So-net無料ブログ作成
ふと考えること ブログトップ
前の15件 | -

なぜ今?防研が湾岸戦争航空作戦メモ [ふと考えること]

同盟国の来援に期待する戦い方を学ぶため?
勃発から30年が経過し、新たな資料公開に期待なのか?

F-117-42.jpg7月2日、防衛研究所国際紛争史研究室の小椿整治氏が、「湾岸戦争の航空作戦における連合作戦の実相」とのブリーフィング・メモ同研究所のwebサイト上で発表し、重要度の高い作戦はほとんど米軍が実施し、同盟国の貢献は極めて限定的だと述べつつ、作戦関連資料の開示がほとんど進んでいないと述べ、WW2以来の本格的な連合作戦となった同作戦の最終的評価はまだ時間が必要と述べています

昨年12月に、同じ研究室の柳澤潤氏の「フォークランド戦争における航空優勢」とのメモをご紹介したときは、これは明らかに「尖閣諸島」奪還作戦を意識したものだと解釈し、今日的な意味を類推しつつ取り上げさせていただきました。
実際防衛研究所も、4年かけて行った膨大な「フォークランド紛争研究」を公開しており、なんとなく頭の整理はできました

柳澤氏のメモ紹介記事https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-01-1
全12章の大作:「フォークランド戦争史」→http://www.nids.mod.go.jp/publication/falkland/index.html

F-15andFA-18.jpgしかし今回はよくわかりません。冒頭で述べたように、同盟国米国の来援を得て戦う近代航空戦の事例として教訓を抽出せよと無理やり取り組まされた可能性があり、米軍と他の連合国間の戦力差が圧倒的な戦いで、新たな資料開示もないことから、新たな教訓が得られる可能性が低いことを、要求元の防衛省や航空自衛隊に説明するための「メモ」なのかもしれません

とは言え、小椿氏が言うように、湾岸戦争航空戦を米軍に学ぼうとの視点はあれど、連合国の視点ではあまりありませんでしたので、イギリスやサウジ空軍を含めてショボかった実態を、約30年後の今も変わらないと達観して押さえておくのも一興なのでご紹介します。5ページ強のメモですので、ご興味のある方は、是非ご自身でご確認ください

小椿氏のブリーフィング・メモによれば
●湾岸戦争時の米軍から学び示唆を得ようとする試みは多いが、米軍と米軍以外との軍事力格差は大きく、示唆を反映することは困難である。(そんな中ではあるが、)本論は多国籍軍の航空作戦の状況と、連合航空作戦の実相について述べる

E-3 2.jpg指揮統制は形式的には、米国を中心とする西側諸国軍とサウジアラビアを中心とするアラブ諸国軍の連合作戦である。しかし実際には米軍が、軍事作戦運用のイニシアチブをとっており、中東を作戦地域とする米中央軍(CENTCOM)が、多国籍軍全体の運用を仕切っていた
イスラム教徒がキリスト教徒の作戦統制下に入ることは政治的に困難であったが、アラブ諸国は作戦計画作成能力が欠如しており、特に航空作戦に関しては、米中央軍航空部隊(CENTAF)が多国籍軍航空部隊を完全に統制し、アラブ諸国にもサウジアラビアを通じて作戦計画が調整付与され、実質的にCENTAFがアラブ諸国軍を統制した

航空戦力数では、中核となる戦闘機及び攻撃機に関して米軍が1700機以上で71%を占め、他国ではサウジアラビアが276機(F-15等)、イギリスが57 機(トーネード等)、フランスが44 機(ミラージュ等)、クウェートが40 機、カナダ26 機(F-18C等)、バーレーン24 機(F-16等)、カタール20 機、UAE が20 機、イタリアが8 機であった
●しかし最新のF-15を保有するサウジも、他の中東諸国と同様、西側と比して練度は低く、地上攻撃能力欠如等の問題点を抱え、整備能力も低く、米軍と比して減耗率が高かった

EA-6B 2.jpg●1990年8月2日にイラクがクウェートに侵攻したが、11日には英空軍がクウェートに展開し、9月22日に米空軍の共同訓練を行った。自国の防空強化の必要性が高いサウジは、9月12日に米軍と共同訓練を行った。一方で米英軍との共同訓練や相互運用性が不足していたフランス空軍は、10月25日になって初めて他国との共同訓練を現地で始めた
他国との共同訓練は、当初2か国間であったが、3か国や2か国での攻撃パッケージ訓練も10月中旬以降増加した

航空作戦計画ATOの連絡は米空軍と同じシステムを持たない米海軍にはフロッピーディスクで空母まで運ばれた。米空軍と同じ基地の他国軍には直接システムを介せず伝えられた
●「砂漠の嵐」作戦間の航空機の損耗は、米軍が27機、他の連合国が11機であった。しかし、米軍の37500ソーティーの飛行に対し、他連合国は4800ソーティーで、連合国の損害率かなり高かった

攻撃作戦のOCA(攻勢対航空)とAI(航空阻止)では、米軍が85-88%を占め、一方で防空が主体となるDCA(防勢対航空)は、米軍が67%、サウジ空軍が18%を担った。しかし、作戦の中核となるイラク指揮中枢や主要航空基地等の攻撃は、ほとんどが米軍機によるものであった
少数のイギリス空軍機が、OCAである飛行場攻撃に参加した事もあったが、優先順位の低い目標で、ほとんど米軍以外がOCA に参加することはなかった。またサウジ空軍もDCAなど防御的航空作戦に多く従事したが、イラク空軍の反撃がほぼなかったため、交戦機会は限定的で、交戦時もサウジ空軍操縦者はパニック状態だったと言われている。

●一方で、DCA 以外でも航空輸送に関しては、サウジが全体の空輸の8.2%、イギリスが6.3%、フランスが3.9%と比較的大きな貢献を果たした

連合航空作戦の評価
F-16D ground.jpgイラクの重心部への攻撃には、ステルス機、巡航ミサイル、精密誘導兵器、AWACS、電子戦機といった先進的装備が不可欠であった。これらのほとんどは米軍がのみが保有し、重要局面で他の連合国軍の参加の余地はほとんどなかった
●またアラブ諸国の航空機は、一部には高性能機があったものの、その練度や搭載兵器等は西側と比較し全く不十分であり、米空軍が有効性を認めたのは、英空軍ぐらいであった。しかし、それも量的には少なく、しかも当初は精密誘導兵器を使用できなかった事から、クラスター爆弾による飛行場攻撃のみが有効に機能しただけだった

4か月間の「砂漠の盾」作戦は、後に続く「砂漠の嵐」作戦の長い準備期間として、連合作戦を前提とした場合に露見した様々な問題を解消することに活用された。例えば英空軍トーネードなどは空中給油機能もなく訓練もしていなかったが、この期間に装備改修や訓練を行った。

●作戦計画であるATOが前述のように円滑に配布できなかったことから、ATO に対する急な変更が発生した場合は、迅速な対応が可能な米空軍と海兵隊の地上基地配備航空部隊に割り当てられた。米軍以外の航空部隊は、急きょ変更可能性がある攻撃任務等に関与することはほとんどなかった
B-52-UK2.jpg●当時中佐として航空作戦計画全体を担当した人物は約20年後、英空軍の貢献には言及したが、それ以外は象徴的なものであったと述べている。ただ米軍から称賛された英空軍部隊のイラク飛行場攻撃も、それほど重要だったとは評価されていない

米以外の多国籍軍が多く参加したDCA等については、交戦の機会もほとんどなく、作戦として評価する状況になかった。連合作戦で懸念される友軍相撃は空対空戦闘において一件も発生しなかったが、(完全に担当エリアを分割した)作戦形態から見れば当然でもあった。実際には連合作戦を実施する上での問題が内在していたはずだが、一方的な戦況でそれが表面化することはなかった。
///////////////////////////////////////////////////////

結局のところ小椿氏(防衛大学校28期生 航空自衛官)は新たな資料が出ない限り、30周年を来年8月に迎える「湾岸戦争」は研究に値しないと主張しているのでしょうか?

F-117-2.jpgまぁ・・・50万人の兵力と1500機以上の航空戦力をサウジ等に派遣し、準備万端で臨んだ湾岸戦争と、まったく異なるのが対中国作戦です。

西太平洋地域には兵力を展開させる場所もなく、もちろん時間的も余裕なく、イラクと異なり弾道ミサイルを始め高度な兵器体系を保有する中国との対峙は、湾岸戦争とは軍事的に全く異なるものだと言うのが、エアシーバトルコンセプトの説明の冒頭部分で強調されていた点です。

やっぱり、エアシーバトルレポートを読み返した方が有用な気がします・・・

防研のブリーフィングメモwebページ
http://www.nids.mod.go.jp/publication/briefing/briefing_index.html

温故知新:エアシーバトルの脅威認識に学べ
「CSBA海洋プレッシャー戦略に唖然」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-13
「CSBA提言 エアシーバトルのエッセンス」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-30 
「CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18
「脅威の変化を語らせて下さい」→https://crusade.blog.so-net.ne.jp/2012-10-08 

Air-Sea Battleカテゴリー記事100本
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301176212-1

ASB関連の記事
衝撃の台湾戦略提言→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27
ヨシハラ教授の提言日本もA2ADを→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-18

再度:陸軍にA2ADミサイルを→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-30
副理事長:陸軍にA2ADミサイルを→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
F-15andFA-18.jpgF-16D ground.jpg
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

比大統領は特攻隊の慰霊碑を自費で建立していた [ふと考えること]

1年半前の記事ですが、アジアと日本を考える
マニラでの市街戦は、多くのフィリピン市民を巻き込み犠牲にしましたが
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

やっぱりフィリピン大統領は日本をリスペクトか?
出身地ダバオ市での慰安婦像発言に注目
日本の野党議員も見習ってほしい!

