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トルコへのF-35輸出問題で米国内不一致を指摘 [安全保障全般]

トランプ大統領は「何とかする」と言い
米国防省は同機の部品提供を停止
トルコ外相が米国内不一致を指摘

USA Turkey.jpg3日、トルコ外相(Mevlüt Çavuşoğlu)が70周年のNATOを記念するNATO集会で挨拶しロシア製地対空ミサイルS-400導入(今年10月)の意思に全く変更はないと語り、またNATO防空システムとの連接は考えていない、防空のため早期に導入する必要があるから、米国とロシアのどちらか一方を選択するのでもない等と語りました

また同外相は、ロシア製S-400をトルコが導入することに反対する米国の国防省が今週、トルコが開発パートナー国として関与してきたF-35の部品供給を停止すると発表した一方で、「最近」トランプ大統領からトルコ大統領に直接電話があり、「ケアするから心配するな」との趣旨だったと明らかにし、米国内がバラバラなことが問題だと「暴露」しました

更に同外相は米国のシリア政策に関し、ホワイトハウス、国防省、国務省、米中央軍の説明や考え方がバラバラで困惑しているとも訴え、真実はいざ知らず、米国内の混乱ぶりを冷笑するような姿勢を示しています

さもありなん・・・と思わせるトルコ側の主張ですのでご紹介しておきます

3日付Defense-News記事によれば
S-400-launch.jpgトルコ外相は、360度NATO加盟国首脳や関係者に取り囲まれた70周年NATOを記念するステージ上から、S-400に関するトルコの姿勢を改めて主張し、米国からの本件に関するバラバラなシグナルを困惑材料として批判した
●同外相はS-400導入に関し、「トルコはロシア製か他国製かで選択する必要はない。またトルコはロシアとの関係を、他国との関係の代替とは考えていない」、「何人も、トルコにロシアと西側諸国の2者択一を迫ることはできない」と述べた

そしてS-400納入に関しては明確に、「間違いなく完全に実行される」、「既に締結された契約上の行為である」と聴衆に対し言い切った
●一方で同外相は、ペンタゴンが今週F-35部品の提供を中止する発表を行った中でも、トランプ大統領からはF-35取引の道は開かれているとの話を聞いていると述べ、真意を問いただす質問に対し、最近トランプ大統領からトルコ大統領に電話があり、「ケアするから心配するな」との趣旨の電話があったと明らかにした

●ただし、繰り返し投げかけられている質問、F-35計画から排除された場合のトルコ経済への打撃程度については、「我々はあくまでパートナー国であり、単純な話だ」と直接的な言及を避けた
USA Turkey2.jpg●同外相はまた、トルコからNATOに対し、S-400を如何にNATOシステムから切り離して運用するかを協議ずる場の設置を提案していると語り、NATOがカバーできていない地域の防空のため至急SAMを導入する必要性を強調した

●トルコ外相の後で同じステージに立ったペンス副大統領は、「トルコは米国製パトリオットを選択しなければならない。トルコは歴史上最も成功した同盟に残るつもりがあるのか、リスクを冒すのか?」とトルコに迫っている
Shanahan臨時国防長官は前日に記者団に、米国が提供しようと提案しているパトリオットに自信を持っている」と発言したが、これに対しトルコ外相は、米国からのパトリオットのオファーが正式に成立するかは不透明だと述べ、米議会が反対する可能性を鋭く指摘した

●更に同外相は、米国内の「ちぐはぐ」さを示す代表的な事例として、米国の長期的なシリア政策に関し、ホワイトハウス、国防省、国務省、米中央軍の説明ぶりや考え方がバラバラで困惑しているとも訴え、「米国の考え方がわからない、それが問題だ」と指摘した
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USA Turkey3.jpgトランプ大統領とトルコ大統領が最近電話で話したことを、もしかしたら国防省関係者は知らなかったかもしれません・・・邪推ですが・・・

でもわかりやすいです。国防上の問題が多少あろうとも、F-35の軍事機密が漏れてロシアに流出しようが、F-35がたくさん売れたほうが良い・・のがトランプ大統領でしょう。邪推ですが

トルコと米国関係
「もしトルコが抜けたら?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-21
「来年10月S-400がトルコ配備」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-27-1
「マティス長官がトルコF-35を擁護」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-24
「6月に1番機がトルコに」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-15
「露製武器購入を見逃して」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28-1
「連接しないとの言い訳?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30
「トルコ大統領が言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-14
「ロシア製S-400購入の動き」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-23 

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18年間継続の米軍爆撃機の中東駐留終わりか [米空軍]

F-22に続き、B-1爆撃機が帰還
単にIS作戦落ち着きだけでなく、中東への関与変化?

