓国国防相や中国代表も想定できますし、北朝鮮の立場を誰が語るのかも注目です。

2日(土)の午後からは、複数のセッションが同時進行で進められ、昨年は日本の外務事務次官や統合幕僚幹部の統幕副長などもパネリストとして登壇しています。

スポンサー企業は8社体制に
2018 Shanglira.jpg●スポンサー企業は、2014年の10社から中華系のメディア資本2社(鳳凰網とフェニックスTV)が撤退し、2015年には8社に。
●2016年は米空軍の次期爆撃機を受注して活き上がる「Northrop Grumman」が加わり9社体制

●しかし2017年は、「Northrop Grumman」と継続してスポンサーだった「三菱商事」が撤退して7社体制に。結果として、日本からは「朝日新聞社」だけがスポンサーに
2018年は、新たに「Booz/Allen/Hamilton」がスポンサーに加わり、8社体制

IISSの関連webサイト
https://www.iiss.org/en/events/shangri-la-dialogue

シャングリラ会合の過去記事
「2017年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-01-3
「2016年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-30
「2015年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-28
「2014年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27
「2013年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-31
「2012年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-25
「2011年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
「2010年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-05
2018-2.jpg
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中国を2018年RIMPACに招待せず [安全保障全般]

中国の3回連続RIMPAC参加はならず
中国の最近の行動への米国の姿勢を示す

RIMPAC2018.jpg23日、米国防省報道官のChris Logan中佐は2018年の環太平洋合同軍事演習に中国を招待しないと明らかにしました。

RIMPACは隔年でハワイ沖を中心に行われる海軍が主体の演習ですが、2016年の同演習には、中国を含む太平洋沿岸等の26か国が参加した大規模な演習です

同演習自体は数十年の歴史を持つものですが、中国は2014年と2016年の演習に連続招待され、情報収集艦を連れてきたとか、兵士交流のレセプションで行儀悪く食べ散らかしたとか、ハワイ入港後の艦艇相互訪問時に海自隊員だけを拒否したとか・・・の逸話を残しつつ、招待を受け続けてきました

しかし今回は中国の拒否ではなく、米国が招待しないと明らかにしました。米国の主張をご紹介します

23日付Defense-News記事によれば
RIMPAC China2.jpg●Logan報道官は23日、「関係国による意見の食い違いがある南シナ海の中国による継続的な軍事化は、地域の緊張を高め不安定化を招くばかりである」、「この中国の継続的な南シナ海の軍事化に対する最初の対応(initial response)として、米国は2018年RIMPAC演習に中国を招待しないことを決定した」と述べた
5月上旬には、情報漏洩の恐れがあるとして、米軍基地内の売店で中国企業「Huawei」や「ZTE」の携帯電話、電化製品等を販売しないことを決定したところである

●中国は2014年頃から、南シナ海での人工島の軍事化を継続しており、完全に運用可能な滑走路や地対空ミサイルが確認されている
RIMPAC-China.jpg●更に報道官は、「我々は、中国が南沙諸島に地対艦ミサイル、地対空ミサイル、電子妨害装置等を配備しているとの確かな証拠を持っている。また中国爆撃機が西沙諸島Woody島に着陸し、周辺の緊張を高めている」と語った
●また「これらの兵器システムは、軍事用だけに使用されるものである」と付け加えた
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この対応が「initial response」との報道官の説明ですので、2の矢3の矢に期待いたしましょう

日本の野党も、そろそろ本当に日本のことを考えて行動してほしいものです・・・・

前回2016年RIMPAC関連の記事
「RIMPACで日本に嫌がらせ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-27
「RIMPAC中国招待を巡るあれこれ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-29
「露の情報収集艦が出現」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-07

タグ:中国 米国 RIMPAC
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米ミサイル防衛の目指すべき道 [安全保障全般]

国防産業幹部(退役米空軍中将)の宣伝講演ですが
頭の整理のために

Obering4.jpg11日、米空軍協会ミッチェル研究所で講演した、元ミサイル防衛庁長官でエネルギー兵器で頑張る「Booz Allen Hamilton」のTrey Obering副社長が、米国ミサイル防衛には「大きな革新」が必要だと訴えました。

米本土のミサイル防衛の必要性をそれほど重視せず、「技術的に可能な最低限」しかやってこなかった現状を見直し、脅威を見据えて「意志を持って資源を投入すべき」とし、「多方面からのアプローチ:multi-pronged approach」が革新の基礎となると語りました

