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宇宙に特化した世界空軍トップ会議を [サイバーと宇宙]

協力して宇宙ドメインに取り組み姿勢は理解も
負担共有を狙った米軍の戦略着々とも考えられ・・・

Goldfein space.jpg10日、Goldfein米空軍参謀総長がDefense-Newsの単独インタビューに応じ、今年に入り等に活発になって生きている同盟国等の宇宙ドメインへの巻き込み(外交的には「協力強化」と表現)について語り、その一環(まんぐーす邪推)として宇宙ドメインに特化した世界の空軍参謀総長会議の開催を提案しました

米空軍幹部は今年に入り、3月にHyten戦略コマンド司令官が議会で、「共通の敵を抑止するためだけでなく、宇宙システムの開発配備の資金的な負担をシェアするためにも、同盟国を宇宙作戦運用に加えるべき」、「コスト分担合意、外国衛星の打ち上げ、情報共有合意、などなど、多様な同盟国等の協力機会が考えられる」と証言し、ギラギラした狙いを公言

Space Fence1.jpg4月に空軍長官はソフトアプローチで、「同盟国等の要員に対する宇宙関連の訓練を拡大する」と発表し、「宇宙での衝突防止、周回軌道の離脱、大気圏再突入などを学ぶことを通じ、宇宙状況把握の基礎コース」と「国家安全保障の視点から宇宙政策を考える課程で、現在は豪州、カナダと英国のみに開放しているコース。今回の拡大により、本コースにNZ、フランス、ドイツ、日本が」と言及

そして7月18日から、これまで統合レベルまで勤務者を拡大していたJSpOC(Joint Space Operations Center)を、CSpOC(Combined・・・)として民間衛星運用者を含む同盟国関係者まで勤務者を拡大して運用開始すると米空軍が発表しているところです

まぁ、トランプ大統領が米空軍から宇宙軍(Space Force)を独立させ、空軍と並列関係にすると正式発表したドタバタの中ではありますが、宇宙に関する空軍参謀総長会議の開催提案をご紹介しておきます。

12日付Defense-News記事によれば
Goldfein4.jpg●Goldfein米空軍参謀総長の提案は、これまで航空作戦全般をテーマに世界各国で行われてきた空軍参謀総長会議の流れからすると異例なものであるが、同参謀総長は「爆発的に商用分野で宇宙産業が発展する中、この発展を軍事分野でどのように活用し、企業を巻き込んでいくかを考えるタイミングにきている」と提案の背景を語った
●そして同会議の候補として、毎年春に空軍宇宙コマンドのあるコロラドスプリングスで開催されている「Space Symposium」に合わせて開催する方向を考えていると語った

●同大将は「企業の競争により打ち上げコストが低下し、併せてより小型の宇宙アセットが可能になってきている今の時代、巨大なチャンスが目の前にある」、「大型バスサイズがスーツケースレベルに小型化可能で、低コスト打ち上げが可能になってきている2大変化を見逃せない」とも表現した
●同大将は兼ねてから、米空軍と米軍他軍種、そして同盟国等の宇宙アセットの相互運用性を提唱してきた人物であるが、宇宙ドメインを如何に米空軍戦略の中に組み込むかを中心に議論が行われてきた経緯がある

space aware2.jpg●なおGoldfein参謀総長は、7月5-9日の間のイタリア訪問に際し、イタリア空軍参謀総長のEnzo Vecciarelli空軍大将との会談でこの話題を持ち出した模様である。
●米空軍はこのように、かつては固い秘密の壁に覆われ、「NOFORN:no foreign nationals:外国人出入り禁止」の原則で行われてきた宇宙ドメイン活動の方向転換を図っており、4月に空軍長官が宇宙に関する教育訓練への同盟国等兵士の受け入れ を大幅拡大すると発表したところである
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トランプ大統領の独善的な動きに翻弄されている米国防省と米軍ですが、同盟国等に負担の共有や移管を推し進める点では利害がぴったり一致しています

その急激な米国の変化に、この空軍参謀総長会議に集まるであろう世界の空軍トップ同士で、どのような会話が交わされるのでしょうか???

宇宙での戦いに備え
「JSpOCからCSpOCへ 日本も」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-09-3
「同盟国にも訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-2
「宇宙脅威論のレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-15

「CSISの同上レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3
「米国防省宇宙ニュース2つ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-20
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1

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米軍がサイバー懸念で市販UAV使用禁止 [サイバーと宇宙]

国防副長官の指示で。背景は不明で憶測が

UAS marine.jpg6日付米空軍協会web記事や各種報道によれば、5月23日にShanahan国防副長官が米軍に国防省監察官から市販無人機のサイバーリスクの把握が不十分との指摘を受けたため、対策を行うまで市販無人機の使用を停止せよ」と指示した模様です

これを受け、海兵隊や空軍特殊部隊などが1000機レベルで使用している市販の小型無人機が運用停止になっているようで、海兵隊は前線部隊への影響が大きすぎるとして、特定の機種については運用停止を免除するように要請しているようです

なぜ国防省監察官が「市販無人機のサイバーリスクの把握が不十分」と指摘し、米国製と海外製も含む製品が使用停止になったのか??? その背景について国防副長官のメモは言及しておらず謎です。

断片的情報では5月にChris Murphy上院議員がマティス国防長官に書簡を送り、「中国DII製(Da-Jiang Innovations製)の製品は潜在的に国家安全保障上の脅威である」と警告したと言われていますが、国防省監察官の警告との直接の関係は不明です

6月21日付UASVISIONによれば
UAS marine2.jpg国防長官は5月23日のメモで、「5月14日に国防省監察官は、国防省は市販無人機を使用するにあたり、サイバーリスクを見積もる十分な取り組みを行っていない」と指摘したと述べ、市販無人機の使用を停止した

●運用停止に該当する海兵隊保有の市販無人機は、例えば「800 Mk-2 Gen-3 drones」との4つの小型プロペラで飛行するタイプでは、既に600機が前線の大隊に配分され、さらに200機の追加注文分を待ちわびている状態だった
●海兵隊は同タイプを含む数種類の「使用停止免除」を求めており、国防副長官も「前線の緊急要請に対応し、ケースバイケースで運用停止免除を検討する」と述べている

6日付米空軍協会web記事によれば
UAS marine3.jpg米空軍特殊作戦コマンド報道官は、市販無人機の購入と使用を停止しているとEメールで回答してきた。5月23日の国防副長官指示に基づくものだと説明している
●そして、使用停止措置は「国防省が同リスクに対応する戦略を立てるまで続く」と述べている

米空軍特殊作戦コマンドは、市販小型無人機をISR、地形偵察、飛行場調査などに使用している。広報部門も写真や映像撮影のため市販無人機を使用している
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国防省監察官の5月14日の指摘の背景が気になりますが、米軍の市販無人機全ての使用を禁止するとは相当の危機感の表れです。

直径1m以内程度のドローンをイメージして頂ければよいと思いますが、サイバーの恐ろしさを垣間見た気がいたします・・・。日本は大丈夫か???

