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次の米海軍トップに空母の脆弱性問題を詰問 [Joint・統合参謀本部]

急遽推薦の候補者は議会で承認されましたが
承認質疑で空母の価格高騰と脆弱性を厳しく指摘

Gilday4.jpg次の米海軍人トップ予定者が突然退任に追い込まれ、後釜候補を中将から選ぶという50年ぶりの異常事態に直面した米海軍ですが後釜候補のMichael Gilday海軍中将(統合参謀本部幕僚長)が8月頭に上院でスムーズに承認を得たようです

しかしGilday海軍中将への上院軍事委員会の面々の指摘は厳しく新しい空母やSSBNやフリゲート艦や無人艦など、新型装備導入に際しての計画の遅延や価格高騰の「悪しき伝統」の再発防止を強く求めています

特にFord級空母への風当たりは強く、空母11隻体制の維持を支持している上院軍事委員長でさえ、同空母の価格高騰を「海軍の傲慢さを示しており、犯罪者と呼ぶべきレベル」と厳しく非難し、これ以上は許容しないと申しつけています

6日付Defense-News記事によれば
Gilday.jpgMichael Gilday海軍中将の米海軍トップの作戦部長(CNO)への就任に関する議会審議で、上院軍事委員会は同中将が同ポストのついて取り組むことが期待される重要事項として、大きく膨らんでいるFord級空母のコストと計画の遅延、空母自体の脆弱性への対応を上げた
●議員らは、飛翔速度を増し迎撃兵器を回避するミサイル技術進歩の中で、米海軍空母が中国やロシアのミサイルにとっての「サンドバック状態」になることを危惧し、各種対艦ミサイルや超超音速兵器の進歩への懸念を示し

海軍支援派として知られるAngus King議員は、特に超超音速兵器を空母を無効にする兵器として取り上げ、「悪夢の兵器」として米海軍の考えをただし、米海軍の中で最も高価で重要視されてきた空母の確固とした将来像をと防御法を、官民の知恵を結集して描くべきだと訴えた
●上院軍事委員長のJim Inhofe議員も空母11隻体制を支持し、米海軍が今年1隻削減案を持ち出した際は強く反対して案を葬った議員だが、Ford級空母の価格高騰を「海軍の傲慢さを示しており、犯罪者と呼ぶべきレベル」と非難し、新装備の初号機が価格高騰と計画遅延の常習犯であることに懸念を示した

Gilday2.jpg●同委員長は、同空母が技術的に未熟だった2周波数帯レーダーや電磁カタパルトや着艦フックや兵器用エレベータを無理やり設計に組み込んでリスクを冒し、1隻価格が1.5兆円にまで膨らんだ「悪夢」を厳しく批判し、今後海軍が取り組む新しいSSBNやフリゲート艦や無人艦など、新型装備導入に際しての計画の遅延や価格高騰の「悪しき伝統」再発防止を強く求めた

King議員は超超音速兵器について、「敵があと1年もすれば部隊配備する勢いなのに、我が国は何年も遅れを取っており、極めて危険な能力ギャップを抱えている」と語り、この兵器により米海軍艦艇の優位が失われることに懸念を訴えた

CSBAのBryan Clark研究員はKing議員の懸念に触れつつ、「空母の脆弱性は悪化を続けており、空中発射の超超音速巡航ミサイルがより大きな課題だろう」、「超超音速の空母攻撃兵器は安価で大量投入が可能であり、従来のミサイル防衛が必ずしも対象に想定してこなかった脅威であり、新たな課題として取り組む必要がある」と説明した
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Gilday3.jpg空母の脆弱性は誰もが普通に意識しているはずですが、投資の方向を大転換させるには、数発のミサイルで無効化される空母の姿を目にするまで待つ必要があるのかもしれません。人間のサガでしょうか・・・

米海軍では韓国プサンの港湾業務業者が絡んだ、新たな汚職疑惑が持ち上がっており、これから数年は高級幹部も含めたゴタゴタが予期されるようですし、艦艇建造・修理工場の疲弊も進んでいるようですし・・・

Michael Gilday海軍中将も、大変な時にCNOを引き受けることになったものです。

ところで・・・日本の空母形状護衛艦「いづも」にF-35Bを搭載する計画について、香田元海将と織田元空将が「大反対」論陣を張っていますが、全くごもっともです・・・

「代打の次期米海軍トップ候補」 →https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-07-19

米空母の話題
「空母1隻削減案に揺れる」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-29
「スミソニアン空母映像4つ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-20
「空母群が温故知新訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-25
「空母艦載給油機のRFP発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-13

「映像で学ぶ:米海軍空母」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-25
「艦載機燃料タンクの振動問題」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-29
「空母フォード:3年遅れで米海軍へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-03
「フォード級空母を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-20
「解説:電磁カタパルトEMALS」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-10

超超音速兵器関連の記事
「米空軍も取り組み本格化」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-16
「ミサイル防衛見直し発表」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-19
「ロシアが超超音速兵器試験に成功」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-27
「日本に探知追尾レーダー配備?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-24
「LRDRレーダー開発が順調」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-12-10
「グリフィン局長の発言」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-08-1
「米ミサイル防衛の目指すべき道」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12
「BMDRはMDRに変更し春発表予定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24-1
「米空軍が1千億円で」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21-1
「同兵器は防御不可能」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-21-1
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「中国が超超音速兵器で優位」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-27-1

コロンビア級SSBN計画の関連
「NKのおかげSSBNに勢い」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-09-2
「コロンビア級の予定概要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-27
「次期SSBNの要求固まる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08-2
「オハイオ級SSBNの後継構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-01-25-1
「SLBMは延命の方向」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13

艦艇の修理や兵たんの課題
「米艦艇建造や修理人材ピンチ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-24
「空母定期修理が間に合わない」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-09
「優秀な横須賀修理施設」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-05
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米陸軍が50KW防空レーザー兵器搭載装甲車両契約 [Joint・統合参謀本部]

Stryker戦闘装甲車両に2022年度搭載
2社と契約し別々に2つのプロトタイプを作成
契約企業以外にも自費開発でのチャンスを残す

striker combat.jpg1日、米陸軍のRCCTO(迅速能力・緊要技術室: Rapid Capabilities and Critical Technologies Office)は、Stryker戦闘装甲車両に2022年度までに50kw防空用レーザー兵器搭載を担当する企業に、Northrop Grumman と Raytheonを選定したと発表しました