B-1B.jpg3月29日付米空軍協会web記事は、反IS勢力による対IS勝利宣言の約2週間前の3月11日にカタールのアルウデイド基地に展開していた米空軍B-1爆撃機部隊がテキサス州の母基地に帰還し、18年間にわたりほぼ途絶えることがなかった大型爆撃機の中東派遣が終了したかもしれない・・・と報じています

中東における米空軍大型爆撃機の派遣駐留は、2001年の911同時多発テロ後の対アフガン作戦「OEF : Operation Enduring Freedom」の一環として始まり、現在は対IS作戦の「OIR:Operation Inherent Resolve」の枠組みで実施されていたようです。

今回のB-1派遣は、機数は不明、兵士約350名と共にの派遣で、390ソーティーの作戦飛行で4471時間飛行し、920個の目標攻撃を行ったと母基地であるDyess空軍基地が発表しています

9th Bomb SQ3.jpg2001年から現在までの期間でも、2016年から2年間は、B-1の近代化改修のためB-52に中東派遣任務を任せていたようですが、一般的には、2016年8月に空軍参謀総長が明確にしたように「B-1とB-52のローテーションで」派遣されていたようす。

特にB-1爆撃機は低空の高速飛行が得意なことから、爆撃任務以外にも、低空高速飛行による爆音や衝撃波による威嚇で、イスラム過激派の士気をそぐ作戦にも用いられたと言われています

同様の爆撃機ローテーション派遣は、アジア太平洋地域のグアム島派遣としても2010年頃から行われており、「CBP=Continuous Bomber Presence」と呼ばれています


本題である中東派遣の米空軍航空戦力ですがF-22の派遣も今年2月には終了し、代わりにF-15Cが派遣され、航空優勢確保任務だけを引き継いでいるようです

B-1-UK2.jpg米中央軍は大型爆撃機派遣が公式に終了したとは言わず、「我が作戦担当地域には、任務上の必要性に応じ、必要な戦力が交代で派遣される。中央軍の戦力と地域同盟国等へのコミットメントは変わらない」と声明でコメントしていますが、本当に「任務上の必要性」が無くなったものと信じたいです

IS勢力もそうですが、アフガニスタンの時代逆戻り感も相当なものの様ですので・・・

爆撃機ロードマップ
「B-1とB-2の早期引退に変化なし」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-02-19
「2018年春のBomber Vector」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-17-2

B-52関連の記事
「パイロンに大型兵器を」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-14-2
「エンジン換装大集会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-24
「エンジン内部破損で落下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-08
「弾薬庫航空機に向け改修」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-13

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日本製C-2輸送機が海外で人気? [安全保障全般]

問い合わせがあるのと実際の購入とは違いますが・・

c-2 2.jpg少し古いですが2月末のDefense-Newsが、川崎重工が開発製造している航空自衛隊の次期輸送機C-2を、川崎重工がニュージーランドに売り込むとの同社関係者の話を取り上げ、他にも複数の国から問い合わせがあると紹介しています

2月末に豪州で開催されていたAvalon航空ショーでの取材情報を基にDefense-Newsが取り上げていますが、同エアショーにも1機が展示され、2017年11月には既に同機がニュージーランドを訪問しているそうで、武器輸出三原則から防衛装備移転三原則への移行に伴い、C-2の海外への売り込みが行われています。

このため川崎重工は、2016年にC-2の輸出を目指す「大型機輸出プロジェクトチーム」を立ち上げ、営業や設計に精通するエンジニアら約20人で構成する専門組織により、諸外国の需要調査を進めているようです

c-2 4.jpgもし海外への輸出が成功せず、航空自衛隊だけの購入となれば、C-1輸送機の後継機として、わずか20-30機しか製造されないことになり、1機当たりのコストが高止まりしてしまいます

C-2の価格については昨年6月2019年度予算価格が、2011年度の調達開始時の1機166億円より70億円(約4割)も上昇して236億円になっていることが明らかになり、財務省財政制度等審議会の分科会が、「費用対効果に優れている機種への代替も検討するべきではないか」と防衛省に異例の「注文」を付けるに至っています。

価格高騰の理由について、防衛省の担当者は「メーカーが米国から購入しているC-2輸送機からエンジン価格が高騰しているうえ、為替レートが円安傾向のため」と説明しているようです。

米国からの「いじめにあっている」ような気がしますし、高価格以外にも、不整地での着陸ができないハンディーも背負っているようですが、貨物室スペースの高さが高いことなどに関心を持つ国もあるようなので、ご紹介しておきます

2月28日付Defense-News記事によれば
c-2 3.jpg●川崎重工は、NZが同国のC-130H輸送機やB-757-200C輸送機の後継機を検討するFAMC( Future Air Mobility Capability)計画に、C-2輸送機を提案する予定である
●NZはC-130とB-757の後継機として、2機種を選定するか、1機種で賄うかも含め検討中である

Avalon航空ショーで川崎重工関係者は、NZとは要求性能について数年にわたって協議していると述べていた
●一方で同関係者は、「C-2のマーケティングは最近始めたばかりである。今後少なくとも10年間は、C-2の生産を継続する」とも述べている

航空自衛隊の第3輸送航空隊(美保)から飛来したC-2輸送機が、同航空ショーで展示されているが、同機は2017年11月にNZをすでに訪問している
C-2輸送機は、航空自衛隊のC-1輸送機(20数機)の後継として国産開発され、既に2機のプロトタイプと7機の完成機が納入されており、最終的には20-30機が購入される見込み

●川崎重工関係者は、「(NZ以外に)several other countries」とC-2売却協議を行っていると述べたが、具体的な国名や地域について言及を避けた
●また同社は、防衛省と経済産業省と輸出許可を巡り協議しているところである
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c-2 5.jpg川崎重工関係者の言葉を信じ、価格のことは考えず、良い知らせを待ちたいと思います。
中東ではUAEの名前が昔から上がっています