現状で「意志と資源」が揃うかは別として、いくつかの課題を紹介していますので、頭の整理のためご紹介します

11日Obering副社長は講演で
まず、宇宙に多層的な飛来ミサイル追尾衛星システムを構築すべきだ。現状では宇宙配備のセンサーは、敵ミサイルの発射を探知する早期警戒の機能しかないが、飛来するミサイル対処には不十分
●またより複雑化するミサイル脅威や多弾頭化に対応するため、宇宙配備のセンサーで、どれが弾頭で、どれがデコイであるかを見極めることにつながるような能力も必要になる。まずは宇宙配備センサーに追尾機能を持たせることから始めるべき

Obering.jpg次に、多弾頭やデコイが混在する極めて複雑化する脅威においても、弾頭を要撃する能力開発に注力すべきだ。米国はこの様な複雑な環境に対応する能力を現在保有していない
●ただ、米国は100%は難しくても、弾頭とデコイ等を見分ける能力獲得は可能だ。そしてこの識別能力は複数弾頭の確実な破壊に必要で、ゆえに「multi-kill vehicle」が重要で開発に取り組んでいるのだ

また、米国はならず者国家と大国からのミサイル脅威の両方に対処すべく、「overwhelming strategic response」能力を確実に保有することが必要である。そのための鍵は「boost phase intercept」能力である
更に、ミサイル防衛システムの「サイバー戦耐性」もカギとなる。BMDシステムは陸海空だけでなく宇宙やサイバードメインでも強固でなくてはならない。サイバー戦への備えが当初から組み込まれ設計されることが必須である

●最近様々な情報が明らかになっている超超音速兵器への対応も忘れてはならない。超超音速兵器を探知、追尾、そして破砕する能力の必要性も忘れてはならない
●これらの能力獲得が可能なのか? 意志をもって資源が投入されれば可能である。ただし単一の装備で可能なわけではない。融合されたシステムが必要である
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Russia Hypersonic.jpgだから、わが社のエネルギー兵器や「kill capability開発」が重要なのだ・・・と話がつながっていくのかもしれませんが、今やミサイル防衛はこれほど困難だということです。

日本の脅威は主にICBMではなく、中距離や短距離の弾道ミサイルや超超音速兵器でしょうが、それでもますます困難になっているということです

ロシアが戦勝記念日に超超音速兵器をお披露目したとのニュースが駆け巡っていますが、ややこしい時代になりました

関連の記事
「戦略国防次官にMD伝道者」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-1
「BMDRはMDRに変更し春発表予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24-1

「同兵器は防御不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-21-1
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「中国が超超音速兵器で優位」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-1

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ドゥテルテ政権下で最大の米比共同演習 [安全保障全般]

オバマ大統領と不仲だった比大統領ですが、トランプ大統領とは馬が合い・・・

Balikatan 2018-4.jpg7日、フィリピンのドゥテルテ大統領が就任した2016年以降で最大規模の米比合同演習「Balikatan」が始まりました。

オバマ政権時代に就任したドゥテルテ大統領ですが、ド大統領が執った強権的な麻薬取締政策を「人道主義」のオバマ政権が批判して両国関係が急速に悪化し、対中国の連携で着実に強化されてきた米比関係が、一気にしぼんだ時期がありました

しかし、ド大統領の強硬姿勢に理解を示すトランプ大統領の就任で米比関係が正常化の方向に向かい、昨年は特に、フィリピン南部のマラウィ市を占領したISIS系列武装組織対応を米軍が強く支援し、半年近くをかけて町の奪還成功に導きました

マラウィ市を巡る攻防は、シリア・イラクでISISが弱体化する中、中東から脱出したISIS分子のアジアで先鋭化するのを防ぐ意味でも重要な戦いであり、米比の2国間関係のみならず、東南アジアの安全保障上も意義深い戦いでした

演習「Balikatan」についてMilitary.com記事は
Balikatan 2018-2.jpg●7日、マニラのフィリピン軍基地で演習開始の式典が行われ、米比併せて約8000名、加えて日本と豪州の小規模部隊が参加する演習がスタートした・
駐比米国大使のSung Kim氏は式典で、「両奥の強固な同盟関係を具現化する一つの形がこの演習だ」、「地域の安定と平和のため、この演習は両国間のより深く永続する関係を強化する」と演習の意義を語った

