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在韓米軍司令部が70㎞南へ移動完了 [Joint・統合参謀本部]

兵士28000名がソウル周辺から南下脱出
費用の9割を韓国支出のプロジェクト完成

koreasaihenn2.jpg6月29日、新しい在韓米軍司令部(兼ねて米韓連合司令部と国連軍司令部)ビルの開所式典が行われ従来の南北軍事境界線から30㎞しか離れていないソウルにあった在韓米軍の主要施設が、約70㎞南の「Camp Humphreys」を大幅拡充した新施設群に移動しました

この移転は、韓国内の各地に分散する多数の米軍施設を集約する「在韓米軍再編」施策として長年計画されてきたもので、図に示すように、在韓米軍約28000名を大きく二つの地域(Camp HumphreysとDaegu 地区)に集約するものです

元々、韓国勤務は米軍兵士に不人気で、その背景には「テレビドラマの影響で韓国が未だに泥道だらけと誤解している」とか、時に爆発する韓国の反米反米軍感情があります

usforceskoreahq.jpgそのため、2010年頃までは韓国勤務は1年交代で行われてきた経緯があり、今は欧州や日本並みの3年間になったようですが、今回Camp Humphreysには充実した住居や福利厚生施設が準備され、赴任先として人気のない現状打破を目指すものとなっています

トランプ政権が在韓米軍削減を打ち出すのでは・・・とのうわさも流れる中、Vincent Brooks在韓米軍司令官はその噂否定に懸命ですが、DMZから30㎞地点から100㎞地点まで南下ですから、大きく後退であることは真実です。

2日付Military.com記事によれば・・・
●6月29日の新司令部施設開所式でVincent Brooks在韓米軍司令官は、今回の移転が長年計画実行されてきた在韓米軍再編施策の一環であり、韓国政府との協議の基に、韓国からの多くの支援を得て行われていることを強調した
Brooks-pacam2.jpg●また、今回のソウル市内のYongsan garrison からの移転が、米国による朝鮮半島防衛コミットメントの削減につながるものではないとも強調した

●新しい司令部庁舎は約85億円をかけて建設され、元統合参謀本部議長で在韓米軍司令官経験者である故John Vessey陸軍大将にちなんで命名されている
●またCamp Humphreysへの10年間をかけた移転事業全体は、約1兆2000億円のプロジェクトであるが、その費用の9割を韓国が負担している点にBrooks司令官は開所式で改めて言及した

韓国大統領も開所式にメッセージを寄せ、「私の在韓米軍の皆さんへの信頼は無限大である。揺るぎない米韓連合の防衛体制への、皆さんの永続的な貢献をお願いする」と期待を述べている
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8年前の記事によれば・・・新施設は
●設計プランナーによれば、司令部施設のほか、ここは部隊訓練、整備及び物品保管の最新施設となる。
●建物は、これまでの米軍施設の経験を生かしたアイデアを取り入れたもので、嘉手納基地のPXや独訓練基地の施設も参考にしている。

korea3.jpgkorea2.jpg建物面積は現在の8倍になり、その規模はテキサス州フォートブリスの2倍以上になる。まるで一つの都市を建設しているようなものだ
独身者の部屋はベッドルームとシャワーは個人毎だが、リビングは共有する。
ショッピングエリアには、米国で生活するのと同じような品揃えを用意し、スポーツジムも「スーパージム」の名の通りの施設になる。家族のレクレイションエリアも今後検討して充実させる

日本の順調な???米軍再編と比較されないように祈ります・・・

関連の過去記事
「韓国の米軍再編は順調」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-27
「在韓米軍は兵士に不人気?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-10-02

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米空軍幹部:露製S-400対処には陸軍の協力を [Joint・統合参謀本部]

HOLMES4.JPG27日、米空軍戦闘コマンドのMike Holmes司令官が記者団との朝食会で講演し、トルコやサウジが購入を試みて話題の「F-35キラー」との異名を持つ防空ミサイルシステムS-400について、その長射程が懸念事項であり、対処には陸軍装備によるマルチドメイン対応も視野にあると語りました

種々のミサイルが搭載可能で、相当レベルの対ステルス性能を備え、ミサイルの射程が400㎞とも伝えられていることが、Holmes大将の懸念の大きな原因の一つのようです

S-400は1990年代から開発が始まり、2004年に開発が完了したと言われており、ロシア国内では弾道ミサイル対処用のミサイルが搭載可能なことから、首都モスクワ周辺の基地に配備されている模様です

S-400.jpg最近では、NATOに防空を大きく依存するトルコが、このS-400購入契約をロシアと結んだと報じられ、トルコへのF-35輸出取り消し法案が米国内で審議されるに至っていますが、既に中国が500億円の投資を行ったとか購入資金に充てたとの報道もあり、身近な兵器となりつつあります

米空軍戦力の育成と運用法確立を担う戦闘コマンド司令官の、S-400に対する認識を確認しておきましょう

S-400ni対する認識
●S-400の前身であるS-300と比較して、総合的な能力アップが図られている程度だと認識しているが、その射程延伸とセンサーの進歩には懸念を持っている
●懸念の一つは、延伸する射程により目標への接近が制約を受け、特に第4世代のアセットの場合、遠方から目標に対応しなければならなくなる点である

S-400-launch.jpg●これにより、空中給油機と行動を共にできる範囲や時間が短くなり、作戦行動判事や時間が制約され、作戦計画自体が息苦しくなる
●そのため、我々は活用できるすべてのツールを動員しする必要があるが、そのためにはツールを融合する必要がある

●その一環としてマルチドメイン作戦があり、米陸軍と共にS-400対処を検討しているところである。早く脅威に到達できれば、より効果的に作戦全体を進めることが出来るはずだ
●(陸軍の Long Range Precision Fires (LRPF) Missilesや長超音速ミサイルを念頭に置いているのか? との質問に対して細部には言及せず、)統合での取り組みである
我々には、ISR能力や指揮統制能力を投入する能力があり、長射程火力の投入も可能である

F-35をなるべく近づけたくない
Holmes55.jpg米本土内のF-35教育訓練基地に続き、次はアラスカに、そして欧州にF-35を配備する計画であるが、本音を言えばF-35をS-400の近くには配備したくない
●S-400の長射程とより能力向上したセンサーが気になるところである
●話は変わるが、既にF-35を実戦投入しているイスラエル空軍と、米空軍は試験演習や訓練を通じ情報共有を図っている。
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特に目新しい話があるわけではありませんが、ロシアや中国がS-400を東シナ海正面や極東ロシアに配備したら、F-35の運用を米軍はどのように考えるのでしょうか?

上海沿岸にS-400が配備されれば、東シナ海の半分はカバーされますし、ウラジオストック周辺に配備されれば、北海道に近いあたりまでカバーされそうな勢いです

米軍がS-400の「greater sensitivity of the sensors」を気にしてF-35の運用に制限をかけたような場合、我が「亡国のF-35」は、いかなる平時の運用を強いられるのでしょうか???
余計な心配であることを願いつつ・・・・

地上部隊とクロスドメイン
「海兵隊輸送艦からロケット弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-28-1
「再度陸軍に南シナ海で活躍期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「ハリス長官がcross-domainを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-05
「ハリス大将も南シナ海で陸軍に期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「射程300kmの対艦ミサイルを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1

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米軍の死者の7割は非戦闘中 [Joint・統合参謀本部]

不断からの安全教育や事故防止対策が重要です!