サイバーと兵器管理
「サイバー時代の核兵器管理」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-02
「米国政府サイバー予算の9割は攻撃用!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31
「装備品のサイバー脆弱性に対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-02

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トランプの宇宙軍創設は早くても数年後 [サイバーと宇宙]

トランプ「宇宙軍を創設する。空軍と同レベルの軍だ」
マティス「議会が合衆国法典の規定改定に同意したら」
空軍長官「空軍の諸君、すぐに何かが変わることはない」

18日、トランプ大統領が副大統領が委員長を務める「National Space Council」で演説し米空軍から宇宙部門を独立させ、陸海空海兵隊、沿岸警備隊と同列の「宇宙軍:space force」を6つ目の軍として創設すると宣言しました

trump space.jpg宇宙の国家安全保障における重要性と、空軍から独立させないと適切な資源配分を受けられない等の理由から、昨年から米下院を中心に盛り上がってきた議論ですが、国防長官や空軍長官が懸命に火消しに努めていたところでした

そんな中、3月に海兵隊基地を訪問したトランプ大統領が「宇宙軍創設という、素晴らしいアイディアがある!」とぶち上げ、国防省は副長官を先頭に、再び火消しをすべく、検討結果をまとめていたところでした

冒頭にご紹介したように、議会の理解と膨大な検討及び事務作業が発生するわけで、次の大統領選挙結果が出るまで、検討を引き延ばすのでは・・・とも勘繰りたくなる雰囲気です
あっ・・・それから海軍省の中にある、つまり海軍長官のもとにある米海兵隊と同じように、空軍長官のもとに空軍と並列で編成されるようです

とりあえず時系列で各方面の反応をご紹介します



18日トランプ大統領は
我々は宇宙を圧倒的に支配しなければならない(We must have American dominance in space)
私は今日ここで、国防省に対し、直ちに6番目の軍としての宇宙軍創設のプロセスを開始するよう命じる

●米国は、空軍と宇宙軍の両方を保有することになる。別々に、そして同等の軍として保有する。この点が重要である
●(会場にいたダンフォード統合参謀本部議長を指差して、)「この命令を遂行せよ。将軍、これをやり遂げようではないか

19日夜、米空軍指導者連名で空軍内にメッセージ
Wilson9.jpg●大統領の指示により、の指示により、米空軍省内に、宇宙軍が創設される。(the new space force would be established as a military service inside the Air Force
●指示を実現すべく、組織全体が一つの方向に向かって取り組んでいく

大統領による宇宙軍創設の指示は、空軍の重要性をさらに強調するものである。宇宙は戦いのドメインであり、宇宙にかかわるすべての組織は、潜在的な敵対者の脅威に対応するため、破壊力、強靭性、機敏さを維持強化しなければならない
●我々米空軍は、国防省指導層、議会、そして国家安全保障関連パートナーと共に、この計画の遂行に取り組むことを楽しみにしている

●ただ、直ちに動きや変化があるわけではない。指示の遂行は、周到に包括的なプロセスを踏むことになる。
●我々の任務は、国家安全保障戦略の遂行を支え、引き続き宇宙での戦闘能力向上を加速していく。

20日マティス国防長官は国防省で記者団に
Mattis44.jpg●宇宙軍の創設に向けた業務はまだ始まっていない。皆さんもご存知のように、宇宙軍創設には法的な手続きが必要であり、未着手の膨大な詳細にわたる諸計画が必要になる
●我々はそのプロセスに取りかかったわけであり、22日金曜朝にボルトン大統領補佐官とのミーティングで取り上げる話題の一つである

●(解説記事部分) 宇宙軍の創設は、議会が合衆国法典の軍隊に関する「Title 10」の改正に応じた後にのみ行われ、その手続きには経費見積もりや時程計画が求められ、数年必要であろう。宇宙関連の国防省予算は、全体から見れば極めてわずかである
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昨年7月、宇宙軍独立推進派のMike Rogers下院議員(共和党)は、超党派議員の支持がある案で、宇宙分野を独立させる喫緊のニーズがあると主張し、以下のように訴えています。

Rogers.jpg●「非公開の情報ブリーフィングに来てくれ。とてもショッキングな現実がそこにある。中国とロシアは既に宇宙を再編(reorganize)してしまっている」、
●「宇宙分野は金づるで、空軍は長らく航空分野でこの資金に頼ってきた。だから戦闘機パイロットである将軍達は、宇宙軍独立に反対なのだ

米韓合同演習の中止なら一時的なことで耐えられましょうが、この宇宙軍創設にはマティス長官も「プッツン」してしまうのでは・・・と心配です。

新しい制服とか作るんでしょうか??? 

宇宙軍を巡るつばぜり合い
「国防副長官が火消しに」[→]http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-29
「トランプの宇宙軍発言に真っ青」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-17
「下院が独立法案承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14-1
「下院が宇宙軍独立案を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-22-1
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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JSpOCからCSpOCへ そして日本も [サイバーと宇宙]

ついに日本も宇宙作戦で同盟国の仲間入り!?

Japan JSpOC.jpg左の写真は、2017年12月8日(意味深な日ですが・・・)に航空幕僚幹部防衛部の精鋭が加州Vandenberg空軍基地にあるJSpOC(統合宇宙作戦センター)を訪問した際の写真で、センターを運営する大佐の指揮官から、宇宙に漂うデブリの実物を説明してもらってる様子を写したものです。(6月4日付米空軍協会web記事が掲載

ついに日本も戦闘服を着てJSpOCを訪問するようになったかと「ググって」みると、ここしばらく、米空軍からの宇宙軍独立騒ぎばかりをフォローしているうちに、米軍の宇宙運用が同盟国連合に拡大する具体的な動きが、Hyten戦略コマンド司令官(空軍大将・空軍参謀総長の最有力候補だった人物)の強力なリーダーシップで進んでいることがわかりましたので、種々の報道からつまみ食いでご紹介します
そしてそんな動きの中で、日本も遅まきながら同盟国の一員として、この連合宇宙作戦センターに関わるような動きを見せていることにも触れたいと思います

2010年
space aware2.jpg●米空軍が主導し、米国内の官民宇宙関係者や政治家までもが参加して宇宙での戦いを考える机上演習「2010 Schriever Wargame」の教訓として、秘密情報の扱いから米国関係者だけで行っていた宇宙作戦運用は、米国だけでは維持運用できない
●現在統合レベルまで勤務者を拡大しているJSpOC(Joint Space Operations Center)は、CSpOC(Combined・・・)として民間衛星運用者を含む同盟国関係者まで勤務者を拡大して運用しないと、宇宙の状況を的確に把握して作戦運用をすることが困難・・・との結論を得る

2017年
宇宙状況把握の実験「Global Sentinel」の参加者を同盟国に拡大。豪、加、英、仏、スペイン、独、伊、日本、韓国が参加

2017年12月2日
Hyten戦略コマンド司令官がReagan National Defense Forumで、CSpOC構想を発表し、2018年末までに運用を開始すると明らかに。同盟国軍関係者だけでなく、情報コミュニティーや民間宇宙運用者も交える構想を示す
●同年12月8日、航空幕僚幹部の精鋭がJSpOCを訪問し、活動の説明(推測)を受ける