各種報道によれば
慰安婦像フィリ.jpg2018年4月27日夜フィリピンの華人団体などが首都マニラに昨年12月に設置した、日本軍占領下(1942~45年)の慰安婦を象徴するという女性像が台座ごと撤去されたことが分かった。

29日、ドゥテルテ比大統領は、地元ダバオで「(設置は)政府の政策ではない」と、撤去に理解を示した。
一方で「私有地への設置は構わない。我々はそれに敬意を払う。表現の自由は大事だ」と語った。

この慰安婦を象徴する像に対しては、マニラの日本大使館がフィリピン政府に、女性像が唐突に設置された経緯などを明らかにするよう要求。1月にマニラを訪れた野田聖子総務相がドゥテルテ大統領に「遺憾」を表明し、河井克行衆院議員が同大統領に撤去を求めていた。

日本政府関係者によると、ドゥテルテ政権は「4月中の問題解決」を約束。撤去作業はマニラ市と公共事業道路省が実施し、女性像の再設置や移転は行われないとの連絡が撤去後、この関係者に入ったという。

Duterte.jpgマニラの日本大使館は、フィリピン政府から27日、女性像を撤去する事前連絡があったとしている。目撃者によると、同日夜にマニラ市職員と名乗る作業員が「下を通る水道管の修理だ」とし、ショベルカーで像を撤去。台座や記念碑板も一緒に持ち去った。

女性像が建てられていた現場は28日、穴があき、幅約2メートル、奥行き約10メートルの範囲が、フェンスやビニールシートで覆われていた。

こんな出来事を受け、ドゥテルテ大統領のルーツに迫る約1年半前の記事を振り返ります。

//////////////////2016年11月7日の記事////////////////////////
ドゥテルテは最初の特攻隊に敬意を表したのか
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-06

duterte-J.jpgドゥテルテとは今話題のフィリピン大統領で、米国に対する過激な発言や、中国の習近平と「ガムをかみながら握手」しつつ多額の援助を引き出した興味が尽きない指導者です。
一方で、日本に対する感情は極めて良好で、2013年には米国旅行を希望する家族を押し切り、家族旅行で日本を訪れて長野でのスキーや東京観光を楽しんだ人物でもあります

また、フィリピンでも最悪の犯罪発生率だったダバオの副市長と市長勤める中で、「東南アジアで最も平和な都市」を標榜するまでに治安を改善させた功績が国民に支持され大統領になった人物ですが、そのダバオ市長時代に私財を投じ太平洋戦争時に米国と戦い、フィリピンが米国から独立する基礎を作ってくれた日本人の墓地に記念碑を建ててくれた人物でもあります

duterte-J4.jpgダバオ市と日本人の関係は古く、戦前、貧しかった日本人が約2万人も職を求めてダバオに渡り、紙幣の原料でもあるマニラ麻を栽培して生活しました。この日本人の活動はダバオに産業を興し、ドゥテルテ大統領は日本人がダバオの発展に貢献してくれたと今回の来日で安倍首相に感謝しています。

その他、戦後日本が、フィリピン政府とミンダナオ反政府ゲリラとの橋渡し役を務めてくれたことも評価しているそうです。

更にドゥテルテ大統領は、2013年3月に発生した東日本大震災に際しダバオ市長として海外のどこの自治体よりも早く「震災で、住む家を失ってしまった方は、ダバオで何人でも引き受けます。避難所としてではなく、楽園となるよう市を挙げて歓迎します。ダバオ市で役に立つことがあれば何でもします」と表明してくれていたことが、今回の訪日にあわせて話題になりました

邪推:なぜ10月25日に来日したか?
duterte-J2.jpgドゥテルテ大統領は10月18日~21日に訪中し、20日には習近平首席とスーツ姿で会談したが、その後の合意文書調印式ではガムを噛みながら、しかも途中から居眠りする様子が放映されるなどの態度をしめした
中国主席は、積極的な投資を約束すると共に、欧米が人権侵害とみる麻薬撲滅対策に理解を示すなど、大盤振る舞いの姿勢で「雪解け」を演出したが、南シナ海問題で特に進展はなかった模様

●その後フィリピン大統領は一端帰国し、改めて25日から訪日を開始。到着後の夕食会は岸田外相がホストを勤め、「仕事の具体的話はしていない」とのコメントを残しているが、大いに盛り上がった様子が外交筋から伝えられている
ではなぜ直接中国から日本を訪問せず、一端帰国して25日から訪日したのか。ここでは多くのフィリピン人の心に今も残り、ドゥテルテ大統領が資材を投じて慰霊碑を建立してくれた日本兵の作戦に関係しているのでは・・・との仮設を立てて考えます

Sikisima.jpg1944年(昭和19年)10月25日、日本軍が最初の「特攻隊」を編制して出撃させたのがフィリピンであり、その「敷島隊」5名はフィリピン各地で名前が今も知られ、慰霊行事が今でも行われています
ドゥテルテ氏はダバオに私財で慰霊碑を建立した当初から、毎年娘を必ず連れて慰霊行事に参加していたようです。そして今回の訪日で、米国の植民地から解放してくれ、地元経済の基礎を作ってくれた日本軍と日本人に対する礼を天皇陛下に直接述べるため、10月25日を選んだののではないかと「邪推」しています

岸田外相との夕食会でも、安倍首相との首脳会談でも、ドゥテルテ大統領は祖国フィリピンを代表し、歴史的観点に立って日本への尊敬と感謝の思いを伝え、今後の関係を構築したいと述べたのではないかと推察しています
duterte-J3.jpg●日本政府が今の時代に、特攻隊の精神を讃える外国首脳の話をオープンに出来るはずはありませんが、一方で米国に対するものとは全く別次元の感情を日本に持つフィリピン指導者と、楽しい食事や話が日本首脳は出来たであろうと想像します

●中国への対処を考える上で、邪推したフィリピン大統領の日本への感情と米国への反発が、単純にプラスになるとは思いませんし、東京裁判史観に反する「特攻隊」の話題化が対中国の米国同盟にプラスであるはずもないでしょう
●それでも、東京裁判史観で縛られた現代日本人の日本軍への偏った視線が、アジアに広く残る日本軍への極めて高い評価に向く切っ掛けになればと思います

最近のフィリピン関連記事
「露とアジアの関係を2点から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-23
「東南アジア3か国が共同警戒へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-18
「比が米軍に南シナ海共同警戒中止を通告!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-08
「C-130が2機だけ展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-27
「比大統領南シナ海共同を拒否」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-15-1

「比空軍と米空軍が3日間会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-03
「EA-18G電子戦攻撃機が展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-18
「国防長官が交代派遣発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-16

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

再び「玉音放送」を読む [ふと考えること]

7年前の記事ですが・・・この季節にあらためて・・・
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

Termination_War1.jpg本日は、終戦の詔勅たる「玉音放送」(1945年(昭和20年)8月15日正午)の全文を改めて嚙み締めたいと思います。「原文」、「口語訳」、「英文訳」の対比でご覧ください
恥ずかしながら、まんぐーすは全文を通して読んだことがありませんでした。高尚な表現で綴られており、原文を読んでも理解できなかったと思いますが・・・。

そんな中、本年8月号のAirforce Magazineが「Hirohito’s “Jewel Voice Broadcast”」とのタイトルで英語版の「玉音放送」全文を掲載し、事前録音されていたレコード盤を陸軍一部が奪取粉砕を試みたこと、レコード盤を洗濯物の中に隠して難を逃れたこと等の逸話と共に紹介しつつ、その出来栄えを「傑作」(a masterpiece of understatement)と表現しています

米国に言われたからではありませんが、「口語訳」を頼りに読んでみると、いろいろご意見は御座いましょうが、改めてその素晴らしさが胸にしみます。「堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ」の部分だけがよく取り上げられますが、全体を是非、ご覧ください

なお英語版は、国際放送(ラジオ・トウキョウ)で平川唯一が厳格な文語体による英語訳文書を朗読し、国外向けに放送したようで、この放送は米国側でも受信され、1945年8月15日付のニューヨーク・タイムズ紙が全文を掲載しました。

口語訳:塚原キヨ子 「満州引き揚げ回想記」より 
 → http://homepage1.nifty.com/tukahara/manshu/syusensyousyo.htm
英語訳:Airforce Magazine「Hirohito’s “Jewel Voice Broadcast”」
 → http://www.airforce-magazine.com/MagazineArchive/Pages/2012/August%202012/0812keeper.aspx
ウィキペディア「玉音放送」解説
 → http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%89%E9%9F%B3%E6%94%BE%E9%80%81
//////////////////////////////////////////////////////////////////////

朕深ク世界ノ大勢ト帝國ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ收拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク 朕ハ帝國政府ヲシテ米英支蘇四國ニ對シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ

Termination_War2.jpg私は、深く世界の大勢と日本国の現状とを振返り、非常の措置をもって時局を収拾しようと思い、ここに忠実かつ善良なあなたがた国民に申し伝える。私は、日本国政府から米、英、中、ソの四国に対して、それらの共同宣言(ポツダム宣言)を受諾することを通告するよう下命した。
After pondering deeply the general trends of the world and the actual conditions obtaining to our empire today, we have decided to effect a settlement of the present situation by resorting to an extraordinary measure.
We have ordered our government to communicate to the governments of the United States, Great Britain, China, and the Soviet Union that our empire accepts the provisions of their Joint Declaration.


抑ゝ帝國臣民ノ康寧ヲ圖リ萬邦共榮ノ樂ヲ偕ニスルハ皇祖皇宗ノ遺範ニシテ朕ノ拳々措カサル所曩ニ米英二國ニ宣戰セル所以モ亦實ニ帝國ノ自存ト東亞ノ安定トヲ庶幾スルニ出テ他國ノ主權ヲ排シ領土ヲ侵スカ如キハ固ヨリ朕カ志ニアラス

そもそも日本国民の平穏無事を図って世界繁栄の喜びを共有することは、代々天皇が伝えてきた理念であり、私が常々大切にしてきたことである。先に米英二国に対して宣戦した理由も、本来日本の自立と東アジア諸国の安定とを望み願う思いから出たものであり、他国の主権を排除して領土を侵すようなことは、もとから私の望むところではない。
To strive for the common prosperity and happiness of all nations as well as the security and well-being of our subjects is the solemn obligation which has been handed down by our imperial ancestors, and which we lay close to heart. Indeed, we declared war on America and Britain out of our sincere desire to ensure Japan’s self-preservation and the stabilization of East Asia, it being far from our thought either to infringe upon the sovereignty of other nations or to embark upon territorial aggrandizement.


然ルニ交戰已ニ四歳ヲ閲シ朕カ陸海將兵ノ勇戰朕カ百僚有司ノ勵精朕カ一億衆庶ノ奉公各ゝ最善ヲ盡セルニ拘ラス戰局必スシモ好轉セス世界ノ大勢亦我ニ利アラス加之敵ハ新ニ殘虐ナル爆彈ヲ使用シテ頻ニ無辜ヲ殺傷シ慘害ノ及フ所眞ニ測ルヘカラサルニ至ル

ところが交戦はもう四年を経て、我が陸海将兵の勇敢な戦いも、我が多くの公職者の奮励努力も、我が一億国民の無私の尽力も、それぞれ最善を尽くしたにもかかわらず、戦局は必ずしも好転していないし、世界の大勢もまた我国に有利をもたらしていない。それどころか、敵は新たに残虐な爆弾(原爆)を使用して、しきりに無実の人々までをも殺傷しており、惨澹たる被害がどこまで及ぶのか全く予測できないまでに至った。
But now the war has lasted for nearly four years. Despite the best that has been done by everyone—the gallant fighting of the military and naval forces, the diligence and assiduity of our servants of the state, and the devoted service of our 100 million people—the war situation has developed not necessarily to Japan’s advantage, while the general trends of the world have all turned against her interest.
Moreover, the enemy has begun to employ a new and most cruel bomb, the power of which to damage is indeed incalculable, taking the toll of many innocent lives.