Death analysis.jpg1日、米議会調査局(CRS)が、2006年から2018年5月7日までの米軍の死者数15851名に関する統計を発表しました。

いろんな見方がありますが、一般の方にとって意外なのは、戦闘行為(その作戦行動に至る移動過程での発生も含む)に関するものは全体の28%で、それ以外は非戦闘行為による死者だということでしょう。

また、非戦闘行為による死者の14%、また死者全体に占める割合でも10%が「substance abuse:薬物乱用」による点も、米国社会の縮図というか、米兵の質を考える点でも興味深いデータです。

更に、自殺(Self-Inflicted death)が死者全体の22%以上を占め、非戦闘間の死者の3割を占める点も重い事実ですし、軽々にコメントの難しいデータですが、そんなデータがならぶ2ページのレポートです。

13日付Militarytimes.com記事によれば

戦闘行為中の死者の統計(4510名)
●統計期間中の死者の総計4510名は、25か国で発生しているが、9割以上はイラク(2177名)とアフガニスタン(1961名)で発生している
●また、死者の半数は簡易仕掛け爆弾IEDによるものである

イラクでの死者の半分はIEDによるが、それ以外の死者の38%は直接の戦闘行為に至る前の事故によるものである
アフガンでの死者の半数もIEDによるが、銃創や重いけがから死に至る割合も多く報告されている。また車両や航空機の事故による死者が8%をしめている点から交通環境の悪さも背景に考えられる

Death analysis2.jpg








非戦闘行為での死者(11341名)
●非戦闘時の死者の93%は米国内で発生してるが、発生場所は世界70か国に及んでいる
14%が薬物乱用に起因するものであり、16%が乗り物に関係する死者である。
2013年以降、航空機事故が急増しており、133名の死者を出している
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death ana2.jpg








統計はいろんな図表で紹介されていますので、皆様それぞれの視点でご覧ください

それにしても、12年間で戦闘行為に関する死者が4510名・・・。人口比を考えて日本に当てはめると、約1750名が亡くなる計算になります。

もちろん世界中で活動する米軍との比較は単純には困難ですが、この犠牲の重さを思わずにはいられません

2ページの資料は
https://fas.org/sgp/crs/natsec/IF10899.pdf

事故関連の統計資料
「米空軍死者の一番は自殺」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-12-1
「米空軍2015年の事故統計」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-13

「ロシア空軍事故続発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-15
「米空軍事故増加警戒」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-05

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魚雷にも目標情報の途中注入を目指し [Joint・統合参謀本部]

ターゲティング情報の伝達手段は課題のようですが
とりあえず射程の延伸から・・・

Mark 48.jpg13日、米海軍研究室(ONR)がMark 48魚雷の射程延伸に向けた推進エンジン効率向上の契約を、 Aerojet Rocketdyne社と結んだと発表ししました。

射程延伸により、より遠方から、ロシアのdeep-diving潜水艦や最新艦艇を攻撃できる能力を強化することが狙いらしいですが、単にそれだけでなく、巡航ミサイルやSM-6のように、発射された後にネットワークから目標情報を入手し、より柔軟な遠方からの攻撃を可能にしたい「願望」が背景にあるようです

13日付DEfense-News記事は、(水中の魚雷への目標情報伝達を)「still has some issues」 と表現しつつ、一方で対応可能性があるような書きぶりですのでご紹介します

13日付DEfense-News記事によれば
Mark 48 3.jpg●13日、Aerojet Rocketdyne社は米海軍研究室と、Mark 48魚雷のエンジン効率向上のプロトタイプ作成契約を約3億円で結んだと発表した
●海軍が標準的に魚雷で使用している「Otto fuel propellant」を用いつつ、より大きな推進力を得るプロトタイプエンジン開発計画「Torpedo Advanced Propulsion System project」の契約である

●この契約に秘められた米海軍の願望を、CSBAのBryan Clark研究員は、敵から離れた遠方から攻撃可能とするだけでなく、「P-8哨戒機などの第3者から得られた目標情報を活用可能とする」狙いの一環であると解説している
Clark-CSBA.jpg●そして「魚雷の射程が50マイル以上になれば、魚雷発射潜水艦等は目標を補足し続けることはできない」と述べ、同時にそれだけ遠距離から発射すれば、発射時に敵から発見される可能性も低いとも語った

●また「潜水艦は30発程度の魚雷を搭載しているが、一般に潜水艦センサーが探知可能な範囲には、1~2個の目標しか存在しない」、「魚雷への遠隔ターゲティング技術が確立すれば、潜水艦を水中弾薬庫とすることができる」と米海軍の構想を語った
●この構想は、水上艦搭載のSM-6が、E-2DやF-35のセンサー情報を活用して飛来する敵航空機やミサイルを探知して対応するのと同じ考えかたである

●水上艦艇の構想を潜水艦に応用するには、幾つかの問題が残っているが、魚雷は発射されてから目標に到達するまでに時間があることから、米海軍は目標情報を魚雷に伝達するための対策をひねり出すだろうと、同研究員は述べている
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Mark 48 2.jpg魚雷への目標伝達の課題について原文は、「Navy will have to puzzle out how to relay targeting updates to the Mark 48 as it travels toward the enemy ship from so far away」と表現しており、勝算があるのか目算があるのかよくわかりませんが、期待いたしましょう

CSBAのBryan Clark研究員におかれては、久々の登場でした。お元気でしょうか

ロシア軍の核魚雷疑惑
「米NPRも露核魚雷に言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13-1
「露が戦略核魚雷開発?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-06

Bryan Clark研究員の関連記事
「大量同時ミサイル攻撃対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23
「疲弊する米海軍艦艇部隊へ対策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-22
「PGM対処とその活用」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-24
「米の潜水艦優位が危機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13
「米海軍情報レポートに意見」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-27

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UH-60ヘリの後継を狙うV-280 [Joint・統合参謀本部]

盛りすぎて中止の過去の悪夢に悩まされつつ

V-280.jpg18日、ヘリコプター製造大手のBell社が、米陸軍の中核輸送人員輸送&救命救助ヘリであるUH-60の後継を意識した、FVL(Future Vertical Lift)計画の技術実証機の一つであるV-280 Valorの機動性デモ試験を行います。

オスプレイのような「ティルローター型」であるV-280は、垂直離着陸性能とヘリの約2倍の移動速度を備えているのが特徴で、6か月前に既に初飛行を終え、最大性能発揮に向けた試験と開発が進められているところです

SB-1 V-280.jpg一方でもう一つの技術実証機に2014年に指定されたボーイングのSB-1は、ステルス形状を追及した通常型ヘリ(飛行実績なし)であり、異なる2つのタイプから一つを選択するのか、いつ選択するのかが不明のまま現在に至っており、500億円以上を既に投資したBell社は、契約なしでは開発継続は難しいと漏らし始めているようです

関係者は過去に、要求と装備を盛りすぎて高価すぎるヘリとなり、結局開発が中止された「Comanche attack helicopter」等の苦い経験を有しており、今回のFVLにも過去の悪夢が蘇る不安に襲われているようです