これは戦闘装甲車両にM-SHORAD(移動式短射程防空:Manuever-Short-Range Air Defense)能力付与を狙ったもので、同車両にスティンガー携帯型防空ミサイルを2020年度中にプロトタイプ搭載する Leonardo DRSとの契約に並ぶもので、米陸軍は欧州での緊急ニーズに答えるものだと説明しています

脅威の変化を見据え、既に100kw、更に250-300kwへと2024年度を目途に出力をアップする開発計画も始まっているようですが、まずはミニマムの50kwでも早期に完成させ、ロシアの小型無人偵察機などに対応し、運用ノウハウを蓄積しようとの狙いと邪推しております

1日付Defense-News記事は
striker 50kw2.jpg●RCCTOは既にKord Technologiesを主契約企業としてレーザーによるM-SHORAD搭載契約を約220億円で結んでいるが、今回選定されたNorthrop Grumman と Raytheonは、Kord Technologiesのサブ契約者として本事業に参画し、合計で4台のStryker戦闘装甲車両プロトタイプ製造は約520億円の事業になる予定である
Stryker戦闘装甲車両4台で構成されるプロトタイプ小隊には、2020年に2社が別々に開発したいずれかの50kwレーザーが搭載される方向だが、米陸軍は他社が自費で開発した同兵器にも門戸は開かれているとし、可能な限り競争環境を維持しようとしている

●同様にM-SHORAD(移動式短射程防空)機能として、2018年に米陸軍は同車両にスティンガー携帯型防空ミサイルをプロトタイプ搭載する Leonardo DRSとの契約を結んでおり、2020年を目途にプロジェクトを進めている
米陸軍はレーザーなどエネルギー兵器に、無人機、ヘリ、ロケット弾、迫撃砲、野戦砲に対する防空対処を期待しており、米陸軍の運用単位であるBCT(brigade combat teams)の防空能力アップを狙っている

striker 50kw.jpg●米陸軍で本事業をつかさどるNeil Thurgood中将は、「エネルギー兵器を戦場に送る時が来た。米陸軍の近代化計画においてエネルギー兵器は極めて重要な位置を占めている。もはや研究開発デモ段階ではなく、戦略的な戦闘能力であり、前線兵士の手に渡る道を歩んでいるのだ」と説明している
M-SHORADは技術成熟努力の一部であり、「Multi-Mission High Energy Laser」への道の一つである

●米陸軍は既に100kw級レーザーで「High Energy Laser Tactical Vehicle」に取り組んでおり、ロッキード等を交え、「Family of Medium Tactical Vehicles platform」を目指してるが、更に250-300kwの開発を目指している
最も強力な出力のエネルギー兵器は、ロケット弾、迫撃砲、野戦砲やそれ以上の脅威対応に開発されており、「High Energy Laser Indirect Fire Protection Capability」として2024年度の部隊配備を現時点で想定されている
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50kwの防空用レーザー兵器のプロトタイプを、戦闘装甲車両に2022年までに搭載するため、有力2社を競わせることにしたが、自費でもっと良いものを作った企業が現れれば、躊躇なく良い方を採用する・・・との方針です

striker combat2.jpg更に2024年には、300kwクラスも実現して、より大型で高速の目標への対処を目指す・・・ということの様です。

何回かこのような話をご紹介したような気もしますが、2022年だそうです。50kwですが・・・。ちなみに米艦艇には不退転の決意で60kwを2021年に搭載との話がありました

500kw以上ないと、ロケット弾とか野戦砲の玉相手には難しいと思いますが、なかなか出力アップは難しそうです。「何時までたっても、5年後に実現」の法則が今も有効なのでしょうか・・・

エネルギー兵器関連
「米艦艇に2021年に60kwから」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-24
「F-15用自己防御レーザー試験」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-04
「エネルギー兵器での国際協力」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-27
「エネルギー兵器とMD」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-12
「レーザーは米海軍が先行」[→]https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-24

「無人機に弾道ミサイル追尾レーザー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-17-1
「私は楽観主義だ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-23
「レーザーにはまだ長い道が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-18
「AC-130に20年までにレーザー兵器を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-06

国防省高官がレーザーに慎重姿勢
「国防次官がレーザー兵器に冷水」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-12
「米空軍大将も慎重」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-24

夢見ていた頃
「2021年には戦闘機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-21
「米企業30kwなら準備万端」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-17-1
「米陸軍が本格演習試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-14-1
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豪州は米国の中距離ミサイル配備要請を否定 [安全保障全般]

米豪2+2の場でのやり取りは?
いよいよ在日米軍基地か自衛隊演習場か?
それともグアムに仮置きか?

Australia US.jpg5日、米国がINF条約を破棄してアジアに中距離ミサイルを配備すると表明した直後に、米国と「2+2協議」を行った豪州首脳たちは米国から中距離ミサイル配備に関する受け入れ要請はなく、米側から話題にすることもなかったと語りました

豪州国防相に至っては、TVインタビューで明確に、エスパー国防長官に要請する可能性があるのか直接尋ねたが、「No」との返事だったと明らかにしており、現時点では豪州には配備受け入れ要請はなかったようです

2日に米国がINF全廃条約から公式撤退し、エスパー国防長官が数か月以内にアジアに中距離ミサイルを配備したいと述べた直後から、豪州国内では米海兵隊がローテーション派遣を行っている北部のダーウィンに配備されるのでは・・・との憶測が飛び交っており、今回の米豪2+2の影のメインテーマとも囁かれていたようです

5日付Military.com記事によれば
Australia US2.jpg●5日に「2+2協議」を行って米側の国務長官と国防長官が豪州を離れた後、豪州のScott Morrison首相は「その件については要請されなかったし、協議もしていない。豪州に依頼はない。下線を引いて強調しても良い」と語った
●同じく「2+2協議」後にABCテレビに対し、Linda Reynolds豪州国防相は「私はエスパー国防長官に直接質問し、豪州に配備要請する事が予期されるのかと尋ねたが、エスパー長官は明確にNoと答えた」と明らかにしている

中国に大量の石炭や鉄鉱石を輸出して困難な世界経済の中を立ち回っている豪州に、仮に中国が対象目標となる米国の中距離ミサイル配備要請が米国からあれば、それは豪州を極めて難しい立場に追い込むことになる
●今回の豪州訪問で米側は、経済面で中国との関係を深める豪州に警鐘を発しており、ポンペイオ国務長官は「豪州は目をよく見開いて、中国の増々強硬な行いを見よ」と警鐘を鳴らしている