武器輸出三原則から防衛装備移転三原則への移行に伴い、輸出に成功した日本製国防装備があったか記憶にありませんが、そうりゅう型潜水艦はダメでしたし、P-1に英国が関心を・・なんて話もありましたが・・・。今後も難しいでしょうねぇ・・・

関連の記事
「P-1に英国が興味」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-18
「そうりゅう型に豪州が興味」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-01-05

C-2輸送機のwikipedeia
https://ja.wikipedia.org/wiki/C-2_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F%E3%83%BB%E6%97%A5%E6%9C%AC)

防衛白書の「防衛装備移転3原則」解説
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2014/html/n4133000.html

タグ:川崎重工 C-2 KHI
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米陸軍は2020年に南シナ海大規模機動展開演習 [Joint・統合参謀本部]

東シナ海シナリオにも応用可能な形で
かつてない規模で統合・多国籍の様々な訓練を

Brown Army.jpg3月26日、太平洋陸軍司令官のRobert Brown大将が軍事メディアのインタビューで2020年に南シナ海シナリオで史上初の大規模な米本土からの機動展開演習「Defender Pacific」を計画しており、タイやフィリピンなどに展開することを検討していると語りました

アジア太平洋地域に約8.5万人を展開している米陸軍は、既に演習「Pacific Pathways」で地域諸国との共同演習を行っており、この演習については「より対象を絞って深く長く」の方向で充実させるとの方向性も同時に明らかにしています。

同司令官が明らかにした演習計画は「南シナ海」を対象としていますが、海空軍の輸送能力や指揮統制支援を受ける演習「Defender Pacific」は、東シナ海シナリオにも応用できるものであることを、はっきり忘れずにインタビューで語っていることにも力づけられます

3月27日付Defense-News記事によれば
Brown Army2.jpg米陸軍協会のシンポジウムが開催されているアラバマ州でBrown司令官は、2020年に米陸軍はアジアと欧州で大規模演習を計画しており、アジアでは「南シナ海シナリオ」に基づく史上最大規模の米本土からの機動展開演習「Defender Pacific」を計画していると語った。そしてこの機動展開演習シナリオは東シナ海シナリオにも応用できると付け加えた
●また同大将は、対テロよりも中国やロシア対処を重視した国家防衛戦略NDSに基づいて、米本土からの緊急展開を他軍種の支援を受けつつ30-45日間の演習で訓練すると説明し、多国籍の複雑な演習になると語っている

●「Defender Pacific」では、1個師団用の司令部と数個の旅団を緊急展開させる構想で、既にアジア地域に駐留する米陸軍部隊と協力して円滑な展開と早期戦力化を目指すとしている
●また同司令官は、「韓国にはいかない」、「このような大規模で行ったことのない複数の取り組みを行い、展開先は主にフィリピンとタイを予定し、ブルネイ、インドネシア、マレーシアとの訓練や協力も考えている」と説明した

一方で従来の「Pacific Pathways」演習は
過去5年間、年間を通じて太平洋陸軍がアジア地域で行ってきた「Pacific Pathways」演習については、実施国は多少減るが、その代わりに期間を従来の数週間から数か月から半年に延長し、より深く同盟国等との関係を構築し、地域環境への習熟度を高める方向に転換すると同司令官は説明した
●つい最近終了したタイとフィリピンでの同演習も、既にそれぞれ3か月と4か月に従来より期間を延ばして実施された

Stryker.jpgタイ軍は米国製「Stryker戦闘車両」の導入を予定しており、同車両を運用している米陸軍から種々の教訓を学びたいと希望しており、米陸軍側は東南アジア特有の地形や環境での運用経験を深めるための絶好の機会ととらえている
フィリピンはISIS勢力に支配されたマラウィ市の奪還作戦に費やした苦闘の5か月間を教訓に、迅速に機動展開できる「brigade combat teams」の編成に取り組んでおり、この点でも先行経験や対IS経験のある米軍から学びたいと考え、南シナ海を取り巻くフィリピンとの関係強化を狙う米国とのニーズと合致している

同司令官は、例え演習対象国が減少したとしても、小規模な米陸軍部隊が同時に近隣の国に展開する訓練方式を考えており、フィジーやパラオ島ではこの方式で連携強化を図ると説明している
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Balikatan 2018-3.jpg昨今メディアを賑わす話題先行の朝鮮半島騒ぎに隠れ、中国が埋め立て工事や軍事施設を程完成してしまった「南シナ海」を忘れずにいてくれることに感謝ですが、中国のA2AD能力充実の中、どれだけの訓練が計画されるのかに今後注目です

射程数百キロの大砲や地対地・地対艦ミサイル部隊を多数南シナ海沿岸に展開し、中国が国際規範を無視して埋め立てた軍事基地島ににらみを利かせるような力を示すことができれば、それなりの効果があるような気がしますが・・・

また予算不足で、それほど長射程の火力はなかったですかねぇ・・・

中国の脅威を考える
「対中国で米軍配備再検討」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-02-16-1
「空母キラーDF-26の発射映像」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-31
「射程1800㎞の砲を米陸軍に」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-26-1
「DIAが中国軍事力レポート」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-17
「H-20初飛行間近?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-13
「イメージ映像:中国軍島嶼占領」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「驚異の対艦ミサイルYJ-18」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-30