とりあえず既に初飛行を終えているティルローター型のV-280をご紹介します

15日付Military.com記事によれば
V-280 Valorは、兵装した12~14名の陸軍や海兵隊兵士を輸送できるティルローター機で、UH-60の約2倍の速度280ノットを目指して命名されている
●またUH-60の航続距離が320nmであったのに対し、400nmの航続距離を目指しており、今後数か月の試験の中で設計上の性能を、速度と共に実証する予定である

V-280 2.jpg●18日のデモ試験を前に、ベル副社長のJeff Schloesser退役少将は「多様な機動をお見せする。方向転換であり、ロールやピッチ機動あり、加速する様子も披露できるだろう」と語っていた
●同副社長はまた「年末までには、自動操縦機能も確認し、搭乗員が飛行そのものでなく、任務遂行により集中できるようにするための能力だ」と説明した

●一方で、FVL計画を米陸軍が今後どうするのかはっきりしておらず、同副社長も自社努力にも限界があるとし、「我々は既に多額の投資を行っており、陸軍と共に前進する準備もあるが、契約なしではこれ以上技術者等を専従させておくことは難しいと陸軍には伝えている」とも訴えた
SB-1 boeing.jpg●同副社長は、現役時代に陸軍航空部隊の担当部長を2度務めた経歴を持ち、ヘリ開発計画中止の後始末をした経験を持っているため、「昔の苦い経験を思い出さずにはいられない」と不安を口にした

●そして「将来の混乱に満ちた複雑な戦場や、中国やロシアの動向を見るに、速度と航続性能と生存性を兼ね備えた機体がぜひ必要だ」と訴えた
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両方の調達を追及し、お金が続かず両方とも中途半端な開発費と機数で現場に負担がかかる・・・・なんて結末は避けていただきたいものです

それにしても、V-280の横幅が広すぎて、前線では着陸場所確保に苦労するような気がしてなりません・・・素人考えですが・・・

SB-1の前身S-97関連記事
「新型特殊作戦ヘリ:S-97 Raider」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-10-04-1
「S-97の特徴」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-10

タグ:bell valor SB-1 V-280
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米海軍の次期戦略原潜SSBN建造に勢い [Joint・統合参謀本部]

北朝鮮のおかげです!

SSBN4.jpg5月31日付のFoxNewsが、米海軍の戦略ミサイル原子力潜水艦(SSBN)であるオハイオ級の後継艦となるコロンビア級の建造計画が北朝鮮のミサイルや核兵器脅威を受けて勢いを増していると様子を報じています。

この件は最後にご紹介したのが2015年10月で、その当時は、オハイオ級が1隻2400億円なのに、コロンビア級が5900億円にもなることが大きなネックで、米海軍が現290隻体制から355体制に拡大しようとする中、その資金を資金をどうねん出するかが課題でした。

SSBN.jpg苦し紛れに米海軍は、核抑止は国家の任務だから、SSBNは海軍予算とは別会計にしてくれ・・・と言い出す始末で、同じく建造経費が膨らむフォード級空母と並んで、お先真っ暗な状態でした。
しかしここにきて北朝鮮様様効果で、SSBNは順調に進み始めているようです

肝心の性能の方ですが、末尾の過去記事等でご確認いただきたいのですが、途中の核燃料交換が必要ない原子炉を搭載して現14隻体制を12隻体制に削減を可能にし、バージニア級攻撃原潜のノウハウを生かしたソナーや潜望鏡技術を導入、操縦性も高める等々の進歩があるようです

5月31日付FoxNews記事によれば
SSBN3.jpg●コロンビア級SSBNは、2021年から調達を開始し、2018年に完成、試験等を経て2013年には一番艦を運用開始体制を予定し、2080年代まで使用する計画になっており、米海軍報道官は「米海軍の30年計画に盛り込み、精力的に優先事業として取り組む」と語っている
2017年1月には、開発段階の「Milestone B」を達成し、開発段階から量産に移行するのに必要なステップをパスしている。更に2017年秋には、General Dynamics Electric Boatと約5500億円の契約を結び、設計、組み立て、部品や技術開発、プロトタイプに向けた業務を開始している

米議会議員も予算の配分と計画推進の加速を前向きに議論しており、担当企業のGeneral Dynamicsも必要材料や部品の早期調達に動き出している
2019年度予算には、2018年度から2200億円も増加した4000億円の予算が計上され、更なる追加技術開発と建造加速にも議論が発展しそうな勢いである。海軍全体の予算も、昨年の20兆円から1.5兆円増加しているが、コロンビア級SSBNは国防省の最優先課題の扱いとなっている

過去記事からランダムに次期SSBNをご紹介
SSGNOhio4.jpg●全長は約560フィートで、オハイオ級とほぼ同じ。SLBM(Trident II D5)搭載数をオハイオ級の24発から16発に削減するが、削減スペースはステルス性や整備性の向上に利用され、コスト削減にも貢献する
2万トンを超える潜水艦は米海軍史上最大。旧ソ連軍のタイフーン級SSBNの半分だが、ロシア軍の最新ボレイ級と同等の大きさである

建造する12隻の平均単価は5360億円(2014年段階)で、米国防長官室が設定した4900億円を現時点では上回っている。また最新の見積もりで、年間の運用経費は1隻110億円である
●要求性能が定まったことで、今後は建造企業のGeneral Dynamic Electric Boat社と経費節減について検討して行くことになる

SSGNOhio.jpg●設計に際しては、バージニア級SSNやシーウルフ級SSN開発で蓄積した技術が活用され、更に全く新しい電気推進システムや維持修理費を大幅に削減可能な原子炉の搭載が予定されている

●従来とは異なり、当初から発射管を組み飲んで胴体が製造し、工期や経費を削減
米国と英国が共同でミサイル発射管や関連装置を購入して価格低減を図り、英海軍は12発のSLBM搭載艦を4隻建造予定
fly-by-wire操艦システムや舳先に最新ソナーを装備
●潜望鏡には光ファイバーとカメラを使用し、潜望鏡使用位置を柔軟に設計可能
42年間燃料交換が不要。これにより燃料交換のための修理期間を短縮し、現在14隻で回している抑止海中待機を、12隻で運用可能と見積もっている
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コロンビア級SSBNにとっては、北朝鮮は神風ですが、米海軍全体の予算が増えているとはいえ、空母も艦載機も艦艇も更新の時期を迎えており、SSBNへの追い風は、海軍全体から見れば、「SSBNへの追い風で倒れそう・・・」な感じなのでしょう

SSBNの重要性は否定しませんが、局所的に吹く追い風に、安保議論がそれなりに成熟している米国でさえそんな感じなのかなぁ・・・と、遠くを見つめる気分になります。

とりあえず、1隻$4.9 billion(5900億円)以下に価格が収まることを祈念しておきましょう・・・

コロンビア級SSBN計画の関連
「コロンビア級の予定概要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-27
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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女性兵士の装具改善に時間必要 [Joint・統合参謀本部]