2018年3月
Hyten戦略コマンド司令官が下院軍事委員会で、共通の敵を抑止するためだけでなく、宇宙システムの開発配備の資金的な負担をシェアするためにも、同盟国を宇宙作戦運用に加えるべきだと証言
●「コスト分担合意、外国衛星の打ち上げ、情報共有合意、などなど、多様な同盟国等の協力機会が考えられる」と語る

2018年???
space aware.jpg●(3月の報道の表現)最近、最も新しい同盟国として、日本が秘密度の高い「Schriever Wargame」に招待された。これでFive Eye partners呼ばれる米、英、豪、加、NZ、更にこれらに仏と独を加えた国に日本が加わることになる
米空軍宇宙コマンドのJoseph Guastella少将は、CSpOCを今年夏にオープンすると空軍協会のイベントで発言
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主要国にとっても、米国以外の国にとっては、宇宙に関する国の基本政策もなく、軍におけるドクトリンなどあるはずもない中、米国の猛烈な誘いに乗るのも勇気のいる話です。

ましてや、Hyten戦略コマンド司令官が、議会対策もあるとはいえ、公式の場面で明確に「share the financial burden」と発言している中、日本も呼ばれただけで喜ぶわけにはいかないでしょう・・・

秘密度の高い分野で、表に出る部分は少ないですが、注意しておきましょう・・・

宇宙での戦いに備え
「同盟国にも訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-2
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1

「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11
「Schriever Wargame」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02

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サイバー戦時代の核兵器管理を [サイバーと宇宙]

90年代のB-2以降、サイバー時代に入ってから新たな核関連兵器の認証を行っていない現実

Weinstein2.jpg1日、米空軍司令部の戦略抑止・核兵器融合部長であるJack Weinstein中将が米空軍協会で講演し、サイバー戦時代の現代に、核兵器の品質保証や関連施設のレジリエンスを確実にすることが大きな課題となっていると語りました。

同中将の言う「Nuclear certification」は、核兵器システムが初期運用態勢確立を宣言する最後の関門となる品質確認行為の様ですが、具体的にどのようなチェックが含まれるのかは説明されていません。

しかし最近では、PCの様なネットワーク接続型の装置だけでなく、ICチップの様な電子部品を搭載するすべての装備品がサイバー攻撃の対象とされており、怪しげなプログラムが組み込まれたチップや回路が核兵器に紛れ込まないよう確実にすることが求められているのでしょう

また核兵器の運用システムや指揮統制システムに関しても、外部から遠隔操作されないよう、いろいろ確認や監視すべきことが山のようにあるのだろうと想像いたします

1日付米空軍協会web記事によれば
Weinstein4.jpg●米空軍協会ミッチェル研究所で講演したWeinstein部長は、サイバー脅威が普通になった現代において、如何に核兵器システムの健全性や安全性を保障するかについて検討を行っていると語った
●そして「検討は2年後に結論を求められているのではなく、2018年に必要なのだ」と語り、米空軍科学諮問機関(Scientific Advisory Board)が提言した「新たな核兵器の保証と認証」との報告書の説明を受けた空軍長官が、30日以内に提言実現プランをまとめるよう指示したと説明した

●同諮問機関の提言には、米空軍核兵器センターや安全管理センター、更に核兵器計画室に適切な資源を配分し、核兵器の近代化を支えるべきとの指摘も含まれている
●同中将はまず必要な人材の配置に向け取り組んでおり、彼らに具体的な問題対処を早晩開始してもらう事を検討していると述べた

B-2Whiteman.jpg●諮問会議は米空軍に対し、米空軍の核兵器任務遂行への脅威が急速に変化していることを受け、核兵器保障における信頼性確保により重点を置くよう提言しており、サイバー戦社会を念頭に置いた新たな政策や手順の確立を求めている
●同中将は、彼の部署が並行して議会提出用の「Nuclear Mission Assessment」を担当し、米空軍核兵器関連部隊や施設全体の訓練、適切な規模、資源配分の適切性、近代化の進捗、必要な能力などを取りまとめ、年末までに空軍長官や空軍参謀総長の承認を得る作業中だとも説明した
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核兵器やその関連施設の老朽化や、運用にかかわる兵士の士気低下が大きな問題として取り上げられ、少しずつ予算面や制度面での変化がみられるようですが、一度「地に落ちた部隊」の立て直しが一朝一夕に完了するはずもなく、長い目で見る必要がありそうです
B-61 LEP.jpg
今から2020年代前半にかけ、陸海空軍の間で、そして空軍内部でも、熾烈な装備近代化・老朽更新の優先順位争いが繰り広げられますが、「核兵器」を支えるモメンタムが維持されるのかどうか・・・とても気になるところです

ロシアの核兵器近代化
「続々新型核兵器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「米NPRも露核魚雷に言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13-1
「露が戦略核魚雷開発?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-06

21世紀の抑止概念を目指す
「3本柱はほんとに必要か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-22
「米戦略軍も新たな抑止議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11
「21世紀の抑止と第3の相殺戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-03
「相殺戦略特集イベント」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-1
「期限を過ぎてもサイバー戦略発表なし」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-25

NPR(核態勢見直し)関連
「核兵器立て直しに140兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-02-1
「次期ICBMと核巡航ミサイルの企業選定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27-1
「マティス長官がNPRに言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-15-1
「トランプ政権NPRの課題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09

「2010年NPR発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-07
「NPR発表3回目の延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-02
「バイデンが大幅核削減を公言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-19

戦術核兵器とF-35記事など
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06

ICBM後継に関する記事
「初のオーバーホールICBM基地」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-15
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

オハイオ級SSBNの後継艦計画関連
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

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国防省:8月に宇宙対処組織検討を議会に [サイバーと宇宙]

火消しをしたはずが、トランプ発言で再び火消しへ

Shahahan.jpg4月24日、Shanahan国防副長官が記者団に対し米空軍から宇宙分野を独立させて「宇宙軍:Space CorpsやSpace Force」を4軍と並ぶ軍として創設する議論についての検討レポートを6月1日までにまとめ、8月には議会に説明したいと語りました

宇宙軍分離独立案は、米空軍が戦闘機や爆撃機ばかりに投資し、重要性が増す宇宙アセットが後回しになっていると強い不満を持つ下院が昨年持ち出し、年末にかけ国防省と米空軍が必死になって「火消し」を行った経緯があります

しかし、国防省等がやっと一息ついた矢先の今年3月13日、トランプ大統領が海軍部隊訪問時、いきなり「宇宙軍創設案は素晴らしい!」と演説し、この発言の「火消し」に国防副長官を中心とした検討を行うことになっているわけです

Wilson_Goldfein.jpg国防省や米空軍幹部の言い分は、宇宙の重要性に鑑み、「宇宙軍」創設は将来あり得る選択肢の一つだろうが、中露の追い上げが激しく一刻の猶予も許されないこのタイミングでの宇宙軍分離独立は混乱を招くだけだ・・・です。