地上部隊にA2AD網を期待
「RIMPACで日米陸軍が訓練」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-21
「再びハリス司令官が陸軍に要請」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
「尖閣防衛に地対艦ミサイル開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-14
「ハリス大将も南シナ海で期待」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-06
「陸自OBが陸自で航空優勢と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-12
「CSBA:米陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14

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なんと米海軍は今後FA-18を110機購入予定とか [Joint・統合参謀本部]

2013年度予算が最後で、2014年でEA-18Gも最後のはずが
議会による修正で、細々とライン維持購入が続いていたが

FA-18 CV.jpg20日、ボーイングが約4500億円で78機のFA-18(Super Hornet)を購入する3年間の複数年契約を結んだと発表しました。通常は年度毎に行う契約を、3年まとめて行うことで材料調達価格等の低減を図ることにより、約440億円の価格低減が可能になったとアピールしています

なお米海軍は正式に発表はしていないようですが、今後の5か年計画で米海軍は計110機を購入する計画だとボーイング関係者は言っているようです

ほんの4-5年前までは、ボーイング社はFA-18生産ラインの閉鎖を検討していましたが、対ISI作戦の激化による旧型FA-18の酷使で引退時期が早まり、最新型FA-18 Super Hornetへの負担が激増し稼働率が低下、更にF-35C開発の遅れ等があり、FA-18 Super Hornetの追加調達が始まっていました

折も折、中東のクウェートが40機程度のFA-18追加購入を決定して生産ライン維持が可能となったこと等もあり、米海軍もグダグダのF-35を待つことなく、FA-18追加購入にどんどん傾いているようです

2016年度予算議論で要求枠から漏れたFA-18が、議会による修正で復活したあたりまでしかフォローしていませんでしたが、100機以上の追加納入になるとは・・・。米海軍は否定していますが、F-35Cが嫌いなんでしょうねぇ・・・

21日付米海軍協会web記事によれば
FA-18EF3.jpg●ボーイングの担当副社長であるDan Gillian氏は、「3年間の複数年契約により、FA-18関連チームとサプライヤーに、長期を見通しての対応を可能にしてくれる」との声明を出している
4年前には、ボーイング首脳はFA-18生産ラインの閉鎖を検討していた。米海軍の2016年度予算案には、FA-18が含まれていなかったからである

しかし米議会は、米海軍がFA-18を予算復活候補に入れていたことを取り上げてこれを予算化し、以後、米海軍はFA-18購入を少しづつ積み増してきた
ボーイング社は米海軍が今後の5か年計画で計110機のFA-18を購入する計画だと言っているが、米海軍報道官から本件に関する問いかけに対する回答はない

既に議会は2019年国家授権法において、米海軍の複数年契約を承認している
●ボーイングが今回契約を結んだ78機のFA-18のうち、61機が単座のE型で、17機が複座のF型である

2015年3月の記事「なぜ追加でFA-18が必要?」より
FA-18EF.jpg●米海軍のFA-18調達は2013年度予算が最後で、EA-18Gも2014年で最後のはずだった。最終的に2015年度も議会審議の過程でFA-18が復活したが、それも最後との計画だった
しかし最近になって、海軍トップのグリーナート大将等が「FA-18の追加調達(2~3個飛行隊:24~36機)」の必要性に言及し始めている。理由の概要は以下の通りである

F-35の開発遅延により、F-35C型の運用開始は2018年にまで遅れており、本格生産の時期も考慮すると、早くとも2020年以降でないと戦力として期待できない
●現在約600機保有する旧型FA-18Cは、340機のF-35Cが後継となる予定で、機体の引退も始まる。同機はアフガンやイラクでの酷使で損耗が激しく、整備予算の削減もあって65~100機が定期整備待ちの状況

旧FA-18の定期整備は、旧FA-18の延命改修と並行して行われているが、機体損耗の激しさから定期整備期間が伸びていることもあり、修理補給所の能力限界を超えている
FA-18.jpg●対IS作戦所用により、アフガン作戦減少で余裕が出ると想定していたFA-18への任務量が減らず、最新型FA-18(E及びF型)への負担増と整備増が生じている。

旧FA-18の延命改修(飛行時間6千時間増)が行われていたが、150機に対しては1万時間増の改修が実施中も、任務増と整備工場の容量の関係で機体維持が限界
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数年前、当時の海軍トップは、2~3個飛行隊:24~36機)」の必要性に言及していたようですが、それが110機ともなればF-35Cの調達機数に影響が出ないはずがありません・・・

米海軍はどう説明するのでしょうか???

FA-18関連の記事
「2016年予算FA-18追加もめ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-23
「機体疲労深刻:FA-18」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-07
「なぜ追加でF-18が必要?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-15
「35歳FA-18の将来方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-15

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空母トルーマンを25年も早期退役させる案で紛糾 [Joint・統合参謀本部]

Truman.jpg3月14日、今年になって国防省が打ち出している空母トルーマンを耐用年数より25年以上も早く2020年代中旬で早期退役させ、その代わりにFord級空母2隻分の将来建造費をひねり出すとの案について、Shanahan臨時国防長官が上院軍事委員会で質疑に対応しました

端的に言うと、この国防省提案に賛成の議員はいません。大反対か極めて懐疑的な議員が多数で、あまりにも前例のない案なので唖然としているのが残りの議員といった感じでしょうか?