Dunford AFA.jpg9日、ダンフォード統合参謀本部議長が上院の予算小委員会で議員の質問に答え2016年に女性兵士に実質全職域を解放したが、前線の兵士が必要とする防弾ジャケットや装具品等が女性兵士よう用に十分改善されておらず、まだ時間がかかると証言しています

女性兵士への職域開放は段階的に進められ、2016年1月に、最後まで残っていた約1割の仕事、つまり陸軍のレンジャーや戦車兵、海軍のSEALS、海兵隊歩兵、空軍の救命救助員、特殊部隊等の体力的に厳しく、極限状態でチームとしての機能発揮が求められる職域が最終的に解放されました。

Women SOF.jpgあくまでも、職域基準をクリアした者のみが対象で、結果の平等ではなく機会の平等であり、強制的な女性枠は設定されていません。当時の様子は、記事の下部にそのまま再掲載してご紹介します。
いわば一つの「オバマ政権政策」です

そして細部の統計を把握していませんが、米陸軍だけで2016年1月に開放された職域に600名の女性兵士が応募し採用されているようです。大したものだと思います

そしてその決断から2年・・・最後まで全面開放に強く反対し、例外規定を設けるべきと主張していた海兵隊とダンフォード議長(海兵隊大将)が、女性議員から「女性用個人装備品の準備や改善ペースが極めて遅い」と批判され、対応する羽目になっています

9日付Defense-News記事によれば
Murkowski2.jpg●共和党のLisa Murkowski議員はマティス国防長官とダンフォード議長に対し、「女性兵士用の装具品提供が遅々として進んでいない」、「現時点では、米陸軍のみが女性兵士専用の大きさや形状の防弾チョキを導入しているが、それも前線派遣兵士にのみ提供され、陸軍入隊時の訓練や母基地での訓練時には使用できる数量が準備されていない」と現状を厳しく批判した
●ダンフォード議長は質問に対し、「2016年に職種開放を開始した時点から、歴史的に女性を受け入れてこなかった職域での装具品が女性の体形等に適合していないことは問題として把握し、改善を図る必要性を感じていた」と答え、

●更に、統合参謀本部議長として全軍に対し本問題の重要性を訴えて改善を促していると説明し、米空軍でも女性パイロットの飛行服の改善に取り組んでいると付け加えたつつ、同時に「改善には時間が必要だとも把握している」と答えた
●そして「全ての軍種で装具品の改善に着手しており、女性の様々な体型を考慮して取り組んでいるが、少し時間が必要だ。ただ全軍が本件に真摯に取り組んでいると申し上げる」と議会で述べた
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Dunford5.jpg防弾ジャケット一つを考えても、多様な人種が入り交じり、兵士の体型が多様な米軍にあって、どのような大きさやスタイルを女性用とするかとか、少数しか存在しない女性用をどの部隊レベルでどのくらいの数を確保しておくかとか・・・難しい課題があるのでしょう

また予算の問題もありそうです。ダンフォード議長も大変だと思います・・・
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女性への全職種開放を発表当時の記事
(2015年12月5日の記事)

woman open.jpg2015年12月3日、カーター国防長官は会見を行い、2016年1月から米軍内の全ての職域を女性に開放すると発表しました。これまで順次女性の職域は拡大されてきましたが、約1割の22万ポストについて女性を受け入れていませんでした

最後まで「全開放」に反対だった海兵隊に対しては、国防長官が海兵隊トップと何度も時間を掛けて話し合ったと、カーター長官が会見で語っています

これまで未解放だったのは、陸軍のレンジャーや戦車兵、海軍のSEALS、海兵隊歩兵、空軍の救命救助員、特殊部隊等の体力的に厳しく、極限状態でチームとしての機能発揮が求められる職域です

従って、「例外なく女性に開放」は3年に及ぶ検討の末の結論で言葉通り間違いないのですが、職域基準をクリアした者のみが対象で、結果の平等ではなく機会の平等であり、強制的な女性枠は無く、部隊全体の効率性も念頭に、他国軍との共同にも配慮等々の「運用指針」を併せて発表し、4軍指揮官(特にDunford議長)の「言いたいこと」に配慮した「全開放」です

3日付米国防省web記事によれば
●3日カーター国防長官は、2016年1月から、全ての軍のポストを例外なく女性にも開放すると発表した。米軍史上初めて、各職種の基準を満たして資格要件をクリアする限り、女性も全ての道で国家に貢献することが可能になると長官は語った
●「女性兵士も戦車を操縦し、迫撃砲を発射し、歩兵部隊を率いて戦闘に参加することが許される。以前は男性のみだった、陸軍レンジャーやグリーンベレー、海軍のSEALS、海兵隊歩兵、空軍の救命救助員等として貢献可能になる」と表現した

woman open3.jpg●長官は(職種の開放との側面だけでなく)、才能ある女性がその能力や視点を、より良く軍に提供出来るようになる点を強調した。
●11月に長官は、3年間に亘る4軍をカバーする女性職種開放に関する検討結果を受け取り、陸海空軍と特殊作戦コマンドからは「全開放」に賛同を得た。海兵隊は部分的な例外(歩兵、砲兵等々)を求めていたが、統合部隊として活動することを踏まえ、長官は全軍に「全開放」適応を決断した

一部例外を求めていた海兵隊司令官とは何度も協議し、本日4軍トップとも話し合い、懸念事項については「実施段階:implementation」で配慮していくことで「全開放」に至ったと長官は語った
●「実施段階」はWork副長官とSelva統合参謀副長官が当面監督し、30日間で「全開放」の準備を進める。慎重に整然と進めるため、長官は「7つの指針:seven guidelines」を示した

「7つの指針:seven guidelines」
1 実行段階では、部隊の効率性改善目的との整合を追求する
2 部隊指揮官は、性別でなく能力で任務や仕事をアサインしなければならない
3 機会の平等は、全分野における男女の平等な参画を意味するものではなく、(女性)強制枠はない

4 米軍の調査によれば、男女間には体力等の平均的な差が存在し、実行段階ではこれを考慮する
5 米軍兵士の中には、男女を問わず、男女混合編制が部隊の戦闘効率を低下させると認識している者が存在するとの複数の調査結果に、国防省は配慮する

6 特に新たに開放対処となる職種では、調査結果や指揮官の意見からも、小集団の機能発揮が重要だとの結果が出ている
7 米国やいくつかの同盟国等では、軍隊を男女両方で構成しているが、全ての国がこの認識を共有しているわけでは無い
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「全職種を女性に開放発表」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05

軍での女性を考える記事
「ある女性特殊部隊員の死」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-27
「珍獣栗田2佐の思い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-05-17
「2012年の記事:栗田2佐」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-11

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最初のMQ-4Cが年末グアム配備へ [Joint・統合参謀本部]

将来的には世界5か所から計20機を運用とか

MQ-4C.jpg9日、米海軍航空システム軍が記者団に、大型無人偵察機RQ-4グローバルホークを海洋監視用に改良したMQ-4C(Triton)を2機、今年の年末までにグアム島に配備すると発表し、2021年に初期運用能力IOC獲得を目指すと明らかにしました

更に時期は明確にしなかったようですが、グアムには計4機配備して24時間連続運用態勢を確立することを目指し、同様に4機を配備する場所をグアムを含めた世界5か所に設ける構想も示したようです。