そして「火消し」のため米空軍は、空軍司令部に宇宙担当部長職(中将)を設けたり、宇宙関連予算を大幅に増額したり、宇宙アセット運用組織を改革したり等々、種々の取り組みを打ち出してきたところです

Shanahan国防副長官が記者団に対し
space-based 2.jpg●副長官は記者団との朝食会で、約6か月間をかけて取り組んできた内部検討レポートを、8月には議会に提出したいと語った
●「我々は、組織と調達プロセスと運用枠組みと4軍の統合融合等において、また攻撃と防御の能力整備において、何が必要で何を変える必要があるのか検討してきた」、「そして検討結果として求められる変化について、どのような仕組みで実現できるか・・・について答えを出したい」と語った

●8月に議会説明するため取り組んでいるが、米空軍は非常に協力的で対応が早く、検討は予定通り進んでいる
組織図を広げ、新たな組織や指揮系統を描くことは容易だが、実際に組織を機能させることは容易ではないと副長官は語り、実際に新システムを導入するケースに言及し、リーダーシップの問題等を指摘した

●更に「米空軍が必要な施策を実行できていないなら異なる手法も必要だろう。まさにここが分析検討しているところであり、どのような変革が可能か、実行可能性があるかを見ている」と説明した

●なお24日に上院軍事委員会で証言したWilson空軍長官は、米空軍の働きと予算配分に自信を示し、「オープンな議論をする準備がある」と語っている
space-based 4.jpg●そして長官は、「2018年度の5か年計画から18%も予算を増額した2019年度の同計画を作成した。ここにこそ変革がある。組織がどうのこうのではなく、敵対者に対して、我々が何をしているのかを示すことが重要だ。我々は宇宙で手を出す相手がいれば、凌駕する準備がある」と現状に自信を示した
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なおトランプ大統領は5月1日にも、ホワイトハウスに陸軍士官学校のアメフトチームを招いた際に記者団に対し、「6番目の軍を考えているんだ。宇宙だよ。この意味わかる?真剣に考えているところだ!」と語っています

肌感覚として、米空軍内の雰囲気がわかりませんが宇宙担当幹部の本音を聞いてみたいものです

宇宙軍独立を主張する議員が、空軍内部の不満分子や宇宙幹部OBをメディアの前で語らせる・・・なんて構図が夏にも見られるかもしれません。そんな時間はないと思いますが・・・

宇宙軍を巡るつばぜり合い
「トランプの宇宙軍発言に真っ青」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-17
「下院が独立法案承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14-1
「下院が宇宙軍独立案を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-22-1
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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同盟国への宇宙戦訓練を拡大へ [サイバーと宇宙]

「パイロット養成訓練のように宇宙要員訓練を支援する」
日本の名も上げて拡大対象国に言及

wilson7.jpg18日、Wilson空軍長官がコロラドスプリングスで開催された第34回の「Space Symposium」で基調講演を行い、同盟国等の要員に対する宇宙関連の訓練を拡大すると発表しました。

同長官は、米空軍が長年、同盟国や友好国の操縦者や搭乗員養成訓練を支援してきたように、宇宙に関する訓練を同盟国等にも拡大すると表現し具体的には来年から受け入れ国と受け入れコースを拡大すると述べました

18日付米空軍協会web記事によれば
●同長官は、「長年積み重ねてきた協力関係を基礎とし、同盟国等との宇宙における関係を深化したい」と表現した
●具体的に長官は、コロラド州にあるPeterson空軍基地に所在する「National Security Space Institute」に2つのコースを新たに増設すると説明した

Space Fence1.jpg●増設するコースの一つは、同盟国等の要員が宇宙での衝突防止、周回軌道の離脱、大気圏再突入などを学ぶことを通じ、宇宙状況把握(space situational awareness)についての見識を深めるコースである
●もう一つは、より上級のコースとして、国家安全保障の視点から宇宙政策を考える課程で、現在は豪州、カナダと英国のみに開放しているコースである。今回の拡大により、本コースにNZ、フランス、ドイツ、日本と「possibly others」からの参加者を募ることになる

●今回の宇宙教育訓練の同盟国への拡大理由について同長官は、「我々は過去数十年と比較して、より競争が激しく危険な国際環境の中にいる」と表現して、ロシアや中国による米国宇宙アセット無効化の努力に警戒してのことだと語った

調達改革と宇宙ミサイルシステムセンター
●長官は調達担当次官補直属の組織を設け、調達ルールを見直し。調達スピードを上げる業務を担当させると発表した
●また、宇宙ミサイルシステムセンターの組織見直しを同センター長のJ.T. Thompson中将に命じたとも発表し、縦割りの硬直的な業務要領を変えると説明した
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F2 POST.jpg米空軍の訓練コースですから、日本からは航空自衛隊員が参加するのでしょうが、どこから要員を選抜するのでしょうか?

日本のF-2戦闘機の後継に、F-35以上の性能を持つ、大型ステルス機を米国と共同開発するなどという理解不能な報道(21日読売朝刊一面)からすると、空自はパイロット数を削減したくないようですから、その他の分野から捻出するのでしょう・・・

ステルス機でも、小型無人機を搭載しても、地上にいる間は脆弱で、なおかつ脆弱で複雑な支援システムに依存する戦闘機が、どうしてそんなに重要なんでしょうか???

宇宙アセットへの脅威分析
「別のレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-15
「CSISレポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

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もう一つ宇宙脅威のレポートが [サイバーと宇宙]

CSISレポートより少し詳しく報道されています

Space foundas.jpg11日、米シンクタンクの一つ Secure World Foundationが公開情報を基にまとめた宇宙アセットへの脅威に関するレポート「Global Counterspace Capabilities: An Open Source Assessment」を発表し、先日ご紹介した12日発表のCSISレポートと出来栄えを競っています

同じく公開情報を整理したCSISレポートと結論的には似たところがありますが、元米空軍幹部であるBrian Weeden氏らによってまとめられたレポートは、報道させるため事前にDefense-Newsへ提供した作戦が功を奏し、わかりやすく報道されています。

同Foundationレポートを紹介するDefense-News記事の印象は、米国は宇宙活動能力で中露よりも相当進んでいるが、最近の主流はジャミングやサイバー攻撃やエネルギー兵器など「non-kinetic」な方向に移りつつあり、これを抑止するのは困難だから、米国は残念ながらこれら宇宙戦軍備競争に挑むしかない・・・といった感じです

CSISレポート重なる部分もありますが、米国の能力についても触れており、より分かりやすいので追加で取り上げます

11日付C4isnet記事によれば
Secure World F.jpg●2007年に中国が行った老朽気象衛星をミサイルで破壊した実験は、デブリまき散らしで世界から非難を浴びたが、2018年の現在では、電子戦による機器麻痺、レーザーによる敵センサー機能低下、地上施設へのサイバー攻撃などの形の攻撃の可能性がより高いと考える
物理的に宇宙アセットを破壊するのではなく、「non-kinetic」に装置を無効化する手法は、安価であり、だれが攻撃したのかを探知するのが困難な手法だからである

●冷戦後以降で最も活発に対宇宙アセット兵器開発や試験が行われている状況は悪いニュースだが、少なくとも現時点では、「non-kinetic」タイプの使用に限られている。
●以下では国別に現状を紹介する