まんぐーすも細かな国防省の皮算用が理解できていないのですが、 同空母の維持費と運用期間中間時点に迎える大規模修理と燃料交換作業経費を考え、更にひっ迫している海軍艦艇用の造船所の労働者の有効活用を考えれば、「future systems」であるFord級建造推進する方が良いとの説明の様です

しかし14日の臨時国防長官の証言を契機に国防省主張の検証が開始され、つじつまが合わない点や、統合参謀本部や米海軍内の必要戦力見積もりがまだ検討途中であることなどが次々明らかになり、ますます国防長官の立場が悪化しているようです

もちろんShanahan臨時長官の個人的な思い入れで打ち出した案ではないでしょうが、「臨時でない本物の国防長官が存在しない期間」の最長記録(過去最高は2か月も、今回4か月を超え記録更新中)となる中、評判の芳しくない臨時長官のいばらの道はまだまだ続きそうです

14日付米海軍協会web記事によれば
Truman2.jpg●臨時国防長官は、この決断は旧来兵器と将来システムへの投資のトレードオフを行うものだと説明し、空母トルーマンを早期引退させる代わりに、新型であるFord級空母2隻の購入費を将来ねん出するものだと述べた
そしてその理由として同長官はまず、空母トルーマンの燃料交換を伴う大修理を行わずに経費を浮かし、新型空母を2隻確保して戦闘能力を増強することを挙げた

●更に長官は、この新旧戦力のトレードオフにより、2020年代半ばまで空母11隻体制を維持し、なお海軍用造船所での雇用を維持または増やすことが出来ると説明した
●そして3つ目の理由として、空母トルーマンの早期退役により今後5年間で約3800億円が削減でき、新型空母建造費用が約4400億円削減可能になるとも説明した

●そして臨時長官は、複雑で多様な業務のスケジューリングが必要な燃料交換オーバーホールをキャンセルすることで、限られた造船所の従業員を柔軟に新型空母建造や潜水艦建造に割りえてることが出来ると利点を主張した

●これに対してヒロノ上院議員は、「当該造船所の関係者と話をしたが、国防省の説明と食い違いがある」とと述べたが、具体的にどこの誰から聞いた意見かについては言及しなかった
●同議員から「同空母に燃料補給すべきではないか」と意見を求められたDunford統合参謀本部議長は、「軍事的な視点だけから見れば燃料補給が望ましいとは思うが、国防長官や大統領の立場からすれば、より広い視野からの判断がある」と答えている

●また3月13日に米海軍トップのリチャードソン大将、「Ford級空母の調達価格低減と空母トルーマンの早期退役は別の話であり、関連付けて語るべきではない」、「空母トルーマンの早期退役は、今我々が議論検討している逃したくない最新技術関連の新装備調達と関連している」と表現している
●別の視点で、空母を一隻早期退役しようと計画している中、搭載する艦載機飛行隊数の削減等については何も議論されておらず、この辺りも議会は関心を持って確認する方向である

Truman3.jpg同委員会後の各議員の意見は厳しかった米海軍OBである議員は「50年使用する予定で投資してきた空母を、25年で退役させること自体が大きな損失であり、燃料補給修理費がセーブできるとの理屈は破たんしている」と訴え、
●更に別の議員は、「空母トルーマンの燃料交換修理を実施しなかったら、次に同修理を行う空母ステニスやレーガンまでの期間で必要な技術や人材が喪失する」と述べ、臨時国防長官の主張を否定した
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もう少し国防省側の主張や空母戦力の維持計画をよく確認する必要がありますが紛糾間違いなしの案件です。

新しいフォード級空母がニミッツ級の2倍近い価格である点が背景にありますが、それよりも気になるのが、臨時国防長官と、軍人である統合参謀本部議長や海軍作戦部長の発言ぶりの差です。

特にダンフォード議長の「国防長官や大統領は、より広い視野で判断している」との発言は、軍人としては納得できないと言っているのと同じです。リチャードソン海軍大将の発言も、臨時長官の説明ぶりを支える気が全くないように感じられます。

このまとまりのなさ・・・本当に心配です

米海軍空母関連
「スミソニアン空母映像4つ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-20
「空母群が温故知新訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-25
「べ戦争後初:米空母ベトナム訪問へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-24
「空母艦載給油機のRFP発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-13
「映像で学ぶ:米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「空母を値切って砕氷艦を!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-19

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「艦載機燃料タンクの振動問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-29
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「フォード級空母を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-20
「解説:電磁カタパルトEMALS」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-10

「中国が空母キラーDF-26試験」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-31
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ビンラディンの息子Hazma30歳を警戒 [安全保障全般]

2011年5月のビンラディン殺害後、満を持して登場か
懸賞金1億円、国際刑事警察機構も国際手配
「父の後をたどることを運命づけられた・・・」

Hamza.jpg18日付Military.comが、30歳になると言われているオサマ・ビン・ラディンの息子Hamza bin Ladenの動静注目する記事を掲載しました

最近数週間で、突然懸賞金が1億円かけられたり、国連安保理が制裁対象に指定したり、国際刑事警察機構が要注意人物として世界手配したり、サウジアラビアがHamzaの市民権をはく奪したり、との動きが連続して明らかになっており、世界の対テロ関係者を恐れさせる動きがあるようです