●オバマ政権下では一時、ド大統領就任以降、同演習の永久停止にまで言及し、中国やロシアとの関係を追及する方向性も見せたが、トランプ大統領の就任後は米比関係の険悪感は薄れている
ド大統領就任以降で最大規模となった「Balikatan」演習だが、フィリピン政府高官は、あくまでも中国を対象としたものではなく、都市部でのテロ対処や一般の紛争、更には自然災害対処を想定したものであると説明している

●演習では、着上陸作戦のほか、機動を伴う射撃演習や災害対処訓練も組み込まれ、都市を模擬した訓練場での特殊部隊による対テロ戦も含まれている
Balikatan 2018-3.jpg●この背景には、昨年5月にISIS系武装勢力に占領されたマラウィ市を、米軍や豪軍の支援を受けつつ、5か月間かけて解放したフィリピン軍の戦いがある

●演習参加の比軍指揮官は、「我々両軍は、マラウィでの厳しい戦いの教訓を共に学びたい。共に協力して将来のシナリオにも備えたい」と語っている
●米軍の指揮官であるLawrence Nicholson海兵隊中将は、「いかなる事態にも対応できるよう備えることが任務である」と語っている
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中国に気を遣うフィリピン高官の発言に見られるように、アキノ前政権の様に対中国姿勢をあらわにするまでには至りませんし、米国のアジアでの姿勢も曖昧なところがありますから仕方ないところでしょう

しかし日本も参加し、相応規模の「Balikatan」演習が戻ってきたことは良いことでしょう・・・

最近のフィリピン関連記事
「比大統領は日本びいき!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-30
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「C-130が2機だけ展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-27
「比大統領南シナ海共同を拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15-1

「比空軍と米空軍が3日間会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03
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注目の独トルネード戦闘機後継選定 [安全保障全般]

4月27日、就任直後のポンペイオ国務長官はNATO外相会談で欧州諸国に国防費増を訴え、その矛先がドイツに向く中、同日訪米中のメルケル首相も努力すると発言する中で・・・

typhoon4.jpg25日、開催中のベルリン航空ショーでユーロファイターCEOが、独空軍が保有する90機のトーネード戦闘機の後継争いで、F-35よりもユーロファイターが有利に立っていると語っています。

先日ご紹介したように、仏と独が中心となり、次世代戦闘機の開発プロジェクトを立ち上げ、欧州全体を巻き込んだプロジェクトに成長させようとの取り組みが同航空ショーでぶち上げられ、2040年の運用開始を狙うようですが、トーネード後継機はその間の「つなぎ役」を期待されているようです

もちろん米国のF-35売り込みは激しく、かつ冒頭でご紹介したように、米国務長官の就任翌日の初仕事が同盟国への国防費増要求ですから、ユーロファイターCEOも枕を高くして眠れないでしょう。

同様の国防費増加要求(米国製兵器の売り込みも含め)が、今後日本にも、しかもポンペイオ国務長官経由でも来襲するでしょうから、直接関係ありませんが、ちょっと覗いておきましょう

NATO、特にドイツへの国防費増要求
Pompeo.jpg就任翌日にブラッセルでのNATO外相会合に出席したポンペイオ国務長官は、2024年までにGDP比で2%まで加盟各国の国防費を増加(うち2割は装備品導入に使用せよとの要求含む)するとした、2016年9月NATOサミットでの合意事項の履行を強く訴えた
●欧州NATO加盟国が国防費を増やす傾向にある中、独を含むいくつかの国は不十分で、特に独は、現1.24%から1.25%に増加する見通ししかたっていない

●同日、メルケル独首相はマクロン仏大統領に続くように訪米し、トランプ大統領との共同記者会見で、「米からの要望を受け、段階的に、今後数年間で国防貢献を増加する」、「NATOに貢献してきたが、より貢献が必要なことも認識している。欧州がこれ以上米国に依存することはできない」と語った

トーネード後継機選定について
typhoon3.jpg●ユーロファイター営業責任者は、「ステルス性は総合能力の1割程度を占めるに過ぎない。ユーロファイターは他の9割で(F-35に)優っている」と自信を見せた
●ユーロファイターCEOは、「ユーロファイターに投資されたすべての資金が欧州内に落ちることを保証する」と語るとともに、欧州市場で同機が引き続き存在感を見せる事を保証すると語った