而モ尚交戰ヲ繼續セムカ終ニ我カ民族ノ滅亡ヲ招來スルノミナラス延テ人類ノ文明ヲモ破却スヘシ斯ノ如クムハ朕何ヲ以テカ億兆ノ赤子ヲ保シ皇祖皇宗ノ神靈ニ謝セムヤ是レ朕カ帝國政府ヲシテ共同宣言ニ應セシムルニ至レル所以ナリ

Termination_War3.jpgなのにまだ戦争を継続するならば、ついには我が民族の滅亡を招くだけでなく、ひいては人類の文明をも破滅しかねないであろう。このようなことでは、私は一体どうやって多くの愛すべき国民を守り、代々の天皇の御霊に謝罪したら良いというのか。これこそが、私が日本国政府に対し共同宣言を受諾(無条件降伏)するよう下命するに至った理由なのである。
Should we continue to fight, it would not only result in an ultimate collapse and obliteration of the Japanese nation, but also it would lead to the total extinction of human civilization.
Such being the case, how are we to save the millions of our subjects or to atone ourselves before the hallowed spirits of our imperial ancestors? This is the reason why we have ordered the acceptance of the provisions of the Joint Declaration of the Powers. 


朕ハ帝國ト共ニ終始東亞ノ解放ニ協力セル諸盟邦ニ對シ遺憾ノ意ヲ表セサルヲ得ス帝國臣民ニシテ戰陣ニ死シ職域ニ殉シ非命ニ斃レタル者及其ノ遺族ニ想ヲ致セハ五内爲ニ裂ク且戰傷ヲ負ヒ災禍ヲ蒙リ家業ヲ失ヒタル者ノ厚生ニ至リテハ朕ノ深ク軫念スル所ナリ

私は、日本と共に終始東アジア諸国の解放に協力してくれた同盟諸国に対しては遺憾の意を表せざるを得ない。日本国民であって前線で戦死した者、公務にて殉職した者、戦災に倒れた者、さらにはその遺族の気持ちに想いを寄せると、我が身を引き裂かれる思いである。また戦傷を負ったり、災禍を被って家財職業を失った人々の再起については、私が深く心を痛めているところである。
We cannot but express the deepest sense of regret to our allied nations of East Asia, who have consistently co-operated with the empire towards the emancipation of East Asia. The thought of those officers and men as well as others who have fallen in the fields of battle, those who died at their posts of duty, or those who met with untimely death and all their bereaved families, pains our heart day and night.
The welfare of the wounded and the war sufferers, and of those who have lost their homes and livelihood, are the objects of our profound solicitude.


惟フニ今後帝國ノ受クヘキ苦難ハ固ヨリ尋常ニアラス爾臣民ノ衷情モ朕善ク之ヲ知ル然レトモ朕ハ時運ノ趨ク所堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ萬世ノ爲ニ太平ヲ開カムト欲ス

考えれば、今後日本国の受けるべき苦難はきっと並大抵のことではなかろう。あなたがた国民の本心も私はよく理解している。しかしながら、私は時の巡り合せに逆らわず、堪えがたくまた忍びがたい思いを乗り越えて、未来永劫のために平和な世界を切り開こうと思うのである。
The hardships and sufferings to which our nation is to be subjected hereafter will certainly be great. We are keenly aware of the inmost feelings of all you, our subjects.
However, it is according to the dictate of time and fate that we have resolved to pave the way for a grand peace for all the generations to come by enduring the unendurable and suffering what is insufferable.


朕ハ茲ニ國體ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚シ常ニ爾臣民ト共ニ在リ若シ夫レ情ノ激スル所濫ニ事端ヲ滋クシ或ハ同胞排擠互ニ時局ヲ亂リ爲ニ大道ヲ誤リ信義ヲ世界ニ失フカ如キハ朕最モ之ヲ戒ム

私は、ここに国としての形を維持し得れば、善良なあなたがた国民の真心を拠所として、常にあなたがた国民と共に過ごすことができる。もしだれかが感情の高ぶりからむやみやたらに事件を起したり、あるいは仲間を陥れたりして互いに時勢の成り行きを混乱させ、そのために進むべき正しい道を誤って世界の国々から信頼を失うようなことは、私が最も強く警戒するところである。
Having been able to safeguard and maintain the structure of the imperial state, we are always with you, our good and loyal subjects, relying upon your sincerity and integrity. Beware most strictly of any outbursts of emotion which may engender needless complications, or any fraternal contention and strife which may create confusion, lead you astray, and cause you to lose the confidence of the world.


宜シク擧國一家子孫相傳ヘ確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重クシテ道遠キヲ念ヒ總力ヲ將來ノ建設ニ傾ケ道義ヲ篤クシ志操ヲ鞏クシ誓テ國體ノ精華ヲ發揚シ世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ 爾臣民其レ克ク朕カ意ヲ體セヨ

Termination_War4.jpgぜひとも国を挙げて一家の子孫にまで語り伝え、誇るべき自国の不滅を確信し、責任は重くかつ復興への道のりは遠いことを覚悟し、総力を将来の建設に傾け、正しい道を常に忘れずその心を堅持し、誓って国のあるべき姿の真髄を発揚し、世界の流れに遅れを取らぬよう決意しなければならない。
あなたがた国民は、これら私の意をよく理解して行動せよ。
Let the entire nation continue as one family from generation to generation, ever firm in its faith of the imperishableness of its divine land, and mindful of its heavy responsibilities, and the long road before it.
Unite your total strength to be devoted to the construction for the future. Cultivate the ways of rectitude; foster nobility of spirit; and work with resolution so that you may enhance the innate glory of the imperial state and keep pace with the progress of the world.
////////////////////////////////////////////////////

爾臣民其レ克ク朕カ意ヲ體セヨ(あなたがた国民は、これら私の意をよく理解して行動せよ)
→この部分の英訳にあたる部分は見当たりませんでした。

なお、この玉音放送で終わりを迎えた戦争の、日本国としての正式名称は未だ未確定です。
毎年8月15日に武道館で開催の戦没者追悼式で、天皇陛下や総理が「先の大戦」と表現をするのはこのためです。詳しくは下記の記事で

「あの戦争」をなんと呼ぶべき→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-26

英霊の安らかならんことを祈念しつつ・・・

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

今も米軍の戦史教材である日系人部隊442連隊 [ふと考えること]

2年半前の記事ですが
今も米軍の歴史の教材である日系人部隊442連隊を学ぶ
///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

Abe-Obama2.jpg2016年12月28日朝、安倍首相とオバマ大統領がそろって真珠湾を訪れ、それぞれの所信を語って同盟関係の発展を期す契機としました。

私が約10年前に戦艦アリゾナメモリアルを訪れた際も多くの人が訪れており、船で慰霊施設に渡るのに時間によっては2~3時間待ちが普通だと伺いました
陸地側の施設には真珠湾攻撃の展示資料館が設置されていましたが、淡々と史実を伝え、攻撃した日本軍側の事も驚くほど丁寧に紹介していたことが印象に残っています

今回の安倍総理の訪問を通じ、当時のハワイ在住日系人が遭遇した運命や厳しい現実を伝える報道も行われましたが、同時に現在のハワイ州知事が日系人であることなど、日系人の活躍が紹介されたのは良い相乗効果と言えましょう

Abe-Obama.jpgただ、既に両国首脳の真珠湾訪問への思いは大きく報じられていますが、オバマ大統領が政治の道を志すに至った過程で、少なからぬ影響を与えたのが日系人であったことはほとんど知られていないと思います

本日は、真珠湾攻撃や太平洋戦争が生んだ米国内「日系人」社会の現実と日系人だけで編制された伝説の442連隊、そして同連隊に所属して片腕を失いながらも日系人の上院議員を50年以上務め、多くの米国人から尊敬を集め、オバマ大統領に多大な影響を与えた「ダニエル・イノウエ氏」を振り返りつつ、「伝説の日系人部隊」第442連隊を再び学びます
////////////////////////////////////////////////////////

過去記事
故イノウエ上院議員を偲び、442連隊を学ぶ
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-19

442Inoue2.jpg2012年12月17日、ハワイ選出の上院議員、ダニエル・イノウエ氏が88歳で亡くなりました
第2次世界大戦時には、日系人のみで編成された「伝説」の第442連隊員で欧州を転戦し、片腕を失った人物でもあります。

その後今日まで50年間上院議員を務め、日米関係の発展に尽力し、米国防省の退役軍人施策にも心血を注いだ、日米双方の安全保障関係者に取って忘れ難い存在でした。

訃報が伝えられて以来、各方面からその死を悼むメッセージが出されていますが本日はオバマ大統領(涙ぐみながら)、パネッタ国防長官とデンプシー参謀総長の追悼の言葉を紹介したいと思います。
そしてまた、442連隊について語らせて下さい・・

パネッタ国防長官は・・
Panettatexas.jpgアメリカンドリームと偉大なる時代のヒーローの姿を体現した人である。
伝説の第442連隊員として壮絶な打ち合いの中で彼が見せたリーダーシップと熱情は、彼の片腕を奪い、名誉勲章を与えた。しかしその後の彼のリハビリへの取り組みと彼の職歴は、現在の負傷兵をも勇気づけている

●上院議員として、彼は最も頼りになる国防省の応援者のひとりであり、いつの時代にも前線兵士を勇気づけてきた。私はクリントン及びオバマ政権下で彼と緊密に連携を取りながら仕事ができたことを誇りに感じている
●彼のお陰で成し得た米軍兵士やその家族、更にハワイの人々の生活の向上は永遠に語り継がれるだろう

デンプシー統合参謀本部議長は・・
DempseyCapstone.jpg●偉大なる世代の一員として、彼は人生で最も良い時期を欧州の専制政治に立ち向かうため捧げた名声轟く第442連隊の一員として。
●彼は戦いで片腕を失い、国家への奉仕を十分に努めたが、国家への貢献はそれだけに止まらなかった
●(上院議員として)彼が行ってきた退役軍人への絶え間ない支援、特に教育や医療分野への努力は、無数の兵士やその家族に今後も多大なる貢献をするだろう

23日、ハワイでの葬儀にオバマ大統領も F-22初の追悼飛行も
Obama Inoue2.jpgF-22 Missing Formation2.jpg








21日、ワシントンDCの教会でオバマ大統領は・・
●私が初めてイノウエ上院議員を見たのは11歳の時、ウォーターゲート事件の審議をテレビで見ていた時です。
●白人の母と黒人の父の間に生まれた私は、インドネシアとハワイで育ち、この世で生きていくことがそう単純でないことに気づき始めていました

obama-inoue.jpgそんな時です、彼を見たのは。この上院議員は力強く、業績を積んだ人物でしたが、当時一般的に考えられていた上院議員像とは異なりました
●そして彼が全米から尊敬を集める様子から、私は私の人生で何が成し得るかのヒントを与えてくれました

●この人物は10代で自ら志願して国に命を捧げる覚悟をしました。それも仲間である日系米国人が敵性外国人扱いされる中で・・・。この人物は米国を信じました。米国政府が必ずしも彼を信頼していない時にさえ・・。
●このことは私に何かを伝えてくれました。力強い何か・・当時は言葉に出来なかった・・強い希望の感覚です。イノウエ氏こそが、私に初めて政治的なインスピレーションを与えた人物と言って間違いありません。
//////////////////////////////////////////////////

イノウエ議員を語るに欠くことができない史実・
「第442連隊」について語らせて下さい

442Battle.jpg第442連隊は「Nisei(二世)」と呼ばれる日系人で構成されていた部隊です。第2次対大戦中、米本土内では差別的な扱いを受け強制収容所に送られていた日系人ですが、彼らは「米国人たる日本人」の存在を示すため志願して戦時下の米軍に入隊しました。