Australia US3.jpg●また同国務長官は豪州指導者たちに「中国との貿易を続けるために、中国の行いから目を背けてはいけない」と警告し、魂を売るか、豪州国民を守るかの選択だとも表現した
●更に国務長官は「中国と貿易することは可能だと考えるが、同時に中国には世界のルールに沿って行動すべき」と要求すべきだと語った

豪州国内では、米国が中距離ミサイルをアジアに配備すると明らかにして以来、米海兵隊がローテーション派遣を行っている北部のダーウィンに配備されるのでは・・・との憶測が飛び交っていた
●関係の専門家たちには、グアムにある米軍基地に中距離ミサイルが配備される可能性が高いと噂している
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エスパー長官による「数か月以内にアジアに中距離ミサイルを配備したい」発言を配信した米軍事メディア記事は、併せて米国防省高官の話として、
●「今月中にも射程約1100km(620nm)の低高度飛翔タイプ巡航ミサイルの試験が予定され、18ヶ月以内に配備準備が整う見込みである
●「一方で、より長射程で射程1,860-2,490nm(3400-4500km)の弾道ミサイル開発には、5年以上必要だと見積もられている

JASSM.jpg・・・との話を紹介していました。とりあえず1100㎞射程の巡航ミサイル(トマホークやJASSM(Joint Air-to-Surface Standoff Missile)の射程延伸版の地上発射型との見方有)を配備する場所ですので、豪州はないでしょう。

台湾はあり得ないし、フィリピンでは南シナ海対処の意味しかないので、日本かと思いましたが、グアムだとすると、有事に前方展開との考え方でしょうか?

6日夕方、日本に到着したエスパー国防長官は、日本政府や防衛省で何を語るのか・・・?

「エスパー長官がアジアに中距離ミサイル配備発言」
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-08-04

JASSM関連の記事
「JASSMまだまだ射程延伸」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-15
「更なる射程延伸開発契約」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09
「ポーランドに70発輸出承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-30
「B-52をJASSM搭載に改良」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-13
「JASSM-ERを本格生産へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-17-1
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B-21ステルス爆撃機の初飛行まで863日 [米空軍]

2021年12月3日が予定日だそうです
すごい自信ですが、順調そうで何より
1年ぶりにB-21ご紹介

LRS-B NG.jpg24日、米空軍副参謀総長のStephen Wilson大将が米空軍協会の研究機関であるミッチェル研究所で講演しB-1やB-2爆撃機の後継となるB-21爆撃機の今後の予定について、運用体制確立は2020年代中旬だが、初飛行は「863日後だ」と語り、開発が順調だと示唆しました

同副参謀総長は最近、開発を担当するNorthrop Grummanのフロリダ州の工場を視察した模様で、同社が「先行的に開発を進めている」ともコメントしており、かなりの好印象だった模様です

2020年代半ばに運用開始予定、強固な防空網を突破可能な性能(ステルス等)、1機約600億円($550million)、80-100機製造、無人機もあり得る(正式にはoptionaly manned)、既存成熟技術を活用して開発リスクを避ける等々の方針で進められているB-21ですが、機種選定後は秘密のベールに包まれています

B-21に関しては情報統制が厳しく2018年12月に「重要設計審査:critical design review」を終了したとの発表があったきりで情報がほとんど漏れてきませんが、F-35やKC-46Aと並ぶ3大重要事業ですので、推測たっぷりの専門家の想像も含めて記事をご紹介しておきます

25日付Defense-News記事によれば
Wilson.jpg●米空軍協会機関誌の報道によれば、Stephen Wilson副参謀総長は24日の講演で、「現時点で必ず実現できるとまでは言い切れないが、今から863日後にB-21爆撃機は初飛行の予定となっている」と語り、最近訪問したB-21工場の様子を「moving out on that pretty fast:先行的に開発が進んでいる」とも表現した
●19日には、臨時空軍長官と空軍省の緊急能力造成室(RCP)長が、同じNorthrop GrummanのB-21設計部署を訪問して開発状況を確認した模様で、複数の空軍幹部の目で見て順調だとの印象を受けているようだ

863日後とは2021年12月3日を指し、2年半先の予定であることから、航空専門家のRichard Aboulafia氏は、「今後2年間には多くのことが発生しうる。しかしノースロップ社がスケジュール管理に自信を示しているのは良い兆候だ」とコメントしてくれた
B-21.jpg●同氏は、ノースロップが企業選定で選ばれ、敗れた他社からの訴えが却下されたのが2016年であることを考えると、短い時間で初飛行予定を固められたのは、同社が製造したB-2爆撃機の知見を活かせる、B-2を小型化したようなデザインだからではないかと推測し、「B-2から大きくデザインを変更する必要性はなく、全体に最新技術を導入し、小型化、高性能化を進める方法が合理的だ」と述べている

●ただ、仮にB-2形状から大きな変更があった場合には、2021年前に小型やフルサイズのデモ機による試験飛行が行われる可能性があるとAboulafia氏は見ている

●別の専門家Roman Schweizer氏は、関連情報が全くない中、2021年12月初飛行との情報は全体計画を推測する上で貴重な情報だと述べ、そこから類推すると2019年末頃にプロトタイプ製造のために必要な「Production Readiness Review」が行われることになろうと見積もりを示した
3月のブルームバーグ報道によると、B-21関連予算は、2022年に220億円のところ、2023年には2700億円に跳ね上がり、2024年には更に3700億円に上澄みされる見込みであり、この数字から同専門家は、2023年に低レートの生産に入ると推測している
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LRS-B5.jpgこの記事に登場する航空専門家はいずれも良く知られたその筋の「プロ」で、Teal GroupのRichard Aboulafia氏には何度もご登場いただいているところですが、その専門家にしても情報を持っていないとすると、相当なレベルで情報統制がなされています

まぁ。「権力と金と女」で世の中は動いているとの鉄則に従えば、既に中露には流れているのかもしれませんが、メディアへの統制は大したものだと思います。

記事の通りに進めば、今年末に「Production Readiness Review」実施をお伝えし、その次は2021年12月の初飛行を写真入りでご紹介するぐらいの頻度でしか話題になりそうもないので、とりあえず「863日後の2021年12月3日」についてご紹介しました

B-21爆撃機の関連記事
「初期設計段階終了」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-06-30
「米空軍の爆撃機体制計画」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-17-2 
「2017年3月の状況」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-20
「B-21に名称決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-27

「敗者の訴え却下」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-17
「敗者がGAOに不服申し立て」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-07
「結果発表と分析」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-28

米空軍爆撃機の話題
「B-1の稼働機一桁の惨状」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-05
「B-1とB-2の早期引退に変化なし」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-02-19
「2018年春のBomber Vector」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-02-17-2
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Esper新長官アジアへ中距離弾導入とSTARTの運命 [米国防省高官]

INF全廃条約破棄を受けアジアに数ヶ月でほしい
START条約に変わる拡大枠組みが必要!?