一連の国際的な動きの背景は明らかになっていませんが、Hamzaはアルカイダのリーダーになってはいないものの、彼を主要な脅威として認識しなければならないような何かが起こっている模様です

ISISの動向に最近は注目が集まっていますが、ライバルであるアルカイダが復活を期して何か企んでいる可能性もありますので、とりあえず報道から、謎の多いHamzaのこれまでについてご紹介しておきます

18日付Military.com記事によれば
Hamza2.jpg●1989年誕生か?父ビンラディンが、ソ連と戦うアフガンのムジャヒディン支援で注目を集めた1980年代に、児童心理学者だった母とビンラディンの間に生まれる
●アフガン支援後、「基地」意味する「al-Qaida」を父が創設し、世界のジハード論者や組織を結ぶネットワークとして活動を活発化する中で育つ

1998年にケニアとタンザニアの米国大使館を爆破して224名を殺害した時にHamzaは8歳、911同時多発テロの際は12歳と推定される
911同時多発テロ後、追われる身となった父はパキスタンに逃れ、Hamzaや家族とは離れ離れになり、最後まで再会することはなかったとされる。別れの際に父はHazmaに「祈りのための数珠(じゅず)」を贈ったと言われている

Hamza5.jpg●父と別れたHamzaと母は、他のアルカイダメンバーとパキスタン経由でイランに移動した。
●米海兵隊が父ビンラディンを殺害した家から押収した資料によれば、イラン内でHamzaはアルカイダが用意した数か所の隠れ家で過ごした後、イランがHamzaらをイラン軍基地内や隠れ家に収監したと言われている

ブッシュとオバマ政権下でアルカイダ掃討が中東全域で進む中、母違いの兄弟はイラン脱出してパキスタンに移動したが、2009年に米軍の空爆で死亡している
2010年3月にHazmaと母はイランの収監を離れ、パキスタン北西部に移り、そこでHazmaは兵器の取り扱い訓練を受けたとされている。

Hamza4.jpg2011年5月2日に海兵隊SEALSによりビンラディンや腹違いの他の息子が殺害された際、ビンラディンの隠れ家に移動していた母は逮捕された。Hamzaはそのころから所在不明となった
2015年8月、ジハードを訴えるwebサイト「Ayman al-Zawahri」にビデオ映像で登場し、時のアルカイダ指導者から「アルカイダのライオン」と紹介された

その後は10回以上にわたり、様々なメッセージやスピーチを発する様子が紹介され、アルカイダが新たな広告塔としてHamzaを利用し始めたとの見方が広まっている
●しかし2018年3月にサウジ指導者を威嚇するメッセージを発してから姿を見せておらず、アルカイダ内部で何が起こっているのか、Hamzaがどのような状態にあるのかは定かでない

Hamza3.jpgHamzaがアルカイダの指導者になる方向にあるのか? 父の追及したジハードの道を進むのか? アルカイダの中でのHamzaの立場はどうなのか? 誰も知らないこれらの問いへの答えに、世界が注目している

●ちなみに、Hamzaはアルカイダ支援者であるエジプト人の娘と結婚し、既に子供が2人いるそうです
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米国が世界中から引こうとしている中、ISISが集中的にたたかれている中、アルカイダにすれば組織再編・再興のチャンスなのでしょう・・・

Hamza bin Ladenという人生からは、どんな景色が見えるのでしょうか? 中東の砂漠の民が語る「砂漠の清潔さ・高潔さ」を、彼も語るんでしょうか?

2年前のHamzaの記事
「負の連鎖ビンラディンの息子」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-01-07

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今度は国防省高官:軍需産業政策のためF-15Xと [米国防省高官]

国防副長官の関与に疑惑が及ぶ中
戦闘機メーカーを複数残すためとの証言が
F16でなくF-15になった背景を

F-15X.jpg22日付各種軍事メディアは、F-15X導入に関してボーイング幹部出身のShanahanr臨時国防長官の関与疑惑が国防監察官の調査対象になるとの衝撃報道の中F-15X購入決定に関与した匿名の国防省高官が、F-35製造のロッキード社製に戦闘機製造が一極化することを避けるため、同じ4世代機でもロッキード製のF-16ではなく、ボーイング製のF-15Xを選んだと記者団に語ったと報じています

もちろんこれまで空軍長官や空軍参謀総長、更には統合参謀本部議長の発言までご紹介してF-15X導入決定の背景をご紹介してきたように、維持経費高くて機体寿命が短いF-35だけでは「必要な戦闘機数」が確保できないとの、予算枠の理由があります

F-15 upgrades3.jpgまた強固に防御された空域に突入するためステルス性を必要とするF-35に搭載可能な兵器量が限定される中、第4世代機に長射程巡航ミサイルや多数のミサイルを搭載し、当面の間は5世代機と4世代機をミックスして活用しようとの構想において、多量の兵器搭載が可能なF-15Xが選ばれたとの説明も「そのまま」生きています

しかしそれらの理由に加えロッキードマーチン社だけに戦闘機を独占させて良いのか・・・との軍需産業政策を巡る議論が、マティス前国防長官などの国防省関係者の間で行われ、総合的に「米空軍の計画になかった」F-15X導入が決定されたと匿名の高官が語ったということです