当初は米軍幹部も扱いに迷ったようですが、その優秀さから欧州戦線で大活躍し、トルーマン大統領自らが7枚目となる「大統領感状」を授与に赴くまでに至った伝説の部隊です。
その戦いの激しさは死傷率314%、つまり定員約3千人の部隊で述べ9500人の死傷者を記録したほどで、米軍内では抜き出た部隊でした。

442連隊の奮闘が米国中に知られ、同時に米国内での日系人に対する差別的処遇が明らかになり、ルーズベルト大統領が過ちを公式スピーチで謝罪して442連隊の奮闘を讃えました。442連隊は、まさに「体を張って」日系人の名誉回復に大いに寄与しました。
しつこいですが・・・死傷率312%・・米国陸軍史上最大の勲章数を誇る部隊です。
///////////////////////////////////////////////////////////////////////

映画「442 日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍」紹介文より
2010年11月に日本公開の映画)
442F.jpg第2次世界大戦時に日系人で編成された部隊・アメリカ陸軍442連隊に迫るドキュメンタリー。人種差別と戦いながら、父母の祖国・日本と戦う苦悩と葛藤(かっとう)を抱えた兵士たちの揺れる心を、当事者たちの証言でつづっていく。名誉のために命を懸け、偏見と戦った兵士たちの真実に注目だ。

本作は、2010年マウイ・フィルム・フェスティバル<観客特別賞>を受賞した。7月末ロサンゼルスでの公開以来驚異的な動員数を記録し、現在も全米各地で上映が続いている。

YouTube予告編http://www.youtube.com/watch?v=tbO6K_Ig7Y4
Yahooコメント欄http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id337918/
紹介サイトhttp://navicon.jp/news/9842/
//////////////////////////////////////////////////

第2次大戦後、60年以上が経過したある日・
2011年11月2日、442連隊へ米国民最高の「議会勲章」授与

442Mullen.jpg2011年11月2日、第2次大戦中の10大戦闘に数えられる「失われた大隊(Lost Battalion)救出作戦」の65周年記念行事がヒューストンで行われ、救出された141連隊の兵士と救出した「米国陸軍史上最大の勲章数」を誇る442連隊戦闘団の面々が集いました。
写真のようにマレン統合参謀本部長議長(当時)も参加し、その栄誉をたたえました。

「失われた大隊救出作戦」とは・・
1944年10月25日、ドイツ軍に包囲されて孤立した約230名の141連隊を救出せよとの命令が時のルーズベルト大統領から出され、これに応じた442連隊戦闘団がフランス東部ボージュの森で800名余りの犠牲者を出しながらも、同30日に任務を達成したとの話です。

442smile.jpg救出後の歓喜の中で、救出された側の少佐が軽い気持ちで「ジャップ部隊なのか」と言ったため、442部隊の少尉が「俺たちはアメリカ陸軍442部隊だ。言い直せ」と掴みかかり、少佐は謝罪して敬礼したという逸話が残されています。
なおこの作戦は、第2次大戦の10大戦闘として米陸軍で今も教育されています。

他にも、イタリア戦線で数カ月かかっても他部隊が攻略できなかった山岳要塞を僅か20時間余りで攻略した逸話、激闘と活躍を聞いた将軍が442連隊を訪問して激励の言葉を述べようとしたが、負傷者が多くて中隊規模の兵士しか整列できず将軍が絶句した話、60年以上が経過して今もなお、解放してもらったフランスの町が毎年兵士を読んで記念行事を行っていること等々・・・話は尽きません

442GoForB.jpg戦争中に442連隊は18000個もの勲章を授与されており、その数自体が他を圧倒しているのですが、戦後日本への感情を廃して見直しがなされ、多くの勲章格上げがなされたとのことです。
連隊ワッペンに記されたGo for brokeは「当たって砕けろ」の意味だそうです。まさにそのとおりの働きでした。
///////////////////////////////////////////////

マレン統参議長は授与式スピーチで・・
442MullenSp.jpg●442連隊の逸話は、聞く人全てを奮い立たせ、私に多くのことを教えてくれる。
●彼ら日系米国人兵士は、その家族を米国により収容所送りにされながら、愛国心を示し、証明しようとしたのである。
激烈な肉弾戦は塹壕一つ一つを奪いあう熾烈なもので、それが最終的な敵の混乱散乱に繋がっている。

●私は、これらを可能にした442連隊兵士の心中を察するとき、真に謙虚になって皆さんとこの教訓を学び、共にしたいと思う。
●あらゆる側面に置いて、我々は米国建国の理念である、豊かで多様性に溢れた国作りを追求していかなければならない。
////////////////////////////////////////////

442Inoue.jpgイノウエ議員は上で紹介した映画に、主要な語り部として登場しています
淡々と当時を振り返りつつ、聞き手の質問に丁寧に答えるのですが、インタビューの最後にスタッフを見送る際、イノウエ議員をよく知らない観客は「片腕がない」ことにはじめて気づきます

劇場内に「あっ・・」と言う悲鳴にならない声が上がったことを覚えています。合掌

第442歩兵連隊を描いた70分のドキュメンタリー映像
https://www.youtube.com/watch?v=IpjaQ8lJqmY

日系人と442連隊
「イノウエ議員と442連隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-19
「映画公開と442部隊の魂」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-03
「米軍トップが最敬礼」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-04
「空軍輸送機にイノウエ議員の名を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-2

米国防省で日系人が活躍
「女性カトウ大佐が核戦争下の通信装置を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-29
「日系女性が国防省ITを統括」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-30
「普天間担当:日系ナツハラ氏」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-13-1

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

「あの戦争」をなんと呼ぶべき・・・ [ふと考えること]

8年前の記事ですが、状況に変化なし・・・
///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

「開戦から70 年、真珠湾攻撃以降の戦争呼称は分裂のまま」

syouji.jpg呼称に関する現在の政府の見解は、質問主意書に対する答弁書で明らかにされており、「大東亜戦争」、「太平洋戦争」共に戦後法令上の定義・根拠はないとされている
●その結果、天皇陛下の「お言葉」、総理大臣の演説・談話など公的な場では、「先の大戦」、「過去の戦争」、「あの戦争」など曖昧な表現が使われている

防衛省防衛研究所、定期的にwebサイトに掲載する「ブリーフィング・メモ」に、同研究所で戦史部門のトップを務める庄司潤一郞氏(2011年当時)が「表題」の一考察を寄稿されています。
A4に4ページ余りの内容ですが、如何にも歴史に積み残された課題のような気がしますので、年末にじっくり考えてみたいテーマとして取り上げました。

はじめに前振り
●開戦時の戦争目的の不統一、戦後の米国による占領政策、そしてその後の日本国内における戦争を中心とする近現代史に関する歴史認識の「政治化」の影響を受け、呼称が統一されていない。
PacificWar.jpg●「太平洋戦争」、「大東亜戦争」、「15 年戦争」、「アジア・太平洋戦争」など様々な呼称が使用され、いまだ決着がついていないのが現状である
●現在、一般には「太平洋戦争」が新聞・雑誌、教科書など広く普及しているものの、近年、学界や識者の間においては、呼称の使用に関して注目すべき変化が見られる。それは、「アジア・太平洋戦争」の台頭、「大東亜戦争」の「復活」と、それにともなう、「太平洋戦争」の衰退である。
●それは、「太平洋戦争」が、戦争の実体を、特に地域面から考慮した場合、やはり致命的な問題を抱えているからであろう

「アジア・太平洋戦争」
pacificwar3.jpg●昭和60 年、木坂順一郎が正式に提唱したことにより、広まっていった。木坂は、「太平洋戦争」は米国が命名したもので中国戦線の比重を過小評価する恐れがあり、「大東亜戦争」は日本の侵略を正当化するため、二つの呼称を回避した。
●「東アジアと東南アジアおよび太平洋を戦場とし、第二次世界大戦の一環としてたたかわれた戦争という意味と、日本が引き起こした無謀な侵略戦争への反省をこめた
●近年では、特に「進歩派」を中心として、「太平洋戦争」や「15 年戦争」から「アジア・太平洋戦争」に変更する例が見られる。

この呼称についての議論は、
まず、アジアでの戦いと米国との太平洋の戦いは一体・密接不可分な関係にあったとの「連続性」を強調する呼称である、
第2に、アジア及び太平洋における日本の政策の「連続性(一貫性)」と「侵略」を強調する歴史観が含蓄されている点への違和感、
第3に、しかしアジアはちょっと広すぎないか?アフガニスタンやトルコまで戦域だったわけではない、との意見があるため、浸透していない面がある

「大東亞戦争」
PacificWar2.jpg●「大東亜戦争」使用の根拠は多岐にわたるが、主なものは第一に、「大東亜戦争」が、閣議(大本営政府連絡会議)決定という「合法性」を有している日本の正式な呼称であるという点である。さらに、GHQ の「神道指令」による「大東亜戦争」の禁止もポツダム宣言受諾で無効になったとの解釈もある。
第2に、第二に、「大東亜戦争」には、大東亜新秩序の建設といったイデオロギー的含蓄はなく、単なる地理的呼称で、地域的に戦争の実態によく適合しているとの主張である

この呼称への感情の背景には、戦争目的をめぐる混迷も存在していた。すなわち、戦争目的は自存自衛で、「大東亜戦争」は当時海軍が提案した「太平洋戦争」と同様に地域的呼称なのか、はたまた大東亜新秩序建設こそが戦争目的なのかといった議論である。

興味深いことに、欧米の研究者の間では、「大東亜戦争」に対する抵抗感は少ない。米の歴史家は、「地域的観点から、「第二次世界大戦」はあまりに広く、「太平洋戦争」は狭いため、「いささかきまり悪いものの、『大東亜戦争』という用語がやはり、日本がインド洋や太平洋、東アジアおよび東南アジアで繰り広げようとした戦争を最も正確に表現している」と指摘している。

おわりに
Bouken.JPG●「大東亜戦争」の由来が、「大東亜新秩序の建設」という政治目的ではなく、単なる地理的呼称であるとするならば、批判と対立の根拠であったイデオロギー色のない呼称ということになる
●『大東亜』をたんなる戦域と読みかえ、例えば東南アジア研究者の倉沢愛子、田原総一朗、長谷川煕、日本外交史研究者の松浦正孝など、肯定論とは異なる立場から「大東亜戦争」を使用する識者が目立っている
●肯定論という戦争観ではなく、歴史的用語として「大東亜戦争」は復権しているのであろうか
//////////////////////////////////////////

最近余り考えなかった話題ですが、忘れてはいけない課題です。

軍事力のあり方・適用法
「不同意の共有が第一歩」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-22
「軍事力使用の3原則」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-07
「米外交の軍事化を警告」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-15-1
「軍事と外交が一丸となって」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-03
「禅の思想で対テロやCOINを」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-31

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

次の米海軍トップ確定者が急きょ辞退退役へ [ふと考えること]