---中国
・2007年の衛生破壊実験で非難を浴びて以降も、2度目の破壊実験は行っていないが、対衛星兵器開発の鈍化は見られない
・中国は低高度軌道(LEO)衛星に対する攻撃能力は成熟しているとみられ、対衛星ミサイルの移動式発射機も数年後には運用開始されるだろう。
・一方で、中高度や静止軌道衛星に対する兵器は、まだ試験的段階にあるとみられる。

Secure World F2.jpg---ロシア
冷戦時代の技術の再構築・復活に取り組んでいるが、米国衛星の重大な脅威になるような規模や高度に影響を及ぼす十分な対衛星兵器能力は持っていないだろう。
・また開発中の兵器も、低高度軌道衛星以外の宇宙アセットを狙ったものには見えない
・しかしロシアは、ジャミングや電子戦能力に多くの投資を行っており、広範囲の地上局をカバーする通信衛星への妨害を行える能力を持つだろう

---米国
・高度な技術を持ち、低高度から静止衛星軌道までの敵システムに移動して接近ができる技術があり、対衛星兵器に転用できる技術である。またミッドコースMDシステムは、低高度軌道衛星に対しても使用可能である
・更にロシアのように、GPSなどの航法システムへの妨害を局地的に行う能力を備えている

---イランは、限定的な市販のGPS妨害能力を保有している
---北朝鮮は、限定的なGPS妨害能力を有している
---インドはその気になれば対衛星兵器保有に迅速に進むことが可能

●著者一人であるWeeden氏は、「技術拡散が進んでいる中、米国は技術の拡散防止や技術管理を考えるよりも、米国も積極的に宇宙兵器に投資した方がよいとの主張を後押しする結果である。ほかのみんながやっている。我々もやるべきだ・・・との論である」と語った

Space Fence1.jpg米国は本分野での軍拡競争を避けるため、慎重な姿勢をとってきたが、そんな配慮には関係なく、他国は2000年代に入って投資を増強している
そんな分野の一つがRPO(ランデブーと接近:Rendezvous and Proximity Operations)で、ロシアと中国が共に投資を行っている。これが情報収集用ではなく、破壊を目的としているとの証拠はないが。
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Secure World Foundationのレポート現物へは
https://swfound.org/counterspace/

先日ご紹介したCSISレポート記事と合わせてご覧ください
「報告書Space Threat Assessment 2018」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-14-3

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02 

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CSISが宇宙アセットへの脅威をレポート [サイバーと宇宙]

Space CSIS.jpg12日、CSISのTodd Harrison氏らのグループが、公開情報のみを基礎にした宇宙アセットへの脅威をまとめた報告書「Space Threat Assessment 2018」を発表しました。

もちろんこの分野では、一般に公開や報道されていない部分で、多くの兵器の研究や開発計画が行われているのでしょうが、非公開情報にアクセスできない一般研究者や政策研究者にも可能な範囲で現状を伝えることは非常に意味のあることです

また公開情報をきちんと把握しておくことで、それ以外の情報への感度が高まるというものです。 ですからブログ「東京の郊外より・・・」も、軍事情報への感性を磨くという意味で、公開情報をチマチマとお伝えし、継続と蓄積の力で明日の安全保障を担う皆様のお力になれれば・・・とやっておるわけです。

本題からはそれましたが、中国、ロシア、北朝鮮とイラン、そしてその他の国にも少し触れているらしい報告書の概要を、13日付米空軍協会web記事でご紹介

13日付米空軍協会web記事によれば
Harrison CSIS.jpg●中国について
---急激に、そして着実に対衛星兵器や軌道上からの攻撃能力の開発や試験を行っている国であり、更にジャミング、サイバー攻撃やその他の能力で、多様な米国宇宙システムに脅威を与えている。

●ロシアについて
---ソ連の崩壊以降、宇宙システムの状態が悪化し続けていたが、ロシアはその立て直しに取り組み始めて、近代化に着手している。
---「ほとんどすべてのタイプの対宇宙兵器を、開発もしくは復活させてる」と報告書は記している。

●北朝鮮とイラン
---北朝鮮とイランは、ロシアや中国には後れを取っているが、「他国からの技術移転や自身の弾道ミサイル開発の恩恵を被って、急速に進歩を続けている」
---この2国の脅威は、主に「nonkinetic」なサイバーや電子妨害によるもので、ミサイルなどの「kinetic」兵器の脅威ではない。そして「nonkinetic」な兵器は安価で、技術的に高度なものを必要としないことから、宇宙アセットを保有しない国にも手が届くようになってきている

space-based 4.jpg●その他
---「nonkinetic」な兵器の抑止は困難である。なぜならその探知が困難で、だれが行ったかを特定することが難しいからだ
---宇宙アセットを妨害や無効化することがあまりにも容易なので、それらが使用可能であることを当然だと見なすことはとてもできない。米国の宇宙アセットやそれを支える地上システムへの脅威に対応するため、直ちに政策担当者は行動を始めるべきである
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CSBAで予算分析の専門家だと思っていたら、Todd Harrison氏はCSISへ移籍され宇宙も担当されているようです

現物をご覧になりたければ以下まで
https://www.csis.org/analysis/space-threat-assessment-2018

宇宙での戦いに備え
「日本は不参加:米軍宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-14-1
「アジア太平洋での宇宙作戦が困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-10-1
「欧州を主戦場に大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11

「国際宇宙演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02
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SNSへの規制が当局のOSINTに痛手を [サイバーと宇宙]

GDPR3.jpg6日付C4isnetが論考を掲載し、Facebookからの約5000万人分の個人データ流出事案や、2016年米大統領選におけるロシアのSNSを利用した介入などを受けEUがSNSプラットフォームに蓄積されたアカウント関連情報の利用に5月から厳しい法規制を課すことを紹介し、この時代の変化は公的な治安機関の公開情報収集OSINT(Open Source Intelligence)に少なからず負の影響を与えると分析しています

無料で利用できるFacebookやTwitterなどのSNSプラットフォームは、収集した利用者のアクセス傾向や発信内容等から、利用者個人の特性や傾向を分析可能で、対象者を絞った広告戦略に活用され収益の柱としていますが、それらデータを外部ベンダーに販売することで利益を得ることも可能です

GDPR2.jpgEUは2016年に、GDPR(General Data Protection Regulation)法を採択し2018年5月25日から効力を発揮しますが、これはSNSプラットフォームが得た個人情報の管理を厳格に規定し、これらデータを何らかの方法で入手した外部ベンダーに対し、利用者からの要求があれば、データの消去や内容明示要求に答える義務を課し、応じない場合は全収入の4%の罰金を科すとしています。
そしてこの法の対象団体は国籍を問わないとも謳っているようです

つまり、SNSプットフォーム運営者に対しては厳重な個人データ管理システムの構築を義務付け、その蓄積データを有料無料、合法非合法のいずれにせよ入手した外部ベンダーにもデータ管理の責任を強いるものです