Esper.jpg2日、初めての外国訪問となる豪州との2+2会合に向かうMark Esper新国防長官は記者団、「ロシアが履行していない条約を維持しない」との姿勢でINF全廃条約から米国が撤退したことを受け、アジアに早期に中距離ミサイルを配備する方向だが、より高性能のミサイルの配備には時間が必要との見方を示しました。ただ配備予定国には触れず、今後の関係国との調整が必要だと語りました。

また、唯一残された核兵器管理の枠組みで2021年2月に条約の有効期限が来る2011年締結の米露間の戦略核兵器制限条約であるNew START条約について、トランプ大統領が「オバマ時代の悪いディールだ」と発言していることを受け、また中国を含めた枠組みの必要性を主張している点を配慮し、枠組み対象国や制限対象の兵器について拡大する方向で検討することを示唆した模様です

3日付Military.com記事によれば
●Esper新長官は機内で記者団に、トランプ政権が2日にINF全廃条約から離脱したことを受け、数ヶ月以内にアジアに中距離ミサイルを配備したいとの意向を示し、「遅かれ早かれ、我々は必要な能力を展開させたいと考えるのが普通だ。私は数ヶ月以内を望むが、その準備が正確にどの段階にあるか把握していない」と語った
Esper3.jpg●また、7月23日に議会承認を得て初めての外国訪問に向かう長官は、中距離ミサイルの具体的な配備先については、今後の同盟国等との協議によると述べるに止まった

米軍による中距離ミサイル配備に対する中国からの反発を懸念する記者からの質問に対し長官は、「中国が保有するミサイルの80%以上が中距離射程のものであることを考えれば、米国が同様のものを配備したいと考えることに中国として驚きはないだろう」と応えた
●そして、インド太平洋地域の広大なエリアを考えれば、米国による有効な注射艇兵器の配備は重要だとの考えを示した

●国防省関係筋によれば、今月中にも射程約1100km(620nm)の低高度飛翔タイプ巡航ミサイルの試験が予定され、18ヶ月以内に配備準備が整う見込みである
一方で、より長射程で射程1,860-2,490nm(3400-4500km)の弾道ミサイル開発には、5年以上必要だと見積もられている。上記の巡航ミサイルも弾道ミサイルも核弾頭は搭載しないものである

米露関係悪化でNew START条約はどうなる?
Esper4.jpgNew START条約は2011年2月5日に発行したもので、双方の戦略核弾頭上限を1550発とし、その運搬手段である戦略ミサイルや爆撃機配備数上限を700に制限する条約で、有効期限は10年間で、最大5年の延長を可能とし、条約の履行検証は米ロ両国政府による相互査察により行うこととなっている。
●ただ、この条約を両国の議会が批准した際、米議会は米ミサイル防衛システム(MD)の開発配備が同条約に規制されないとしたが、ロシア議会は、MD配備によりロシアの核が不利になり戦力バランスが不均衡になる場合は条約から脱退できるとの付帯条項を含めた

トランプ大統領は本条約を「オバマ時代の悪いディールだ」と呼び、中国も含めた米中露の3カ国で核兵器管理の合意を追及すべきだと発言している
●これらを踏まえ新長官は、米国は他の核保有国も協議の枠組みに加え、また条約の対称となる兵器の種類も拡大すべきだと語った。そしてNew STARTから新たな枠組みへの議論に展開しても、軍拡競争にはならないし、米国は欧州と太平洋地域を守るミサイル能力の展開が必要だと語った
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INF破棄後に、とりあえず射程1100km程度の地上発射型の巡航ミサイルを配備するとして、日本と台湾とフィリピンぐらいしかないと思いますが、どうなるんでしょうか? 

Esper5.jpgイージス・アショアの配備だけで、オスプレイの配備だけで、防衛省はパンク状態のような気もしますが、明確な攻撃兵器である地上発射型の巡航ミサイル配備の調整など、現在の日本で可能でしょうか?

案外ここは、韓国が開発した射程800kmの「玄武-2C」ミサイルを持ち出し、それも脅威対象の一つとして日本国内に説明する方が、今の雰囲気には合うのかもしれません

豪州との2+2、陸軍士官学校の同級生コンビであるポンペイオ国務長官と頑張っていただきましょう!

「Esper長官の略歴
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-20

ロシアの違反が発端:INF全廃条約の失効関連経緯
「トランプが条約離脱発表」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-20-1
「露は違反ミサイルを排除せよ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-06
「露を条約に戻すためには・・」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-20
「ハリス司令官がINF条約破棄要求」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29
「露がINF破りミサイル欧州配備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15

米国核兵器を巡る動向
「次期ICBMのRFP発出」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-07-18
「今後10年の核関連予算見積が23%増」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-01-26
「核兵器輸送がNo2任務」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-11-11
「ついにINF条約破棄へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-10-20-1
「露がINF破りミサイル欧州配備」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15
「サイバー時代の核管理」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-02
「リーク版:核態勢見直しNPR」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13
「議会見積:今後30年で140兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-02-1

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カナダ仕切り直し戦闘機機種選定RFP発出 [亡国のF-35]

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カナダの分け前への配点を高く設定
F-35にもオファーでFA-18やタイフーンが辞退の可能性も
2025年導入開始で、落ち着いた頃のF-35が狙いか?