米海軍はこのMQ-4CをEP-3E Aries IIの後継機と位置づけているようですが、対潜哨戒機P-8Aポセイドンとのリアルアイム情報共有による連携運用を狙っており、MQ-4Cが広範囲を常続的に監視し、怪しいものを探知したら細部をP-8Aを投入して確認するイメージも描いているようです。

母体である米空軍RQ-4との違いは、RQ-4が民航機などが飛ばない6万フィート程度の高高度運用を基本とするのに対し、高高度巡航の能力も備えるものの、海面監視のためにより低高度でも運用することに備え、他機との衝突防止装置や翼の氷を溶かす装置、また海洋監視用の特別センサーを搭載する点です

10日付米海軍協会web記事によれば
MQ-4C4.jpgMQ-4C計画の責任者であるDan Mackin海軍大佐が海軍協会主催の「Sea Air Space 2018 exposition」でブリーフィングし、初期段階の海洋ISR能力を備えたMQ-4Cを2機、年末までにグアム島に配備すると発表した
●また2021年までには電波収集機能も付加し、更に2機を追加した4機体制で、IOC宣言を目指すとも語った。なおグアム配備のMQ-4Cは、西海岸ワシントン州のWhidbey Island海軍基地か、フロリダ州Mayport海軍基地から遠隔操作されることになる

●同大佐は「米海軍はP-8とチームを組んでMQ-4を運用する事を大きな理由の一つとして、同無人機に投資したのだ」、「対潜水艦戦とISRの両面で期待している」、「P-8に対潜水艦戦を行わせ、MQ-4に高高度偵察を行わせる場合、両機のクルーはチャットしながら任務を遂行する」と説明した
●グアム配備予定の最初の1機は、すべに年初に海軍が受領し、加州の基地でテストしている。またグアム配備後は、IOC獲得に向け、高度な秘密装置である「multi-intelligence装置」が搭載され、EP-3E Aries IIの後継機として任務を果たせるようになる

●米海軍は将来的に、MQ-4を4機保有して24時間連続照会可能な体制を全世界5か所で確立する計画を持っており、その5か所はグアムのほか、イタリアのSigonella、中東のどこか、加州のPoint Mugu、 フロリダ州Mayport海軍基地の予定である
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MQ-4C 1.jpg当初は2016年後半のグアム配備との話もありましたので、約2年遅れで進んでいるようです。まだ順調な方でしょう。

MQ-4の運用が安定したら、RQ-4の様に日本が買わされる可能性ありです。海上自衛隊の皆様、特にP-1部隊の皆様はご注意アレ

海軍無人機関連の記事
「MQ-4C飛行隊が編制完結」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-2
「誰が海軍無人機を操縦するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-1
「映像:MQ-4初飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-23
「グアム配備MQ-4トライトンは今」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-05

「日本導入グローバルホークの悲劇」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22

タグ:triton RQ-4 MQ-4C P-8A
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ハリス司令官の後任者はやっぱり海軍人 [Joint・統合参謀本部]

米海軍が巻き返し、空軍大将が有力候補だったのに

Davidson3.jpg10日、米国防省はハリス太平洋軍司令官の後任候補に、米海軍艦隊司令官のPhil Davidson海軍大将を推挙すると発表しました。代々海軍大将が就いてきた同ポストに、結果的には、次も海軍大将が就任することになりそうです

しかし、この人事方針が決まるまでの過程は単純ではありません

一時は、昨年連続して発生した第7艦隊艦艇の衝突事故(17名の海軍兵士が死亡)を受け、有力な公認候補だった太平洋艦隊司令官が退役に追い込まれ、米海軍内に適当な候補が見当たらず、極東やアジア太平洋の経験豊富な空軍大将が有力候補と報じられていたところです。

最終的には海軍と空軍の縄張り争いが「元のさやに納まった」のかもしれませんが、この時期のこのタイミングの太平洋軍司令官に、アジア太平洋の経験がほとんどない人物が就くことが良いことなのか、大丈夫なのか・・・心配です

10日付Defense-News記事によれば
O’Shaughnessy3.jpg●10日、マティス国防長官はハリス太平洋軍司令官の後任に、米海軍艦隊司令官のPhil Davidson海軍大将を推挙すると発表した

●一方で、有力候補と言われてきた現在の太平洋空軍司令官でアジア太平洋経験が豊富なTerrence O’Shaughnessy空軍大将は、北米コマンド司令官に推挙された。
●なお現在の北米コマンド司令官は女性初のメジャーコマンド司令官であるLori Robinson空軍大将(前太平洋空軍)であり、2代続けて太平洋空軍司令官から北米コマンド司令官が誕生することになる

●ただ、ハリス司令官の後任に推挙されたPhil Davidson海軍大将(前職は欧州担当の第6艦隊司令官)は、キャリアの大半を大西洋地域担当で過ごしており、他の有力候補と言われてきた前太平洋艦隊司令官やO’Shaughnessy空軍大将のような豊富なアジア経験はない
Davidson.jpg●それでも最近は、米海軍艦隊司令官として、昨年連続して発生した第7艦隊艦艇の衝突事故(17名の海軍兵士が死亡)への対策を行う立場にあったことから、太平洋地域の情勢についてレビューする必要があったとみられる

●太平洋軍担当地域は北朝鮮の核問題や中国の南シナ海での領土拡張の野望に直面しており、ハリス司令官はこれらに強い姿勢で臨むべきとの考えを持ち、事態に対応してきた司令官である
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O’Shaughnessy4.jpg空軍人初の太平洋軍司令官が期待されたO’Shaughnessy太平洋空軍司令官は、2012-13年に統合参謀本部でアジア担当政策副部長を務め、続いて太平洋軍の作戦部長、更に在韓米軍の副司令官を2年間務めた後、現職についているアジア通です。

一方でDavidson海軍大将は、上記記事が触れているように、経歴の大部分が大西洋や中東エリアで占められアジア経験がほとんどありません
同海軍大将は、空母アイゼンハワー戦闘群司令官や統合参謀本部で戦略計画副部長を務め、国務省でアフガンとパキスタンの特別代表補佐官を務めた人物です

ハリス司令官は夏に退役後、豪州大使に推薦されており、立ち位置が定まらない豪州で苦労されるようです

「ハリス司令官の後任は史上初の空軍幹部か!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21-1

ハリス司令官の関連記事
「新政権2度目の航行の自由作戦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-03
「ハリス司令官:INF条約は宗教戒律か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29
「米陸軍に南シナ海で期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16

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アフガン軽攻撃機が初のレーザー誘導爆弾投下 [Joint・統合参謀本部]

能力構築支援の成功例を目指して

A-29 la.jpg3月22日、米国を中心とするNATO諸国が支援して立ち上げたアフガニスタン軍(空軍)が保有するプロペラ攻撃機A-29がアフガン人パイロットの操縦で初めてレーザー誘導爆弾を投下し、見事命中させました

2001年には存在していなかったアフガン空軍を、多くの労力と資金を投入して育成してきたわけですが、2015年8月に攻撃ヘリMD-530で初の航空攻撃を実施し、2016年4月にはプロペラ軽攻撃機A-29でも初攻撃を記録していました