更に当該高官は、Shanahan臨時国防長官はF-15X導入の決定に全く関与していないとも語ったようです。

20数年ぶりに、米空軍が旧型機の新造型を購入するということで、様々な関係者の思惑が入り交じり、様々な発言が乱れ飛ぶ戦闘機選びですが、そんなこの世界の様子を描写する一環として、生暖かく見守りたいと思います

22日付Military.com記事によれば
F-15EX.jpg●22日、国防省のCAPE「Cost Assessment and Program Evaluation」室の高官は、健全で強固な軍需産業基盤を維持するため、ロッキードマーチン製のF-16ではなく、ボーイング社が製造するF-15Xに決定したと語った
●そして「考慮要素の一つが、軍需産業企業の多様性を確保するためである」、「多様な国防軍需産業を維持することが、国防省の利害と一致する。より多くの多様性があれば、より競争が促進され、価格面で良い方向に向かう」と語った。

●また当該高官は、当時のマティス国防長官が突破型機とスタンドオフ型をミックスすることを指示し、F-35が突破した後、スタンドオフ型のF-15EXなどが後に続くイメージを選んだとも述べた
●ただし、マティス長官は具体的な機種には言及しなかったとも同高官は付け加えた

●この高官の発言は、F-15X選定にボーイング幹部出身であるShanahan臨時国防長官の関与疑惑を国防監察官が調査開始するとの報道の直後に行われ、当該高官は臨時国防長官はF-15X選定に関与していないと述べ、国防省のCAPEが本件を持ち出したと説明した

●同高官は「我々は単に、兵器を投射できるある程度の機数が必要なのだ。この任務は第4世代機でより費用対効果良く実施可能なのだ」、「第5世代機は高価で、規模の視点から各世代機をミックスして任務に対応しようと考えたのだ」と述べた
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F-15 upgrades4.jpg国防省関係者も、F-15Xの導入がこれだけ話題になろうとは考えなかったのではないでしょうか・・・

米空軍内部だけでなく、米空軍の戦闘機族OBをはじめとする外野からも、「誰が決めたんだ?」の犯人探しが始まり、「その場の空気」で決まったことが今になって掘り返されている状況でしょうか・・・

それでも日本にとっては、F-35の維持費が4世代機の2倍以上で、機体寿命が半分程度だと広く知られるようになったことで良かったのではないでしょうか・・・

関連の記事
「統参議長がF-15EX購入を語る」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-16-2
「F-15EXは空軍の選択ではない」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-02
「参謀総長F-15Xを強く示唆」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-31-1
「空自MSIP機も能力向上改修へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-01
「ボーイングがF-15X宣伝中」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-24-1

「コッソリF-15C電子戦能力向上を中止」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-03
「F-15Cの早期退役やむなし?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-22
「米空軍がF-16延命へ:F-15C退役に弾み?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-13
「衝撃:制空用F-15全廃検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-23

タグ:F-15X F-15EX
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米軍が施設への自然災害で予算枯渇 [Joint・統合参謀本部]

米空軍は2基地が壊滅的打撃
海兵隊も東海岸の基地に大きな浸水被害
メキシコ国境の壁に予算とられて大丈夫か?

Tyndall AFB.jpg21-22日にかけ、米海兵隊と米空軍が、自然災害により米本土基地の被害にあわせて1.5兆円規模の被害が出ており最近では恵まれていたはずの2019年度予算を食いつぶし、山のように既に積みあがっている老朽施設改修等を先送りし、かつ演習や訓練費を削減せざるを得ない状況だと訴えています

折しも、トランプ大統領がメキシコとの国境の壁建設予算案を巡り「非常事態宣言を発令」し、米国防省の施設維持建設費から「壁」予算を引き抜こうと企んでいる最中ですが、米軍史上例を見ない規模の大規模自然災害に苦しんでいる米軍からすると、反乱を起こしたいような気分にある模様です

米軍全体で冷戦末期に購入して長期間使い続けた装備品の老朽化が顕在化し、一斉に装備品更新のタイミングを迎えて苦悩する中、施設面でも同様の現象が起きており、米空軍だけで施設を安全なレベルに戻すだけで「3兆5千億円」が必要と見積もられており、加えて昨年からの災害被害で、苦境に追い込まれています

海兵隊司令官が国防省に追加予算を請願
Tyndall AFB2.jpg●Robert Neller海兵隊司令官は2月19日付の臨時国防長官あての書簡で、ハリケーン被害により米東岸の複数の海兵隊基地が大きな被害を受け、兵士住居、訓練施設、鉄道路線等々の復旧に3700億円の費用が必要であると訴えた
●そして、これら被害に加え、予算で計画していなかったメキシコ国境対応や豪州への兵力ローテーション増加 、住宅手当の増額などの支出が求められ、海兵隊内だけではとても資金を捻出できないと説明している

●更に同司令官は3月18日、今度は海軍長官あてにレターを出し、「当初2019年度予算は最近の中では恵まれたレベルであったが、その後に生起した予期せぬ自然災害や国境警備負担等数々の要因により、海兵隊の即応態勢は大きなリスクを迫られている」と訴えている
●結果として、海兵隊が複数の演習や訓練を中止に追い込まれ、装備品の維持費も削られる事態に追い込まれていると窮状を説明し、追加予算を要請している。そして影響を受ける演習として、インドネシア、スコットランド、モンゴル、豪州、韓国での中止や縮小が含まれると訴えている