Trudeau4.jpg7月22日、カナダが老朽化が進んで維持が困難になりつつある138機のCF-18戦闘機の「やり直し」後継選定に関し、昨年から取りまとめを進めていた提案要求書RFPを決定して発出しました。

総額約1兆7000億円と推計されている後継機88機の選定は、まず第一弾の締め切りを2019年秋に設定し、その後2回目の締め切りである2020年春までは提案の修正や再提出を認める形で計画され、最終判断は2022年初めに行い、初号機の機体導入は2025年とのゆったりゆとりのスケジュールです。

「やり直し」機種選定に至る経緯を復習すると
●カナダはCF-18後継を想定して米国主導のF-35共同開発国に加わり、60機購入を計画して約1000億円を投資したが、2015年に誕生したトルドー政権はF-35計画への不信感をあらわにし、F-35購入を少なくとも5年は延期し、白紙的に検討すると発表
Sajjan Canada.jpg●一方で老朽CF-18の穴埋めとして、ボーイング製FA-18の購入を検討し始めたが、ボーイング社がカナダのボンバルディア社を旅客機のダンピングで訴えたことから米カナダ関係が悪化し、新臓器のFA-18購入中止を対抗措置として決定、埋め合わせとして中古の豪州空軍FA-18を18-25機購入すると2017年12月に発表。2018年9月、製造元米国も承認することを表明

5年間延期したCF-18後継機の選定準備を2018年からカナダ国防省が再開し、F-35、タイフーン、ラファール、グリペン、FA-18E/Fを対象として、2018年10月末に提案要求書の案を作成して関係企業からの意見聴取を行っていた
2018年11月、候補対象に挙がっていたラファールを製造するフランスのDassault Aviation社は、情報公開要求が厳しすぎるとしてて選定からの撤退を表明

23日付Defemnse-NewsはRFP発出について
●カナダの兵器調達責任者は23日、「カナダの安全保証を確かなものとする重要なステップを本日踏み出した。我々は適正な価格で、カナダに最も利益の上がる機体を選定できるようなプロセスを考えている」と説明した
●選定においては、技術的側面の評価が6割を占め、残りをコストと経済的利益が2割ずつを占める仕組みを採用するとカナダは明らかにしており、特にカナダが得る経済的利益(economic benefit)の重みが史上最大に高く設定されている

F-35canada.jpg●そして、この経済的利益の評価では、契約文書上でカナダ社会への経済的利益を保証した企業が、最も高い評価を得られるような仕組みを採用している。この点に関してカナダ政府は、今年5月にも「workshare」を保証した企業のポイントが高くなると発表している
●ただ、提案企業側にとっては難しい要求であり、特に部品供給先の選定を定期的な入札方式で柔軟に行おうとしているF-35にとっては、現状で受け入れがたい要求事項となっている

●実際、当時の米国防省F-35計画室長Mat Winter海軍中将は昨年12月、「F-35共同開発国の枠組みと相いれないオファーを受け入れることはできない」と表明し、カナダは既に共同開発国の一員として、約1700億円の部品供給契約を獲得しているとメリットを強調していた
現在の評価方式ではF-35に不利になるが、F-35製造のロッキードマーチンは提案する方向で、23日には「長期的な企業機会を提供しうる最も高性能な戦闘機を提供できるように、選定への参加を楽しみにしている」との声明を出している

FA-18EF2.jpg●一方で、FA-18を製造するボーイングや、ユーロファイターを製造するエアバス社は、この機種選定に参加するか不明確で、9日付ロイター報道では、両社がカナダ政府に対し書簡を送り、ロッキード社(F-35)を選定対象にすることへの不満を述べたと伝えられている
ボーイング社報道官は、「RFPを受領して確認中だが、FA-18を提案するかは未定だ」と述べており、エアバス社もRFPを注意深く確認中であるとメディアに述べるにとどまっている
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カナダが導入を考えている2025年頃になれば現在入手可能なF-35形態よりはるかに進化し、兵器搭載量も多く、無人機ウイングマンとの連携も視野に置いた「Block 4」が入手可能なります。予定通りであれば・・・

eurofighter.jpgトランプ政権誕生直後は、NAFTAを巡るゴタゴタや、ボーイングとボンバルディアの訴訟合戦など、米カナダ関係は緊迫していましたが、今はあまり聞こえてきません

カナダはうまく立ち回って、生煮えのF-35ではなく、手戻りの無い完成版のF-35をタイミングよく手に入れることになるのでしょうか? なかなか策士ですねぇ・・・

米国とカナダの航空戦争
「カナダ仕切り直し戦闘機選定」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-11-03
「カナダに軍配:旅客機紛争」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-28
「カナダが中古の豪州FA-18購入へ!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-10
「米加の航空機貿易戦争に英が参戦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-16-1
「第2弾:米カナダ防衛貿易戦争」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-04
「5月18日が開戦日!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-20
「痛快:カナダがF-35購入5年延期」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-23

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太平洋空軍司令官が中露空軍の連携を懸念 [米空軍]

7月23日の日本海連携飛行
ロシア爆撃機の台湾周回威嚇飛行
また民主主義体制への疑念も拡散

Brown4.jpg7月30日、ワシントンDCの米空軍協会ミッチェル研究所で講演したC.Q. Brown太平洋空軍司令官は昨年できたばかりの米国家防衛戦略NDSさえも十分に想定していない中国軍とロシア軍の連携協力が進んでいる状況に危機感を訴え、7月23日の中露爆撃機の日本海での連携飛行や露爆撃機の台湾周回飛行などを例にあげました

ロシア極東や中央アジアでの軍事演習に中国とロシア軍が共に参加することはあったものの、何となく生暖かい関係が続いていましたが、トランプ政権誕生後の西側結束の緩みに付け込み、「敵の敵は味方」論理で急速に中露が接近しています。

特に7月23日の中露爆撃機の連携飛行はインパクト大で、米国が日韓関係への仲介に乗り出したのも韓国によるGSOMIA破棄の脅しだけでなく、中露爆撃機の連携が衝撃的だったからではないかと邪推しております

7月30日付米空軍協会web記事によればBrown大将は
Brown.JPG●23日に中国軍のH-6爆撃機とロシア軍のTu-95爆撃機が共に飛行し、韓国の防空識別圏に入り、日本と韓国の戦闘機が多数緊急発進して対応した様は、まさに将来起こりえる事態のさきがけの様であった
昨年のヴォストーク演習でも、ロシア軍と中国軍の連携緊密化が目立ったが、両国の親密さは米国にとっての大きな懸念材料である。最近、ロシア軍爆撃機が台湾を一周する飛行を行ったが、事前にロシアが中国から外交的な了解を取り付けていたと言われている

●私は中露が協力して活動し始めたことを懸念している。この2国の連携は米国やその同盟国等をより厳しい環境に置き、インドアジア地域に騒動や混乱を巻き起こすことになろう
2018年発表の国家防衛戦略NDSは、中国やロシアとの対峙に主眼をシフトしたが、そのNDSでさえ2国が融合する姿を前提にはおいていない

H-6K Woody.jpg米国情報コミュニティがまとめた「2019 worldwide threat assessment」は、中露は1950年代以降で最も緊密で、特に両国の脅威認識が集約される方向にあるとし、米国が進める民主主義体制や人権擁護への疑念を流布することにも余念がないと分析している
●中露はまた、他国と連携して西側同盟に対峙しようとしており、2014年以降その勢力は拡大しつづけている、とも同アセスメントは分析している