現在は12機のA-29を運用するアフガン空軍ですが、2019年には25機体制になり、2023年に36機体制を確立する計画の様ですが、アフガン操縦者のフライト数は現在でも毎日100ソーティーを記録し、多国籍軍の空爆の10%を担っているということですからなかなかです

3月27日付Defense-News記事によれば
A-29 af.jpg●アフガン軍を支援する多国籍軍司令部「Resolute Support Headquarters」の声明によれば、アフガン人操縦者最初のレーザー誘導爆弾は「GBU-58:250-pound」で、カブール航空団所属のA-29から投下された
同A-29は精密誘導爆弾と通常爆弾を搭載していたが、パイロットは目標周辺に一般人の存在を認めたため、レーザー誘導爆弾を選択した。攻撃は成功し、アフガン陸軍による地域制圧作戦を大いに支援した

●アフガン空軍への支援責任者Phillip Stewart准将は、「アフガン空軍は既に繰り返しその能力を実戦で示しており、通常爆弾でも目標の10m以内に投下する能力を備えている」、「今回は精密攻撃が必要と判断し、冷静に兵器を選択して改めてその能力を披露したまでだ」と語っている
●支援任務の将来計画を担当するLance Bunch准将は、「2017年には2016年より500ソーティーも多くの飛行をアフガン空軍は遂行し、アフガン軍の攻撃力の中核を担っている」、「アフガン人操縦者は任務を良好に遂行でき、国のために行動することが可能になっている」と評価している
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A-29 Afghan.jpg支援する多国籍軍の発表ですから負の側面には触れていませんが、訓練を施したアフガン人兵士の残存率が気になります。
イラク軍の例だと、数百人養成して10人程度しか残らなかったとか、与えた武器が横流しされたとか・・・散々な結果しか残っていません。

それでも、ダンフォード統合参謀本部議長から、「米空軍は地元軍育成に本気で取り組んでいるのか? やる気はあるのか? 空軍に入っている私の甥に聞いたが、優秀な人材は支援用に選ばれておらず、選ばれた者の士気が低いらしいじゃないか? やる気あるのか?」と、ボロクソに注意された前科のある米空軍ですから、それなりに取り組んでいるのでしょう。

ちょっと気になったのは、目標へのレーザー照射もアフガン軍がやっていたのでしょうか? そうだとそれなりに本物ですが、JTACが米軍人だったりしたらちょっとがっかりですね・・・

ご参考の記事
「米空軍は外国軍教育を重視せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-29
「朝鮮半島の戦いは汚い戦いに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-10

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レーザー兵器搭載は米海軍が先行 [Joint・統合参謀本部]

売り込みコンサルタントの宣伝ですが・・
「あと3年から5年で・・・」との決まり文句も飛び出し

Obering.jpg22日付Military.comがレーザー兵器イベントを取材記事を掲載し主催者の軍事コンサルタント企業関係者にレーザー兵器の開発動向をインタビューしています。

米海軍が米軍の中では最もレーザー兵器配備に近く、次が米陸軍で、空軍は苦労しているがF-15搭載用の無人機対処レーザーポッドを試験する予定だと語り、また最近の急速な技術的進歩で物理学面や工学面で大きな課題は残されておらず、問題は資金のみだとアピールしています

Booz Allen Hamiltonとのコンサル会社の副社長でエネルギー兵器部門を統括するTrey Obering元空軍中将の仕事は、米国防省や米軍幹部から慎重な発言が相次ぐレーザー兵器への予算獲得でしょうから、レーザー兵器の将来性を訴えるのは当然で、楽観的な様子には注意が必要ですが、そのあたりを差し引いて、現状把握に耳を傾けたいと思います

22日付Military.com記事によれば
Lase-UK.jpgCSBAとコンサル会社Booz Allen Hamiltonが共同開催した「Directed Energy Summit」で取材に応じたObering副社長は、これまでの実績からすれば、今後2~3年でレーザー兵器を実用化するのは米海軍であろうと語った
●既に試験艦Ponceに同兵器のプロトタイプを実際に搭載している唯一の軍種である海軍に言及し、同副社長は、実際に兵士の手によって運用しなければ、必要なノウハウや開発スケジュールの政さができないと表現した

●陸軍や空軍は苦労しているが、海軍に続くのは陸軍だろうと語り、装甲車両「Stryker」へのレーザー兵器搭載計画が進行中だと説明する一方、空軍は苦労してると語った
●陸海空軍それぞれの運用環境の違いにより開発の難しさが異なると述べつつ、航空機搭載ポッドや無人機へのレーザー兵器搭載を狙っている米空軍にとっては、兵器の重量や大きさ制限と出力確保が大きな課題だと説明した

●それでも同副社長は自身が戦闘機パイロットであったこともあり、今年の夏に米空軍がF-15にポッド式レーザー兵器の搭載試験を開始すると聞いて喜んでいた
●米空軍省の技術担当次官補代理によれば、「SHiELD」プロジェクトとして、無人機対処兵器としてF-15に50kwレーザーを搭載する計画が進んでいる模様である

Laser NG.jpg●Obering副社長はまた、3軍の長官が集まって、レーザーを含む新兵器技術協力について協議していることに触れ、3軍の運用環境や狙いが異なることから、使用するレーザの周波数帯やレーザーの種類も異なり、協議は単純ではないとコメントしつつ、
●出力を上げることや冷却が重要なこと、如何に装置の規模を小型化するか等、共通の課題を3軍は抱えており、そんな面での協力や意見交換は有用だろうと語っている

●一方で同副社長は最近のレーザー技術の急速な進歩に触れ、物理学面や工学面で大きな課題は残されておらず、問題は資金のみだ、「技術はリッチだが、資金面で貧しいのが現状だ」と最近のビームの質向上や出力向上を表現し、資金確保の重要性を訴えた
●例として「Star Wars社」の「cool laser weapons」に言及し、高高度を飛行する無人機に搭載することで弾道ミサイルの発射段階での追尾に力を発揮し、迎撃への応用にも期待できると語った。そして中国やロシア対応には、宇宙にレーザーセンサーを配置して対処する有効性も指摘した
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Obering2.jpg「あと3年から5年で・・・」との表現が何回か登場するインタビューですが、レーザー兵器開発の歴史が「いつまでたってもあと3年」と揶揄されている現実を逆手にとっての表現なのか、「まじ」なのか気になるところです

小型無人機を撃退したり、ミサイルのシーカー部分を目くらましする程度の能力が精一杯だと認識しているのですが、何か変化があったのでしょうか??? 
はっきり書いていないところを見ると、「いつまでたってもあと3年」状態なのかもしれません

レーザー兵器関連の記事
「無人機に弾道ミサイル追尾レーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17-1
「私は楽観主義だ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24

夢見ていた頃
「2021年には戦闘機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21
「米企業30kwなら準備万端」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-17-1
「米陸軍が本格演習試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-14-1

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米空母戦闘群が温故知新演習に取り組み [Joint・統合参謀本部]

過去20年間で1発しか発射訓練していないミサイルを14発発射した訓練だった

FA-18 CV.jpg23日付米海軍協会web記事が、空母セオドアルーズベルト戦闘群(TR-CSG)への同乗取材を基に、主要幹部へのインタビューから最近の米空母戦闘群が「ハイエンド紛争」に備えて新たな訓練に取り組んでいる様子を伝えています