5月に議会承認もクリアしていたのに・・・
8月1日に就任する予定だったのに・・・
現職が任期を延長して次の後任探しへ

Moran3.jpg7日、次の米海軍人トップの海軍作戦部長(CNO:chief of naval operations)へ8月1日に就任する予定だったWilliam Moran海軍大将(現在はNo2の副作戦部長)が5月に上院の承認を得ていたにもかかわらず、米海軍トップ就任を辞退し、海軍も退役すると明らかにし、米海軍長官もこの判断を尊重すると述べました

Moran海軍大将は対潜哨戒機P-3のパイロットで、過去31名の海軍作戦部長の中にパイロットは9名いますが、いずれも空母艦載戦闘機のパイロットでしたから、過去に例を見ない異例な職種からの作戦部長選出として大きな話題となり、マイナー職域出身でありながら米海軍トップに推挙されたMoran大将の業績や人柄が、あらためて高く評価され、まんぐーすも4月に取り上げたところでした

「P-3パイロットが初の米海軍トップに」
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-12

Bill Moran.jpgそんな期待の新星だったのに、なぜ突然の辞退に退役なんでしょうか? どうやら・・・よろしくない勤務態度(セクハラ)で米海軍司令部勤務から外された中佐から、引き続き仕事上のアドバイスを受けていたことがメール調査で発覚した模様です。その中佐は「public affairs」担当で、仕事面では有能だったようです

非常に残念ですが、議会承認手続き途中で辞任したShanahan臨時国防長官の記憶が生々しい中またもやトランプ大統領ご推薦の人事がとん挫した形となり、独立記念日のイベント関連で批判を受けている政権に、新たな負の話題を提供した形となりました

米海軍は、7月末で退役予定だった現在のRichardson作戦部長を引き続き勤務させ、9月の同作戦部長退役までに別の後任者を推薦し議会承認を得るよう頑張るようです

8日付Military.com記事によれば
Spencer海軍長官は声明で、「Moran大将は、過去2年間に渡り、海軍人としての基準も満たさなかった人物と仕事上の関係を続けていたと申し出た」、「Moran大将の米海軍への真摯な姿勢を称賛する一方で、彼の当該人物との関係には疑問を持たざるを得ず、同大将からの退役の申し出を受理することにした」と説明した
Moran2.jpg●海軍長官は細部に触れなかったが、匿名の関係筋は本件に関し、2017年に現作戦部長らの Public affairs担当だったChris Servello中佐はセクハラで職を解かれ、2018年5月に退役していたが、そのServello氏から職務上のアドバイスを引き続き受けていたことが明らかになったためだと説明した

●Servello中佐(当時)は、2016年の米海軍クリスマスパーティーでサンタ役を務めていたが、酒に酔って若手(女性)士官に「unwanted sexual passes:体を触った」ことでけん責処分を受けていた。
●このセクハラで海軍司令部のPublic affairs担当職をServello中佐は追われたが、その後も、2018年5月に同中佐が退役したのちも引き続き、Moran大将は同元中佐からPublic affairs上のアドバイスをメールでのやり取りで受けていた模様である。

●なおメール上では、Chris Servelloとの名前に言及せずやり取りが行われており、意図的にChris Servello氏との関係を隠そうとしたようにも解釈できる状態だったようである
●匿名の関係者によれば、Spencer海軍長官がこの関係の存在を知ったのは、5月の上院での承認手続きが終了した後であったようだ

Moran4.jpgMoran大将は声明で、「退役願を提出することは痛恨の極みであるが、米海軍人とそのご家族が国家に忠誠を尽くすべく日々を過ごされるに際し、私の進退が何ら障害となることはない」、「私が不適切な人物との関係を維持していたことが、ハラスメントや脅迫のような行為がない職場を醸成すべきとの米海軍の姿勢を否定することでは全くない」と述べている

●Chris Servello氏はMoran大将退役の方を受けメディアに対し、「信じられないし、残念でならない。米海軍にとってteriribleなニュースであり、それ以上申し上げることはない」とコメントした
////////////////////////////////////////////////////

厳しいと言えば厳しい判断です。「Public affairs」関連は、細部の事情や経緯を知る専門スタッフの助言が無ければ、将軍や提督レベルが自身の経験だけでは対応できない分野で、米軍外の関係団体やメディアとの関係など、陰で支えるスタッフが極めて重要な役割を担います

セクハラ野郎のChris Servello元中佐ですが、恐らく社交的で、米海軍外の様々な人種の人たちと巧みに関係を気づくのが得意だったのでしょう。皆さんの周りにもそんな人いますよねぇ・・・。人間は紙一重ですから・・・

それにしても・・・トランプ政権では有能な人が次々と・・・

Moran大将の次期海軍トップ推薦を強く支持する報道
「P-3パイロットが初の米海軍トップに」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-12

惜しまれつつ去った有能な武人たち
「マティス国防長官:最後の言葉」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-01
「男の辞表:マティス長官に学ぶ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-22
「Willson空軍長官が最後に語る」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-18
「マクマスター大統領補佐官が露を語る」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-18

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

参院選と終戦の日を前に「戦争と平和」を考える [ふと考えること]

昨年8月の記事の再掲載です

オバマ大統領(当時)は「核なき世界」ビジョンでノーベル平和賞を受賞した際、2009年12月の受賞スピーチで「核なき世界」には一切触れず、冷徹な国際社会の現実を語り、そして地道な努力の重要性を訴えた・・・

Peace2.jpg最近、国政選挙の時期なると、ニュース番組を消したくなります。また毎年、広島や長崎に原爆が投下された日、そして終戦の日が近づくと日本のメディアから目をそむけたくなります

垂れ流される浅薄な平和一番メッセージや薄っぺらな戦争や軍事力批判、「平和」と叫べば平和になると言わんばかりの平和教信仰、そんな大人の作った作文を読まされる子供達・・・そんな洪水のような情報にさらされたくない思いでいっぱいになります

今日の日本の礎を築くため、尊い犠牲をはらわれた方々を思い、英霊に祈りを捧げるなら、冷徹な世界の情勢に目を向けつつ、以下でご紹介するスピーチが言う「人間の制度の漸進的な進化」への取り組みを誓うしかないでしょう
そんな思いで2010年正月の記事から取り上げます

以下は、2009年12月10日、オバマ大統領がノーベル平和賞の授与式で行ったスピーチの、まんぐーすの勝手なつまみ食いアウトラインです

より詳しくはこちらを(これも全文ではありません)
その1→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-31 
その2→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-01
その3→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-02

あくまでも個人的解釈の概要です。上記の詳しいバージョンを是非ご確認ください

obama nobel2.jpg●我々は厄介な真実を認めることから始めなければならない。我々は我々の生きている間に暴力的な紛争を根絶することはできないだろう
●わが国家を保護し、守ると誓った国家の元首として、私はガンジーやキングを模範としただけで、国家を導くことはできない。私はあるがままの世界に向き合っており、米国民に対する脅威を前に何もしないでいるわけにはいかない

●世界には悪が存在する。非暴力の運動はヒトラーの軍を止めることはできなかった。交渉はアルカイダの指導者にその武器を置くように説得できない。力が時には必要であるということはシニシズムへの呼びかけではない。それは歴史、人間の不完全さ、理性の限界の承認である
●戦争は平和の維持において果たす役割を持っているしかし今ひとつの真実、すなわち戦争はいかに正当であろうと、人間の悲劇を約束するものだということと共に理解しなければならない。だから我々の挑戦の一部は、すなわち戦争が時には必要であるが、戦争はあるレベルでは人間の愚かさの表現である、を両立させることにある

obama nobel3.jpg●ケネディー大統領が呼びかけた努力が必要なのだ。つまり「人間の本性における突然の革命にではなく、人間の制度の漸進的な進化に基礎を置くもっと実際的でもっと達成可能な平和に我々の焦点を合わせよう」。人間の制度の漸進的な進化がそれである。

●実際的な取り組み(3つの視点)
●公正で永続する平和を作る方法3つ
●今そこにある現代の紛争

●わたしはあきらめない
ガンディやキングが実践した非暴力はすべての状況において実際的あるいは可能でなかったかもしれない。しかし彼らが説示した愛、人間の進歩への基本的な信仰、それは常に我々の旅路で我々を導く北極星でなければならない
何故ならば、もし我々がそれを馬鹿げたこと、あるいはナイーブなことと捨てるならば、その時には我々は人間にとり何が最善なのかを見失う。我々は我々の可能性の感覚を失う。我々は我々の道徳的コンパスを失う

obama nobel4.jpg●彼らを模範に生きよう
今日、今どこかで、あるがままの世界で、兵士は自分が武力で圧倒されていることを知るが、それでも平和を保つためにしっかりと立っている
今日どこかで罰するかのような貧困に直面しつつも、母親はその子供に教える時間をとり、彼女の持つ数少ない貨幣をかき集め、その子を学校にやろうとしている。何故ならば彼女はこの残酷な世界にその子供の夢のための場所がまだあると信じているから

彼らの模範によって生きよう。明確な目で戦争があることを理解しつつ、まだ平和のために努力し得る。我々はそれをすることが出来る何故ならばそれが人間の進歩の物語であり、すべての世界の希望であり、この挑戦の時期において地上における我々の仕事でなければならないからである
///////////////////////////////////////////////////

Peace.jpgオバマ大統領は、2009年4月にプラハで行った「核なき世界」演説でノーベル平和賞を授与されることになったのですが、受賞決定後に各方面から様々な意見が寄せられ、「核なき世界」論を夢物語として批判する声も多くありました

そんな中での授賞式スピーチは、冷徹に現実を見つめつつ、なお遠き道のりを目指す決意を格調高く訴え、受賞を巡る様々な声に思いを語るものとなっています。オバマ大統領の評価とは別に、素晴らしいスピーチだと思います

より詳しくはこちらを(これも全文ではありません)
その1→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-31 
その2→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-01
その3→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-02

受賞を謙遜する冒頭の言葉も好みです・・・
「世界には、正義を求めたために牢屋で殴打された人々、苦悩を和らげるために人道的組織で働く人々、その静かな勇気と共感の行為でシニカルな人をも動かす数多くの無名の人々がいる。これらの人々、一部の人と彼らが助けている人以外には知られていない人々、が私よりもずっとこの賞にふさわしいと考える人々に、私は異議を唱えることはできない。」

終戦の日に考える記事
「玉音放送を読む」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-16-1
「未だ公式名称無き『先の大戦』」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-26
「歴史認識3つの首相談話」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-20
「靖国首相参拝3名の視点」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-07

上記3本のまとめ記事
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

再びトランプ大統領がパレードもどきを発案 [ふと考えること]

独立記念日にリンカーンメモリアルを中心に
「Salute to America' parade」と呼ぶらしい
トランプ創設のイベントとして恒例化を目指すとか

Salute to America.jpg12日トランプ大統領は、7月4日の独立記念日に「アメリカに敬意を:Salute to America'」パレードを計画すると明らかにし昨年100億円規模の予算が必要との試算が出てとん挫した軍事パレードの代わりに、「大集会」のイメージに近いイベント構想を語りました