●また両者はともに、同機がF-35のように「black boxes」を持たず、技術や運用ノウハウの全てを同社が保有して活用可能である点も強調した
独空軍内部には、F-35のステルス性や突破力などの第5世代の能力を支持し、ユーロファイターの能力不足を主張する声もあるが、独仏を中心として始まった次期戦闘機が完成するまでの「つなぎ役」にそれほど投資する必要があるのか・・・との意見が強い

●トーネードが担ってきた核兵器運搬能力に関しては、秘密事項に当たるとしてユーロファイター関係者は会話を避けたが、ドイツはNATOとの約束を履行すると同CEOは語り、米国が本件を盾にユーロファイター導入に抗議することはないだろうとも語った
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Pompeo2.jpgF-35も未だ核兵器搭載改修は手つかずで、今後その投資を検討する・・・段階だったと思います。核兵器搭載承認を行う米国に、ユーロファイターが意地悪されないことを祈りつつ・・・

また、中東とイスラエルをNATO本部の後に訪問したポンペイオ国務長官が、近いうちに極東にも表れ、強い要求を日本に行うのでは・・と気になります

そういえば、夏に退役後、豪州大使(2年近く空席)が予定されていたハリス太平洋軍司令官が、ポンペイオ氏の意向で韓国大使になるようです。動きが早いです

「独仏中心に欧州連合で第6世代機開発」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2

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ジブチで米空軍操縦者が中国レーザーで目を [安全保障全般]

外交ルートで正式に中国に抗議申し入れ

Djibouti.jpg3日、米国防省の報道官が記者会見で、アフリカの角ジブチに拠点を構える米軍C-130輸送機(特殊作戦機かも)の操縦者が、最近付近の中国軍拠点から「軍事用途レベルのレーザー光線」を照射される事案が連続発生し、目に軽度の障害を受ける事態も起こっていることから、正式に外交ルートで抗議したと明らかにしました

ジブチの周辺地域には、米軍と中国軍がほぼ隣り合わせで拠点を構え、中国はアフリカ大陸唯一の軍事拠点として、2016年3月から、公式にはアデン湾での海賊対処や艦艇への物資補給を目的として拠点を10年契約でリースしてると発表しています。

米国にとってジブチ「Camp Lemonnier」は、約6千名が活動中といわれるアフリカ大陸唯一の拠点(米アフリカ軍所属)で、イエメン支援の特殊部隊も拠点にしているようです。
フランスと日本も、海賊対処の基地として使用しています

3日付Defense-News記事によれば
●3日、Dana White報道官は外交ルートを通じて「demarche」と呼ばれる申し入れを中国政府に行い、事案に対する調査を要求したと明らかにした
●同報道官は「(レーザー照射は)米軍搭乗員にとって真に脅威である」、「重大な事態であり、だから我々は重く対処している」と語った

Djibouti2.jpg●別の報道官は、「軍用レベル:military grade」のレーザー照射を受けたC-130操縦者は回復に長期間を要しないと説明したが、最近数週間の間に発生した複数の事案の被害の一つだと語った
●正確に何件事案が発生しているのかには言及しなかったが、2~10件の事案が発生していると説明した。そして事案の頻度が増しつつあり、操縦者2名が同時に被害を受ける危険な事態が発生したことから公式な抗議を行ったと報道官は説明した

●記者団からのレーザー照射の目的を問う質問に対して報道官は、「その質問は記者の皆さんから中国側に行ってほしい危険な行為であり、我々は重大な事案だと考えているから公式な抗議を行ったのだ」と訴えた
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4日、中国外務省はすぐさま「中国は何もやっていない」「関係ない」と報道官が反論したようです。

「軍用レベル:military grade」の程度が不明ですが、最近では相当の出力のレーザー発射機が市販されており、日本でも民航機や自衛隊機への妨害事案が報じられています

あまりに単純なので、中国側の組織的なものなのか「?」な気がします。アフリカに派遣されえ暇な中国兵士が、勝手に持ち込んだレーザー発射器具で「いたずら」しているのでは・・・とも思います

まぁ・・・中国ですから、何を考えているかよくわかりませんが・・・

レーザー兵器関連
「米海軍が先行か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24
「無人機に弾道ミサイル追尾レーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17-1
「私は楽観主義だ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24

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