GDPRはEUの法ですが、今回のFacebook事案などを受け、SNS上のデータ管理が厳しくなる傾向は全世界の動きとなることが予想され、その影響は公的情報機関も相当受けるだろうとの見方です

6日付C4isnet記事によれば
●GDPRの考え方はつまり、個人のデータは個人の物であって、外部ベンダーの物ではないだという考え方に基づいている。SNSプラットフォーム運営者や外部ベンダーが従わなければ責任を負ってもらうとの考え方である
GDPR.jpgまんぐーす注SNS利用者が利用開始時に、SNS側が設定した規約に合意し、その規約が個人情報の利用についてある程度許諾するように求めている場合の扱いについては不明です。記事の雰囲気からは、そのような規約の設定自体が今後は難しくなりそうな雰囲気ですが・・・)

●EUの法がどのように人々に受け入れられるかは不明だが、法施行後、多くのSNS運営者は個人データの利用や共有に制約を受けるだろう。そして、多くの政府機関が公開情報収集OSINTに頼るようになっている現実からすれば、この制約はこれら公的機関の任務遂行に影響を与えることになる
Twitterが2017年に、外部ベンダーである「Dataminr and Geofeedia」のデータアクセスを禁じたが、Twitterの保有するデータを利用していた公的機関はアクセスを禁じられなかった他の外部ベンダーを利用する選択肢が存在していたため、影響は小さく済んだ

●しかし今回のEUの姿勢は、今後の波及的影響が大きいと想定されることから、OSINTへの影響は避けられないだろう。
GDPR4.jpg●そしてその穴埋めに期待される、ビックデータ利用やコンピュータ分析以前に活躍した、人間の経験や知恵や勘を重視する捜査手法の能力は既に組織内で弱体化してしまっている
人間に頼る手法を再び磨きをかける必要に迫られる事になるが、その能力回復が可能なのか、どのくらいの期間と労力が必要なのか・・・知る由もない。
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まんぐーすは、TwitterとFacebookをこのブログの紹介に活用させていただいてますが、それ以上の利用もないので何も問題を感じず、便利なツールだな・・・ぐらいの感覚なのですが、感じていないのが問題なのかもしれません。

5000万人流出事案の受け、Facebook使用の中止を宣言する人も多いようですが、アカウントを消去してもSNS側に元個人データを消去する義務はなく、また知らず知らずのうちに依存しているFacebook関連アプリやソフトの使用までできなくなるトラブルに巻き込まれるケースもあるなど、単純ではないようです
就かず離れず・・・程度の付き合いができればよいのでしょうか・・・

本サイトのFacebookとTwitterもご活用下さい!
Facebook→http://www.facebook.com/holylandsonettokyo
Twitter→https://twitter.com/Mongoose2011

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トランプの宇宙軍独立論に米空軍真っ青 [サイバーと宇宙]

昨年から下院を中心に盛り上がる「空軍から宇宙部門を独立させ宇宙軍創設」論を、トランプ大統領が突然取り上げ米空軍真っ青!

trump-Space.jpg13日、サンディエゴの米海兵隊基地を訪れたトランプ大統領が陸海空海兵隊と同列の宇宙軍(space force)創設を検討していると兵士たちを前に演説し、「素晴らしいアイディアだ!」と大いに乗り気な様子をトランプ節で語りました

この米空軍からの宇宙部門独立案は、昨年の今頃から下院を中心に具体化が進み、下院は宇宙軍独立法案を昨年可決しましたが、上院を通過することができなかったものです。

宇宙軍創設の背景には、米空軍が戦闘機や爆撃機にばかり資源を投入し、今や陸海空と並ぶ重要ドメインである宇宙への投資を疎かにしているとの、米空軍への根深い不信感があります。

Wilson_Goldfein.jpgこれに対し米空軍は、空と宇宙は一体で一元的な運用が望ましい、軍事脅威が高まる中で分離することで混乱が生じる、管理部門など無駄が生じると反論し、同時に急きょ宇宙担当部長や大将ポストを設けたりと、「宇宙命」を示そうと見え見えの施策を連発してきたところです

これまでは下院の一部の議員の「思い入れ」で動いていた感もある「宇宙軍独立案」ですが、ここにきてトランプ大明神が推進派に加わるという米空軍にとっての「悪夢」が現実のものとなったわけです。

空軍長官や空軍参謀総長は、直接大統領に説明したいとコメントしてるようですが、さぁ・・・どうなることやら・・・。とりあえずトランプ発言をご紹介します

14日付Defense-News記事によれば
Space Fence1.jpg●13日トランプ大統領は、自身が定めた国家安全保障戦略を引用しつつ、「宇宙は今や陸海空ドメインと並ぶ戦いの場である」、「宇宙軍の創設を検討している」と演説した
●そして「我々は宇宙で膨大な仕事を行っており、恐らく新たな軍を創設する事を考える必要がある」、「Space Forceと呼んでもいいだろう」、「その時はそれほど真剣に考えていなかったが、素晴らしい考えだと思うようになったし、そうしなければならないのではないか。大きなbreaking storyになるだろう」と語った

●この宇宙軍独立論は下院議員2名の先導で昨年話題になったが、国防省に宇宙軍独立の成否についての報告書を2018年末までにまとめるよう要求して一旦決着している。ただし2名の議員は戦いの継続を誓っていたところ
マティス国防長官や米空軍は、宇宙軍独立による不要な官僚機構の創設や現場の混乱を理由に反対しているが推進派は中国やロシアに宇宙分野で猛追を許しているのは米空軍の資源配分に問題があるからだと強く主張している

Trump-NATO.jpg●14日、下院予算配分会委員会で空軍参謀総長はトランプ演説に対し、「大統領が宇宙の重要性を認識し、宇宙作戦の能力強化に関心を示している事は素晴らしいことだ。ただ発言を真摯にとらえている。本件について話をすることを楽しみにしている」と語った
●同じ場で空軍長官は大統領の発言に対する反論は展開せず、「大統領と副大統領が宇宙に関心を持っていることをありがたく感じている」と述べるにとどめたが、議会の後で「2019年度予算案には18%増の宇宙関連予算を積んで能力強化に努めている」、「統合の指揮統制能力強化の重要性を認識し、必要な対応を行っている」と語っている
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今後の展開に注目です。でも、混乱は避けたいものです・・・

米空軍内で戦闘機操縦者の後塵を拝している、宇宙部門を担当する幹部の本音を聞いてみたいものです。このトランプ発言を契機に、軍事メディアだけでなく、一般メディアも本件に参戦し、埋もれた意見や声が表面化することを期待します。、

宇宙軍を巡るつばぜり合い
「下院が独立法案承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14-1
「下院が宇宙軍独立案を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-22-1
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「米空軍が宇宙活動アピール作戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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米サイバーコマンド新旧将軍が課題を語る [サイバーと宇宙]

Cyber Top4.jpg2月28日と3月1日、現在の米サイバーコマンド司令官Mike Rogers海軍大将と次の司令官候補者(現陸軍サイバーコマンド司令官)Paul Nakasone陸軍中将が、上院軍事委員会で証言し、米軍のみならず米国が直面しているサイバー脅威の最新動向について語りました