そもそもトランプ大統領は、シャンゼリゼ通りで毎年行われるフランス独立記念軍事パレードに2017年7月来賓として参加してその様子が気に入り帰国後ワシントンDCの目抜き通りであるPennsylvaniaアベニューでの軍事パレード検討(11月の退役軍人記念日に)を命じましたが、他の外交日程や経費問題で実現できず、別のチャンスを伺っていた模様です

昨年の軍事パレードは、「米軍に感謝の意を示したい」との大統領の趣旨説明を受け、国防省に検討が命じられましたが、今回は「アメリカに敬意を:Salute to America」とのテーマであり、担当は内務省(ここも長官不在で臨時長官が勤務中)になるようです

軍事パレードでも、「アメリカに敬意を大集会」でもそうですが、なんとなく自分を中心に「偉大なアメリカ」をお祝いしたい狙いが見え見えで、あんぐり口が開いてしまいそうなイベントですが、関連報道をご紹介いたします

13日付Military.com記事によれば
Salute to America3.jpg●12日、トランプ大統領はホワイトハウスで、7月4日かその当たりで、Salute to America' paradeといった名称の大きな集会実施を考えており、リンカーン記念堂を中心に行うことを一案に検討させていると明らかにした
●同大統領は、パレードとの言葉を使ったが「大きな集会のような感じだ」と表現し、「今後、伝統的に行われるイベントになる event to become a tradition」とも語った

●このイベントの担当はDavid Bernhardt臨時内務省長官で、「とてもわくわくした日になる could be a very exciting day」とも大統領は語った
●毎年、独立記念日には国立公園協会がワシントンモニュメント周辺で花火を行うことになっているが、この恒例イベントを無料で、「Salute to America」のボーナスイベントとして活用できるとも大統領は述べた

Salute to America2.jpg●しかし7月4日の独立記念日当日には、既に複数のイベントがワシントンDCで計画されており、これとの兼ね合いが悩ましいくなるだろう
Constitutionアベニューでのパレードなど多数のパレードイベント、例の花火の直前まで議会議事堂の庭で開催されTV中継されるコンサートなど、多くの人々が毎年この日にはDCを訪れる

●なおホワイトハウスは、このイベントの予算見積もりについては言及していない
///////////////////////////////////////////////////

「Salute to America」とのイベント自体は、米国建国の精神を振り返りつつ、独立記念日を祝おうとの行事で、アメリカらしいパレードやコンサートが、星条旗が打ち振られる中で開催されるイメージの祝賀行事で、独立国として自然な行事です

Salute to America4.jpgでも、昨年11月に目論んだ軍事パレードが経費面で不評を買ったからか、花火については「a bonus will be fireworks at no extra charge」と言及する品の無さで、イベントの品を落としているような気がしてなりません。もし休日である独立記念日に動員される米軍兵士がいたら、白けた気分になるかもしれません・・・

いろんなタレントや歌手にも声がかかるのでしょうが、先日のスーパーボールのハーフタイムショー出演歌手を巡る騒ぎように、トランプ支持かどうかの「踏み絵」を踏まされ、周辺で反対集会が開催されるような米国分断を象徴するイベントにならないことを祈ります

少しは関連のある記事
「DCで軍事パレードをご希望」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-10-1
「宇宙軍創設を訴え」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-21
「戦地激励を避けるトランプ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-11-23

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

マケイン議員の議席に元A-10女性飛行隊長が [ふと考えること]

暫定で2020年の選挙までだそうですが
これでA-10延命の声がますます大きくなるのか?

McSally2.jpg18日アリゾナ州知事が、8月に脳腫瘍でなくなったマケイン上院議員の議席に、米空軍で最初の女性戦闘タイプ航空機操縦者(A-10)で、大佐で退役して政界に転身したMartha McSally下院議員を指名すると発表しました。

米国の選挙区議員選出制度が日本と異なるので混乱しますが、マケイン議員死亡後の「マケイン議席」には、同じく知事の指名を受けたJon Kyl議員がついていましたが、 Kyl議員が2018年末で引退を申し出たため、後任者を再びアリゾナ州知事が指名したということです

ただ指名されたMartha McSally下院議員の任期は、マケイン議員の任期後半を努める議員の選挙が行われる2020年までで、2年間の暫定登板です

McSally2.jpgなおMcSally下院議員は、先の中間選挙で同州の別の上院議員枠を狙って出馬し、民主党議員に敗れており、本来ならば2015年1月から2期務めた下院議員職を失い、2019年1月から「ただの人」になる予定でした。

米空軍大佐であった42歳で早期退職し、シンクタンク勤務とKyl議員の安全保障補佐官を務めていた際に政治家を目指す決意を固め、2年後の2012年の下院議員選挙に出馬も僅差で敗れ、更に2年後の2014年10月の選挙で当選を果たした経緯があり、彼女を見込んだKyl議員が引いた道筋だったのかもしれません

女性初の戦闘飛行隊長でイラクやアフガンで活躍のMcSally議員
(各種報道からご紹介)
McSally.jpg米空軍士官学校卒でA-10操縦者として初の攻撃任務をイラクで遂行し、飛行隊長として率いた部隊がアフガン作戦で優秀部隊として空軍協会から表彰されたこともある。優秀な士官のみが入学を許されるAir War College卒でもある
●下院議員として下院軍事委員会に所属し、米空軍がF-35整備員確保等のためA-10の早期退役を持ち出した際には反対キャンペーンを打ち、早期退役案を取り上げさせた剛腕ぶりを発揮している

●また、McSally下院議員の選挙区は、2016年の大統領選挙でクリントン候補優位な結果が出た選挙区で、その中で共和党の議席を守った力や、今年の上院議員選挙で2%の僅差で敗れたものの、民主党に風が吹く中で検討したとの評価を陣営は出している
●一方、今年の上院議員選挙で民主党議員に敗れた戦いぶりや、故マケイン議員への言及表現がマケイン議員家族から非難を受ける事もあり、今回の上院議員指名には反対のアリゾナ州共和党員も少なくない
///////////////////////////////////////////////////

McSally.jpg政治家の皆さんには様々な話題が付きまとうもので、Martha McSally下院議員の人物についてあれこれ述べる知識もありませんが、A-10攻撃機という戦闘機とは異なる現場密着のリスクの高い作戦機を乗りこなし、気性の粗そうなパイロットを飛行隊長として束ねて優れた成果を上げた人物であることに間違いありません

おとなしいまんぐーすなど、腰が引けてご挨拶だけでも大緊張しそうな女傑ですが、実際お会いしてみるとそうでもないのかもしれませんね・・・

A-10全廃大反対の際は、夫が元A-10パイロットだというAyotte上院議員とともに、「露骨すぎるやろ!」を思ったものですが、今後のご活躍にとりあえず期待いたしましょう

米空軍のA-10全廃案関連
「2名の女性議員が大反対」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-22
「米陸軍は全廃容認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-29
「視界不良:A-10議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-07
「F-35整備員問題は何処へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-18
「米空軍:A-10はあくまで全廃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-15

関連の記事
「女性兵士の装具改善に時間必要」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-13
「今頃・・女性兵士にフィットした飛行服等に改良へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07
「女性初のF-35操縦者」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-08
「女性だけの編隊で攻撃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-04

軍での女性を考える記事
「自衛隊は女性登用に耐えられるか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-10
「女性特殊部隊兵士の重要性」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-28
「Red Flag演習に女性指揮官」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-19

「米国防省:全職種を女性に開放発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05
「ある女性特殊部隊員の死」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-27
「珍獣栗田2佐の思い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-17
「2012年の記事:栗田2佐」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-11

「性犯罪対処室が捜査対象」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04
「性犯罪は依然高水準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1

女性と徴兵制
「前線にも:イスラエル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-27
「究極の平等:ノルウェー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-16
「社会福祉選択肢もオーストリア」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-22
nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

フォークランド戦争で尖閣有事を考える!? [ふと考えること]

かなりまんぐーすの解釈が入っています

フォークランド諸島.jpg11月14日付で防衛研究所webサイトが、同研究所戦史研究センター国際紛争史研究室の柳澤潤氏のブリーフィングメモ「フォークランド戦争における航空優勢」(4ページ)を掲載し、島嶼防衛を考える機会を提供してくれました。

もちろん同メモは「筆者の個人的な見解であり」、また決して尖閣諸島をはじめとする南西諸島が中国に占拠された際の奪還作戦を考えるための研究などとは一言も述べていませんが1982年にアルゼンチン沖の大西洋で起こった英国とアルゼンチンの戦いを、今更防衛研究所が取り上げる理由は「南西諸島における島嶼防衛」を意識してのことと考えるのが自然です

地図が示すように、フォークランド諸島は英本土から13000㎞、アルゼンチン航空基地から700㎞も離れた場所にあり、イギリスに占拠されてから150年周年の1982年に、アルゼンチン軍事政権が奪還を試みた紛争で、4月2日にアルゼンチンが奪還占領しましたが、6月14日に降伏して再び英国支配が戻った戦いです

柳澤.jpg島を占領して攻勢的立場で主導権を握ったアルゼンチンを中国に見立て、島奪還を目指して上陸部隊を送り、同部隊を守る防空的作戦の英国を日本に見立ててみる視点が一般的でしょうが、単純に例えられない相違もあるので、ぼんやりとご覧ください

筆者の柳沢氏は元航空自衛官(防衛大学28期生:50代後半)ですが、尖閣とか南西諸島との言葉を一切使用しない中で、苦心して今の防衛省に考察の論点を提供しようと試みていますので(邪推です)、その辺りを勝手に汲んで、表現等は勝手に同メモからアレンジして、ご紹介します

同ブリーフィングメモからまんぐーすが考察すると
フォークランド諸島2.jpg●英軍の政治的制約
英軍は政府方針として、アルゼンチン本土は攻撃しないことを命じており、英軍はアルゼンチン軍機の発進拠点攻撃ができなかった。実施する能力があったかどうかは別として。
教訓→このような政治レベルからの軍事作戦制約は、先進国側にありがち

●空中戦闘
5月1日から始まった本格紛争の初日に、英軍艦載機シーハリアーとアルゼンチン軍ミラージュ等の空中戦があったが、兵器の差や操縦者技量から英側が4撃墜。それ以降はアルゼンチン側は空中戦等を避ける。紛争期間中のアルゼンチン機の被害率は151出撃で19機撃墜の13%と高い
教訓→最初が肝心、兵器の質や搭乗員の技量が重要

●英爆撃機の1発命中
エグゾセ.jpg英軍ニムロッド爆撃機が5月1日に、フォークランドのアルゼンチン軍飛行場滑走路に1発爆撃し、直接被害はなかったが、アルゼンチン軍機はフォークランドから撤退し、大陸から遠距離作戦を余儀なくされた
教訓→実際の効果より、爆撃機の存在の心理的効果

●エグゾセ対艦ミサイルで英艦艇撃沈
安価なエグゾセ対艦ミサイルで英海軍駆逐艦シェフィールドが撃沈され、英空母2隻はエグゾセ射程外の遠方から作戦せざるを得なくなり、航空優勢獲得が極めて綱渡りになった。
教訓→艦艇の脆弱性顕在化、空中給油機能の重要性再認識。当時アルゼンチンは限定的給油受給能力あり。一方の英軍は本紛争間に急きょC-130とニムロッド爆撃機に空中給油能力を付加)