米空軍も2基地の大きな被害に困窮
Tyndall AFB3.jpg●米空軍のJohn Henderson施設担当次官補は、米空軍の施設修理改修費の必要額が、対象施設を安全なレベルに戻すのに3.6兆円レベルに積みあがっているとし、その対処に2020年度予算案に約2200億円を計上していると説明した
●一方で、昨年10月にハリケーンの大きな被害を受け、配備されていたF-22戦闘機を他基地配備に変更せざるを得なくなったフロリダ州Tyndall空軍基地や、先週、基地の約半分が水没して被害の全貌把握も出来ていないOffutt空軍基地への対処経費が、tyndallだけで5500億円~1兆円程度になると見込まれ、追加予算が認められなければ、当初の3.6兆円施設リフレッシュ計画も見直しを迫られることになる

●米空軍は、IBMの「Watson deep-learning software」を使用して、収集する施設に関するビックデータを分析し、施設補修や改修の優先順位や規模を判断しようとの試みを開始するが、併せて現有全施設の5%を廃棄して維持費を削減する計画も進めている
しかし自然災害を受けた2基地の復旧経費は、年度の残りの施設経費を流用してもまかなえず、作戦運用や維持整備費から引きはがして投入しているが、流用部分の追加補正予算が認められなければ、 「好ましくない代償」を負うことになる
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Tyndall AFB5.jpg米本土の異常気象的な自然災害被害はすさまじくTyndall空軍基地内の住宅に住んでいた兵士やその家族が路頭に迷っている状態です

そんな中で、国境の壁建設のために国防省の施設整備費を流用しようとしているトランプ大統領は、兵士の士気を下げる点で天才とも言えましょう。

また、能天気な沖縄県知事が、辺野古移設の住民投票結果を米国へ訴えに行ったりしていますが、被災者のところに自作自演の騒ぎをアピールに行くような行為です。ほんとに醜い・・

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トランプ「ブラジルをNATOの仲間に」発言 [安全保障全般]

「熱帯のトランプ」にエール
ブラジルへの武器輸出で相思相愛?

Trump south A.jpg19日、南米進出するロシアに対抗するため米国との関係強化を目指すブラジル大統領に大喜びのトランプ大統領はブラジルが希望するOECD加盟への応援や、米国製武器を容易に購入できる同盟関係やNATOの仲間入りを追及すると語りました

トランプ大統領にブラジルサッカー代表のユニフォームを贈ったブラジルのBolsonaro大統領は、今年元日の就任日に、米軍基地をブラジルに誘致し、ベネズエラのマドゥーロ大統領を応援し、南米で勢力を拡大するロシアに対抗するとぶち上げた元陸軍大尉で、「極右指導者:far-right leader」とか、「熱帯のトランプ:Trump of the Tropics」とか呼ばれている人物です

一方で、肥大したブラジルの政府機関や国営企業の民営化を進めて国の負債を減らし、民間活力で国を立て直すためにOECD入りを目指す、南米では真っ当な考え方を持った人物でもあります

米国製武器の導入容易化願望はプラジル大統領から出たもので、トランプ大統領にとってはこれ以上ないお客様ですから、今やトランプ大統領が一番大好きな国家元首かもしれません

19日付Defense-News記事によれば
Bolsonaro2.jpg●19日、ホワイトハウスにブラジル大統領を迎えたトランプ大統領は、「彼は熱帯のトランプと呼ばれていて、素晴らしい仕事をしているんだ」と上機嫌でBolsonaro大統領を記者団に紹介した
●両首脳は、貿易の拡大、米国企業のブラジル投資の拡大、ベネズエラ問題など多様な話題で意見交換し、ベネズエラのマドゥーロ大統領に厳しく対応することで意見が一致した

●またトランプ大統領は、ブラジルが経済改革の柱として目指しているOECD加盟を応援すると述べ、またブラジルが求めている、米国からの武器輸入や種々の米国との関係強化が容易になるNATO加盟国が得ている特権を享受できるように強力に取り組むと語った
●更に米大統領は、両国関係はかつてないほど良い状態だと表現し、「米国の歴代大統領はブラジルと敵対していたかもしれないが、私は全く敵意を持っていない。我々はブラジルがNATOの仲間になるか、似たような同盟国の地位を得るよう、きわめて強力に取り組む」と語った

トランプ大統領は、ブラジルが「NATO ally」または「major non-NATO ally」になるために取り組むと記者団に語った

Bolsonaro.jpg●ブラジル大統領は今年元旦の就任日から米軍基地のブラジル誘致を訴え、ロシアへの対応措置の必要性を訴えたが、ブラジル国内では元軍人の閣僚をはじめ多くの反対にあっている
それでもBolsonaro大統領は、繰り返しトランプ大統領の姿勢を高く評価し、米国との関係強化の必要性を訴えている
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このブラジル大統領は、他候補に大差をつけて、14年間続いた汚職のデパートだった労働党政権に終止符を打った大統領です。

同性愛者や女性に対する差別的発言は当たり前の人物ですが、トランプ大統領は「おめでとう――アメリカはあなたとともにある!」と就任に際しツイートし、完全に馬が合う仲間関係です

ブラジル国民はそれでもこの大統領に期待を寄せ、「熱帯のトランプ」と呼ばれているとか・・・。ブラジル日系人社会のご意見を是非聞いて見たいものです

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