2014年から同司令官を務めるRogers大将は現状の組織課題も含め、次期司令官候補のNakasone中将は承認を得るために広く脅威認識を語っています。

サイバー分野はなかなか細部の具体的説明が出てこない抽象的な話が多いのですが、2名の米高官の証言がまとめて聞ける機会ですので、概要をご紹介します

現司令官Mike Rogers海軍大将は
●米国のインフラに対するサイバー脅威認識は良く浸透してきたが、対処の程度は分野によりまちまちである。よくやっている分野もあれば、そうでない部門もある

Rogers NSA.jpg●(サイバー攻撃による)データ操作data manipulationが大きな問題になってきており、事態は深刻化している。理由はそれを重要分野と戦略的に位置づけているロシアが参戦してきたからである
●一方で非国家プレーヤーに関しては、私が予期していたほどには活動を深化させてはおらず、少し驚いている。犯罪組織は相変わらずだが。

過去4年間の成果としては、サイバーコマンドが他の主要コマンド(中央軍、特殊作戦軍、太平洋軍など)との作戦融合を進めた事で、ゼロからの開始でゆっくりだったが、始めたことが重要だ
●今後さらに進めたい点は、サイバー兵器や能力開発であり、各軍種や他コマンドの用途に合ったものの協力開発である

後任者への助言としては、サイバー組織の再検討である。現在の組織は10年前の世界に適応したもので、サイバードメイン活動が活発化した過去10年の教訓をもとに見直す必要がある。
●特に民間組織との協力や、契約企業との役割分担や協力関係の在り方である。またサイバーコマンど外の組織との融合作戦の在り方検討である

次の司令官候補者Nakasone中将は
Nakasone.jpg米国の敵対者は、米国に対するサイバー攻撃の結果やリスクをほとんど気にしていない。米国にサイバー攻撃を行っても、彼らに跳ね返りがあるとはほとんど考えていない。彼らは米国を恐れていない
●そして、米国が行動を起こさないでいることを長く続ければ続けるほど、敵対者は自分勝手な規範を確立して好き放題を長く続けるだろう

●米国に対するサイバー脅威は級数的に増大し、柔軟な対応力も増しており、ネットワーク侵入、SNSによる偽情報の拡散、破壊的攻撃などが拡大している
一番の懸念は、米国インフラへの脅威で、ネットワークでなくデータへの脅威も大きな心配である。データが悪意を持って操作され、それが経済や国防システムだったら、兵器内のコードや設定値だったら、如何に危険かをご理解いただけるだろう

人工知能AIや量子コンピュータ技術の出現が、脅威となりえることも想定すべきで、米国よりもこれら技術を相手が手にしたら、それは「game-changer」になるだろう
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Cyber-new2.jpg現場を預かる司令官の立場からすると、「もうそろそろしっかり反撃しておかないと、敵になめられてますよ!」と訴えたいのでしょう。シビリアンコントロールの社会を考えれば、精いっぱいの要求表現だったと思います

データ操作data manipulation」との懸念が両将軍から語られています。痕跡を残さず、相手兵器を無効化しておく、または発射したら自分に向かって飛んできた、その場で爆発した・・・なんて漫画のようなことを恐れる時代になったということでしょうか・・・

民間ハッカーにチェックを依頼
「米空軍ネットをハッカーがチェック」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-23
「発展版Hack the Pentagon」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-16

「米国政府サイバー予算の9割は攻撃用!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31

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米国防省の宇宙を巡る動向2つ [サイバーと宇宙]

DNIの「宇宙脅威アセスメント」と国家宇宙防衛センター運用開始

space-based.jpg13日、米国の情報機関を束ねる Director of National Intelligenceが「Worldwide Threat Assessment」なるレポートを発表し中露が共に2~3年後には、米国やその同盟国が保有する宇宙アセットを妨害や無効化する兵器の運用開始態勢を整えるだろうと記述しました

また17日付米メディアは、米空軍を中心に国防省のみならず米政府機関(同盟国も)が協力して準備していた「National Space Defense Center」が、24時間体制で運用を開始したと報じています。

先週公表された2019年度国防省予算案でも、国防省として最優先分野に位置づけ、宇宙関連予算は3割以上の伸びを確保しているようで、日本が身近に感じにくい部分ですので、断片的ですがご紹介します

DNIの「宇宙脅威アセスメント」
space-based 4.jpg●同報告書は、ロシアと中国は継続的に対衛星兵器(ASAT)を追求しており」、米国の軍用及び民生衛星を妨害したり破壊する能力を、2~3年後には獲得するだろうとしている
●また「中露は、非破壊及び破壊の両方の対衛星兵器を、将来の紛争で使用可能にすることを目指している」、「仮に中露と将来紛争状態に至ったら、米国の軍事的有利を覆すため、米国やその同盟国衛生への攻撃を正当化するだろう」と報告書は記述している

●一方で米国も対応する予算措置に動いており、2019年度予算案で米空軍の宇宙関連予算は33%増加し、各種研究・開発・試験経費が計上されている
●また、訓練演習環境の整備にも取り組み、宇宙を戦いのドメインとして位置付ける態勢を空軍長官が強調している
●更に米空軍は13日の週、電子戦攻撃に強い33個の新たなGPS衛星の提案要求書を発出し、宇宙状況把握の体制強化に動き出している

国家宇宙防衛センター運用開始
●19日付「The Gazette」は、昨年から試験的な運用を開始していた国家宇宙防衛センター(National Space Defense Center、コロラド州の在Schriever空軍基地)が、24時間体制の運用を開始したと報じている
Space Fence1.jpg約230名のスタッフにより運用を開始した同センターは、基地の中でも特に厳重に管理された2重フェンスの管理地域に所在し、運用組織の細部は公開されていない

●同センター長のTodd Brost大佐によれば、「米空軍の部隊ではなく、米国防省の組織」であり、米空軍宇宙コマンドの兵士のほか、米国情報機関や契約企業からの派遣員も含まれている
●任務は、米軍事衛星や偵察衛星への脅威を探知し、米国益を守るための行動を起こすことである
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最近宇宙に関しては、米議会が米空軍から宇宙部門を独立させようとしており、米空軍が対抗措置として空軍司令部に宇宙部長を設けたりしている・・・とのドロドロ劇をお伝えしてきましたが、脅威は急速に変化しつつあるようです

DNIの「宇宙脅威アセスメント」は、イランも対衛星能力を獲得しつつあると分析しているようで、気になるところです

「サイバーと宇宙関連」記事130本
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302888136-1 

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露のサイバー攻撃は機能不全?米大統領補佐官 [サイバーと宇宙]

McMaster4.jpg17日、ミュンヘン安全保障会議で登壇したマクマスター安保担当米大統領補佐官が、ロシアによるサイバー攻撃を厳しく非難しつつ最近ロシアが「サイバー攻撃を見直し」を始めているのは、露の同攻撃が期待した成果を上げていないからだと語りました。