●アルゼンチン機が低空侵入で英の探知回避
A-4.jpg英軍が早期警戒機等を保有しないことを知るアルゼンチン機は、低空で侵攻してフォークランド島の英軍上陸部隊を急襲。シンプルな侵攻法だが効果大で、アルゼンチン軍機で最も攻撃成果を上げたのは最も旧式のA-4攻撃機だった

アルゼンチン軍は対艦攻撃時の爆弾信管の設定に不慣れで、多くの不発弾を生む結果となった。この不発弾がなければ英軍は敗北していた可能性が高いとも言われる
教訓→島嶼作戦は遠方での作戦となるが、低高度を含む航空状況の把握は不可欠。現代では巡航ミサイル対処を考える必要も

●紛争期間中にも装備改良
英国は遠方での作戦を支えるため、前述の空中給油機能付与のほか、紛争終了には間に合わなかったものの、シーキングヘリに早期警戒能力を付与して翌年には投入、紛争後も緊張の続く周辺地域の警戒にあたらせた
教訓→両軍とも想定しなかった地域での戦いであったが、状況に柔軟に対応して措置する能力が勝敗に大きな影響を与える
//////////////////////////////////////////////////////////

シェフィールド2.jpg特に教訓部分は、同メモの内容からではなく、まんぐーすの勝手な解釈で書いていますので誤解なきようお願いいたします。

また紛争の流れ全体をご紹介するスペースがありませんので、ご興味のある方はブリーフィングメモを是非ご確認ください

このような戦史に関しては、ネット上でググると様々な情報を得られますが、軍事的な解釈については柳澤氏のような専門家の見方をきちんと確認したほうが良いと思います。

忘れてました! 時のサッチャー英国首相は、遥かかなたの島奪還作戦の戦費と犠牲を懸念して煮詰まらない議会に、「この場に男はいないのか!」と一喝し、13000㎞離れた島嶼奪還作戦を遂行したとの逸話が伝えられています

防衛研究所が平成22年~25年に実施の大規模研究プロジェクト
全12章の大作:「フォークランド戦争史」
http://www.nids.mod.go.jp/publication/falkland/index.html

防研のブリーフィングメモ
「トランプ政権の宇宙軍創設」→http://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/pdf/commentary087.pdf
「自衛艦旗を巡る一考察」→http://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/pdf/commentary089.pdf
「石津朋之氏の戦争の将来像」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-24-2
「米軍リバランス」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-17

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

大空に男性器:またやった今度は海兵隊 [ふと考えること]

昨年11月の米海軍EA-18Gに続き・・・
トップガン撮影のあの基地で
ネット情報で監視しているこのサイトはすごい!

T-6 marine.jpg10月23日、カリフォルニア州の米軍基地(Marine Corps Air Station Miramar)を飛び立った海兵隊のプロペラ初等練習機T-34Cが、「Salton Sea」という海面下にある湖の上を「男性器」を描くようなパターンで飛行したようだとツイッター上で拡散され、当該操縦者らが米海兵隊の調査を受けているようです

「東京の郊外より・・・」をご覧いただいている皆様の中には、ご記憶の方もいらっしゃるでしょう・・・。

昨年11月16日、米国北西部ワシントン州の青空に、近傍のWhidbey Island海軍航空基地を飛び立った空母艦載電子戦機EA-18Gが巨大な男性器を描いたところ、地元の多くの人が目撃し、スマホで撮影したと思われる写真や映像が拡散、地元テレビ局もすぐに取り上げ、あっという間に全米の話題になりました

数日後、米海軍が「無責任で未熟な行動」「全く受け入れられない海軍の中核となる価値観に反する行動」と海軍な操縦者の仕業であることを認め、不快な思いをした皆さんに謝罪すると公式に発表する事態になりました

まぁ・・・大半の人は面白がって、クリスマスシーズンだった当時、商魂たくましい地元企業が売り出した、その飛行パターンを形にしたクリスマスツリーの飾り(8ドル)を飾って「ネタ」にしていたようですから・・・

今回の事案を海兵隊第3航空団報道官は
T-34C.jpg●米海兵隊所属「Marine Fighter Attack Training Squadron 101」 所属のT-34Cが、ソルトン湖上空で、イレギュラーなパターンで男性器のような経路を飛行した
どのような背景で、何が行われたのかについて、事実を明らかにすべく調査が行われている
●海兵隊搭乗員は指揮系統の指示に従い、プロ意識と尊厳と威厳を保つ必要がある。海兵隊第3航空団の兵士は、高いレベルでプロの戦闘員として行動することを期待されている。名誉と勇気と任務遂行の意思を価値観の中核として

注目は指摘した「Aircraft Spots」
https://twitter.com/AircraftSpots 
T-34C pennis.jpg●軍用機の飛行情報を、ほぼリアルタイムでネット上で入手して(?)モニターしているらしく、その情報をツイッターで配信
●10月23日に、米空軍の次期空中給油機KC-46Aが、初めての海外派遣試験飛行で横田基地に飛行する位置情報を、地図上にプロットして発信するなどの活動
米軍のP-8、RC-135S Cobra Ball、MC-130、KC-135Rなどの特殊作戦機の動きをフォローして航跡図をアップ
日本付近の米軍機の活動情報アップが多い
/////////////////////////////////////////////////////

Aircraft Spots.jpg「Aircraft Spots」がどうやって飛行情報をフォローしているのかご説明できないのですが、世の中変化しています・・・

今回のT-34C初等練習機は、EA-18Gのように飛行機雲を引いていなかったはずですが、レーダー航跡をしつこくフォローしている人がいて発覚した事例です。世の中、悪いことできない監視社会になってきました

男性器を大空に描いた海軍操縦者が処分 https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-02-1

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

在日米軍が空自救難隊員にメダル授与 [ふと考えること]

皆でほめてあげようよ!!!

Naha Rescue.jpg15日、在日米軍司令官兼ねて第5空軍司令官であるJerry Martinez空軍中将は、勤務地である横田基地からはるばる沖縄の航空自衛隊那覇基地に赴き、米空軍F-15C戦闘機から海上に脱出した米空軍パイロットを救出した航空自衛隊那覇救難隊員の功績で讃え、メダルを授与しました

今年の6月11日早朝6時30分ごろに発生した本事故の原因や、パイロットの階級氏名は明らかにされていませんが、通常訓練の途中で沖縄南方の海上に何らかの原因で緊急脱出した1名のF-15Cパイロットは大けがを負っていた模様で、空自の救難ヘリ隊員が応急措置をしつつ沖縄の米海軍病院に緊急搬送した模様です

一連の救難任務には、空自那覇救難隊の9名の隊員が参加していていたようですが、メダル授与式には3名のみが出席し、後の6名は日本各地で連続発生した地震や台風被害の災害派遣や支援任務で不在なため、後日メダルが渡されるとのことです

米空軍協会webサイトが報じました!
メダル授与式でMartinez司令官は
naha rescue2.jpg●(早朝の緊急事態に迅速に対応して見事に任務を完遂した)航空自衛隊那覇救難隊は献身的な姿勢、プロフェッショナル性、そして固い団結に満ちた部隊である。
●そして何よりも重要なのは、任務にあたって自らの危険を顧みず任務にまい進する隊員たちによって那覇救難隊が構成されていることである

那覇救難隊の作戦能力は、真に驚くほど高いレベルにある。そして構成員である隊員たちは、リスクがあっても、他者の安全と健康に最大限の関心を払える兵士ばかりである
そしてこの救出活動は、日米同盟がこれまで同様強固であることを示すものである
/////////////////////////////////////////////////////

6月のこの時点で、このF-15の事故は米軍航空機12番目の墜落事故でした。昨年あたりから、米軍全体で航空機事故が猛烈なペースで発生しており、それはそれで大きな問題で、機体の老朽化やパイロットの疲弊、米軍全体の実戦疲れなどが原因と指摘する者もいます

沖縄県知事ならずとも、沖縄メディアに言われるまでもなく、事故の多発は大きな問題であり、事故原因の解明と再発防止に全力を挙げてもらいたいものです。

naha rescue3.jpgでも、那覇救難隊の献身的な姿勢にも、是非スポットを当ててもらいたいものです。
あわせて、沖縄の島々で救急患者が発生した際、患者輸送に陸上自衛隊のヘリが大活躍していることもお知らせしておきます。

沖縄メディアが決して報じない沖縄の自衛隊員の地道な活動を、是非これを機会に知っていただきたいと思います


航空救難団のwebサイト
http://www.mod.go.jp/asdf/arw/index.html

ここ数年の空自航空救難部隊の災害派遣活動記録
http://www.mod.go.jp/asdf/arw/katsudoujisseki/index.html

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

女性戦闘機パイロットに幸あれと願いつつ・・・ [ふと考えること]

「男女関係なく、後輩たちの手本となるパイロットになりたい」

松島美紗.jpg航空自衛隊は24日、松島美紗2等空尉(26)を女性で初めての戦闘機(F-15)パイロットに正式任命しました
松島2尉は横浜市の出身で、2014年に防衛大学校を卒業後、航空自衛隊の操縦者養成コースに進んでいました。2016年にパイロットのライセンスを取得するとF-15戦闘機操縦課程へ進み、同課程を修了したようです。

今後は宮崎県の新田原基地の第5航空団に配属され、より部隊作戦運用に直結する半年から1年間の実戦的訓練と資格審査を経て、中国機に対応するスクランブル発進なども行うF-15パイロットになるとのこと。活躍を大いに期待いたします

松島美紗2.jpg冒頭の言葉は、23日に 報道陣の取材に答えた松島2尉が、小学生のころに映画「トップガン」を見て以来、ずっと戦闘機のパイロットにあこがれていたと明かしつつ、将来の目標について聞かれた際に口にした言葉です。

初の女性の戦闘機パイロットとして、様々な形で注目され(既に恐らく空自内でも皆が大注目)、プレッシャーもある中で、人々の期待に応えられるよう努力し、自分を見てより多くの人がパイロットを目指すようになってほしいとの真摯なその思いに、大いに応援激励したいと素直に思います。

しかし併せて1990年代半ばから女性戦闘機パイロットを採用している米空軍の現実もこれを機に再確認し、本音と建前の乖離が著しい現代社会の実態を角度を変えて見る中で、松島美紗2等空尉の道のりが単純でないことにも思いをはせつつ彼女やその後に続く後輩の将来がより実り多いものになることを祈念したいと思います

2018年5月女性議員が米軍に訴えて
Murkowski2.jpg共和党のLisa Murkowski議員はマティス国防長官とダンフォード議長に対し、「女性兵士用の装具品提供が遅々として進んでいない」、「現時点では、米陸軍のみが女性兵士専用の大きさや形状の防弾チョキを導入しているが、それも前線派遣兵士にのみ提供され、陸軍入隊時の訓練や母基地での訓練時には使用できる数量が準備されていない」と現状を厳しく批判した