具体的には、昨年10月にサンディエゴを出航した同戦闘群が、ハワイに向かう途中でハイエンド紛争演習「Fleet Problem」を行い、その後日本海で3隻の空母による同時活動を経験したお話です。

米空母戦闘群は、中東の第5艦隊担当エリアへの派遣で20年近く実戦に従事してきましたが、その任務は地上の過激派掃討を支援する任務であり、複雑に入り乱れる敵味方への空爆に神経をすり減らす戦いながら、空母やイージス艦への直接脅威のレベルは高いとは言えない環境でした

一方、西太平洋の第7艦隊担当エリアでは、中国のA2ADは言うまでもなく、ロシアの潜水艦や長距離爆撃機が飛び交う環境であり、空母攻撃群の航空戦力を投射させるためには、敵の脅威から自らを防御しつつ活動する必要があり、過去20年間対テロどっぷりで育った米海軍もその変化に戸惑っているわけです

もちろん作戦運用にかかわる部分ですから細部は語ってくれませんが、雰囲気を感じてください

この記事に添付されている映像4分半
各指揮官へのインタビューと映像


23日付米海軍協会web記事によれば
●同空母群に所属するミサイル駆逐艦の艦長によれば、これまで任務地域に派遣される前に行っていた能力確認演習では、実弾を発射することがなかったが、10月の派遣前演習では14発ものミサイル発射を行った。ちなみに同艦長(大佐)が海軍人生の中で、これまで1発しか発射したことしかなかった

ASEANPlus.jpg●現在の太平洋海軍司令官であるScott Swift大将は、1920年代に米海軍が行っていた戦術革新のためのハイエンド紛争演習「Fleet Problem」を復活させ、昨年10月に同空母戦闘群が参加した
●例えば、最近の海軍演習で対潜水艦演習ASWだけを独立で行う形だったが、昨年の「Fleet Problem」ではASWを行いつつ、遠方に航空戦力による戦力投射を行う形式が導入された。また電波法者制限を含む電子戦も重視した形で行われた

●同演習の航空戦力投射でも、14機の攻撃機が「Wall体形:横一線の陣形」で前進し、敵を排除して我の活動範囲の安全を確保する作戦を訓練した。しかも航空機の最大行動半径一杯まで遠方に活動範囲を広げ、最近の中国やロシア兵器の射程拡大を意識した想定で実施された
何よりも演習部隊側に活動の自由度を与えることで、演習者に今何をすべきかを考えさせる演習となり、ASWを優先すべきか、攻撃の有効性を高めるためリスクを取りべきか、また航空機の収容をASWとどう組み合わせるか等、より実践に近い形で空母群を鍛えることができた

●同空母軍司令官のSteve Koehler少将は、「Fleet Problem」のような演習は冷戦時代には一般的であったが、20年近くになる対テロ戦で我々の記憶から遠ざかっていたものだと表現し、若者たちに経験させなければならないものだと強調した
●そして、このようなハイエンド紛争への備えや訓練を「rediscovering, reemphasizing」しなければならないと強調した

3-CV.jpg●同空母群はハワイ海域から中東へ展開する前に、北朝鮮情勢で緊迫する日本海に入り、空母ロナルドレーガンや空母ニミッツとともに3隻そろい踏みで行動した。
中国海軍艦艇が近傍で活動してことや地域情勢の緊迫から、さほど込み入った訓練は出来なかったが、同列の3隻が同海域で行動しても全体の指揮統制活動は極めて円滑に遂行され、それぞれが担当や統制分野を持ちまわって全く問題なく活動することができた
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NIFC-CA構想の演習への組み込み関連で、SM-6の射程延伸射撃等の様子も知りたいところですが、そう簡単には公開できないのでしょう

次のハイエンド紛争が発生したら、空母中心の海軍時代は終わるのでは・・・と勝手に想像したりしていますが、記録の一つとして時代の変化をお伝えしました

最新フォード級の話題
「艦載機燃料タンクの振動問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-29
「空母フォード:3年遅れで米海軍へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-03
「フォード級空母を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-20

米海軍空母関連
「べ戦争後初:米空母ベトナム訪問へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-24
「空母艦載給油機のRFP発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-13
「映像で学ぶ:米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25

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超超音速兵器の防御は不可能、抑止のみ [Joint・統合参謀本部]

Hyten SASC.jpg20日、米軍戦略コマンドのJohn Hyten司令官(空軍大将)が上院軍事委員会で証言し、中国やロシアが精力的に開発し、試験的でも実戦配備しているとも「豪語」している超超音速ミサイルについて、米国に防御能力なしと明言し、抑止に頼るしかないと語りました。

同司令官は飾らない冷徹な分析を語る軍人で、マティス国防長官の様に嘘のつけない人だからです。同時に、空軍参謀総長の最有力候補だった優秀で人望の厚い軍人でもあります。

例えば昨年4月には、同じく上院軍事委員会で、INF全廃条約に違反してロシアが開発した巡航ミサイル(恐らくSSC-8:9M729)が欧州方面に配備され欧州全域が射程範囲内に入る可能性があるが、米国や欧州同盟国は防御手段を有していない(no defense)と正直に語っていたところです

Hyten大将の味にある発言記事
「宇宙センサー整備が急務」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-31
「露の巡航ミサイルへの防御無し」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-06
「艦艇配備のCPGSを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-04
「21世紀の抑止戦略が必要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11

21日付米空軍協会web記事によれば
Hypersonic4.jpg●Hyten司令官は、ロシアと中国が急速に開発に取り組んでいる超超音速兵器(hypersonic weapons)の脅威について、米国のミサイル防衛能力では対処できないと証言した
●同大将は「これら開発中の兵器を拒否する防御能力を保有していない。我々の防御は抑止しかない」と表現した

●この発言は、先ほど発表された核態勢見直し(NPR)が抑止能力強化を重視し、次期爆撃機B-21、長射程巡航ミサイル、低出力潜水艦搭載核巡航ミサイルの開発などを盛り込んだこともあり、注目を集めている
●同司令官は、NPRの全ての措置が、中国やロシアやイランやNKからの脅威に対応するものだと表現した
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Hyten7.jpg日本が空気のように享受してきた「核の傘」は、確実にその安定度が揺らいでいますし、そもそもの抑止の概念や定義を根本的に考え直す時期が来ています。

今日の記事で紹介した新兵器の登場や新型核兵器の登場も一つの理由ですが、サイバーや宇宙戦を従来の抑止でとらえられるのか等、新しい抑止概念の整理確立が急務となっています

もう・・・森友問題なんかどうでもいいから・・・

21世紀の抑止概念を目指す
「リーク版NPR概要報道」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13
「3本柱はほんとに必要か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-22
「米戦略軍も新たな抑止議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03

超超音速兵器の動向
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「中国が超超音速兵器で優位」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-1
「超超音速兵器の脅威が大きな話題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-19
「中国が優位なのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-14
「ロシアも取り組み表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-11

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米海兵隊が大型無人機開発へ [Joint・統合参謀本部]