●これら課題に対応するため、例えばF-35が太平洋地域には多く配備され、2025年までには220機になる見込みであるが、その内訳で米同盟国の保有機数が75%を占めるほど同盟国が重要になる。米国も来年アラスカにF-35を1個飛行隊配備する計画である
Tu-95-1.jpg●ただ我々は、中国との軍事的緊張が高まった場合に備え、これら戦力を分散させることを考え始める必要があり、その場合、現在の根拠基地より設備不十分な場所への分散退避を前提としなければならない

●同時に海軍との連携強化も重要で、「Long Range Anti-Ship Missile」が一つのカギで、またJASSMとその派生型ミサイルの共用も重要だ。更に米軍は当地域の精密誘導兵器の備蓄を増加させなければいけない
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先日ご紹介した飯塚恵子さん著の「ドキュメント誘導工作」は、ロシアによるメディアやサイバーを駆使した世論操作や選挙介入を詳しく描いていましたが、現時点では細部が不明ながら、中国の膨大なデータを基にしたメディアやサイバー空間での「誘導工作」の方がより強力になるだろうと警戒していたところです

Tu-95-2.jpgハード面での軍事連携だけでなく、このような非軍事ソフト面での中露連携は、考えただけで恐ろしそうです。しかしトランプや英国のジョンソン首相の動きをみていると、突っ込みどころいっぱいで、中露の連携に火に油を注いでいるように思います

まぁ・・・韓国文政権のデタラメぶりもそうなんですが・・・

太平洋軍関連の記事
「CSBAの海洋プレッシャー戦略」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-13
「太平洋軍の演習場が不十分」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-29-1
「太平洋軍司令官が議会に要望」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-29
「PACAFが緊急避難訓練」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-04-27
「2019中国の軍事力」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-06
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日本がF-35開発パートナー国入り要請も米は拒否へ [亡国のF-35]

防衛省局長のレターを米軍事メディアが入手
日本はトルコの抜けた穴を狙うのか
パンドラの箱を開けたくない米国は断る方向

F-35 partner.jpg29日付Defense-Newsがトップ記事で、日本の防衛省整備計画局長が19日付レターで米国防省Lord兵たん担当次官に対し現在は単なるF-35購入国である日本が、F-35の今後の改修計画を定め、部品製造などを優先して担う「F-35パートナー国」に加わることが可能か、またその条件等を質問してきているとの記事を掲載し、日本からのレターの内容を詳細に報じています

また米国防省側の対応として、日本は米国に次ぐF-35の大量購入国であるが、2002年に締め切っている「パートナー国9か国」参加の門を特例で日本に開くようなことになれば、同じF-35購入国レベルである韓国やイスラエルもパートナー国入りを要求してくる可能性があることから、日本の問い合わせに「No」回答をする方向だと紹介しています

ただ専門家は、米国に次ぐ数の147機を購入し、かつ米英に続き垂直離着陸型F-35Bと空軍型F-35Aの2タイプを運用する重要な同盟国である日本には、パートナー国入りには「No」でも、何らかの特権を与える可能性も指摘しており、この辺りが落としどころなのかもしれません・・・(邪推です)

仮にパートナー国になれるとしても、他のパートナー国9か国が支払い済みの開発協力金を日本も求められるでしょうし、F-2後継機の国産を狙う防衛省の姿勢に横やりや影響が避けられないとの見方もあり、猛暑の中のぼんやり頭では目が回りそうですが、とりあえず論点満載の鈴木敦夫・防衛省整備計画局長からLord次官へのレターと関連議論をご紹介しておきます

29日付Defense-News記事によれば
F-35 partner4.jpg●Defense-Newsが入手した19日付鈴木局長のレターは、「日本はパートナー国になるオプションがあると信じているが、Lord局長は可能性があるとお考えか伺いたい」、「またパートナー国の責務と権利、また必要な経費負担、更にパートナー国になる条件や手続きや必要な時間についてご教授いただきたい」、「ご教授いただいた諸条件を検討し、パートナー国になるための手続きを進めるか最終判断をしたい」と要望している
●またレターは「パートナー国に加わることで、今後の開発や部品供給プロセスに参画することに加え、国民への説明責任を果たすための安全に関する情報を(迅速に)得るニーズに対応可能と考える」、「国防省F-35計画室への防衛省からの人員常駐派遣による情報へのアクセス確保」にもつながるとも記し、日本でのF-35墜落事故に際し、パートナー国に対するよりも情報提供が遅れた可能性を示唆している

●米国防省のF-35計画室を配下に持つEllen Lord兵たん担当技官は、29日の週に日本側関係者と面談する予定があり、本レターに関しても話題になるとみられているが、日本側にとって良い回答は得られないだろう
公式にはLord次官から回答がなされるが、実務を取り仕切るF-35計画室報道官は、2002年7月15日にパートナー国募集は締め切っており、オリジナルの投資国であるパートナー国9か国(Australia, Canada, Denmark, Italy, the Netherlands, Norway, Turkey, the United Kingdom and the United States)に変更はないと語り、2007年に9か国が署名した覚書でも、開発フェーズに参画したパートナー国のみが、製造、維持、近代化改修フェーズにも参画できると明確に規定している

F-35 partner2.jpg元F-35計画室勤務者は、トルコが露製S-400導入でパートナー国から除外され、トルコの部品製造分担契約が来年春には終了する中、147機も購入する日本がパートナー国入りを要望するのは自然な動きであり、過去の経緯を見直す良いタイミングだと語っている
●また航空専門家は、日本に三菱や川崎重工やスバル等が存在することを考えれば、部品供給を担っても大きなリスクはないとみている

●一方で状況を知る関係者は、ペンタゴンは日本に特例を与えることが「パンドラの箱」を開くこととなり、日本にライバル心を持つ韓国や、米国とのパイプが太いイスラエルが同様の要求を持ち出すこととなり、今後の機能向上や部品製造分担議論や複雑混迷になることを懸念している。なお現在の購入国はIsrael, South Korea, Belgium、日本で、これにFinlandや Singaporeが加わる可能性がある