ここでのサイバー攻撃とは、「operations in cyberspace」や「espionage, enabled by modern technology」や「use cyberspace, social media」等の言葉で表現され、広範な活動を指していますが、「スパイ行為」や「選挙活動への欺瞞情報流布」や「特定世論の扇動」などSNS上での活動を含むものです

会場内の露サイバー専門家からの質問に対し、「西側の民主主義を損ねる活動を活発に行ってきたロシアの専門家が、この会場にいることが驚きだ」ときつい言葉を返すなど、少し「らしからぬ」「強がり」がマクマスター補佐官からうかがえるようで気になりますが、米国内で親分が「ロシアゲート」たたきにあっている中、思わず口が滑ったのかもしれません

それでも細部がなかなか表に出ないサイバードメインに関する、米安全保障の要の人物の発言ですので、ご紹介しておきます

17日付Defense-News記事によれば同補佐官は
russia cyber.jpg●「ロシアが最新技術を利用した巧妙で洗練されたサイバースパイ行為をやめたなら、我々は喜んでこの分野に関する対話に臨むだろう」と述べ、ロシアが国際情勢や主要な選挙にサイバー介入し、サイバー攻撃を繰り返している豊富な証拠が存在すると語った
●そして、ロシアがこのような行為をやめない限り、米国はロシアのサイバー攻撃を「暴露し、対抗措置を取り続ける」と述べ、同時に2017年4月にNATO同盟国で設立した「European Centre for Countering Hybrid Threats」を例に、多国間協力でもロシアに対抗すると説明した

●「我々はこれら攻撃やスパイ行為の発信源追跡能力を日々向上させており、FBIの調査報告にあるように(ロシア関与の)証拠は議論の余地のない公開情報となっている」と語り、
russia cyber2.jpg●16日にFBIが、13名のロシア人関係者(Russia’s Internet Research Agency)を、米国人になりすまして大統領選挙に際して偽情報を流布して影響を与えた指摘したことに言及した

●一方で、ロシアが自身のサイバー攻撃を「機能していない」と評価し、その手法を再検討し始めているとの分析を披露し、「ロシアは米国社会を分断しようと試み、ファシスト集団を含む右翼を支援し、同時に左翼にも肩入れして互いの反目を扇動ししている。これらの工作は両極に作用したが、一方でロシアの干渉に対する大多数の米国民の危機感を喚起して団結を強くした」と評価した
●そして、米国議会は超党派の妥協を図ることが難しくなっているが、そんな中でも対ロシア制裁に関する決議案は、大多数の賛成を得て速やかに成立していると語った
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McMaster2.jpg日本の最近の野党の動きを見ていると、裏で半島や大陸に国に操られているのではないか・・・と思うことがしばしばですが、そんな浅はかな動きを見抜けない国民のレベルがそんな野党を生むことになっています

米大統領選挙に対する、SNS上なりすまし外国人によるフェイク情報流布が、米国では大きな話題になっているようですが、日本など「おいしいターゲット」になりそうで心配です

「米国政府サイバー予算の9割は攻撃用!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31

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サイバー人材集めの苦悩:米海兵隊 [サイバーと宇宙]

「ここにいる皆の中にハッカーはいるか? もしいたら、私に教えてくれ。再契約のボーナスを支給するから。冗談じゃないぞ」

Neller.jpg1月20日、Neller海兵隊司令官が恐らく中東湾岸諸国の米海兵隊展開基地で兵士たちに向け、冒頭の発言を行いました。
同司令官がこのような発言を行ったのは初めてではなく、昨年12月に世界中の米海兵隊展開基地を訪問した際にも、同様の趣旨の発言を行っているようです

米海兵隊2018年度予算に約1000名の増員を組み入れ、サイバー戦や電子戦専門要員を、他の必要とする専門家と共に増強する方向にありますが、なかなか人集めは容易でないようです
冒頭発言の際も聴衆の海兵隊員の中で手を挙げたものはいなかったようですが、海兵隊の各部隊ではサイバーの素養を持った人材の洗い出しや、特別キャリアの準備が行われているようです

しかし、当初からサイバー能力のみを基準に兵士を採用するか、サイバー能力を持つ人材を如何に引き留めるか等、どこの軍隊にも共通の悩みが、米海兵隊の悩みに凝縮されているようですのでご紹介しておきます

22日付Military.com記事によれば
Cyber-EX.jpg●冒頭の発言を海兵隊司令官が行った時、誰も手を挙げる者はいなかったが、それでもメッセージは確実に届いたはずである。当日の夜、同司令官は駐留する兵士たちと懇談する時間も設けていることも兵士たちには知らされていた
海兵隊の指導者たちは、サイバー戦部隊を構築したいとの思いを声に出してあちこちで語っており、2018年度予算案で増員が認められたサイバー要員の確保に懸命

●ただし、Neller司令官は野戦砲の火力よりサイバー妨害のほうがより重要になるだろうと考えており、2018年度予算レベルのサイバー要員増では満足していない
●昨年12月の部隊訪問で同司令官は、海兵隊内の人的資源を最大活用したいと語り、「サイバー部隊を特殊作戦軍のようにしたい」、「一度所属したら離れる必要がない職域にしたい」と表現している

●そして、他の海兵隊の職種の兵士のように、一時的に募集事務所勤務や新人教育部隊の教官になったり決してならない、専門的な要員として管理される
●同司令官は、例えば大学で関連学位を取得したような兵士がいたら、特別に契約し、他職域兵士のような経歴管理は行わない事を想定しており、「私はそうしたいのだ。必要な要件を満たし、試験を通過する人材なら、そのような処遇にしたい」と語っている

Neller3.jpg●また司令官は特殊部隊兵士の採用法と似ていると表現し、特殊部隊要員は、選抜係が部隊を見て回り、油研を満たしそうな人材を見つける方法で選ばれているが、この方式をサイバー要員にも適応したいと考えている
●一方で、サイバー要員兵士の採用を、他の一般海兵隊兵士と区別し、通常の基礎訓練を経ずにサイバー専門の要員として特殊能力を持つ人材をとして行うとの案もしばしば持ち上がっている

●しかし、同司令官はこのような特別扱い良くないと述べ、海兵隊員のシンボルである徽章の価値を低下させることにつながると語っている
もう一つの大きな問題は、サイバー能力の高い兵士を部隊に引き留めるだけの処遇をどうするかである。つまり一般社会では年収が1千万円以上となる人材をどのように引き留めるかである
●同司令官は「我々はどのように人材を確保するかだけでなく、そのように彼らを引き留めるかの問題にも直面している」と語っている
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Cyber Top3.jpg具体的に言えば、サイバー要員を確保するため、例えば入隊時の身体検査基準を緩和するか?・・・という問題です。

サイバー要員に対しては、新兵教育部隊でのランニングや銃を持っての戦闘訓練を免除するか・・・との悩みです

戦いの変化に合わせ、兵士に求める素養を変化させるか?・・・との根本的な問いでもあります。悩ましいですね・・・

民間ハッカーにチェックを依頼
「米空軍ネットをハッカーがチェック」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-23
「発展版Hack the Pentagon」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-16
「第1弾成果発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-20-1
「計画発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-04-1

サイバーと宇宙関連記事
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302888136-1 

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