艦艇搭載の無人攻撃輸送ティルローター機を

MUX2.jpg 9日、米海兵隊が構想している大型の無人攻撃輸送ティルローター機(MUX)に関する基礎技術情報提供の依頼書を関連企業に発出し、MUX構想が話題になっています

2025年までに地上からの運用を開始し、2028年には強襲揚陸艦など艦艇からの運用も開始を構想しているという、フル装備で行動半径700マイル、オスプレイ等をエスコートでき、ネットワーク戦の中継ハブにもなり、対地支援や目標照準や攻撃任務や電子戦にも活躍を期待される「盛りすぎ感」もある代物です

本日は、発出された35ページの情報提供依頼書から明らかになった構想の概要をご紹介します

13日付Military.com記事によれば
MUX3.jpgMUX(Marine Air Ground Task Force Unmanned Aircraft System-Expeditionary)主任務には早期警戒、ISR、電子戦、通信中継が含まれ、これに続く任務の位置づけで、地上支援攻撃、エスコート飛行、物資輸送が情報提供依頼書に含まれている
●2年前の段階で海兵隊はMUXについて、F-35Bが搭載できるすべての兵器が搭載可能で、高度3万フィートを飛行可能で、指揮統制と電子戦能力を備えるものと表現していたが、空中給油を受けることが可能で、垂直離着陸可能で、不整地にも着陸可能な能力を求めていることが明らかになっている

●関連で米海兵隊は、MUXに機体の内部と外部を合わせ計9500ポンドの搭載能力を求めており、その中に含まれるのは
AGM-114 Hellfire air-to-surface missiles;
AIM-9X air-to-air missiles;
・advanced precision kill weapon system (APKWS) laser-guided rocket;
・AIM-120 AMRAAM;
AGM-88E Advanced Anti-Radiation Guided Missile (AARGM);
small-diameter bombs;
・射出型UAV for 早期警戒と電子戦

MUX.jpg●米海兵隊は、地上離発着で2025年に初期運用態勢、2028年に艦艇への垂直離着陸で初期運用態勢確立を目指し、完全運用態勢確立を2034年に計画している
●MUX計画に関心を示している企業で明らかになっているのは、「Bell」のV-247 Vigilant tiltrotor aircraft、「Piasecki Aircraft」のARES、「Boeing」のtail-sitting designで、今後の動向が注目されている

あまりにも「盛りだくさん」な要求性能に、実現可能性を懸念する声もあるが、海兵隊幹部は自信を示している
///////////////////////////////////////////////////

平昌冬季オリンピックの開会式で、大量の小型ドローンを使用して空中に「五輪の輪」や「マスコット」を描く演出が注目されましたが、このような大型の艦載機方面でも夢は膨らんでいるのでしょう・・

それにしても、ここまで重装備するのであれば、F-35Bの代わりに無人機を導入を考えてもいいのでは・・・と考えてしまいます

無人兵器&装備の群れ関連
「都市戦でも無人機の群れを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09
「群れ巡航ミサイル開発へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-02
「無人機の群れ第7世代」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-26 
「3軍の士官学校が群れ対決」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-26

「国防省幹部:空軍はもっと真剣に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30
「米海軍が103機の無人機群れ試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10-1
「無人艇の群れで港湾防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-19
「無人機の群れ:艦艇の攻撃や防御」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10

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ロシアの毒牙にセルビアが危ない [Joint・統合参謀本部]

穴場のバルカン半島が再び危ない!

Scaparrotti10.jpg8日、欧州米軍司令官で欧州連合軍司令官のCurtis Scaparrotti陸軍大将が上院軍事委員会で証言し、対露欧州正面全体でロシアが全ドメイン活用の攻勢に出ていることから、欧州戦力の近代化に継続的な努力が不可欠だと訴えました

特にロシアが非対称能力を増大させ、紛争レベルに至らないギリギリのレベルで、軍事と非軍事のフルスペクトラムで地域の不安定化キャンペーンに出ていると訴えています。
そして特にバルカン半島のセルビアへの懸念を具合的に取り上げ、我々が外交的に取り組まなければ、世界の目が離れているうちに問題が表面化すると強い懸念を表明しました

また同証言を紹介する報道は、DC訪問中のチェコ軍大将の発言を紹介しつつ、ロシアや中国が展開するサイバーを含む情報戦に適応していかないと、見えない侵略に屈してしまうと「cyber framework」の必要性等の訴えを紹介しています

8日付米空軍協会web記事によれば
Scaparrotti9.jpgScaparrotti司令官は、2025年までにロシアが欧州正面の全てのドメインで西側軍に挑戦してくると予想し、米軍が欧州戦力の近代化に継続的に取り組むべきだと訴えた
●そして現在もロシアが非対称能力を増大させ、紛争レベルに至らないギリギリのレベルで、軍事と非軍事のフルスペクトラムで地域の不安定化キャンペーンに出ていると説明した

●そして前年度から2000億円以上増額した「European Deterrence Initiative」2019年度予算7000億円に言及し、必要不可欠な基礎的経費(foundational funding)だと表現し、本経費とその増額がなければ任務を遂行できないと訴えた
EDI予算の多くが、米陸軍の装備事前集積や、米空軍の欧州飛行場施設整備(対象はGermany, Norway, Slovakia、英国)に投入されており、欧州米軍の態勢整備を支えていると説明した

●7日にワシントンDCを訪問したチェコのPetr Pavel大将は、ロシアが情報戦を仕掛けており、NATOはこの状況から学んで適応しなければならず、そのために同盟として中露を含むアクターと協議して「cyber framework」を立ち上げる必要があると訴えた
●同大将は特にバルト海周辺地域の緊張を上げ、ロシアの活動を「侵略」と表現し、ロシアによる領空心配はないが緊張は増大しており、軍事プレゼンスを上げ、長距離飛行を行い、より多くの情報収集活動を行う必要があると語った

Scaparrotti7.jpg一方でScaparrotti司令官は議会で、米国がバルカン半島に再び目を向けるべきだと警鐘を鳴らし、特にセルビアでロシアのプレゼンスが増大していると訴え
●そして、我々が外交的に取り組まなければ、世界の目が離れているうちに問題が勝利表面化すると強い懸念を表明した
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ここ数年ランド研究所が、ロシアがバルト3国など東欧で攻勢に出ればNATO軍や欧州米軍は対処できないとの研究レポートを発表しており、その件について議員がScaparrotti司令官に質問しています。

russia cyber.jpg同司令官はこれに対し、全くの誤りではないがその分析は東欧に絞ればのことであり、地上部隊に限定すればの見方だと述べ、欧州全体で、更に海空サイバー宇宙等のドメインに拡大して考えれば、緒戦でロシアが有利かもしれないが、長期的に見ればNATO側が有利であり敵も理解しているだろうと表現しています

前職が在韓米軍司令官だった聡明なScaparrotti大将の見方ですので尊重します。でも2014年のウクライナ侵攻で「ハイブリッド戦」を見事に遂行したロシアです。その教訓をもとに更に磨きをかけた非対称戦コンセプトを練り上げていると懸念も致します

Scaparrotti大将の発言
「ロシアの情報戦に総力対処すべき」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-24
「露の脅威を語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-23-1

「在韓米軍の懸念」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-16
「RQ-4よりU-2が良い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-03-26

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