●航空専門家のRichard Aboulafia氏は、日本が2013年から稼働させているF-35最終組み立て施設FACOを2022年度で閉じる決断をし、なおかつレターで「パートナー国が既に多大な経費分担をしている」事に触れ、パートナー国入りのための経費負担を覚悟している様子から、部品製造割り当て確保より、「Block 4」など将来のF-35能力向上に積極的に関与したい思いが強いのではないかと推測している
F-35 partner5.jpg●更に同氏は、日本がF-2の後継機として2030年代運用開始の国産機開発に着手しているが、F-35計画への参画により、F-2後継機開発に生かせる情報を得ようとしているのではないかと日本の狙いを推測している

元F-35計画室関係者は、「これは国防省がプレーする必要がある、極めて興味深い政治的フットボールだ。大きな政治的決断を迫るものとなる」とコメントしてくれたが、日本のパートナー国入りを認めることによる「パンドラの箱」オープンのリスクは負えないことから、米国防省に可能なのは、日本に購入機数に応じた何らかの特権を提供する程度で、他国(韓国やイスラエル)に壁を示すことだ
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日本が名古屋三菱のFACO(最終組み立て検査工場)の運用停止を決断したのは、名古屋のFACOで組み立てると、いろいろ追加経費が必要で、米国直輸入より価格アップになるからです。

従来の40機程度の購入であれば耐えられたが、追加で100機購入を判断したタイミングで国内FACOをあきらめたのはコスト増に耐えられないとの判断ですから、これをもって日本が部品製造に興味がないとは判断できないと思います

19日付のレターへの返事が、これだけ重い問題で今週のLord次官と日本関係者の会談で得られるのか不明ですが、日本が本当に「亡国のF-35」と心中する覚悟を固めたような雰囲気ですので、とりあえずフォローしておきます

細部は、鈴木敦夫・整備計画局長にお尋ねください。
それから、当日Defense-Newsのもう一つのトップ記事も日本関連で、「批判の中でも日本のイージス・アショアは引き下がらない」でした・・・。

F-35の関連記事260本
https://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2302846744-1

亡国のF-35記事いくつか
「米国はトルコをF-35計画から除外へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-07-17
「F-35能力向上で次世代戦闘機選定に名乗り」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-22
「米空軍F-35の維持費削減は極めて困難」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-05-03
「ALISは依然大きな障害」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-02-02

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初めて中国企業も推計:世界の軍需産業Top100 [安全保障全般]

米企業がTop3も、Top15に中国企業が6つも
米英共同チームが苦心の中国企業推計

100 Top.jpg22日付Defense-Newsが、2001年から毎年集計発表している「世界の軍需産業トップ100リスト」を公表し初めて中国企業を含めたランキングを作成して話題を集めています

西側企業の場合は、ロシア企業も含め、企業活動に関する情報開示が行われていますが、兵器製造に当たる中国企業の多くは巨大国営企業であることから情報開示が十分ではなく、その推計にDefense-Newsと英国IISS合同チームは苦労したようです。

厳密に西側企業と同レベルで収入(defense revenue)が把握されているかは疑問符もありますが、この点について合同チームは以下のように説明しています

J-31 2nd4.jpg●中国巨大国営企業の推計に当たっては、民生部門と軍需部門の売り上げを区別することが大きな課題だったが、各巨大国営企業の数百の下請け企業まで追跡し、各下請け企業が民需か軍需かを見極め、配分を推計した
●全体8位のChina North Industries Group Corporation Limited(Norinco)のみが民需と軍需を分けて情報開示していることから、上記手法をこのNorincoに適用して手法の正確性を検証したところ、Defense-Newsと英国IISS合同チームの手法で導いた数値と公開数値がほぼ一致することが確認でき、手法の確度を証明できたと考えている

リストからトップ15とその2018年軍需収入額は

1 ロッキード  5.5兆円
2 ボーイング  3.7兆円
3 ノースロップ・グラマン 2.7兆円
4 レイセオン  2.7兆円
5 Aviation Industry Corporation of China  2.6兆円

6 GD  2.6兆円
7 BAE システム 2.4兆円
8 China North Industries Group Corporation Limited  1.6兆円
9 エアバス 1.5兆円
10 China Aerospace Science and Industry Corporation 1.1兆円

11 China South Industries Group Corporation  1.1兆円
12 China Electronics Technology Group  1.1兆円
13 Leonardo (イタリア) 1.1兆円
14 China Shipbuilding Industry Corporation  1.05兆円
15 Almas-Antey (ロシア) 1.0兆円

トップ100のリストは
https://people.defensenews.com/top-100/ 

22日付Defense-Newsはトップ100リストを眺めて
China Aircraft Ind..jpg試算した中国の主要な巨大国営軍需産業の収入合計は約11兆円で、これを超える米国軍需産業合計に次ぐ第2位である。またこの額は欧州全域の軍需産業収入合計とほぼ同額である
●分析したIISS研究者によれば、中国企業は大きなプレーヤーだが、世界市場でどれほど大きいかはよく吟味する必要がある。世界の国々は米国製か中国製兵器選択を迫られることになるが、近い将来において現在米国製を使用している国で、中国製に乗り換えるたいと考えている国はない

中東諸国で中国製無人機を導入したとの事例はあるが、中国企業は(技術流失を恐れて)輸出を制限している
中国軍需企業の納入先の大半は中国軍向けで、輸出は大部分バングラデッシュ、アルジェリア、ミャンマー、パキスタンに限られ、パキスタン向けが輸出の36%を占めている。これは中国との共同開発戦闘機JF-17の生産によるものである

Luyang III 052D.jpgロシアや欧州の軍需産業は企業存続のため輸出する必要があるが、中国や米国企業は国内市場で生き残れる。また米国が世界各国に中国製兵器の導入規制を課しているため、中国企業は当面中国市場に焦点を絞らざるを得ない
●仮に中国企業の輸出による影響を懸念するとしたら、それはロシア企業だろう。ラテンアメリカやアフリカ諸国は予算が限られることから低コストの兵器を求めており、中露が市場を争う可能性がある

中国軍需企業の鍵となる弱点は3つある航空機エンジン、艦艇推進システム、戦闘コントロールシステムの3つである。これら分野でのテコ入れのため、国を挙げた開発センターを整備したり、外国企業と協力体制を構築したりしている

Liaoning-Dalian.jpg中国大規模企業の合併も政府が主導して進めている。米国では、軍需産業の合併は競争機会の喪失や開発コスト増大の元凶とみられることが多いが、中国は政府監督による統制があり、シナジー効果やイノベーション促進、重複部門の効率化などを期待する見方が多い。
●かねてから噂の「China State Shipbuilding Corporation」と「China Shipbuilding Industry Corporation」の合併が成立すれば、本リストの9位に相当する巨大造船企業が誕生することになる。中国海軍は、今年前半だけで11隻の戦闘艦艇を就航させるが、当面旺盛な艦艇建造を効率化する狙いがあるようである
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Defense-Newsと英国IISSの合同チームとは柔軟な組み合わせです。米軍事メディアと英シンクタンクが協力し、このような基礎的なデータ集計を行い、分析を提供するとは大したものです