ダンフォード議長は質問に対し、「2016年に職種開放を開始した時点から、歴史的に女性を受け入れてこなかった職域での装具品が女性の体形等に適合していないことは問題として把握し、改善を図る必要性を感じていた」と答え、「全ての軍種で装具品の改善に着手しており、女性の様々な体型を考慮して取り組んでいるが、少し時間が必要だ。ただ全軍が本件に真摯に取り組んでいると申し上げる」と議会で述べた

●更に、米空軍でも女性パイロットの飛行服の改善に取り組んでいると付け加えたつつ、同時に「改善には時間が必要だとも把握している」と答えた

「今になって・・女性兵士にフィットした飛行服等に改良へ」
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07

日本の女性戦闘機パイロット導入について
米空軍女性パイロットの反応
F-15J.jpg●(航空自衛隊幹部が米空軍女性戦闘機操縦者に意見聴取した際の発言) 「日本まで人寄せパンダのように女性を戦闘機に乗せて話題集めに走るの・・。馬鹿じゃないの? 女性に男性用のヘルメットやジャケットを無理やり着せ、フィットしないから女性用を作ってくれといっても、私の時代は実現しなかった。所詮広告塔だった」と激怒しながらまくしたてた・・・とか。

関連の記事
「女性兵士の装具改善に時間必要」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-13
「今頃・・女性兵士にフィットした飛行服等に改良へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07
「女性初のF-35操縦者」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-08
「女性だけの編隊で攻撃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-04

軍での女性を考える記事
「自衛隊は女性登用に耐えられるか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-10
「女性特殊部隊兵士の重要性」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-28
「Red Flag演習に女性指揮官」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-19

「米国防省:全職種を女性に開放発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05
「ある女性特殊部隊員の死」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-27
「珍獣栗田2佐の思い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-17
「2012年の記事:栗田2佐」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-11

「性犯罪対処室が捜査対象」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04
「性犯罪は依然高水準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1

女性と徴兵制
「前線にも:イスラエル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-27
「究極の平等:ノルウェー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-06-16
「社会福祉選択肢もオーストリア」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-22

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

平和教信仰から距離を置きたいあなたに [ふと考えること]

オバマ大統領(当時)は「核なき世界」ビジョンでノーベル平和賞を受賞した際、2009年12月の受賞スピーチで「核なき世界」には一切触れず、冷徹な国際社会の現実を語り、そして地道な努力の重要性を訴えた・・・

Peace2.jpg毎年、広島や長崎に原爆が投下された日、そして終戦の日が近づくと日本のメディアから目をそむけたくなります

垂れ流される浅薄な平和一番メッセージや薄っぺらな戦争や軍事力批判、「平和」と叫べば平和になると言わんばかりの平和教信仰、そんな大人の作った作文を読まされる子供達・・・そんな洪水のような情報にさらされたくない思いでいっぱいになります

今日の日本の礎を築くため、尊い犠牲をはらわれた方々を思い、英霊に祈りを捧げるなら、冷徹な世界の情勢に目を向けつつ、以下でご紹介するスピーチが言う「人間の制度の漸進的な進化」への取り組みを誓うしかないでしょう
そんな思いで2010年正月の記事から取り上げます

以下は、2009年12月10日、オバマ大統領がノーベル平和賞の授与式で行ったスピーチの、まんぐーすの勝手なつまみ食いアウトラインです

より詳しくはこちらを(これも全文ではありません)
その1→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-31 
その2→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-01
その3→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-02

あくまでも個人的解釈の概要です。上記の詳しいバージョンを是非ご確認ください

obama nobel2.jpg●我々は厄介な真実を認めることから始めなければならない。我々は我々の生きている間に暴力的な紛争を根絶することはできないだろう
●わが国家を保護し、守ると誓った国家の元首として、私はガンジーやキングを模範としただけで、国家を導くことはできない。私はあるがままの世界に向き合っており、米国民に対する脅威を前に何もしないでいるわけにはいかない

●世界には悪が存在する。非暴力の運動はヒトラーの軍を止めることはできなかった。交渉はアルカイダの指導者にその武器を置くように説得できない。力が時には必要であるということはシニシズムへの呼びかけではない。それは歴史、人間の不完全さ、理性の限界の承認である
●戦争は平和の維持において果たす役割を持っているしかし今ひとつの真実、すなわち戦争はいかに正当であろうと、人間の悲劇を約束するものだということと共に理解しなければならない。だから我々の挑戦の一部は、すなわち戦争が時には必要であるが、戦争はあるレベルでは人間の愚かさの表現である、を両立させることにある

obama nobel3.jpg●ケネディー大統領が呼びかけた努力が必要なのだ。つまり「人間の本性における突然の革命にではなく、人間の制度の漸進的な進化に基礎を置くもっと実際的でもっと達成可能な平和に我々の焦点を合わせよう」。人間の制度の漸進的な進化がそれである。

●実際的な取り組み(3つの視点)
●公正で永続する平和を作る方法3つ
●今そこにある現代の紛争

●わたしはあきらめない
ガンディやキングが実践した非暴力はすべての状況において実際的あるいは可能でなかったかもしれない。しかし彼らが説示した愛、人間の進歩への基本的な信仰、それは常に我々の旅路で我々を導く北極星でなければならない
何故ならば、もし我々がそれを馬鹿げたこと、あるいはナイーブなことと捨てるならば、その時には我々は人間にとり何が最善なのかを見失う。我々は我々の可能性の感覚を失う。我々は我々の道徳的コンパスを失う

obama nobel4.jpg●彼らを模範に生きよう
今日、今どこかで、あるがままの世界で、兵士は自分が武力で圧倒されていることを知るが、それでも平和を保つためにしっかりと立っている
今日どこかで罰するかのような貧困に直面しつつも、母親はその子供に教える時間をとり、彼女の持つ数少ない貨幣をかき集め、その子を学校にやろうとしている。何故ならば彼女はこの残酷な世界にその子供の夢のための場所がまだあると信じているから

彼らの模範によって生きよう。明確な目で戦争があることを理解しつつ、まだ平和のために努力し得る。我々はそれをすることが出来る何故ならばそれが人間の進歩の物語であり、すべての世界の希望であり、この挑戦の時期において地上における我々の仕事でなければならないからである
///////////////////////////////////////////////////

Peace.jpgオバマ大統領は、2009年4月にプラハで行った「核なき世界」演説でノーベル平和賞を授与されることになったのですが、受賞決定後に各方面から様々な意見が寄せられ、「核なき世界」論を夢物語として批判する声も多くありました

そんな中での授賞式スピーチは、冷徹に現実を見つめつつ、なお遠き道のりを目指す決意を格調高く訴え、受賞を巡る様々な声に思いを語るものとなっています。オバマ大統領の評価とは別に、素晴らしいスピーチだと思います

より詳しくはこちらを(これも全文ではありません)
その1→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-31 
その2→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-01
その3→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-01-02

受賞を謙遜する冒頭の言葉も好みです・・・
「世界には、正義を求めたために牢屋で殴打された人々、苦悩を和らげるために人道的組織で働く人々、その静かな勇気と共感の行為でシニカルな人をも動かす数多くの無名の人々がいる。これらの人々、一部の人と彼らが助けている人以外には知られていない人々、が私よりもずっとこの賞にふさわしいと考える人々に、私は異議を唱えることはできない。」

終戦の日に考える記事
「玉音放送を読む」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-16-1
「未だ公式名称無き『先の大戦』」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-26
「歴史認識3つの首相談話」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-20
「靖国首相参拝3名の視点」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-07

上記3本のまとめ記事
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14

8月20日までは、ブログの定期更新は致しません
お休みをいただきます・・・

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

真珠湾の戦艦アリゾナ記念碑が無期限閉鎖 [ふと考えること]

あの真珠湾の慰霊施設が無期限の閉鎖

Arizona Memorial2.jpg5月31日付Defense-Newsによれば、ハワイ真珠湾に設けられた真珠湾攻撃をしのぶ慰霊施設「戦艦アリゾナメモリアル」に亀裂が見つかったことから、訪問客の安全に配慮して対策が完了するまで施設が閉鎖されました

同メモリアル(USS Arizona Memorial)は、日本の帝国海軍による真珠湾奇襲攻撃で撃沈された戦艦アリゾナが沈んでいる場所の海上に設置され、沿岸からボートで移動した訪問者が同施設から海面下に沈んだ戦艦の姿を伺うことが出来る施設で、犠牲になった兵士の慰霊碑も設けられています

今も沈んだ同戦艦から浮き上がってくる油が確認でき、歴史を生々しく感じることが出来る施設ですが、同メモリアルに向かう岸辺のボート乗り場近くに設けられた資料館では、真珠湾攻撃に至った日米の歴史や太平洋戦争の推移が関連の品と共に展示されています。

オバマ大統領と安倍首相の歴史的訪問地にもなった資料館ですが、その展示の開戦に至る経緯の解説ぶりは日米双方に中立で、米側があまりにも厳しい要求を突き付けて日本を開戦に追い込んだ様子にもきちんと触れています。

10年ほど前にまんぐーすが訪れた際も、ボート乗り場は長蛇の列となっており、講和条約が署名された戦艦ミズーリと共に、今も多くの内外の観光客や慰霊者が途切れることのない施設です。そんな施設を襲った突然の・・・

5月31日付Defense-News記事によれば
Arizona Memorial.jpg5月6日、いつものように慰霊訪問者を乗せたボートが沖合の「戦艦アリゾナメモリアル」に近づいたとき、ボート乗務員の一人が同メモリアルの外部に亀裂を発見した
●乗員たちが応急措置を施し、当該ボートの訪問客は施設への上陸を許されたが、その措置の数時間後に再び亀裂が現れ、自他が深刻な状況にあることが明らかになった

●確認の結果、訪問者がボートを乗り降りする桟橋と同メモリアルのつなぎ目に、複数の亀裂が見つかった。
●さらに内部の構造部位まで調べてみると、同メモリアルの構造材が桟橋を十分に支えていないことが明らかになった

●建築の専門家が対策を検討しているが、現時点では、どのような対策が必要で、どのくらいの期間がかかるかは判明していない
●同メモリアルを管理する担当者は、可能な限り早急に同メモリアルを再開したいと語っている。
/////////////////////////////////////////

Arizona Memorial3.jpg岸辺の資料館は影響なく開館しているようですが、海上に浮かぶような「戦艦アリゾナメモリアル」に到達できないとなれば、なんとも不完全燃焼感が残るため、訪問者は激減していると思われます

同メモリアルが建設されたのは1962年で、55年以上の時の流れを感じさせますが、毎年100万人以上の人々が訪れている施設ですので、是非早期再開を期待したいものです

また、あの資料館の開戦経緯の解説資料は、ぜひ日本でも活用して頂きたいものです。

「安倍オバマ真珠湾訪問」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-28

日系人と442連隊
「イノウエ議員と442連隊」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-19
「映画公開と442部隊の魂」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-03
「米軍トップが最敬礼」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-04
「空軍輸送機にイノウエ議員の名を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-2

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース
前の15件 | - ふと考えること ブログトップ