この辺りが安全保障研究における伝統の重み、懐の深さ、基礎研究を怠らない足腰の強さなのでしょう。

トップ100リストは、2000年のデータ分析結果まで遡ってご覧いただけますので、色々な視点で眺めて見てはいかがでしょうか。

トップ100のリストは
https://people.defensenews.com/top-100/ 

米国軍需産業の分析レポート
「2019年版 米国防省軍需産業レポート」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-28
「2018年版レポート」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-05-26-1

艦艇の修理や兵たんの課題
「米艦艇建造や修理人材ピンチ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-24
「空母定期修理が間に合わない」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-09
「優秀な横須賀修理施設」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-05
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激震!次期ICBM選定からボーイング怒りの撤退 [米空軍]

現有ミニットマンⅢ製造企業が不満一杯決別レター
16日に提案要求書が出た直後に

Caret Boeing.jpg23日、ボーイング社の軍事部門CEOであるLeanne Caret(ボーイング全体の副社長)女史が米空軍に対し、16日に米空軍から発出されたばかりのGBSD(次期ICBM)提案要求書RFPが不公平な内容だと書簡で訴え、ボーイングとノースロップ・グラマンの2社のみが対象の機種選定から撤退すると怒りを爆発させました

先日ご紹介したように、次期ICBMであるGBSD(Ground Based Strategic Deterrent) は2017年8月に候補企業を2社に絞り込み(ロッキードがこの時点で脱落)、2社にそれぞれに約370億円を提供して基礎研究をやらせ、2018年後半から提案要求書RFPの内容を両企業の意見も聞きながら検討してきたものです

GBSD3.jpg米空軍協会機関紙が入手したボーイングから空軍への書簡は、提案要求書の内容が一方の企業に有利になりすぎていると懸念を伝えてきたのに改善されておらず、このような不公平な形での機種選定に多大な労力を投入するのは無駄だ、と訴えているようです

米空軍や国防省としては、2社が争って競争原理が働くことを欲しているのですが、一方で2社共同提案もOKするとの狭い業界の複雑な内部事情を示唆するような姿勢でもあり、ボーイング側も真に撤退を決断したものか、これを機会に提案要求書を有利に書き換えさせようとしているのか疑わしいところで、魑魅魍魎(ちみもうりょう)の住む米軍需産業界の底知れぬ世界を垣間見る気分です

25日付米空軍協会web記事によれば
●米空軍協会が入手した23日付のボーイングから米空軍への書簡には、「GBSDの設計製造開発フェーズの計画は、2社の提案が公平に競争できる環境を提供していない>」、「(昨年からの企業意見聴取を踏まえた)修正RFPも、完全に公平でオープンな競争の条件を満たしていない」との言葉が並び、現有ミニットマンⅢ製造企業であるボーイングはGBSDに提案しないと記されている
Caret Boeing3.jpg●ボーイングは、競争相手であるノースロップ・グラマンが米国に2社しか存在しないロケットエンジン製造企業(Aerojet RocketdyneとOrbital ATK)のうち、Orbital ATKを2017年9月に買収したことで公正な競争環境が損なわれたと当時から訴えていた。

●ちなみに、Orbital ATKがノースロップに買収される前は、ボーイングとノースロップ・グラマンは両方とも、2つのロケットエンジン企業両方と取引を行っていた

ボーイング軍事部門CEOのLeanne Caret女史は、「政府機関にこの不公平の是正を訴えてきたが、企業間の競争を妨げ、スタート時点からコスト・資源・システム融合の面等で不公平にノースロップ側に有利な状況改善に、何ら対策が打たれていない」と訴えている
●また同CEOは、買収されたノースロップ配下の企業が、ボーイングにも同等に固体燃料ロケットエンジンを確実に提供するか政府機関が確認する必要があるが、米国政府のいかなる機関にもそのような動きが見られないと指摘している

GBSD2.jpg米空軍は2社が共同で提案することも認めているが、ボーイング側は「ノースロップ側が最初から持つアドバンテージへの対応がとられない限り、単独提案であれ、共同提案であれ、ノースロップ側に不公正に有利なことに変わりはない」、「既に始まっている競争の中で、これから5か月で共同開発を提案するのは非現実的だ」と突っぱねている
●そして、(米空軍から提供された約370億円の基礎研究費の成果を含む)ボーイングのミサイル技術は、他の分野への応用を検討する、としている

●国防省はGBSD開発の経費管理を厳格にするため、モデリングやシミュレーション技術を駆使して対応する予定だが、米議会のGBSD賛成派でも2社からは詳細な情報提供を求める声を上げているほか、反対派にはミニットマンⅢ延命を求める声やICBM自体の存在再検討を求める声がある
米空軍報道官は、現時点では選定は継続状態にあると述べ、ボーイングの撤退決定についてはコメントしなかった

専門家は米空軍は難しい選択を迫られていると述べ、ボーイングを再び選定に参加させるために提案要求書の修正をしてGBSD計画全体を遅らせるリスクをとるか、ノースロップ単独で進めて競争欠如によるコスト上昇のリスクを負うかの選択だと説明した
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Caret Boeing2.jpgボーイングの軍事分野CEOであるLeanne Caret女史は1966年生まれの53歳。父親もボーイング社員で、カンサス州立大学卒業後からボーイング一筋で、ボーイング軍事宇宙分野の売り上げ約30兆円をけん引する人物です

KC-46Aの開発トラブルが続き、完成機内部の隙間から放置された工具や部品が多数見つかり、5000億円近くの経費超過を出しつつも、フォーチュン誌とブルームバーグが発表する「Most Powerful Women50」等に選ばれるなど、剛腕ビジネスウーマンとして名を馳せている方です

負けてもタダでは終わらないということなのか、長期間にわたる安定したドル箱ICBM契約を何としても勝ち取るための泥沼戦略なのか、今後も生暖かく見守りたいと思います

ICBM後継に関する記事
「提案要求書RFP発出」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-07-18
「次期ICBM(GBSD)企業選定」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-27-1
「初のオーバーホールICBM基地」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-15
「ICBM経費見積もりで相違」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
「移動式ICBMは高価で除外」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
「米空軍ICBMの寿命」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1

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